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  • マックス・フェルスタッペン F1王座迫るアントネッリに助言「考えすぎるな」

    マックス・フェルスタッペン F1王座迫るアントネッリに助言「考えすぎるな」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年のF1ドライバーズ選手権で首位を独走するキミ・アントネッリに対し、「ストレスを感じすぎる必要はない」とアドバイスした。現在のアントネッリについて「絶好調だ」と評価し、今やっていることをそのまま続ければいいと語った。

    20歳のアントネッリは今季ここまで8勝を挙げ、メルセデスのチームメイトであるジョージ・ラッセルに81ポイント差をつけてランキング首位に立っている。

    8勝は、ラッセルがF1通算166戦で記録している7勝をすでに上回る数字だ。フェラーリのルイス・ハミルトンには101ポイント差をつけている。

    フェルスタッペン「キミは今やっていることを続ければいい」
    自身初のF1ワールドチャンピオン獲得へ近づいているアントネッリに何かアドバイスはあるかと尋ねられたフェルスタッペンは、若きイタリア人の現在の戦い方を高く評価した。

    「キミは今やっていることをそのまま続ければいい。素晴らしいし、本当にうまくいっている。あまりストレスを感じすぎる必要はないし、実際に彼がそうしているとも思わない」

    「彼はただ結果を出し続けている。自信もあるし、どんどん経験を積んでいる」

    「まだ若いし、キャリアも本当に始まったばかりだけど、今は絶好調だ。すべてがうまく機能している」

    フェルスタッペンは、タイトルを意識するあまり、それまで機能していたアプローチを変える必要はないと考えている。

    「だから、物事を複雑に考えすぎる必要はない。実際、彼はそうしていない。周囲には彼に何が必要なのかを理解している優秀な人たちがたくさんいる。だから、すべてがうまくいっている」

    マックス・フェルスタッペンとアンドレア・キミ・アントネッリ

    ヴォルフ「4度の王者と比較すべきではない」
    フェルスタッペンの発言は、メルセデスF1代表のトト・ヴォルフが繰り返してきた考えとも重なる。ヴォルフは、まだF1参戦2年目のアントネッリをフェルスタッペンのような実績ある王者と比較し、過度な期待を背負わせることに慎重な姿勢を示している。

    「4度のワールドチャンピオンと、F1参戦2年目で、まだ勝利数も一桁のドライバーを比較することはできない。それに、キミに過度なプレッシャーをかけるべきではない」

    またヴォルフは、タイトル争いの先頭に立ちながらアントネッリが冷静さを保っている理由として、その若さと生まれ持った気質を挙げた。

    「20歳という若さは彼にとって大きな助けになっている。このスポーツであと20年走ることだってできるし、これから非常に多くのチャンスがある」

    「彼は我々の期待も、自分自身の期待もはるかに上回っている。ただ流れに乗っているんだ。そこには遺伝的な要素もあると思う。生まれつき冷静な人間なのか、そうではないのかということだ」

    昨年の経験から「プレッシャーを受け入れる」
    アントネッリ自身も、F1でタイトルを争う重圧との向き合い方について語っている。

    ルーキーだった2025年には、ヨーロッパラウンドで苦しい時期を経験した。その経験を踏まえ、今季はプレッシャーから逃れようとするのではなく、受け入れることを意識しているという。

    「できる限りプレッシャーを受け入れるようにしている。昨年のヨーロッパラウンドのように、プレッシャーに自分を壊されたくないからだ」

    8勝を挙げてランキング首位を走るアントネッリに対し、4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンが伝えたのは、タイトルを意識して何かを変えるのではなく、現在のアプローチを貫くことだった。残るシーズンでアントネッリが重圧をどうコントロールするかも、初タイトル獲得に向けた焦点となる。

  • マックス・フェルスタッペン 100台抜きカート制覇「今年初勝利だからもらっておく」

    マックス・フェルスタッペン 100台抜きカート制覇「今年初勝利だからもらっておく」

    マックス・フェルスタッペンが、シルバーストンで開催された前代未聞のカートレース「Max vs 100」に挑み、101番手からわずか14周で100台を抜いて優勝した。

    レッドブルが企画したこのイベントで、4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、設定されたレース距離の半分にも達しない約35分で全車を攻略。2026年の自身初勝利を飾り、「これが今年初勝利だから、もらっておくよ」と笑顔を見せた。

    101番手スタートから1周で37番手へ
    フェルスタッペンは101番手、つまり最後尾からレースをスタートした。しかし、オープニングラップから驚異的な追い上げを披露する。

    混乱した1周目には約30台が巻き込まれるアクシデントが発生し、フルコースイエローが導入された。フェルスタッペンは混乱を避けるために芝生へ逃げる場面もあったが、うまく外側のラインを選び、1周だけで64台をかわして37番手まで浮上した。

    「最初の1周はかなりすごかったね。いろいろなことが起きて、何台かのカートが動けなくなっていた。僕は外側に行けたから、そこで詰まらずに済んだ」

    「それで最初の1周だけで60人くらい抜けた。それはトップまで追い上げるうえでかなり助けになったね」

    その後もフェルスタッペンのペースは圧倒的だった。ライバルたちより1周あたり3秒以上速いラップを刻み、わずか6周でトップ10に進出した。

    今回の参加者はコンテンツクリエイターやレッドブル・アスリート、ファン、ジャーナリストなどで構成されていたが、F1王者のスピードを止めることはできなかった。

    縁石で跳ねてGoProを紛失
    順調に順位を上げるフェルスタッペンだったが、危ない場面もあった。縁石に激しく乗り上げてカートが跳ね上がり、その際にマシンに装着されていたパーツの一部を失った。

    ライブマイクを装着していたフェルスタッペンは、その直後にこう語った。

    「GoProをなくしたと思う」

    それでも走行には大きな影響はなく、そのまま追撃を続けた。

    フェルスタッペンの追い上げがあまりにも速かったため、レースディレクターはトップ4に追加の「Chucky Lap」を許可した。これはマクラーレンCEOのザク・ブラウンが過去にフェルスタッペンについて発したコメントにちなんだもので、このラップではコースをショートカットすることが認められた。

