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  • ローレンス・ストロール 「ホンダF1には時間を与える。期待は非常に高い」

    ローレンス・ストロール 「ホンダF1には時間を与える。期待は非常に高い」

    ローレンス・ストロールは今、近年に行ってきた巨額の投資を踏まえて冷静さを説いている。勝つためのすべてのピースが揃っていると認めつつも、結果を出すには時間が必要だという考えだ。そのため、ホンダにも新たな現実に適応するための時間を与えるとしている。

    モータースポーツでも人生でも、優先順位や時間に対する捉え方は人それぞれだ。わずかな時間も無駄にせず結果を求める者もいれば、時間をかけて種をまき、土壌を整え、適切な時期に実を収穫しようとする者もいる。

    アストンマーティンでは、まさにその対照が見られる。フェルナンド・アロンソは、これまで投入されてきた多大なリソースを背景に、チームを一刻も早く頂点へ押し上げようとする。一方でストロールは、段階的に目標を達成していく姿勢を崩していない。

    この二つの視点は正反対だが、どちらも理解できる。アストゥリアス出身のアロンソは来年7月29日に45歳を迎える。いまなおF1に参戦し続けていること自体がスポーツ界の奇跡とも言える存在であり、その才能が時間とともにほとんど色あせていないことを示している。ただし本人も、勝利や長年追い続けてきた3度目の世界タイトルを手にする機会が、そう多く残されていないことを理解している。

    一方のストロールは、起業家としての思考を持つ。すべてを一度に手に入れるのはほぼ不可能だと分かっている。エイドリアン・ニューウェイ、アンディ・コーウェル、エンリコ・カルディレといった一流エンジニアの存在、最新鋭のインフラが整っていたとしても、すべてを噛み合わせ、部門間のダイナミクスを調整するには時間が必要だ。

    さらに忘れてはならないのが、ホンダのパワーユニット供給だ。2026年から日本のメーカーは、レッドブル・レーシングおよびレーシングブルズとの契約終了後、シルバーストンのチームに独占供給する。

    本田技研工業 F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「来年、大きなレギュレーション変更を迎えることを心待ちにしている。これはまた一歩前進になる。ホンダをパワーユニットのパートナーに迎え、我々は初めてワークスチームになる。まったく新しい経験になるだろう」とストロールはスペイン版Motorsport.comに語った。

    「パワーユニットに合わせてシャシーを設計することと、カスタマーエンジンをただ受け取ることはまったく違う。すべてを実現するには時間と忍耐が必要だ」

    さらにこう続けている。

    「来年使うのは新しいパワーユニットだ。ホンダがそのパワーユニットを開発するために、必要な時間を与えなければならない」

    時間が必要であることを強調しつつも、カナダ人は期待が「非常に高い、極めて高い」ことを認めた。

    「今は、全員が集まり、来年導入される新しく刺激的なレギュレーションを、我々の非常に高い、可能な限り高い期待に見合うものにするために働く時間を与える必要がある」

  • ホンダがF1をやめなかった理由 渡辺康治が語るアストンマーティンとの覚悟

    ホンダがF1をやめなかった理由 渡辺康治が語るアストンマーティンとの覚悟

    ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)の社長である渡辺康治が、ホンダがF1参戦を継続する理由、アストンマーティンに魅力を感じた点、そしてこのパートナーシップの最終目標について語った。

    ホンダは2015年から2017年にかけてマクラーレンにパワーユニットを供給したが、性能と信頼性の問題から、マクラーレンはルノーへ移行した。2018年にトロ・ロッソと組み、状況は改善し、2019年からはレッドブルと提携。

    渡辺康治はアストンマーティンのインタビューで、「ホンダはおそらくF1なしでは生きられないと思っています」と述べ、継続の理由をそう表現した。さらに、「技術面に目を向けますと、2026年のパワーユニット規則の変更が、我々がF1に戻る決断をするうえで重要な要因でした」と語っている。

    2026年からは電動モーターの比重が高まり、内燃機関との出力配分はおよそ50/50になる。

    「電動モーターの出力は120kWから350kWへと、ほぼ3倍に増えます。そこに持続可能燃料の要件が加わり、将来の駆動システムに対するホンダの哲学と完全に一致しています」と渡辺康治は理由を挙げた。

