タグ: マックス・フェルスタッペン

  • マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP初日「まだトップとの差は大きい」

    マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP初日「まだトップとの差は大きい」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1イタリアGP初日のフリー走行2回目(FP2)を9番手で終え、レッドブル・レーシングのマシンバランスを整えるのに苦戦したと明かした。それでも、土曜日に向けたセットアップ変更によってトップ勢との差を縮められることを期待している。

    フェルスタッペンはFP1でRB22のステアリングを岩佐歩夢に譲ったため、この日自身が走行したのは60分間のFP2のみ。

    限られた走行時間のなかでマシンへの適応を進めたが、トップ3チームだけでなく、アービッド・リンドブラッドやオリバー・ベアマンにも先行を許す9番手にとどまった。

    FP2のみの走行でマシンバランスに苦戦
    レッドブル・レーシングはモンツァでもトップ3チームから明確な差をつけられており、フェルスタッペンも現状ではそのギャップが大きいことを認めている。一方、スリップストリームの効果が大きいモンツァでは展開次第でチャンスが生まれる可能性もある。

    「今日はマシンのバランスをうまく合わせるのが難しかった。明日に向けてもう少しラップタイムを見つけるために、ここは取り組む必要がある」

    「まだトップランナーとの差は大きいけど、予選では1周のラップで少しでもその差を縮められればと思っている」

    決勝については、予選以上にトップ勢へ接近できる可能性があると考えている。ただし、ロングランでの勢力図については、現時点では判断が難しいとした。

    「レースではさらに近づければいいし、ロングランでももう少しすべてがうまくまとまってくれればと思っている。ただ、そこは予測するのが少し難しい」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    夜間のセットアップ変更で改善を狙う
    フェルスタッペンとレッドブル・レーシングは、金曜日のデータを分析し、土曜日に向けてRB22のセットアップを見直す。特に課題となっているのは、コーナーでのバランスを狙った状態に近づけることだ。

    「今夜、マシンに対して何ができるのかを確認して、ポジティブな変更ができるかを見ていく。コーナーで本来求めているバランスをうまくまとめたい」

    また、自身がFP1を走れなかったことについて不満を示すことはなく、代わりに走行した岩佐歩夢にとって良い機会になったと語った。

    「もちろん、今日は僕にとってFP2だけだったけど、歩夢がドライブするチャンスを得られたのはよかった」

    フェルスタッペンにとって、FP1を欠場したことで通常より限られたデータからセットアップを仕上げなければならない週末となった。現状ではトップ勢との差を認めざるを得ないが、金曜夜の作業でRB22のコーナーバランスを改善し、予選では1周の速さ、決勝ではロングランでその差を縮めることを目指す。

  • マックス・フェルスタッペン F1オランダGPで深刻な体調不良「週末全体が酷かった」

    マックス・フェルスタッペン F1オランダGPで深刻な体調不良「週末全体が酷かった」

    マックス・フェルスタッペンは、F1オランダGPで深刻な体調不良に苦しんでいたことを明かした。インフルエンザのような症状はレース後も数日間続いたが、1週間の休養を経て、今週末のイタリアGPを前に完全に回復したという。

    一方、体調面の不安が解消されたフェルスタッペンは、モンツァでのレッドブル・レーシングの競争力について厳しい見通しを示している。

    長いストレートを持つモンツァでは2026年型F1マシンのエネルギー管理が大きな課題となり、「奇跡は期待していない」と語った。

    オランダGPでは「かなり体調が悪かった」
    母国ザントフォールトで行われたオランダGPで、フェルスタッペンは週末を通して万全の状態ではなかった。

    決勝ではオープニングラップに大クラッシュを喫してリタイアしたが、事故による身体へのダメージよりも、週末を通して続いた体調不良の方がつらかったという。

    「かなり体調が悪かった。でも完全に治ってみると、普通に元気でいられることがどれだけ素晴らしいか、あらためて実感するよ」

    「ザントフォールトでは週末全体がひどかったし、終わってからも数日間はまだ調子が良くなかった」

    「だから、回復するための1週間があって、また元気になれたのは本当に良かった。あれほど体調が悪くなったのは本当に久しぶりだったからね」

    クラッシュの衝撃については、大きな問題はなかった。

    「衝撃という意味では大丈夫だった。SAFERバリアだったからね。あれに当たったのは初めてだったけど、実際にかなりうまく機能してくれた」

    オランダGP後もしばらく症状が残っていたフェルスタッペンだが、イタリアGPを迎える現在は回復しており、体調面での懸念はなくなっている。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) イタリアグランプリ

    モンツァでは一転してマシンのエネルギー問題を警戒
    体調面では万全に戻った一方、フェルスタッペンはイタリアGPについて楽観視していない。

    最大の理由は、長いストレートが特徴のモンツァで求められるエネルギー管理だ。2026年のF1では電気エネルギーへの依存度が高まっており、モンツァのようなエネルギー効率の厳しいコースでは、その使い方がラップタイムやレースでの攻防に大きく影響する。

    「かなり厳しくなると思う。このサーキットはエネルギー効率がすごく悪い。でも、あまりネガティブなことばかり言いたくはない。こういうものだからね。もう精神的には受け入れている」

    「少し違った週末になることを想定して準備してきた。ずっと全開でプッシュできるわけではないし、アクセルペダルを優しく扱わなければならない。そういう言い方になるかな」