    フェルスタッペン自身も15周目以降に「Chucky Lap」を使える予定だったが、その特典を必要とすることはなかった。


    14周で100台抜き達成
    最後まで残ったのは、レッドブル・パワートレインズのテクニシャン、ルイス・オスラーとオランダ人F1ジャーナリストのジャッキー・マルテンスだった。

    フェルスタッペンは最後のライバルに大胆なダイブボムを仕掛けてトップに浮上。101番手から100台を抜き、わずか14周でチェッカーフラッグを受けた。

    「いやあ、本当に素晴らしかったね!」

    チェッカー後、フェルスタッペンは無線でそう喜び、続けて今回の勝利を自身のキャリアの中でも特別なものとして表現した。

    「これは僕のベストな勝利だったと思う!」

    表彰式を前にしたレース後インタビューでは、2026年のF1ではまだ勝利を挙げていないことを引き合いに出してジョークを飛ばした。

    「これが今年初勝利だから、もらっておくよ」

    マックス・フェルスタッペン

    体重移動も駆使したフェルスタッペン
    フェルスタッペンはレース中、低速コーナーからの立ち上がりで身体を上下させ、カートの加速を助けるテクニックも使っていた。

    「ときどき、すごく低速なコーナーの出口で少し身体を跳ねさせるんだ。そうすると加速を少し助けられる。特にスタートではかなり大きな違いになる」

    F1で4度のワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンに対し、100人のライバルが立ちはだかった「Max vs 100」。最後尾スタートというハンデに加え、特別ルールも用意された異色のレースだったが、フェルスタッペンは14周、約35分で100台抜きを完遂し、圧倒的な速さで企画を締めくくった。

  • マックス・フェルスタッペン 2ポジション返還に激怒 レッドブルF1「苦渋の決断」

    マックス・フェルスタッペン 2ポジション返還に激怒 レッドブルF1「苦渋の決断」

    マックス・フェルスタッペンがF1スペインGPの序盤に2つのポジションを返すよう指示された判断について、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースが説明した。

    フェルスタッペンはスタート直後にルイス・ハミルトンと争った際、ターン1でコース外を通過して3番手を維持。その後、キミ・アントネッリを抜いて2番手に浮上したが、レッドブルはハミルトンとの一件でペナルティを科されるリスクを避けるため、ポジションを返すよう指示した。

    しかし、その時点でアントネッリがハミルトンとの間に入っていたため、フェルスタッペンはハミルトンだけでなくアントネッリも先行させる必要があり、一気に2つのポジションを失うことになった。

    フェルスタッペン「何を言ってるんだ?」
    スタートではハミルトンがフェルスタッペンの前に出たものの、両者はターン1で激しく争った。フェルスタッペンはコース外へ逃れ、ハミルトンの前でコースに復帰した。

    ハミルトンは無線で、フェルスタッペンがポジションを返す必要があると主張。その無線はレースコントロールも聞くことができる。

    一方、フェルスタッペンは自分がコース外に出なければ接触していたと考えており、レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼからポジションを返すよう伝えられると強く反発した。

    「一体何を言ってるんだ? あいつはぶつけてきていただろ。何を言ってるんだ? あそこでコース上に残っていたら、僕はレースを終えていた」

    それでもフェルスタッペンは4周目にチームの指示に従い、アントネッリとハミルトンを先行させた。

    レッドブルは自主的にポジション返還を決断
    重要なのは、この指示がFIAのレースコントロールから出されたものではなかったことだ。

    レッドブル側が映像を確認し、フェルスタッペンがそのままポジションを維持した場合、スチュワードによる審議でタイムペナルティを受ける可能性があると判断。レース序盤でポジションを返し、その後に挽回する方が得策だと結論づけた。

    メキースはF1 TVに次のように説明した。

    「もちろん、常に痛みを伴う難しい決断になる。だが、ピットウォールのスタッフは非常にしっかりと状況を確認し、素早く分析した。我々は迅速に決断しなければならなかったからだ」

    「もちろん、あの瞬間にマックスから『ありがとう』というメールが届くとは思っていなかった」

    フェルスタッペンが無線で激しく反発したことについても、メキースにとっては想定外ではなかった。

    「我々としては、その時点で痛みを受け入れ、その後に反撃する方がいいと考えた。マックスはいつものように、それを非常にうまくやってくれた」

    「そのまま待って、後になってより大きなペナルティを受けるリスクを冒すより、その方が良かった。後からのペナルティは、さらに大きな代償になる可能性があった」

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)

    「5秒か10秒のペナルティになっていた」
    メキースによれば、レッドブルがポジションを返さなかった場合、FIAから後になって「ポジションを返せ」と指示されるわけではない。

    スチュワードによる審議に回され、タイムペナルティが科される可能性が高かったという。

    「スチュワードの判断として、ポジションを返すよう命じられることはない。その場合、我々は単純に5秒か10秒のペナルティを受けていただろう。それは彼らの裁量になる」

    「セーフティカーなど、さまざまなレース展開を想像すれば分かると思うが、そうしたペナルティは1つ、あるいは2つのポジションを失うより、はるかに大きな代償になる可能性がある」

    実際、フェルスタッペンがポジションを返した直後、ハミルトンはブレーキトラブルによってリタイアした。

    仮にレッドブルが判断を先延ばしにし、ハミルトンがリタイアした後までフェルスタッペンを前に走らせていれば、物理的にポジションを返すことは不可能になっていた。

    「幸い、マックスはルイスがリタイアする前にポジションを返し、そこからレースを戦い続けることができた」

    レースコントロールに確認する時間はなかった
    レッドブルがFIAに確認してから判断することはできなかったのかという点について、メキースはレース中にはその時間的余裕がなかったと説明する。

    「レース後なら非常にオープンに話すことができる。もちろん、レースコントロールと話すこともあるし、スチュワードと直接話して彼らの見解を聞くこともある」

    「今回についてもチームはそうすると思う。我々は常に意見を交換し、そこから学んでいる。ただ、あの瞬間には相談している時間はそれほどなく、決断を下さなければならなかった」

    結果的にフェルスタッペンはその後ポジションを取り戻し、バーチャルセーフティカーのタイミングも生かして2位まで挽回。優勝したアントネッリに続いてチェッカーを受けた。

