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  • FIAが哀悼声明 ニュルブルクリンク事故で66歳ユハ・ミエッティネン死去

    FIAが哀悼声明 ニュルブルクリンク事故で66歳ユハ・ミエッティネン死去

    ユハ・ミエッティネンの死去を受け、FIA(国際自動車連盟)は公式声明を発表し、深い哀悼の意を示した。ニュルブルクリンクで発生した事故は、モータースポーツ界に大きな衝撃を与えている。

    今回の事故は、ADACニュルブルクリンク24時間予選レース1の開始から25分後、現地時間17時55分に発生した7台による多重クラッシュによるものだった。レースは直ちに赤旗中断となり、そのまま再開されることはなかった。66歳のミエッティネンは、この事故により命を落とし、20時に行われた記者会見で死亡が確認された。

    FIAが公式声明で哀悼の意
    FIAはSNSを通じて声明を発表し、次のように述べた。

    「本日行われたADACニュルブルクリンク24時間予選レース1での事故により、ユハ・ミエッティネンが亡くなったとの報に接し、深い悲しみを感じている」

    「我々の思いは、彼の家族や友人、そしてこのイベントに関わるすべての人々とともにある」

    BMWとメルセデスも追悼
    ミエッティネンは#121のBMW 325iで参戦しており、BMW Mモータースポーツも声明を発表した。

    「ニュルブルクリンクからの悲痛な知らせに衝撃を受けている。我々はユハ・ミエッティネンの悲劇的な事故死に深い悲しみを覚えている」

    「我々はBMWレーシングファミリーの一員を失った。我々の思いは彼の家族と友人とともにある」

    またメルセデスも声明を発表し、モータースポーツ界としての結束を強調した。

    「本日行われたニュルブルクリクリンク24時間予選での悲劇的な出来事に、我々は深い悲しみを感じている」

    「我々の思いと心からの哀悼の意は、ユハ・ミエッティネンの家族と愛する人々に向けられている」

    「今日ほど、モータースポーツコミュニティが一つとなり、互いを支え合うべき時はない」

  • FIAが予選の“危険な電力トリック”を封じる 2026年F1の抜け穴対策を即断

    FIAが予選の“危険な電力トリック”を封じる 2026年F1の抜け穴対策を即断

    2026年F1のエネルギーマネジメントを巡り、FIAが予選で使われていた“危険なトリック”の封じ込めに動いた。報道によると、メルセデスとレッドブルは、バッテリー残量の低下に応じて出力を段階的に落とすべき仕組みの抜け穴を突き、最後の瞬間まで最大電力を引き出す運用を試していたという。

    この手法によるタイム上の利得はわずかでも、予選ではコンマ数秒が結果を左右する。その一方で、アタック後にマシンの速度が急激に落ち、大きな速度差を生む危険性も露呈した。

    2026年F1マシンのエネルギー依存が強い特性を踏まえれば、FIAが短期間で介入したのは当然の流れだと言える。

    メルセデスとレッドブルが使っていたとされる抜け穴
    4月上旬の報道で明らかになったのは、複数チームが電力デプロイの使い方を極端に攻めていたという実態だった。『Auto Motor und Sport』や『La Gazzetta dello Sport』によると、メルセデスとレッドブルは2026年F1のエネルギーマネジメント規則にある抜け穴を突いていたという。

    問題となったのは、電気エネルギーをラップ終盤まで最大限に使い切り、その後に突然カットオフを発生させるような運用だ。これによりマシンの挙動が不安定になり、さらにMGU-Kシステムには60秒間のロックアウトが発生するとされた。

    本来は保護機能だった“緊急モード”の流用
    『Auto Motor und Sport』によると、この“危険な”手法では、本来ハードウェア保護のために用意されていた内蔵の「緊急モード」を作動させていたという。

    この機能を使うことで、バッテリー残量の低下に応じて出力を50kW刻みで段階的に下げていくべき制御を事実上回避できた。つまり、通常なら徐々に落ちていくはずの電力を、最後の瞬間まで最大のまま引き出せる余地があったことになる。