    「これは我々の企業戦略にも合致しています。モータースポーツの頂点は、技術を磨き、技術力を高め、それを世界的な舞台で示す場です。ホンダの将来にとって非常に重要だと考えています」

    本田技研工業 F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    パートナー選択と最終目標
    ホンダが最終的にアストンマーティンを選んだ理由について、渡辺康治はチームオーナーであるローレンス・ストロールの存在を挙げる。

    「我々は常にパートナー選びに慎重です。このケースでは、チームのリーダーシップ、そしてローレンス・ストロールの情熱とビジョンに強い印象を受けました」と述べた。

    「彼は非常に競争心が強く、常に勝利を目指しています。その姿勢は非常に印象的です。AMRテクノロジー・キャンパスの新施設にもその志向が表れていますし、近年、経験豊富な人材で組織を強化してきた点からも、それが見て取れます。チーム内の関与度と集中力は非常に高く、それがこの協業を我々にとってとても魅力的なものにしています。非常にワクワクする挑戦でもあります」

    2026年はパワーユニット面で大きな変化があるため、具体的な予測は難しいという。渡辺康治は2026年を、「アストンマーティンとホンダの協業が、意図した通りに一体のチームとして機能することを確認する年です」と位置づける。

    「我々の中核となる価値観が実行され、設定したパフォーマンス目標を達成できるようにしなければなりません」と語った。

    「我々が予測できず、影響も及ばないのは、ライバルがどの位置にいるかという点です。それが分かるまでは、シーズンにおける内部目標以上のことは見通せません。しかし長期的には、このパートナーシップの究極の目標、そして成功の定義は、世界選手権を勝ち取ることです」

  • ホンダ、アストンマーティンF1でニューウェイと再会「頻繁に意見を交換」

    ホンダ、アストンマーティンF1でニューウェイと再会「頻繁に意見を交換」

    ホンダは、8シーズンにわたるレッドブル陣営との関係を終え、2026年からはアストンマーティンF1への単独パワーユニット供給を開始する。日本メーカーにとって、この新たなパートナーシップは大きな転換点となる。

    このタイミングでアストンマーティンの技術部門は大幅な再編を迎えている。2025年初頭には、長年レッドブルでマシン設計を率いてきたエイドリアン・ニューウェイが加入し、2026年にはチーム代表職を引き継ぐ予定となっている。

    一方、元メルセデスのエンジン専門家であるアンディ・コーウェルはチーム代表の座を離れ、チーフ・ストラテジー・オフィサーとして組織全体を支える立場に就く。

    ホンダ側も、この体制を高く評価している。ホンダ・レーシング(HRC)社長の渡辺康治は、アストンマーティンの公式インタビューで次のように語っている。

    「アンディとは非常に良い関係にあります。シルバーストンで起きていることや、さくらの施設での作業について、いつでも電話で話せる存在です。」

    「パワーユニットの開発と供給は完全にHRCの責任ですが、アンディはエンジン開発に伴う課題や、現代のシステムがいかに繊細で複雑かをよく理解しています。その知見は非常に価値があります。彼のこれまでの実績に対する敬意はとても大きいです。」

    ホンダとアストンマーティンの間では、すでに継続的な議論が行われているという。

    「ホンダとアストンマーティンの間では、多くの議論が行われています。」

    「パワーユニットの目標を定める際、彼は当然のように非常に野心的な要求を提示してきます。エンジン開発の専門家がチーム上層部にいることは大きな強みです。シャシーとエンジンの間には調和が必要で、アンディの役割はそれを可能にしています。」

    ニューウェイとの再会と緊密な連携
    アストンマーティンでは、渡辺康治にとって見慣れた存在とも再び仕事をすることになる。それがニューウェイだ。長年レッドブルで設計を担ってきた英国人デザイナーと、再び同じプロジェクトで向き合うことになった。

    「彼がアストンマーティンと契約した直後の最初のミーティングでは、かなり笑い合いました。『また一緒ですね』と思ったのを覚えています。」

    「彼がいること自体が本当に刺激的ですし、その能力に対する敬意は言うまでもありません。エンジン開発については、我々には我々のプロセスとスケジュールがあります。一方で、エイドリアンは初日からシャシーで同じ目標に向かっています。だからこそ、両者が交わる部分で緊密に協力し、頻繁に意見を交わしています。」