    フェルスタッペンは2023年の段階から、2026年レギュレーションではモンツァのようなサーキットでエネルギー管理が問題になる可能性を指摘していた。

    その後、FIAとF1は状況を改善するための変更を進めてきたものの、フェルスタッペンは根本的な問題が解決したわけではないと考えている。

    「良くするために変更はいろいろ行われている。でも、良くなったからといって問題が解決したという意味ではない。解決にはまだ程遠い」

    「みんなできる限りのことをやっている。FIAもF1も、今の状況に対応しようとしている」

    特に決勝では、エネルギーをどこで使い、どこで温存するのかが重要になる。前車を追いかけたり、オーバーテイクを仕掛けたりする際にも制約が生じる可能性がある。

    「進入から走行中、立ち上がりまでどう管理するのか、みんなにとってかなり難しい経験になると思う。実際に誰かを抜くためにどこまでプッシュできるのか、僕にも分からない」

    レッドブルの競争力にも慎重「奇跡は期待していない」
    エネルギー管理の難しさに加え、フェルスタッペンは現在のレッドブルの競争力そのものについても現実的な姿勢を示している。

    「現時点でチームがどの位置にいて、どんなパフォーマンスなのかについて現実的になる必要がある。ただ、いい週末にできるように努力するだけだ」

    「ここではエネルギーの面ですでにかなり複雑になることは分かっている。まずそこを理解して、それから勢力図のどこにいるのかを見ることになる」

    「ここ数戦を見れば、現実的にならなければならない」

    特にレッドブルは、エネルギー効率が厳しいサーキットで十分な強さを発揮できていないとフェルスタッペンは認める。

    「エネルギー効率の悪いサーキットでは、僕たちはエネルギー面で特に良かったわけではない。だから、ここで奇跡が起きるとは期待していない。厳しくなるだろうね」

    さらに、ライバル勢がシーズン中のアップデートによって前進していることも懸念材料となっている。

    「周囲の他チームは今アップデートを持ち込んでいて、前進している。僕たちはその前からすでに遅れていたから、今になってそれが変わるとは思っていない」

    「ただ、マシンについてもっと学んでいく。来年に向けて変えたいことについても理解を深めていきたい」

    オランダGPでの体調不良からは完全に回復したフェルスタッペンだが、イタリアGPではモンツァ特有のエネルギー管理とレッドブルの現在の競争力という別の難題に直面する。本人も大幅な状況改善には慎重で、まずは2026年型マシンへの理解を深めながら、現実的な結果を目指す週末となりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン F1のV8復活を2030年まで待つ覚悟「受け入れる」

    マックス・フェルスタッペン F1のV8復活を2030年まで待つ覚悟「受け入れる」

    マックス・フェルスタッペンは、F1とFIAとの協議を経て、将来的なV8エンジン復活を見据えながら、現行パワーユニット(PU)規則を受け入れる姿勢を示した。現在の2026年型PUには依然として満足していないものの、2027年と2028年に予定される変更、さらに2030年を視野に入れた次世代エンジン構想を踏まえ、「待つ用意がある」と語っている。

    2026年に導入された新PU規則をめぐっては、フェルスタッペンはシーズン前から厳しい批判を続けてきた。

    一方でF1とFIAも電動側への依存度を抑える方向で規則を段階的に修正する方針を固めており、その先にはV8エンジン復活という大きな選択肢も浮上している。

    2026年型PUを「素晴らしいとは言えない」と評価
    2026年のF1では、内燃エンジン(ICE)と電動側の出力比率が大きく変化した。2025年まではおおむねICEが80%、電動側が20%だったのに対し、新規則では両者の比重が大幅に接近した。

    このコンセプトにフェルスタッペンは早い段階から疑問を呈していた。プレシーズンテストでは新世代マシンを「アンチ・レーシング」と表現し、「ステロイドを使ったフォーミュラEのようだ」とまで評している。

    特に問題視してきたのが、電気エネルギーのマネジメントがドライビングやレースそのものに与える影響だ。サーキットによってはエネルギーの使い方がパフォーマンスを大きく左右し、従来のF1とは異なる走らせ方を要求される。

    当時は、状況次第ではF1から早期に退く可能性まで示唆していたフェルスタッペンだが、その後レッドブル・レーシングとの契約を2030年末まで延長した。

    そして現在は、現行規則に対する不満そのものは変わっていないものの、その先に予定されている改善を含めて受け止めようとしている。

    「僕は今の状況を受け入れている。もちろん、個人的には満足していない」

    フェルスタッペンは現在のPU規則についてそう語った。

    「でも同時に、F1やFIAと話し合ってきたなかで、来年とその翌年に向けて少しずつ改善しようとしている。それに僕が契約した年まで考えれば、V8が復活する可能性への扉も開かれている。だから僕はそれを受け入れるつもりだ。ただ、現時点で素晴らしいかと言われれば、そうではない」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    2027年と2028年にICEの比重を段階的に拡大
    フェルスタッペンが「少しずつ改善」と表現した背景には、すでに決まっているPU規則の変更がある。

    2027年にはICEの最大出力が現行の420kWから450kWへ引き上げられ、ICEと電動側の出力配分も見直される。さらに2028年にはICE側の比重を一段と高め、出力配分を60対40まで変更する方向となっている。

    つまり2026年規則をそのまま維持するのではなく、F1とFIAは段階的にICEへの依存度を高めることで、現在表面化している問題への対応を進める。

    フェルスタッペン自身も、F1およびFIAとの協議に参加しながら、こうした方向性について意見を交わしてきた。

    「僕は今でもレースが大好きだ。今もF1マシンであることに変わりはないし、サーキットによって良いところもあれば、そうではないところもある。そして、いくつかの部分について改善できることは間違いなく分かっている」

