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  • アストンマーティンF1 ホンダPU搭載2026年マシン「AMR26」を2月9日に発表

    アストンマーティンF1 ホンダPU搭載2026年マシン「AMR26」を2月9日に発表

    アストンマーティンは、2026年型F1マシンを2月9日に公開すると発表した。チームはSNSで「AMR26 arrives」とだけ投稿し、名称と公開日を簡潔に明かした。

    チームは2026年車の正式発表日を初めて公表したF1勢となった。レッドブルおよびレーシングブルズは1月15日に米国でシーズンローンチを行うが、新車ではなく新リバリーのみの公開となる。

    2026年車は2月9日発表、バルセロナテストで初走行
    アストンマーティンの2026年型マシン「AMR26」は、バーレーンでのプレシーズンテスト(2月11〜13日、18〜20日)のわずか2日前に公開される予定だ。一方で、1月26〜30日に開催されるバルセロナでの合同テストですでに走行を予定しており、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが引き続きステアリングを握る。

    苦境の中で迎える重要な2026年、ニューウェイ体制に注目
    2026年はF1の新技術規則が施行される重要な年となる。チームオーナーのローレンス・ストロールは巨額の投資を続けてきたが、チームはコンストラクターズランキングで2024年の5位から2025年は7位前後へと後退し、焦りが見え始めている。

    チーム内部では大きな変化が続いており、伝説的エンジニアであるエイドリアン・ニューウェイが2026年にチームを率いることになった。これはマイク・クラッカとアンディ・コーウェルが相次いで離任した後で、わずか1年の間に3人目のチーム代表となる。期待値はこれまで以上に高まっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

  • アストンマーティンF1 ニューウェイが“抜け穴”発見ならホンダと来季全勝も?

    アストンマーティンF1 ニューウェイが“抜け穴”発見ならホンダと来季全勝も?

    元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤは、エイドリアン・ニューウェイが来年に“抜け穴”を見つけてマジックを発揮すれば、アストンマーティンF1は「すべてを勝てる」と考えている。

    2026年は、アストンマーティンがニューウェイ設計のマシンで初めて戦う大きなシーズンとなる。ニューウェイは2024年末にチームへ加入し、マネージング・テクニカル・パートナーとして設計部門を率いている。

    また、アストンマーティンの設計体制は、フェラーリから加入したエンリコ・カルディーレのサインによってさらに強化されている。

    同様に、チームは今後数年でタイトル争いを目指すため、シルバーストーンの本拠地にも大規模投資を行いアップグレードを進めている。

    2026年にはシャシーとエンジン規則に大きな変更が加わるため、アストンマーティンのようなチームがレース勝利勢力へ上昇するチャンスが広がる可能性がある。

    モントーヤ「アストンマーティンは3年以内に世界王者になる」
    モントーヤは、アストンマーティンが「今後3年以内に」ワールドチャンピオンを獲得すると断言する。

    「フェルナンド・アロンソを来年のタイトル争いから外すことなんてできない」とモントーヤは語った。

    「もしエイドリアン・ニューウェイが来年のアストンマーティンでうまくいかなくても、2027年には必ずうまくいく」

    「アストンマーティンは今後3年以内に世界チャンピオンを持つ。これは保証する」

    「ホンダだって、うまくいかなければ黙っていない。ホンダがF1に関わるときは、いつも勝っている」

    「来年アストンマーティンが競争力を持つかは100%確信していないが、もしニューウェイが規則の抜け道を見つければ、彼らはすべて勝つことになる」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム F1 ホンダ

    アロンソはF1にいつまで?
    44歳のフェルナンド・アロンソはグリッド最年長ドライバーだが、引退の気配はまったく見せていない。

    アロンソは、アストンマーティンのチームメイトであるランス・ストロールを直近31戦連続で予選で上回っている。

    スペイン人ドライバーは今年の序盤、「自分の将来は“日々”で判断する」と語っていた。

    「水晶玉なんて持っていないので、永遠に通用する答えをしたんだ」とアロンソは説明した。

    「今の気持ちとしては、来年の5月まではそういう感じだ。もし楽しく運転できて、結果も伴うマシンがあれば、たぶん…まあ、いつだってローレンスやチームと彼らのニーズについて話し合う。チームが第一で、僕は第二だ。何か証明するためにレースをする必要はない」

