カテゴリー: ビザ・キャッシュアップRB

  • レッドブルF1 ハジャー代役にローソンを選択「リンドブラッド昇格も候補だった」

    レッドブルF1 ハジャー代役にローソンを選択「リンドブラッド昇格も候補だった」

    レッドブル・レーシングが2026年F1オランダGPで負傷したアイザック・ハジャーの代役にリアム・ローソンを起用した舞台裏について、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが明かした。アービッド・リンドブラッドをレッドブルに昇格させる案も候補に挙がっていたという。

    ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することになり、レッドブルはレーシングブルズからローソンを招集。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーの角田裕毅が入り、F1復帰を果たした。

    リンドブラッドのレッドブル昇格も選択肢
    オランダGPのFP1終了後、Sky Sports F1のインタビューに応じたパーメインは、ローソンではなくリンドブラッドをレッドブルに昇格させる可能性もあったのかと質問され、「あったと思う」と認めた。

    そのうえで、最終的にローソンが選ばれた最大の理由として経験を挙げた。

    「そういう可能性はあったと思う。ただ、現実的に考えればリアムを選ぶことになる。リアムはレッドブルのドライバーだし、今年はアービッドよりわずかに先を行っている。より経験のあるドライバーを選ぶことが、彼らにとって正しい判断だったと思う」

    ローソンは2025年シーズン序盤にレッドブル・レーシングから2戦に出場した経験があり、その後レーシングブルズへ戻った。今回のオランダGPでは、ハジャーの負傷によって再びレッドブルのマシンをドライブする機会を得ることになった。

    パーメインは、同じ陣営の別チームでレースをしているドライバーを代役として起用すること自体は、F1では特別に珍しい判断ではないと説明。2020年のサヒールGPで、メルセデスが新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役として、当時ウィリアムズに所属していたジョージ・ラッセルを起用したケースを例に挙げた。

    「チームが自分たちのドライバーを起用するのは、たとえそのドライバーが別のチームで走っていたとしても、かなり普通のことだと思う」

    「以前バーレーンでルイスが新型コロナウイルスに感染したときも、メルセデスはジョージをウィリアムズから連れてきて乗せた。だから今回レッドブルが行ったことも、自然な判断だと思う」

    アービッド・リンドブラッド

    パーメインとメキースが協議「正しい判断」
    ハジャーの代役を誰にするかについては、レッドブル・レーシングとレーシングブルズの間でも話し合いが行われた。

    59歳のパーメインは、自身やローソンに大きな決定権があったわけではないとしながらも、ローソンを起用するという結論を支持している。

    「我々もこの件について話し合った。私に非常に大きな影響力があったとは言わないし、リアム自身にもそれほど大きな影響力があったとは思わない。ただ、間違いなく正しい判断だったと思う」

    また、ローソンが選ばれたことでレッドブル昇格の機会を逃す形となったリンドブラッドについても、決定を受け入れていると説明した。

    「アービッドもまったく問題にしていない。彼は状況を完全に理解しているし、今いる場所で満足していると思う」

    インタビューでは、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースがローソン起用を決定したのかとも質問された。

    これに対してパーメインは、メキース単独の判断だったという見方を否定。両チームで協議した結果だったことを明かした。

    「ローランの決定だったとは言いたくない。我々で話し合って、これが正しい判断だということで双方が合意した」

    ハジャーの負傷によって急きょ必要となったレッドブルの代役選びでは、リンドブラッドの昇格も選択肢に入っていた。しかし、レッドブルでの実戦経験を持ち、今季もリンドブラッドよりわずかに先行しているローソンを起用することが、両チームにとって最も現実的な結論となった。

  • アービッド・リンドブラッド F1オランダGPでSQ3「マシンからすべてを引き出せた」

    アービッド・リンドブラッド F1オランダGPでSQ3「マシンからすべてを引き出せた」

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、2026年F1第12戦オランダGPのスプリント予選で10番手を獲得した。ザントフォールト初走行、さらにスプリントフォーマットという限られた準備時間のなかでSQ3進出を果たし、初日を「ポジティブ」と振り返った。

    レーシングブルズにとっても難しい条件だった。リンドブラッドは初めてのザントフォールトを学びながら走り、チームメイトの角田裕毅は8カ月ぶりのF1実戦で、2026年世代のマシンを実走するのはこの日が初めて。

    それでもリンドブラッドはSQ2で1分12秒785を記録して9番手で突破し、SQ3では1分12秒737で10番手となった。

    ザントフォールト初走行でSQ3進出
    リンドブラッドにとって、バンクを備えた独特のザントフォールトを実際に走るのは今回が初めてだった。通常のグランプリ週末とは異なり、スプリントフォーマットではFP1の1セッションを終えると、すぐにスプリント予選を迎える。

