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  • F1イタリアGP 木曜会見PART1:ハミルトン フェラーリ改革と新PUへの期待語る

    F1イタリアGP 木曜会見PART1:ハミルトン フェラーリ改革と新PUへの期待語る

    2026年F1第13戦イタリアGPを前に、モンツァで木曜記者会見が行われ、フェラーリのルイス・ハミルトン、ハースのオリバー・ベアマン、アルピーヌのピエール・ガスリーが出席した。

    フェラーリのホームレースを迎えたハミルトンは、ミハエル・シューマッハへの思いや新パワーユニットへの期待、チーム内部で進めてきた改革について説明。また、モンツァに乗ってきたフェラーリF40にまつわる特別なエピソードも明かした。ベアマンはハースの大型アップデート、ガスリーはアルピーヌの進歩について語った。

    Q:フェラーリのホームレースとなるモンツァで、フェラーリドライバーとして走ることはどれほど特別ですか?
    ルイス・ハミルトン: フェラーリのドライバーでいられることは最高の気分だ。この象徴的なレースに、世界で最も象徴的で最高のチームの一員としてイタリアに来られることは名誉であり特権だ。2年連続で経験できるのは素晴らしいし、それでもまだ新鮮に感じる。慣れてしまうようなものではないね。

    Q:今週末はミハエル・シューマッハをイメージしたカラーリングも登場します。それについて、そしてミハエルがあなたにとってどんな存在だったのか教えてください。
    ハミルトン: 実はまだカラーリング自体は見ていないんだけど、僕が着ているシャツには7つの星がある。僕にも7つの星があるから、かなりぴったりだよね。僕のものでもあるような感じがする。昨年は親しい友人だったニキを称えた。ミハエルについては、子どものころの日曜日の朝を覚えている。F1が始まるときに昔使われていた、今よりずっと良かった音楽が階下から聞こえてきて、「よし」と興奮して走って下りていった。『The Chain』だったかな? そう、ずっと良かったよ。そして、いつも覚えているのは赤いマシンに乗ったミハエルの姿だ。コンピューターゲームでもいつもフェラーリのミハエルを選び、彼の立場ならどんな気分なのか想像していた。そして今、僕にはそれを実際に経験できる特権がある。彼は本当にリーダーだったし、キャリアを通じて素晴らしい仕事を成し遂げた。彼がまだ現役だった時代に僕もレースをして、同じコースを走れたことも大きな意味があった。

    Q:パフォーマンス面では、ここでパワーユニットがアップグレードされます。勝利を争うには十分でしょうか?
    ハミルトン: 小さな改善でもすべて助けになる。今年ここまで、前戦のような短いサーキットでさえ、決勝では1周あたりコンマ4秒を失っていた。それは大きな差で、今年はずっとその不足を抱えてきた。ファクトリーに戻ってみんながどれだけ懸命に働いているかを見ると誇らしく思う。みんな仕事に集中していて熱意がある。今年は昨年とは違う集中力を感じる。昨年は本当の意味での「北極星」がなかったように感じていた。できる限りのことはしていたけど、正確にどこを目指しているのか分かっていなかった。今は北極星があり、どこに向かって取り組むべきか分かっている。みんなが一丸となって成果を出すために素晴らしい仕事をしてくれた。これは前進だ。必要な差をすべて埋めるものではないし、それは最初から分かっていた。でも毎週末、新しいものがマシンに加わっていくのを見るのはエキサイティングだ。僕たちはまだプッシュしているし、勝つために必要なものを持っていると強く信じている。

    Q:オリバー、ハースはモンツァに大規模なアップデートを持ち込みました。どれくらいのラップタイム向上を期待していますか?
    オリバー・ベアマン: 今週末、もう少しパフォーマンスが上がることを期待している。ここ数戦はライバルに置いていかれていた。大きなアップデートを投入してからかなり時間が経っているから、今回には大きな期待を寄せている。かなり大規模なものだし、チームも自信を持っている。もちろんモンツァはアップデートを持ち込む場所として必ずしも最適ではない。このコースは先週などと比べてドラッグへの感度が高く、効果を完全には確認できないからだ。それでも長い間待っていたものだ。チームは懸命に働いてきた。小さなチームである以上、アップデートを完成させるまでの時間も課題のひとつだ。前回の大きなアップデートはカナダだったから、かなり前だ。いい週末になることを願っている。

    Q:シミュレーターでアップデートを試す機会はありましたか?
    ベアマン: ああ。シミュレーターで走らせた感じは良かった。でも僕はシミュレーターについてはいつもかなり懐疑的なんだ。僕たちにはシミュレータードライバーもいないから、実車との相関について完全に確信しているわけではない。実際にコースで走らせるまでは判断を保留するよ。

    Q:ヨーロッパラウンドはあなたとチームにとってフラストレーションのたまるものになっています。シーズン後半でどれくらい挽回したいですか? 昨年と同じことができると思いますか?
    ベアマン: 昨年の後半戦はとても強かった。でも、それは他のチームがあまりアップデートをしていない時期に、僕たちがアップデートを投入した結果でもあった。ただ、それが今年の序盤に僕たちを苦しめたわけでもない。このチームを完全に信頼している。過去にも素晴らしいことを成し遂げてきた。僕たちはスタッフ全員が最大限の能力を発揮できるよう、必要なリソースと環境を与えようとしている。それこそが小松さんが懸命に取り組んでいることだ。きっとそこに到達できる。今回のアップデートは大きな一歩だし、それがポイントという形で報われることを願っている。それが目標だ。

    Q:ピエール、あなたはミラノに住んでいます。ある意味ではホームレースのように感じますか?
    ピエール・ガスリー: もちろん。サーキットに向かう前に自分のベッドで目を覚まし、自宅でコーヒーを飲めるのは最高だ。いつもとは違う感じがするから、ある意味ではホームレースだね。チームにはフラビオもいるし、モンツァは特別だ。ここで初優勝を挙げたこともあって、サーキットやパドックに入るといつも特別なエネルギーを感じる。

    Q:ハミルトンとベアマンにはアップデートについて聞きました。アルピーヌは前戦ザントフォールトで多くのアップデートを投入しました。今週末にはどれくらい期待していますか?
    ガスリー: ザントフォールトでは良い前進だった。スプリントで8位、日曜日の決勝で10位だった。スプリント週末だったから、それを最大限に生かすのは難しかったと思う。でも多くのことを学んだし、マシンでもより快適に感じていて、ポテンシャルも増えている。夏休み前にはトップ10から後退し、ポイントを争えるポテンシャルがなくなっていた。でも今はそこに戻ってきた。今週末が楽しみだ。

    Q:前戦以降、チームからフランコ・コラピントが2027年も残留するという発表がありました。もう1シーズン彼と一緒に戦うことについてどう思いますか?
    ガスリー: フランコのことをうれしく思う。僕たちはチームと一緒にうまく仕事ができているし、チームを前進させるための取り組み方もいい。彼はこの2年間のF1で多くのことを学んだと思う。これからもチームにポイントをもたらし、最高のパフォーマンスを発揮できればと思う。

    Q:ミハエル・シューマッハがフェラーリで成し遂げたことから、どんなインスピレーションを得ましたか? また、12カ月前にはなかったという明確な方向性をチームにもたらすため、舞台裏でどんなことをしてきましたか?
    ハミルトン: その意味でミハエルのやり方をそのまま参考にしたわけではない。僕はミハエルがチームを立て直したと言われている時代にフェラーリにいたわけではない。でも結局、それは多くの人たちによるものだ。チームに「僕」だけというものはない。巨大な船のようなもので、ドライバーの仕事は上層部と協力しながら正しい方向へ導くことだと思う。経験を持つ新しいドライバーが加入する利点は、僕が2つの異なるチームを経験してきたことだ。外から来ることで見えるものがある。内部にいると、木を見て森を見ずという状態になることもある。新しいエンジニアが別の場所から来た場合でも「僕たちはこういうやり方をしていた」と言う。それが必ずしもより良いわけではなく、単に違うアプローチであることもある。考えてみれば、全チームが同じレギュレーションで戦っているのにやり方はすべて違い、それでもコース上ではコンマ1秒以内にいる。それがこのスポーツの素晴らしさだと思う。僕はマシンの多くの変更を強く求めた。昨年はコストキャップの問題と、「これまでずっとこうしてきたのに、なぜ変える必要がある?」という考え方があってできなかった。いくつかの変更にはかなり説得が必要だったし、一部は費用がかかって実現まで時間も必要だった。僕はまずシミュレーター用に設計してほしいと頼み、昨年テストした。それがその後、毎週末実車で使える選択肢として追加された。外から来た人間の視点で、彼らがうまくやっていることと、そうでない部分を見て、「ここはレベルアップする必要がある」と伝えることが僕の目標だった。フレッドも、リストの中には費用が高すぎてできないものがあると言っていた。でも実現を認めてくれたものには感謝しているし、僕たちの進歩を誇りに思う。

    Q:今朝は素晴らしいF40で華々しく登場しました。いつ、なぜ購入したのですか? あなたにとってどんな意味がありますか?
    ハミルトン: 100%、僕にとって夢のクルマだ。しばらく探していて、走行距離が少なく、物語を持った個体が欲しかった。ここ数年オークションには何台も出てきたけど、特別ではなかったり、塗装がやり直されていたりした。僕は最もオリジナルに近いものを探していて、この個体に出会った。オーナーは購入後、マラネロから自宅まで69km走って停め、それ以降一度もエンジンをかけなかった。助手席のドアも一度も開けられていなかった。カバーがかけられて埃をかぶっていたんだ。そこで芸術作品としてそのまま保存するのか、きれいにするのか悩んだけど、僕は運転したかったから最終的に整備してもらった。それで気づいたんだけど、間違っているかもしれないけど、フェラーリの歴代ドライバーでGTOやF40のような象徴的なクルマでサーキットに来た人はいないんじゃないかと思った。「これはやらなきゃいけない」と思ったよ。さらに点検のためにクルマを分解したら、年月を経てもほぼすべてが機能していて、交換するものもほとんどなかった。そしてエンジンを降ろしたとき、エンジン番号が44だと分かった。エンジンに「44」と刻印されていたんだ。信じられなかった。「知っていたの? 嘘だろ?」って感じだった。だから本当に運命のように感じる。フェラーリの母国、そのホームレースで歴史を際立たせる機会だと思った。こんなことをもう一度できる機会がいつあるか分からないからね。

    Q:イタリアでは、選手権首位のアントネッリを応援するのか、フェラーリを応援するのか、ファンの忠誠心が分かれるという話があります。将来アントネッリがあなたの後を継いでフェラーリに加入する可能性はあると思いますか?
    ハミルトン: 何だって可能だ。将来フェラーリに加入できる素晴らしいドライバーはたくさんいる。フェラーリはフェラーリだ。僕の理解では、イタリア人にとってはローマ教皇とフェラーリ、それからパスタとピザと家族だよね。彼はまだ人生の初期段階にいるし、トトがすぐに手放すことはないだろう。各チームのパフォーマンスを見ると、トップ3のようなグループがあって、その後ろに大きな差があり、さらに接近したグループがいる。キミが最後尾からスタートしても、周囲の多くのマシンよりパワーがあり、今年を通じて概して最速だったマシンの性能もある。かなり簡単に集団を抜けていけるはずだ。それも彼らがこのレースを選んだ理由のひとつだろう。8位や6位あたりまで行くのは比較的簡単なはずだ。僕たちはそこではなく、自分たちの週末を最大限に生かすことに集中し、ティフォシのエネルギーを力に変えて前方へ進みたい。

    Q:今年、勝利を挙げて選手権をリードするアントネッリについてどう思いますか?
    ハミルトン: もう何を言うことがあるだろう? 今年は信じられないほど素晴らしい仕事をしている。彼の周りには素晴らしいチームがいるし、僕がよく知るボノもいる。彼は堅実で一貫していて、キミに多くのアドバイスをしているはずだ。僕がいたころは、ある意味で僕とジョージの陰にいて、僕たちがやっていることを学び、すべて見ていた。彼は必要なことをすべてやってきた。これほど若いのに一貫して成長している姿を見るのは素晴らしい。19歳なら当然だけど余計な荷物もなく、ハングリーでフィットしている。