    この利点について『f1-insider.com』は、「フィニッシュラインまでの最後の数メートルを最大エネルギーで走ることができ、重要なコンマ数秒を稼げる」と伝えた。予選ではそのわずかな差がグリッド順を左右するだけに、チームにとっては見過ごせない武器だった。

    問題はタイムではなく安全性だった
    ただし、この手法がもたらす影響はラップタイムだけではなかった。

    アタックラップ後、MGU-Kが60秒間停止することで、マシンは突然大きく減速する可能性があった。すでに2026年F1マシンはエネルギーマネジメントの特性によって速度差が大きくなりやすいと懸念されており、そこにさらに予測しにくい減速が加われば、後続車との相対速度差は一段と危険なものになる。

    今回の件は、単なる“うまい使い方”ではなく、安全性を脅かし得る運用として受け止められたからこそ、FIAが早急に手を打ったと見るべきだ。

    国際自動車連盟 F1

    FIAは即座に監視強化 乱用にはペナルティ
    4月のインターバル期間に入る中で、FIAはこの問題に対して明確な姿勢を示した。

    各チームには、緊急モードは本当に技術的な問題が発生した場合に限って使用すべきであり、パフォーマンス目的で使うことは認められないと通達された。今後はテレメトリーが厳しく監視され、不適切な使用があればペナルティが科される見通しだ。

    重要なのは、仕組みそのものが完全に違法化されたわけではない点だ。あくまで合法な保護機能としては残されるが、予選タイムを稼ぐための利用は実質的に封じられた。

    2026年F1の課題を象徴する一件
    今回の措置は、2026年F1レギュレーションが持つ難しさを改めて浮き彫りにした。

    チームはルールの範囲内で常に限界を探る。しかし、その最適化が安全性と衝突したとき、FIAは線引きを迫られる。今回の“電力トリック”封じは、まさにその典型例だった。

    予選での数百分の1秒を争う攻防の裏で、マシンの速度差や挙動の予測不能性が拡大していた以上、この問題は放置できなかった。2026年F1のエネルギーマネジメントを巡る議論は今後も続くが、FIAは少なくともひとつの危険な抜け穴について、早い段階で明
    確に境界線を引いた。

  • F1を支える2万人 約24億円規模のボランティア貢献 FIAが公表

    F1を支える2万人 約24億円規模のボランティア貢献 FIAが公表

    FIA(国際自動車連盟)が発表した最新レポートにより、F1を支えるボランティアの実態とその経済的価値が明らかになった。年間を通じた貢献は、シリーズ運営に不可欠な規模に達している。

    今回の報告は、F1が高度な技術と巨額の資金で成り立つ一方で、その基盤を支えているのが大規模な人的ネットワークであることを示している。単なる補助ではなく、運営そのものを成立させる重要な要素として位置づけられている。

    1戦あたり838人 季間2万人が関与
    FIAの調査によると、F1の各グランプリには平均838人のボランティアが参加している。シーズン全体では延べ2万人以上が関わっており、マーシャル、オブザーバー、救出チーム、医療スタッフなど、運営のあらゆる領域を支えている。

    1人あたりの活動時間は1戦あたり平均48時間に達し、シーズン全体では96万5376時間が費やされている。さらに、約65%が有給または無給休暇を取得して参加しており、85%が経験者という点も特徴だ。専門性と継続性の両面で、F1の運営を下支えしている構造が浮かび上がる。

    約24億円規模に相当するボランティア価値
    レポートでは、これらのボランティアを有償スタッフに置き換えた場合のコストも試算されている。いわゆる代替労働コストで算出すると、年間で少なくとも1550万ドル(約24億6450万円)に相当するという。

    一方で、各国クラブが負担する募集・訓練・運営コストは1290万ドル(約20億5110万円)とされており、現行の体制は効率的に運営されている側面も持つ。この差は、ボランティアの存在が単なる補完ではなく、F1全体の運営構造に組み込まれていることを示している。

    国際自動車連盟 F1

    体制強化へ FIAが示した次の一手
    FIAはこの人的基盤を将来にわたり維持・発展させるため、運営体制の強化にも着手している。報告書では、訓練や評価の中央集約化、レース運営センターの拡充、専任スタッフによるオフィシャル部門の強化などが提言された。