    メキースは、序盤に2ポジションを手放したことが勝利を逃した決定的な要因だったとは考えていない。

    「もちろんフラストレーションはある。だが、公平に見れば、今日は2位が我々に達成できた絶対的なベストだったと思う」

    レッドブルにとっては、その場で2ポジションを失うことよりも、レース後半に5秒あるいは10秒のタイムペナルティを抱えるリスクの方が大きかった。フェルスタッペンの激しい反発を承知のうえで下した即断は、最終的に2位を確保するためのリスク管理だったとメキースは強調している。

  • マックス・フェルスタッペン F1スペインGPで2位「予想以上の素晴らしい結果」

    マックス・フェルスタッペン F1スペインGPで2位「予想以上の素晴らしい結果」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1スペインGP決勝で2位表彰台を獲得した。レッドブル・レーシングにとってマドリンクは決して最も競争力のある週末ではなかったが、バーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングを生かして順位を上げ、終盤にはランド・ノリスの猛追を抑え切った。

    3番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、序盤からアンドレア・キミ・アントネッリやルイス・ハミルトンと激しいポジション争いを展開。

    最終的には優勝したアントネッリに続く2位でチェッカーを受け、「予想していた以上の素晴らしい結果」と週末を振り返った。

    「予想していた以上の結果」
    フェルスタッペンはレース後、2位という結果への満足感を示した。

    「僕たちにとって素晴らしい結果だと思う。正直、レース前にはここまでの結果は予想していなかった」

    「もちろんVSCのタイミングでは少しラッキーだった。でも、そういうこともレースの一部だ。今日はそれを最大限に生かすことができた」

    予選では3番手を獲得していたものの、ロングランでマクラーレンやメルセデスと互角に戦えるかについては確信を持てていなかった。

    それでも決勝では、序盤から表彰台圏内でレースを進めた。

    スタート直後から激しいポジション争い
    フェルスタッペンはスタート直後、ポールポジションのノリスと2番手アントネッリの後方からターン1へ向かった。

    アントネッリがノリスへの攻撃でシケインをショートカットするなど、上位勢は序盤から激しい攻防を展開。フェルスタッペンもその混戦に加わった。

    一時はアントネッリを抜いて前に出たものの、その後に順位を戻す場面もあった。

    「スタートはかなり忙しかった。みんながポジションを争っていたし、いろいろなことが起きていた」

    「僕としては、できるだけクリーンに走って、自分たちのレースをすることが重要だった」

    レースが落ち着くと、フェルスタッペンはタイヤを管理しながら上位争いを続けた。しかし純粋なペースでは、先頭を走るノリスが優位に立っていた。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    VSCがレースを大きく動かす
    転機となったのは、ランス・ストロールがマシントラブルでコース脇にストップしたことで導入されたVSCだった。

    ノリスはVSCが発動する直前にピット入口を通過していた一方、アントネッリとフェルスタッペンはタイムロスを抑えながらピットストップを行うことができた。

    「僕たちはちょうどいいタイミングでピットに入ることができた。もちろん、それはラッキーだった」

    「VSCではそういうことが起こる。過去には僕もそれで得をしたこともあれば、損をしたこともある。今回は僕たちにとってうまくいった」

    このピットストップによってフェルスタッペンはノリスの前に出て、2位争いで大きなアドバンテージを手にした。

    一方で、VSCの恩恵を受けられなかったノリスは後方から追い上げる展開となった。

    ルクレールの後ろでタイムを失う
    VSC後のフェルスタッペンにとって大きな問題となったのが、シャルル・ルクレールだった。

    フェラーリはルクレールをハードタイヤで長く走らせる戦略を採用。フェルスタッペンはその後方でペースを抑えられる形となり、後方のノリスが急速にギャップを縮めてきた。

    「シャルルの後ろではかなりタイムを失った。ここでは追い抜くのが簡単ではないし、近づくとさらに難しくなる」

    ノリスは新品のハードタイヤで強烈なペースを発揮し、10秒以上あった差を一気に縮めた。

    ルクレールがピットに入った後、フェルスタッペンは前方が開けたものの、その時点ではノリスがすでに背後まで迫っていた。

    ノリスの猛追を最後まで抑え切る
    終盤はフェルスタッペンとノリスによる2位争いとなった。

    純粋なペースではノリスの方が速く、フェルスタッペンはほぼレース終了までプレッシャーを受け続けた。

    「ランドはかなり速かった。特にハードタイヤでは僕たちより速かったと思う」

    それでもフェルスタッペンはミスを見せず、ノリスに決定的なオーバーテイクの機会を与えなかった。

    マドリンクでは前を走るマシンを抜くことが難しく、フェルスタッペンはコース上でのポジショニングを最大限に利用した。

    「ここではマシンを真ん中に置いておけば、かなりうまくいく」

    「もちろん簡単ではなかった。ランドはずっと近くにいたし、ミスをすればすぐにチャンスを与えることになる。でも、最後までポジションを守ることができた」

    ノリスもレース後、フェルスタッペンについて「彼はほとんどミスをしなかった」と評価している。

    マックス・フェルスタッペン(スペイングランプリ)

    「僕たちにはまだ改善が必要」
    2位という結果には満足したフェルスタッペンだが、レッドブルの純粋なパフォーマンスについては冷静だった。

    マドリンクでは予選からマクラーレンやメルセデスが強さを見せており、決勝でもノリスのレースペースはフェルスタッペンを上回っていた。

    「結果としてはとても良かった。でも、純粋なペースを見れば、まだ僕たちには改善しなければならないところがある」

    「こういう週末でも表彰台に上がって、多くのポイントを獲得できることは重要だ」

    フェルスタッペンにとって、勝利を争えるだけの速さがない週末に最大限のポイントを持ち帰ることも、長いF1シーズンでは重要になる。

    「こういう日には最大限を取ることが重要」
    マドリンクで最速だったのはノリスだった。優勝したアントネッリ自身もレース後、「今日はランドが勝利に値した」と認めている。

    フェルスタッペンもVSCによって有利になったことを隠そうとはしなかった。それでも、与えられたチャンスを生かし、最後までノリスを抑えて2位を守り切ったことには価値がある。

    「こういう日には、得られるものを最大限に取ることが重要だ」

    「僕たちは今日、それをできたと思う。2位は僕たちにとって素晴らしい結果だ」

    純粋な速さだけを見れば、レッドブルにとって勝利を狙えるレースではなかった。それでもフェルスタッペンはVSCで生まれたチャンスを逃さず、最後にはより速いノリスからポジションを守り抜いた。