    「だから、これから数年かけて少しずつ良くなっていくことを願っている」

    2030年のV8復活が長期契約の先に
    その先にあるのがV8エンジンの復活だ。

    FIA会長モハメド・ベン・スレイエムは、2030年を次世代PU導入のターゲットとしており、V8エンジンをF1に復活させる構想を推進している。実現すれば、2013年以来のV8復活となる。

    フェルスタッペンがレッドブル・レーシングと新たに結んだ契約も2030年末までとなっている。このため、現在の契約期間は次世代PUへの移行が想定される時期と重なる。

    今回の発言で重要なのは、フェルスタッペンが単純に現行PUへの批判を撤回したわけではない点だ。「個人的には満足していない」「現時点では素晴らしくない」という評価は変えていない。

    その一方で、F1とFIAとの直接的な話し合いを通じて、2027年、2028年と段階的に改善し、その先にV8復活の可能性を残すロードマップであれば受け入れられるという姿勢に変化している。

    そしてV8が実際に2030年から復活することになれば、フェルスタッペンが2030年代もF1でレースを続ける可能性も出てくる。

    現行PUへの不満から将来の引退まで口にしていたフェルスタッペンにとって、V8復活への「開かれた扉」は、F1に残り続けるうえで無視できない要素となっている。

  • レッドブルF1代表メキースがフェルスタッペン「年俸8000万ドル」説を否定

    レッドブルF1代表メキースがフェルスタッペン「年俸8000万ドル」説を否定

    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースが、マックス・フェルスタッペンの新契約をめぐって浮上した「年俸8000万ドル(約127億円)」との噂に反応した。2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグから直接その金額をぶつけられたメキースは、笑顔を見せながら否定している。

    レッドブルはF1オランダGPを前に、フェルスタッペンとの契約を2年間延長し、少なくとも2030年末までチームに残留することを発表した。

    近年はマクラーレンやメルセデスへの移籍が盛んに取り沙汰されてきたが、今回の長期契約によって将来をめぐる憶測にはひとまず終止符が打たれた。

    ロズベルグが「年俸8000万ドル」説をメキースに直撃
    フェルスタッペンの新契約について、レッドブルから給与などの金銭的条件は公表されていない。ただし、28歳のオランダ人ドライバーが今回の契約延長に伴って昇給したとみられている。

    オランダGPの週末、Sky Sports F1のインタビューでロズベルグは、自身が耳にしたというフェルスタッペンの新たな年俸についてメキースに直接質問した。

    「ローラン、マックス陣営から聞いた話では、彼が残留を決めた理由のひとつは、あなたがチームを引き継いでからのやり方を本当に気に入っているからだそうだ。あなたが作っているカルチャーや、チームを前進させている方法を評価していると。そこはおめでとうと言いたい」

    そう切り出したロズベルグは、続けて核心に踏み込んだ。

    「でも、これも聞かなければならない。僕が聞いているのは年俸8000万ドル(約127億円)だ。本当なのか? その数字に近いのか? かなり大きな金額だよね」

    これに対し、メキースは笑顔を浮かべながら答えた。

    「その2つの話は、どちらも正しくない」

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)

    残留の決め手は「2000人への信頼」
    メキースは、フェルスタッペンが契約延長を決断した背景について、自身の存在や巨額の報酬ではなく、レッドブルで働く約2000人のスタッフに対する信頼が大きかったと説明した。

    「本当に重要なのは、マックスがミルトンキーンズにいる2000人のスタッフを信頼しているということだ。シャシー側も、PU側も含めてね。彼は我々のスタッフに何ができるのかを知っている。そして将来に向けて、我々を信頼することを選んでくれた」

    「だから我々は、その信頼に応えようとしている。彼は我々にとって、単に世界で最も速いドライバーというだけの存在ではない。できるだけ早く、彼に速いマシンを用意できるようにしたい」

    メキースは2025年7月にクリスチャン・ホーナーが退任した後、レッドブル・レーシングのチーム代表を引き継いだ。ロズベルグはメキース就任後のチーム文化もフェルスタッペンの残留を後押ししたとの情報を示したが、メキース自身はその見方についても否定し、組織全体への信頼を強調した形だ。

    フェルスタッペン「このチームでキャリアを終えるのが目標」
    新契約へのサインに際し、フェルスタッペン自身もレッドブルへの長期的な思いを語っている。

    「僕はずっと言ってきたし、ディートリッヒ(マテシッツ)がまだ生きていたころから言っていた。僕の目標は、このチームでキャリアを終えることだ。それに近づいていると思う」

    「もちろん、まだこれから何年もある。でも、それが今も目標だ」

    フェルスタッペンにとって契約延長発表後のホームレースは残念な結末となった。F1オランダGP決勝ではオープニングラップ終盤に大クラッシュを喫し、レースを早々にリタイアしている。

    それでも、2030年末まで続く新契約によって、レッドブルとフェルスタッペンの関係はさらに長期的なものとなった。年俸8000万ドル(約127億円)という具体的な数字についてメキースは否定したが、チームがフェルスタッペンを「世界で最も速いドライバー以上の存在」と位置づけ、その信頼に速いマシンで応えることを最優先としている姿勢は明確だ。

  • マックス・フェルスタッペン 100人抜きに挑戦 世界最大級のカートレース開催

    マックス・フェルスタッペン 100人抜きに挑戦 世界最大級のカートレース開催

    マックス・フェルスタッペンが、F1マシンをカートに乗り換え、100人のライバル全員をオーバーテイクする前代未聞のチャレンジに挑む。9月16日にシルバーストン・サーキットで「Max vs 100」と題した世界最大級のカートレースが開催される。

