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  • レーシングブルズF1 2027年ドライバー選考でツォロフも候補「うれしい悩み」

    レーシングブルズF1 2027年ドライバー選考でツォロフも候補「うれしい悩み」

    レーシングブルズF1のチーム代表アラン・パーメインは、2027年のドライバー候補としてニコラ・ツォロフが「我々の検討対象に入っている」と認めた。一方で、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドについても「素晴らしいドライバー」と高く評価しており、決定を急ぐ必要はないとの考えを示している。

    F2参戦1年目のツォロフは2026年のタイトル争いをリードしており、すでに6勝を記録。レッドブル・ジュニアの有力株としてF1昇格への期待が高まっている。

    ローソンとリンドブラッドもレーシングブルズで結果を残しており、2027年のシート争いは激しくなりそうだ。ただし、最新の情報では2027年にF1へ直接昇格せず、レッドブルのリザーブドライバーを務めながらスーパーフォーミュラに参戦する育成プランも浮上している。

    ツォロフも2027年の候補 パーメイン「検討対象に入っている」
    F1スペインGPで2027年のドライバーラインアップについて質問されたパーメインは、PlanetF1.comなどに対し、まだ判断を下す段階ではないと説明した。

    「正直なところ、我々にとってはまだ少し早い。我々は伝統的にもう少し待つ。来年どうするのかを今発表しなければならないようなプレッシャーはない」

    そのうえで、F2で好成績を残しているツォロフが候補であることを認めた。

    「もちろん、ニコラは我々の検討対象に入っている。彼は信じられないようなシーズンを送っている。F2参戦1年目で選手権をリードしている。すべてが彼にとって良い方向に進んでいる」

    「とはいえ、私にはリアムとアービッドという2人の素晴らしいドライバーもいる。だから、これはうれしい悩みだ」

    レーシングブルズは2026年、ローソンとリンドブラッドを起用。ルーキーのリンドブラッドが印象的なパフォーマンスを見せる一方、ローソンもシーズンを通じて評価を高めてきた。

    ただし、ローソンは現在、夏休み中のトレーニングで左手首を負傷したアイザック・ハジャーの代役としてレッドブル・レーシングに乗っている。オランダGPからイタリアGP、スペインGPまで3戦にわたってRB22をドライブしており、レーシングブルズ復帰のタイミングはハジャーの回復状況に左右されている。

    ローソンは2台を同時に準備「理想的ではない」
    ローソンにとって難しいのは、自身の2027年の去就だけではない。各グランプリを前に、レッドブルとレーシングブルズのどちらで出場する可能性にも備えなければならない状況が続いている。

    ローソンはイタリアGPで、どちらのマシンをドライブすることになるのか直前まで不透明な状況について「理想的ではない」と認めていた。

    レッドブルRB22とレーシングブルズVCARB 03についても、「ドライブの仕方がまったく違う。だから理想的ではない」と説明している。

    それでも、ローソンに対するレーシングブルズの評価は変わっていない。ツォロフの台頭によって2027年のシートをめぐる憶測が強まっているものの、パーメインは今回もローソンを高く評価していることを強調した。

    ニコラ・ツォロフ(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    F2首位ツォロフ イモラでF1マシン690kmを走行
    一方、ツォロフは2025年からレッドブル・ジュニアチームに所属し、2026年はF2にステップアップ。ルーキーイヤーながら選手権をリードし、ここまで6勝を挙げている。レッドブルリンクからシルバーストンにかけては3レース連続優勝も達成した。

    さらに8月にはイモラでレーシングブルズの2025年型マシン「VCARB 02」を使ったTPC(Testing of Previous Cars)に参加。690kmを走り込み、初めてF1マシンを本格的に経験した。

    そのテストについてツォロフは、さまざまな感情が入り交じっていたと振り返った。

    「正確にどんな感覚だったのかは、ちょっと思い出すのが難しいくらいだった。いろいろなことが同時に起きていたからね」

    「もちろん良いパフォーマンスを見せたい。でも同時にクラッシュしたくないし、楽しみたいとも思う。いろいろな感情が混ざっていた」

    「最初の走行で数周すると、どんどんリラックスできるようになった。その瞬間に自分の夢を実現できたことに、ほっとしたという感じだった」

    事前のシミュレーター作業も実車への適応に大きく役立ったという。

    「最初からかなり自信があった。シミュレーターが実際に経験したものと本当に近かったからだ。そのコースでは事前にシミュレーターで3回か4回セッションをやっていたので、かなり走り込んでいた」

    2027年はリザーブ+スーパーフォーミュラ案も浮上
    もっとも、レーシングブルズの候補に入っていることが、そのまま2027年のF1昇格を意味するわけではない。

    9月16日には、ツォロフを2027年にF1へ直接昇格させるのではなく、レッドブルのリザーブドライバーを務めながら日本のスーパーフォーミュラに参戦させる案が検討されていると報じられた。

    レッドブルは過去にも、F1昇格を控えた若手の育成にスーパーフォーミュラを活用している。ピエール・ガスリーは2017年、ローソンは2023年に日本でフル参戦し、ともにランキング2位を獲得。その後F1でレギュラーシートを手にした。

    ツォロフについても、スーパーフォーミュラで実戦経験を積ませながら、F1ではリザーブ業務、TPC、シミュレーター、FP1などを組み合わせ、2028年以降の昇格に備えるプランが考えられる。

    この育成策が実現すれば、レーシングブルズはローソンとリンドブラッドを2027年も継続起用しながら、ツォロフを将来のF1候補として育てる余地が生まれる。ローソンにとっても、ツォロフの即時昇格によってシートを失う可能性が低下することになる。

