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  • FIAが雨天時のF1ブーストモード使用を禁止 マイアミGPから安全対策を強化

    FIAが雨天時のF1ブーストモード使用を禁止 マイアミGPから安全対策を強化

    FIAは、雨天時のF1マシンにおける安全対策として、ブーストモードの使用を禁止する新たな措置を導入した。今週末の2026年F1マイアミGPから適用される。

    現行マシンでは電気系のトルク特性が攻撃的になっており、雨天時の走行リスクについてドライバーから懸念が示されていた。これを受け、FIAはウェットコンディションでのエネルギー展開と可変空力の使用に制限を加える形でレギュレーションを修正した。

    雨天時のブーストボタン使用を全面禁止
    FIA世界モータースポーツ評議会によって最終的なレギュレーションが承認され、これまで公表されていた対策に加えて、より影響の大きい変更が明らかになった。

    そのひとつが、最大350kWの追加パワーを発生させるブーストボタンの雨天時使用禁止だ。

    新たなテクニカルレギュレーションでは、低グリップコンディションにおけるブーストモードの使用について「抑制され、許可されない」と明記された。

    これにより、ドライコンディションでオーバーテイクを助けるために設定されている車両間のパワー差は、雨天時には発生しないことになる。電気エネルギーの展開は、事前に設定されたエンジンマップを通じて行われる形に限定される。

    ストレートラインモードにも追加制限
    ブーストモードの変更に加え、FIAは雨天時のストレートラインモード使用についても規則を厳格化した。

    改訂されたレギュレーションでは「低グリップコンディションでは、指定された低グリップ作動ゾーンにおいて、ドライバー調整式ボディワークの部分的な作動のみが許可される」と定められている。

    これは、雨天時に可変空力をフルに活用することを制限し、直線での速度差や車両挙動の急激な変化を抑える狙いがある。

    FIAはすでに、インターミディエイトタイヤのタイヤブランケット温度を引き上げる措置や、特定のエネルギーカーブを通じてバッテリー展開量の上限を設ける対策を公表していた。今回のブースト禁止と可変空力制限は、それらを補完する安全対策となる。

    F1 レギュレーション

    雨予報のマイアミGPを前に即時適用
    今回の変更は、雨の可能性が高まっているマイアミGPを前に導入される。現時点の予報では、日曜の決勝が豪雨の影響を受ける確率は75%とされている。

    マイアミでは、雷が発生した場合にセッションを中断しなければならない厳格な地域・国のプロトコルが存在するため、天候リスクは他の開催地以上に重要な意味を持つ。

    米国立気象局のスポーツイベントに関する勧告では、雷雨が予想される場合、主催者は活動やイベントの中止または延期を検討すべきだとしている。

    また、稲妻が見えた場合、雷鳴が聞こえた場合、あるいは空模様が危険に見える場合にも、イベントを停止すべき状況に該当するとされている。

    昨年も決勝日に同様の雷雨リスクがあった際、FIAは各チームに対し、レース中に雷が発生した場合は赤旗中断にすると伝えていた。最終的に天候は回復し、その措置が実際に必要になることはなかった。

    今回のレギュレーション修正は、2026年F1マシンが持つ電気エネルギー展開の大きさと、雨天時の低グリップ環境が重なった場合のリスクを抑えるためのものだ。マイアミGPは、新世代F1の安全対策が実戦で問われる最初の週末となる。

  • 「旧DRSより弱い?」2026年F1オーバーテイクモードに広がる懸念

    「旧DRSより弱い?」2026年F1オーバーテイクモードに広がる懸念

    2026年F1レギュレーションでは、追い抜きを促進するために従来のDRSが廃止され、新たに「オーバーテイクモード」が導入される。しかしその効果は、速度域やエネルギーマネジメント、バッテリー残量に大きく左右される仕組みとなっており、一部のチームからは「旧DRSほど強力ではないのではないか」という声も上がっている。この新システムは、本当に期待通りの効果を発揮するのだろうか。チームの見解は分かれている。

    2026年の技術革命は、パワーユニットを中心に設計されている。新レギュレーションでは、このパワーユニットの特性と制約が空力にも影響を及ぼし、可動ウイングの役割が大きく拡張された。もはや追い抜き専用の補助装置ではなく、すべてのストレートで空気抵抗を低減し、エネルギーマネジメントを容易にするための要素として使われる。

    この思想転換により、DRSはアクティブエアロの一部として統合され、追い抜き専用の機能を果たすことができなくなった。そこでFIAは、エネルギーの使い方によって追い抜きを成立させるという新しいアプローチを選択した。ただし、その有効性は、従来よりもはるかに多くの要素に左右される。