    渡辺康治は、ニューウェイとのやり取りについても具体的に言及している。

    「エイドリアンとは頻繁に意見交換をしていますが、その内容は集中的な議論、提案、フィードバックが中心です。」

    「ただし、常に焦点は勝利にあります。部品や開発について技術的な議論をする場合でも、必ず長期的な視点で『どうやって勝つか』を考えています。細部の作業の話もあれば、ライバル分析、人材マネジメント、さらには予算制限の中でどう最適化するかといった財務の話に及ぶこともあります。」

    F1は人のスポーツ
    最後に渡辺康治は、ニューウェイが過去に語った言葉に強い共感を示した。

    「彼は以前のインタビューで、『自分にとって最も重要なのは人です。F1は人のスポーツです』と言っていました。その言葉が強く印象に残っています。」

    「私も完全に同意しています。技術や開発の話を多くしますが、すべては人のアイデア、情熱、そして努力から始まります。それはホンダにも間違いなく当てはまります。」

    ホンダとアストンマーティンは、2026年F1レギュレーションという大きな節目を前に、技術と人を軸とした新たな挑戦に踏み出そうとしている。

  • ホンダ含む3社がFIAに説明要求 メルセデスの2026年F1エンジン手法に疑念

    ホンダ含む3社がFIAに説明要求 メルセデスの2026年F1エンジン手法に疑念

    2026年F1レギュレーションを巡り、早くもパワーユニット開発をめぐる政治的な動きが表面化している。メルセデスとレッドブルが、2026年F1エンジン規則の「グレーゾーン」を突いた開発手法を用いているとされ、ライバルのホンダ、フェラーリ、アウディがFIAに対して正式な説明を求めた。

    プレシーズンテストはまだ数週間先だが、すでに各陣営は“実力隠し”と抗議の可能性を視野に入れた神経戦に入っている。大きな優位性が確認されれば、他チームが技術的抗議に踏み切るのは避けられない状況だ。

    メルセデスとレッドブルが注目される理由
    レッドブルのパワートレイン部門は軽視できない規模に成長している。ミルトンキーンズを拠点とする同部門には約600人規模のエンジニアが集結しており、その中にはメルセデスから引き抜かれた技術者も多数含まれている。

    この背景から、メルセデスとレッドブルが2026年F1パワーユニットにおいて「同一の発想」を共有していると見られている。問題となっているのは、FIAテクニカルレギュレーションに記載された圧縮比に関する規定だ。

    「エンジンのいかなるシリンダーも、幾何学的圧縮比が16.0を超えてはならない。この値を算出する手順は、別途定められた文書に示される。」

    従来は最大18.0だった圧縮比は、2026年F1規則で16.0へと引き下げられた。これは新規メーカー参入を促進するための措置の一環とされている。

    しかし、圧縮比の測定はガレージ内で車両が静止した状態で行われる。一方、走行中は温度上昇による金属の熱膨張が発生する。この点こそが、今回の論争の核心となっている。

    メルセデスとレッドブルは、静止状態では規定どおり16.0を満たしつつ、走行中には実質的に18.0に近い圧縮比を実現できる設計を見いだしたと理解されている。熱膨張を利用することで「規則順守」と「性能向上」を同時に狙う手法だ。

    この解釈が2026年F1で合法と判断されれば、決定的なアドバンテージになり得る。

    国際自動車連盟,F1 フォーミュラ1エンジン メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ホンダ・フェラーリ・アウディが突きつける規則解釈
    『The Race』によれば、ホンダ、フェラーリ、アウディの3メーカーは、この問題についてFIAに共同書簡を送付し、公式な見解を求めたという。

    FIAが取り得る選択肢はいくつか考えられる。最も直接的なのは、メルセデスとレッドブルの手法を明確に禁止する形で規則を修正することだ。ただし、これはメルセデスのカスタマーチーム3チームを含め、甚大な影響を及ぼす。プレシーズン直前という時期を考えれば、極めて過激な判断となる。