    予想以上の2位。それは運だけで手にした結果ではなく、苦しい週末でもチャンスを最大限に結果へ変えるフェルスタッペンらしいレースでもあった。

  • フェルスタッペン マドリンク設計者に苦言「オーバーテイクできる造りを学ぶべき」

    フェルスタッペン マドリンク設計者に苦言「オーバーテイクできる造りを学ぶべき」

    マックス・フェルスタッペンは、初開催のF1スペインGPの舞台となったマドリンクのコース設計に厳しい意見を示した。特にブレーキングゾーンの造りがオーバーテイクを難しくしていると指摘し、設計側は追い抜きを可能にするレイアウトについて「学ぶ必要がある」と苦言を呈した。

    レッドブル・レーシングのフェルスタッペンは予選で3番手を獲得したものの、決勝を前に最大の問題として挙げたのがオーバーテイクの難しさだった。

    たとえ前を走るマシンより速いペースがあったとしても、コース上で順位を上げることは容易ではないとの見方を示していた。「速くても抜けない」
    決勝でポールポジションのランド・ノリスや2番手のアンドレア・キミ・アントネッリに挑戦できるかと質問されたフェルスタッペンは、厳しい見通しを語った。

    「難しいと思う。仮にベストケースで自分たちの方が速かったとしても、抜けない。抜けるコーナーがないからね」

    そのため、前を走るドライバーのタイヤデグラデーションや戦略によってチャンスが生まれることを期待するしかないという。

    「前のドライバーがかなり激しくデグラデーションすることに頼る必要がある。ロングランは全員かなり厳しくて、デグラデーションも大きかった。それが重要なポイントになると思う」

    「でも、それでもどのコーナーで抜けばいいのかを見つけないといけない」

    ブレーキングゾーンの設計に苦言
    フェルスタッペンは単に「抜きにくい」と感想を述べるだけでなく、その原因がマドリンクのコーナーとブレーキングゾーンの造りにあると具体的に指摘した。

    「コーナーについては、前にも言ったように抜けない」

    「いくつかのブレーキングゾーンでは、ブレーキングしながらステアリングを切らなければならないような形にしてはいけないということを、彼らは学ぶ必要がある。それでは、どんなオーバーテイクもできなくなる」

    フェルスタッペンが問題視しているのは、マシンを直線状態で強く減速して横に並ぶことができるブレーキングゾーンではなく、減速と同時にコーナリングを始めなければならない場所が存在することだ。

    こうしたレイアウトでは、後続車がブレーキングで横に並ぶ余地を作りにくく、ペース差があってもオーバーテイクにつなげることが難しくなる。

    「スペースがない」は理由にならない
    さらにフェルスタッペンは、都市型サーキットでは利用できる土地やスペースに制約があるという一般的な説明にも納得していない。

    「コース設計という点では、もっと良くできると思う」

    「将来的には、コース設計にドライバーからの意見を取り入れることも大きな助けになると思う」

    そして、設計上の制約についてこう続けた。

    「彼らはいつも『でもスペースがない』と言ってくるだろう。でも、それはナンセンスだ」

    「サーキットには、オーバーテイクの機会を作る方法が必ずある」

    フェルスタッペンの主張は、単純にマドリンクを高速化したり難しくしたりすることではなく、F1マシンが実際にバトルできることを前提としてコーナーやブレーキングゾーンを設計すべきだというものだ。

    ドライバーをコース設計に関与させるべき
    そのためフェルスタッペンは、今後新たなF1サーキットを造る際には、実際にマシンを走らせるドライバーの意見をより積極的に取り入れるべきだと訴えた。

    現在のF1マシンは高いダウンフォースを発生する一方、前車に接近した際の挙動やエネルギーマネジメントなど、実際にレースをするうえで特有の要素がある。

    フェルスタッペンは、そうした特徴を理解しているドライバーが設計段階から意見を出すことで、よりオーバーテイクにつながるコースを造ることができると考えている。

    マドリンクについても、コースそのものを否定しているわけではない。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    路面とイベント運営は高評価
    フェルスタッペンは新設されたマドリンクの路面グリップについては好印象を持っている。

    「グリップは好きだ。舗装についてはいい仕事をしたと思う。新しいコースなのに、すでに少しバンピーすぎる場所はあるけどね」

    また、初開催までの準備やイベント運営についても評価した。

    「イベントそのものはすごくクールだ。彼らは素晴らしい仕事をしたと思う」

    「コースをこれだけ早く使える状態にしたこともそうだし、シミュレーターのために共有された情報についても、とてもよかったと思う」

    一方で、レースの質という観点では改善の余地があるとの考えは変わらない。

    「でも、よりいいレースやオーバーテイクを望むなら、変更できるコーナーはいくつかあると思う」

    ラ・モニュメンタルにも改善案
    マドリンクを象徴するバンクコーナー、ラ・モニュメンタル(La Monumental)についても、フェルスタッペンは自身なら異なる形にしたと語っている。

    「バンク自体はクールだけど、逆にした方がよかったと思う。最初をもっとバンクさせて、そこから徐々にフラットにしていく感じだね」

    F1マシンでは大きなダウンフォースがあることに加え、ラップ終盤にはバッテリーのエネルギーも減少するため、ドライバーにとって見た目ほど大きな挑戦にはなっていないという。

    「全開で行きたかったけど、バッテリーがなくなる。だから、よりいいデプロイメントにするためにリフトする。それが僕のラ・モニュメンタル体験だよ」

    「F1マシンにはものすごいダウンフォースがある。他のカテゴリーの方が難しいと思う」

    初開催のマドリンクについて、イベントそのものや路面を評価しながらも、フェルスタッペンはF1のレースを成立させるという観点からコース設計に明確な改善を要求した。特にブレーキングしながらステアリング操作を必要とするレイアウトではオーバーテイクが生まれないとして、設計側にはその点を「学ぶ必要がある」と指摘。今後はドライバーの意見を設計段階から取り入れることが、よりバトルのできるF1サーキットを造るために重要だと訴えた。

  • マックス・フェルスタッペン F1スペインGP予選「抜けるコーナーがない」

    マックス・フェルスタッペン F1スペインGP予選「抜けるコーナーがない」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1スペインGPの予選で3番手を獲得。レッドブル・レーシングのマシンには改善を感じた一方、決勝については「抜けるコーナーがない」とマドリンクのレイアウトに厳しい評価を下した。