    バッテリー容量自体は大きく変わらない一方で、MGU-Kの出力はほぼ3倍となり、最大350kWに達する。これによりエネルギー消費は急激に増え、同時にブレーキング時の回生エネルギーも増加するため、システム全体とバッテリーへの負荷は大きくなる。

    オーバーテイクモードは290km/h以上で作動
    DRSの代替として導入されたオーバーテイクモードでは、攻撃側のドライバーがより大きく、かつ長時間のパワーピークを使える仕組みとなっている。周回開始時のディテクションポイントで前車との差が1秒以内であれば、攻撃側は防御側よりも長く350kWの最大出力を使うことが可能だ。

    FIAが定めた計算式によると、「標準モード」では350kWを290km/hまで使用でき、それ以上は出力が段階的に低下し、345km/hでゼロになる。つまり、345km/hではMGU-Kは完全に作動しない。一方、「オーバーテイクモード」では、十分なエネルギーがあれば337km/hまで最大出力を維持し、その後355km/hでゼロになるまで徐々に低下する。

    問題は、こうした仕組みの実効性について、チームの見解が大きく分かれている点だ。一部のチームは、このオーバーテイクモードが旧DRSよりも効果が弱くなる可能性すらあると考えている。

    「オーバーテイクモードは完全にハイブリッドシステムとエネルギー管理に依存している。マシンが対応できていれば、直線で使えるエネルギーを少し多く確保し、より高い出力で前のマシンに近づくことができる。追い抜きには役立つシステムだが、旧DRSほど強力ではない」と、メルセデスの技術責任者ジェームス・アリソンはW17の発表の場で説明した。

    理想的な条件下では、この見解には一定の説得力がある。2026年型マシンは加速性能が大きく向上しており、高速域に到達するまでの時間は短い。しかし多くのサーキットでは、FIAが設定したパラメータを変更しない限り、オーバーテイクモードを最大限に活用できない可能性がある。

    確かに新レギュレーションでは、空気抵抗を減らすために可動ウイングを早い段階から開くことができる。だが、それだけでオーバーテイクモードが本領を発揮する300km/h超の速度域に必ず到達できるわけではない。

    F1 レギュレーション フォーミュラ1カー

    鍵を握るのはバッテリー残量
    防御側がバッテリーを十分に残している、あるいは自らもブーストを使って350kWを一時的に発揮できる場合、攻撃側の優位性は大きく削がれる。その結果、性能差は小さくなり、アリソンが言うように旧DRSほどの即効性は得られない。DRSは300km/h以下の速度域から使え、必要に応じてゾーンを延長することで効果を調整できた。

    例えばバーレーンでは、旧DRSはターン10立ち上がりの150km/h付近から作動し、他の区間でも250〜260km/hで使えたため、攻撃側は早い段階で速度差を構築できた。一方、2026年のオーバーテイクモードでは、330〜340km/hに到達しないサーキットも存在し、その場合は効果が限定的になる。

    ただし、もう一つ重要な要素がある。それは、防御側が常に十分なバッテリーを持っているとは限らない点だ。エネルギー消費が激しいサーキットでは、防御側がエネルギー不足に陥り、攻撃側が容易に追い抜く場面も生まれる。その際に決定的となるのは、オーバーテイクモードそのものよりも、バッテリーに残されたエネルギー量だ。なお、このモードでは1周あたり0.5MJ多くエネルギーを回収できる。

    バルセロナでのテスト後、オスカー・ピアストリは次のように語っている。

    「何台かに近づいてオーバーテイクしたけど、かなり大きな速度差があった。ただ、相手が譲ってくれた部分もあったと思う。だから、DRSのときよりも速度差は少し大きくなる可能性はあると思う」

    バルセロナは実際に350km/hに達するサーキットの一つであり、特に防御側のエネルギーが少ない場合には、オーバーテイクモードを有効に活用できる。ただし、その効果はサーキットごとに大きく異なり、攻撃側と防御側のエネルギー状態によって左右されるため、DRSよりも変動幅の大きいシステムになるのは間違いない。

  • 2026年F1レギュレーション、雨天視認性を高めるミラー内LEDを導入

    2026年F1レギュレーション、雨天視認性を高めるミラー内LEDを導入

    2026年のF1レギュレーションは、モノコックが生み出すダウンフォースや新世代ハイブリッド・パワーユニットの活用方法だけを変えるものではない。FIAは技術面の刷新と並行して、安全性の分野でも大規模な見直しを進め、車両をより強固にし、危険な状況下での視認性を高めるための構造的・運用的アップデートを導入した。

