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  • ハースF1 小松礼雄「メルボルンでは大惨事だったがマシン開発はうまくいった」

    ハースF1 小松礼雄「メルボルンでは大惨事だったがマシン開発はうまくいった」

    小松礼雄は、2025年シーズンにハースF1チームが成し遂げた仕事を誇りに思っている。アメリカのチームにとって、今季はF1参戦史上で2番目に良いシーズンとなった。

    小松礼雄の起用は、ギュンター・シュタイナー時代からの明確な転換点だった。日本人である小松がピットウォールの指揮を執るようになってから、チームはエンジニアリング志向のメンタリティと問題解決能力を高め、成果も手にしてきた。

    中でも、メキシコGPでオリバー・ベアマンが記録した4位は、2018年オーストリアGPでロマン・グロージャンが残した結果と並ぶ、ハースにとっての最高位フィニッシュである。

    小松礼雄体制で成長したハース
    小松礼雄はエンジニアリングと戦略を中心に据え、部門間の結束を強め、トラック上での実効性を重視する現実的なビジョンをチームにもたらした。こうした点について、日本人代表が誇りを感じるのも当然だろう。今季、小松礼雄のもとでハースは最下位からコンストラクターズランキング8位へと浮上し、獲得ポイントは79点に達した。これは、アメリカのチームが2018年に一度だけ到達した数字でもある。

    「レースに勝てるマシンを手にするまで、我々が満足することは決してないと思っています。ただ、2024年を通してマシンを開発し続けることができた点については、満足しています。シーズンを終える頃には、5番目に速いマシンになっていました」と、小松礼雄はアブダビで語った。

    「メルボルンでは大惨事でした。0.6秒も遅れて最下位で、これは非常に大きな差でした。その状況から、集団の前方で戦えるようになりました。そこから、我々が再びマシンを開発できる力を持っていることを示せたと思っています」

    「その意味で、人々がどのように協力し合い、互いを支えながら、このマシンでパフォーマンスを引き出しているかについて、本当に満足しています。特に、我々が依然として圧倒的に最も小さなチームであることを考えると、なおさらです。他のチームの半分にも満たず、むしろ3分の1に近い規模です。ただ、私の仕事は、チームがより効果的に仕事をできる環境を整えることですし、彼らはそれを実現できると確信しています」

    ハースF1チーム 小松礼雄

  • ハースF1チーム、カストーレと「公式キット&リテールパートナー」契約

    ハースF1チーム、カストーレと「公式キット&リテールパートナー」契約

    TGRハースF1チームは、2026年のF1世界選手権から、英国の高機能スポーツウェアブランドであるカストーレ(Castore)と長期的なパートナーシップを締結し、同社を「公式キット&リテールパートナー」に迎えることを発表した。

    この複数年契約は、チームが「TGRハースF1チーム」へとリブランドされる最初のシーズンから始まり、カストーレがオン・トラックおよびオフ・トラックのすべてのパフォーマンスアパレルをデザイン・供給する。

    対象には、ドライバーのオリバー・ベアマン、エステバン・オコン、そしてF1アカデミー参戦ドライバーのケイリー・カントリーマンをはじめ、エンジニアやチームスタッフ向けの高度なテクニカルキットが含まれる。

    2021年にF1へ参入して以降、カストーレは同カテゴリーでの存在感を急速に拡大してきた。今回の提携は、トップレベルのモータースポーツにおける同社のテクニカルアパレル・パートナーとしての地位を、さらに強固なものにする。

    またカストーレは、レプリカのチームウェアやファン向けの専用コレクションも展開する。チームの革新性とパフォーマンス志向のアイデンティティに着想を得たプレミアムなアイテムを、世界中のファンに届ける計画で、日本GP向けや米国市場に焦点を当てた特別コレクションも用意される。

    「TGRハースF1チームの目標や期待が大きく高まる中で、カストーレとパートナーを組み、ファンの皆さまにより洗練されたマーチャンダイズ体験をお届けできることを大変うれしく思っております」と、TGRハースF1チームのチーム代表である小松礼雄は語った。