    ツォロフ「F1に行く準備はできている」
    注目が集まる2027年について、ツォロフ自身は具体的な話し合いが進んでいるわけではないと明かしている。

    「僕はまだF2に完全に集中している。まずシーズンを終えなければならないから、レースごと、1日ごとに取り組んでいる。それが自分にとっても一番いいことだと思う」

    「それ以上のことについて話し合いはない。良い結果を出し続ければ、チームが僕にとってベストなことをしてくれると思っている。だから、正しい決断をしてくれるとレッドブルを完全に信頼している」

    そして、F1昇格のチャンスが訪れた場合には「準備はできている」と自信を示した。

    レーシングブルズにとって2027年の選択肢は豊富だ。現在のラインアップを構成するローソンとリンドブラッドに加え、F2で急速に評価を高めているツォロフも候補に入っている。一方でツォロフにはリザーブとスーパーフォーミュラを組み合わせた育成案も浮上しており、レッドブルがF1昇格を急がない可能性も出てきた。パーメインが「うれしい悩み」と表現するドライバー選考は、ローソンの将来も含めて今後さらに注目を集めそうだ。

  • レーシングブルズF1 角田裕毅巡るアウディの上訴に反応「チームと裕毅を守る」

    レーシングブルズF1 角田裕毅巡るアウディの上訴に反応「チームと裕毅を守る」

    F1イタリアGPで角田裕毅にペナルティを科さなかったスチュワードの裁定をめぐり、アウディが上訴する意向を示した。これを受け、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが反応している。

    上訴が正式に進めば、レーシングブルズはFIA国際控訴裁判所で角田とチームの立場を守ることになる。

    パーメインは、最近にも別の案件でパリで行われた審理に出席したばかり。それだけに、再びパリへ向かう可能性について冗談交じりに語った。

    「まず、パリで一晩過ごすのはいつだっていいものだ。短期間で2回目になるのもね」

    「もちろん、我々はそこへ行って、チームと裕毅を守るつもりだ」

    一方で、現時点ではFIAから正式な通知は届いていないという。

    「まだ進行中の案件なので、それ以上のことについてはあまり話せない。実際のところ、まだ正式な案件にすらなっていないと思う。我々はFIAから通知さえ受け取っていないからね」

    「ただ、手続きは進むだろうし、おそらく10月下旬のどこかで我々はパリへ向かうことになると思う」

    角田裕毅のスタート手順をアウディが問題視
    今回の上訴の対象となっているのは、モンツァで行われたF1イタリアGP決勝の再スタート前に起きた出来事だ。

    シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後、14番グリッドから再スタートする予定だった角田は、グリッドへ向かう際にいったん本来とは異なる側へ進入。その後、進路を修正して自身のグリッドボックスに停止したが、マシンはピットウォール側を向くように斜めになっていた。

    これを受け、レースディレクターのルイ・マルケスは再スタートを中止し、追加のフォーメーションラップを指示した。

    F1スポーティングレギュレーション第B5.9.4条では、追加フォーメーションラップを引き起こしたと判断されたドライバーは通常、ピットレーンへ入り、そこからレースを再開しなければならない。

    しかし、スチュワードは角田のマシンが自身のグリッドボックス内に収まっていたと判断した。

    さらに、レーシングブルズには角田が追加フォーメーションラップの原因とみなされているとの通知がなかった。そのため、チーム側には角田をピットレーンへ入れるよう指示する理由がなかったとしている。

    スチュワードは、追加フォーメーションラップについても角田が直接引き起こしたものではなく、レースディレクターの判断によって実施されたものと解釈。角田に対して「追加措置なし」と裁定した。

    これに異議を唱えたのがアウディだ。

    「我々は、追加フォーメーションラップを引き起こしたドライバーにピットレーンへ入り、そこからレースを再開することを義務づけている第B5.9.4条の適用について懸念を提起した」

    「スチュワードは追加措置なしとの決定を下したため、我々は上訴する意向を通知した」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    角田裕毅の1ポイントにも影響する可能性
    アウディが上訴に動いた背景には、選手権ポイントもある。

    角田はイタリアGPを10位でフィニッシュして1ポイントを獲得。一方、アウディのガブリエル・ボルトレトは角田から約7秒遅れの11位だった。

    そのため、上訴によって裁定が覆り、角田にレース結果へ影響するペナルティが科された場合、ボルトレトが10位へ繰り上がって1ポイントを手にする可能性がある。

    パーメインが「短期間で2回目」と語ったのは、レーシングブルズが最近、F1モナコGPでピエール・ガスリーに科されたペナルティをめぐるFIA国際控訴裁判所の審理にも関わっていたためだ。

    その審理は8月下旬にパリで行われ、判断はイタリアGP週末の9月3日に公表された。

    それから間もなく、今度は角田をめぐる案件で再びパリへ向かう可能性が浮上したことになる。

    アウディの上訴が正式に進めば、争点となるのは、追加フォーメーションラップが角田によって「引き起こされた」とみなされるのか、それとも当初のスチュワードの裁定通り、レースディレクターの判断によって実施されたものと解釈されるのかという点だ。

    レーシングブルズは角田を擁護する構えを明確にしており、パーメインが見込む10月下旬の審理に向けて、両者の主張が改めて争われることになりそうだ。

  • レーシングブルズF1代表 角田裕毅の初日を評価「難しい走行でもライバル勢の前」

    レーシングブルズF1代表 角田裕毅の初日を評価「難しい走行でもライバル勢の前」

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、2026年F1第14戦スペインGP初日の走行を「クラッシュを除けば素晴らしい一日」と総括した。FP1でパワーステアリングのトラブルに見舞われた角田裕毅についても、十分な走行時間を確保できなかったなかでFP2を8番手で終えたことを高く評価している。