    経験を積む時間が限られるなか、リンドブラッドはFP1からスプリント予選にかけて前進を実感したという。

    「ポジティブな金曜日だった。ザントフォールトを走るのは初めてだから、簡単ではなかった。特にスプリント週末だからね。チームがいい仕事をしてくれて、今朝と比べてすでにいくつか前進できた」

    SQ1を突破すると、SQ2では1分12秒785を記録。SQ3進出ラインとなった10番手ガブリエル・ボルトレト(アウディ)をわずか0.001秒上回る9番手で、最終セッションへの切符をつかんだ。

    「SQ2は本当に良かった。マシンからすべてを引き出せた。ラップには本当に満足している。SQ3に進めたのはすごく良かった」

    リンドブラッドは、この週末のレーシングブルズがサマーブレイク前までと比べてやや競争力を欠いていると感じていたこともあり、そのなかでSQ3へ進めたことをポジティブに受け止めた。

    「なぜか今週末は少し競争力が低いから、そのなかでSQ3に進めたのは本当に良かった」

    SQ3には不満「確認することがいくつかある」
    一方、リンドブラッドは最終的な10番手という結果に全面的に満足しているわけではない。

    SQ3では1分12秒737を記録したが、8番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)、9番手のボルトレトには届かなかった。スプリントではポイント圏内となるトップ8のひとつ後ろの列からスタートする。

    「SQ3については、それほど満足していない。明日に向けて確認しなければならないことがいくつかある」

    リンドブラッドは、ドライバー側だけでなくチーム側にも改善できる部分が残されていると説明した。

    「正直に言えば、今週はなぜか全体的に少し後れを取っていると思う。でも、一晩かけて確認して、明日に向けて前進する」

    レーシングブルズはサマーブレイク前まで中団で高い競争力を発揮し、7戦連続で少なくとも1台がポイントを獲得していた。リンドブラッドは今回もSQ3まで進んだものの、これまでの週末ほどライバルに対するアドバンテージは感じていない。

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ガスリーとボルトレトを追う「スタートで1台は狙える」
    10番グリッドからスタートするスプリントでは、ポイント獲得には少なくとも2台を抜いて8番手以内へ入る必要がある。

    リンドブラッドの前方には、8番手ガスリーと9番手ボルトレトが並ぶ。ともに今週末は速さを見せているが、リンドブラッドはレーシングブルズのスタートの良さを生かして、まず発進直後にポジションを奪うことを狙っている。

    「僕たちはスタートがいいことは分かっているから、明日はスタートで間違いなくどちらか1台を抜けるように狙えると思う。その後どうなるかだね」

    ただし、オーバーテイクが難しいザントフォールトだけに、簡単なレースになるとは考えていない。

    「現実として、このコースはかなりオーバーテイクが難しいし、2人とも今週は速い。これまでの週末ほど僕たちにアドバンテージがあるとは思わない。それでも、得られるチャンスはすべて生かしていく」

    スプリントでポイントが与えられるのは8位まで。10番手スタートのリンドブラッドにとっては、序盤でガスリーやボルトレトとの差を詰められるかがポイント獲得への鍵となる。

    土曜朝は雨の可能性「ウエットのスプリントもあり得る」
    もうひとつの不確定要素が天候だ。金曜朝のザントフォールトも路面が濡れた状態から始まっており、リンドブラッドは土曜朝にも雨が降る可能性を認識している。

    「朝が一番微妙そうだね。今朝も到着したときはかなり濡れていたし、明日の朝も少し雨が降る予報だと思う。だから、スプリントがウエットになる可能性はある」

    雨になれば、オーバーテイクが難しいザントフォールトでの勢力図やレース展開が大きく変化する可能性もある。

    一方、スプリント後に行われるグランプリ予選と日曜日の決勝については、ドライコンディションになるとの見通しを示した。

    「予選とレースはドライになると思う。でも、いずれにしても今日はいい一日だった。僕自身にもチームにも取り組むべきことはいくつかあるけど、明日に向けてもう一歩前進できると思う」

    初めて走るザントフォールトで、FP1の1セッションしかコースを学ぶ時間がないなかSQ3進出を果たしたリンドブラッド。SQ2のラップには手応えを得た一方、SQ3とマシンの競争力には改善の余地があるとみている。10番手から迎えるスプリントでは、持ち味とするスタートと変わりやすい天候をチャンスにつなげ、ポイント圏内の8番手を狙う。

  • 角田裕毅 2026年F1マシン初走行で驚き「特に高速コーナーはかなり違う」

    角田裕毅 2026年F1マシン初走行で驚き「特に高速コーナーはかなり違う」

    角田裕毅が、2026年F1第12戦オランダGPで今季マシンを初めて実戦でドライブし、新世代F1マシンへの第一印象を語った。昨年までのマシンと比較すると、特に高速コーナーでダウンフォースの違いを強く感じたという。