    4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは最後尾からスタートし、レッドブルのアスリートや著名人、コンテンツクリエイター、一般ファンなど世界各地から集まった100人を相手に、全員を抜くことを目指す。

    イベントはDisney+で世界に向けてライブ配信される。

    フェルスタッペンがカートの原点へ
    フェルスタッペンにとってカートは、F1へとつながるレーシングキャリアの原点だ。

    4歳でカートを始め、7歳から選手権に参戦。ベルギーとオランダで実績を積み、その後は世界選手権やヨーロッパ選手権で数々のタイトルを獲得した。特に2013年にはカート界で圧倒的なシーズンを送り、その後フォーミュラカーへとステップアップ。2015年にはF1デビューを果たした。

    今回の「Max vs 100」では、その原点であるカートに戻り、通常のレースとは大きく異なる条件で自らの技術を試すことになる。

    「カートでは、スタート、ディフェンス、オーバーテイクといったすべての基本を学ぶ」

    フェルスタッペンはそう語る。

    「もちろん、僕は人生の長い期間をカートに費やしてきたから、戻ってくるのはいつだって楽しい」

    「重要なのはカートのグリップを理解することだ。何年もカートをやってきたから、かなり自然に感覚を取り戻せると思う。目の前で繰り広げられる大混乱を見るのを楽しみにしているよ」

    最後尾から100人全員をオーバーテイク
    今回フェルスタッペンに課されるミッションは単純明快だ。101台が並ぶグリッドの最後尾からスタートし、自分より前にいる100人すべてをオーバーテイクする。

    対戦相手はプロのレーシングドライバーだけで構成されるわけではない。レッドブルのアスリート、著名人、コンテンツクリエイターやパーソナリティ、さらに世界各地から招待された一般ファンなど、多彩な100人が参加する。

    参加者には、ウルトラランナーのアルダ・サーチ、バスケットボールのシューティングスペシャリストとして知られるクリス“リーサル・シューター”マシューズ、英国のフリースタイル・マウンテンバイクライダー、マット・ジョーンズらレッドブルのアスリートも含まれる。

    通常はF1でグリッド前方からスタートすることの多いフェルスタッペンだが、今回は100台のカートが行く手を阻む。純粋な速さだけでなく、トラフィックを読み、どこで仕掛けるかを瞬時に判断する能力が試される。

    101台のためにシルバーストンに専用コース
    100人対フェルスタッペンという異例のレースを実現するため、シルバーストンには今回のイベント専用レイアウトが用意された。

    コース設計を担当したのは、レースディレクターを務めるフランス人レーシングドライバーのデビッド・テリエン。カートデザイナーとしても知られ、ユース時代にはカートの世界チャンピオンに輝いた経歴を持つ。

    「101人のドライバーが同時に走るためのコースを作るなんて、これまで行われたことも、見たこともない。だから、とてもエキサイティングだ」

    テリエンは語った。

    「マックス・フェルスタッペンが全員を追いかけてくるとなれば、参加するドライバー全員にとって一生に一度の経験になると思う」

    「マックスがトラフィックの先を見ながら、どこでオーバーテイクできるのかを準備し、計画する。そのスキルをすべて見ることができるだろう。前を走るドライバーたちを逃がしたくないわけだから、可能な限り速いスピードでトラフィックを抜けていくことになる」

    レース本番に先立ち、シルバーストンではテリエンとテストドライバーのセバスチャン・ジョブによってコースのテストも実施された。

    マックス・フェルスタッペン

    50台でも「かなり難しかった」
    Oracle Red Bull Sim Racingに所属し、iRacingの世界選手権を2度制したシムレーサーのセバスチャン・ジョブは、テストを通じて100台を抜く難しさを実感したという。

    「100台をオーバーテイクするのは、ものすごく難しいと思う」

    「今日は50台でやったけど、それでも決められた時間内に抜いていくのは大きなチャレンジだった。彼には本当に大仕事が待っているよ」

    101台ものカートが同じコースを走るだけに、フェルスタッペンが圧倒的な速さを持っていたとしても、前方の集団をどう攻略するかによって結果は大きく左右されることになる。

    レース中にフェルスタッペンと参加者が直接会話
    「Max vs 100」では、レースそのものだけでなく、視聴者が戦いを追いやすくするための演出も導入される。

    ゲームをイメージしたグラフィックや映画のようなドローン映像に加え、ライブのレースデータや各種情報を画面上に表示。フェルスタッペンが100人のうち何人を抜いたのかなど、チャレンジの進行をリアルタイムで追える構成となる。

    さらにユニークな仕掛けとして、フェルスタッペンはレース中にライバルたちと直接コミュニケーションを取ることができる。100台を追い抜こうとするフェルスタッペンと、それを阻止しようとする参加者の会話も、レースの見どころのひとつになりそうだ。

    「Max vs 100」は9月16日にシルバーストンで開催され、Disney+で世界に向けてライブ配信される予定。配信地域は国や地域によって異なる。

    F1で数々の勝利と記録を築いてきたフェルスタッペンが、レーシングキャリアの原点であるカートに戻り、101台の大集団の最後尾から100人全員を抜くことができるのか。通常のレースとはまったく異なる条件で、4度のF1王者のオーバーテイク能力が試される。

  • マックス・フェルスタッペン F1オランダGP大クラッシュを説明「不意を突かれた」

    マックス・フェルスタッペン F1オランダGP大クラッシュを説明「不意を突かれた」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1オランダGP決勝で喫した大クラッシュについて、路面に現れ始めたドライラインを見てアクセルを踏んだ直後、マシンの挙動が急激に変化してコントロールを失ったと説明した。