    「カストーレは、このスポーツにおいて急速に存在感を高めてきたブランドであり、チームにとって最良のものを提供するうえで必要となる俊敏性と品質を十分に理解していると感じています。グローバルブランドとして、ファンの皆さまに一流のリテール体験を通じて、より充実したラインアップをお届けできることを楽しみにしています」

    一方、カストーレ共同創業者のトム・ビーハンは、今回の提携について次のように述べた。

    「TGRハースF1チームとのパートナーシップは、我々がF1で築いてきた勢いをさらに加速させるものだ。TGRハースF1チームは、革新性と高性能へのコミットメントを共有する世界的な組織である。技術的に先進的なアパレルでチームを支援し、ファンをよりスポーツに近づける特別なコレクションを生み出せることを誇りに思う。カストーレのF1における次の章に向け、強固な基盤をともに築いていく」。

  • ハースF1、2026年F1マシン『VF-26』の発表日を混雑回避で1月19日に前倒し

    ハースF1、2026年F1マシン『VF-26』の発表日を混雑回避で1月19日に前倒し

    ハースF1チームは、2026年F1マシン「VF-26」の発表日を当初予定していた1月23日から、4日前倒しの1月19日に変更した。各チームの新車発表が同日に集中する状況を避け、単独で注目を集める時間を確保する狙いだ。

    当初の発表日は、アルピーヌF1チームがすでに新車発表を予定しており、さらにフェラーリF1も同日デビューを発表したことで、カレンダーが一気に過密化。ハースは方針転換を決断した。チーム関係者は「チーム発表の過度な集中を避けるため」と説明している。

    VF-26はデジタル形式で公開
    VF-26の初披露は、近年主流となっているデジタルレンダーと動画によるオンライン発表となる。物理的なローンチイベントは行われないものの、2026年という大規模レギュレーション刷新を前に、チームにとっては極めて重要な節目となる。

    テクニカル面では、ハースは引き続きフェラーリF1製パワーユニットを使用する。これはF1参戦初年度から続く関係で、2026年も維持される。なお、フェラーリの発表日変更も、ハースが前倒しを決める一因となった。

    ハースF1チーム 2026年のF1世界選手権 フォーミュラ1カー

    ドライバー体制とチームの転換点
    ドライバーラインアップは継続され、エステバン・オコンとオリバー・ベアマンが引き続きステアリングを握る。両者は予定より早く新マシンと対面することになり、2026年F1規則への準備が本格化する。

    また、2026年はハースにとってコース外でも転機の年となる。トヨタとの技術提携が拡大し、タイトルスポンサーに昇格。これまで名称権を持っていた送金サービス企業に代わり、トヨタが前面に立つ体制となる。

    前年のコンストラクターズランキングは8位に終わったが、VF-26と体制強化によって、新時代での前進を目指す。その第一歩は、予定より早い1月19日のデジタル発表で示されることになる。

  • ハースF1チーム 2026年に向けトヨタTGRを前面に押し出した新ロゴを発表

    ハースF1チーム 2026年に向けトヨタTGRを前面に押し出した新ロゴを発表

    ハースF1チームは、2026年F1シーズンに向けて、Toyota Gazoo Racing(TGR)を前面に押し出した新ロゴを発表した。チームとトヨタの関係強化を視覚的に示す形となり、ロゴ内での「TGR」の位置づけがこれまで以上に明確化されている。

    両者のパートナーシップは2024年に始まり、2025年シーズンにはハースF1チームとして初となるTPC(旧型車テスト)プログラムを共同で実施した。トヨタの技術的知見とハースF1の実戦データを組み合わせる取り組みを通じて、協力関係は段階的に深化してきた。

    2026年からは、ハースF1チームはトヨタ・ガズー・レーシングがチームのタイトルスポンサーに就任して「TGRハースF1チーム」として参戦。新ロゴはその体制移行を象徴するビジュアルとなる。ロゴデザインでは「TGR」の略称がより目立つ位置に配置され、トヨタの存在感を強く打ち出す構成が採用された。