    初開催となるマドリンクで、レーシングブルズはアービッド・リンドブラッドがFP2で4番手、角田裕毅が8番手に入り、2台そろってトップ10につけた。

    リンドブラッドは終盤にターン13でクラッシュして赤旗の原因となったものの、マシンの純粋なペースについてパーメインは強い手応えを示している。

    アラン・パーメイン「角田裕毅は楽な走行ではなかった」
    「クラッシュを除けば、本当に素晴らしい一日だった。間違いなくそう言える」とパーメインは初日の走行を振り返った。

    「マシンは速い。最初からまずまずの状態だったし、FP1からFP2にかけていくつか変更を加えたことで、本当に改善することができた。マシンは明らかに速そうだ」

    特にパーメインが言及したのが角田の走行だった。角田はFP1でパワーステアリングに問題が発生。ソフトタイヤでアタックラップを走ることができず、修復作業によって貴重な走行時間を失った。

    それでもFP2では1分34秒758を記録して8番手まで順位を上げた。

    「裕毅は決して楽な走行ではなかった。それでもトップ10に入っていると思うし、我々の主要なライバル勢すべての前にいる。だから、本当にまずまずの一日だった」

    角田自身も、十分な周回を重ねられなかったことやFP2でトラフィックに遭遇したことを挙げながら、マシンの感触については前向きに受け止めている。

    「今日は決してスムーズな一日ではありませんでしたが、新しいコースは本当に楽しくて、走っていてとても楽しめました。ここでは自信が重要なので、FP1で走行時間を失ったのは理想的ではありませんでしたし、FP2では少しトラフィックもあって難しくなりました」

    「全体的にはマシンにいい感触があります。セッションごとにペースを築けていますし、今は明日の予選ですべてをまとめることに集中しています」

    リンドブラッド4番手も終盤にクラッシュ
    一方のリンドブラッドはFP1を7番手で終えると、FP2では1分33秒890までタイムを縮めて4番手につけた。しかし、セッション終盤にターン13でリアを失ってバリアにクラッシュ。この事故によって赤旗が提示され、そのまま走行を終えた。

    リンドブラッドにけがはなかったが、マシンには修復が必要なダメージが発生した。

    「外から見るとかなりひどいクラッシュに見えたと思うけど、幸い衝撃はそれほど大きくなく、僕自身はまったく問題ない」とリンドブラッドは説明した。

    「マシンにはダメージがあるので、今夜余計な作業をしなければならないチームには申し訳なく思っている。それでも実力で4番手に入れたのは素晴らしい結果だし、明日に向けていい位置につけている」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    レーシングブルズは2台Q3進出に自信
    パーメインは現在のレーシングブルズについて、単にトップ10を狙えるだけでなく、予選ではさらに上位を争える可能性があると分析している。

    「マシンは本当に速そうだ。間違いなくトップ10、もしかすると予選でトップ7に入れるマシンかもしれない」

    さらに、2台そろってQ3へ進出できるかと問われると、「そう思っている」と答えた。

    「もちろんFP3がどうなるかを見る必要はある。ただ、他の誰かが一晩で大きなものを見つけない限り、我々がそうならない理由は見当たらない」

    「今の位置にはかなり満足している。FP3に向けて多少の微調整はあるかもしれないが、2台ともQ3に進めると自信を持たない理由はない」

    初日はリンドブラッドのクラッシュという代償を伴ったものの、レーシングブルズはマドリンクで競争力のあるスタートを切った。特に角田はFP1で走行時間を失いながらFP2で8番手まで挽回しており、パーメインが「主要なライバル勢すべての前」と評価したそのペースを予選で結果につなげられるかが焦点となる。

  • レーシングブルズF1 独自フロントウイング機構にモントーヤ驚き「唯一のチーム」

    レーシングブルズF1 独自フロントウイング機構にモントーヤ驚き「唯一のチーム」

    レーシングブルズが2026年F1イタリアGPで投入したVCARB 03のフロントウイングに、元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤが強い関心を示した。注目したのは、ストレートモードを作動させるための機構だ。

    モントーヤによれば、ライバル勢がノーズ周辺に作動機構を配置するのに対し、レーシングブルズはフロントウイングの左右それぞれにアクチュエーターを配置。グリッドで唯一となる独自のアプローチを採用していたという。

    モントーヤが発見したレーシングブルズ独自の機構
    この特徴が確認されたのは、モンツァで行われたイタリアGP金曜日のFP2だった。当時F1TVで解説を務めていたモントーヤは、ピットレーンでレーシングブルズのVCARB 03を間近で観察し、フロントウイングの構造に目を留めた。

    「レーシングブルズのところにいるんだけど、とても興味深いものがある。彼らのフロントウイングのストレートモードには、実際に2つのアクチュエーターが使われている」

    モントーヤはそう説明し、他チームとの違いを指摘した。

    「みんなノーズ側に配置しているけど、彼らはフロントウイングの両側にそれぞれアクチュエーターを付けてここへ持ち込んだ。これは完全に違う。これをやっているのは彼らだけだ。だから、とても興味深いと思った」

    2026年のF1では従来のDRSに代わり、可動式のフロントウイングとリアウイングを使用するアクティブエアロが導入された。直線では「ストレートモード」に切り替えて空気抵抗を減らし、コーナーでは「コーナーモード」によって必要なダウンフォースを確保する。

    レーシングブルズは、そのフロントウイングを動かす方式でライバルとは異なる設計思想を採用していたことになる。

    モンツァ仕様のVCARB 03に複数のアップデート
    レーシングブルズは高速特性を持つモンツァに合わせ、VCARB 03に複数の変更を加えていた。

    リアウイングにはストレートモード時のフラップ可動量を増やす新しいアセンブリーが導入され、直線でより効率的にドラッグを削減することを狙った。また、エキゾーストのテールパイプも位置と形状が変更され、マシン中央付近の気流を整えることでフロアとリアウイングの効率向上を図っていた。