    ザントフォールトで行われる最後のF1オランダGPは、地元の大観衆が見守るなか、フェルスタッペンにとってわずか1周で終了した。高速でバリアに激突したマシンはコース上へ跳ね返されたが、後続車とのさらなる事故は幸いにも避けられた。

    最終コーナーでドライラインを見て加速
    決勝前に降った雨によって、スタート時のザントフォールトにはまだ濡れている場所が残っていた。

    7番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、序盤から激しい攻防に巻き込まれた。スタートではルイス・ハミルトンとの争いで芝生側へ押し出され、その後はレッドブルで代役参戦していたリアム・ローソンを抑えながら走行していた。

    しかし、オープニングラップの最終コーナーで状況が一変する。

    バンクのついた高速コーナーでフェルスタッペンのRB22はイン側の縁石付近から姿勢を乱し、そのままアウト側のバリアへ激しく衝突。マシンはスピンしながらコース上へ戻り、タイヤのひとつが外れた状態で停止した。

    フェルスタッペンは、自らの判断ミスだったことを認めている。

    「もちろん、あのコーナーはまだかなり濡れていた。でも、コーナーを通過しているときに、あるところから少しドライラインが見えてきたんだ」

    「そこからはまた加速できると思った。でも、突然ものすごく挙動が変わって、不意を突かれた。それだけだ」

    「修正しようとしたけど、できなかった。それでウォールに当たった」

    クラッシュ後、フェルスタッペンのマシンは後続車が接近するコース上へと跳ね返されている。

    「正直、もっとひどいことになっていてもおかしくなかった。後ろにはたくさんのマシンがいたからね。でも幸い、そこはすべてうまくいった」

    激しい衝撃もフェルスタッペンは無事
    高速でのクラッシュだったものの、フェルスタッペン自身に大きな問題はなかった。

    事故後、身体の状態を聞かれると「大丈夫だ」と答え、衝突の角度も最悪のものではなかったとの認識を示した。

    「たぶん、SAFERバリアには当たっていたと思う」

    「それに、横方向から当たるより、もう少し正面方向からの衝撃の方が実際にはいいと思う。そういう意味ではすべて大丈夫だ」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) オランダグランプリ

    最後の母国GPは「残念なペースと残念な終わり方」
    フェルスタッペンにとって今回の一戦は特別な意味を持っていた。ザントフォールトでのオランダGPは2026年限りでF1カレンダーから姿を消すため、これが当面最後の母国レースとなる。

    だが、レッドブルは週末を通してマクラーレン、メルセデス、フェラーリに対して苦戦。フェルスタッペン自身も体調不良を抱えながら走り、予選では7番手にとどまっていた。

    最後の母国GPをクラッシュで終えた心境について、フェルスタッペンは簡潔に振り返った。

    「今週末はもちろん残念だった。ペースも残念だったし、週末の終わり方も残念だった。それですべてをまとめられると思う」

    レッドブルは「平均すれば4番手」
    さらにフェルスタッペンは、今回のザントフォールトでの苦戦が単発のものではなく、2026年シーズンにおけるレッドブルの現在地を表しているとの見方を示した。

    「シーズン全体を平均して見れば、僕たちは4番目に速いチームだった。だから、今週末はそれが本当によく表れていたと思う」

    「間違いなく少し遅れている。もちろん、もっと近づきたい。モンツァでは近づけるかもしれないけど、それは分からない」

    そして、シーズン終盤が近づくなか、レッドブルの視線はすでに2027年型マシンにも向き始めているという。

    「シーズン終盤に近づいているし、来年のことも見なければならない」

    「マシンには、かなり大きなパフォーマンスを見つけるためには来年にならないと変更できない部分がいくつかあると思う。だから、このマシンでできることをすべて最大限に引き出していく」

    「もちろん、シーズン終盤はそれほど簡単にはならない。でも、できる限りベストを尽くすよ」

    ザントフォールト最後のF1オランダGPは、フェルスタッペンにとって望んでいた形とは正反対の結末となった。だが、自らのミスを認めると同時に、レッドブルが現在抱える根本的なパフォーマンス不足にも目を向け、残るシーズンと2027年に向けて立て直しを図ることになる。

  • マックス・フェルスタッペン F1オランダGP決勝1周目に大クラッシュ 赤旗中断

    マックス・フェルスタッペン F1オランダGP決勝1周目に大クラッシュ 赤旗中断

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が、2026年F1オランダGP決勝の1周目にクラッシュ。最終コーナーでマシンのコントロールを失い、激しくバリアに衝突したことでレースは赤旗中断となった。

    母国ザントフォールトで7番グリッドからスタートしたフェルスタッペンにとって、まさかの展開となった。大きな衝撃を伴うクラッシュだったが、フェルスタッペンは直後に無線で自身が無事であることを伝え、その後メディカルカーで現場を離れた。

    1周目の最終コーナーでフェルスタッペンがクラッシュ
    事故が起きたのはスタート直後の1周目。雨の影響で路面の一部に濡れた箇所が残る難しいコンディションのなか、フェルスタッペンは最終コーナーでイン側のラインを通過しようとした。

    その際、タイヤが白線に乗ったところでリアのグリップを失い、マシンはスピン。そのままバリアへ激しく衝突した。

    F1公式ライブでは、事故が表示された時点ですでに先頭が2周目に入っていたため「LAP 2/72」となっていたが、後方を走っていたフェルスタッペン自身は1周目の最終コーナーを走行していた。