    すでに設立されたオフィシャル部門は、従来の地域依存型から、より統合的な運用へと移行する役割を担っている。また、年間約40万ドル(約6360万円)を投じる育成プログラムの拡充や、専用訓練施設「センター・オブ・エクセレンス」の構想も進められている。

    FIA会長が強調したボランティアの重要性
    FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、今回のレポートがその重要性を裏付けるものだと述べた。

    「FIAのF1世界選手権はボランティアに依存している。彼らは我々のスポーツの基盤であり、彼らなしではレースは成立しない」

    「彼らは競技の安全性と公平性を確保し、プロフェッショナルとしての誇りを持ってドライバー、チーム、ファンを支えている」

    「この報告はその価値を明確に示し、我々の投資の重要性を裏付けるものだ。我々は今後も最も効果的な形で支援を続けていく」

    F1はテクノロジーと資本が注目されがちな競技であるが、その舞台裏では膨大な人の力が機能している。今回のレポートは、その存在を初めて具体的な数値として可視化したものとなった。

  • 2026年F1に新ルール「レインハザード」発動条件は降水確率40%

    2026年F1に新ルール「レインハザード」発動条件は降水確率40%

    FIA(国際自動車連盟)は2026年F1シーズンに向けて、新たなレギュレーション「レインハザード(Rain Hazard)」を導入した。これは降雨の可能性がある週末において、より明確で構造的な介入プロセスを確立することを目的とした措置である。

    特にスプリント週末における運用を念頭に置きつつ、グランプリを含む全イベントに適用される。天候が不確実な状況下での判断基準と時間枠を明文化することで、直前の混乱を回避し、各チームに十分な準備時間を与える狙いがある。

    レインハザード宣言の条件とタイミング
    レインハザードは、公式気象サービスがスプリントまたは決勝レース中の降水確率を40%超と予測した場合に宣言可能となる。加えて、状況が急変している場合にはレースディレクターの裁量によって宣言されることもある。

    宣言のタイミングも明確に規定された。

    ■ スプリント週末:スプリント予選開始の2時間前までに宣言。効力はスプリント終了まで継続。
    ■ グランプリ:予選開始の2時間前までに宣言。効力は決勝レースの正式終了シグナルまで継続。

    この「2時間前」という時間枠の設定により、パドック内の運営計画が直前で覆る事態を避けることが目的とされている。また、40%という数値基準を設けたことで、判断の曖昧さを排除し、客観的な発動条件を整備した。

    パルクフェルメへの影響
    今回の規則で最も重要な変更点は、パルクフェルメ体制への影響である。

    通常、予選後から決勝までの間はパルクフェルメ規定によりマシンへの変更は厳しく制限される。しかし、レインハザードが有効な状態でパルクフェルメ下にある場合、FIAの別文書で定められた特定の技術的作業が許可される。

    これは潜在的な雨天コンディションに対応するための措置であり、天候リスクが具体化した場合に限り、一定の範囲でセッティング調整が可能となる。

    ただし、特定条項に基づき既に封印された車両については例外とされ、従来通りの厳格な制限が適用される。

    国際自動車連盟 F1レギュレーション

    競技の公正性と実務的柔軟性の両立
    FIAの狙いは明確である。具体的な雨天リスクが存在する場合に限り、チームへ一定の柔軟性を与える一方で、競技の公平性は損なわないというバランスを追求している。

    客観的な確率基準と明確な発動タイムラインを組み合わせることで、戦略判断がより計画的に行える環境を整備した形だ。

    エネルギーマネジメント、空力モード運用、セットアップの最適化が複雑化している2026年F1において、レインハザード規則は「直前対応」ではなく「事前想定」に重きを置く制度設計と言える。

    実際にどの程度の頻度で適用されるか、そして予選や決勝の戦略構築にどれほど影響を及ぼすかは、今後のレースウィークエンドで明らかになるだろう。

  • FIA 2026年F1予選Q3を1分延長 ピット渋滞対策で微調整

    FIA 2026年F1予選Q3を1分延長 ピット渋滞対策で微調整

    2026年F1シーズンに向けて、FIA(国際自動車連盟)は予選フォーマットの一部を微調整することを正式に確認した。変更点はQ3のセッション時間で、最終パートに1分が追加される。