    別の選択肢として、2026年F1シーズンはこの手法を認めつつ、2027年F1から修正を義務づける妥協案も考えられる。しかし、これはホンダ、フェラーリ、アウディにとって到底受け入れ難い。数コンマのラップタイム差であっても、タイトル争いでは致命的になり得るからだ。

    彼らが根拠として挙げるのが、2026年F1レギュレーションC.1.5項である。

    「F1マシンは、競技期間中のいかなる時点においても、本規則のすべてに完全に適合していなければならない。」

    静止時だけでなく、走行中も含めた“常時順守”が求められる以上、熱膨張によって実質的に圧縮比が変化する設計は規則違反だ、という主張だ。

    FIAの判断が左右する2026年F1の序盤戦
    FIAがこの共同書簡にどう対応するかは、2026年F1開幕前から大きな意味を持つ。対応次第では正式な抗議が提出され、シーズン開幕前から政治的混乱に陥る可能性もある。

    大規模なレギュレーション変更期に、極端な解釈や政治闘争が発生するのはF1では珍しくない。今回のエンジン論争も、その典型例と言える。

    2026年F1に向けた舞台裏の攻防は、今後12か月にわたって続いていく可能性が高い。メルセデス、レッドブル、そしてホンダ、フェラーリ、アウディの思惑が交錯する中で、FIAの裁定が新時代の勢力図を左右することになる。

  • ホンダ 2026年F1エンジンのパフォーマンスにおける「決定的要因」を特定

    ホンダ 2026年F1エンジンのパフォーマンスにおける「決定的要因」を特定

    ホンダは、F1の新たなレギュレーション時代に向けて、まったく新しいパワーユニットの開発を進めている。レッドブルおよびレーシングブルズとの関係を終え、現在は新たなワークスパートナーであるアストンマーティンF1とシナジーを組んで作業を行っている。

    ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治は、新世代パワーユニットにおける重要なポイントと、その運用面での鍵について、あらためて詳しく語った。

    「新しいエンジンには、排気ガスの熱エネルギーを電気エネルギーに変換するMGU-Hが搭載されていません。つまり、ある程度のターボラグと付き合っていく必要があります」と渡辺康治は述べた。

    「もうひとつの課題は、エネルギー貯蔵容量をほぼ変えずに、電動モーターの出力を3倍にすることです。ここでの鍵は、エネルギーマネジメントをどれだけ効率的にできるかという点になります。これは新レギュレーションの中で、最も難しい技術課題です」

    「効率は、新しい時代のF1における決定的な要素になります。ホンダは、世界でも最先端のバッテリー技術を持っていることを誇りに思っています。この強みを最大限に活かしながら、エネルギーマネジメント性能をさらに高めていくことが重要になります」

    「また、2026年からはパワーユニットに年間1億3000万ドルのコストキャップが導入され、設計、製造、供給に関わるすべてのコストが対象になります」

    「これは非常に重大なテーマであり、技術的に大きな変化が進む中で、パワーユニットサプライヤーの働き方そのものが大きく変わることを意味しています」

    「私たちは、これらの課題をしっかりと乗り越えられると確信しています。ホンダは1964年からF1で経験を積み重ねてきました。アストンマーティンとひとつのチームとして取り組むことで、新しいF1の時代において非常に競争力のある存在になれると考えています」

    渡辺康治は、電動出力の増加が2026年型パワーユニットの設計だけでなく、マシンの使い方そのものをどのように変えていくのかについても説明した。

    「出力配分が50対50になることで、より多くの電気エネルギーをどのように効率よく生み出し、蓄え、そしてどこでどの程度使うのかを決める必要があります」

    「これは新しい話ではありません。現行のパワーユニットでも、エネルギーをどこで回収し、どこで使うかを慎重に管理する必要がありますが、2026年にはそれがさらに重要になります」

    「エネルギーの使用パターンはコーナーごとに異なり、ひとつのサーキットだけでも何千ものパターンが存在します。私たちはHRCの中で、パワーユニットから得られる2万以上のデータフロー・パラメータを管理し、最適なエネルギー使用パターンを定義するソフトウェアを自社開発してきました」

    「こうした作業は、一般の方々の注目を集めるものではありません。しかし、走行テストが制限されている現代のF1において、私たちが開発しているデジタル技術やシミュレーションは、極めて重要な役割を果たしています」