    クラッシュ直後、フェルスタッペンはチーム無線で無事を報告。事故の衝撃が大きかったこともあり、その後はメディカルカーに乗って現場を離れた。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) オランダグランプリ

    赤旗提示で全車がピットレーンへ
    フェルスタッペンのクラッシュを受けて赤旗が提示され、各車はピットレーンへ戻った。タイミングモニター上では3周目に入った段階でレースが中断された形となった。

    フェルスタッペンのマシンはコース脇から撤去され、安全確認とバリアのチェックが進められることになった。

    ザントフォールトで最後の開催となるF1オランダGPで、地元の大声援を受けていたフェルスタッペンがスタート直後に戦列を離れるという衝撃的な展開となった。

    ボルトレトもスピン 角田裕毅は11番手に浮上
    フェルスタッペンの事故とほぼ同じタイミングでは、ガブリエル・ボルトレトも別の場所でスピン。ボルトレトは大きく順位を落としたものの、マシンをコースへ戻すことに成功し、赤旗が提示された時点でもレースに残っている。

    一方、12番グリッドからスタートした角田裕毅(レーシングブルズ)は11番手に浮上。ポイント圏の10番手フランコ・コラピントまであと1ポジションという位置で、赤旗後の再スタートを迎えることになった。

    スタート直後から濡れた部分が残る難しいコンディションとなった2026年F1オランダGP。母国での最後のオランダGPを迎えたフェルスタッペンが1周目でクラッシュするという、波乱の幕開けとなった。

  • マックス・フェルスタッペン F1オランダGP予選7番手「クルマに根本的な問題」

    マックス・フェルスタッペン F1オランダGP予選7番手「クルマに根本的な問題」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1オランダGPの予選を7番手で終え、レッドブル・レーシングのRB22にはセットアップ変更だけでは解決できない「根本的な問題」があるとの認識を示した。また、今週末はインフルエンザのような症状に見舞われ、普段よりエネルギーがない状態で母国グランプリを戦っていることも明かした。

    フェルスタッペンはQ3で1分11秒618を記録したものの、ポールポジションを獲得したランド・ノリスには0.455秒届かなかった。

    前日のスプリント予選と比較すればトップとの差はわずかに縮まったが、本人はRB22が抱えるバランス面の制約にほとんど変化はなかったと説明している。

    「残念ながら、クルマはそれほど変わらなかった。昨日と同じようなバランス面での制約があった。正直、それ以上はあまり残っていなかった」

    「何かを出し切れずに終わったという感覚はまったくない。ただ、自分が望んでいる位置ではない」

    スプリント終了後、レッドブルは予選に向けてマシンに大幅な変更を施した。しかし、その効果はほとんど感じられなかったという。

    「スプリントの後にクルマをかなり変更したけど、どれも違いを生まなかった」

    フェルスタッペンが最大の問題として挙げるのが、コーナーを通じて安定しないマシンバランスだ。そして、それはザントフォールトだけで突然発生した問題ではない。

    「クルマのバランスが最大の問題だ。コーナー全体を通して一貫していない。でも、それはシーズンを通してずっとそうだった。サーキットによって少し悪くなるところがあるというだけだ」

    ザントフォールトは、そのRB22の弱点が特に表れやすいレイアウトだという。

    「路面による場合もあるけど、サーキットのレイアウトにも左右される。ここが僕たちにとってベストなレイアウトではないことは間違いない。でも、それに取り組んでいく必要がある」

    「どのサーキットなら少し良くなるかを予想することはできるけど、僕たちはこの問題をできるだけ消していかなければならない」

    レッドブルはセットアップ面でさまざまなアプローチを試してきた。それでも状況が大きく変化しなかったことから、フェルスタッペンは問題がより根本的な領域にあると考えている。

    「今は単純に、クルマのいくつかの根本的な問題によって制限されていると思う。それを解決する必要がある」

    「このサーキットには高速コーナーもあるけど、そこでも不足している。全体的にバランスが良くなければ、本当の意味でコーナーを攻めることができない」

    「それにトラクションもなければ、コーナーからうまく立ち上がれない。そのすべてでタイムを失っている」

    予選直後のインタビューでも、フェルスタッペンはこうした問題の一部について、今季中ではなく2027年に向けて改善する必要があるとの考えを示した。

    「クルマにはいくつか根本的な部分があると思う。それについては、できれば来年に向けて修正できればと思っている」

    「それ以外については、もちろんもう少しパフォーマンスを見つけようとしていくことになる。でも、これからの数戦でどうなるか見てみよう」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    インフルエンザのような症状「普段ほどエネルギーがない」
    さらにフェルスタッペンは、母国GPの週末を万全の体調ではない状態で過ごしていることも明らかにした。

    「もっと調子がよかったことはあるよ。少しインフルエンザみたいな感じで、普段ほどエネルギーがないんだ」

    ただし、体調がドライビングそのものに影響しているとは考えていない。

    「いや、そうは思わない。クルマに乗ってしまえば、実際には大丈夫だと思う」

    2026年限りでF1開催を終えるザントフォールトだけに、フェルスタッペンにとっては最後の母国GPとなる。それでも現在はファンからの声援を楽しむ一方で、まず体を休めたいというのが率直なところだ。

    「もちろん、グランドスタンドにいるファンのみんなのことは今でも楽しんでいる。でも、それ以外では、とにかく少し眠れるのを楽しみにしているよ」

    「普通なら7位が最大限」
    決勝についてもフェルスタッペンは厳しい見通しを示しており、雨などによる混乱がなければ、7位が現実的な最大値になると考えている。

    「明日に向けては、自分たちに何ができるのか現実的に考える必要があると思う。少しペースが足りていないからね。自分たちのレースをしっかりマネジメントして、どうなるか見ていくしかない。もう少しパフォーマンスを引き出せればと思っている」