    Q:F40の話に関連して、レースだけでなくフェラーリの伝統そのものを受け入れることは、あなたにとってどれほど重要ですか?
    ハミルトン: 僕自身は真剣に受け止めている。このブランドの中に身を置き、それがスポーツを超えて、色やロゴ、象徴的なクルマを通じて世界中の人々に影響を与えてきたことを見るのは素晴らしい経験だ。日本で僕が運転したF40を上層部のひとりに見せたら、「来年はLuceを使えるかもしれない」と言われた。でも僕は「F40とは同じじゃないよ」と答えた。昔のクルマにあったノスタルジックで象徴的な曲線やラインには、他にはないものがある。F80もクールだしF50もあるけど、僕にとってはF40なんだ。子どものころ、いろいろなクルマを並べていた中で赤いF40が特別だった。でも自分がいつか手に入れられるなんて想像もできなかった。赤を着てレースをすることもひとつだけど、スポーツの外にもファッションなど、できることはたくさんある。僕はクリエイティブになることが好きで、他の人が考えないようなコンセプトを考えるのが好きなんだ。フェラーリで最初に撮ったイメージも僕のコンセプトだったし、今週末も同じだ。「このスタイル、このスーツ、この形で登場したい」というアイデアがあった。このスポーツへの敬意を表し、その瞬間を残したかった。二度と同じ瞬間は来ないからね。

    Q:オリバー、フェラーリの若手ドライバーとして、モンツァの週末はどれほど特別ですか? ハミルトンの姿を見ると、いつか赤いマシンで走る自分を想像しますか?
    ベアマン: モンツァに来ることは本当に特別だ。数年前、F2でレースをしていたころ、ミラノで行われたイベントに参加したのを覚えている。当時はシャルルとカルロスのためのイベントだったけど、その雰囲気を経験できただけでも特別だった。僕はここに3年ほど住んでいたし、今でも頻繁に訪れている。ここのファンの情熱は他の場所ではほとんど経験したことがない。もちろんイギリスのホームGPも特別だけど、不思議なことにここもホームのように感じる。

    ハミルトン: それを聞いていて思い出したことがある。僕がカートをやっていたころ、父と空港からサーキットへ向かうために借りた、ものすごく古いチンクエチェントで到着したことがあった。一方、ニコは黄色いランボルギーニ・ディアブロでやって来た。僕たちはチンクエチェントでついていこうとしたけど、ニコとお父さんはどんどん離れていった。僕は「あれは最高にヤバい。めちゃくちゃクールだ」と思った。そこから時間が経って、今日こういうクールなクルマで自分が到着できるようになったと考えるとね。後ろにチンクエチェントがいるのは見なかったけど(笑)。本当に特別だ。

    Q:この「スピードの殿堂」で、電気エネルギーを管理しながら走ることはどれほど難しくなりそうですか?
    ハミルトン: 分からない。このマシンではパワーユニットの管理はいつだって難しい。ここではコーナーで昨年よりダウンフォースが大きいかもしれない。ドラッグリダクションシステムがあるから、例えば前戦と同じウイングを使うこともできる。ストレートではドラッグを減らせるから依然として速いけど、そこでパワーを失っていく。コーナー進入時には過去より20~30km/hほど遅くなるかもしれない。それには慣れる必要があるだろう。以前はストレートの最後までエンジンが叫び、ブレーキングゾーンまでずっと加速していくのが最高だった。でも今週末はそうならない。おそらくブレーキングゾーンに着く前からシフトダウンする。それがベストな感覚だとは今でも思わないけど、これが僕たちに与えられているものだ。スロットルをどう使い、どうフルパワーに持っていき、システムをどう作動させるかを最適化する必要がある。非常に技術的で難しいけど、全員が同じ問題に直面している。

    ベアマン: ルイスが言ったように、みんな同じ船に乗っている。このレギュレーションには細かな要素が多く、特にここやスパ、おそらくバクーのようなコースでは、使えるエネルギー量とストレートの長さが限界に近くなる。そうなると、あらゆるものがセンシティブになって、ドライブする楽しさも少し減る。スパでは昨年と比べ、実質的に1つか2つコーナーを失ったようなものだった。プーオンがなくなってしまったような感じだったからね。モンツァでもターン1やターン4に向かうとき、これまで8速だったところが7速になるだろう。それは残念だ。でも時間とともに改善されると思う。ストレートでシフトダウンすることにも、僕たちはまだ適応している最中だ。

    Q:フェラーリでイタリアGPに勝つことにはどんな意味がありますか? 残されたキャリアで実現したいことの中で、どれほど重要ですか?
    ハミルトン: 僕が言いたかったのは、チームには勝つために必要なものがあると強く信じているということだ。トップがこれだけ接近しているレベルでは、勝つためにチーム全体がひとつにならなければならない。ひとつの要素だけではなく、最初からすべてがうまく流れる必要がある。今週末を迎えるにあたって、フェラーリのドライバーとしてこのグランプリに来る意味の大きさについて考えた。例えばモンツァでの勝利数がミハエルと並んでいることさえ知らなかった。でも、それを考えると僕の前には「初めて」がある。もし勝てれば、新しい領域に入ることになる。フェラーリで初めてモンツァに勝つということだ。2019年にシャルルが勝ったとき、僕は彼と一緒に表彰台に立ってそれを目撃した。でも自分がここにいる間に成し遂げられたら素晴らしい。もし実現すれば、おそらくイタリアでフェラーリを駆ってそれを成し遂げた史上唯一の黒人ドライバーになるだろう。そういうことが頭をよぎっている。プレッシャーは大きいし、チームのために結果を出したい。ファクトリーの人たちや、大勢で来てくれるティフォシのためにも結果を届けたい。今週末は母も来ている。彼女はモンツァを経験したことがなかったと思うし、特にフェラーリで迎える週末は初めてだ。それを経験してほしかったし、彼女が持っている幸運の粉を少しでも持ってきてもらえればね。

    Q:ランド・ノリスがプレマ創設者とともにF4とF3で自身のレーシングチームを立ち上げます。2人ともプレマで走った経験がありますが、どう思いますか?
    ガスリー: ごめん、声が出なくなってきた(笑)。でも素晴らしいことだと思う。ランドがF2やF3の世界に入ってくるのを見るのはうれしい。彼が若いドライバーたちのために作ろうとしているものは素晴らしいし、僕たちの仲間がこのスポーツに何かを還元しようとしているのを見るのはいいことだ。世界チャンピオンになったあとという意味でも、いいタイミングなんだろう。今後こういう動きはもっと増え、他のドライバーも関わるようになると思う。とてもいいニュースだ。

    ベアマン: 同感だ。ランドがやっていることは本当にクールだ。若いドライバーにチャンスを与えている。このスポーツはますますお金がかかり、手の届きにくいものになっているからね。それに、チームを一緒に運営する相手としてルネという非常に優れた人物を選んだ。彼はおそらく、いや、歴史上最も成功したジュニアチームを率いてきた人物だ。彼が戻ってくるのはうれしいし、自分自身、父親、家族のためにも、そのレガシーを引き継いでいけることを願っている。

  • F1イタリアGPでドライバー警戒 モンツァのエネルギー管理は「カオス」

    F1イタリアGPでドライバー警戒 モンツァのエネルギー管理は「カオス」

    2026年F1第13戦イタリアGPでは、新世代マシン特有のエネルギー管理がこれまで以上に大きな焦点となる。長いストレートが連続するモンツァは電気エネルギーの消費量に対して回生機会が少なく、マックス・フェルスタッペンは「かなり苦痛」、オスカー・ピアストリは決勝が「カオスになる」と予想している。

    2026年F1マシンでは、ストレートで電気エネルギーをどこまで使い、どこで温存するかがラップタイムだけでなくバトルにも直結する。

    モンツァではその特徴が極端に表れる可能性があり、従来のようにアクセル全開でブレーキングポイントまで加速し続ける「スピードの殿堂」の走り方そのものが変わろうとしている。

    モンツァで顕在化する2026年F1のエネルギー問題
    モンツァは4本の長いストレートを持つ一方、コーナー数が少ない。つまり、ストレートで大量の電気エネルギーを使うにもかかわらず、それを補充するための回生機会が限られている。

    ドライバーは必要な場所で最大限のエネルギーを展開しながら、重要な局面で電力を使い果たさないよう管理しなければならない。

    マックス・フェルスタッペンは、木曜日の段階ですでに厳しい週末になることを覚悟している。

    「そうだね、かなり苦痛だと思う。とにかくエネルギー効率がすごく悪い。でも、これについてあまりネガティブなことばかり言いたくはない。そういうものだからね」

    「僕はもう精神的には受け入れている。少し違った週末になることに備えているよ。ずっと全開でプッシュすることはできない。言ってみれば、アクセルペダルを優しく扱わなければならない」

    重要なのは、これが決勝だけの問題ではないことだ。予選でも、従来のモンツァで象徴的だった全開加速と限界まで遅らせたブレーキングという組み合わせが成立しにくくなる可能性がある。

    ルクレール「以前とはまったく違うサーキットになる」
    フェラーリのシャルル・ルクレールも、シミュレーターで確認したデータから大きな変化を予想している。

    「変化は大きいと思う。本当にかなり大きい。データを見て、シミュレーターでも走ってみたからね」

    一方で、ルクレールは実際にコースを走れば印象が改善する可能性も指摘した。

    「スパとシルバーストンを振り返ると、データやシミュレーターを見た段階では、あの2つのサーキットでのマシンのフィーリングについて少し懐疑的な状態で週末を迎えた。でも、実際にコースを走ってみると、予想していたよりずっと良かった」

    「だから、ここでも同じようになることを願っている。ただ、机上では以前とはまったく違うサーキットになるように見える」

    この発言が示しているのは、単純な最高速不足ではない。エネルギーをどのストレートで使い、どこで温存するかによって、1周の組み立てそのものが変化するということだ。

    モンツァでも大きなリアウイングを使える2026年F1
    もうひとつ従来のモンツァと大きく異なるのが空力設定だ。

    かつてのモンツァでは、ドラッグを極限まで減らした専用のローダウンフォース仕様のリアウイングが象徴的だった。しかし2026年F1マシンでは、ストレートモードによって直線区間でドラッグを減らせるため、コーナーでより大きなダウンフォースを確保する設定が可能になっている。

    ルイス・ハミルトンは、その結果としてモンツァ特有の感覚まで変化すると説明する。

    「ここに来てこういう状況になるのは、ちょっとクレイジーだね」

    「例えばストレートではドラッグ低減システムを使えるから、前戦で使ったのと同じようなウイングを走らせることができる。そのため、コーナーでは昨年よりダウンフォースが大きいかもしれない」

    「もちろんストレートではドラッグを減らすシステムがあるから速い。でも、その後にパワーを失っていく。コーナーへの進入では、過去より20~30km/hくらい遅い速度で到達するかもしれない。それには少し慣れる必要があると思う」

    ブレーキングポイントに届く前にシフトダウン
    ハミルトンが特に違和感を覚えているのは、ストレート終盤で加速が鈍っていくことだ。

    「以前はここに来ると、ストレートの最後までエンジンが叫ぶような音を立てて、ブレーキングポイントまでずっと加速し続けるのを感じられた。それが本当に素晴らしかった」

    「今週末はそうならないだろうね。おそらくドライバーはブレーキングゾーンに到達する前からシフトダウンすることになる。僕にとって、それが最高の感覚だとは今でも思えない。でも、これが今あるものだからね」

    さらに、2026年F1ではアクセル操作そのものがエネルギー戦略と密接につながっている。

    「アクセルをどう踏んでフルパワーに持っていくか、そしてシステムをどう作動させるかを最適化しなければならない。すごく技術的で難しい。でも、全員が同じ問題に直面している」

    つまりドライバーは単純にアクセルを踏み続けるのではなく、電気エネルギーを最大限有効に使えるよう、加速の仕方まで調整する必要がある。

    イタリアグランプリ

    ピアストリは決勝序盤の「カオス」を予想
    ドライバーにとって複雑な状況は、一方でレースを劇的なものにする可能性がある。

    各車が異なる場所でエネルギーを展開すれば、あるストレートでは攻撃側だったマシンが次のストレートでは防御側に回るといった展開が起こり得る。さらにモンツァではスリップストリームの効果も大きく、エネルギー残量との組み合わせによって抜きつ抜かれつの展開が増える可能性がある。

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、特に決勝序盤が激しくなるとみている。

    「決勝はカオスになると思う。特に序盤はね」

    「ここは明らかにものすごくエネルギーが不足するサーキットだし、エネルギーを使えるストレートもたくさんある。レースはかなり特別なものになる可能性があると思う。どうなるか見てみよう」

    実際にどのようなエネルギー配分が最適になるかについては、フリー走行で各チームが確認していくことになる。

    「それまでに走行時間はたくさんあるから、みんながどんなデプロイメントを使うのか、最終的にどう落ち着くのかを見ることになる」

    「でも、かなりカオスでエキサイティングなものになると予想しているよ。それをどちらの視点で見るかは自由だけど、いずれにしても何かが起きるレースになると思う」

    「スピードの殿堂」がエネルギー戦略の舞台へ
    2026年F1イタリアGPでは、モンツァの代名詞だった純粋な最高速とは異なる能力が問われることになりそうだ。

    フェルスタッペンが語るようにアクセルを「優しく」扱い、どのストレートで電力を使うかを判断する必要がある一方、その判断はライバルとの位置関係によって刻々と変化する。温存したマシンが次のストレートで攻撃し、先に電力を使ったマシンが防御に回るという展開も考えられる。