    また、チームはSNS上での表現にも変化を加えている。X(旧Twitter)の公式プロフィール欄には「America’s F1 Team」という表現が記され、2026年にF1参戦を開始するキャデラックF1チームを意識しつつ、既存のアメリカ拠点チームとしての立ち位置を強調する姿勢がうかがえる。

    新ロゴの公開は、2026年の新レギュレーション時代を前に、ハースF1チームがトヨタとの関係を軸にチームのアイデンティティを再定義しようとしていることを示す動きとなった。

  • トヨタはなぜハースF1チームを支えるのか?ワークス化ではない本当の目的

    トヨタはなぜハースF1チームを支えるのか?ワークス化ではない本当の目的

    トヨタのタイトルスポンサー契約はハースF1チームに、より多くの資金とリソースをもたらす。しかし、それは必ずしもトヨタがF1でワークス体制を立ち上げるための一歩というわけではない。

    2026年に向けて、F1では自動車メーカーの関与が一気に増える。アウディはザウバーを引き継ぎ、キャデラックは自らのチームとして参入し、フォードは長い不在期間を経て、レッドブル・レーシングとレーシングブルズ向けに開発される新パワーユニットにバッジを付ける形で復帰する。

    そして今、そのリストにトヨタも加えられる。これまで比較的目立たなかったハースとのテクニカルパートナーシップが、イニシャル表記によって企業名をやや控えめにしつつも、タイトルスポンサー契約へと昇格したからだ。

    現行パートナーであるマネーグラムが今季限りで離脱することに伴い、このアメリカ資本のチームは今後「TGRハースF1チーム」として知られることになる。この略称はトヨタ・ガズー・レーシングを意味する。フェラーリ製パワーユニットを搭載するマシンにトヨタの名が密接に結びつくのは奇妙に思えるかもしれないが、キャデラックも自社エンジンが導入されるまでの間は同じパワートレインを使用するマシンに名前を冠している。さらに2026年には、アストンマーティン・ホンダ、アルピーヌ・メルセデスという組み合わせも存在する。言ってしまえば、便宜的な結婚というわけだ。

    今回のハースとの契約は、2009年末にケルンを拠点とするワークスチームを突如閉鎖して以来、トヨタにとってF1最高峰への初めての関与となる。当時は8シーズンにわたり多額の資金を投じたものの、レース勝利を挙げることはできなかった。その後、このドイツのモータースポーツ部門はスポーツカーに注力し、最終的にはル・マン24時間で5連覇という大成功を収めるに至った。

    その過去を踏まえると、F1への復帰は長らく現実的とは思われていなかった。最初の変化は昨年10月に訪れた。前代表のギュンター・シュタイナーの後を継いだ日本人エンジニア、小松礼雄と、熱心なレース愛好家として知られるトヨタCEO豊田章男との間で、ハースとのテクニカルパートナーシップ契約が締結されたのである。

    その結果、グリッドで最小規模のチームであるハースにはリソースが増え、とりわけ、他の全チームが行っていることをようやく実現できるだけの資金がもたらされた。それがTPC、すなわち「Testing of Previous Car/旧型車テスト」プログラムの立ち上げだ。TPC走行とは、2年以上前のマシンを用い、特定仕様のピレリタイヤで行うプライベートテストで、現行車両が厳しく規制されている中で、若手ドライバーに走行距離を与えると同時に、将来的にレースチームへ昇格するメカニックやエンジニアの育成にも役立つ。

    トヨタは日本のスーパーフォーミュラやGTレースに多くのプロテジェを抱えており、将来的にはその中からF1に送り込みたいと考えているだろう。2025年を通じて、平川亮、宮田莉朋、坪井翔、そして元ザウバーのベテランである小林可夢偉が、ハースVF-23で走行を行った。TPC走行はまた、かつてハースに所属していたロマン・グロージャンにも「旧交を温める」形で与えられ、さらにテレビ番組の企画の一環としてジェームス・ヒンチクリフもステアリングを握った。