    予選全体の所要時間はこれまで通り1時間だが、Q2とQ3の間のインターバルを1分短縮することで、Q3を13分間とする。

    最終アタック集中によるピット渋滞への対応
    近年の予選では、路面コンディションが最も良くなる終盤に向け、各チームがドライバーを可能な限り遅いタイミングでコースインさせる傾向が強まっていた。

    前走車との最適な間隔は約6秒とされ、わずかなトウ(スリップストリーム効果)を得つつ、コーナーでダウンフォースを乱さない距離が理想と考えられている。

    しかし2025年には、セッション終盤にほぼ全車が同時にピットレーン出口に並ぶ光景が増加。アンセーフリリースのリスクや、タイム計測を間に合わせられない危険性が指摘されていた。

    さらに、デルタタイム規制によりアウトラップで極端にペースを落とすこともできず、ピットレーンやコース上での交通問題に対するドライバーからの不満も高まっていた。

    今回のQ3延長は、各車により余裕を持ってアタックラップを行わせることで、終盤の混雑緩和と戦略的プレッシャーの軽減を狙った措置といえる。

    エステバン・オコンが語った予選の難しさ
    ハースF1チームのエステバン・オコンは、2025年アゼルバイジャンGP予選でのポジション争いについて次のように語っていた。

    「今はほとんどすべてにルールがある」

    「アウトラップで好きなだけゆっくり走ることはできない。デルタを守らなければならないからだ。ピットレーンでもある程度制限があるし、レース中も同様だ。どこへ行っても制限されている」

    「全員が止まっている状況では、簡単に合流することもできない。みんな動かなければならない。もし出るタイミングが遅れれば最後尾になりかねないし、全員が5秒間隔を取ってデルタに縛られていると、追いつくこともオーバーテイクすることもできず、ラインに間に合わない危険がある」

    「チームにとっても極めて難しく、非常にストレスが大きい。メカニックは『行くのか? 行かないのか?』と周囲を見ながら必死に判断している。本当に異様な状況だ」

    「デルタは安全のためにあるのは理解している。インラップなどで遅くなり過ぎないためだ。ただ、以前のようにもう少し自由があって、アウトラップでポジションを調整できた頃の方が好ましかった」

    22台体制復活で脱落台数も変更
    2026年はグリッドが22台体制に戻るため、Q1およびQ2では下位6台が脱落する形式となる。従来の5台から1台増える形だ。

    ■2026年F1予選フォーマット
    Q1:18分(17番手〜22番手が脱落)
    Q2:15分(11番手〜16番手が脱落)
    Q3:13分(トップ10でグリッド決定)

    ■2026年F1スプリント予選フォーマット
    Q1:12分(17番手〜22番手が脱落)
    Q2:10分(11番手〜16番手が脱落)
    Q3:8分(トップ10でグリッド決定)

    フォーマット自体は成熟段階に入っているが、戦略の最適化が進んだ結果として生じた“終盤集中型”の副作用に対し、FIAが微修正を施した形となる。2026年の新レギュレーション時代においても、予選の緊張感は維持されつつ、より安全で公平な環境が整えられるかが注目される。

  • FIA 2026年F1オーバーテイクモード調整の可能性を示唆

    FIA 2026年F1オーバーテイクモード調整の可能性を示唆

    2026年F1シーズンからDRSに代わって導入された「オーバーテイクモード」について、FIAのシングルシーター部門ディレクターであるニコラス・トンバジスが、必要に応じて強化・弱体化の調整を行う可能性があると明かした。

    新レギュレーション下でのエネルギー運用は大きな議論を呼んでいるが、FIAは拙速な変更を行うつもりはない姿勢も強調している。

    オーバーテイクモードは“強すぎても弱すぎても調整”
    2026年F1では、従来のDRSが廃止され、代わって「オーバーテイクモード」が導入された。

    このモードは、前車の1秒以内に接近した場合にのみ使用可能で、追加で0.5メガジュールのエネルギーをバッテリーに供給し、より長く高い速度を維持できる仕組みとなっている。