    予選では1周を通じたエネルギー配分、決勝ではスリップストリームと他車のデプロイメントまで含めた駆け引きが重要になる。「スピードの殿堂」モンツァは、2026年F1のエネルギーマネジメントがレースそのものをどこまで変えるのかを測る、これまでで最も厳しい試金石となりそうだ。

  • F1イタリアGP FP1で4人の若手ドライバーが出走 岩佐歩夢はレッドブルRB22

    F1イタリアGP FP1で4人の若手ドライバーが出走 岩佐歩夢はレッドブルRB22

    2026年F1第13戦イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)では、4人の若手ドライバーがレギュラードライバーに代わってマシンを走らせる。レッドブルでは岩佐歩夢がマックス・フェルスタッペンのRB22をドライブする。

    モンツァでは通常の3回のフリー走行が行われるため、レッドブル、ウィリアムズ、アルピーヌ、キャデラックの4チームが、若手ドライバーをFP1に起用する義務を消化する機会として利用する。

    2026年は1台につき2回の若手起用が義務
    現行のF1レギュレーションでは、各チームはシーズン中、グランプリ出走経験が2戦以下のドライバーをFP1で起用しなければならない。

    2026年は各マシンにつき2回、チーム全体では計4回の若手ドライバー起用が必要となっており、通常フォーマットで行われるイタリアGPは、その義務を消化しやすい週末のひとつとなる。

    岩佐歩夢がフェルスタッペンのRB22をドライブ
    レッドブルでは、岩佐歩夢がフェルスタッペンに代わってRB22をドライブする。

    岩佐歩夢にとってF1のFP1出走は珍しいものではない。2024年以降、レッドブルとレーシングブルズで計7回のFP1を経験しており、今回のモンツァが8回目となる。

    高速かつ低ダウンフォース仕様が求められるモンツァで、岩佐歩夢がRB22からどのようなフィードバックを持ち帰るかも注目される。

    ブラウニングはアルボンのFW48を担当
    ウィリアムズでは、アカデミードライバーのルーク・ブラウニングがアレクサンダー・アルボンに代わってFW48を走らせる。

    ブラウニングはこれまでに6回のFP1出走を経験しており、今回もウィリアムズの若手ドライバー起用プログラムの一環として走行する。

    アルピーヌはポール・アロンを起用
    アルピーヌでは、ポール・アロンがピエール・ガスリーのA526をドライブする。

    アロンは2025年にアウディとアルピーヌで合計8回のFP1を経験しており、今回の4人の中でもF1マシンでの金曜走行経験が豊富なドライバーのひとりだ。

    コルトン・ハータ(キャデラック)

    キャデラックはコルトン・ハータ
    キャデラックでは、インディカーで実績を残してきたアメリカ人ドライバー、コルトン・ハータがセルジオ・ペレスに代わってマシンをドライブする。

    ハータは2026年にF1でFP1デビューを果たしており、今回が今季3回目のFP1出走となる。初出走はシーズン序盤のバルセロナだった。

    インディカーのトップドライバーとして知られるハータだけに、F1マシンへの適応という点でも4人の中で特に注目を集める存在となる。

    F1イタリアGP FP1 若手ドライバー
    レッドブル:岩佐歩夢(マックス・フェルスタッペンに代わって出走)
    ウィリアムズ:ルーク・ブラウニング(アレクサンダー・アルボンに代わって出走)
    アルピーヌ:ポール・アロン(ピエール・ガスリーに代わって出走)
    キャデラック:コルトン・ハータ(セルジオ・ペレスに代わって出走)

    4人はいずれも金曜のFP1のみレギュラードライバーのマシンを担当する予定で、各チームにとっては若手起用義務の消化だけでなく、モンツァ特有の高速レイアウトに向けたデータ収集も重要な目的となる。

  • ジャン・アレジが語るF1の英雄ジル・ヴィルヌーヴ「ヒーローの中のヒーロー」

    ジャン・アレジが語るF1の英雄ジル・ヴィルヌーヴ「ヒーローの中のヒーロー」

    元F1ドライバーのジャン・アレジが、自身にとって特別な存在であるジル・ヴィルヌーヴへの思いを語った。フェラーリの象徴的なカーナンバー「27」を受け継いだアレジにとって、ヴィルヌーヴは幼少期にF1へ強く引き込まれるきっかけとなったドライバーだった。

    1981年F1モナコGPで目にしたヴィルヌーヴの走り、フェラーリで「27」を手にした経緯、そして後に息子ジャック・ヴィルヌーヴ本人へ伝えた言葉まで、アレジがF1公式サイトの「F1 Icons」で振り返った。

    テレビではなくサーキットで触れたF1
    ジャン・アレジは1989年から2001年にかけてF1で活躍し、ティレル、フェラーリ、ベネトン、ザウバー、プロスト、ジョーダンなどでドライブした。その情熱的な走りで知られた一方、幼少期のF1に関する記憶はそれほど多くない。当時は現在ほどF1がテレビで放送されていなかったからだ。

    「僕がとても幼かったころ、F1は今ほど人気がなかったから、テレビで見る機会はあまりなかった。僕が育ったアヴィニョンの近くではラリー・モンテカルロが開催されていたし、フランスにはル・マン24時間レースもあった。だから子どものころの記憶にはモーターレーシングがあるけど、F1はそれほど多くないんだ」

    ただし、アヴィニョンからポール・リカール・サーキットは近く、F1を間近で見る機会はあった。

    「アヴィニョンとポール・リカールはとても近くて、僕が子どものころはF1のウインターテストがポール・リカールで行われていた。そこへ行って、ドライバーのすぐそばにいて、マシンを見て、コーナーまで行って走りを見ることができた。本当に素晴らしかった」

    1981年モナコGPで目にしたジル・ヴィルヌーヴ
    そんなアレジの記憶に鮮烈に残っているのが、1981年F1モナコGPでのジル・ヴィルヌーヴの勝利だ。

    フェラーリ126CKを駆ったヴィルヌーヴは、このレースで劇的な勝利を挙げた。その姿こそ、アレジにとって最初の本格的なF1の記憶だった。

    「僕がF1について持っている最初の本当の記憶は、1981年モナコGPでのジル・ヴィルヌーヴの勝利だ。とにかくすごかった。彼のドライビングはものすごくスペクタクルだったし、実況が彼のレースを伝える様子もすごかった。それを見ながら完全に引き込まれてしまった。それが僕にとって最初の本当のF1の記憶なんだ」

    アレジが育った時代のF1では、それぞれのドライバーが持つ個性的なドライビングスタイルを目で見て感じ取ることができたという。

    「僕が育った時代のF1では、それぞれのドライバーのスタイルがはっきり分かった。たとえばアラン・プロストとアイルトン・セナのドライビングスタイルの違いは明確だった。レジェンドたちの話だけどね!」

    当時はエンジン形式もチームによって異なり、それがマシンの性格にも影響を及ぼしていた。

    「V8エンジンを使うドライバーもいれば、V10やV12を使うドライバーもいた。それによってマシンごとに空力も違っていて、ドライバーはそれに適応しなければならなかった」

    「ジルは無謀だったわけではない」
    アレジ自身も、ヴィルヌーヴと同じように情熱的で攻撃的なドライビングスタイルで知られた。そのため、自身の走りをヴィルヌーヴにならったのかと尋ねられることがあるという。

    しかし、アレジは誰かのスタイルを意識して走ったことはないと説明する。

    「僕のドライビングスタイルはジルを手本にしたのかと聞かれることがあるけど、それは不可能だと思う。僕は人生を通して、ただ本能で走ってきた」

    一方で、ヴィルヌーヴの走りがしばしば「無謀」と評されることについて、アレジは明確に否定する。

    「ジルは無謀なドライビングをしていたと言われることがあるけど、彼は無謀だったわけじゃない。僕にとって彼は、マシンの限界から最大限を引き出していた。そして、コース脇にマシンを止めないためにも最大限のことをしていたんだ」

    その象徴としてアレジが挙げるのが、ヴィルヌーヴが母国カナダでフロントウイングを損傷しながら走り続けたレースだ。

    「たとえばカナダでフロントウイングを壊した状態で走ったときも、彼はマシンがまだ走れると言って、そのまま続けようとした。それこそが、僕たちがジルを愛する理由のひとつなんだ」

    英雄の死をニュース映像で目撃
    アレジはヴィルヌーヴに強く憧れていたものの、彼が亡くなるまで実際にサーキットでレースをする姿を見ることはできなかった。

    ヴィルヌーヴは1982年ベルギーGPの予選中、ゾルダーで事故に遭い、32歳で亡くなった。アレジは、その知らせをテレビのニュースで知った。

    「残念ながら、ジルが亡くなる前に彼がレースをするところを実際に見る機会はなかった。彼が亡くなったことはニュースで見たのを覚えている」

    当時のテレビでは事故映像がそのまま放送されており、その光景は若きアレジに強烈な衝撃を与えた。

    「事故はひどいものだった。当時はすべてが映されていて、彼の身体がフェンスへ飛んでいくところまで見えた。とても悲しい瞬間だった。あんなヒーローがいて、その人に何が起きたのかを目の当たりにするのは、本当にショッキングだった」

    ジル・ヴィルヌーヴ

    フェラーリの象徴「27」を受け継いだアレジ
    ジル・ヴィルヌーヴを語るうえで欠かせないのが、フェラーリ時代に使用したカーナンバー「27」だ。

    そして、その番号は後にフェラーリで戦ったアレジ自身とも深く結びつくことになる。

    「ジルは27番でレースをしていたことで有名だった。そしてもちろん、僕もこの番号と結びついている。僕のボートの名前も『27』だし、フェラーリファンにとって27は特別な番号だった」

    1991年にフェラーリへ加入したアレジのチームメイトはアラン・プロストだった。当時、プロストが27番を使用し、アレジには28番が与えられた。

    しかし、アレジが欲しかったのはヴィルヌーヴと同じ27番だった。

    「僕がフェラーリへ移籍したとき、チームメイトはアラン・プロストだった。彼が27番で、僕は28番だった。僕はずっと『アランがいなくなったら、27番が欲しい』と言っていた。そして実際にそうなったんだ!」

    プロストがフェラーリを去った後、アレジは念願だった27番を手にした。

    さらに1993年、ゲルハルト・ベルガーがフェラーリへ復帰した際にも、27番をめぐるやり取りがあったという。

    「1993年にゲルハルト・ベルガーがフェラーリに来て僕のチームメイトになったとき、彼が『27番が欲しい』と言った。でもチームは『ダメだ。それはジャンの番号だ』と言った。だから27は、本当にフェラーリの番号だったんだ」

    アレジはフェラーリを離れるまで27番を背負って戦い、その番号はヴィルヌーヴとともにアレジを象徴するナンバーにもなった。

    息子ジャック・ヴィルヌーヴとF1で対戦
    1996年になると、アレジはF1でジルの息子ジャック・ヴィルヌーヴと戦うことになった。

    ジャック・ヴィルヌーヴがウィリアムズからF1デビューした際、アレジは新聞で彼のインタビューを読んだ。しかし、父ジルとそのレガシーについてジャックが語った内容の一部に強い不満を抱いたという。

    「彼がF1に来たとき、新聞を読んでいて、父親やジルのレガシーについてジャックが話していたことのいくつかに、僕はすごく腹を立てた」

    その後、2人はエストリルでテストに参加することになった。

    テスト終了後、ジャックのマネージャーからアレジに依頼があった。アレジが南フランスへ向かうことを知り、ニースへ戻る飛行機にジャックを同乗させてもらえないかというものだった。

    アレジは快諾した。

    「もちろん問題ないよ、と答えた」

    「君はヒーローの中のヒーローの息子なんだ」
    テストを終え、2人を乗せた飛行機が離陸すると、アレジは新聞記事を読んで以来抱えていた思いをジャック本人に伝えた。

    「ジャック、二度と父親についてあんなことを言うな。君がここにいるのは君自身の才能があるからだし、情熱があるからだ。それは間違いない。でも、君はジル・ヴィルヌーヴの息子なんだ。ヒーローの中のヒーローなんだよ」

    それほどまでに、アレジにとってジル・ヴィルヌーヴという存在は大きかった。

    「僕は本当に怒っていた。すると彼は、『いや、本当にそういう意味で言いたかったわけじゃない』と説明してくれた」

    ただし、ジャックと直接話したことで、アレジ自身も父親を幼くして失った息子が抱えていた複雑な感情に思いを巡らせるようになった。

    「もちろん、子どものころに父親を亡くした彼にとって、それは難しいことだったと思う」

    「きっと彼の内側には、ある種の……フラストレーションというより、痛みのようなものがあるんだと思う」

    1981年モナコGPでテレビ越しに目にしたヴィルヌーヴの走りに魅了され、その後、自身もフェラーリのF1ドライバーとなって象徴的な27番を受け継いだアレジ。さらに年月を経て、その息子ジャックと同じグリッドで戦うことになった。