    二つ目の主要プロジェクトは、ハースの英国拠点に新たに建設されるシミュレーターの開発だ。これは2026年半ばに稼働予定で、これによりチームはマラネロにあるフェラーリの施設に頼る必要がなくなる。また、ケルンからはF1マシン用パーツの製造支援も行われている。

    一方でトヨタは、ドライバーだけでなく、F1の環境で経験を積むために派遣されるスタッフの育成も重視している。マネーグラムの離脱によって、トヨタがタイトルスポンサーとして契約を拡大する余地が生まれ、実際に出資額も増額されたことで、チームはさらなる拡張が可能となった。

    「トヨタの目的は、実はブランディングではありません」と小松礼雄は語る。

    「トヨタの目的は、我々を競争力のある存在にし、人を育て、そしてこのチームを一緒に競争力のある組織にすることです。だからこそ、それはすべてを加速させるものになります。そして当然、タイトルパートナーシップという形になったことで、次の段階に進んだということです」

    「我々がやっていることの方向性が変わったり、大きな転換があったりするわけではありません。同じ方向に進んでいるだけです。ただ、タイトルパートナーシップを結べたことは本当にうれしいことです」

    こうした名の知れたタイトルスポンサーの存在は、チームの信頼性を高める効果もある。かつて関係が混乱した形で終わったエナジードリンク企業リッチ・エナジーや、ロシアのウラルカリといったスポンサーの時代は、もはや過去のものだ。

    「もともと最初から長期的な協業でした」と小松礼雄は続ける。

    「ただ、主に外部に対して、人々に信頼感を与えるという意味合いがありますし、内部に対しても同様です。実際に我々が内部でやっていること自体は、スポンサーの価値が変わったという違いを除けば、大きくは変わっていません。常に長期的な協業でした。正直に言って、ブランディングが目的ではありません。本当にチームを競争力のある存在にしようとしているのです」

    トヨタ(トヨタ自動車) ハースF1チーム

    多くの人は、トヨタの最終的な狙いは関与をさらに拡大し、将来的にワークスチームとして復帰すること、そしてそのために自社製パワーユニットを開発することだと推測している。もしそれが起こるとすれば、次のF1レギュレーションが導入される2031年が論理的なタイミングだろう。しかし、それはあくまで憶測であり、小松礼雄はその見方を強く否定する。

    「多くの人がそう言いたがるのは簡単だと思います。トヨタのワークスチームになるとか、トヨタがエンジンを作るとか、そういった話ですね」と彼は述べる。

    「しかし、豊田章男と私の間では、この協業の目的が何であるかは完全に明確です。それは人を育てることであり、その過程を通じて競争力のある組織を作ることです」

    それは企業的な言い回しに聞こえるかもしれないが、人材育成という考え方は、ホンダがこれまでF1参戦を正当化する際に用いてきた論理とも重なる。

    「F1という環境を見てみると、人を育てたい、非常に競争の激しい国際的な環境に人を放り込みたいと考えるなら、これ以上の場はありません」と小松礼雄は説明する。

    「信じられないほど国際的で、非常に競争が激しい。企業の世界であれば3か月かかるようなことを、F1では2週間で解決します。人材育成という観点で、これ以上の環境は見つからないと思います。そこに我々のシナジーがあります。我々は人材を求めており、章男さんは自分の人材を育てられる環境を探していました」

    この目的を踏まえ、小松礼雄はトヨタとの契約が従来型のワークス体制への布石だとは考えていない。

    「長期的に見れば、この環境で育てられた人材が、将来トヨタ自動車の上級管理職やトップマネジメントになることを願っています。国際的な視野と競争意識を持った人材です。それは『パワーユニットを作るのか』『トヨタのワークスチームになるのか』といった話以上のものです。それが目標ではありません。毎回この質問を受けますが、そういうことではないのです」

    平川亮には多くの努力が注がれており、金曜のアブダビGPではFP1でさらにF1走行距離を重ねたが、小松礼雄は、トヨタのプロテジェであってもハースのレースシートを得るには実力で勝ち取らなければならないと強調する。