    「これまでのキャリアには満足しているし、長くここにいられたことを幸運に思っている。今はチームを助けて楽しむ時期だ。だからそれは、来年になって日々判断することになる」

  • アストンマーティンF1技術責任者 「ホンダは開発に全力、攻めの姿勢が違う」

    アストンマーティンF1技術責任者 「ホンダは開発に全力、攻めの姿勢が違う」

    アストンマーティンF1のチーフテクニカルオフィサー(CTO)エンリコ・カルディーレは、ホンダが「他メーカーよりも強くプッシュできる」と語った。2026年に向け、ホンダが唯一供給するチームがアストンマーティンであることが大きな強みになるという。

    アストンマーティンは2009年のフォースインディア時代からメルセデス製パワーユニットを使用してきたが、2026年からはホンダ製エンジンに切り替え、正式なワークスチームとなる。

    エイドリアン・ニューウェイとカルディーレの加入、そして2023年5月に発表されたホンダとの提携によって、チームは大きな転換点を迎えている。

    カルディーレはポッドキャスト『Beyond the Grid』で次のように語った。

    「開発段階では、彼ら(ホンダ)は我々のリクエストに完全に集中してくれている。他チームとの妥協をする必要がない。供給先がひとつだけというのは大きなメリットだ」

    「また、供給量が少ない分、開発の自由度が高くなり、より積極的に開発を進めることができる。複数チームを相手にするよりも“攻められる”状況にあるんだ」

    ホンダの“アグレッシブな姿勢”に驚き
    ホンダは過去4シーズンにわたりドライバーズタイトルを獲得しており、アストンマーティンにとってその実績は大きな期待材料となっている。

    カルディーレはフェラーリ在籍時には同チームのエンジン部門と協働していたが、現在は主にシャシー開発に集中しているという。

    「私は基本的にシャシー側の開発に集中しているので、ホンダの動きをすべて見ているわけではない」と前置きしつつも、「ただ、彼らのコミットメントと開発へのアグレッシブなアプローチには本当に驚いている」と称賛した。

    「彼らは非常にオープンで、我々のシャシー側からの要望にも柔軟に対応してくれている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 本田技研工業 F1

    2026年レギュレーションにも創造の余地
    2026年の新レギュレーションは「制約が多すぎる」との批判もあるが、カルディーレはむしろ創造性を発揮する余地があると指摘する。

    「2021年の新レギュレーションのときも同じ感覚を覚えた」とカルディーレは振り返る。

    「一見すると制限が多くて残念に思えるが、実際に取り組んでみると、創造的な発想を生かせる余地がある。新しい解決策を見つけ、開発の中でロード(空力的な荷重)を引き出す自由度が確かにあるんだ」

    「今回のレギュレーションも同じだ。最初は“厳しすぎる”と思ったが、実際に手を動かすと、開発に使える自由度が見えてくる」

    アストンマーティン×ホンダ体制の可能性
    カルディーレの言葉からは、ホンダとアストンマーティンの協力体制が非常に密接で、双方が2026年の新時代に向けて積極的に取り組んでいる様子がうかがえる。

    1チーム体制により、ホンダはアストンマーティン専用のPU開発に全力を注ぐことが可能になり、レッドブル時代には得られなかった“完全なワークス環境”が整う。

    エイドリアン・ニューウェイ、カルディーレ、そしてホンダ——この新たな技術トライアングルがどのようなマシンを生み出すのか、2026年はその真価が問われるシーズンとなる。

  • ホンダ、本格レーシングシミュレーター「Honda eMS SIM-01」を限定発売

    ホンダ、本格レーシングシミュレーター「Honda eMS SIM-01」を限定発売

    ホンダ・レーシング(HRC)は2025年11月11日、ホンダ・レーシング・スクール鈴鹿(HRS)の教習用フォーミュラマシンをベースに開発したレーシングシミュレーター筐体「Honda eMS SIM-01(ホンダ・イーエムエス・シム・ゼロワン)」を、10台限定で発売すると発表した。価格は税別1,000万円。

    この「Honda eMS SIM-01」は、実際にサーキット走行トレーニングで使用されていた車両「童夢SDH-F04」をベースに製作されたもので、6.2chサラウンドシステムや1,500W振動子、サイドポンツーン内蔵のサブウーファーなどを搭載。五感を刺激するリアルなドライビング体験を提供する。