    アレジにとってジル・ヴィルヌーヴは、単に憧れたF1ドライバーのひとりではない。幼少期の記憶からフェラーリでのキャリアまでをつなぐ存在であり、今なお「ヒーローの中のヒーロー」と呼ぶ特別な存在であり続けている。

  • 元F1ドライバー ジャン・アレジが再婚 後藤久美子との事実婚解消発表から約2カ月

    元F1ドライバー ジャン・アレジが再婚 後藤久美子との事実婚解消発表から約2カ月

    元F1ドライバーでフェラーリの人気ドライバーとして知られるジャン・アレジが、数年来のパートナーであるアニアさんと結婚した。

    挙式は8月29日、イタリア南部のソレント半島にあるマリーナ・デル・カントーネで行われ、アラン・プロストやフェラーリ元会長ルカ・ディ・モンテゼモーロを含む約100人が2人の門出を祝った。

    日本では今年6月、女優の後藤久美子がアレジとの約25年にわたる事実婚の解消を発表したばかりだった。ただし、2人がパートナーシップの解消を決断したのは約5年前とされており、アレジとアニアさんの交際も数年前から続いている。

    ジャン・アレジがアニアさんと南イタリアで挙式
    イタリア紙『Corriere della Sera』と『La Gazzetta dello Sport』によると、アレジとアニアさんの結婚式は8月29日、マッサ・ルブレンセのネラーノにあるマリーナ・デル・カントーネで行われた。

    式は親しい人々を中心としたプライベートなもので、家族や長年の友人、スポーツ界の著名人など約100人が世界各地から集まった。

    モータースポーツ界からは、4度のF1ワールドチャンピオンであるアラン・プロストに加え、フェラーリ元会長のルカ・ディ・モンテゼモーロも出席。アレジと深い縁を持つF1界の大物2人が新郎新婦を祝福した。

    海を背景に民事婚のセレモニーが執り行われ、教会による祝福も受けた。その後、招待客はネラーノ湾にある歴史的な「Lo Scoglio」に移動し、結婚披露の食事会を楽しんだ。

    アレジが長年愛してきたソレント半島
    マリーナ・デル・カントーネが結婚式の舞台に選ばれたのは、美しい景観だけが理由ではない。アレジにとってカンパニア州は以前から特別な土地であり、ソレント、アマルフィ、カプリなどをたびたび訪れてきた。

    なかでもネラーノとマリーナ・デル・カントーネを気に入っており、「Lo Scoglio」もアレジが長年通ってきた場所のひとつだという。

    『Corriere della Sera』は、マッサ・ルブレンセから海へと下っていく道路について、アレジがかつてトレーニングのための「天然のコース」のように利用していたという地元で語られる逸話も紹介している。

    結婚前夜は「Don Alfonso 1890」で祝宴
    結婚式前日の8月28日には、サンタガタ・スイ・ドゥエ・ゴルフィの名店「Don Alfonso 1890」でプレウェディングパーティーが開かれた。

    ここもアレジがカンパニア滞在中に頻繁に訪れてきた店であり、結婚式当日の「Lo Scoglio」とともに、この土地との長年のつながりを象徴する場所が選ばれた。

    雰囲気の異なる2つの店はいずれも地元の食文化と深く結びついている。今回の結婚式は2人の門出を祝うだけでなく、アレジが長年愛してきたカンパニアの土地と食文化へのオマージュともいえるものとなった。

    1931年製ロールス・ロイスで登場
    アニアさんはシンプルでエレガントな白いドレスを着用し、1931年製のヴィンテージ・ロールス・ロイスで会場に到着した。この日のために特別に用意された一台だったという。

    アレジも装いにこだわり、ナポリの老舗テーラーブランド「Eddy Monetti」が手掛けた2種類の衣装を着用した。

    後藤久美子との事実婚解消を6月に発表
    今回の再婚は、日本では後藤久美子との関係でも注目される。

    アレジは以前、フランス人女性のローレンスと結婚し、娘シャルロットをもうけた。その後、日本人女優の後藤久美子と長年にわたってパートナー関係を築き、2男1女をもうけている。

    後藤は2026年6月12日、所属事務所を通じ、アレジとのパートナーシップを解消したことを発表した。2人は1995年に婚約を公表し、婚姻届を提出しない事実婚という形で約25年にわたって生活を共にしてきた。

    後藤は発表の中で「私事で大変恐縮ではございますが、長きにわたり日々を共にしてまいりましたジャン・アレジ氏とは、パートナーシップを解消し、それぞれの道を歩む事となりました」と報告した。

    さらに「今後は、形を変えた愛情の元、互いを思いやりながら、子供達の成長を見守ってまいりたいと思います」と説明し、パートナーシップ解消後も子どもたちを見守っていく意向を示していた。

    ただし、関係者によれば、2人がパートナーシップの解消を決断したのは公表のおよそ5年前だったという。長女エレナ・アレジ・後藤、長男でレーシングドライバーのジュリアーノ・アレジ、次男を含めて家族で話し合いを重ね、次男の子育てが一段落したタイミングで今年6月の公表に至ったとされている。

    アニアさんとは数年前から交際
    一方、アレジとアニアさんの関係は数年前から続いている。『Corriere della Sera』は「数年前から交際している」と伝えており、『La Gazzetta dello Sport』によると、現在は2人でミラノとジュネーブを行き来する生活を送っているという。

    結婚式に先立つ2026年7月には、親しい友人たちを招いて結婚を祝う催しも開かれていた。今回、南イタリアで正式な挙式を迎えたことになる。

    後藤とのパートナーシップ解消が公表されてから約2カ月半での再婚となったが、実際には後藤との関係解消は約5年前に決断されていたとされ、アニアさんとの関係も数年前から続いていた。

    フェラーリ時代の英雄として今も高い人気
    1964年生まれのジャン・アレジは、1989年にティレルからF1デビュー。1991年にフェラーリへ加入し、1995年まで5シーズンにわたってスクーデリアのドライバーを務めた。

    そのキャリアを象徴するのが1995年F1カナダGPでの勝利だ。フェラーリ412 T2を駆ったアレジは、自身の31歳の誕生日にF1キャリア唯一となるグランプリ優勝を達成した。

    F1での勝利数こそ1勝にとどまったものの、情熱的なドライビングとフェラーリへの強い思いによってティフォシから絶大な支持を集め、現役引退後もフェラーリを代表する人気ドライバーのひとりとして親しまれている。

    そのアレジが、長年にわたって親しみ「第二の故郷」ともいえる存在になった南イタリアの地で、アニアさんとの新たな人生の節目を迎えた。

  • Netflix『Drive to Survive』シーズン9制作決定 2026年F1の舞台裏に密着

    Netflix『Drive to Survive』シーズン9制作決定 2026年F1の舞台裏に密着

    Netflixは、F1の舞台裏に迫るドキュメンタリーシリーズ『Formula 1: 栄光のグランプリ(Formula 1: Drive to Survive)』のシーズン9を制作することを正式に発表した。2019年の配信開始から世界的なヒット作となったシリーズが、2026年のF1世界選手権を題材に再びパドックの内側を描く。

    シーズン9では、史上最年少でF1選手権リーダーとなったキミ・アントネッリの台頭をはじめ、開発競争によって勢力図が変化してきた2026年シーズンのさまざまなストーリーが取り上げられる。

    制作陣は「これまで以上に深く」F1の知られざる領域に踏み込むとしている。

    Netflixがシーズン9を正式発表
    『Formula 1: Drive to Survive』は2019年にNetflixで配信がスタート。F1のレースそのものだけでなく、チーム内部の人間関係やドライバーの葛藤、契約交渉、チーム間の争いなど、通常のグランプリ中継では見ることのできない舞台裏を描いてきた。

    8シーズンにわたって制作されてきた同シリーズについて、Netflixはシーズン9への継続を正式に決定。2026年のF1世界選手権を追った新シリーズが制作されることになった。

    2026年シーズンもすでに数多くのドラマが生まれている。なかでも大きなテーマのひとつとなるのが、キミ・アントネッリの躍進だ。若きメルセデスF1ドライバーは史上最年少で選手権リーダーとなり、タイトル争いの中心人物へと成長した。

    また、シーズンを通じたマシン開発競争によって各チームの力関係も変化。シーズン後半に向けても勢力図が動く可能性があり、そうした表舞台の戦いと、その裏側で繰り広げられるチームの決断がシーズン9の題材となる。

    制作陣「これまで以上に深くF1の隠された場所へ」
    番組を制作するBox to Box Filmsのエグゼクティブプロデューサー、ジェームズ・ゲイ=リースとポール・マーティンは、シーズン9の制作決定について期待を語った。

    「この象徴的な番組のシーズン9を制作できることに、とても興奮している」

    「今年は、この素晴らしいスポーツの隠された場所へ、これまで以上に深く踏み込んでいく」

    『Drive to Survive』は、チーム代表やドライバーへの密着取材を通じ、レース結果だけでは見えてこないF1の人間ドラマを映し出してきた。制作陣の発言からは、シーズン9ではさらにチーム内部へ踏み込んだ内容になることがうかがえる。

    世界的ヒット作となった『Drive to Survive』
    『Formula 1: Drive to Survive』は、F1とNetflixが協力して制作するドキュメンタリーシリーズとして2019年にスタートした。

    各シーズンのF1世界選手権を振り返りながら、コース上でのバトルだけでなく、チーム内部での競争やプレッシャー、ドライバー同士の関係、シートを巡る争いなどに焦点を当てる構成が特徴となっている。

    これまでの8シーズンを通じて世界的な人気を獲得し、従来F1との接点が少なかった層にもグランプリの世界を広げる作品となった。

    シーズン9のNetflixでの配信時期については現時点で明らかにされていない。2026年のF1世界選手権はまだ後半戦を残しており、今後起こる出来事も含めて新シーズンが構成されることになる。

    タイトル争い、各チームの開発競争、ドライバー市場、そしてパドック内部で下されるさまざまな決断。シーズン9では、激動の2026年F1シーズンがコース上とは異なる視点から描き出されることになりそうだ。

  • F1オランダGP決勝 全ドライバーコメント:ノリス今季2勝目 角田裕毅11位

    F1オランダGP決勝 全ドライバーコメント:ノリス今季2勝目 角田裕毅11位

    2026年F1第12戦オランダGPの決勝では、ランド・ノリス(マクラーレン)が逆転で今季2勝目を挙げた。キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルのメルセデス勢が2、3位に入り、ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールのフェラーリ勢が4、5位で続いた。

    一方、ミッドフィールドではニコ・ヒュルケンベルグが8位、フェルナンド・アロンソが9位、ピエール・ガスリーが10位でポイントを獲得。1戦限りでF1復帰を果たした角田裕毅は11位と惜しくも入賞を逃した。

    1位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「ザントフォールトでの最後のレースで勝利できて、本当にうれしい。でも、本当に厳しい戦いだった。レース前半、特にソフトタイヤでは、正直、勝てるとは思っていなかった。ペースとバランスにかなり苦しんでいて、土曜日の苦戦が少し繰り返されているような感じだった。でも、ハードタイヤを履いたらマシンが生き返った。ずっと快適に感じられるようになって、プッシュできたし、メルセデスにプレッシャーをかけることができた。それによって彼らに早めのピットストップを強いることができて、最終的に僕たちにチャンスが開けた。チームの戦略は完璧だったし、それによって新品タイヤでアタックする機会を得られた。そのときキミはルイスとバトルしていた。これが最初で最後のチャンスだと分かっていたし、絶対に決めなければならなかった。ターン1のアウト側に飛び込むと決めたあのオーバーテイクが、僕たちに勝利をもたらした。勝てたとはいえ、完全に満足しているわけではない。特に低速コーナーではまだ弱点があるし、チャンピオンシップを争いたいなら改善しなければならない。これまで以上にチームをプッシュしていくつもりだ。ここで仕事が終わるわけではないからね。もっとパフォーマンスが必要だ」

    2位:キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「今日はこれだけ多くの周回でトップを走りながら勝てなかったので残念だ。残念ながらペースが十分ではなく、それは悔しい。ただ、それを考えれば2位が最終的に僕たちにできる最大限だったので、この結果とダブル表彰台を喜ばなければならない。ジョージが素晴らしい仕事をしてフェラーリ勢を抑え、3位を獲得してくれたので、チームにとって素晴らしい結果だ。2回ともいいスタートを切って順位を上げることができた。それで勝利を争えるという手応えを得たけど、2セット目のハードタイヤではマシンの感触が得られず、そこでランド(ノリス)に抜かれてしまった。終盤にバーチャル・セーフティカーでピットインしたときは少し不安だったけど、結果的にはうまくいった。2台ともフェラーリ勢の前でフィニッシュし、コンストラクターズ選手権でのリードを広げることができたので、ザントフォールトを離れるにあたっていい気分だ」