    「彼らの目標の一つは人材育成であり、その中にはドライバーも含まれます。しかし最も重要なのはパフォーマンスです。レースカーに乗る人間は、パフォーマンス面で最良の選択でなければなりません。その点は全員が理解しています」

    「仮に章男さんがアカデミー出身の日本人ドライバーを望んだとしても、そのドライバーが十分でなければ、起用すること自体が冗談になってしまいます。そうなれば『トヨタは金でシートを買った』と言われるでしょう。それは章男さんのやり方ではありません。我々のやり方でもありません。常にパフォーマンスでドライバーを選びます」

    ドライバーに関する決断は、まだ数年先の話だ。一方で、トヨタの資金面だけでなく技術的支援も受けて開発され、2026年に稼働を開始する新シミュレーターは、チームにとって大きな前進となる。

    「非常に重要です」と小松礼雄は語る。

    「フェラーリのマラネロのシミュレーターは使えますが、エンジニアリングチームの大半は英国にいますし、使用できる日数も限られていて、場所はイタリアです。物流面で非常に大変でした。本当は少なくとも半年早く導入したかった。来年のレギュレーションでは、シミュレーターがさらに重要になると思うからです。すぐに十分な環境が整うわけではありませんが、非常に重要な要素になりますし、チームにとっての大きな節目です」

    これは現行ドライバーであるエステバン・オコンとオリバー・ベアマンにとっても朗報だ。オコンはハースと契約した時点では、近い将来メーカーとの直接的な関係が生まれるとは知らなかったが、小松礼雄からリソースが増える可能性について示唆は受けていたという。

    「素晴らしいことだ」とフランス人ドライバーは語る。

    「契約した時、礼雄からTPCをやることや、良いものが入ってくることは聞いていた。ただ、なぜそうなるのか、その理由までは教えてもらっていなかった。その後、すべてが起こり、チームは以前よりもはるかに多くのものを手に入れた。これは本当に良いニュースだ」

    「トヨタは、一緒に仕事をするのが本当に楽しいブランドだ。付き合っているから言っているのではなく、本心からそう思っている。価値観が素晴らしく、敬意があり、レースに情熱を持っている。まさにクルマ好きだ。それを見ることができるのは本当にクールだ」

  • 【動画】ハースF1代表 小松礼雄がテレ東の特集でF1を語り尽くす

    【動画】ハースF1代表 小松礼雄がテレ東の特集でF1を語り尽くす

    ハースF1のチーム代表を務める小松礼雄をテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」が特集。チームのファクトリー内部を取材し、小松礼雄がトヨタとの提携、勝つための“コミュニケーション”を自分の言葉で語りつくした。

    ハースF1チームは、トヨタ自動車と業務提携を結び、来年からトヨタがタイトルスポンサーとなることで注目を集めている。このチームを率いるのが、日本人としてF1チーム代表を務める小松礼雄だ。

    小松礼雄は、高校卒業後に単身イギリスへ渡り、F1エンジニアとして下積みを重ねた人物で、2024年からハースF1チーム代表に就任。最下位に沈んでいたチームを立て直し、現在はコンストラクターズ選手権7位争いに加わるまで競争力を引き上げている。

    インタビューでは、ファクトリーを案内しながらF1マシンの技術進化を解説。近年のF1マシンは、フロントウイング主体の設計から、床下の空気の流れを活用するグラウンドエフェクト重視へと大きく変化し、車体は年々大型化・複雑化していると語った。規則で性能を抑えられても、エンジニアが限界を突き破ることで技術は進化し続けているという。

    また、レース中の戦略判断は、サーキットとファクトリーをリアルタイムで結ぶレースサポート体制が支えており、限られた人数で膨大なデータを扱うためには、優先順位付けと簡潔なコミュニケーションが不可欠だと強調した。

    チーム運営については、ハースが大規模メーカー系チームとは異なる「レースチーム」である点を強調。約370人規模の組織だからこそ、意思決定が速く、チームとして一体感を持って戦えることが強みだと語る。過去の低迷については、技術よりも組織内コミュニケーションの不足が誤ったマシンコンセプトを生んだと分析している。