    アイザック・ハジャーの負傷欠場に伴い、リアム・ローソンがレッドブル・レーシングへ移ったことで、角田裕毅はレーシングブルズからF1に復帰。

    ザントフォールトで行われた金曜日のフリー走行とスプリント予選を通じて、2026年型マシンを実際のサーキットで初めて経験した。

    2026年型F1マシンへの適応
    2025年限りでレッドブルのレギュラーシートを失った角田裕毅にとって、2026年の新レギュレーションで開発された現行マシンをレースウイークに走らせるのは今回が初めてとなった。

    2026年のF1マシンは前年までと比較してダウンフォースが減少し、ドライバーには異なるブレーキングやマシンバランスへの対応が求められている。角田裕毅も、その違いを早い段階から感じていたという。

    「かなり初期の段階だったので、今とは少し違いますし、こう言うのは公平ではないかもしれませんが、多くのドライバーがバランスやブレーキ性能、それに昨年と比べて失われたダウンフォース量に少し苦労していたのを覚えています。なので、僕もすぐに適応する必要がありました」

    角田裕毅は2025年型マシンをTPC(旧型車テスト)で継続的にドライブしてきた。その経験があるからこそ、現行マシンとの差はより明確に感じられたという。

    「僕は昨年のマシンを走らせています。おそらく歴史上でも最速クラスのマシンですし、TPCで走るのは本当に楽しいです」

    「でも、このマシンに乗るとかなり違います。特に高速コーナーですね。ザントフォールトのような昔ながらのサーキットはランオフエリアにもあまり余裕がないので、徐々にペースを上げていきたいと思っていました」

    一方で、未知のマシンに適応していく過程そのものについては前向きに受け止めている。

    「でも、このプロセスは楽しめています。僕の一番の目標は明日の予選です。ここまではセッションごとにかなりうまく積み上げられていると思います」

    「明日のロングランも楽しみにしています。予選とレースに向けて必要なデータをすべて集めたいです」

    角田裕毅 F1

    スプリント予選は12番手「通過できると思っていた」
    角田裕毅は金曜日のスプリント予選でSQ1を突破。SQ2ではトップ10入りにわずかに届かず、12番手でセッションを終えた。

    久々のF1実戦、さらに初めて扱う2026年型マシンという条件を考えれば着実なスタートだったが、本人にはSQ3進出への手応えもあった。

    「興味深い一日でした。普通なら予選が進むにつれて改善していくものですが、SQ1ではかなりいいスタートが切れた一方で、その後は他のみんなと同じようなステップを踏むことができませんでした」

    「もちろん、その部分は確認します。今日学ばなければならないことはたくさんありますが、ここまでのところ、マシンの感触はかなりいいです」

    「予選中も問題なく感じていましたし、正直、次に進めると思っていました。だから残念です」

    5年間のF1経験を武器に短期間で適応
    角田裕毅は2021年にF1デビューし、2025年まで5シーズンにわたってレギュラードライバーとして参戦した。そのうち長い期間を現在のレーシングブルズにつながるチームで過ごしており、今回の復帰では慣れ親しんだ環境も適応を後押ししている。

    ただし、2026年のF1はマシン特性そのものが前年までとは大きく異なる。角田裕毅のコメントからも、特に高速域のダウンフォースやブレーキング、マシンバランスの違いが大きいことがうかがえる。

    それでも、初日の段階でスプリント予選12番手まで進み、マシンについても「かなりいい」と手応えを示した。短い準備期間で新世代マシンへの適応を進める角田裕毅にとって、今後のロングランと予選がF1復帰戦での真価を示す重要な機会となる。

  • 角田裕毅のF1復帰にレーシングブルズ代表が好印象「以前より一段落ち着いた」

    角田裕毅のF1復帰にレーシングブルズ代表が好印象「以前より一段落ち着いた」

    レーシングブルズのチーム代表を務めるアラン・パーメインは、2026年F1オランダGPで実戦復帰を果たした角田裕毅について「以前より一段落ち着いたように見える」と好印象を語った。

    アイザック・ハジャーの負傷に伴い、リアム・ローソンがレッドブル・レーシングの代役に起用されたことで、角田裕毅は急きょレーシングブルズからF1に復帰。金曜日の唯一のフリー走行となったFP1では、2025年末以来となるグランプリ週末でのF1マシンを走らせた。

    「もう完全に戻っている」パーメインが角田裕毅を評価
    FP1終了後、Sky Sports F1のインタビューに応じた59歳のパーメインは、角田裕毅にとって久々のF1実戦だったことに触れながら、セッションが順調に進んだと振り返った。