    こうしたモンツァ向けのパッケージとともに、モントーヤが注目した左右2基のフロントウイング作動機構もVCARB 03の特徴として浮かび上がった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    角田裕毅もストレートモードへの適応に苦戦
    この週末、レーシングブルズにはリアム・ローソンに代わって角田裕毅が出場していた。ローソンが左手首を負傷したアイザック・ハジャーの代役としてレッドブル・レーシングから参戦したためで、角田にとってはザントフォールトに続くVCARB 03での2戦目だった。

    金曜日のFP2ではアービッド・リンドブラッドが1分23秒349で7番手、角田裕毅は1分23秒455で10番手。角田はリンドブラッドからわずか0.106秒差まで迫り、2台そろってトップ10に入った。

    ただし、2026年型マシンへの経験が限られていた角田にとって、アクティブエアロそのものへの対応も課題のひとつだった。

    「楽しかったです。FP1は自分としてはもう少しまとまりがなかったと思います。昨年より検知ポイントや作動ポイントが多くて、ターン11の前ではSLM(ストレートラインモード)を作動させるのを何度も忘れてしまいました」

    「昨年とはいろいろ変わっていて、同じではありません。いくつか難しいところはありましたけど、最終的にはかなりうまくいきました。整理しなければならない部分はいくつかありますが、かなり満足しています」

    角田はさらに、ブーストをどこで使用するかも重要になると説明し、エネルギーデプロイメントについても金曜日の走行を通じて違いを学んだと語っていた。

    独自設計で存在感を示したレーシングブルズ
    レーシングブルズのVCARB 03はイタリアGPで競争力を示し、決勝ではリンドブラッドが8位、角田裕毅が10位に入り、2台そろってポイントを獲得した。

    チーム代表のアラン・パーメインもレース後、角田がVCARB 03でわずか2戦目ながらポイントを獲得したことを評価。レーシングブルズはホームレースとなったモンツァでダブル入賞を果たした。

    モントーヤが発見した左右2基のアクチュエーターがVCARB 03の速さにどの程度寄与しているかを単独で判断することはできない。それでも、2026年F1の新たな開発領域となったアクティブエアロで、レーシングブルズが他チームとは異なる独自の解決策を追求していることを示す興味深いディテールとなった。

  • レーシングブルズF1代表 角田裕毅を称賛「わずか2戦目で入賞は見事」

    レーシングブルズF1代表 角田裕毅を称賛「わずか2戦目で入賞は見事」

    レーシングブルズF1代表のアラン・パーメインが、2026年F1第13戦イタリアGPで10位入賞を果たした角田裕毅を称賛した。チーム復帰からわずか2戦目でポイントを獲得した角田裕毅について「見事な仕事だった」と評価した。

    角田裕毅は、負傷したアイザック・ハジャーの代役として前戦オランダGPからレーシングブルズに復帰。モンツァでは後方から順位を上げ、10位でチェッカーを受けた。アービッド・リンドブラッドも8位に入り、レーシングブルズはホームレースでダブル入賞を果たした。

    パーメイン「2台ともポイント圏内でフィニッシュできた」
    レーシングブルズにとって、イタリアGPは本拠地ファエンツァを置く母国での一戦。パーメインは、完璧な週末ではなかったとしながらも、チームが持てる力を最大限に引き出したと振り返った。

    「我々にとって堅実な週末だった。母国でレースをして、ファンの情熱を感じられるのはいつだって特別なことだ。今日は友人や家族もグランドスタンドに来て応援してくれた」

    「完璧ではなかったが、我々が持っていたものを最大限に生かせたのは間違いない。最終的に2台ともポイント圏内でフィニッシュできた」

    そしてパーメインは、8位のリンドブラッドと10位の角田裕毅の仕事を評価し、特に復帰2戦目でポイントを獲得した角田裕毅を称賛した。

    「2人のドライバーとも素晴らしい仕事をしてくれた。そして、わずか2戦目でポイントを獲得した角田裕毅は特に称えたい。見事な仕事だった」

    レーシングブルズは次戦マドリードGPに向けてすぐに準備へ入る。

    「短い間隔で次のレースがやってくる。今夜ファエンツァに戻り、明日はデブリーフを行って、すぐに迫っているマドリンクに集中する」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    角田裕毅「ポイント圏内に戻れて本当にうれしい」
    角田裕毅自身も、復帰2戦目でのポイント獲得に満足感を示した。

    「今日はいいレースができました。結果には本当に満足していますし、ポイント圏内に戻ってこられてうれしいです。これほど早くペースを取り戻せるよう助けてくれたVCARBのみんなに心から感謝しています」

    角田裕毅はミディアムタイヤで長いスティントを走り切った。当初はタイヤを最後まで持たせられるか不安もあったという。

    「ミディアムタイヤを最後まで持たせられるか少し心配していましたが、予想以上にうまく機能してくれました。マシンの新しい部分をいろいろ学ぶことを本当に楽しんでいますし、乗る機会を得るたびに積み上げていけています」

    さらに今後のF1参戦機会についても、角田裕毅は準備ができていると強調した。

    「もし今後チャンスが巡ってくるのであれば、もちろん準備はできています。でも、一番大切なのはアイザックが順調に回復を続けることです。彼の回復を心から願っています」

    角田裕毅はレーシングブルズ復帰2戦目で今季の同チーム初ポイントを獲得。リンドブラッドとのダブル入賞によってホームレースを締めくくり、パーメインからもその適応力と結果を高く評価された。