    3位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「今日はベストを尽くした。ランド(ノリス)とフェラーリ勢は信じられないほど速かったので、彼らを抑えるのが厳しくなることは明らかだった。今のフィールドは今季のどの時点よりもさらに競争が激しくなっている。とはいえ、マクラーレンとフェラーリのペースには驚かされた。だから、ペース面では厳しい週末だったことを考えれば、スプリントでの勝利と3位という結果は堅実な成果だ。僕のレースは決してスムーズではなかった。序盤にいくつかポジションを落としたけど、そこから挽回して3位まで戻ることができた。キミがバーチャル・セーフティカー中にピットインしたことで2位になったけど、それ以前はキミが僕の前にいたので、あのポジションは彼のものだった。一緒に争ってタイムを失うわけにはいかないことは明らかだった。後ろのフェラーリ勢からも守らなければならなかったからね。もし争っていたら、おそらくかなりのタイムを失い、僕は表彰台を失っていただろう。最終的にはチームとして結果を最大化できたので、それはポジティブだ」

    4位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「全体として堅実なレースだった。予選順位を考えれば、今日はいいペースがあり、チームにとって重要なポイントを持ち帰ることができた。ファクトリーのみんなには本当に感謝している。彼らはプッシュを続け、マシンに投入しているアップグレードから小さな改善を見つけ続けてくれている。チームは戦略でもピットレーンでも素晴らしい仕事をしてくれたし、メカニックもまた素晴らしかった。簡単なレースではなかったけど、僕たちには競争力があった。いいレースではあったけど、チャンピオンシップ争いにとどまるためには、あらゆるチャンスを最大限に生かせるよう、もっとやらなければならないことは分かっている。これからの2週間でほかに何ができるかを検討し、モンツァから強く、準備万端の状態で戻ってこられるようにしたい」

    5位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「僕たちのペースは強力だったし、ジョージ(ラッセル)との差もそれほど大きくなかったので、最後まで可能性を信じていた。今日は運が味方してくれなかった。バーチャル・セーフティカーのタイミングが僕たちのレースにとって理想的ではなかった。一方で、タイヤマネジメントはうまくできたし、オスカー(ピアストリ)をオーバーテイクしたのは楽しかった。最大の制約はおそらくスタート位置だったので、予選ペースをどこで改善できるのか見直して理解する必要がある。次のモンツァが楽しみだ。あそこには決して忘れることのない素晴らしい思い出があるし、毎年たくさんのティフォシに会える、僕たちにとって本当に特別な場所だ。今年もそこでいい思い出を作れればと思っている」

    6位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「フラストレーションのたまる午後で、残念な結果だったけど、それでもポイントを獲得することはできた。最大のポジティブな点はスタートと赤旗後の最初のラップで、マシンの感触もよく、ポジションを上げることができた。第1スティントはまずまずだったけど、第2スティント以降は単純にペースがなくなり、本当に苦しい展開になった。週末全体を振り返り、なぜこれほど大きなパフォーマンス低下が起きたのかを理解するために分析する。遅いピットストップも助けにはならなかったけど、根本的な問題はペース不足だった。そこはモンツァに向けて取り組んでいく。今の最優先事項はチームとデータを掘り下げて根本原因を見つけ、今後のレースに向けてよりポジティブな方向へ進めるようにすることだ」

    7位:リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)
    「今日はかなり孤独なレースだった。前の連中と戦えるだけのペースがなくて、難しかった。チームのためにポイントを獲得できたことはうれしい。この週末が難しくなることは最初から分かっていた。特にザントフォールトのようにマシンへの大きな自信が必要なサーキットではね。それでも、できることはすべて引き出せたと思う。マックスに起きたことを見るのは残念だった。あの場所は信じられないほど滑りやすく、スリックタイヤでは本当に簡単にマシンを失ってしまう。僕はすぐ後ろにいたので、かなり怖い瞬間だった。彼が無事でよかった。まったく新しいマシンに乗り込むのは決して簡単ではないけど、チームは僕が快適に感じられるよう素晴らしい仕事をしてくれた。この機会に感謝している」

    8位:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「とてもいいレースだった。ただ、1周目の終盤はかなり怖かった。前で何が起きているのかが見えて、本能的に反応しただけだったので、事故を避けられてほっとした。そこからはクリーンなレースができ、戦略もよく、途中では楽しいバトルもいくつかあった。今日ポイントを持ち帰ることができて本当にうれしい。チャンピオンシップにおいて僕たちにとって重要なポイントだし、チームのみんなを元気づけるものでもある。そして、僕たちが取り組んでいる仕事が正しい方向へ進んでいることも確認できた。決して簡単な週末ではなかったので、力強い結果と貴重なポイントを獲得できたことがなおさらうれしい」

    9位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「ここザントフォールトでポイント圏内でフィニッシュできたのは素晴らしい。予想していなかったので、僕たちが持っていたものをすべて最大限に生かしてくれたチームのおかげだ。まだドライバビリティの問題はいくつか残っているけど、この週末もまた一歩前進だ。この勢いを維持して、マシンから最大限を引き出せるようプッシュし続ける」

    10位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「最終的にはかなりフラストレーションのたまるレースだった。11番手スタートから必要としていた非常にいいスタートを切れたとはいえね。9番手まで上がることができ、その後、最終コーナーでマックス(フェルスタッペン)を避けなければならなかった。赤旗後の2回目のリスタートでもかなりうまくやって8番手を維持できたけど、そこからはかなり厳しく、慌ただしい展開になった。レーシングブルズが僕たちの直接のライバルであることは明らかで、彼らには自分たちのレースを最大化し、僕たちのレースに影響を与えるためのプランがあった。それは予想していたことだけど、ドライバーとしては腹立たしかった! シーズンは長い。これは覚えておくし、チャンピオンシップでの戦いは間違いなく始まっている。今週末にアップグレードが投入され、僕たちがはるかに競争力のあるポジションに戻れたことはうれしいし、それは獲得できたポイントにも表れている。この週末から評価しなければならないことはたくさんあるけど、すでにモンツァを楽しみにしているし、コース上での戦いを続けたい」

    オランダグランプリ 角田裕毅

    11位:角田裕毅(レーシングブルズ)
    「今日はできることはすべてやりましたし、本当に楽しかったです。コースに出てホイール・トゥ・ホイールでレースをしたり、オーバーテイクしたりすることが恋しかったので、またそれを経験できて本当によかったです。ポイント獲得まで本当にあと少しでしたが、惜しくも届かなかったのは残念でした。でも、全体として素晴らしい数日間でした。チームはこの1週間ずっと本当にたくさんサポートしてくれましたし、かなり早くペースを取り戻すことができたので、この機会を与えてくれたみんなに心から感謝しています。この週末から忘れられない思い出を持ち帰ります。そして何より、アイザックが早く回復することを願っています」

    12位:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「今日のレースは少し残念だった。いいスタートを切れたけど、黄旗違反によるドライブスルーペナルティを受け、それによって事実上、残りのレースで戦うチャンスを失ってしまった。デブリがあちこちに飛んでいたので、僕はただ自分のラインを維持し、コース上のものを避けることに集中していた。再びレースが始まってからは、ペース、オーバーテイクへのコミットメント、そしてできる限りチームを助けるという点で、おそらく今年のベストレースのひとつだったと思う。全体としていい進歩を遂げられたと思うし、いくつか変更を加えたことで、週末が進むにつれてより競争力を高めることができた。ポイントを獲得できなかったのは残念だけど、これからは次のモンツァでのレースに向けた準備に集中する」

    13位:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「僕たちにとって少し残念な週末の終わり方になった。スタートでいくつか問題があり、残念ながらグリッドポジションを最大限に生かすことができなかった。それに加えて、マックス(フェルスタッペン)のマシンから出た煙が見えたときに少しステアリングを修正したことでマシンを失ってしまった。幸い、ウォールに当てずに済んだ。チームは僕が順位を取り戻せるよう可能な限り最高のポジションに置くため素晴らしい仕事をしてくれたので、望んでいた結果を得られなかったのは残念だ。ただ、ニコが今日さらにポイントを持ち帰ってくれたのはよかった。僕たちのペースはよかったし、昨日まではマシンの感触にも満足していたので、こうしたポジティブな部分を持って2週間後のモンツァへ向かう」

    14位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「今日は厳しいレースだった。1周目のインシデントでドライブスルーペナルティを受けたことで、さらに難しくなった。スタートはとてもよく、4台をオーバーテイクしてポイント圏内まで上がった。そこからは僕たちにとっていいレースになりそうだったけど、ペナルティによってレースが台無しになった。厳しい裁定だと感じているし、見直して、さらに学び、理解しようと思う。その後は、さっき言ったように簡単なレースではなかった。タイヤのグリップに苦しみ、それによって挽回しようとする中でペースが抑えられ、スタートしたのと同じ14位でフィニッシュした。ピエールが10位でフィニッシュし、アップグレードパッケージで1ポイントを獲得できたことはポジティブだ。次のモンツァでは僕も同じアップグレードを使うので、それでレースをして、本当にポイント獲得を争えることを楽しみにしている」

    15位:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「ピットレーンからスタートするという判断は正しかったと思うし、レースを通じていい進歩を遂げることができた。ペースは強力だったし、1周目にバルテリの後ろで詰まったあと、オーバーカットを機能させて前に出ることができた。残念ながらバーチャル・セーフティカーでは少し運が悪く、それまで築いてきたチャンスを失ってしまった。それでもウィリアムズの前でフィニッシュできたので、レースから得られるポジティブな部分はある。僕たちは常にベストを尽くしているし、今日はいいペースを示して前進することができた」

    16位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「まず、レース終盤の接触についてアレックスとチームに謝りたい。かなり摩耗したハードタイヤを履いていて、ターン1のバンプ上でブレーキングした際にロックアップし、時間内にマシンを止めることができなかった。すでに厳しい週末だっただけに、当然ながら一番やりたくなかったことだ。改めて彼とチームに謝りたい。全体として、この週末はいいリズムをつかむことに苦労し、抱えていた問題を探るためにいくつものテストを行わなければならなかった。それによって後手に回り、今日はこれ以上の結果を争うことができなかった。ポジティブなのは、いくつか解決策を見つけ、今後のレースに生かせるいい学びを得られたことだ。モンツァではより強くなって戻ってきたい」

    DNF:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「今日のレースがあのような形で終わったのは残念だけど、僕は大丈夫だ。あの場所は乾いているように見えたので、加速しようとしたら不意を突かれた。少し運が悪く、マシンを失って残念ながらウォールにぶつかってしまった。今週末は勝利を争えるだけのペースがなかったので、そこはまだ取り組まなければならない。最後にこれだけ多くのファンが来てくれたのを見ることができたのはポジティブだったけど、当然ながらレースを完走できなかったのは本当に残念で、かなりがっかりしている。幸い、ここにはとてもいい思い出があり、このサーキットで素晴らしいことを成し遂げることができた。だから、これまでずっと応援してくれたファンのみんなに感謝したい。本当に特別なものだったし、みんなもこの何年間かを楽しんでくれていたらうれしい」

    DNF:アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
    「クリーンエアでは今日のマシンの感触はよく、ミッドフィールドのペースからもそれほど離れていなかったので、ポジティブな部分はある。カルロスとの場面は、よくあるレーシングインシデントのひとつだった。同じコーナーを狙っていて、彼がロックアップした。こういう形で週末を終えたかったわけではないし、チームが必要としていることでもない。でも、起きてしまったことは仕方がないし、いつものように一緒に話し合う。今日はフェルナンドと戦っていて、彼が前でフィニッシュしたので、戦略を見直す必要がある。最初のピットストップは早すぎたと思う。自分たちのレースをするのではなく、アンダーカットの可能性に反応してしまった。それによって多くのブルーフラッグに引っかかり、ダーティエアの中で身動きが取れなくなって、第2スティントが厄介なものになった。チームとしてすべてを見直し、モンツァではもっとクリーンな週末にしたい」

    DNF:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「序盤にダメージを負い、それによってマシンのパフォーマンスが損なわれた。ペースがまったくなく、かなりスライドしていたので、早めにハードタイヤへ交換したけど、残念ながら何をしても改善しなかった。マシンのドライバビリティを改善するためには、まだやるべきことがたくさんある」

    DNF:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「残念ながら、リアウイングに影響を与える油圧系の問題が発生した。チェコも今週末の早い段階で同じ問題を抱えていて、今回は残りわずか数周というところで僕たちに影響が出てしまったのは残念だ。でも、チームが解決できると確信している。レース自体では、第1スティントはまずまずで、ウィリアムズ勢の近くを走れていた。ただ、第2スティントについてはいくつか学ぶべきことがあるので、この週末のすべてを分析し、モンツァに集中していく」