    しかし、バーレーンで行われた2回のテストセッションでは各チームが独自のプログラムを実施していたため、実際のレース状況での有効性はほとんど検証されなかった。

    トンバジスは現時点での評価について次のように語っている。

    「サーキットによるところが大きい。現時点では、ここでそれを評価する機会はあまりなかった。明らかに各チームがそれぞれのプログラムをこなしているし、テストでリスクを取ることも望んでいないからだ」

    「だからオーバーテイクについて結論を出すのはまだ早いと思う。ただし、もし弱すぎると感じれば強化できるし、強すぎると感じれば必要に応じて弱めることも可能だ」

    国際自動車連盟 F1

    “拙速な変更はない” オーストラリア前の改訂を否定
    2026年レギュレーションには批判的な声も少なくない。マックス・フェルスタッペンは、新世代マシンのフィーリングについて懸念を示している。

    それでもトンバジスは、開幕戦オーストラリアGP前に急な変更を行う可能性を否定した。

    「現実的に考えて、オーストラリア前に何らかの変更を加えるのは非常に難しいだろう。そして、拙速に反応する理由があるとも思っていない」

    「我々は関係者と議論したいと考えている。我々がすぐに介入して何かを変えるつもりはない。基本的には良いプロダクトを持っていると考えているが、適切にフィードバックを集め、分析したい。ゲームは長い。1戦や2戦で決まるものではない」

    エネルギー配分が鍵を握る2026年F1。その中核を担うオーバーテイクモードは、シーズン序盤の実戦を経て真価が問われることになる。

  • F1とFIA 中東情勢の緊張激化を受けバーレーンとサウジアラビアを注視

    F1とFIA 中東情勢の緊張激化を受けバーレーンとサウジアラビアを注視

    F1とFIAは、中東での軍事的緊張が高まるなか、バーレーンGPおよびサウジアラビアGPへの影響について状況を綿密に監視している。現時点で、両イベントは予定通り開催される見通しだが、情勢の推移が注目されている。

    イランによる中東地域のアメリカ軍基地への軍事攻撃を受け、地域の緊張は急速に高まっている。

    バーレーンでは、マナーマのジュファイア地区にあるアメリカ海軍施設がイランのミサイル攻撃を受けたとされる。同地区は、湾岸ラウンド期間中にパドック関係者の多くが滞在するエリアでもある。

    アメリカのドナルド・トランプ大統領は、米国がイランに対して「大規模な戦闘作戦を開始した」と発表した。

    一方、イラン側も声明を発し、米国およびイスラエルによるイラン都市への攻撃に対し「歴史的な教訓を与える」として、さらなる緊張の可能性を示唆している。

    F1とFIAが情勢を監視

    F1およびFIAは状況を継続的に監視している。

    フォーミュラワン・マネジメントは声明で次のように述べた。

    「我々の次の3戦はオーストラリア、中国、日本であり、中東ではない。これらのレースはまだ数週間先だ」

    「我々は常にこのような状況を注意深く監視し、関係当局と緊密に連携している」

    タイヤテスト中止と移動への影響
    マクラーレンとメルセデスは、ピレリの2日間タイヤテストのためバーレーン入りする予定だったが、テストは中止となった。現地入りしていた関係者は英国への帰国、または開幕戦オーストラリアへの移動を検討している。

    バーレーンGPはシーズン第4戦として4月12日に開催予定であり、パドック関係者の多くは4月7日から8日にかけて現地入りする見通しだ。

    情報筋によれば、シーズン開幕戦に向けてオーストラリアへ向かう一部の関係者は、中東経由を避けるため代替便を模索しているという。

    通常、ヨーロッパからメルボルンへのフライトはドーハ、ドバイ、アブダビのいずれかを経由するケースが多い。

    国際自動車連盟

    過去にも影響を受けたF1
    今回が初めてではない。F1は過去にも地域紛争の影響を受けてきた。

    2011年には、国内の反政府運動が続くなかでバーレーンGPが開催された。

    また2022年のサウジアラビアGPでは、ジェッダ市街地サーキット近郊のアラムコ施設がミサイル攻撃を受けた。当時は現地当局からの安全保証を受け、大会は継続された。

    さらに昨年6月には、ドーハ郊外のアル・ウデイド空軍基地がイランのミサイル攻撃の標的となったが、その後のカタールGPは11月30日に予定通り開催されている。

    今後の展開は不透明
    最新の報道では、アブダビでイランの攻撃による破片落下で1名が死亡したと伝えられている。また、イラン国営メディアは南部地域でのミサイル攻撃により女子学生5人が死亡したと主張しているが、詳細は確認されていない。