    フェルスタッペンは1分31秒964を記録し、ポールポジションのランド・ノリスから約0.1秒差の3番手。フェラーリ勢を上回って2列目を確保した。

    今季は予選トップ3に入る機会が多くなかったこともあり、結果には満足感を示している。

    「トップ3なら満足できる」
    「僕たちとしてはとても強い予選だった。トップ3という結果にはかなり満足できると思う」

    「セットアップにいくつかいい改善を加えて、マシンをいいウインドウに入れることができた。Q1からQ3まで走るたびに積み上げていけたし、ずっと上位で競争力を保つことができた」

    予選直後のインタビューでも、フェルスタッペンはマシンについて「正直、かなりまともなウインドウに入っていた」と説明した。

    「僕たちにとって予選トップ3に入れたのはいいことだ。満足できる」

    予選に向けてマシンの感触はさらに改善し、自分が望む形でコーナーを攻められるようになった。

    「予選ではマシンをかなりいい感触にすることができたし、自分が好きなようにコーナーを攻められた。だから、僕たちにとってはとてもいい結果だと思う」

    最終セクターのデプロイメントが課題
    一方で、ポール争いで最後まで残った課題がラップ終盤のエネルギーデプロイメントだった。

    「ポールにはかなり近かったけど、実際にタイムを失ったのはほぼ最終セクターだった」

    「まだ改善の余地はある。特に最終セクターだ。そこでデプロイメント戦略に少し苦しみすぎていたと思う。今後に向けて学ばなければならない部分だ」

    公式記者会見でもフェルスタッペンは、ライバルとの違いをより具体的に説明している。

    「僕たちが少し苦しんでいるのはいつも最終セクターだ。ライバルたちと同じようなデプロイメントができていないようで、それによってタイムを合わせるのがかなり難しくなる」

    それでもQ1からQ3まで大きなミスなくタイムを積み上げることができ、自身のドライビングについて大きな取りこぼしはなかったと感じている。

    「Q1からQ2、Q3までいい形で進歩できた。自分として大きく取りこぼしたものはないと思う。マシンには僕たちが分かっているいくつかの制約があって、それに最終セクターのデプロイメントも完全にはうまくできていなかった」

    Q2ではトップタイムを記録したものの、フェルスタッペンは新品タイヤを2セット使用していたため、ライバルとの単純比較はできないとした。

    「僕は2セット使った数少ないドライバーのひとりだったと思うから、公平な比較ではない」

    「速くても抜けない」
    決勝でノリスやアントネッリに挑戦できるかと聞かれると、フェルスタッペンはマドリンク最大の問題としてオーバーテイクの難しさを挙げた。

    「厳しいと思う。仮にベストケースで自分たちの方が速かったとしても、抜けない。抜けるコーナーがないからね」

    「だから、前のドライバーがかなり激しくデグラデーションすることに頼る必要がある。ロングランは全員かなり厳しくて、デグラデーションも大きかった。それが明日の重要なポイントになると思う」

    そして冗談交じりにこう付け加えた。

    「それでも、どのコーナーで抜けばいいのかを見つけないといけないけどね」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    タイヤ管理と戦略が決勝の鍵
    レッドブルも、フリー走行で確認されたタイヤの厳しさを決勝最大のポイントとして挙げている。

    「長いレースになるし、タイヤには厳しい。だから、タイヤをうまく管理して、そこから最大限を引き出すことが重要になる。そこから何ができるか見てみよう」

    フェルスタッペンはチームの公式コメントでも、タイヤライフをコントロールできるかどうかがライバルとの戦いを左右すると語った。

    「プラクティスを見れば、タイヤライフが非常に重要になることは分かっている。ライバルと戦いたければ、そこをしっかり管理しなければならない」

    「ここではオーバーテイクのチャンスがなかなかないし、抜くのは簡単ではない。だから戦略を正しく決めることが重要になる。それができれば、レースに向けていいマシンがあると思う」

    ラ・モニュメンタルは「バッテリーがなくなる」
    注目を集めているバンクコーナー、ラ・モニュメンタル(La Monumental)についても、フェルスタッペンはF1マシンでは見た目ほど難しいコーナーではないと説明した。

    「全開で行きたかったけど、バッテリーがなくなる。だから、よりいいデプロイメントにするためにリフトする。それが僕のラ・モニュメンタル体験だよ」

    「バンク自体はクールだけど、逆にした方がよかったと思う。最初をもっとバンクさせて、そこから徐々にフラットにしていく感じだね」

    「F1マシンにはものすごいダウンフォースがある。他のカテゴリーの方が難しいと思う。他のカテゴリーでは簡単に全開という感じには見えなかった」

    コース設計を批判「ドライバーの意見を取り入れるべき」
    フェルスタッペンはマドリンクの路面グリップやイベントそのものについては高く評価する一方、レースを成立させるためのレイアウトには改善が必要だと主張した。

    「グリップは好きだ。舗装はいい仕事をしたと思う。新しいコースなのに、すでに少しバンピーすぎる場所はあるけどね」

    「でも前にも言ったように、抜けない。いくつかのブレーキングゾーンでは、ブレーキングしながらステアリングを切らなければならないような形にするべきではない。それではオーバーテイクができない」

    今後のサーキット設計ではF1ドライバーからの意見をより積極的に取り入れるべきだとも訴えた。

    「将来的にはコース設計にドライバーからのインプットを取り入れることも大きな助けになると思う」

    「いつも『スペースがないから』と言われるけど、それはナンセンスだ。サーキットには必ずオーバーテイクの機会を作る方法がある」

    ただし、初開催イベントの運営面については評価している。

    「イベントそのものはすごくクールだ。彼らは素晴らしい仕事をしたと思う。コースをこれだけ早く使える状態にしたこともそうだし、シミュレーター用の情報共有もよかった」

    「でも、よりいいレースやオーバーテイクを望むなら、変更できるコーナーはいくつかあると思う」

    今季は予選トップ3が多くなかったフェルスタッペンにとって、3番手はポジティブな結果となった。レッドブルもセットアップを改善し、決勝に向けて「いいマシン」があるとの手応えを得ている。ただし、前方のノリスとアントネッリに仕掛けるには、大きなタイヤデグラデーションを管理しながら戦略でチャンスを作ることが重要になりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン F1スペインGP初日「市街地コースは好きじゃない」