    HRCは2023年からeモータースポーツに本格参入し、「車を操る楽しさ・競う楽しさ・観る楽しさ」を世界中に広げる活動を展開。年に一度開催する公式イベントでは、初年度20万人、2024年23万人、2025年には22万人が参加するなど人気が高まっている。

    購入時には希望のリバリー(カラーリング)にカスタマイズすることも可能で、レンタルでの体験も受付中。販売はZENKAIRACINGの公式サイトで行われる。

    ■商品概要
    ・商品名:Honda eMS SIM-01
    ・価格:10,000,000円(税別)
    ・販売予定数:10台(数量限定)
    ・サイズ:L 3000 / W 1700 / H 1000mm
    ・重量:200kg
    ・搭載システム:6.2chサラウンドシステム、1500W振動子、サイドポンツーン内蔵サブウーファー、コンソール・PC接続対応
    ・ベース車両:童夢SDH-F04
    ・購入方法:ZENKAIRACINGサイト(contact@zenkairacing.com)
    ・レンタル方法:eMSお問合せ窓口(te_hondaracing-ems_shared@jp.honda)

    本田技研工業

  • アストンマーティンF1ホンダとのワークス体制は「エンジニアにとって解放的」

    アストンマーティンF1ホンダとのワークス体制は「エンジニアにとって解放的」

    アストンマーティンF1チーム代表兼CEOのアンディ・コーウェルは、2026年からのホンダとのワークス体制を「解放的(liberating)」と表現し、その背景にある技術的変化や協働プロセスを語った。メルセデスのカスタマーチームからホンダのワークスチームへと移行するこの転換は、チーム運営の根幹を大きく変えることになるという。

    2025年限りでホンダとレッドブルの提携が終了し、レッドブルはフォードとの「Red Bull Powertrains」プロジェクトに移行。

    一方でホンダはアストンマーティンと組み、ワークスチーム体制で新時代に臨む。

    カスタマーチームからの脱却:「ブラックボックス」が消える
    コーウェルは「カスタマーチームでは“編集できないブラックボックス”を扱うようなものだった」と語り、ホンダとの新しい関係によって得られる自由度を強調した。

    「ワークスチームになると、膨大なシステムについてホンダのエンジニアたちとオープンに話し合える。我々の共通言語は“ラップタイム”だ。質量、放熱性能、燃料消費、重心、空力機会──すべてをラップタイムに換算して議論する」

    こうした連携により、エンジンパッケージが空力面に与える影響や、冷却システム設計の最適化など、マシン全体のコンセプトを早い段階で擦り合わせることが可能になる。「エンジニアにとって本当に“解放的”なんだ」とコーウェルは述べた。

    さくらの施設との連携とギアボックス開発
    コーウェルによれば、2026年からアストンマーティンはメルセデス製ではなく自社製ギアボックスを使用する。
    「シルバーストンとさくらの両拠点で試作ギアボックスを何カ月も走らせてきた。両エンジニアチームの協力関係は見事だ。データのやり取りも完璧で、シルバーストンの技術者がリアルタイムでさくらのダイナモテストの様子を見られる仕組みになっている」

    これにより、パワーユニットとシャシーの融合開発が前例のないレベルで進行しているという。

    ホンダの“情熱”とエンジニア文化への共鳴
    コーウェルは2024年と2025年にホンダの施設を訪問した際、「飢え、創造性、そして情熱」に感銘を受けたと語る。
    「ホンダはエンジニア主導の企業で、モータースポーツが心臓部にある。単にエンジンを作るだけでなく、ラップタイム全体への貢献を考えている。そこが他とは違う」

    メルセデスのカスタマー時代には制約が多く、マシン設計をエンジンに合わせて妥協せざるを得なかったが、ホンダとは「最初から共同設計できる」。これこそがワークス化の最大の利点だという。

    ホンダ F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム
    ニューウェイがもたらす相乗効果
    さらにコーウェルは、エイドリアン・ニューウェイの存在がホンダとの関係構築を後押ししていると明かした。