    地域では緊急警報が発令され、「最寄りの安全な建物に直ちに避難し、窓やドア、開放空間から離れるように」との指示が出されている。

    2月9日にはバーレーンで緊急システムのテストが実施され、その前夜には同国の空域が一時閉鎖された。この影響で移動中のF1関係者の一部は目的地変更や数時間の足止めを余儀なくされた。

    公式には視界不良が理由とされたが、周辺では米空軍の活動も確認されていた。

    先週のF1プレシーズンテスト後には、出国時の遅延が懸念されたが、大きな混乱は報告されなかった。

    今後数週間で中東情勢がどのように推移するかは不透明であり、F1とFIAは引き続き状況を注視していく構えだ。

  • FIA 2026年F1レギュレーション調整で合意 圧縮比とスタート手順を再評価

    FIA 2026年F1レギュレーション調整で合意 圧縮比とスタート手順を再評価

    2026年F1シーズン開幕を前に、バーレーンでのプレシーズンテスト期間中にF1コミッションおよびF1パワーユニット諮問委員会が開催された。これを受け、FIA(国際自動車連盟)は両会合の内容について声明を発表した。

    2026年F1レギュレーションの導入に伴う技術的評価や圧縮比問題の検証方法などが議論され、いくつかの改良案がワールドモータースポーツ評議会へ付託されることが確認された。

    FIAは水曜日、F1コミッションおよびF1パワーユニット諮問委員会の会合後に2つのアップデートを発表した。

    FIAシングルシーター部門ディレクターのニコラス・トンバジスとF1社長兼CEOステファノ・ドメニカリが議長を務めたF1コミッションでは、2026年F1レギュレーションに関する改良が合意され、ワールドモータースポーツ評議会の承認に付されることとなった。

    F1コミッション会合に関する声明では次のように述べられている。

    「これほど大きなレギュレーション変更の導入に伴い、プレシーズンテストから得られる集団的な学びは依然として存在している」

    「チーム、パワーユニットメーカー、FIA、そしてフォーミュラワン・マネジメント(FOM)は一体となり、来月メルボルンで行われる2026年F1シーズン開幕戦に向け、すべての技術的側面を精査していくことにコミットした」

    FIA主導で実施されたドライバーアンケートの初期フィードバックを受け、すべてのチーム間で建設的な議論が行われたという。

    議題には、マシン全体の特性、エネルギーおよびパワーユニット、空力、オーバーテイクとレース展開、タイヤ、そしてメカニカルグリップが含まれた。

    「2026年型マシンの軽量化と小型化については、ドライバーからポジティブなフィードバックが寄せられた。新型車は乗り心地が向上し、初期加速もより力強いという点で概ね一致している」

    エネルギーマネジメントに関する事項については、バーレーンで行われる2回目のプレシーズンテストの残り3日間で、さらなる評価と技術チェックが実施される予定だ。

    「初期の証拠およびフィードバックはまだ成熟段階にないことから、直ちに大規模なレギュレーション変更は必要ないと合意された。時期尚早な変更は開幕前の不安定性を高めるリスクがある」

    「より多くのデータが得られ次第、さらなる見直しが行われる」

    国際自動車連盟 F1

    また、レーススタート手順に関しても建設的な議論と提案が行われた。

    その結果、現在のバーレーンテスト期間中にレースシステムおよび車載マネジメントのアップデートについてさらなる評価が行われることになった。

    さらに、ファンおよびプロモーターからの需要を受け、スプリントイベント数を最大12戦まで拡大する可能性についても議論された。

    F1パワーユニット諮問委員会からは、走行条件下における圧縮比評価に関する進展も発表された。

    声明では次のように述べられている。

    「ここ数週間および数カ月にわたり、FIAとパワーユニットメーカーは協力し、周囲温度から運転温度までの間で圧縮比がどのように変化するかを定量化する手法を開発してきた」

