マックス・フェルスタッペンは、2026年F1オランダGP決勝で喫した大クラッシュについて、路面に現れ始めたドライラインを見てアクセルを踏んだ直後、マシンの挙動が急激に変化してコントロールを失ったと説明した。
ザントフォールトで行われる最後のF1オランダGPは、地元の大観衆が見守るなか、フェルスタッペンにとってわずか1周で終了した。高速でバリアに激突したマシンはコース上へ跳ね返されたが、後続車とのさらなる事故は幸いにも避けられた。
最終コーナーでドライラインを見て加速
決勝前に降った雨によって、スタート時のザントフォールトにはまだ濡れている場所が残っていた。
7番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、序盤から激しい攻防に巻き込まれた。スタートではルイス・ハミルトンとの争いで芝生側へ押し出され、その後はレッドブルで代役参戦していたリアム・ローソンを抑えながら走行していた。
しかし、オープニングラップの最終コーナーで状況が一変する。
バンクのついた高速コーナーでフェルスタッペンのRB22はイン側の縁石付近から姿勢を乱し、そのままアウト側のバリアへ激しく衝突。マシンはスピンしながらコース上へ戻り、タイヤのひとつが外れた状態で停止した。
フェルスタッペンは、自らの判断ミスだったことを認めている。
「もちろん、あのコーナーはまだかなり濡れていた。でも、コーナーを通過しているときに、あるところから少しドライラインが見えてきたんだ」
「そこからはまた加速できると思った。でも、突然ものすごく挙動が変わって、不意を突かれた。それだけだ」
「修正しようとしたけど、できなかった。それでウォールに当たった」
クラッシュ後、フェルスタッペンのマシンは後続車が接近するコース上へと跳ね返されている。
「正直、もっとひどいことになっていてもおかしくなかった。後ろにはたくさんのマシンがいたからね。でも幸い、そこはすべてうまくいった」
激しい衝撃もフェルスタッペンは無事
高速でのクラッシュだったものの、フェルスタッペン自身に大きな問題はなかった。
事故後、身体の状態を聞かれると「大丈夫だ」と答え、衝突の角度も最悪のものではなかったとの認識を示した。
「たぶん、SAFERバリアには当たっていたと思う」
「それに、横方向から当たるより、もう少し正面方向からの衝撃の方が実際にはいいと思う。そういう意味ではすべて大丈夫だ」

最後の母国GPは「残念なペースと残念な終わり方」
フェルスタッペンにとって今回の一戦は特別な意味を持っていた。ザントフォールトでのオランダGPは2026年限りでF1カレンダーから姿を消すため、これが当面最後の母国レースとなる。
だが、レッドブルは週末を通してマクラーレン、メルセデス、フェラーリに対して苦戦。フェルスタッペン自身も体調不良を抱えながら走り、予選では7番手にとどまっていた。
最後の母国GPをクラッシュで終えた心境について、フェルスタッペンは簡潔に振り返った。
「今週末はもちろん残念だった。ペースも残念だったし、週末の終わり方も残念だった。それですべてをまとめられると思う」
レッドブルは「平均すれば4番手」
さらにフェルスタッペンは、今回のザントフォールトでの苦戦が単発のものではなく、2026年シーズンにおけるレッドブルの現在地を表しているとの見方を示した。
「シーズン全体を平均して見れば、僕たちは4番目に速いチームだった。だから、今週末はそれが本当によく表れていたと思う」
「間違いなく少し遅れている。もちろん、もっと近づきたい。モンツァでは近づけるかもしれないけど、それは分からない」
そして、シーズン終盤が近づくなか、レッドブルの視線はすでに2027年型マシンにも向き始めているという。
「シーズン終盤に近づいているし、来年のことも見なければならない」
「マシンには、かなり大きなパフォーマンスを見つけるためには来年にならないと変更できない部分がいくつかあると思う。だから、このマシンでできることをすべて最大限に引き出していく」
「もちろん、シーズン終盤はそれほど簡単にはならない。でも、できる限りベストを尽くすよ」
ザントフォールト最後のF1オランダGPは、フェルスタッペンにとって望んでいた形とは正反対の結末となった。だが、自らのミスを認めると同時に、レッドブルが現在抱える根本的なパフォーマンス不足にも目を向け、残るシーズンと2027年に向けて立て直しを図ることになる。