    「いろいろなことが同時に進んでいた。アービッドにとってはここで走るのが初めてなので、コースを覚える必要があった。もちろん裕毅にとっても12月以来初めてマシンに戻る機会だったので、彼にはマシンを覚える必要があった。それでも非常にうまくいった。本当に順調だった」

    角田裕毅のF1復帰が決まったのは週末直前だった。パーメインによれば、角田裕毅は当時ギリシャで休暇を過ごしており、そこから急きょイギリスへ戻ってシミュレーターで準備を進めたという。

    「彼はギリシャで休暇の最後を過ごしていた。そこからイギリスに戻って、水曜日にシミュレーターに乗った。その日は2人のドライバーがシミュレーターを使っていたと思うので、スタッフも遅くまで作業して、裕毅がしっかり走れるようにしてくれた」

    「そして水曜日の夜遅くにこちらへ到着して、木曜日にはもちろんフルプログラムをこなした」

    わずかな準備期間しかなかったものの、久々に角田裕毅とグランプリ週末をともにしたパーメインは、その様子に以前との違いを感じたという。

    「正直、もう完全に戻っている。何かに動揺しているようにはまったく見えない。私が覚えている彼よりも一段落ち着いたように見える。それは素晴らしいことだ。今朝も素晴らしい仕事をしてくれた」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2026年型マシンへの適応 最大の違いはパワーユニット
    角田裕毅はF1のレースから離れていた間も、レッドブルのTPC(旧型車テスト)で走行を重ねており、完全に実車から離れていたわけではない。しかし、現在のレーシングブルズのマシンをグランプリ週末に走らせるのは今回が初めてとなる。

    レッドブルのマシンからレーシングブルズのマシンへ適応するうえで何が最大の違いになるのかと質問されたパーメインは、パワーユニットを挙げた。

    「今年について言えば、一番大きな違いはパワーユニットだと思う。ただ、彼にとって幸運なのは、ここが我々の言う“エネルギーリッチ”なサーキットだということだ」

    「シルバーストンやスパであったようなパワーユニットに関する心配はそれほどない。『このコーナーではリフトして』といったマネジメントを気にする必要がなく、基本的には全開で走ることができる。それは非常にいいことだ」

    また、2026年型F1マシンの特性そのものも角田裕毅の復帰を助けているとパーメインは考えている。

    「このマシンはグラウンドエフェクト時代のマシンと比べれば運転しやすいと思う。トータルのダウンフォース量はそれほど多くないが、少し扱いやすくなっている。それも彼の助けになっている」

    急きょ実現した角田裕毅のF1復帰だが、限られた準備時間のなかでもパーメインは、その適応ぶりだけでなく以前より落ち着きを増した姿にも好印象を抱いている。2027年のF1レギュラー復帰を目指す角田裕毅にとって、オランダGPは現在の実力と成長を示す重要な機会となる。

  • 角田裕毅 2027年F1レギュラー復帰に意欲「話すより走って見せる」

    角田裕毅 2027年F1レギュラー復帰に意欲「話すより走って見せる」

    角田裕毅が、2027年のF1レギュラーシート獲得への意欲を明確にした。2026年F1第12戦オランダGPでレーシングブルズから突然の実戦復帰を果たす角田裕毅は、今回のチャンスを自らの実力を証明する絶好の機会と捉えている。

    2025年限りでレッドブル・レーシングのレギュラーシートを失い、今季はリザーブおよび開発ドライバーを務めてきた角田裕毅。2027年のF1グリッドでは各チームのラインアップが固まりつつあるが、本人はレギュラー復帰を諦めていない。

    「話すだけよりも、実際に走って自分に何ができるかを見せる方がいい」と語り、ザントフォールトで巡ってきた一戦をアピールの場にする考えを示した。

    アイザック・ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することになり、レッドブル・レーシングはレーシングブルズのリアム・ローソンを代役として起用。その結果、空いたレーシングブルズのシートに角田裕毅が起用された。

    角田裕毅にとってF1のレース出場は2025年最終戦アブダビGP以来となる。

    「これ以上のタイミングはない」突然巡ってきたチャンス
    角田裕毅は今回の復帰が、自分自身をコース上でアピールする貴重な機会になると考えている。

    「間違いなくいいチャンスです。これ以上のタイミングはないと思います」

    「話すだけよりも、実際に走って自分に何ができるかを見せる方がいいです。自分に何ができるかは分かっています。でも、走らずにそれを示したり、証明したりするのは難しいです」

    レギュラーシートを失ってからも、角田裕毅はレッドブルのシミュレーターで開発作業を続け、旧型車を使用するTPC(Testing of Previous Cars)にも参加してきた。