    「特に2026年は電動エネルギーの比重が高まり、回生とデプロイの管理がさらに複雑になります。これは非常に大きな技術課題であり、現時点ではおそらくプロジェクトの中で最も重要な課題です」

    本田技研工業 F1 フォーミュラ1エンジン

    ホンダは現時点で、V6ハイブリッドパワーユニットを他チームに供給する予定はない。アストンマーティンとの唯一無二のパートナーシップこそが、勝利につながると考えているためだ。

    「現時点では、他チームへの供給は考えていません。私たちはアストンマーティンとともに勝利を目指すことに集中したいと考えています。将来的に、複数チームへの供給がフィードバックの面で有益だと判断した場合には、もちろん検討することになるでしょう」

    渡辺康治は、競技面だけでなく、市販車にも波及するF1由来のシナジーという観点からも、アストンマーティンとの提携がホンダにとって重要である理由を説明した。

    「100%持続可能な先進燃料への移行は、スポーツにとって重要であるだけでなく、持続可能な社会を実現する上でも幅広い意味を持っています。グローバルな自動車メーカーとして、カーボンニュートラルはホンダにとって非常に重要なテーマです」

    「アストンマーティンとの技術提携に加えて、アラムコやバルボリンとも協力関係を結んでおり、最先端の持続可能燃料と潤滑油の開発に緊密に取り組んでいます」

    「ここでアンディが、新たにストラテジーディレクターとして関わってきます。ホンダは、レース用燃料や潤滑油で蓄積してきた知見を共有しながら、非常に先進的な技術を一緒に開発しています」

  • レッドブルF1、ホンダとの8年間を総括する動画を公開「Arigato Honda」

    レッドブルF1、ホンダとの8年間を総括する動画を公開「Arigato Honda」

    レッドブル・レーシングとレーシングブルズは、ホンダとのパートナーシップ8年間を総括する動画「Thank You Honda For Eight INCREDIBLE Seasons Together!」を公開した。

    この動画では、両チームとホンダがともに築き上げた輝かしい歴史を回顧。2019年F1オーストリアGPでのホンダ初勝利、2020年F1イタリアGP(モンツァ)でのピエール・ガスリーの優勝、2021年F1アブダビGPでのマックス・フェルスタッペンの初のドライバーズタイトル獲得など、記憶に残る名場面が数多く収められている。

    8年間の協力関係の中で、オラクル・レッドブル・レーシングおよびビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズは、71勝、140回の表彰台、そしてドライバーズ世界選手権4冠を達成。動画は、単なる結果だけでなく、勝利までの過程やチームとホンダの結束の強さを象徴する内容となっている。

    チームはこの動画を通じて、ホンダへの感謝と敬意を改めて表明し、「我々はこれからもホンダのスピリットを胸に刻み続ける」というメッセージを発信した。8シーズンにわたる協業は、F1の歴史に刻まれる象徴的なパートナーシップとして語り継がれていくことになる。

  • ホンダF1、2026年にミズノ製ユニフォームを着用 2輪と4輪で統一デザイン

    ホンダF1、2026年にミズノ製ユニフォームを着用 2輪と4輪で統一デザイン

    ホンダ・レーシング(HRC)とミズノは、ユニフォーム供給についてのパートナーシップ契約を締結した。

    これにより、HRCスタッフは2026年からミズノ製の新ユニフォームを着用し、MotoGP、F1、北米のIMSA、インディカー、および、日本のスーパーフォーミュラ、SUPER GTシリーズ GT500クラスに参戦する。

    本パートナーシップにより、ホンダとして2輪、4輪の両カテゴリーで初の統一デザインスキームのユニフォーム導入が実現した。日米をまたぐ共通ユニフォームも初の試みとなる。HRCのエンジニアをはじめとするスタッフは、ブランドのアイデンティティが込められたユニフォームを身にまとうことで勝利への情熱を共有し、共に世界の舞台に挑む。