    このアプローチの検証を経て、2026年8月1日以降、圧縮比制限の遵守は周囲温度条件だけでなく、代表的な運転温度である130℃においても証明する必要があるという提案が提出された。

    この提案はパワーユニットメーカーに投票が付託されており、結果は今後10日以内に判明し、追って公表される見込みだ。

    なお、すべてのF1レギュレーション変更と同様に、最終的な改正はFIAワールドモータースポーツ評議会の承認を必要とする。

  • 圧縮比の次は何が来る? FIAが身構える2026年F1の“次章”

    圧縮比の次は何が来る? FIAが身構える2026年F1の“次章”

    2026年F1シーズンに向けた準備は、まもなく「公式」な段階に入ろうとしている。各チームは今後2週間にわたり、バーレーンで2回の3日間テストを実施し、新型マシンの検証を進める。

    その前哨戦となったのが、非公開で行われたバルセロナでの5日間の「シェイクダウン・ウィーク」だった。この走行ではメルセデスが強さを見せ、パドックの空気を大きく揺さぶる結果となった。

    昨年末以降、メルセデスが内燃エンジンの圧縮比に関して抜け道を見つけたのではないか、という噂が流れている。当時から競合メーカーが不満を抱いているとされていたが、バルセロナでのパフォーマンスが、その疑念にさらに火を注ぐ形となった。

    報道によれば、レッドブルがフェラーリ、アウディ、ホンダと足並みを揃え、メルセデスの手法に反対しているという。反対勢力は拡大しており、この4社はできるだけ早期の解決を求めている。

    最近行われたエンジンメーカー会合からの情報によれば、4社はいずれも、シーズン開幕戦オーストラリアGPまでに納得のいく解決策が示されることを期待しているという。

    事態は緊迫している。メルセデスはエンジンが完全に合法であるという立場を崩していない一方、FIAは「すべての関係者が納得できる解決策」を模索していると述べている。

    FIAの技術部門を率いるニコラス・トンバジスとヤン・モンショーは、月曜日に公開されたYouTube動画で、世間の関心が最も高い疑問に答えた。

    「エンジニアたちは非常に賢く、常にアドバンテージを追い求めている」とトンバジスは語った。

    「中には、エンジンが高温状態で作動しているときに、性能を引き上げられる可能性のある方法を見つけた者もいる。それが、まさに今我々が議論している点だ」

    「ヤンとともに、これらの問題をどう解決するかについて多くの時間を費やしてきた。我々の意図は当然、シーズン開幕までに解決することにある」

    「我々は論争を望んでいない。コース上で競い合ってほしいのであって、法廷やスチュワードルームで争ってほしいわけではない。そのために取り組んでいる」

    国際自動車連盟 F1 圧縮比

    「ルール解釈選手権」にはしない
    バルセロナでは、各チームが初めてライバルの実力を垣間見た。例年どおり、プレシーズン後半に向けて多くの変更や改良が施されることになるだろう。

    シェイクダウン・ウィークでは、アストンマーティンのAMR26が遅れて走行に加わり、最大の話題を呼んだ。英国の天才デザイナーによる数々の極端なソリューションは、レギュレーションの限界を突いていると見る向きもある。

    関係者によれば、ライバルチームは、バーレーンでシルバーストン拠点のチームがどのような仕様を持ち込んでくるのかを注視しているという。ただし、注目すべきアイデアを披露するのはアストンマーティンだけとは限らない。

    バーレーンで準備が本格化すれば、FIA技術部門が各チームからの声明要請や、新たなソリューションに関するルール解釈の質問で殺到される可能性は十分にある。

    トンバジスは、その事態を想定したうえで次のように語っている。

    「我々は、最高のドライバー、最高のエンジニア、最高のチームによる競争の選手権にしたいと考えている。ルール解釈の競争にはしたくない」

    「工学的な能力とドライビングの能力を競う選手権にしたいのであって、『誰が一番うまくルールを解釈できるか』を競う場にはしたくない」

    バーレーンで状況がさらに熱を帯びれば、少なくとも世間の注目という点では、圧縮比問題以上に技術革新そのものが話題の中心になる可能性も否定できない。

  • FIAが「コストキャップ割引」を説明 F1参戦メーカー撤退を防ぐ救済策の全容

    FIAが「コストキャップ割引」を説明 F1参戦メーカー撤退を防ぐ救済策の全容

    FIA(国際自動車連盟)シングルシーター部門責任者のニコラス・トンバジスは、今季パワーユニットメーカーに与えられている「キャッチアップ機会」の狙いについて説明し、メーカーが早期にF1から撤退する事態を防ぐための仕組みであると語った。