    マックス・フェルスタッペン F1スペインGP初日「市街地コースは好きじゃない」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1第14戦スペインGP初日のフリー走行を6番手で終えた。初めて走ったマドリンクについて完成度を評価する一方、「僕は市街地コースのファンじゃない」と率直に語った。

    レッドブル・レーシングのフェルスタッペンはFP1で5番手、FP2では1分34秒063を記録してトップから0.401秒差の6番手。現状を「だいたい今の僕たちの位置」と受け止め、予選に向けて一発のペース改善を課題に挙げた。

    マドリンクを評価も「市街地コースは好きじゃない」
    公道区間と専用コース区間を組み合わせたマドリンクを2セッション走ったフェルスタッペンは、新コースへの感想を尋ねられると自身の好みを隠さなかった。

    「僕は市街地コースのファンじゃないから、それはこれからも変わらない。スパみたいなサーキットを走る方がいつだって好きだ」

    ただし、マドリンクの出来そのものには好印象を抱いている。

    「彼らがここに造り上げたものを見ると、本当にいい仕事をしたと思う。ただ、僕が市街地コースのファンじゃないというだけだ」

    6番手は「だいたい今の僕たちの位置」
    金曜日はメルセデスやフェラーリのペースに届かなかった。FP2ではステアリングに違和感を訴える場面もあったが、セッション後には問題は解消したと説明している。

    「僕たちとしては、だいたい今の位置だと思う。バランスについてもう少し取り組んで、一発でもう少し引き出せるようにする必要がある」

    初開催のコースだけに、走行を重ねながら限界を探る作業も続いた。フェルスタッペンは周回ごとにペースを上げ、自信を積み重ねることができたという。

    ロングランではタイヤの理解を深めることにも重点を置いた。レッドブル側もタイヤマネジメントには一定の手応えを得ている一方、一発の速さには改善の余地が残っている。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    予選へ「もう少しパフォーマンスを見つけたい」
    土曜日はFP3でセットアップをさらに詰めたうえで、初開催のマドリンクで最初の予選に臨む。

    「クリーンなセッションの方が助けになる。でも、マシンからもう少しパフォーマンスを見つけられるか見てみよう」

    初日の6番手を現状の実力として受け止めるフェルスタッペンにとって、最大の課題は一発のペースだ。マドリンクへの習熟を進めながらマシンバランスを整え、予選までにトップ勢との差をどこまで縮められるかが焦点となる。

  • マックス・フェルスタッペン 角田裕毅の即戦力ぶりを例示「今のF1マシンは鈍感」

    マックス・フェルスタッペン 角田裕毅の即戦力ぶりを例示「今のF1マシンは鈍感」

    レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、2026年F1マシンがドライバーの操作に対して「あまりにも鈍感」になっていると批判。その具体例として、角田裕毅がレーシングブルズに乗り換えてすぐに競争力を発揮したことを挙げた。

    BBC Sportの独占インタビューに応じたフェルスタッペンは、新世代パワーユニットのエネルギーマネジメントによって、ブレーキングやスロットル操作でドライバーが差を生み出せる余地が大幅に制限されていると主張した。

    ただし、角田裕毅やリアム・ローソンの能力を否定する意図はないことを強調し、「最速のドライバーは常にトップに出てくる」とも付け加えている。

    「角田裕毅を見てほしい」フェルスタッペンが挙げた具体例
    フェルスタッペンが問題視しているのは、2026年から導入された新世代F1パワーユニットに伴うドライビングの変化だ。

    従来のF1では、より深くブレーキングし、より早くスロットルを開け、高速コーナーでより大胆に攻めたドライバーが、その技量に応じてラップタイムを稼ぐことができた。

    しかし、現在はバッテリーのエネルギーマネジメントがドライビングを大きく左右する。

    「F1の歴史では普通、最も攻めるドライバー、最も遅くブレーキを踏み、より早くスロットルを開け、高速コーナーで攻め込むドライバーが報われてきた。コーナーでその分だけタイムを稼げるからだ」

    「でも今は常に『このコーナーでは少し抑えた方がいいかもしれない。スロットルを開けるのを遅らせよう。あるいは早めにブレーキを踏もう。リフトしよう。そうすればトップスピードが伸びる』といったことを考えている。すごく不自然だ。こんな形であるべきではない」

    その問題を説明する際、フェルスタッペンが具体例として名前を挙げたのが角田裕毅だった。

    「悪く言うつもりはない。それに、ここだけ切り取られないことを願っている。でも裕毅を見てほしい。彼はオランダGPでレーシングブルズのマシンに乗った。それまで一度もそのマシンをドライブしたことがなかったのに、すぐに競争力を発揮した」

    続けて、レーシングブルズからレッドブルへ移ったリアム・ローソンについても言及した。

    「リアムはレーシングブルズからレッドブルに乗り換えて、すぐに競争力を発揮した。それは、今のマシンがドライバーの操作に対して鈍感だからだ」

    フェルスタッペンがここで指摘しているのは、角田やローソンの速さそのものではなく、異なるマシンへ乗り換えた際にもすぐに競争力を発揮できるほど、現在のF1ではドライバーの操作によって生み出せる差が限定されているという点だ。

    実際、フェルスタッペンは直後にドライバーの能力が依然として重要であることを強調している。

    「もちろん、それでも良いラップを走らなければならないし、攻めなければならない。最速のドライバーは常にトップに出てくる。でも、それが本当に、本当に制限されている。何というか、締め付けられているような感じだ。抑え込まれている」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2026年F1は「不自然」 エネルギーマネジメントを批判
    2026年のF1では、電動側の比率を大幅に高めた新パワーユニット規則が導入された。その結果、ドライバーは純粋にコーナーを最速で走るだけではなく、ラップ全体を通じたエネルギーの回生と使用を考えながら走る必要がある。