    運用面では、雨天時の手順にも継続的な改良が加えられている。現在のF1マシンは、スプレーの中での視認性を確保するため、点滅するリアライトを使用している。

    これに加え、2019年からはリアウイング両端に2基のLEDが装着され、追加の視覚的目印として機能してきた。

    そして2026年から、このシステムはさらに拡張される。新型マシンには、バックミラーの最外側にもLEDが設置されるようになった。狙いは二つある。

    ひとつは、並走時にドライバーへ横方向の発光ポイントを提供することだ。雨天では視界がほぼ失われる場面も多く、横並びの状況で相手車両の位置を把握する助けとなる。

    もうひとつは、スピンを喫したり、ウォータースプレーの中で横向きや斜めに止まった車両を、即座に認識できるようにすることだ。後方からだけでなく、正面や側面からでも車両の存在を示すことで、二次的な接触事故のリスク低減を図る。ミラー内LEDは、他のドライバーが一瞬早くその存在に気づくための明確な光のシグナルとなる。

    F1 レギュレーション フォーミュラ1カー

    バルセロナで行われたテストは、この新しい安全装置が実際に機能する様子を初めて確認できる機会となった。配置を見ると、チームによってLEDの位置には違いがあり、ミラーの最外側に置くケースもあれば、ミラー本体の取り付け位置に合わせて、やや内側、コクピット寄りに設置している例も見られた。

    レギュレーションでは、これらの新しいライトを取り付けるための幾何学的な「ボックス」が定義されており、その範囲内で各チームに一定の解釈の余地が残されている。あわせて、リアのクラッシュストラクチャー内に組み込まれる中央リアライトも見直され、標準部品ながら新しい構成が採用された。2026年仕様では、このリアライト内部に新たなカメラも内蔵されることになる。

  • F1 2026年レギュレーション変更にむけたミュールカーでのテストを許可

    F1 2026年レギュレーション変更にむけたミュールカーでのテストを許可

    F1の統括団体は、2026年F1レギュレーションをシミュレーションするために、チームが改良したマシンをテストすることを認める新しいルールを承認した。

    しかし、F1の公式タイヤサプライヤーであるピレリは、来季以降に適用されるレギュレーションをシミュレートするために、最近のマシンを適応させることは「不可能」であると以前に警告している。FIA世界モータースポーツ評議会は、2024年のスポーツ規則に追加し、今年「ミュールカー」テストを合計10日間実施することを承認した。

    各チームは、2020年から2023年のいずれかの4シーズンにおける技術規定に準拠したシャシーをベースに、ミュールカーを製作することができる。これには、2022年に「グラウンドエフェクト」規定が導入される前後に製造された車両も含まれる。

    「ミュールカーのテスト(TMC)とは、選手権にエントリーした競技者が参加する(または競技者や公認パワーユニットのサプライヤーに代わって第三者が参加する)競技の一部ではないトラック走行時間と定義される。その車両は、技術規則または選手権の暦年の直前の4暦年のいずれかの技術規則に準拠するように設計および構築されたが、指定されたタイヤサプライヤーに将来の製品のトラックテスト手段を提供するため、またはFIAに将来の選手権シーズンのコンポーネントまたはシステムをテストする手段を提供する目的で適切に改造されている」と新しい規則には記されている。

    「いかなる競技者も、FIAの事前の承認なしに、いかなる第三者に対しても、そのような車両を販売したり、利用可能にしたりしてはならない」と付け加えている

    「車両には、FIAが決定した、将来の選手権シーズンに向けてのタイヤ開発テスト、またはFIAに代わってコンポーネントやシステムのテストを行うために必要な最小限の改造のみが含まれ、制限される」

    F1チームは以前にも、特に2017年シーズンを前にして、今後予定されているルール変更をシミュレーションするために「ミュールカー」を使用していた。その際には、最大車幅が拡大され、その他のルールも緩和されたため、チームはより強力な空力装置を作成してより大きなダウンフォースを生み出すことが可能となった。チームは、初期の車に大型のウィングを追加することで、変更点をシミュレーションすることができた。

    フォーミュラ1カー 2026年

    しかし、2026年のレギュレーションでは、車のサイズと重量が削減され、より洗練されたアクティブ・エアロダイナミクスと改良されたパワーユニットが導入される。チームは、これらの変更点を現在のマシンではシミュレーションするのがより困難になると考えている。2022年以前のモデルは、規則上使用が許可されているため、比較の基準としてより適している可能性がある。