    しかし、実際のグランプリで現行マシンを走らせ、自らのパフォーマンスを示す機会はなかった。

    「レッドブルとレーシングブルズがこの機会を与えてくれたことに感謝しています。レースを通じて、自分について何かいいものを見せたいです。そして、何より大切なのは楽しむことです」

    「2027年のシートが欲しい」レギュラー復帰への思い
    角田裕毅は2027年に再びF1レギュラードライバーとしてグリッドに戻りたいという思いも隠していない。

    「もちろん、来年シートを得たいと思っています」

    一方で、ドライバーマーケットの動向は自分だけで決められるものではないとして、将来を意識しすぎることなく目の前のオランダGPに集中する姿勢を強調した。

    「でも、そういうことは僕がコントロールできるものではありませんし、今は考える必要もありません」

    2027年のF1グリッドではすでに多くのチームがドライバーを固めつつあり、残された選択肢は限られてきている。だからこそ、実際のレースで自らの速さを示せる今回の機会は、角田裕毅にとって大きな意味を持つ。

    角田裕毅 / オランダグランプリ

    「ずっとマシンに乗りたかった」数カ月間の待機生活
    今季の角田裕毅はリザーブドライバーとして多くのF1グランプリに帯同し、レッドブル・レーシングとレーシングブルズの戦いを間近で見てきた。

    新レギュレーションのもとでマックス・フェルスタッペン、ハジャー、ローソン、アービッド・リンドブラッドがどのように2026年型マシンを走らせているかを観察し、可能な限り情報を吸収してきた。

    それでも、モニター越しにレースを見るだけの日々は、角田裕毅の「もう一度レースをしたい」という思いを強くした。

    「ここ数カ月はずっと画面を見ていました。シーズンが始まってから、ずっとマシンに乗ってほかのドライバーたちと競いたくて仕方がありませんでした」

    「この瞬間はとにかく楽しみたいですし、もちろん100%のパフォーマンスを出します。それがいい結果につながってくれればと思います」

    2027年へのアピールはコース上で
    角田裕毅にとって今回のオランダGPは、現時点ではハジャーの負傷によって巡ってきた代役参戦だ。次戦以降についてもハジャーの回復状況次第であり、継続参戦が保証されているわけではない。

    だからこそ、限られた機会を最大限に生かす必要がある。

    オランダGPはスプリントフォーマットで開催され、金曜日のフリー走行は1時間のみ。その後すぐにスプリント予選を迎える。2026年型F1マシンで初めて実戦を戦う角田裕毅にとって、準備時間は極めて限られている。

    それでも、待ち望んできたチャンスがようやく訪れた。

    「この瞬間をずっと待ち望んでいましたし、現行マシンでコースに出ることを本当に望んでいました。だから楽しみにしています」

    2027年に再びF1のレギュラーグリッドへ戻れるかどうかは、角田裕毅自身にもまだ分からない。ただ、本人が語るように、シートを求めて言葉を重ねるより、実際にF1マシンを走らせて実力を示す方が説得力はある。

    突然巡ってきたオランダGPでの復帰戦は、角田裕毅にとって待望の実戦であると同時に、2027年のF1レギュラー復帰へ向けて自らの価値をコース上で示す重要な機会となる。

  • 角田裕毅 レーシングブルズでのF1復帰に不満なし「どのマシンでも構わない」

    角田裕毅 レーシングブルズでのF1復帰に不満なし「どのマシンでも構わない」

    角田裕毅が、2026年F1第12戦オランダGPで実現した待望のレース復帰への思いを語った。レッドブル・レーシングではなく古巣レーシングブルズからの参戦となったことについても、「どのマシンを運転するかは気にしていません」と強調。何よりも再びF1でレースを戦えることを喜んでいる。

    2025年限りでレッドブル・レーシングのレギュラーシートを失って以来、角田裕毅はリザーブおよび開発ドライバーとして活動してきた。

    今季前半戦はサーキットに帯同しながらも、レースをモニター越しに見守る日々が続いていた。

    「フラストレーションが溜まったり、ストレスを感じたりしていたわけではありません。でも、毎レースを画面で見ていると、『本当に、本当に戻って運転したい』と思っていました」

    その願いが、アイザック・ハジャーの負傷という予期せぬ形で現実になった。

    ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場。レッドブル・レーシングはレーシングブルズからリアム・ローソンを昇格させ、その空席に角田裕毅を起用した。