  • レーシングブルズF1首脳 イタリアGP予選「角田裕毅のQ1は計画通りにいかなかった」

    レーシングブルズF1首脳 イタリアGP予選「角田裕毅のQ1は計画通りにいかなかった」

    レーシングブルズの最高技術責任者(CTO)を務めるティム・ゴスが、2026年F1イタリアGPの予選を総括した。アービッド・リンドブラッドが6戦連続でQ3進出を果たして10番手を獲得した一方、角田裕毅は17番手でQ1敗退。ゴスは「複雑な感情が入り交じる一日だった」と振り返った。

    レーシングブルズのVCARB-03はモンツァで競争力を示しており、リンドブラッドはFP3でも上位につけた。

    しかし、角田裕毅はFP3でソフトタイヤによるクリーンな走行をまとめられず、さらに予選前には燃料漏れへの対応が必要となった。Q1では1分23秒755にとどまり、Q2進出ラインまで0.139秒届かなかった。

    「今日は複雑な感情が入り交じる一日だった」
    ゴスは、マシン自体には十分な速さがあったと説明。モンツァ特有の高速レイアウトに合わせ、ストレートでのドラッグを抑えながら、中高速コーナーで空力性能を引き出すことを目指してセットアップを進めたという。

    「今日はVCARBにとって複雑な感情が入り交じる一日だった。マシンは力強く、中高速域で究極の空力プラットフォームを引き出すことと、ストレートでのドラッグ低減を維持することの最適な妥協点を見つけるため、セットアップを細かく調整してきた」

    モンツァでは単純なマシンの速さだけでなく、予選でいかにトウを利用するかも重要になる。さらにアウトラップではタイヤを適切な作動領域に入れながら、アタックに向けてパワーユニットのバッテリーを準備しなければならない。

    「予選は、アウトラップでのタイヤの準備とパワーユニットのバッテリーレベルの準備を両立させながら、前のマシンから強力なトウを得るという、非常に複雑な作業になった」

    角田裕毅「相反する要求を正しいウインドウに入れられなかった」
    その複雑な条件をうまくまとめられなかったのが角田裕毅だった。

    ゴスは角田裕毅だけの問題とはせず、「together(ともに)」という表現を使い、チームとして必要な条件を揃えられなかったことを認めている。

    「裕毅のQ1は計画通りにはいかなかった。我々は一緒になって、これらの相反する要求のすべてを正しいウインドウに入れることができなかった」

    「エネルギーのマネジメントという点では、モンツァはザントフォールトとはまったく異なるコースだ。適応しなければならないことが多かったと言っていい」

    角田裕毅自身も予選後、アウトラップの準備に加えてパワーユニットとタイヤを適切なウインドウに入れることが難しかったと説明。また、ストレートだけで0.5秒以上を失っていたとして、「自分でコントロールできることは最大限やった」と語っている。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    リンドブラッドは6戦連続Q3進出
    一方、リンドブラッドはQ1とQ2を突破し、6戦連続となるQ3進出を果たした。

    「アービッドは最初の2つのセッションを余裕を持って突破し、今回もQ3の最終シュートアウトまで進んだ」

    Q3は僅差の争いとなり、リンドブラッドは1分22秒286で10番手。本人は最後のアタックで約0.1秒を失ったと説明しており、完璧にまとめていれば8番手が可能だったと考えている。

    ゴスも、あとわずかなタイムを引き出すことができれば、さらに1つか2つ順位を上げられたとの見方を示した。

    「非常に接近したセッションになったが、我々はフロントを走るチームと直接競い合う位置にいた。すべてを完璧にまとめることができていれば、さらに1つか2つ順位を上げるために必要な数百分の1秒を見つけられたと感じている」

    「それでも、再びトップ10からスタートできることには満足しているし、明日はポイントを争える強いポジションにいるはずだ」

    角田裕毅のQ1敗退という悔しい結果がある一方、リンドブラッドは6戦連続でQ3に進出。ゴスの言葉通り、レーシングブルズにとって明暗が分かれる予選となったが、VCARB-03そのものはモンツァでもポイントを争えるだけの競争力を示した。

  • レーシングブルズF1 角田裕毅のリア安定性改善で「セットアップの手掛かりを得た」

    レーシングブルズF1 角田裕毅のリア安定性改善で「セットアップの手掛かりを得た」

    レーシングブルズF1代表のアラン・パーメインは、2026年F1イタリアGP初日のフリー走行で10番手につけた角田裕毅の改善を評価。ソフトタイヤでリアの安定性が大幅に向上し、セットアップの方向性を見いだせたと明かした。

    レーシングブルズはモンツァで好調なスタートを切り、FP2ではアービッド・リンドブラッドが7番手、角田裕毅が10番手と2台そろってトップ10入り。パーメインはリンドブラッドの速さにも強い印象を受けており、予選では2台そろってQ3に進出することを目標に掲げている。

    角田裕毅はリアの安定性改善でステップ
    角田裕毅はFP1を1分24秒571の12番手で終え、7番手だったリンドブラッドから0.769秒差をつけられた。しかしFP2では1分23秒455を記録して10番手まで浮上し、リンドブラッドとの差を0.106秒まで縮めた。

    パーメインによれば、レーシングブルズはFP1を終えた段階でシャシーとパワーユニットの双方に改善の余地があることを確認。セッション間に調整を加えたことがFP2でのパフォーマンス向上につながったという。

    「いい一日だった。特にFP2は良かった。FP1はシャシー側もパワーユニット側も完璧ではなかったが、どこを調整すればいいのかは分かっていた。そこに変更を加えて、正直なところFP2は非常に強かった」