    「同じような特性を持つミュールカー(テスト用車両)を作るのは不可能だ」とピレリのモータースポーツディレクター、マリオ・イゾラはRaceFansに語った。

    「我々はより小型のマシンを用意することはできない。重量をいくらか減らすことはできる。満タンでロングランを行う代わりに、重量をシミュレートするために燃料レベルを減らすことができる。しかし、それ以外は不可能だ。なぜなら、アクティブ・エアロダイナミクスがないからだ」

  • F1 アロンソとサインツの一件を受けてレギュレーションを改正

    F1 アロンソとサインツの一件を受けてレギュレーションを改正

    F1は、今年初めに起きたフェルナンド・アロンソとカルロス・サインツJr.の事故を受けて、レギュレーションを改正した。

    2つのケースは4月の中国GP週末に発生した。最初のケースは、スプリントレース中にアロンソとサインツが衝突したことによるものだった。この事故によりアロンソには10秒のタイムペナルティが科された。しかし、アロンソはレースをリタイアしたため、このペナルティが順位に影響を与えることはなかった。

    ペナルティを科されたドライバーがレースをリタイアした場合、通常は次戦のグリッド降格が科されるが、今年モナコでエステバン・オコンがまさにその処分を受けた。しかし、アロンソの事故はスプリントレースで発生したため、F1のルールではこのような形でペナルティを調整することは認められていなかった。

    このとき、スチュワードは規則の欠陥を指摘した。「F1マシンがリタイアした場合、課される可能性のあるペナルティやその適用について、特にマシンがそれ以外で分類されている場合、レギュレーションの文言がやや不明瞭であることに留意する。我々は、FIAがこの問題についてより明確にするために必要な修正を行うことを推奨する」とアロンソのペナルティについて説明した。

    これは新たに発表されたスポーツ規則の更新で対処されている。改訂された条項には次のように記載されている。「上記のいずれかのペナルティがドライバーに科せられ、そのドライバーが、a) または b) の場合はスプリントセッションまたはレースで未分類であったため、c) または d) の場合はスプリントセッションまたはレースをリタイアしたため、ペナルティを履行できない場合、スチュワードは次のレースでグリッド降格ペナルティをドライバーに科すことができる。」

    アストンマーティンはアロンソのペナルティに不服を申し立て、後にそれを覆そうとしたが、失敗に終わった。また、グランプリ予選中にサインツがクラッシュしてしまった後にも抗議を行った。セッションは赤旗中断となったが、サインツはマシンを走らせて続行することができた。

    アストンマーティンは予選結果に抗議し、ルールに「予選セッションまたはスプリント予選中にコース上でのマシントラブルで停止したドライバーは、そのセッションのそれ以上の参加は認められない」とあることから、サインツは続行するべきではなかったと主張した。しかし、この抗議も認められなかったが、スチュワードは問題のルールを改定した。

    「予選セッションまたはスプリント予選セッション中にピットレーン以外のエリアでマシンが停止し、物理的な援助を受けたドライバーは、そのセッションのそれ以上の参加は認められない」と記載されている。

    サインツはトラックに復帰する際に物理的な支援を受けていないため、彼の行動も改正された規則の下では合法であったはずである。

    さらに、ピットレーン入口が塞がれた場合のレース中断手順を定めた条項が新たに追加された。これは、ドライバーが通常通りピットレーンに入ることができないことを意味する。

    「例外的な状況下では、安全上の理由により、車両がピットレーンに戻る前にピット入口が閉鎖される場合がある」と記載されている。「このような状況下では、すべての車はスターティンググリッドまでゆっくりと進み、最初にグリッドに到着した車がポールポジションを獲得し、他の車は到着順にグリッドの残りの位置につく。第57条3項、第57条4項、第57条5項、第58条に記載された手順の残りの部分は変更されないが、高速レーンではなくグリッド上で実施される」

    FIA世界モータースポーツ評議会は、2026年に向けてチームが「ミュールカー」をテストすることを認める新しいルールを含む、その他の規則の更新も承認した。

  • ピレリ 2026年F1レギュレーションのナロータイヤ化で大きな課題に直面

    ピレリ 2026年F1レギュレーションのナロータイヤ化で大きな課題に直面

    ピレリは、2026年のF1レギュレーション変更を前に、18インチのままタイヤを小さくして同じようなグリッドを提供しなければならないという大きな課題に直面している。

    F1カーをより小型で軽量にするという取り組みの一環として、ピレリは、フロントタイヤの幅を25mm、リアタイヤの幅を30mm縮小することに合意した。タイヤ自体の直径も小さくなり、現在の720mmから705~710mmになるが、F1では引き続き18インチホイールが使用される。