    代表就任後、小松礼雄が最優先で取り組んだのは、マシン開発そのものではなく、チームの目的と戦略を明確にし、それを極限まで簡素化したメッセージとして全員に浸透させることだった。チーム全員を同じ方向に向けることが、競争力回復の鍵だったと振り返る。

    トヨタとの提携についても、単なるスポンサー関係ではなく、「人を育てる」という価値観の一致が出発点だったと説明。豊田章男氏との対話を通じ、金額よりも志や文化の共有を重視してパートナーシップを築いたという。

    現在、小松礼雄は日本企業を巻き込みながら、ハースF1チームを志を共有するコミュニティとして発展させる新たな戦略に取り組んでいる。

  • エステバン・オコン “TGRハースF1チーム”を歓迎「トヨタとの仕事は楽しい」

    エステバン・オコン “TGRハースF1チーム”を歓迎「トヨタとの仕事は楽しい」

    アブダビGP週末、ハースF1チームのエステバン・オコンは、2026年からチーム名が「TGR Haas F1 Team」となることについて「素晴らしいニュースだ」と歓迎した。トヨタとの関係強化は、同社のF1本格復帰に向けた明確な前進として注目されている。

    現在ハースとTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は技術提携を進めており、トヨタが資金とスタッフを提供する14日間のTPC(旧型車テスト)プログラムが2024年に実施された。

    トヨタのエンジニアは、ハースが導入するバンブリーの新ウインドトンネルにも関与している。マネーグラムの離脱に伴う新タイトルパートナーとしてトヨタが加わることで、取り組みは正式に拡大される。フェラーリ製パワーユニットを搭載する2026年型マシンは1月23日にオンラインで発表される予定だ。

    オコンはこの協力関係がチームの雰囲気を一変させたと語った。

    「素晴らしいニュースだ」とオコンは木曜日、トヨタのタイトルスポンサー契約について尋ねられ答えた。

    「僕はトヨタと一緒に働くのを本当に楽しんでいる。彼らは僕たちをとても尊重してくれるし、明確な目標と、レースへの本物の情熱を持っている。トヨタは基本的に“クルマそのもの”の会社だ。

    日本にいた時、彼らは僕たちをグラベルのコースに連れて行ってくれたんだけど、あれはこれまで見た中で一番クレイジーなグラベルだった。そしてグッドウッドではWRCカーをテストする機会もあった。正直言って、トヨタと仕事をするのは素晴らしい経験だ」

    TGR ハースF1チーム

    さらにオコンは、アブダビのチェッカーフラッグ後の予定も明かした。彼とオリバー・ベアマンはすぐにマラネロへ向かうという。

    「フィニッシュしたらすぐにオリバーと一緒にマラネロへ飛んで、来シーズンのクルマを試すつもりだ」とオコンは語った。

    また、チーム代表の小松礼雄が2026年プログラムに関して、シーズン最終戦まではドライバーを関与させないという判断をしていたことも説明した。

    「小松さんは僕たちにこのシーズンへ完全に集中してほしかったんだ」とオコンは語った。「アブダビでのテストが終わってから、フルスケールの作業が本格的に始まる」

  • 平川亮 ハースF1とのF1アブダビGP FP1で11番手「学びの多い1年でした」

    平川亮 ハースF1とのF1アブダビGP FP1で11番手「学びの多い1年でした」

    2025年F1最終戦アブダビGPは金曜フリー走行が行われ、ハースF1チームはリザーブドライバーの平川亮に今季4回目となるFP1走行機会を与えた。エステバン・オコンがセッションを欠席し、平川亮がVF-25を駆って60分間のプログラムを担当した。

    平川亮はハードとミディアムを使用し、ベストタイム1分24秒934で11番手。過去に同じサーキットでF1マシンをテストした経験を持つことから、これまでのFP1よりもスムーズに走行を立ち上げ、好調なロングランと低燃料でのパフォーマンスを示した。