    DNF:エステバン・オコン(ハース)
    「今年は信頼性の問題が一度もなく、これが初めてだ。PUに関連していると考えているけど、まず調査して正しく理解する必要がある。2台とも問題が発生したので、僕たちはどちらもレースを完走できなかった。ただ、いずれにしてもポイント圏内を走っていたわけではないので、世界が変わるような結果ではなかった。アップデートが投入されるし、それは必要なものなので、どんな効果があるのか見てみよう」

    DNF:オリバー・ベアマン(ハース)
    「いいスタートといい1周目を走ることができたけど、その後、もちろん赤旗が出た。そのあとのフォーメーションラップでエンジンが停止した。まだマシンを確認する時間がなかったので、何が問題だったのか完全には分かっていないけど、僕の側ではすべてが完全にシャットダウンしたように感じた。本当に残念だ。ものすごくひどい週末で、休み明けに望んでいたものではなかった。でも、来週にはいくつかアップデートが投入されるので、それによってパフォーマンスが改善することを本当に願っている」

  • F1オランダGP 予選:全22名ドライバーコメント

    F1オランダGP 予選:全22名ドライバーコメント

    2026年F1第12戦オランダGPは22日(土)、ザントフォールトでスプリントと決勝に向けた予選が行われた。スプリントではジョージ・ラッセルが勝利を飾り、午後の予選ではランド・ノリスが1分11秒163を記録して2戦連続のポールポジションを獲得した。

    予選ではラッセルが2番手、キミ・アントネッリが3番手に入り、メルセデス勢がノリスに続いた。8カ月ぶりにF1実戦へ復帰した角田裕毅はレーシングブルズで12番手につけ、ポイント圏を狙える位置から決勝を迎える。

    1番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「2戦連続でポールを獲得できてとてもうれしい。今日はドライビングが一番大きな違いだった。最後のラップは完全に攻め切った。これまでで一番クリーンなラップではなかったけど、それだけプッシュしてリスクを取っていたということだし、その攻める姿勢が報われて最高のスタート位置を手にできた。スプリントは少し難しくて、リアグリップに苦しみながら3位を守るために戦わなければならなかった。単純にレースペースが十分ではなく、低速コーナーでは明らかに不足していた。でも予選までにそこへ取り組んで、今日の午後にポールを獲得する助けになるものを見つけることができた。決勝については、ブダペストのときほど自信はない。ライバルがとても強いことは分かっているし、明日はもっと大きなチャレンジになると思う。今夜はエンジニアたちとしっかり作業して、スプリントからできる限り多くを学び、決勝に向けて準備する。厳しいレースになるだろうけど、P1からクリーンエアでスタートできることは僕たちに戦うチャンスを与えてくれる」

    2番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「今日はスプリントで勝利してスタートできたのは良かった。主にタイヤと後方とのギャップを管理する、コントロールされたレースだった。トップ争いがどれほど僅差か分かったし、だからこそトラックポジションが重要だった。全体として、夏休み明けから良いペースで戻ってこられたのはポジティブだし、僕自身にもチームにも自信を与えてくれた。午後の予選終盤はかなり激しかった。Q3終盤に雨が来ることが分かっていたので、走行プログラムを前倒しすることにした。最後のアタックではラップ前半がとても良く、この週末でベストだった。ただ後半で小さなミスをしてタイヤ温度を上げてしまい、少しラップタイムを失った。それは残念だった。ポールは可能だったと思う。明日は興味深いレースになる。スプリントではマクラーレンが速かったし、ノリスは良いトラックポジションにいる。フェラーリも速かったので、彼らが僕たちの後ろからスタートするのは良いことだ。トラックポジションは重要だけど、グランプリは長く、面白い戦略の選択肢もたくさんある。日曜日がどうなるか見てみよう」

    3番手:キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「今日は僕にとって簡単な一日ではなかった。特に予選Q1ではマシンに完全には快適さを感じられず、リズムをつかむのが難しかった。Q3に向けて徐々にフィーリングを取り戻していったけど、残念ながら最後のアタックのターン1でミスをしてしまった。セクター1だけで約0.2秒失ったので残念だ。セクター2と3では少し取り戻して、それでもP3に入れるラップをまとめることはできたけど、ポール争いにも加われたはずだ。2列目スタートは悪い位置ではないし、明日はまだ何でも可能だ。フィールドは信じられないほど僅差なので、難しい状況のなかでもまずまずのグリッドを確保できたことには満足している。明日はチャンスが来たら攻める。ただし賢くやらなければならない。表彰台は十分に狙えるけど、僕たちは結果を最大化して、訪れるチャンスをすべて生かすことに集中する」

    4番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「両方のセッションを通して、全体としてはまずまずの一日だった。スプリントと予選の最終結果は望んでいたものではなかったけど、マシンの感触は良かったし、進歩していてトップ争いができることが分かったのは励みになる。このポジティブな兆候を持ち帰って、スプリント後半は望んでいたほど強くなかったので、決勝ペースを改善するためにチームと何ができるか取り組んでいく。ここではオーバーテイクが簡単ではないことは分かっているので、明日はスタートが重要になる。メルセデスやフェラーリと争える位置にいるし、今回施した変更によって表彰台を争ううえで、より強いポジションに立てることを願っている」

    5番手:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「スプリント後にバランスを改善して予選でより良いウインドウを見つけるため、いくつか調整を加えた。マシンはより快適になったけど、それでも難しいセッションだった。タイヤを思いどおりに機能させることが最大の課題で、すべてをまとめるのが難しかった。まだ改善しなければならない部分があることは分かっているけど、より上位で戦える位置にいるのは良いことだ。新しいセットアップで予選への自信を取り戻すことも重要だったし、それは決して簡単ではない。マシンに取り組み続けてくれているチームのみんなに感謝しているし、明日何ができるのか楽しみにしている」

    6番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「このレースでは予選がどれほど重要か分かっているので、P6からのスタートは難しいものになる。スプリントではレースペースがしっかりしていて、ソフトタイヤでスタートするリスクを取ったけど、最終的にはそれが報われた。オーバーテイクが難しいサーキットなので、適切なタイミングでチャンスを生かしてひとつ順位を上げることができた。予選についてはいくつか見直さなければならない部分があるけど、今日はポールを狙える状況ではなかったと思う。スタートを最大限に生かして、戦略でライバルの前に出るために何ができるか見てみる」

    7番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「この週末はマシンにさまざまなセットアップ変更を試したけど、それほど大きな違いにはならなかった。それは残念だ。特にコーナーではバランス面で少し制限があり、グリップ不足によってプッシュするのが難しかった。完全に満足できるウインドウにマシンを入れられていない。明日に向けては、自分たちに何ができるのか現実的に考える必要があると思う。少しペースが足りていない。自分たちのレースをしっかり管理して、どうなるか見ながら、もう少しパフォーマンスを引き出せればと思う。もちろんザントフォールトでの最後のレースなので特別なものになるし、週末を通して観客の雰囲気とエネルギーは素晴らしかった。最後にもう一度ファンと一緒に楽しみたい」

    8番手:リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)
    「ここまでは難しい週末だったけど、自分がどう適応できたかには満足しているし、予選はポジティブなセッションだったと感じている。スプリントは良い学習になった。オーバーテイクが難しかったので、スタートした位置でフィニッシュしたのが今日の最大限だったと思う。短い時間のなかで適応しなければならないことがたくさんあるけど、チームは僕ができるだけ快適にマシンを走らせられるよう素晴らしい仕事をしてくれた。みんなが注いでくれた努力に感謝している。明日は厳しくなるだろうけど、目標はポジションを守ってポイントを争いながら、さらに学んでいくことだ。今のところマックスが明らかに僕にとって最も強力な基準なので、これだけ近づけているのは良いことだ。でもまだ縮められるタイムはあるし、決勝に向けてマシンからもう少しペースを引き出したい」

    9番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「難しい予選だったけど、同時に素晴らしい予選でもあった。Q1では苦戦して、もう少しで敗退するところだったけど、集中を切らさずに必要なラップをまとめて突破し、最終的にトップ10まで進むことができた。最後はP9が今日できる最大限だったし、マシンからすべてを引き出せたことには本当に満足している。スプリントを振り返ってもペースにはかなり満足していたけど、さらに順位を上げるにはもう少し何かが必要だった。明日また良いスタートを切ることができれば、良い結果を争うチャンスがあるかもしれない」

    10番手:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「また土曜日をQ3で終えられたのは本当に良いことだ。ザントフォールトは僕にとって初めてのサーキットだけど、週末の最初からここを走るのを楽しんでいる。予選全体としては堅実なセッションだったけど、Q3については少し残念に思っている。中古ソフトでの最初のアタックではビルドアップラップで良いものを見つけたけど、最後のラップでは雨が来てしまって、それを実行できなかった。それでも明日に向けて良いスタート位置だ。チームの仕事と、予選でいつでもプッシュすることを楽しめるマシンを用意してくれたことに感謝している。裕毅が素晴らしい仕事をして、すぐにペースをつかんでいるのを見るのも良いことだ。明日は良い位置にいる。良いスタートを切ることが重要になるし、そこからポイントを狙っていく」

    11番手:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「スプリントでポイントを獲得できたのは素晴らしかった。ポイントから少し遠ざかっていたからね。昨日のペースを今日のスプリントでも発揮できたのはポジティブだった。トラックポジションも確かに助けになったし、すべてを管理してP8でフィニッシュすることだけを考えていた。それには満足しているけど、予選にはそれほど満足していない。僕にとってはまとまりのないセッションで、昨日と比べて低燃料では少し苦戦したように思う。ただ、自分たちに厳しくなりすぎる必要はない。Q3まで0.1秒未満だったし、ペース自体はあった。何を改善できるか見直す。新しいパーツについてはまだ初期段階で、パッケージ全体を最大限に生かし、最適なセットアップウインドウに入れる方法をまだ学んでいるところだ。明日の中団も再び僅差になると思う。僕たちは前のマシンだけを見ていて、ポイントを目指して戦いを挑むことに完全に集中している」

    オランダグランプリ 角田裕毅

    12番手:角田裕毅(レーシングブルズ)
    「今日の結果には本当に満足しています。8カ月ぶりにちゃんとマシンに戻ってきて、すべての瞬間を楽しめました。セッションを通して、自分自身と、どこを改善できるかということに本当に集中していました。限界を探して、どこまでプッシュできるのかを理解していくプロセスを本当に楽しめました。Q3に進めればよかったですが、予選終盤は信じられないくらい僅差でした。明日はポイント圏にかなり近いところからスタートするので、最大限プッシュして、あらゆるチャンスを生かし、できる限り楽しむことが目標です」

    13番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「ここまでは僕たちにとって簡単な週末ではない。スプリントのスタート直後にパワーの問題が出たので、そこでほぼチャンスを失ってしまった。それでも予選までには問題を解決することができた。自分のラップには不満はないけど、最後のアタックではターン1を抜けたところで少し追い風を受けて、それが難しくしてラップタイムを失った。それ以外はかなりクリーンなラップだった。このサーキットではリズムと自信が非常に重要だけど、今週末はまだそれを一貫して見つけられていない」

    14番手:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「チーム全体がとても良い仕事をしてくれたおかげで、今日の予選ではマシンを最大限に生かすことができた。最後のラップはトラフィックのせいで完走できなかったけど、それまでは僕たちにとってとても強いセッションだった。すでに良いラップを出していたし、レーシングブルズやアウディに近づけたのはポジティブだ。午前のスプリント後にマシンへ小さな変更を加えて、午後はそのパフォーマンスをさらに積み上げることができた。進歩には満足しているし、マシンもより良く、一貫して感じられた。もちろん僕の側にはまだ新しいアップグレードが来るのを待つ必要があるけど、今日は予選を最大限に生かせたので満足している。明日の目標は順位を上げることだ。ドライでは難しくなるので少し雨が降ってくれれば歓迎だけど、ベストを尽くす」

    15番手:エステバン・オコン(ハース)
    「スプリントではレーシングブルズに少し足りなかったと思う。彼らは僕たちから離れていって、僕たちは後ろのウィリアムズを引き離していたので、オリーと僕は少し誰もいないところを走っていた。戦略を分けたので、明日に向けてどのタイヤがベストなのかを選ぶうえで興味深いデータになる。雨が最後の1周だけだったのは少し残念だった。見ている人にとってはもっと降った方が面白かっただろうね。予選ではこれ以上速く走れたとは思わない。前のマシンとは0.3秒差だった。かなり良いラップで、しっかり最適化できたし、本当にこれ以上できることはなかった。それが今のパフォーマンスだと言うのは厳しいけど、もっと上位で戦うにはできるだけ早くアップデートが必要だ。次のレースには来るはずだ。マシンが健全なら僕たちは戦えるし、ここ2戦は健全な状態なので、それが続くことを願っている」