    フェルスタッペンは、これによって従来のような「攻めれば攻めるほどタイムにつながる」という関係が崩れていると感じている。

    今季の新規則については以前から批判的で、日本GPではF1を続けることについて「その価値があるのか」とまで口にしていた。

    それでもF1にとどまることを決めた理由を問われると、フェルスタッペンは将来的な改善への期待と、競技そのものへの愛情を挙げた。

    「将来もっと良くなることを願っている。今の状況を受け入れること。そして、このスポーツへの愛情だ。今のドライビングが好きという意味ではない。でも、このスポーツは好きだ」

    「僕はもともと競争することが大好きだ。2030年に向かうこれからの数年間で、良くなっていくことを願っている。今後4年か5年はこのルールなんだから、その中で最大限のことをするしかない」

    次世代F1にはV8復活を要求
    F1はすでに2026年規則の問題に対応するため、ICEと電動側の出力配分を段階的に見直す方向に動いている。それでもフェルスタッペンが2030年以降の次世代パワーユニットに望んでいるのは、さらに大幅な方向転換だ。

    「V8に戻す必要がある。ドライバビリティという点だけでもそうだ。昔のマシンを運転すると、エンジンのレスポンスやドライバビリティがどれだけ違うか想像できないと思う。そして、V8と比べれば今がどれだけひどいものなのかも分かる」

    前年まで使用されていたターボハイブリッド時代のパワーユニットとの比較を問われても、その評価は厳しかった。

    「それもV8と比べればひどかった。V8の方がはるかにいい。もっと自由で、軽い。今のマシンは本当に重すぎる」

    フェルスタッペンが理想とするのは、より小型で軽量なV8エンジンと、限定的な電動システムを組み合わせたF1だ。

    「もっと小さなV8エンジンにして、大幅に軽くした方がいい。バッテリーのサイズも、プッシュ・トゥ・パスのようなものに使える程度まで本当に制限する。でも、通常のパフォーマンス走行には関与させるべきではない」

    ターボについても「理想を言えば、ない方がいい。ターボラグが生じるからだ」と語った。

    フェルスタッペンが求めているのは、最高速度の数字を追求するF1ではなく、ドライバーがマシンを限界まで攻めることで違いを生み出せるF1だ。

    「昔、僕が子どもだったころのV8やV10の感情が好きだった。歩いているとマシンがコースに出ていく音が聞こえて、鳥肌が立った」

    「今みたいに350km/h、360km/hではなく、300km/hだったとしても関係ない。あのマシンから得られる音の感情、振動、それはまったく別次元だ。本当に、あれが戻ってくることを願っている」

    角田裕毅とローソンを例に挙げた発言も、その主張の延長線上にある。異なるマシンへ乗り換えて即座に競争力を発揮した2人を引き合いに出しながら、フェルスタッペンは2026年F1ではドライバーが操作によって違いを生み出せる領域が狭められていると訴えた。

    それでも「最速のドライバーは常にトップに出てくる」と語ったように、角田らの実力を否定したわけではない。フェルスタッペンが問題視しているのはドライバーではなく、その能力を発揮できる余地を狭めている現在のF1のあり方だ。

  • マックス・フェルスタッペン F1イタリアGPで3位「自分が亀になったみたい」

    マックス・フェルスタッペン F1イタリアGPで3位「自分が亀になったみたい」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1第13戦イタリアGP決勝を3位で終えた。レッドブル・レーシングのRB22で一時トップに立つなど激しいバトルを繰り広げ、最終的に表彰台を獲得した。

    フェルスタッペンは、メルセデス勢を相手に何度もオーバーテイクを仕掛けた一方、ストレートでのエネルギーデプロイメント不足が大きな制約になったと説明。前戦オランダGPから立て直したマシンには手応えを示しながらも、モンツァではメルセデスのパワーユニットを搭載するマシンに対抗するのが難しかったと振り返った。

    一時トップ浮上もメルセデス勢には届かず
    フェルスタッペンはレース序盤から積極的な走りを見せ、ジョージ・ラッセルを抜いてトップに立つ場面もあった。その後もシャルル・ルクレール、オスカー・ピアストリ、アンドレア・キミ・アントネッリらと激しくポジションを争った。

    「僕たちにとって表彰台に戻れたのは本当によかった。モンツァはいつだって特別だからね。簡単ではなかったし、戦わなければならなかったけど、全体として僕たちにとって素晴らしいパフォーマンスだったと思う」

    一方で、最大の問題として挙げたのがストレートでのデプロイメントだった。

    「最大の制約は、メルセデスのパワーユニットを搭載したマシンと比べて、ストレートでかなり早い段階からデプロイメントに苦しんでいたことだ。それ以外にもいくつか問題が残っていた」

    レース後のインタビューでも、その点をより率直に語っている。

    「バトルしようとはしたけど、僕たちはストレートが遅すぎた。同じだけのデプロイメントがない。それによってかなりタイムを失うし、あるところまで行くと、もう守り切れなくなる」

    「唯一のチャンスはブレーキングを遅らせること」
    ストレートで不利を抱えたフェルスタッペンは、ブレーキングでポジションを取り返す戦いを強いられた。特にターン2からターン4にかけては、アウト側から大胆なオーバーテイクを何度も成功させた。

    「僕はストレートがあまりにも遅かったから、唯一のチャンスはブレーキングを遅らせて、バトルになったときに毎回ポジションを取り返そうとすることだった。でも、それがうまくいった」

    FIAの記者会見では、その攻防について「自分が亀になったみたいに、みんなに横を通り過ぎられるのは、正直あまり楽しくない」と表現した。

    「だからアウト側からやり返すしかなかった。マシンはブレーキングではいいから、ブレーキングゾーンを攻める自信はあった。スタートでは2回、ターン2とターン4でそれができた。楽しい部分もあるけど、同時にフラストレーションもある。でも、できることをすべて最大限に生かそうとした」

    スタートにも不満「かなりよくなかった」
    フェルスタッペンは、ストレートでのデプロイメント不足だけでなく、スタートも問題のひとつだったと振り返った。

    「スタートはかなりよくなかった。でも、その後はストレートがあまりにも遅かったから、いくつかの場所では攻めるしかなかった。特にメルセデスのパワーユニットを搭載したマシンと比べて、エネルギーのデプロイメントでかなり差があった」

    それでも、メルセデス勢に次ぐ3位という結果については前向きに受け止めている。

    「表彰台に上がれたのは、僕たちにとってかなり堅実な結果だと思う。メルセデスは明らかに強すぎたし、ザントフォールトでも難しい週末だったことを考えれば、ここで彼らの後ろでフィニッシュできたのはとてもポジティブだ」