    平川亮 「自分が知っているレイアウトで、最初の周から攻められました」
    「これが今季4回目のFP1でしたが、本当に多くのことを学ばせていただきました。今年こうした機会をくださったMoneyGram Haas F1 TeamとTOYOTA GAZOO Racingには感謝しています」と平川亮はコメント。

    「今日は、すでにF1カーでテストをしたことがあるサーキットだったので、最初の周からしっかりとプッシュできました。コースレイアウトを把握していることで総合的なフィードバックもお伝えできましたし、ラップタイムも良い方向に伸ばすことができました」

    「僕たちはミディアムタイヤで最速ラップを出したチームでしたので、かなり競争力があると思います。これから分析することは多いですが、良い手応えを感じています」

    平川亮(ハースF1チーム) アブダビグランプリ

    小松礼雄チーム代表「ブレーキが決まれば平川はしっかり結果を出せる」
    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、平川亮のパフォーマンスを次のように評価した。

    「平川はFP1で本当に良い仕事をしてくれました。特に低燃料での走りは非常に良かったです。これまでの数回の走行ではブレーキに対してあまり満足していませんでしたが、今日はそこがしっかり決まっていました。ブレーキのフィーリングが整うと、これだけのパフォーマンスを出せるということがよく分かりました。」

  • トヨタ ハースF1チームのタイトルスポンサーに就任「TGR Haas F1 Team」

    トヨタ ハースF1チームのタイトルスポンサーに就任「TGR Haas F1 Team」

    ハースF1チームは、トヨタ自動車のモータースポーツ競技および研究開発部門であるTOYOTA GAZOO Racing(TGR)がアメリカのF1チームのタイトルパートナー権を取得することに伴い、2026年FIAフォーミュラ1世界選手権において正式名称を「TGR Haas F1 Team」とする。

    これは両ブランド間の関係強化をさらに示す動きとなる。

    トヨタは60年以上にわたりモータースポーツの豊かな歴史を誇り、現在ではTOYOTA GAZOO Racingを通じてFIA世界ラリー選手権およびFIA世界耐久選手権でフロントランナーとしてチャンピオンシップを争うエントリーを展開している。

    2024年10月に複数年の技術提携を開始して以来、今回の新たなタイトルパートナー契約は、ハースF1チームとTGRの関係の核心となる目標の結び付きをさらに強めるものとなる。これは「人材、製品、パイプライン」に焦点を当て、ドライバー、エンジニア、メカニックなど、モータースポーツ産業と文化を持続可能なものにするために不可欠な人的リソースの育成を含む。

    2社間の既存パートナーシップの主要要素の1つは、2025年シーズンを通じて実施されたチーム初の本格的なTPC(旧型車テスト)プログラムの遂行によって明確に示された。このプログラムは2026年から正式に「TGR Haas Driver Development Program」と称される。

    今年のTPC走行はハースVF-23を使用して14日間にわたり実施され、シルバーストン、ポール・リカール、富士スピードウェイ、イモラ、ムジェロといった著名なサーキットを巡った。平川亮、宮田莉朋、坪井翔、小林可夢偉といった日本人ドライバーがTGRとの関係を通じて走行機会を得ており、同社はF1への道を通じてドライビング才能の志を支援している。

    トヨタ ハースF1チーム

    「今回の新たなタイトルパートナー契約を通じて、TGRとの関係を深められることは、当然ながら非常に光栄に感じています」とハースF1チームのチーム代表である小松礼雄は述べた。

    「これまでの協力関係は、私たちが期待していたことをすべて満たすものでした。今年のTPC走行の成功がその証拠でもありますが、舞台裏でも本当に多くの取り組みが進んでいます。2026年に向けて、バンブリーの施設にシミュレーターを開発・導入していることもその1つです」

    「ハースF1チームとTGRの間で協力して働いているスタッフの育成は、私たちに大きな恩恵をもたらしていますし、このパートナーシップが成熟していくにつれて、さらにその効果が高まっていくと思います。ドライバープログラムの成長にも期待していますし、TGRが支えている才能の層の厚さを目にすることができて、とても心強く感じています」