    FIA(国際自動車連盟)は、タイヤサイズが小さくなっても、ピレリの新しいタイヤが現在の製品よりもグリップ力が大幅に低下することはないと予測している。

    「タイヤの変更によって、一般的なメカニカルグリップに関して大きな違いが生じることはないと予想している」とFIAのシングルシーター技術ディレクター、ヤン・モンショーは述べた。「タイヤが小さくなるため、若干のグリップ低下はあり得るが、我々にとって本当に懸念すべきほどの変化ではない」

    タイヤとホイールのサイズをさらに小さくし、16インチのホイールに切り替えるという案も検討されていた。しかし、FIAとピレリは、すでに複雑な技術変更のセットにさらに新たな要素を追加することは賢明ではないという点で合意した。

    「2026年の早い時期にタイヤが懸念材料となることは避けたい。。また、これらの新しいパワーユニットは、トラクションフェーズで膨大なパワーを発揮するため、タイヤを大幅に小型化することに少し不安を感じていた」とモンショーは説明した。

    「タイヤの縮小は、確かに我々全員が望んでいたものよりも少ないが、現在使用していて満足している既知の製品から大きく逸脱することは望まなかった」

    ピレリのモータースポーツディレクター、マリオ・イゾラは、18インチタイヤの継続により、同社のF1タイヤに対する一般的な批判であるタイヤのオーバーヒート問題に取り組むチャンスが増えるだろうと述べた。

    「我々は、軽量化のために幅の狭い18インチタイヤを提案した。我々の考えでは、軽量化と2026年に求められる特性を持つタイヤの間の良い妥協点だ」とマリオ・イゾラは述べた。

    「16インチタイヤでは、タイヤの耐荷重とオーバーヒートの可能性が大幅に高まることを懸念していた。いくつかのシミュレーションを行った結果、18インチタイヤの継続することを提案し、それが受け入れられた」

    タイヤを小型化することで4~5キログラムの軽量化が可能となり、これはFIAが掲げる30キログラムの車両軽量化という野心的な目標の一部となる。

    FIAのシングルシーターディレクター、ニコラス・トンバジスは、FIAはピレリに2026年に向けたテストの機会を増やすと述べた。しかし、ピレリにとって最大の課題は、代表的なミュールカーが存在しないことだ。

    ピレリは今年9月までにテスト用の物理的プロトタイプを用意できると期待しているが、それをテストできるのは、2026年F1マシンとはまったく異なる方法で空力負荷を引き出し、アクティブエアロダイナミクスを備えていない、ローダウンフォース仕様の現行型車のみとなる。

    「ミュールカーは用意するが、より大きく、より重くなり、アクティブエアロダイナミクスは搭載されず、異なるコンセプトから生まれるダウンフォースを持つことになる」とイゾラは説明した。

    「これらの車両でナロータイヤをテストすることで、データを収集できる可能性が生まるが、正しい方向に進んでいるかどうかを理解するには、そのデータをシミュレーションと照合する必要がある。トラックテストだけに頼ることはできない」

    「2016年にも同様の状況がありました。2017年のマシンは前年よりも1周あたり5~6秒速かった」

    「2026年に起こりうる状況をシミュレートできるダウンフォース設定でテストを行うつもりだ。実際の問題は、空気抵抗がはるかに大きくなっていることだ。2026年の車両はないので、このXモードとZモードを実行できる車両もない」

    全10チームのデータにアクセスできれば、ピレリは適切な範囲内にとどまることが可能になるはずだが、さらなる調整が必要になった場合は、将来的に利用可能なコンパウンドの範囲をさらに広げることも可能だ。

    フォーミュラ1カー

    ピレリは2025年に向けて、より低負荷のストリートサーキットに適した6番目のより柔らかいコンパウンドの開発に取り組んでおり、その幅広い範囲を2026年まで維持する可能性がある。

    「異なるコンパウンドの範囲で修正や微調整を行うことができる」とイゾラは付け加えた。「例えば、負荷のレベルが現在よりも低い場合は、より柔らかいタイヤにすることができる。 新車の特性を把握した時点で、常にバランスを見つけなければならない」

    2026年の最終レギュレーションはまだ承認されておらず、ピレリのタイヤ構造は2025年9月1日までに確定する必要があるため、ピレリには開発を完了するまでに約12か月間の猶予がある。これは厳しいスケジュールだが、イゾラはピレリがこのプロジェクトを成功に導けると確信している。

    「正直なところ、これは目新しいことではない。これまで実施した他の大きなルール変更と同じことだ。我々はこれまでと同様に、将来に向けて最高のタイヤを作るために最善を尽くしている」

    「いくつかの制限があることは承知しているが、必要な特性を備えたタイヤを供給するために、可能な限り最善の方法で取り組んでいる。初年度に完璧なタイヤができなくても、翌年に向けて調整や微調整を行うのはいつものことだ」