    「エイドリアンはホンダをよく知り、彼らを理解し、尊敬している。それが会話をスムーズにし、技術的な議論をすぐに深いレベルへ導いてくれる」

    彼自身がメルセデスHPPの元トップエンジニアであることも相まって、アストンマーティンとホンダの協力体制は強固な基盤を築きつつある。

    未知数の2026年シーズンへ:「技術主導チーム」の挑戦
    コーウェルは「まだ他チームとの比較はできないが、我々は性能開発、効率向上、軽量化、信頼性の高いシステムづくりに向けて全力で取り組んでいる」と述べる。

    「ホンダの方法論や情熱、目標への執念は本当に印象的だ。2026年にそれがどう実を結ぶか、楽しみでならない」

    アストンマーティンF1×ホンダの“解放的”パートナーシップとは
    メルセデス依存のカスタマー体制から脱却し、ホンダと共に自らの手でマシンを作り上げる──。

    アストンマーティンが目指すのは、単なるパワーユニット供給契約ではなく、真の意味での「共創」だ。その象徴的な言葉が、アンディ・コーウェルの「liberating(解放的)」という一言に凝縮されている。

  • ホンダF1 アストンマーティンと挑む“第5期”「継続的にF1で戦い続ける覚悟」

    ホンダF1 アストンマーティンと挑む“第5期”「継続的にF1で戦い続ける覚悟」

    ホンダがF1の新たな時代へと歩み出す。1965年のメキシコGPで初優勝を挙げた伝説のマシン「RA272」が再びサーキットを走り、角田裕毅がそのステアリングを握った。創業者・本田宗一郎が掲げた「世界の頂点で戦う」という理念は、60年の時を経て現代に受け継がれようとしている。

    2026年、ホンダはアストンマーティンとタッグを組み、“第5期”として完全ワークス体制でF1に復帰する。

    三部敏宏CEOと渡辺康治HRC社長が掲げるのは「継続的にF1で戦い続ける覚悟」。過去の栄光と撤退を繰り返してきた歴史を乗り越え、ホンダは再び“挑戦するDNA”を胸に、新たな章を切り開く。

    ホンダ、F1復帰へ──過去へのオマージュと未来への布石
    ホンダはメキシコシティでの特別な週末を通じて、モータースポーツの原点と未来をつなぐ姿勢を鮮やかに示した。1965年のメキシコGPで初優勝を飾った伝説のマシン「RA272」が60年の時を経て再びサーキットに姿を現し、角田裕毅がそのステアリングを握ったのだ。創業者・本田宗一郎の「世界の頂点で勝負する」という精神が、2026年のアストンマーティンとのワークス復帰という新たな挑戦へと受け継がれている。

    日曜の朝、Autódromo Hermanos Rodríguezに響き渡ったのは、往年のホンダV12の咆哮。ピットレーンの一角で、白地に赤い日の丸をあしらったRA272が火を吹き、フェラーリのメカニックたちまでもがスマートフォンを構えた。角田裕毅が小さなコクピットに収まると、エンジンが短く唸りを上げ、60年前と同じコースを再び走り出した。

    1965年メキシコGP──ホンダ初勝利の原点
    1965年の最終戦メキシコGPは、1.5リッター時代最後のレースだった。すでにタイトルはジム・クラークに決まっており、いくつかのチームはやや気の抜けた状態で臨んでいた。しかしホンダは違った。標高2200メートルを超える高地に挑むべく、早朝6時から9時まで追加の練習走行を重ね、燃料混合やインジェクションの最適化に没頭した。

    その成果は圧倒的だった。リッチー・ギンサーとロニー・バックナムは予選で快走を見せ、ギンサーはクラーク、ダン・ガーニーに次ぐ3番手を獲得。決勝ではスタート直後に2人を抜き去り、終始トップを独走。ガーニーの猛追を振り切って、2.89秒差でホンダに初優勝をもたらした。

    レース後、チームマネージャーの中村良夫は東京の本社に「Veni, vidi, vici(来た、見た、勝った)」という電報を送った。ニューヨーク・タイムズは「ホンダの勝因は綿密なセッティング」と報じ、「小柄で陽気なギンサーは、これで真のチャンピオン候補になった」と称えた。だがそれは彼にとって最初で最後の勝利でもあった。