    「2025年シーズンのさまざまな困難の中で、若いTGRのドライバーやエンジニアが、自分自身のポテンシャルを信じ始め、より大きな夢を目指す姿を私は見てきました。その変化を目にして、私は本当に深く心を動かされました。そして今日、私は自信を持って言えます。トヨタはついに動き始めました──本当に動き始めたのです」とトヨタ自動車株式会社の会長である豊田章男はコメントした。

    「ジーン・ハースさん、そして小松さんが、若いメンバーの可能性を信じ、同じ情熱と視点で未来に向き合ってくださっていることへ、心から感謝申し上げます」

    「来年、ハースとのパートナーシップをさらに進めることで、TGRの“People, Product, Pipeline”という理念は、これまでにないスピードで加速していくことになります。次の世代が世界の舞台へ向けて第一歩を踏み出す時が来ました。ジーン・ハースさん、小松さん、そしてTGR Haas F1 Teamの皆さんとともに、私たちは未来のための文化とチームを築いていきます。トヨタは今、本当に動き出しています」

    TGR Haas F1 Teamは、2026年型マシンであるVF-26のリバリーを1月23日金曜日にオンラインで正式発表する予定で、その後1月26日から30日にかけてスペイン・カタルーニャ・サーキットでプライベートテストを実施する。チームはそれぞれ3日間の走行が許可されており、2月にはバーレーン・インターナショナル・サーキットで公式テストがさらに2回行われる。

  • 小松礼雄 「2ストップ義務化はF1カタールGPのレースを破壊する」

    小松礼雄 「2ストップ義務化はF1カタールGPのレースを破壊する」

    小松礼雄「2ストップ義務化はカタールGPのレースを“破壊する”」
    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、ピレリが今年のカタールGPで導入したスティント上限ルールについて、「レースを破壊する」と強い言葉で批判した。

    ロサイルで行われる57周の決勝では、1スティントにつき最大25周までしか走れず、事実上の2ストップ義務となる。これはタイヤ摩耗への懸念から導入された措置で、F1、FIA、チーム側との合意のうえで決定されたものだ。

    しかし小松礼雄は、この“人工的な制限”に明確に反対している。

    小松礼雄「人工的な制限には賛成できない」
    「こういう人工的な制限には賛成できません。でも、ピレリは去年のことを怖がっているだけでしょう。1ストップのレースになって、『そんなはずない、誰も行かないだろう』と思っていたら、みんな1ストップに行った。だから人工的な上限を設けて、1ストップを不可能にしたんです」

    小松礼雄は、スポーツとしてこのやり方は正しくないと続けた。

    「でも私は、スポーツの中でこんなことをすべきじゃないと思っています。1ストップを避けようといろいろ言っていますけど、モナコや去年のカタールで見たように、人工的な要素を入れればレースは破壊されてしまうんです」

    タイヤ戦略は“自然に揺れる”から面白い
    続けて、小松礼雄は戦略の妙がF1の魅力だと語り、ブラジルやメキシコを例として挙げた。

    「問題は単純に1ストップかどうかではありません。ブラジルやメキシコを見ればわかるでしょう。1〜2ストップ、2〜3ストップの境目にあるとき、どちらの戦略も成立する。そういう時に面白いレースが生まれるんです。ピレリはそこを目指すべきです」

    小松礼雄(ハースF1チーム) カタールグランプリ タイヤ

    2023年カタールの再来を懸念「誰も同じになる」
    2023年のカタールGPでは、最大スティント18周というさらに厳しい制限が課され、全車3ストップが義務化された。その経験も踏まえ、小松礼雄は“画一化”の問題を指摘する。

    「2023年のレースはひどかったでしょう? ピットストップのウインドウが全員まったく同じになる。人工的な制限を入れれば、誰もバカじゃないんだから、みんな同じ結論にたどり着くんです」

    「だから、こういうやり方は機能しないと思います。今年のモナコでも同じことが起きました。人工的に何かを強制しようとすると、逆に悪くなるんです」