    「本当に予想していなかったことでした。でも、今はかなり落ち着いていますし、明日が楽しみです」

    「悲しいはずがないですよね。これは僕がずっと待っていた瞬間ですし、こういう瞬間が欲しくて仕方がなかったです」

    「どのマシンでも構わない」レースに戻れることが最優先
    今回の人事では、レッドブルの正式なリザーブドライバーである角田裕毅ではなく、レーシングブルズでレースを続けてきたローソンがハジャーの代役としてレッドブル・レーシングに昇格した。

    しかし、角田裕毅は自分がどちらのチームで走るかについて、こだわりはなかったと語る。

    「どのマシンを運転するかは気にしていません。シートを得られただけでも、十分すぎるほどありがたいです」

    「どちらのチームもパフォーマンスを発揮していますし、特に今年のレーシングブルズは好調ですから、本当にどちらでも構いません」

    レーシングブルズは今季ここまで66ポイントを獲得し、コンストラクターズ選手権5位につけている。中団グループの先頭を争う競争力を示しており、角田裕毅にとっても復帰戦でポイントを狙える可能性を秘めたマシンだ。

    白いレーシングスーツで「家に帰ってきた感じ」
    そして、レーシングブルズは角田裕毅にとって特別なチームでもある。

    角田裕毅は2021年に当時のアルファタウリからF1デビュー。チームがアルファタウリからRB、そしてレーシングブルズへと名称を変えるなかで長く在籍し、2025年シーズン序盤にローソンと交代する形でレッドブル・レーシングへ昇格した。

    約1年半を経て、今度は逆の形でローソンのシートを引き継ぎ、古巣からF1に復帰する。

    レーシングブルズの白いチームウェアに再び袖を通した瞬間には、懐かしい感覚もあったという。

    「レーシングブルズには長い間いました。白いウェアを着た瞬間、すごくホームに帰ってきたような感じがしました」

    慣れ親しんだスタッフも多い環境でF1復帰を果たせることは、限られた準備時間しかない角田裕毅にとってプラス材料となりそうだ。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    半年以上モニター越しに見続けたF1
    レギュラーシートを失ってからも、角田裕毅は復帰への準備を止めていなかった。

    レッドブルのシミュレーターで開発作業を続ける一方、旧型車を使ったTPC(Testing of Previous Cars)にも4回参加。レース距離に換算して約5レース分を走り込み、実戦感覚を維持する努力を続けてきた。

    それでも、実際のF1レースに出場することとは違う。

    2026年シーズンが開幕してから、角田裕毅はほかのドライバーたちが戦う姿を画面越しに見続けてきた。だからこそ、今回巡ってきた一戦の価値は大きい。

    「こういうチャンスを得られただけでも、僕にとっては期待をはるかに超えることです。本当にずっと欲しかった機会なので、レーシングブルズでレースをするのがすごく楽しみです」

    オランダGPはスプリントフォーマットで開催されるため、角田裕毅に与えられるフリー走行は金曜日の1時間だけ。その後すぐにスプリント予選へ臨まなければならず、2026年型F1マシンを実戦で経験していない角田裕毅にとって簡単な復帰戦ではない。

    それでも今の角田裕毅にとって、まず重要なのは再びF1のスターティンググリッドに立てることだ。

    レッドブルかレーシングブルズかではなく、「F1でレースをしたい」という思いを抱き続けた半年余り。待ち望んだチャンスは、長年を過ごした古巣レーシングブルズという馴染み深い場所で巡ってきた。

  • 角田裕毅とのF1初コンビにリンドブラッド「できる限り手助けしたい」

    角田裕毅とのF1初コンビにリンドブラッド「できる限り手助けしたい」

    角田裕毅が2026年F1第12戦オランダGPでレーシングブルズから急遽F1復帰を果たすことについて、チームメイトを務めるアービッド・リンドブラッドが語った。「できる限り手助けしたい」と話し、限られた準備時間でマシンに適応しなければならない角田裕毅をサポートする姿勢を示している。

    アイザック・ハジャーがサマーブレイク中に手首を負傷してオランダGPを欠場することになり、レーシングブルズのリアム・ローソンがレッドブル・レーシングの代役に起用された。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートには、レッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅が起用されることになった。

    角田裕毅との初コンビ「興味深い週末になる」
    オランダGP開幕を前に行われたFIAの木曜記者会見に出席したリンドブラッドは、ローソンがレッドブル・レーシングに移ったことで、今週末は角田裕毅とコンビを組むことについて質問された。

    「裕毅にとっては、間違いなく興味深い週末になると思う」

    リンドブラッドはそう語り、角田裕毅が今回のF1復帰で直面する難しさについて言及した。

    「今のマシンはかなり違うし、スプリント週末でもある。それに、決して簡単なサーキットではない。だから、できる限り彼が早くマシンに慣れられるよう手助けしたい」

    今回のオランダGPは通常のグランプリとは異なるスプリントフォーマットで開催される。走行時間が限られるなか、角田裕毅は現在のレーシングブルズのマシンへの適応を急がなければならない。