    2021年にF1カレンダーへ復帰したオランダGPで、フェルスタッペンはこれまで3勝を挙げてきた。今回が最後の開催となることについては「間違いなくひとつの時代の終わりだ」と語った。

    「自分の母国レースがあって、そこで何度か勝つことができたのはとても特別なことだ。もちろん、なくなってしまうのは残念だけど、その一方で素晴らしい瞬間や思い出をたくさん与えてくれた」

    最後のザントフォールトで有終の美を飾ることは、現状のRB22の競争力を考えれば容易ではない。

    「僕は勝ったときしか本当に満足しない。でも、明日はそれがとても難しいだろうね。今シーズンを通して僕たちは少し遅すぎたし、それがザントフォールトで突然変わるわけではない」

    「でも、最後にもう一度ここを楽しもうと思っている」

  • マックス・フェルスタッペン F1オランダGP初日「グリップとバランスが難しい」

    マックス・フェルスタッペン F1オランダGP初日「グリップとバランスが難しい」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1オランダGPのスプリント予選を6番手で終え、レッドブル・レーシングがRB22のグリップとバランスに苦戦した原因を理解する必要があると語った。

    母国ザントフォールトで注目を集めるフェルスタッペンだが、土曜日の24周のスプリントは3列目からスタートする。

    スプリント予選ではポールポジションを獲得したジョージ・ラッセルから0.5秒以上の差をつけられ、上位争いに加わることができなかった。

    フェルスタッペン「グリップを見つけるのが難しかった」
    2026年シーズンは新レギュレーションへの対応に苦しんだレッドブル・レーシングだが、直近4戦ではフェルスタッペンが3度の表彰台を獲得するなど、パフォーマンスには改善の兆しが見えていた。

    しかし、夏休み明け最初の週末となるザントフォールトでは、金曜日からRB22のバランスに課題を抱えた。

    「まあ、1台(7番手のルイス・ハミルトンのフェラーリ)は上回れたと思う。でも、グリップとバランスを見つけるのが少し難しかった」

    フェルスタッペンはスプリント予選を振り返った。

    ザントフォールトではスプリントフォーマットが採用されているため、通常のグランプリ週末とは異なり、マシンをコース上で確認できるフリー走行はFP1の1時間だけだった。その限られた時間のなかでセットアップをまとめなければならず、レッドブルは最適なバランスを見つけ切れなかった。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    わずか1時間のFP1がセットアップを難しく
    スプリント週末ではFP1終了後にマシンがパルクフェルメ状態となるため、スプリント予選を前に大幅なセットアップ変更を行うことはできない。

    特にザントフォールトは高速コーナーとバンク角の大きなコーナーが連続し、マシンの前後バランスへの要求が高い。わずかなセットアップのずれでもドライバーの自信やタイヤから引き出せるグリップに影響しやすい。

    フェルスタッペンが指摘した「グリップ」と「バランス」の不足は、単純なストレートスピードではなく、RB22を狙ったウインドウに入れられていなかったことを示している。

    レッドブルに必要なのは原因の理解
    フェルスタッペンにとって重要なのは、6番手という結果そのものよりも、なぜ期待したバランスを得られなかったのかを把握することだ。

    2026年のレッドブルはシーズン序盤こそ新レギュレーションへの適応に苦戦したものの、直近では競争力を高めてきた。だからこそ、母国戦で再びトップとの差が0.5秒以上に広がったことは、チームにとって分析すべきポイントとなる。

    一方で、スプリントは24周と短く、スタートやタイヤの状態によって順位が動く可能性はある。フェルスタッペンは3列目6番グリッドから、まずは上位勢との差をどこまで縮められるかを探ることになる。

    ザントフォールトでは過去3勝を挙げているフェルスタッペンだが、2026年はまだグランプリでの勝利がない。母国ファンの前で流れを変えるためにも、スプリントで得られるデータを生かし、決勝に向けてRB22のバランス問題をどこまで改善できるかが重要になりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1残留の舞台裏「移籍より引退に近かった」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1残留の舞台裏「移籍より引退に近かった」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・レーシングとの契約を2030年末まで延長する以前、自身の将来について迷っていた最大の理由が他チームへの移籍ではなく、F1そのものを続けるかどうかだったことを明かした。

    2026年F1第12戦オランダGPを前に、レッドブルはフェルスタッペンとの新たな4年契約を発表。長く続いてきた将来を巡る憶測に終止符が打たれたが、ザントフォールトで行われたFIA木曜記者会見では、その決断に至るまでのフェルスタッペンの考えが語られた。

    将来への迷いは「F1を続けるかどうか」
    フェルスタッペンはまず、レッドブルと新たな契約を結ぶことが難しい決断だったのかと質問された。

    「いや、それほどストレスのあることではなかった。正しい決断だったと思っている」

    「チームのなかでは本当に居心地がいいし、今後数年で再びトップに戻れるという強い信念を僕たちは持っている」

    フェルスタッペンは2016年途中に当時のトロロッソからレッドブルへ昇格して以来、長年にわたって同チームの中心的存在として戦ってきた。今回の契約延長によって、その関係は少なくとも2030年末まで続くことになった。

    一方、今季序盤には自身の将来について迷いがあることも示唆していた。そこで「シーズン序盤には将来について確信が持てていなかった。何が変わったのか」と質問されると、フェルスタッペンは重要な事実を明かした。