    「しかし、レギュレーションが変わらない場合でも同じだ。いずれにしてもチームは車を開発しており、我々もそれに合わせてタイヤを開発しなければならないからだ」

  • FIA 2026年F1パワーユニットの変更は「メーカーが協力してくれると確信」

    FIA 2026年F1パワーユニットの変更は「メーカーが協力してくれると確信」

    FIA(国際自動車連盟)のシングルシーターディレクターであるニコラス・トンバジスは、2026年のF1パワーユニットレギュレーションに変更が必要になった場合、各メーカーが効果的に協力し、その変更を実現すると「確信している」と述べた。

    F1パワーユニットレギュレーションの変更が話題になったのは、先週発表された2026年のシャシーおよびエアロレギュレーション案を受けて、マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラらが懸念を表明したを受けて持ち上がった。

    パワーユニットレギュレーションは、ハイブリッド化の推進と、内燃機関と電動化によるパワー配分の50/50に焦点を当て、2026年に定義された。

    ステラが「パワーユニットの観点からも、シャシーの観点からも、スポーツの成功に貢献する必要があることを、すべての関係者が理解すべき時が来た」と主張した後、トンバジスは変更は不可能ではないと述べた。

    「パワーユニットのガバナンスに関しては、すでにパワーユニットレギュレーションに関するガバナンス合意が成立しているため、若干異なる立場にある。つまり、必要な微調整は、パワーユニットメーカーと合意する必要があるため、一方的に行うことはできない」とトンバジスは述べた。

    「しかし、全般的に言えば、非常に協調的な精神が根付いているため、もし微調整が必要になったとしても、私はPUメーカーが協力してくれると確信している」

    空気に関するレギュレーション案では、フロントおよびリアウィングの可動式空力デバイスにより、ストレートでのロードラッグ構成が可能となり、ハイブリッドパワーユニットにかかる負担が軽減される。

    「パワーユニットの使用方法が調整される必要があると今でも考えています」とステラは懸念を表明した。

    「50-50のコンセプトは実現可能だ。素晴らしいコンセプトだが、シャシー側に過度な負担をかけない方法で実現しなければならない。それは難しいことだ」

    フォーミュラ1カー

    ステラの懸念は、エンジンと空力に関するレギュレーションの定義の違いを指摘するものである。

    アウディのような企業をF1に投資させるための策略だったと広く信じられているエンジンレギュレーションの制定と、空力レギュレーションの草案との間に2年のギャップがあるため、後者が前者を補わなければならない。

    2026年のレギュレーションをめぐる議論を踏まえ、トンバジスは後知恵の利点を語った。

    「人生において、時間があればもっとこうしていればよかったと思うことはほとんどない」とトンバジスは語った。

    「もちろん、いつもより時間をかけて議論すべきことはあった。時間との戦いなどもある」

    「もし開催時期が違っていたら、状況は大幅に変わっていただろうか? そうは思わない」

    「PU メーカーが以前よりもはるかに多く参加していることを強調すべきだと思う。それは誇りに思うべきことだ」

  • 2026年次世代F1 パワーユニットは「1100馬力を発生」とFIAディレクター

    2026年次世代F1 パワーユニットは「1100馬力を発生」とFIAディレクター

    2026年に導入される新レギュレーションのもと、F1パワーユニットは最大1,100bhp(820kW)のパワーを発揮できる可能性がある。FIA(国際自動車連盟)のシングルシーター担当ディレクター、ニコラス・トンバジスは、次世代のパワーユニットは現在のV6ハイブリッドターボよりも約100bhp高い出力を生み出すだろうと語った。

    F1チームはパワーユニットの正確な出力を明示していないが、一般的には約1,000bhpとされている。アルピーヌはルノーのパワーユニットを「950bhp以上」と表現している。

    現在のパワーユニットレギュレーションは2014年に導入され、FIAは2022年初頭にハイブリッドの開発を凍結した。また、2026年に向けた新しいパワーユニットレギュレーションも発表されており、それによると、内燃エンジンの性能は低下するが、電気システムの出力はほぼ同じレベルまで増加する。

    ニコラス・トンバジスは、その結果得られる出力は「今よりも少し高くなる」と述べた。

    「およそ100馬力ほどアップするだろう」とトンバジスはF1公式チャンネルに語った。

    FIAは先週、2026年に向けた新しいシャシーレギュレーションの最初の詳細を承認した。 トンバジスは、新しいパワーユニットが現在のシャシーにあまり適していないため、変更が必要だと述べた。