    今季中にその差を埋められるかと問われると、「難しいだろうね」と認めた。

    さらに、レッドブルがその差を縮めるために何を改善する必要があるのかという質問には、「多くのこと」と短く答えている。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    VSCでタイヤ交換「ミディアムでは最後まで行けなかった」
    レース終盤にバーチャルセーフティカー(VSC)が導入されると、フェルスタッペンはアントネッリとともにピットイン。フレッシュタイヤを履き、再び順位を上げて3位を確保した。

    「ミディアムでは最後まで行けなかったと思うから、ピットに入れたのはよかった。僕たちにとっては、そうするのがかなり明確だったと思う」

    ただし、新しいタイヤを履いてもストレートでの弱点は消えなかった。

    「VSCでピットに入って、よりいいタイヤを履いて他のマシンを抜いていった。でも、相手がオーバーテイクモードについてこられると、それが僕たちには強力すぎて、タイヤがよくても本当に守るのが難しかった。マクラーレン勢を抜くのにも少し時間がかかった」

    さらに、ターン2では路面が崩れたことで危ない場面もあった。

    「ターン2では舗装が剥がれていて、コーナーを回っていたら突然、路面から出たルーズなグラベルでそのまま真っすぐ行ってしまった。それでマクラーレン勢がまたオーバーテイクモードに入れる位置まで戻ってきて、再び引き離すまで時間がかかった」

    RB22のリアの問題も「まだ残っている」
    フェルスタッペンは予選後、RB22のリアアクスルの挙動に不満を示していた。その問題は決勝でも解消されていなかったという。

    「まだある。何も変わっていない。単純によくない。バンプや縁石、特に低速で苦しんでいる。リアアクスルがあまり追従してくれない感じがまだある。今日も理想的ではなかったし、パフォーマンスを失っていた。でも、そういう状況だった」

    それでも、マシンが思うように決まらなかったオランダGPからは前進した。

    「ザントフォールトではかなり難しい週末で、マシンも僕の好みではなかった。でも今回は金曜日から土曜日にかけて大きく立て直して、マシンを間違いなくよりいいウインドウに入れることができた」

    「それでも、まだ改善しなければならない部分はいくつかある。それに、もちろんストレートでのデプロイメントという明らかな問題もある」

    メルセデス勢のペースには届かなかったものの、一時はトップを走り、最終的に3位表彰台を獲得したフェルスタッペン。厳しい条件のなかで結果を最大化したことには満足感を示した。

    「できることはすべてやったし、レース中にはトップにも立てた。それはエキサイティングだった。残念ながらメルセデス勢にはあと少し届かなかったけど、表彰台で週末を終えられたのはものすごくいい結果だった」

  • マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP予選「またリアアクスルに問題」

    マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP予選「またリアアクスルに問題」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1イタリアGPの予選を6番手で終えた。FP3ではマシンに好感触を得ていたものの、予選開始直後から今季繰り返し発生しているリアアクスルの問題が再発し、パフォーマンスを十分に引き出せなかったと明かした。

    レッドブル・レーシングは、パワーユニット交換によるグリッド降格が決まっているリアム・ローソンを利用してフェルスタッペンにトウを与える戦略も試みた。

    しかしQ2ではローソンがトラフィックに阻まれて14番手で敗退。フェルスタッペンはQ3でトウを得られず、1分22秒070で6番手にとどまった。

    FP3から一転 予選最初のアタックでリアに問題
    フェルスタッペンはFP3でマシンが大きく改善していたと説明する。ポールポジションを争えるほどの速さがあるとは考えていなかったものの、ドライビングしやすい状態に仕上がっていたという。

    「FP3は実際かなり良かった。夜の間にすごくいいステップを踏めた」

    「すべてがかなりまとまっていたし、ポールを争えるとは思っていなかったけど、マシンはかなり快適にドライブできた。それは本当に良かった」

    だが、予選では状況が一変した。

    「残念ながら予選に入って、最初のラップですぐにリアアクスルの問題がまた出た。今シーズンはすでに何度も起きている問題だけど、週末のいろいろな段階で発生している。そして今回は残念ながら予選で起きてしまった」

    この問題によってマシンは路面の凹凸や縁石に対する挙動が悪化し、特に低速域でタイムを失ったという。

    「マシンがかなり跳ねるようになって、縁石でもうまく走れなくなるし、バンプでも良くない。単純にパフォーマンスを失ってしまう」

    「ここはものすごく僅差のサーキットだから、それがタイムを失うことにつながった。今日はもっと速く走れると思っていたから残念だ」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    「今シーズンずっとこんな感じ」
    リアアクスルの問題がいつ発生するか予測できないのではないかと問われたフェルスタッペンは、今季の苦戦を象徴するような言葉で答えた。

    「そうだね。でも、今シーズンはずっとこんな感じだ」

    レッドブル・レーシングにとっては、ローソンを使ったトウの計画も機能しなかった。Q2ではまずローソンがフェルスタッペンをトウしたが、その結果ローソン自身がトップ10圏外にいたため、今度はフェルスタッペンがローソンを引っ張る形に変更した。

    しかし、ローソンがアタックラップに入ったタイミングで周囲のマシンはアウトラップを走っており、オスカー・ピアストリを含むトラフィックの影響を受けてタイムを更新できなかった。ローソンがQ2で敗退したことで、フェルスタッペンはQ3でトウを受けることができなかった。

    「リアムにとっても残念だった。Q2でブロックされて、それが彼のラップに影響した。僕たちは可能だったすべてを最適化することができなかった」

    決勝は「100%のマシンでレースがしたい」
    6番手スタートから表彰台を狙える可能性について、フェルスタッペンはまずリアアクスルの問題を解決することが重要だと強調した。

    「もし直すことができれば、マシンはもっといいウインドウに入ると思う。それで表彰台に十分かどうかは分からない」

    「でも、100%の状態のマシンでレースがしたい。それができればうれしいね」

    レッドブル・レーシングは予選後、フェルスタッペンのマシンに発生した問題を分析し、決勝に向けて改善を目指す。FP3では手応えを感じていただけに、問題を解消できれば6番手から上位へ食い込む余地があるとフェルスタッペンは期待している。