    ホンダ F1 本田技研工業

    本田宗一郎の理念──“世界の頂点で戦う”という夢
    「ホンダがまだとても小さな会社だったころ、創業者の本田宗一郎は“存在感を持つにはトップカテゴリーで戦う必要がある”と考えました」と語るのは、現ホンダCEOの三部敏宏氏だ。

    ホンダは1959年にマン島TTレースで二輪の世界に挑み、翌1961年には初勝利。四輪では1962年にF1参戦を決断し、まだ市販車さえ発売していなかった時代に、モータースポーツの頂点へと歩みを始めた。「誰もが驚きました。従業員も驚きました」と三部氏は笑う。「そして翌年、ここメキシコで初勝利を挙げました」

    2026年、ホンダは再び“ワークスチーム”としてF1に復帰する。ただし、そのカラーは赤ではなく“グリーン”──つまりアストンマーティンとの提携による新時代の幕開けだ。

    「第5期」への決意──ホンダのDNAを未来へ
    ホンダのF1参戦は波のように繰り返されてきた。マクラーレンと組んだ2015年の復帰から、レッドブルとの黄金期、そして2021年の撤退を経て、再び完全ワークス体制に戻る。

    「次の参戦を“第5期”と呼んでいます」と三部氏は語る。「これまでの各期の社長は“レースは金がかかる”として撤退を決めたこともありました。しかしホンダの社員は皆、レーシングDNAを持っています。だからこそ、もう一度安定した参戦を目指すことにしました」

    HRC社長の渡辺康治氏もこう続ける。「目標は“第6期をつくらない”ことです」と笑う。「つまり、撤退を繰り返さず、継続的にF1で戦い続ける覚悟です」

    コストキャップ時代の挑戦──技術と持続性の両立
    三部CEOは「F1は世界で最も金のかかるレースです」と語る。コストキャップ(予算上限)への対応は不可避であり、HRCはパフォーマンス部門を強化しながら、効率的なリソース管理を模索している。

    「ハイテク分野であるF1では、単純に削減はできません。新しい技術開発を続けるためにはバランスが必要です。コストキャップを守りつつ競争力を維持することが新たな挑戦になります」と三部氏は言う。

    ホンダ F1 HRC(ホンダ・レーシング)

    2026年、アストンマーティン・アラムコ・ホンダへ
    2026年、ホンダがアストンマーティンとともに投入する新パワーユニットは、持続可能燃料と100%ハイブリッド化を両立させた新世代仕様となる。アストンマーティンはすでにエイドリアン・ニューウェイを招聘し、400,000平方フィート規模の新テクノロジーキャンパスを完成させた。

    F1史上屈指の空力デザイナーとホンダのエンジニアリングが融合するこの布陣は、レッドブル黄金期の再来を予感させる。これまでホンダはエンジンメーカーとして89勝、6度のドライバーズタイトル、6度のコンストラクターズタイトルを誇る。

    ギンサーが初優勝を飾ったRA272が象徴する「夢への挑戦」は、2026年に“アストンマーティン・アラムコ・ホンダ”として新たな章を迎える。ホンダの物語は、まだ終わらない。

    ホンダ復帰の意義とF1の新局面
    ホンダの復帰は単なるブランドイメージ回復ではない。電動化・脱炭素化を推し進める企業として、F1という「技術実験場」を再定義する意味を持つ。アストンマーティンとの提携は、従来の「エンジン供給者」という枠を超え、共同開発型のテクノロジーパートナーとしての地位を築くものになる。

    一方で、HRCの開発スピードとニューウェイ主導の車体設計との整合性、そして限られたコスト内での技術革新が鍵を握る。2026年のホンダは、60年前と同じように“未知”に挑む立場にある。

    RA272が象徴する「創造の原点」を胸に、ホンダは再び世界の頂点を目指す。60年前に始まった夢の続きが、2026年のF1で再び現実になる。

  • アストンマーティンF1オーナー 「ホンダとのワークス体制で世界王者に挑む」

    アストンマーティンF1オーナー 「ホンダとのワークス体制で世界王者に挑む」

    アストンマーティンF1は、2026年にチーム史上初めてのワークス体制でシーズンを迎える。その準備が進む中で、チームオーナーのローレンス・ストロールは、明確な目標を改めて口にした──「我々の使命は世界チャンピオンになることだ」。