    そのなかで角田裕毅は、ミディアムタイヤからソフトタイヤに履き替えた際に大きくタイムを伸ばした。

    「裕毅はミディアムからソフトに替えたところで非常にいいステップを踏んだ。ソフトではものすごく満足していた」

    「本人によれば、それはリアの安定性が大幅に良くなったことによるものだった。それによって、裕毅のセットアップをどの方向に進めればいいのか、我々にとっていい手掛かりが得られた」

    FP2の最初のソフトタイヤでのアタックでは角田裕毅が一時リンドブラッドを上回っており、FP1で約0.8秒あったチームメイトとの差を大きく縮めた。

    リンドブラッドは「ミディアムで飛ぶように速かった」
    一方、パーメインはFP1、FP2ともに7番手につけたリンドブラッドのパフォーマンスにも強い評価を与えた。

    特にFP2序盤にミディアムタイヤで見せたペースは印象的だったという。

    「第2セッションの序盤、アービッドはミディアムで本当に飛ぶように速かった」

    リンドブラッドはその後ソフトタイヤに履き替えたが、アタックラップでトラフィックに遭遇したため、本来の速さを示すことができなかった。

    「ソフトではきちんとしたラップを見ることができなかった。シケインでルイス(ハミルトン)に引っかかったと思う。それでも7番手だったからね」

    リンドブラッドはFP2で1分23秒349を記録。ソフトタイヤで十分なアタックができなかったにもかかわらず7番手を確保したことで、レーシングブルズのマシン自体にも予選に向けて競争力があることを示した。

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    エネルギーデプロイメントにもタイム向上の余地
    レーシングブルズが予選までにさらに詰めていくポイントが、パワーユニットのエネルギーデプロイメントだ。

    長いストレートが続くモンツァでは、電気エネルギーをどこで使用するかがラップタイムに大きく影響する。パーメインは、初日の走行を通じてその最適化を進めてきたと説明した。

    「デプロイメントを正しく設定することで、間違いなくラップタイムを稼ぐことができる。面白いのは、全員がGPSデータを持っているので、他が何をやっているのかを見ることができることだ」

    「各チームがシミュレーションをもとにプランを持ち込んで、そこから少しずつ調整していく。我々もFP1とFP2を通じてそれをやってきた」

    レーシングブルズは英国のファクトリーでもシミュレーションを継続し、予選に向けてデプロイメント戦略をさらに最適化する。

    「2台ともQ3に進めることが目標」
    モンツァではスリップストリームを巡る位置取りによって予選が混乱する可能性がある。それでもパーメインは、レーシングブルズには少なくともQ1を突破するだけのパフォーマンスがあると考えている。

    「Q1については、問題なく抜けられるだけのものはあると思っている。もちろん、これが後で『あんなことを言わなければよかった』となるかもしれないけどね。ただ、P16に対してコンマ数秒のマージンがあるように見えるので、大丈夫だと思う」

    Q2ではトップチーム勢がトウをそれほど重視しないと予想しており、それがコース上の流れを作るとみている。

    「Q2でも助けになると思う。トップ勢はQ2ではトウをそれほど気にしないだろうから、彼らがコースに出れば、他のみんなもそれについて出ていくことになる」

    一方、本格的な駆け引きが始まるのはQ3になると予想する。

    「おそらくゲームが始まるのはQ3だろう。でも、2台とも最終セッションに進めれば、それが我々の目標だ。今年はそれを何度も達成しているし、そこまで行ければ少し楽になる」

    FP2ではリンドブラッドが7番手、角田裕毅が10番手と、レーシングブルズの2台がトップ10入り。リンドブラッドはミディアムで強烈なペースを示し、角田裕毅もリアの安定性改善によってFP1から大きく前進した。パーメインはそれぞれの走りに手応えを得ており、予選では2台そろってQ3進出を狙う。

  • レーシングブルズF1 イタリアGPで空力アップデート投入 角田裕毅が引き続き出場

    レーシングブルズF1 イタリアGPで空力アップデート投入 角田裕毅が引き続き出場

    レーシングブルズは、2026年F1第13戦イタリアGPに向けて新たな空力アップデートを投入する。モンツァはチームにとってホームレースであり、左手首の負傷から回復途上にあるアイザック・ハジャーに代わって、角田裕毅が引き続きマシンをドライブする。

    前戦オランダGPで急きょレーシングブルズに復帰した角田裕毅について、チーフテクニカルオフィサーのティム・ゴスは適応力を高く評価。モンツァでも問題なくマシンに適応できるとの自信を示した。

    2026年F1マシンで迎えるモンツァの新たな課題
    「2026年シーズンのヨーロッパラウンドは、モンツァで行われるイタリアGPへと続く。我々VCARBにとってホームレースだ」

    ティム・ゴスはそう語り、モンツァ特有の要求について説明した。

    「モンツァは長いストレート、強いブレーキングゾーン、シケイン、そしていくつかの中高速コーナーで知られている。伝統的に、各チームはコーナリングスピードとストレートスピードのバランスを最適化するため、低いダウンフォースレベルを選択してきた。しかし、2026年にレギュレーションが大幅に変更されたことで、このサーキットはまったく新しい課題をもたらすことになる」

    2026年のF1ではパワーユニットの電動化比率が大幅に高まり、ストレートの長いモンツァでは、単純な最高出力だけでなく電気エネルギーをいかに効率良く使うかが重要になる。

    「サーキットの特性として、依然としてパワーユニットの性能と空力効率が重要になる。しかし、今シーズンはハイブリッド化がさらに進んでいるため、ストレートでのスピードを最大化するために、パワーユニットの電気系コンポーネントのエネルギー効率を最適化することが我々の焦点になる」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム イタリアグランプリ