    <ミズノの思い>
    世界を舞台に挑戦するストーリーを通じてブランディングでのコラボレーションが実現する。

    モータースポーツ活動を通じて「技術」と「ブランドイメージ」を築き上げてきたHRCとは共通する価値観を感じている。

    長年スポーツの世界で培ってきた「機能」、「品質」を生かしたユニフォームにおいて勝利をサポートし、共にブランド力を高めていく

    新ユニフォームでの初戦は、IMSAの開幕前テスト『Roar Before The Rolex 24』(2026年1月17日~18日、米マイアミ州 デイトナ インターナショナル スピードウェイ)となる。
    (※全デザインの発表は26年1月中旬ごろを予定)

    また、新ユニフォームデザインをベースにしたアパレルグッズの展開も予定しており、ファンと感動と興奮を共有できる機会を創出していく。

    ミズノ株式会社 代表取締役専務執行役員 七條 毅のコメント
    当社は2026年に創業120周年を迎えます。この節目の年に、世界最高峰の舞台で戦うHRCをサポートできる機会をいただき、心より感謝申し上げます。本パートナーシップを通じ、勝利を目指し、喜びや感動を共有できることを誇りに思います。両社のブランドを象徴する統一デザインの新ユニフォームは、ファンの心を動かし、新たな価値を生み出すと信じています。この共創によって、未来に向けてさらなる挑戦と革新を共に実現できることを楽しみにしています。

    株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺 康治のコメント
    先進技術を駆使したスポーツ用品・アパレルで業界をリードするミズノと提携し、新時代のHRCを象徴する新ユニフォームを創ります。2026年は、Aston Martin Aramco Formula 1 Teamと組んでF1に新たに参戦するなど、Hondaにとって重要なシーズンが幕を開けます。各スポーツの現場で培われた信頼性と機能性を誇るミズノブランドとともに、HRCはさらなるブランド価値の向上を目指します。MotoGP、F1、IMSA、Indycar、スーパーフォーミュラ、スーパーGT、といった国内外の舞台で、スタッフ一丸となって勝利に向かって全力を尽くします。

  • ホンダ、2026年F1パワーユニットの最大の難題は「効率性」

    ホンダ、2026年F1パワーユニットの最大の難題は「効率性」

    ホンダは、2026年F1シーズンから導入される新たなパワーユニット規則について、エンジンメーカーが直面する最大の課題を明らかにした。大幅な電動化とコスト制限という二重の変化の中で、効率性とエネルギーマネジメントが決定的な要素になるという。

    2026年からF1は新レギュレーションに移行し、パワーユニットの構成も大きく変わる。排気熱から電力を回収するMGU-Hが廃止され、電動モーターと内燃機関の出力比率はほぼ50対50となる。

    MGU-H廃止と電動化比率の拡大
    「新しいエンジンにはMGU-Hがありません。排気ガスの熱エネルギーを電気に変換できなくなるため、ターボラグが発生し、それに対応する必要があります」と、ホンダ・レーシング・コーポレーション代表の渡辺康治は説明する。

    「もうひとつの大きな課題は、電動モーターの出力がほぼ3倍になる一方で、バッテリー容量はほとんど変わらない点です。鍵になるのは、エネルギーマネジメントをいかに効率的に行うかということです。これが新レギュレーションにおける最も難しい技術課題だと考えています」

    効率性が勝敗を分ける時代
    「効率性が新しいF1時代の決定的な要素になると思います」と渡辺は語る。

    「ホンダは先進的なバッテリー技術に誇りを持っています。世界最高水準だと考えていますので、その強みを最大限に生かしながら、エネルギーマネジメント性能をさらに高めていくことが重要です。また、2026年からはパワーユニットに対する予算上限が年間1億3000万ドルに設定され、設計、製造、供給にかかるすべてのコストが含まれます。大きな技術変革の時期に、エンジンサプライヤーの運営方法そのものが問われることになります」

    最大級の技術的チャレンジ
    一部のドライバーは、すでに2026年仕様のマシンをシミュレーターで体験しており、チーム側も詳細なシミュレーションを行っている。その結果、パワーの使い方に関する懸念も浮かび上がっている。例えばモンツァの長いストレートでは、1コーナーのブレーキングポイントよりもかなり手前でバッテリーの電力が尽き、最高速が低下する可能性があるという。