    カナダの実業家であるストロールは、2018年にフォースインディアを買収し、アストンマーティンの名のもとに再編して以降、チームをトップコンテンダーへと押し上げるべく投資を続けてきた。新しいシルバーストーンの本社施設が稼働し、2026年に向けて体制が固まりつつある。

    ニューウェイとカルディーレを迎えた技術刷新
    チームはこの1年で技術陣を大幅に強化した。中でも最大の注目は、レッドブル黄金期を築いたエイドリアン・ニューウェイの加入だ。加えて、フェラーリから移籍したエンリコ・カルディーレがチーフテクニカルオフィサー(CTO)としてレース週末の指揮を執る。

    彼らの参画により、アストンマーティンは空力・シャシー・車体構造のすべてにおいて再構築を進めており、2026年レギュレーション下での競争力強化が期待されている。

    ホンダとのワークス提携が生む“完全統合型マシン”
    2026年からはホンダが新たにアストンマーティンのワークスパートナーとなり、完全自社開発のパワーユニットが搭載される。これはチームにとって初めての“設計段階から一体化したエンジン”となり、これまでのカスタマー供給とは異なる大きな転換点だ。

    ストロールはチーム公式YouTubeチャンネルの中で次のように語った。

    「チーム全体がひとつの形になりつつある。来年の大きなレギュレーション変更に向けて本当にワクワクしている。
    ホンダがパワーユニットパートナーになり、初めて“ワークスチーム”として活動する。エンジンとパワーユニットを最初から一体として設計できるのは、まったく新しい経験だ」

    「とてつもない期待感がある。僕は決してあきらめない。使命が達成されるまでやめない。今回の使命は“世界チャンピオンになること”だ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

    ホンダPUの初期評価とアロンソの意欲
    ホンダの2026年型パワーユニットはすでに初期ベンチマークで好調とされており、アストンマーティンの将来に明るい兆しをもたらしている。フェルナンド・アロンソもまた、17年間遠ざかっている3度目のタイトル獲得へ意欲を燃やしており、ホンダとの再タッグによってその夢を再び現実に近づける構えだ。

    ストロール体制が築く“勝利のための基盤”
    アストンマーティンはここ数年で最先端の新ファクトリーを完成させ、技術・人材・施設の三拍子を揃えた。ニューウェイの参入は他チームにも警戒感を生じさせており、「アストンマーティンが一気に飛躍するのでは」との見方も広がる。

    2026年の開幕戦オーストラリアGPで、彼らの新たな挑戦がどこまで実を結ぶのか。ホンダとの“真のワークス・アストンマーティン”のデビューは、F1勢力図を塗り替える可能性を秘めている。

  • 三部敏宏社長 RA272走行はホンダF1の「過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴」

    三部敏宏社長 RA272走行はホンダF1の「過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴」

    本田技研工業の三部敏宏社長が、2025年F1メキシコGPの開催地であるエルマノス・ロドリゲス・サーキットを訪問し、角田裕毅によるホンダF1初勝利マシン「RA272」のデモ走行を見守った。1965年メキシコGPでリッチー・ギンサーが挙げたホンダF1初優勝から60年を記念した特別な瞬間となり、現地では多くのファンが日本メーカーの伝統と挑戦の歴史を称えた。

    三部社長は現地でメッセージを発表し、「過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴」として今回の走行を位置づけ、2026年からのF1ワークス復帰に向けた強い意欲を示した。

    「皆さんこんにちは、ホンダの三部です。今回はメキシコのエルマノス・ロドリゲスサーキットに来ています。ホンダは1965年メキシコグランプリで挙げたF1初勝利は、ホンダが世界の舞台で示した歴史的な一歩でした。本日、角田裕毅選手がその初優勝マシーンであるRA272で走行し、多くのファンが声援を送る姿に、私も胸が熱くなりました」

    「2026年からワークスとしてF1に参戦するホンダにとって、今日の走行は過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴と言えると思います。今後もホンダは世界最高峰の舞台での挑戦を通じて、ファンの皆様に感動をお届けできるよう努めてまいります。引き続き応援をよろしくお願いします」

    角田裕毅、歴史的マシンをドライブも途中でストップ
    角田裕毅は、ホンダがF1で初勝利を飾った伝説のマシンRA272をドライブし、スタジアムセクションに詰めかけたファンから大歓声を浴びた。RA272は1965年のメキシコGPでリッチー・ギンサーが優勝したシャシーであり、V12エンジンのサウンドが会場に響き渡った。