    「最大出力は上がったが、その多くは電気なので、長くは続かない」とトンバジスは語った。「そのため、ストレートの終わりに向かって、空気抵抗の少ない車両が必要となり、それが今回のテクジカルレギュレーションで実現した」

    「現行世代の車両は空気抵抗が少し高すぎるため、ストレートの終わりに向かって速度が低下する可能性がある。新しい車両ではこの問題を解決したと考えている」

    新しいF1マシンは、現行マシンよりも大幅に遅くなると予測するチームもある。あるチームの代表は、現行のF1カーよりも 11~12 秒遅いフォーミュラ2カーよりも少し速い程度になると予測している

    しかし、トンバジスは、現在のマシンよりも大幅に遅くなることはないだろうと予想している。 「今日のシミュレーションでは、少し遅くなっているが、それほど大きな差ではない」と彼は説明する。 「数秒程度だ」

    「しかし、我々はチームと積極的に連携を続けており、パフォーマンスを少し向上させる可能性のあるさまざまな対策についても話し合うつもりだ」

    「だから、劇的な違いが出ることは期待していない。大まかなレベルになるだろう。サーキットによっては少し速く、少し遅く感じるものもあるだろうが、大まかなレベルにはなるだろう」

    トンバジス氏は、F1マシンを大幅に速くする余地はあるが、絶対的なパフォーマンスがレギュレーションの唯一の目的ではないと述べた。

    「明らかに、F1はスポーツの頂点でなければならない。もし望むなら、より速いマシンを作るのはそれほど難しいことではない。マシンの催告速度を制限する規制はたくさんある」

    「2日あれば、1周あたり20秒も速く走れるようなレギュレーションを策定できる。つまり、重要なのはスピードではなく、ラップタイムではない」

    「我々は、運転するのが難しく、世界最高のドライバーの腕試しになるようなマシンを作りたいと思っている。しかし、実際にマシンを速くすることは、規制に縛られなければそれほど難しいことではない」

  • F1チーム&ドライバー 2026年F1レギュレーション“草案”の変更を迫る

    F1チーム&ドライバー 2026年F1レギュレーション“草案”の変更を迫る

    F1チームとドライバーは、2026年以降の新しいレギュレーションが発表された過激で複雑な新レギュレーションの変更を求める動きを見せている。

    F1チーム代表のアンドレア・ステラ(マクラーレン)とジェームス・ボウルズ(ウィリアムズ)は金曜日、FIAが明らかにした内容は単なる規則の「草案」に過ぎないと述べた。

    F1ドライバーのマックス・フェルスタッペンでさえも、モントリオールでオーバーテイク用のブーストボタンや可動式ウイングといった革新的な技術について冗談を飛ばした。3度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは「車から投げ捨てられるバナナをいくつか追加した方がいいかもしれないね」とBildに語った。

    「現時点では、すべてがどのように展開するかについては、多くの人にとってまだ少し疑問符が付いている。間違いなく、さらに数回のシミュレーションが必要だ」

    一方、メルセデスのジョージ・ラッセルは、超ロードラッグの2026年型マシンのストレートでの最高速度は驚異の時速400キロに達し、チャートトップになる可能性があると考えている。

    しかしラッセルは「コーナリング速度は大幅に低下するだろう。これが本当にファンが見たいものなのか?」と警告した。

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、ルールが確定する前に、F1界がまとまって有意義な調整を行うよう呼びかけている人物の一人である。

    「パワーユニットの観点からも、シャシーの観点からも、スポーツの成功に貢献する必要があることを、関係者が理解すべき時が来たと思う」とステラは述べた。

    そしてウィリアムズのボウルズは「現時点では、ドラフト版レギュレーションに記されている車の仕様では、草案と言わなければならないが、コーナーでは十分に速くなく、ストレートでは速すぎる」と語った。

    「フォーミュラ2カーとのパフォーマンス差は、わずか数秒ほどかもしれない。だから、より良い解決策が見つかるだろうと確信している」

    「我々が話し合っているのは、これをいかにしてモータースポーツの頂点に立つプロダクトにするかということだと思う」

    ウィリアムズのアレックス・アルボンは、チームのシミュレータードライバーと話をしたところ、2026年のマシンは「非常に遅い」と報告されたと語った。

    「エンジンフォーミュラによって、その周りのすべてが極めて複雑になるようだ。すべてが非常に技術的で、僕たちでも理解するのが難しい。ファンにとってはどンな感じになるんだろう?」