    空力アップデートで効率改善を狙う
    レーシングブルズはイタリアGPに向け、VCARB-03にさらなる空力アップデートを投入する。

    特に重要になるのが、コーナリング時に必要なダウンフォースと、ストレートでドラッグを減らして最高速を伸ばす性能の両立だ。

    「シャシーについては、さらにいくつかの空力アップデートを導入する。全体的なパフォーマンスを引き上げることに加えて、コーナリングモードからストレートモードへ移行した際の揚抗比を改善することが目的だ」

    2026年型F1マシンではアクティブエアロが導入されており、コーナリングモードとストレートモードを使い分ける。高速区間の比率が非常に高いモンツァでは、この切り替えを含めた空力効率がラップタイムを大きく左右することになる。

    C3からC5の最もソフトな組み合わせ
    ピレリはイタリアGPにC3、C4、C5という最もソフト寄りの3種類のコンパウンドを持ち込む。

    ゴスは3種類すべてが決勝で使用可能な選択肢になると予想し、タイヤデグラデーションの管理次第で1ストップと2ストップの両方が考えられるとしている。

    「ピレリは最もソフトな組み合わせとなるC3、C4、C5を持ち込む。いずれもレースで使用可能な選択肢になるはずだ。タイヤのデグラデーションを各チームがどれだけうまく管理できるかによって、戦略は1ストップまたは2ストップになると考えている」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    角田裕毅がイタリアGPでも続投
    レーシングブルズでは、ハジャーが左手首の負傷から引き続き回復を進めているため、角田裕毅がイタリアGPでも出場する。

    角田裕毅は前戦オランダGPで急きょレーシングブルズに復帰。限られた準備期間のなかでVCARB-03への適応を進めた。

    ゴスは、その適応ぶりを高く評価している。

    「パッケージから最大限のパフォーマンスを引き出す方法を見つけるため、忙しい週末になると予想している。アイザックがまだ手首の負傷から回復しているため、裕毅が引き続き我々のマシンをドライブする」

    「彼は先週、見事に適応してくれた。今週末も同じように適応してくれることを我々はまったく疑っていない」

    レーシングブルズにとってホームレースとなるイタリアGPでは、角田裕毅のさらなる適応とともに、新しい空力アップデート、そしてモンツァ特有の長いストレートに合わせた電気エネルギーの使い方が重要なポイントとなる。

  • レーシングブルズF1 ローソン&リンドブラッド続投が最有力 ツォロフはリザーブか

    レーシングブルズF1 ローソン&リンドブラッド続投が最有力 ツォロフはリザーブか

    レーシングブルズは、2027年F1シーズンもリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドのコンビを継続する方向に傾いている。GPblogが独自情報として報じた。

    F2選手権をリードするニコラ・ツォロフも2027年のレーシングブルズ昇格候補として注目されているが、現時点ではレースシートではなく、テスト兼リザーブドライバーに起用される可能性が最も高いという。

    レーシングブルズに「3人で2席」の選択肢
    レーシングブルズは2027年に向けて、恵まれた状況にある。現在レギュラードライバーを務めるリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドに加え、レッドブル育成のツォロフがF2で好成績を残し、F1昇格を強くアピールしているからだ。

    つまり、レーシングブルズには事実上「3人の有力候補に対して2つのF1シート」という状況が生まれている。

    しかし、レーシングブルズCEOのピーター・バイエルは、それを問題とは捉えていない。

    「いいえ。アービッドもリアムも素晴らしい仕事をしているからだ。リアムは現在ドライバーズ選手権9位だったと思うし、予選でもレースでも非常に速いことを示している」

    「実際、ニコラについても同じことが言える。彼はF2で非常にいい仕事をしている」

    バイエルはGPblogを含むメディアにそう語った。

    ツォロフはイモラでF1初テスト
    ツォロフは今週、レーシングブルズの旧型F1マシンを使用したTPC(Testing of Previous Cars)に参加し、イモラで初めてF1マシンをドライブした。

    レーシングブルズにとっては、現在F2選手権首位に立つブルガリア人ドライバーが、現段階でF1にどこまで適応できるのかを直接評価する重要な機会となった。

    ただし、バイエルはテストを前に、ツォロフが2027年のレーシングブルズのシートを獲得するかどうかについて明言を避けていた。

    「最終的に来年のドライバーラインアップを決めるのは、チーム代表のアラン・パーメインだ。だから彼がチームにとって最善の判断をすることになる」

    ツォロフはTPCでクラッシュすることなく最低300kmを走行すれば、F1のフリー走行に出走するための条件を満たすことになる。レーシングブルズが今季終盤にFP1の機会を与える可能性も高いとみられている。

    ニコラ・ツォロフ(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ローソン&リンドブラッド残留が現時点の本命
    一方、GPblogが関係者から得た情報によると、現時点でレーシングブルズが最も有力視している2027年の布陣は、ローソンとリンドブラッドの続投だという。

    ローソンは予選、決勝の双方で速さを示し、ポイントを積み重ねている。リンドブラッドもF1ルーキーとして経験を重ねながら評価を高めており、チーム側は現在のコンビを変更する必要性を強く感じていないようだ。

    そのため、F2でタイトル争いをリードするツォロフが好成績を残していても、即座にレギュラーシートへ昇格させることが既定路線になっているわけではない。

    ツォロフは2027年テスト兼リザーブが有力
    GPblogによれば、現時点で最も可能性が高いシナリオは、ツォロフを2027年のレーシングブルズのテスト兼リザーブドライバーに据えるというものだ。

    この形であれば、レーシングブルズはローソンとリンドブラッドという現在のラインアップを維持しながら、ツォロフにF1での経験を積ませ、将来的なレギュラー昇格に備えることができる。