    リンドブラッドも「マシンはかなり違う」と、その難しさを認識しており、可能な範囲で角田裕毅をサポートする考えを明らかにした。

    角田裕毅とは「いつも友好的だった」
    リンドブラッドと角田裕毅がF1でチームメイトを務めるのは今回が初めてとなる。これまで2人が深く関わる機会は多くなかったという。

    「彼のことをものすごくよく知っているわけではない。これまで僕たちはあまり接点がなかったからね」

    それでも、これまでの関係は良好だったとリンドブラッドは続けた。

    「でも、いつも友好的な関係だった。だから、一緒にいい週末を過ごせると思う」

    急遽結成されたコンビではあるものの、リンドブラッドは角田裕毅を歓迎しており、協力して週末を戦うことに前向きな姿勢を示している。

    角田裕毅とアービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    リンドブラッド自身もザントフォールト初挑戦
    もっとも、角田裕毅をサポートすると語るリンドブラッド自身にとっても、今回のオランダGPは簡単な週末ではない。

    リンドブラッドにとってザントフォールトでのレースは初めて。さらにスプリントフォーマットという条件も重なり、自身も限られた時間のなかでサーキットを学ばなければならない。

    会見では、なぜハジャーの代役として自身がレッドブル・レーシングに起用されなかったのかという質問を受けた際、その点にも触れている。

    「正直に言えば、僕にとってザントフォールトは初めてなんだ。スプリント週末でもあるし、僕はまだルーキーシーズンの半分を終えたところにすぎない」

    「だから、リアムを選ぶ方が、より論理的な判断だったと思う。僕を選ぶ方が少しリスクは大きかっただろうね」

    「もちろんドライバーとしては乗りたかった。そういうチャンスは欲しかったよ。でも同時に、彼らがなぜあの判断をしたのかは完全に理解している。今は自分自身の週末に完全に集中して、できる限りいい仕事をしようとしている」

    リンドブラッドは自身も経験の少ない状況にあることを認めながら、レーシングブルズでの仕事に集中する考えを示した。

    好調レーシングブルズ「マシンはいい」
    角田裕毅が急遽ドライブすることになったレーシングブルズのマシンについて、リンドブラッドは現在の競争力を高く評価している。

    サマーブレイク前のレースで好調な流れを築いていたリンドブラッドは、休暇を迎えたかったのか、それともそのままレースを続けたかったのかと質問され、「そのまま続けてもよかった」と振り返った。

    「正直、僕はそのまま続けてもかなり満足だったと思う。休みに入る前の数レースは楽しめていたし、いい勢いもあったから、あと何レースかやってもよかった」

    一方で、シーズン序盤から多忙だったこともあり、休暇でリフレッシュできたとも説明。「充電できたような気分だし、この週末に挑むのを本当に楽しみにしている」と語った。

    そして、ザントフォールトで期待するパフォーマンスについては、直近のレースと同様の競争力を発揮できるとの見通しを示している。

    「最近のレースでやってきたことと同じようなものになると思う。マシンはいい。チームはパフォーマンスをもたらすために本当に、本当にいい仕事をしてきた」

    「いろいろなタイプのサーキットでもかなり安定しているように見えるし、僕たちは競争力がある。だから、今回もこれまでと同じようにできればと思っている」

    角田裕毅にとっては短期間で適応しなければならないマシンだが、そのパッケージ自体には十分な競争力があるというのがリンドブラッドの評価だ。

    異例の状況で組む角田裕毅とリンドブラッド
    角田裕毅とリンドブラッドは、それぞれ異なる難しさを抱えてオランダGPに臨むことになる。

    角田裕毅は急遽決まったF1復帰で、現在のレーシングブルズのマシンへの適応が必要となる。一方のリンドブラッドもザントフォールト初挑戦であり、まだF1ルーキーシーズンの途中にいる。

    さらに今回はスプリント週末のため、準備に使える走行時間も限られている。そうした条件のなかで初めてコンビを組むことになった2人だが、リンドブラッドは角田裕毅とのこれまでの関係について「いつも友好的だった」と説明し、「一緒にいい週末を過ごせると思う」と期待を示した。

    突然決まったF1復帰、異なるマシン、スプリントフォーマット、そして難易度の高いザントフォールト。角田裕毅にとって決して簡単な復帰戦ではないが、新たなチームメイトとなるリンドブラッドは「できる限り手助けしたい」と、その挑戦を支える構えだ。