    「主に、実際にF1を続けるかどうかということだった」

    つまり、フェルスタッペンが検討していたのは単純にレッドブルを離れて別のF1チームへ移籍することではなく、F1でのキャリアそのものを今後も続けるのかという、より根本的な問題だったということだ。

    F1のルール改善も継続決断の要因
    フェルスタッペンはこれまで、F1のレギュレーションやスポーツの方向性について率直な意見を口にしてきた。

    今回の会見でも、F1を続ける決断に至った背景として、ルールの方向性に変化が見えてきたことを挙げた。

    「でも、ルールは少しずつ良くなってきている。そういう意味では、僕もそれを受け入れてやっていこうと思えるようになった」

    F1で走ることそのものへの情熱を失ったわけではない。一方で、自身が望むレースのあり方とF1が進む方向との間にどの程度折り合いをつけられるかは、フェルスタッペンにとって重要な判断材料となっていたことがうかがえる。

    そして、その先にある大きな節目としてフェルスタッペンが挙げたのが2030年だ。

    「できれば2030年になったとき、V8エンジンが導入される可能性も含めて、もう一度考える機会が出てくると思う」

    今回の新契約が2030年末までとなったなか、フェルスタッペンはその先のF1について、将来のエンジン規則を含めたスポーツの方向性を見ながら判断する考えを示した。

    他チームからのオファーには「重要ではない」
    近年、フェルスタッペンを巡っては他チームへの移籍が繰り返し取り沙汰されてきた。

    しかし、今回の会見でフェルスタッペンが語った内容からは、本人にとって最大のテーマが「どのF1チームで走るか」ではなかったことが見えてくる。

    フロアからは、マネジメント側が他チームから具体的なオファーをフェルスタッペンに提示する段階まで話が進んでいたのかという質問も出た。

    これに対してフェルスタッペンは、レッドブル側との話し合いについて説明した。

    「とてもオープンで、透明性のある話し合いだった」

    「ローランやオリバー、株主のみんなとも非常にいい関係にある。僕にとっては大きなひとつの家族のように感じているし、その一員でいられることをとても幸せに思っている」

    ここでフェルスタッペンが挙げたのは、レッドブル・レーシングCEO兼チーム代表のローラン・メキースや、レッドブルの経営陣らとの関係だ。

    「もちろん、この数カ月はチームがこれからどう進んでいくのか、今後数年間の計画やアイデアについて話をしてきた。僕には常にとてもオープンな形で伝えられてきたし、僕はそういうところが好きなんだ」

    「彼らが達成しようとしていることも気に入っている。だから僕も、その将来の一部でいたいと思った」

    それでも「他チームについては?」と追及されると、フェルスタッペンは「それは重要ではない」と回答。「あなたにとっては重要ではない?」と重ねて聞かれても、「僕にとってはね」と答えた。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    「レッドブルで永遠に走る」が以前からの目標
    フェルスタッペンとレッドブルの関係は、単なる長期契約だけでは説明できないものになっている。

    2030年まで走れば、レッドブルのドライバープログラム時代も含めて非常に長い関係になることを指摘され、その「秘訣」を尋ねられたフェルスタッペンは、故ディートリッヒ・マテシッツとの過去の会話を明かした。

    「ディートリッヒがまだ生きていたころから、僕は彼に『僕の目標は、もちろんレッドブルで永遠にレースをすることだ』と言っていた」

    「だから、いい方向に進んでいると思う」

    フェルスタッペンにとって、ひとつのチームでF1キャリアを全うするという考えは、今回の契約交渉で突然生まれたものではない。レッドブル創業者のマテシッツが存命だった時代から抱いていた目標だったという。

    F1キャリア最後のチームもレッドブルか
    その言葉を裏付けるように、フェルスタッペンはレッドブルが自身にとって最後のF1チームになる可能性についても明確な答えを示している。

    2030年以降に期待するV8エンジンが実現しなかった場合でも、レッドブルがF1キャリアを終えるチームになるのかと質問されると、フェルスタッペンは答えた。

    「そうだね」

    ただし、2030年の契約満了時点で引退すると決めているわけではない。

    「2031年に何が起きるのかはまったく分からない。でも、そうだね。おそらく重要なのは、その時点でこのスポーツがどこへ向かっているかということだと思う」

    2030年以降について判断する際にも、別のF1チームへの移籍が中心的なテーマになるのではなく、F1自体が自分にとって走り続けたいカテゴリーであるかどうかが重要になるという姿勢を示している。

    F1以外のレースへの挑戦も継続
    一方で、フェルスタッペンはF1だけに活動を限定するつもりもない。

    新契約でもF1以外のカテゴリーに挑戦する自由を維持したかったのかと問われると、「そうだ。それは間違いなく、これからも続けたいことだった」と答えた。

    ただし、実際にどのレースへ出場できるかについてはF1カレンダー次第になると説明している。

    具体的に出場したいレースを尋ねられると、「大きな耐久レースは全部だね。24時間レース全般。そういうレースを走れたらクールだと思う」と語った。

    フェルスタッペンはF1を続けながら、耐久レースをはじめとする別カテゴリーへの挑戦にも強い意欲を持ち続けている。

    2030年までレッドブルと歩むことを決めたフェルスタッペンだが、その決断の裏側にあったのは他チームとの比較ではなく、「F1を続けるかどうか」という選択だった。レッドブルへの信頼とチームの将来計画、そしてF1の今後の方向性を見極めたうえで継続を選んだ一方、2030年以降については依然として白紙だ。少なくとも現時点で、別のF1チームへ移ることよりも、レッドブルで走り続けるか、F1そのものから離れるかという考えの方がフェルスタッペンの将来像に近いようだ。