    今季から導入された新パワーユニット規則では、内燃機関と電動の比率が50対50となり、メーカー勢力図は大きく変化している。GMはキャデラック参戦の原動力となり、フォードはレッドブルと提携、ホンダは5年ぶりにF1へ復帰した。

    こうした大変革では、メーカーごとに性能差が生じる可能性が高い。そこでFIAは、競争力の差を時間とともに是正するため、昨年後半にADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発・アップグレード機会)プログラムを導入した。

    この制度では、1シーズン24戦という史上最多タイのカレンダーを前提に、6戦・12戦・18戦終了時点でFIAが状況を評価し、必要に応じて複数の救済措置を適用できる仕組みとなっている。

    ADUOの仕組みと狙い
    RacingNews365の独占取材に対し、トンバジスはADUOの具体的な適用方法を次のように説明した。

    「我々はパワーユニットの性能を、非常に堅牢な方法で評価している。6戦ごとの3つのバッチ、計18戦を平均する形だ」

    「このプログラムはADUOと呼ばれている。その評価に基づき、内燃機関の出力で2%、4%、あるいは6%以上遅れているメーカーには、段階的により多くの恩恵が与えられる」

    「その恩恵とは、ダイノ(ベンチ)稼働時間の増加、ホモロゲーション機会の拡大、そしてコストキャップの段階的な引き上げだ」

    さらに、コストキャップ制度下における必然性についても強調した。

    「コストキャップという現実の中では、これは必要な仕組みだ。なぜなら、もし出遅れた状態でスタートした場合、そのままでは“内側の苦境”に永遠に縛られることになるからだ」

    信頼性問題に対する“コストキャップ割引”
    トンバジスは、深刻な信頼性問題を抱えたメーカーに対して、追加の救済策も用意されていることを明かした。

    「我々は、深刻な信頼性問題が発生した場合に、いわば“コストキャップ割引”を与える計画も持っている。これらのパワーユニットは非常に高価なツールだからだ」

    「想像してほしい。エンジンが次々と壊れていけば、シーズン半ばにもならないうちにコストキャップを使い切ってしまう。そうなれば、もう資金は残らず、深刻な問題に直面する」

    「その結果、残された選択肢が“撤退”しかなくなってしまう可能性もある」

    FIAとしては、そうした事態を絶対に避けたい考えだという。

    「我々は、パワーユニットメーカーが『もう競争力を持つ希望がない』と感じてF1を去らざるを得なくなる状況を、決して望んでいない。それは、彼らが参戦する意義そのものを完全に否定することになる」

    国際自動車連盟 F1 フォーミュラ1エンジン

    BoPではないと強調
    一方でトンバジスは、これらの措置がBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)とは異なるものであると強く主張した。

    「私が述べたすべてを踏まえた上で、『バランス・オブ・パフォーマンス』という言葉や、それに類する表現には、非常に強く反対したい」

    「最終的に忘れてはならないのは、サーキットを走るマシンは、すべて同じ技術レギュレーションの下で戦っているということだ」

    「誰かに人工的に性能を与えるような仕組みは存在しない。全員が同じ規則に従っている。ただ、出遅れた場合に、キャッチアップの機会が与えられているだけだ」

    そして、新規参入メーカーの困難さにも言及した。

    「F1では、シャシーでもエンジンでも、膨大なノウハウ、蓄積された経験と知識、インフラが存在する。それが、新規参入者が短期間で競争力を持つことを極めて難しくしている」

    「本当にゼロからのスタートになる。だからこそ、チームとパワーユニットの両方において、新規参入者を支援することが、当初からの目的の一つだった」