    しかし走行の途中、角田はギヤトラブルによりマシンを停止させることを余儀なくされた。それでも短い走行ながら、ホンダとファンにとって特別な瞬間となった。


    分析:ホンダF1復帰への「象徴的な橋渡し」
    今回のデモランは、単なる記念イベントにとどまらない。2026年にアストンマーティンとのパートナーシップでF1ワークスとして復帰するホンダにとって、かつての栄光を再確認し、未来への決意を示す“儀式”とも言えるものだ。

    特に角田裕毅がこの歴史的マシンをドライブしたことは、ホンダF1の“過去と現在をつなぐ”象徴的な演出となった。ホンダのDNAを継ぐ日本人ドライバーが現役でF1を戦い、そしてRA272を操る姿は、企業としての連続性と挑戦心を体現している。

    三部社長の言葉どおり、「過去から未来へ挑戦をつなぐ」というメッセージは、ホンダのF1プロジェクト再始動に向けた確固たる意思表明だった。

  • 角田裕毅 ホンダF1初勝利マシンRA272でデモ走行もギアトラブルでストップ

    角田裕毅 ホンダF1初勝利マシンRA272でデモ走行もギアトラブルでストップ

    ホンダの伝説的F1マシン「RA272」によるデモ走行は、角田裕毅にとって思い描いた結果にはならなかった。

    メキシコシティGP決勝の数時間前、角田裕毅(レッドブル・レーシング)はオートドローモ・エルマノス・ロドリゲスのコースに姿を現し、約60年前にホンダがF1初勝利を飾った記念すべきマシンを走らせた。

    この走行は、1965年メキシコGPでのホンダ初勝利を記念するものだった。当時の舞台は同じメキシコシティのシウダ・デポルティーバ・マグダレナ・ミシュカ。ポールポジションはロータスのジム・クラークが獲得したが、レースを制したのはアメリカ人ドライバーのリッチー・ギンサー。彼にとって最初で最後のF1勝利であり、ホンダにとっても歴史的な瞬間となった。

    その1965年のレースはシーズン10戦目で最終戦。ギンサーとホンダの勝利は、英国勢以外のコンストラクターおよびドライバーによる唯一の優勝でもあった。

    角田はその栄光を讃えるべく、ギンサーが操った同じマシン「RA272」のステアリングを握った。しかし、走行は無念の結果に終わった。1周の半分を走行したところでセカンドギアに入らなくなり、ターン3とターン4の間でマシンを止めざるを得なかった。結局、角田にとってはこのサーキットで5回中4回目の“リタイア”という形になってしまった。2021年、2022年、そして昨年の決勝でもリタイアを喫しており、今回もまた悔しい形での幕切れとなった。

    ホンダRA272とリッチー・ギンサーの伝説
    ホンダRA272は、ホンダが自社で設計・製造したV12エンジンを搭載し、1965年のF1世界選手権で鮮烈な印象を残したマシンだ。メキシコの高地で行われた最終戦でギンサーが見事に勝利を収め、ホンダのF1史に初めて「勝利」という記録を刻んだ。

    その象徴的なマシンを角田裕毅が現代のF1ファンの前で再び走らせたことは、技術と情熱の系譜を体現するイベントだった。たとえ走行が短いものであったとしても、ホンダと日本人ドライバーが歩んできたF1の歴史を振り返る上で、意義深い瞬間だったと言える。

    ホンダ60年の軌跡と角田裕毅の象徴的存在
    今回のRA272デモランは単なる記念イベントではなく、ホンダのF1活動60周年の象徴的な節目でもあった。角田裕毅は2021年にホンダ製パワーユニットを搭載するマシンでF1デビューを果たし、2025年現在もそのDNAを継ぐレッドブル・レーシングのドライバーとして戦っている。

    彼がホンダ初勝利の地でステアリングを握ったことは、日本人ドライバーとしての系譜をつなぐ象徴的な行為でもある。メカニカルトラブルにより走行を完走できなかったものの、60年前の偉業を今に伝える“バトン”を受け取った存在としての意味は大きい。