    「パワーユニットが電動50%、内燃機関50%になることで、電気エネルギーをどのように生成し、蓄え、どこでどれだけ使うかという効率を高める必要があります」と渡辺は述べる。

    「現在のパワーユニットでも、コーナーごとに精密なエネルギーマネジメントが求められていますが、2026年以降はその重要性がさらに増します。エネルギーマネジメントはコーナーごとに異なり、ひとつのサーキットだけでも何千通りもの組み合わせがあります。HRCでは、2万以上のデータポイントを処理し、最適なエネルギー配分を導き出す内部ソフトウェアを開発しています」

    「こうした作業は表に出にくいですが、テスト機会が限られている現代のF1では、デジタルシミュレーションが極めて重要です。特に2026年は電力消費が大幅に増え、エネルギー回生と供給の管理がより複雑になります。プロジェクト全体の中でも、最大級の技術的挑戦だと考えています」

    アストンマーティンとの集中体制
    ホンダは2026年からアストンマーティンにのみパワーユニットを供給する。これにより、これまで4台分得られていたフィードバックは2台分に減るが、将来的な拡大の可能性は残している。

    「現時点では、他チームへの供給は考えていません。我々はアストンマーティンとともに勝つことに集中したいと考えています」と渡辺は語る。

    「将来的に、複数チームに供給することで追加のフィードバックが得られるなどの利点があるのであれば、その可能性は検討すると思います。ただし、それは近い将来の話ではありません」

    1964年からF1に参戦してきたホンダは、その長い経験を背景に、新時代への挑戦に自信を示している。アストンマーティンと一体となった体制で、2026年F1シーズンにおける競争力確保を目指していく構えだ。

    東京で行われる発表イベント
    ホンダは、2026年F1パワーユニットを東京で開催される特別イベントで発表することを明らかにしている。

    発表は2026年1月20日13時(現地時間)に予定されており、イベントには本田技研工業の代表執行役社長である三部敏宏、F1のステファノ・ドメニカリ、そしてアストンマーティンのエグゼクティブチェアマンであるローレンス・ストロールが登壇する。

    本田技研工業

  • ホンダ、2026年F1パワーユニットを1月20日に東京の特別イベントで発表

    ホンダ、2026年F1パワーユニットを1月20日に東京の特別イベントで発表

    ホンダは、アストンマーティンとのF1復帰を前に、2026年F1パワーユニットを東京で開催される特別イベントで発表することを明らかにした。

    来季から導入される新たなパワーユニット規則の時代に向けて、ホンダはエンジンサプライヤーとしてF1に復帰する。ホンダは2021年末にレッドブルとの提携から正式に撤退していた。

    その後、この決定を事実上撤回し、2025年シーズン終了までレッドブル・パワートレインズに対して技術支援を提供し続けていたものの、日本の自動車メーカーがグランプリレースに正式復帰することはなかった。

    その代わり、ホンダは2026年の新レギュレーションにすべての焦点を当ててきた。この新規則では、電動エネルギーの使用量が現在の120kWから最大350kWへと約3倍に増加し、MGU-Hは廃止され、燃料は100%合成燃料が使用される。

    2015年に不振に終わったマクラーレンとのプロジェクトでターボハイブリッド時代に参入した際とは異なり、今回はブランクイヤーを設けることなく、ホンダはアストンマーティンと組む。アストンマーティンは、エイドリアン・ニューウェイを迎え入れ、シルバーストンに最先端施設を整備するなど、世界選手権制覇を目指している。

    新パワーユニットは、2026年1月20日13時(現地時間)に東京で発表される。

    イベントの登壇者には、ホンダの代表執行役社長である三部敏宏、F1のステファノ・ドメニカリ、そしてアストンマーティンのエグゼクティブチェアマンであるローレンス・ストロールが名を連ねる。

    ホンダ F1 本田技研工業

    2026年F1復帰を象徴する東京発表の意味
    今回の東京での発表は、ホンダが2026年F1レギュレーションを軸に再スタートを切る姿勢を明確に示す場となる。レッドブルとの技術支援を水面下で継続しながらも、正式な参戦復帰は見送り、電動比率拡大やMGU-H廃止といった大転換期に照準を合わせてきた経緯が、このイベントによって可視化される形となる。