    16番手:アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
    「Q2のラップには満足している。スプリントと予選の間にいくつか変更を加えて、それがうまく機能したのでバランスは良くなった。ただ、純粋なダウンフォース不足にはまだ苦しんでいる。Q1では最大限を引き出せなかったと思うけど、Q2では間違いなく引き出せたし、ここしばらくで最も完成度の高いラップだったかもしれない。今日はよりリズムに乗れて、ラップも一貫していた。少なくとも明日に向けてハース1台とアストンマーティン2台の前に出ることができた。最初のセットアップがなぜあれほど外れていたのかはまだ理解する必要がある。それは今後につなげられる部分だ。より良いセットアップならタイヤもうまく管理できるかもしれないし、スプリントではデグラデーションが大きかったので明日は重要になる。ザントフォールトではオーバーテイクが難しいので、決勝ではタイヤを巡る駆け引きや複数回のピットストップがあると思う。日曜日がどうなるか見てみよう」

    17番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「スプリント週末は問題の原因を突き止める時間があまりないので、スプリントレースをほぼプラクティスセッションとして使い、バランスを改善するためにいろいろなことを試した。午後はマシンの感触が良くなって、変更によってより快適にドライブできるようになった。自分のラップもまずまずだったし、本当にわずかな差でQ2進出を逃した。明日はすべてをまとめてクリーンなレースをし、マシンから最大限を引き出して、それがどこまで僕たちを連れていってくれるか見てみる」

    18番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「Q2進出にはかなり近かったし、持っているものはほぼ最大限に生かせたと思う。マシンのドライバビリティを改善して、今後さらにラップタイムを取り戻すために取り組む必要がある。全体としては、数戦前にはトップチームから平均4秒遅れていたのに、Q1でトップから1.3秒差まで来られたことには満足しなければならないと思う。明日何ができるか見てみよう。そしてザントフォールトでの最後のレースを楽しみたい」

    19番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「今日も昨日と似たような問題に苦しんだ。マシンのドライバビリティとバランスには改善しなければならない部分があり、そこに集中する必要がある。レースペースは予選ペースより良さそうだ。予選ではもっとプッシュして、本当にラップを攻められるようにする必要がある。それでも僕たちは進歩しているし、懸命に取り組んでいる。さらに一歩前進できるようプッシュし続ける」

    20番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    「正直に言えばスプリントの感触はかなり良かった。タイヤも良く感じたし、ペースもまずまずだった。このタイプのサーキットでは、僕たちが抱えている問題がレースではそれほど目立たないように感じるので、今朝のバランスにはずっと満足していた。それだけに予選を終えた今は本当に混乱している。昨日や今朝と比べても感触はずっと良くて、マシンの中でもより快適だった。自信もあったと思う。でもラップタイムを引き出すのはさらに難しくなっていた。マシンからタイムを出すのにより苦労したので、かなり不可解だ。明日はベストを尽くす」

    21番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「スプリントではアストンマーティンと戦えることを期待していたけど、彼らの方が優勢だったように見えた。明日はもっと長い距離でのレースペースがどこにあるのか見てみるけど、彼らやウィリアムズに挑戦できればと思っている。予選については、最後尾にいるのを見るのは決して気分の良いものではない。でもギャップはそれほど大きくないので、マシンを改善するために少しずつ取り組み続けて、明日はベストを尽くす」

    22番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「今朝は油圧系の問題があったけど、チームが素晴らしい仕事をしてスプリントでマシンをコースに戻してくれて、有望なペースを示すことができた。今朝はマシンからかなり引き出せていたのに、その後に施した変更によって少し競争力を失ってしまったのは残念だ。明日何ができるか見なければならないけど、今日示したペースには励まされている。マルチンがチームに加わってまだ本当に間もないけど、彼は豊富な経験と強いリーダーシップをもたらしてくれている。これから数戦で僕たちを正しい方向へ進める助けになってくれると確信している」

  • F1オランダGP スプリント予選:全22名ドライバーコメント

    F1オランダGP スプリント予選:全22名ドライバーコメント

    2026年F1オランダGPのスプリント予選が8月21日(金)、ザントフォールト・サーキットで行われ、ジョージ・ラッセルが1分11秒567でポールポジションを獲得した。ランド・ノリスが0.041秒差の2番手、シャルル・ルクレールが3番手に続き、トップ4が0.1秒以内にひしめく接戦となった。

    一方、マックス・フェルスタッペンはマシンバランスに苦しみ6番手、F1復帰戦を迎えた角田裕毅は12番手となった。各ドライバーがスプリント予選を振り返り、土曜日のスプリントと決勝予選に向けた課題や手応えを語った。

    1番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「どのセッションでもタイムシートのトップに立つのは久しぶりだから、まだ自分にもできるし、力が残っているんだと自分自身に思い出させることができてうれしい! 夏休みはいいタイミングでやってきて、リセットして新鮮な気持ちでこの週末に臨む機会になった。ここにはオープンな気持ちで来た。自信が最高の状態ではなかったから、この週末をシーズン最初のレースのように捉えて、考えすぎず、基本に集中しようとしている。今のところ、それがうまく機能しているようだ。もちろん、これはまだスプリント予選にすぎないし、本当に重要なのは明日のメインの予選だ。マクラーレンはとても速そうだし、FP1で見た限りではフェラーリも強そうだから、周囲に多くのライバルがいることは分かっている。このサーキットではオーバーテイクが常に難しいから、スプリントで結果を最大化するにはクリーンなスタートが重要になる。今のところ週末の入りとしては心強いけど、まだやるべきことはたくさんある」

    2番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「この予選セッションには接戦になると予想して臨んだけど、まさにその通りになった。ポールにこれほど近かったことは、僕たちに競争力があることを示しているけど、もちろん、トップが明らかに手の届くところにあっただけに2番手に終わったのは少し残念だ。マシンはうまく機能していて、ブダペストで見せた好調さを維持できている。それが週末の残りに向けて大きな自信になっている。いい形でスタートできたし、パッケージ全体には満足している。明日は勝利を目指してベストを尽くす。グリッドの汚れた側からのスタートはいつも難しいけど、何ができるか見てみよう」

    3番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「今朝からマシンにはかなり快適さを感じていた。長い休みから戻ってきて、こういう感触を得られるのはいつだっていいことだし、僕たちが正しい方向にいいステップを踏めたということでもある。自分のラップには満足しているし、チームにとってもいい仕事ができた。明日のスプリントを上位でスタートできる。レースペースについては見てみないと分からない。今朝は難しいコンディションだったので、各チームの本当の立ち位置を理解するうえでは少し制約があった。ここまでは週末のポジティブなスタートだ」

    4番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「今日は4番手で、ほろ苦い結果だ。今朝からポジティブな進歩を遂げられたし、スプリント予選ではペースも十分にあった。トップ争いは本当に僅差だったので、もっとクリーンなラップをまとめられていればポールを獲れたかもしれない。それでもポジティブな点はたくさんある。今日はすべていい学びになったし、僕たちは毎週末改善している。それはとても重要なことだ。僕たちはしっかりと争いに加わりたいからね。パフォーマンスは励みになるし、正しい方向に進んでいることを示している。でも、フェラーリやメルセデスとの戦いが接戦になることは分かっているし、違いを生むのは細かな部分になる。今やるべきことは、その最後の細かな部分を整理して、まだ残っている小さなギャップを縮めることだ。うまく実行できれば、週末の残りのセッションでも十分にチャンスがある」

    5番手:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「SQ1の最初のラップで最終コーナーに少しスピードを持ち込みすぎて、ダメージを負ってしまった。それでパフォーマンスを失ったし、チームができる限り修復してくれたものの、低速コーナーではかなり苦戦していた。ああいうことが一度起きると、自信を取り戻してすべてをまとめるのが難しくなることもある。それでもギャップは非常に小さかったので、セッションから得られるポジティブな部分もある。これからはスプリントで可能な限りいいレースをすることに集中する。上位は非常に接近していて、オーバーテイクも簡単ではないから難しくなると思うけど、あらゆるチャンスを最大限に生かして、できるだけ順位を上げたい。何よりも、情報を集めて、その後の予選に向けて可能な限り強いポジションに自分たちを置くために活用する」

    6番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「今日はマシンのグリップとバランスを見つけるのが少し難しかった。FP1からはすでに一歩前進できたけど、さらに上位へ行くにはまだ少しパフォーマンスが足りない。そこは一晩かけて理解して評価する必要がある。今は明日に向けてマシンのバランスを改善し、もう少しトラクションを見つけてギャップを縮めることに集中している。週末の残りでどのようなパフォーマンスになるかを予測するのは難しいけど、見てみよう」

    7番手:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「フリー走行では感触が良く、一日を通して行っていた調整にも満足していた。残念ながらスプリント予選ではマシンの感触が違っていて、それによってセッションがより難しくなった。だから、一晩かけてデータを慎重に確認し、その理由を理解して、どこを改善する必要があるのかを特定する。明日のスプリントで可能な限り競争力を発揮し、日曜日のレースに向けた予選でも強いセッションにできるよう懸命に取り組む」

    8番手:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「サーキットに戻ってこられてうれしいし、最近の数戦と比べて、はるかに競争力のあるポジションに戻れたことはさらにうれしい。アップグレードパッケージの初期の兆候はポジティブで、今日の両セッションを通してマシンの感触は間違いなく良かった。かなり力強くなっていて、グリップも増え、僕が求めることにマシンがうまく反応している。こういうことにはいくつもの要因があり、タイムシートに見えるほど単純ではないことも分かっている。だから、パッケージ全体をさらに良くしていくため、理解を深める作業を続けていく。いつものように中団は接戦だから、明日はもう一歩前進する必要があると思う。スプリントは8番手からスタートするので、まずはそこに集中し、トップ8以内でポイントを獲得することが目標だ。その後にはもうひとつ重要な仕事である予選があり、Q3進出を目標にしなければならない。週末のいいスタートだけど、浮かれることなくハードワークを続けていく」

    9番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「夏休み明けをいい結果でスタートできたのはよかったけど、まだ週末が始まったばかりだということは意識している。FP1の時点ですでに励みになる内容だったし、細かな調整を加えたことでスプリント予選ではさらに一歩前進できた。まだ改善できる部分はいくつかあるし、直接のライバルたちも進歩を続ける。それに、ここの天候はかなり速く変わることもある。明日のスプリントは9番手からスタートするので、目標はそこからポイント圏内まで順位を上げることだ。戦いになるだろうけど、そこから何を達成できるかについてはポジティブに感じている」

    10番手:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「ポジティブな金曜日だった。ザントフォールトを走るのは初めてなので、特にスプリント週末ということもあって簡単ではなかった。チームはいい仕事をしてくれたし、今朝と比べてすでにいくつか前進できている。SQ2のラップには本当に満足しているけど、SQ3にはそれほど満足していない。明日に目を向けると、ガビとピエールは今週末かなり速そうだし、このコースではオーバーテイクが特に難しいことも分かっている。明日の朝のスプリントは雨になる可能性もあり、天候についても不確定要素がある。一晩かけてチームといくつか確認して、明日に向けてもう一歩前進できればと思う」

    11番手:リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)
    「今日は学ぶことがたくさんあった。SQ1は力強くスタートできたけど、SQ2ではライバルたちと同じようなステップを踏むことができなかった。SQ3に進めるポテンシャルはあったと感じていたので残念だ。そこを調べて、明日も学び続ける。スプリントと予選に向けて、うまくすべてをまとめられればと思う」

    オランダグランプリ 角田裕毅

    12番手:角田裕毅(レーシングブルズ)
    「今日は雨の影響で少し難しくなりました。特に、まだペースを上げている途中なので、その影響は大きかったです。マシンは以前の年とはかなり違っていて、特に高速セクションでは違いが大きいので、難しい場面もありましたが、スプリント予選の結果には満足しています。まだ改善できる部分や学び続けられるところはいくつかありますが、このフォーマットを楽しんでいます。今の一番の目標は明日の予選なので、セッションごとに積み上げていって、本当に重要なときにすべてをまとめられればと思います」

    13番手:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「まず、アップグレードパッケージがうまく機能していることをチームとして確認できたのは間違いなくポジティブだ。もちろん僕にとっては少し難しい状況だけど、今日は13番手に入るためにとてもいいラップができたと感じているし、今後に向けてチームに有益な比較データを提供できる。そういう意味では僕にとってほろ苦いけど、これはチームスポーツだし、全員がチーム全体の状況を可能な限り良くするために懸命に取り組んでいる。ステアリングを握った感触では夏休み前からのいつもの制約が残っているので、僕の側は明日もおそらく厳しくなる。スプリントがあるので、そこでさらに改善点を見つけて、マシンを少し速くするチャンスがある。中団は接戦だし、特に天候を考えればチャンスが巡ってくるかもしれない。チームにとっていい一日、週末のポジティブなスタートだったので、このままプッシュし続けよう」