    来季以降、ホンダがF1に復帰し、アストンマーティンとともに新しい時代を迎える中で、角田裕毅が再びその象徴としてどのような役割を果たすか。今回のメキシコでの短い走行は、その序章のようにも感じられる。

  • アストンマーティンF1 2026年型ホンダPUを称賛「エンジンも電動系も理想的」

    アストンマーティンF1 2026年型ホンダPUを称賛「エンジンも電動系も理想的」

    アストンマーティンF1のCEO、アンディ・コーウェルがシンガポールGP後に日本のさくらの施設を訪問し、ホンダとの2026年共同プロジェクトについて新たな手応えを語った。

    2026年に向けてフェルナンド・アロンソ、エイドリアン・ニューウェイ、ホンダ、アラムコという強力な布陣を揃えるチームにおいて、彼の技術的リーダーシップがますます注目を集めている。

    コーウェルはかつてメルセデスAMG F1でパワーユニット部門を率い、2014年から2020年まで7連覇を達成した人物。現在もマクラーレンが使用するメルセデスPUの設計に関与した経歴を持つ。その彼が「アストンマーティン×ホンダ」の現場を視察した感想は、極めて前向きなものだった。

    「日本で2日間、さくらのホンダ開発センターを訪問した。非常に良いミーティングができたよ。今は趣味のようにエンジンを研究しているが、彼らのパフォーマンス、信頼性、そして速さを追求する姿勢を見るのは刺激的だった」とコーウェルは語る。

    彼によれば、アラムコ・バルボリンの担当者とも同席し、燃料や潤滑技術を含めた総合開発体制を確認したという。「彼らの努力、効率改善、そして情熱は本当に印象的だった」とコーウェルは強調した。

    ホンダとの連携が生む“ワークスチーム”の強み
    コーウェルは特に「カスタマーチーム」と「ワークスチーム」の違いを明確に指摘した。

    「カスタマーチームだと、パワーユニットはブラックボックスのようなものだ。その中身を変更することはできない。だが、我々はホンダのワークスチームとして、すべてのシステムについてオープンに議論し、パフォーマンスを最大化することができる」

    そして彼はこう続ける。「すべての議論の“通貨”はラップタイムなんだ。質量、放熱、燃料消費、重心、空力的なチャンス──すべてがラップタイムに換算される。これらを総合的に最適化することが、真のワークス体制の価値だ」

    HRD Sakura (ホンダF1)

    技術的進化:熱効率、軽量化、そしてギアボックス開発
    「エンジンの性能は非常に良好で、熱放散が少なく、フロー効率も高い。クランクシャフトの出力も優れており、電動系の往復効率も理想的だ」と語るコーウェル。

    2026年型マシンでは総重量制限の厳格化が大きな課題だが、彼はそれを「全エンジニア共通の挑戦」と捉えている。

    「軽量化、剛性確保、空力効率、冷却性能──どれも妥協できない。2026年もまた、難易度の高い年になるだろう」と述べた。

    また、アストンマーティンはメルセデス供給から完全に独立し、独自開発のギアボックスとリアサスペンションを設計中だという。

    「シルバーストーンとさくらの両拠点で試作ギアボックスのベンチテストを行っている。クランクシャフトからトランスミッションへの動力伝達の剛性を詰める議論をホンダと重ねており、両拠点のエンジニアが協働して解析している」と説明した。

    さらに「シルバーストーンにいるエンジニアが、さくらのエンジンベンチデータをリアルタイムで確認できるよう、情報共有インフラも整備した」と、距離1万2,000kmを超える両拠点の連携強化を明かした。

    2026年に向けた成熟と自信
    風洞やシミュレーターの拡張により、アストンマーティンF1のシルバーストーン本拠は著しく進化している。「チームは成熟してきた。イモラでのアップデートのように、改善を実証できる体制が整っている」とコーウェル。

    そして、ホンダとの連携体制をこう総括する。

    「CFD解析から風洞試験、シミュレーションまで、すべてが“周回あたりのタイム短縮”に直結している。ホンダのパフォーマンスシミュレーション担当と我々のエンジニアが密に連携し、すべてのシステムを最適化している」

    2026年型AMR26が“次世代F1の基準車”となる可能性は決して夢物語ではない。アストンマーティンF1はいま、技術、人材、そして資本のすべてで「真のワークスチーム」へと変貌を遂げつつある。

    Source: Marca