    もちろん、2027年のドライバーラインアップが正式決定したわけではない。ツォロフのTPCでの評価や今後のF2での成績、ローソンとリンドブラッドのシーズン終盤のパフォーマンスも判断材料となる。

    それでも、現段階ではレーシングブルズが2027年もローソンとリンドブラッドをレースドライバーとして残し、ツォロフをテスト兼リザーブとしてF1プロジェクトに組み込む構想が最有力となっている。

  • レーシングブルズF1 ローソンとリンドブラッドに唯一のルール「接触禁止」

    レーシングブルズF1 ローソンとリンドブラッドに唯一のルール「接触禁止」

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドによる激しいチーム内バトルを歓迎しながらも、2人にひとつだけ明確なルールを課している。「互いに接触するな」というものだ。

    2026年のF1でレーシングブルズはコンストラクターズ選手権5位を争っており、現在66ポイントを獲得。アルピーヌに5ポイント差をつけ、チーム史上最高となるランキング5位を目指している。

    その一方で、ローソンとリンドブラッドの間では将来のレッドブル昇格やF1シートを巡る競争も激しさを増している。

    激しさを増すローソンとリンドブラッドのチーム内対決
    レーシングブルズは現在、F1のトップ4チームに続く「ベスト・オブ・ザ・レスト」の座を巡り、アルピーヌと接戦を繰り広げている。

    その争いと同時進行で注目されているのが、ローソンとリンドブラッドによるチーム内対決だ。

    2人は単純にチームメイト同士として競っているだけではない。将来的にレッドブル・レーシングのシートが空いた場合、その候補となる立場を争っている。さらにF2選手権をリードするレッドブル育成のニコラ・ツォロフもF1昇格候補として控えており、両者にとって現在のパフォーマンスは今後のキャリアを左右する重要な意味を持つ。

    今季はすでに両者がコース上で接近する場面が何度もあった。

    中国GPでは、ローソンがチームメイトのリンドブラッドから攻撃を受ける展開となったが、セーフティカーのタイミングがローソンに味方した。

    オーストリアGPではさらに緊張が高まった。ローソンはリンドブラッドが攻撃してこないとチームから伝えられていたにもかかわらず、実際にはリンドブラッドが仕掛けてきたことで、「チームの言うことを聞くのはこれが最後だ」と無線で不満を爆発させた。

    その後もシルバーストン、ベルギーGP、ハンガリーGPで2人は接近戦を演じている。

    興味深いことに、2人がそろってポイントを獲得した5戦のうち4戦では、ローソンとリンドブラッドが連続した順位でチェッカーを受けている。そして、その4戦はいずれもローソンが前でフィニッシュした。

    現在ローソンは43ポイントでドライバーズランキング9位につけ、23ポイントで11位のリンドブラッドを20ポイント上回っている。

    パーメイン代表が課す唯一のルール「互いに接触するな」
    チーム内での競争が激しくなっているものの、パーメインは両ドライバーのバトルを制限する考えはない。

    その代わり、レース前には必ず守るべきひとつのルールを伝えているという。

    「彼らを信頼するしかない」

    パーメインはRacerにそう語った。

    「もちろんレース前には話をする。僕は彼らに『いいか、レースをしていい。ただし互いに接触するな』と言っている」

    「それが僕からの唯一の要求だ。互いに接触するな」

    チームメイト同士がコース上で争うこと自体については、むしろ現在のレーシングブルズの競争力を示す好ましい状況だと考えている。

    「これはうれしい悩みだ。正直に言えば、彼らがコースに出れば、僕にとってはドライバーAとドライバーBだ。彼らにもそう伝えている」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    「どちらが前でも構わない」最優先はコンストラクターズ選手権
    パーメインにとって重要なのは、ローソンとリンドブラッドのどちらがチーム内で上位になるかではない。

    「どちらの順番でフィニッシュしても構わない。僕たちにとってコンストラクターズ選手権がすべてだ」

    レーシングブルズにとって、今季のランキング5位争いには特別な意味がある。

    チームは前身時代を含め、コンストラクターズ選手権で6位を上回ったことがない。現在の5位をシーズン終了まで守ることができれば、チーム史上最高成績となる。

    パーメインは、今季の躍進が特定のひとつの要因によるものではなく、チーム全体が機能している結果だと説明する。

    「素晴らしいシーズンになっている。もちろん、この素晴らしいチームで働く一人ひとりの努力によるものだ。ファエンツァのみんな、ミルトンキーンズのみんなの力だ」

    特に大きいのが、マシンに投入したアップグレードが期待通り機能していることだという。

    「違いを生み出しているのは、マシンに投入したものがすべて機能していることだ。かなり大きなアップグレードを持ち込んでも、コースに出ればきちんと機能している」

    「ドライバーたちも結果を出している。本当にあらゆる部分がうまく機能している」

    F1での将来も懸かる2人の競争
    ローソンは今季43ポイントを獲得し、ランキング9位と中団勢の中で存在感を示している。一方、リンドブラッドもルーキーながら23ポイントを挙げ、チームのコンストラクターズ選手権5位争いに貢献している。

    さらに背後にはF2首位のツォロフという次のレッドブル育成ドライバーも控える。レーシングブルズの2人にとって、チームメイトとの勝負は単なる2026年シーズンの順位争いだけではなく、今後のF1キャリアにも直結する。

    それでもパーメインが求めるのは、チームオーダーによって競争を封じることではない。自由に戦わせながら「接触しない」という最低限の一線だけを設定する方針だ。

    コンストラクターズ選手権5位というチーム史上最高成績を目指すレーシングブルズにとって、ローソンとリンドブラッドの激しい競争をポイント獲得につなげ続けられるかが、シーズン後半戦の重要な鍵となる。