    また、F1、アストンマーティン、ホンダのトップが同席する構成は、このプロジェクトが単なるエンジン供給にとどまらず、2026年F1時代を象徴する戦略的パートナーシップであることを強調するものとなっている。

  • アストンマーティンF1 ホンダPU搭載2026年マシンを公式テスト前に初走行へ

    アストンマーティンF1 ホンダPU搭載2026年マシンを公式テスト前に初走行へ

    2026年のF1プレシーズンテストは1月26日に始まる予定で、今季のオフシーズンは過去最短となる。各チームとドライバーは、十分に休息を取る間もなく来季への準備に入らなければならない。

    そうした中で注目を集めているのがアストンマーティンF1だ。同チームは2026年からホンダ製パワーユニットを搭載し、新たな時代を迎える。メルセデス製エンジンに注目が集まりがちだが、2026年に向けてホンダが非常に競争力のある存在になる可能性を指摘する声も増えている。

    アストンマーティンの冬季スケジュールに関する新たな報道は、ホンダの開発状況が順調であることを示唆している。

    アストンマーティンは来月中にも2026年型F1マシンを初披露する可能性があるとみられている。

    現代のF1ではプライベートテストが厳しく制限されており、レースウィークエンド以外でデータを収集できる機会は極めて限られている。風洞やシミュレーターは年々高度化しているが、実際のサーキット走行に完全に代わるものではない。

    そのため、各チームに年間200kmまで認められている「フィルミングデー」での走行は非常に重要だ。走行距離は限られるものの、公式セッション以外でマシンを実地で確認できる貴重な機会となる。

    先に報じられているとおり、アウディは年明け早々にフィルミングデーを活用し、特にパワーユニットの基本的なチェックを行う予定だとされている。サーキットで得られるデータと、ファクトリーでの数値との相関を確認できる点も大きい。

    伊メディアによれば、こうした計画を持つのはアウディだけではない。アストンマーティンも、プレシーズンテストの数週間前となる1月初旬にプライベートテストを実施することを目指しているという。

    アウディと同様に、アストンマーティンも2026年に向けて全く新しいエンジンを投入する。ホンダは2026年の内部目標を達成したと理解されており、来季から英国チームのパワーユニットを担当する。

    レッドブル・レーシングとの協業で豊富な勝利経験を持つホンダだが、レギュレーション初年度に新チームと統合する作業は依然として大きな挑戦だ。だからこそ、年初のプライベートテストは、この適応期間を和らげる助けになる可能性がある。

    もっとも、公式テスト前に走行を行うには、マシンの信頼性に相応の自信がなければならない。その点で、ホンダとアストンマーティンの陣営には2026年型マシンに対する慎重な楽観論が広がっているとされ、来月中のシェイクダウンを実施できるだけの確信があるとみられている。

    移行初年度を安定して迎えるために
    冬の間に流れる報道を過度に分析すべきではない。2026年の開発競争に関する情報源が限られているとはいえ、慎重さは必要だ。

    それでも、アストンマーティンとホンダのプロジェクトを巡る情報が、ここ数週間で概ね前向きなものになっているのは事実だ。少なくとも、2015年にホンダがマクラーレンと組んだ際のような壊滅的なスタートを想定する声は聞かれない。

    焦点となるのは、さくらのファクトリーがフロントで戦えるだけの性能を提供できているかどうかだ。

    当然ながら、特にエンジン性能はシーズンを通して進化していく。今後12か月で勢力図が変化することは避けられない。

    それでもホンダは、十分な出力、電動効率、そして信頼性を備えたパワーユニットを目標に掲げており、その上で開発を積み重ねていくための土台を築こうとしている。このプロジェクトへの投資規模を考えれば、重大な問題が発生すれば士気に大きな打撃となる。

    もっとも、ホンダが困難から立ち直る能力を持つことは、2015年から2021年にかけての復活が証明している。マクラーレンからの強い要請で準備が整う前にデビューを強いられた状況を乗り越えた経験もある。

    とはいえ、良好なスタートを切れるかどうかは、アストンマーティンF1が2026年に本格的なコンテンダーとなる可能性を大きく左右する。現時点で聞こえてくるホンダのエンジンに関する評判は、日本メーカーが足かせになることはない、という見方を示している。