    アストンマーティンのチーム代表マイク・クラックもアルボンの懸念に同意している。

    「ドライバーの記者会見で技術的な話ばかりして、多くの人が理解できず、そのせいで興味を失ってしまうのではないかと少し心配だ」とクラックは語った。

    「トラックごとにエネルギー管理が異なったり、ある車は前に、ある車は後ろに行くような車の制約があったりした場合、それをどう説明するのか? だから、これは本当に念頭に置いておく必要があることだと思っている」

  • F1レギュレーションは戦いを「耐久レースに近づけている」とクルサード

    F1レギュレーションは戦いを「耐久レースに近づけている」とクルサード

    F1は耐久レースに似すぎていないか? 元F1ドライバーのデビッド・クルサードはそう批判する。

    燃料、タイヤ、エネルギー管理の節約…F1 のこの戦術的かつ環境に優しい進化は、V12時代にF1マシンを運転していたクルサードの好みには合っていないようだ。

    「ここ数年、私が特に評価していないのは、F1がテクノロジーの最も注目すべき実験場であり続けているということではない」

    「それは本当だ。これらのマシンはエンジニアリング芸術の作品であり、見るだけで信じられないほど素晴らしい」

    「でも、スポーツカー並みに重いのがちょっと気になる。リフト&コーストが多かった。レースごとに燃料制限が最大100キログラムだったので、レースごとにそれを少し超えてしまったり、燃費が良くなかった。(現在は110kg)」

    「燃料流量計もあったしね。こうしたルールの変更によって、F1は私が考えるグランプリレースではなく、耐久レースに近づいた」

    クルサードは、すべてのドライバーが自分のF1マシンを限界までプッシュする必要があるという要素に失望している。

    「グランプリの最長距離は305kmだ。一般的なルールとして、最も長いレースは約2時間だ」

    「ほとんどのレースは約90分だ。それはスプリントだ…最速のマシンは限界まで走るべきだと思う。ドライバーたちがのんびりと燃料やタイヤをセーブし、レースに勝つために戦略的に才能を展開する準備をしているような印象を受けると、私は違和感を覚える」

    「目的はもちろん変わらないが、そこが特に気に入らなかった」

    F1レギュレーション

    クルサードは、2つのメーカー間のタイヤバトルの復活には反対しないだろう。

    「今、タイヤ競争が望まれているとは思わないが、私はその方が良いよ思う」とクルサードは語った。

    「ピレリがサーキットに適したタイヤを持っていることもあれば、仮にブリヂストンが正しいタイヤを持っていることもある」

    「地面に接地する唯一のもの、つまりタイヤによって、サーキットごとに競争力が変わる」

    しかし、F1もその限界には気づいている。ピレリはすでに、オーバーヒートを抑えながらアタックを可能にするタイヤの開発を進めている。そして2026年にはF1マシンの重量も軽減され、ドライバーはよりプッシュできるようになるはずだ。最後に、F1は電動化が進んでいるにもかかわらず、V6が生み出す騒音を犠牲にしないよう努めるだろう。

    クルサードはこの展開を歓迎している。

    「このスポーツは間違いなく、よりノイズの多いマシンを目指しているという印象がある。騒音はF1のサウンドトラックだからだ」

    「人々に情熱を伝えるとき、音量は重要だ」

    「F1マシンは今のようなものだ…それhカタールでも見たが、ドライバーたちはタイヤ1本あたりの周回数を最大にしなければならなかった」

    「ドライバーたちはまるで剣闘士のようだった。彼らは汗びっしょりになってクルマから出てきて、まるでトラブルと戦っているようだった。その姿は素晴らしいと思った」

    エディ・ジョーダンは戦略にによるオーバーテイクを好まない。
    エディ・ジョーダンは、現在のF1にはもうひとつ気に入らない要素があるという。戦略の重み、ピットストップ、そして特にアンダーカットだ。

    彼はむしろ、ドライバーたちがコース上で戦い、互いに追い越していくことを望んでいるようだ。

    「理解はできるが… ピットでドライバーを追い抜こうとする人たち。それが本当に見たいものなのか?」

    「ドライバーたちがコース上でオーバーテイクし合うのを見たいし、ラインの内側で競い合うところを見たい。誰かを追いかけて1周早くピットに入り、ニュータイヤで出てきて速く走る……それは戦略だし、チームもそれを好む」

    「でも、観客が見たいのはそういうものではない。彼らはオーバーテイクを見たいのであって、グランドスタンドでそれを見たいわけではない。だから私はそれに反対だし、増え続けるF1マシンの重量にも絶対に反対だ」

    「1991年のジョーダンは570kgかそこらだったと思うが、それはドライバーの問題だった。あの頃のF1マシンは小さかった。今のマシンは当時よりも50パーセントも重くなっている」