    14番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「かなり異なる2つのセッションになった一日だった。FP1はポジティブで、マシンの感触も良く、いい状態にいるように思えた。でもスプリント予選では感触が違っていて、同じレベルのグリップが得られず、午前中と同じスイートスポットを見つけるのがより難しかった。2つのセッションの間で何が変わったのかを確認する」

    15番手:エステバン・オコン(ハース)
    「今日はこれが僕たちにできる最大限だったと思う。ブダペストから引き続き、マシンから最大限を引き出せた。マシンの感触は悪くなく、特に問題もなかった。なぜ時々問題が出るのかはまだ調べているけど、問題がないときには最大限を引き出せるので、それはいいことだ。最初のラップはとても良く、アウディ勢の前にいたけど、2周目では他のマシンよりデグラデーションが大きかった。そこは調べる必要がある。明日の予選ではタイム計測ラップが1周だけになるので、より分かりやすくなると思う」

    16番手:アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
    「全体としては悪くない金曜日だった。特にFP1での僕たちのペースを考えればそう言える。まだ見つけなければならないラップタイムはたくさんあるし、改善できる部分もある。明日はトップ8を争うことにはならないと分かっているけど、今の僕たちが本当に集中しているのはそこではない。アップグレードが届くまでは、今週末にあるマシンから絶対的な最大限を引き出せているかどうかが重要だ。天候も展開をかき回しそうで、明日は雨、日曜日はドライになる可能性がある。僕たちにとっては少し混乱した状況が生まれることになるし、そういう混乱の中にポイントを争うチャンスを見つけられる」

    17番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    「正直、また厳しい金曜日になった。FP1はまったく生産的なセッションにならず、フロントウイングに多くの問題が出たので、スプリント予選には少し手探りの状態で入った。実際にはラップにはかなり満足しているけど、特にターン11で少しタイムを残してしまった。目標は今も日曜日のレースで、そこがポイントを獲得する最大のチャンスだ。だからスプリントは順位という意味ではそれほど重要ではないけど、メインの予選に向けて学ぶという意味では重要だ」

    18番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「厳しい一日だった。FP1ではバランスに苦しみ、ターン13でグラベルを通過した際にフロアにダメージを負った。それ以降はそのセッションからあまり多くを学ぶことができず、スプリント予選に向けていくつかパーツを交換しなければならなかった。セッションは非常に接戦だったし、マシンの適切な感触をつかむことができず、最終的にSQ2へ進めなかった。今は明日何ができるかに集中している」

    19番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「今日はもっとできたと思う。ドライバビリティに苦しんでいたし、ほかにもいくつかうまくいっていない部分があったので、その理由を理解する必要がある。コース上は本当に風が強いけど、それは全員にとって同じだ。今夜すべてを確認してデータを見て、明日に向けていくつか改善できるようにする」

    20番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「1回のクールダウンを挟んで3周走ることにしたけど、振り返ってみれば最後はタイヤがオーバーヒートして少し失ったかもしれない。それ以外はかなりスムーズなセッションだった。明日に向けては、これまで抱えていたブレーキの問題も大丈夫なはずだ。ここはかなり涼しいし、今日の走行で見た限りではすべてが本来あるべき状態になっている。だから明日何ができるか見てみよう」

    21番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「まだ長い週末が残っているけど、明日は改善して何ができるか見てみたい。特にFP1から続いているステアリングの問題によってマシンが左右非対称な感触になっていたので、難しい予選セッションだった。何が起きているかは理解しているので、明日はそれを解決して一歩前進できればと思う」

    22番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「フリー走行ではまずまずうまくいっているように見えたけど、スプリント予選ではドライバビリティの問題が出て、ときどきマシンを止めるのが難しかった。リアウイングも開かなかったので、そこでラップタイムを失った。ホンダのアップグレードパッケージについてはまだ本当に初期段階なので、スプリントでもっと理解を深めていく」

  • アイザック・ハジャーだけではない F1ドライバーを襲ったサーキット外の負傷

    アイザック・ハジャーだけではない F1ドライバーを襲ったサーキット外の負傷

    F1では安全技術の進歩によって、サーキット上の事故でドライバーが大きな負傷を負うケースは以前に比べて減少している。しかし、その一方で自転車やラリー、さらには日常的なスポーツなど、F1とは直接関係のない活動中の事故がシーズンに影響を及ぼす例は繰り返されてきた。

    2026年F1オランダGPでは、レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーが夏休み中に手首を負傷し、欠場することが決まった。

    レッドブルは負傷の詳しい経緯を明らかにしていないが、BBCはハジャーがボクシング中に手を骨折したとみられると報じている。サーキット外でのアクシデントによってF1参戦が左右されたケースは、ハジャーが初めてではない。

    アイザック・ハジャーだけではないF1の「サーキット外リスク」
    現代のF1マシンは極めて高い安全性を備えており、大事故でもドライバーが無傷でマシンを降りる場面は珍しくなくなった。

    ところが、F1から離れた場所ではそうした安全装備に守られているわけではない。特にF1関係者の負傷例で目立つのが、自転車による事故だ。

    ハジャーの負傷をきっかけに、過去にF1ドライバーやチーム関係者を襲った代表的なサーキット外での事故を振り返る。

    トト・ヴォルフ:自転車事故などで何度も骨折
    メルセデスを率いるトト・ヴォルフは、F1関係者のなかでもサーキット外での負傷経験が多い人物だ。

    元レーシングドライバーでもあるヴォルフは2009年、ニュルブルクリンク北コースでラップレコード更新に挑戦していた際、ポルシェ911 RSRを運転中にタイヤが破裂。約190mph(約306km/h)でバリアに激突し、衝撃は27Gに達した。

    自力でマシンから脱出したものの、その直後にバリアの裏側で意識を失ったという。

    さらにウィリアムズへの投資を経てメルセデスの経営に加わった後の2014年には、F1ハンガリーGPを前にスタッフとドナウ川近くをサイクリング中に集団事故を起こした。

    ヴォルフは肩、鎖骨、肘、手首を骨折。それでも「これからはプロに任せることにした。ルイスとニコの方が、僕たちが30km/hで走るより300km/hでホイール・トゥ・ホイールをする方が上手だからね」と冗談を飛ばした。

    その数カ月後にはエクササイズボールから転落して膝蓋骨を骨折したと報じられ、2023年にも家族との休暇中にダウンヒル・マウンテンバイクで転倒して肘を骨折している。

    ランス・ストロール:両手首を骨折も12日後にF1復帰
    ランス・ストロールは2023年シーズン開幕直前、自転車でのトレーニング中に事故を起こした。

    両手首を骨折し、右手首には手術が必要となったため、バーレーンで行われたプレシーズンテストをすべて欠場。当初は開幕から数戦を欠場する可能性もあると考えられていた。

    しかし、バルセロナで専門医ハビエル・ミールの手術を受け、驚異的なペースでリハビリを進めた。

    「医療チームは骨の治癒に効果があるという証拠が少しでもあることなら、何でもやってくれた。それが僕のフルタイムの仕事になった。たとえ0.5%でも助けになるなら、すべて組み合わせようとしていた」

    ストロールは手術からわずか12日後のF1バーレーンGPに出場。痛みを抱えながら6位でフィニッシュした。

    アイザック・ハジャーの負傷で再び注目されるF1の「サーキット外リスク」

    フェルナンド・アロンソ:自転車で自動車と衝突し顎を骨折
    フェルナンド・アロンソもF1復帰を目前に控えて自転車事故に見舞われたひとりだ。

    2021年2月、スイスのルガーノで自転車に乗っていたアロンソは、自動車との衝突事故に遭った。上顎を骨折し、直ちに手術を受けることになった。

    2年間のF1離脱を経てアルピーヌから復帰する直前だっただけに、シーズンへの影響も懸念された。

    「事故が起きたときは心配だった。前年の後半からずっと待っていて、チーム発表や最初のテストに向けて準備していた。それなのに突然、自転車事故で病院にいて、回復にどれだけかかるのか分からなくなったんだ」

    幸い手術後の回復は順調で、アロンソはプレシーズンテストに参加。予定通り2021年シーズンをスタートさせた。

    マーク・ウェバー:2度の自転車事故を経験
    元レッドブルF1ドライバーのマーク・ウェバーは、現役時代に2度の自転車事故で負傷している。

    最初の大事故は2008年シーズン終了後。自身の名を冠したチャリティー耐久イベント「マーク・ウェバー・ピュア・タスマニア・チャレンジ」に参加していた際、自転車で自動車と衝突した。

    イベントはマウンテンバイク、カヤック、トレッキングなどで約250kmを走破するものだったが、ウェバーは自転車区間で事故に遭い、脚と肩を骨折。ヘリコプターで病院へ搬送された。

    2009年シーズンには復帰したものの、脚にはその後約4年間にわたって金属製のロッドが残された。

    さらに2010年、日本GP前にもマウンテンバイクで転倒し、右肩を骨折した。

    タイトルを争っていたウェバーは負傷をチームに伏せ、トレーナーのロジャー・クリアリーとFIA医師ゲイリー・ハートスタインだけに知らせた状態でシーズン終盤を戦った。

    パスカル・ウェーレイン:レース・オブ・チャンピオンズで脊椎3カ所骨折
    パスカル・ウェーレインの場合は自転車ではなく、F1以外のモータースポーツイベントが原因だった。

    2017年シーズン開幕前、マイアミで開催されたレース・オブ・チャンピオンズにセバスチャン・ベッテルとともにドイツ代表として出場。フェリペ・マッサとのレース中にポラリス・スリングショットのコントロールを失い、バリアに衝突して横転した。

    事故直後は自力でマシンから降りたものの、実際には脊椎を3カ所骨折していた。

    ウェーレインは約5週間まともに動くことができず、F1オーストラリアGPと中国GPを欠場。アントニオ・ジョビナッツィが代役を務めた。

    「メルボルンで走るのは無理だった。背中もフィットネスも準備できていなかった。脊椎を3カ所骨折してからまだ8週間だったから、あまりにも早すぎた」

    その後ウェーレインは復帰したが、2017年限りでザウバーのシートを失った。

    ロバート・クビサ:ラリー事故でF1キャリアが一変
    サーキット外の事故によってF1キャリアそのものが大きく変わった代表例がロバート・クビサだ。

    ルノーで高い評価を得ていたクビサは2011年シーズン開幕前、イタリアで開催されたロンド・ディ・アンドラ・ラリーにシュコダ・ファビアで参戦した。

    しかし、コース脇のガードレールに激突。ガードレールが車体内部に侵入する深刻な事故となり、右前腕が部分的に切断されるなど生命を脅かす重傷を負った。

    一命は取り留めたものの右腕に運動機能障害が残り、F1への即時復帰は不可能となった。

    その後ラリーで競技復帰し、ルノーやウィリアムズでF1テストを重ねた末、2019年にウィリアムズから奇跡的なF1復帰を果たした。

    クビサは後に、2012年からフェラーリで走るための事前契約を結んでいたことも明かしている。2008年F1カナダGP優勝者のキャリアは、あのラリー事故がなければ大きく異なっていた可能性がある。

    ファン・パブロ・モントーヤ:「テニス事故」を巡って飛び交った疑惑
    ファン・パブロ・モントーヤは2005年、ウィリアムズからマクラーレンに移籍した直後に肩を負傷し、F1バーレーンGPとサンマリノGPを欠場した。

    公式な説明は「テニス中の事故」だった。

    ところが、モントーヤが実際にはモトクロスバイクに乗っていて負傷したのではないかとの噂が広がった。当時、危険な活動がマクラーレンとの契約で禁止されていたのではないかとの憶測もあったためだ。

    モントーヤは一貫して否定した。

    「いろいろな話を聞いたよ。でも本当にテニスだった。バイクだったと言った方がまだ格好いいくらいだ。テニスというのはちょっと間抜けに聞こえるけど、それが実際に起きたことなんだ」

    代役を務めたペドロ・デ・ラ・ロサも、モントーヤ本人からは一貫してテニスだったと聞かされていたと証言している。

    ただし、当時マクラーレンを率いていたロン・デニスは後に、この負傷が2005年シーズンに大きな悪影響を及ぼし、両者の関係に緊張を生んだ要因だったと振り返っている。

    F1マシンを降りても消えない負傷リスク
    F1ではマシン、サーキット、ヘルメット、HANS、医療体制など、安全性向上のための取り組みが長年にわたって積み重ねられてきた。しかし、ドライバーがコックピットを離れれば、その高度な安全システムに守られているわけではない。

    ストロールやアロンソ、ウェバーの例が示すように、とりわけトレーニングとして一般的なサイクリングは、F1ドライバーにとって意外なリスクにもなってきた。一方、クビサのラリー事故のように、その後のキャリアを根本から変えてしまったケースもある。

    2026年F1オランダGPを欠場することになったハジャーの負傷もまた、サーキット外での何気ない活動がF1シーズンに直接影響を及ぼし得ることを改めて示す出来事となった。