  • 角田裕毅 F1復帰の舞台裏「ビーチにいたら突然電話が」待ち望んだ実戦へ

    角田裕毅 F1復帰の舞台裏「ビーチにいたら突然電話が」待ち望んだ実戦へ

    角田裕毅が、2026年F1第12戦オランダGPで実現した突然のF1復帰について、その舞台裏を明かした。レーシングブルズから出場することになった角田裕毅は、ギリシャのビーチで休暇を過ごしていたところ、マネージャーから英国へ向かうよう突然連絡を受けたという。

    アイザック・ハジャーが夏休み中に手首を負傷してオランダGPを欠場することになり、レッドブル・レーシングはレーシングブルズのリアム・ローソンを代役として昇格させた。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートに、レッドブルのリザーブドライバーを務めていた角田裕毅が起用された。

    2025年最終戦アブダビGP以来となるF1での実戦。角田裕毅にとって、それは長く待ち続けてきたチャンスだった。

    ギリシャ到着から24時間で突然の電話
    角田裕毅がオランダGP出場の可能性を知らされたのは火曜日だった。当時はマネージャーや友人たちとギリシャを訪れ、ビーチで過ごしていたという。

    「マネージャーとほかの友人たちと一緒にギリシャにいました。みんなで過ごしていて、僕はビーチにいました」

    ただし、角田裕毅は笑顔を見せながら、休暇中ずっと遊んでいたわけではないと強調した。

    「ずっとビーチで遊んでいたみたいな話にはしたくないです(笑)。ちゃんとトレーニングもしていました」

    「でも、そのときはビーチでリラックスして、きれいな海を眺めていたんです。そうしたら突然、マネージャーから『英国に行かないといけない』と言われました」

    ギリシャに到着してから、まだ24時間ほどしか経っていなかった。

    「『ギリシャに来てまだ24時間なのに、もう英国に行けっていうの?』と思って、『なぜ?』と聞きました。そうしたら『今週、レースに出ることになるかもしれない』と言われました」

    その後、ハジャーの欠場とローソンのレッドブル昇格が正式に決まり、角田裕毅のレーシングブルズからのオランダGP参戦も決定した。

    角田裕毅 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    「ずっと待っていた瞬間」
    角田裕毅は2025年限りでレッドブル・レーシングのレギュラーシートを失い、2026年はリザーブおよび開発ドライバーとしてチームを支えてきた。

    F1の実戦からは離れていたものの、復帰の機会に備えて準備を続けてきたという。

    「フィジカル面でもメンタル面でも、十分にシャープな状態だと思います。ほぼ毎日、長い時間トレーニングしてきました」

    「トレーニングする時間はたくさんありました。ほかにやることもあまりなかったですから(笑)」

    実車での走行機会も確保してきた。角田裕毅によれば、旧型車を使用するTPC(Testing of Previous Cars)を4回経験し、合計でおよそ5レース分の距離を走り込んでいる。

    「TPCでは4回走って、レース距離にすると5レース分くらい走っています。なので、感覚としてはかなりシャープですし、TPCでも多くの周回を経験できました」

    そして今回の復帰について、角田裕毅は率直な思いを口にした。

    「これは僕がずっと待っていた瞬間です。こういう瞬間が本当に欲しくて仕方がなかったです」

    最大の課題は2026年型マシンへの適応
    一方で、実戦復帰には大きなハードルもある。

    角田裕毅が最後にF1決勝を戦ったのは2025年アブダビGPであり、その後F1は2026年から新しい技術レギュレーションへ移行した。今回ドライブするレーシングブルズのマシンについても、事前準備の時間は限られている。

    角田裕毅がレーシングブルズのシミュレーターに乗ったのは水曜日が初めてだった。

    「僕がやらなければならないのは、このクルマに慣れることです。これまでとはかなり違う感覚になると思いますし、手順やスタートの方法なども覚える必要があります」

    さらに、オランダGPで実際のマシンに慣れるために使えるフリー走行は限られており、短時間で適応する必要がある。

    「フリー走行が1回しかないのは少し難しいと思います。でも、だからこそ今のところ期待値は設定していません」

    それでも、突然巡ってきたチャンスを前にした角田裕毅に気負いはない。

    「今はただ楽しみたいです。レースを楽しんで、思い切り走りたいです。それは僕が長い間やりたかったことです」

    ギリシャのビーチで受けた一本の電話から、わずか数日でF1のグリッドへ戻ることになった角田裕毅。結果への具体的な目標は掲げず、まずは待ち望んでいたF1での実戦そのものを楽しむ姿勢でザントフォールトでの週末に臨む。

  • 角田裕毅のF1復帰に海外識者注目「キャリアを左右する重要な一戦」

    角田裕毅のF1復帰に海外識者注目「キャリアを左右する重要な一戦」

    角田裕毅が2026年F1オランダGPでレーシングブルズからグランプリ復帰を果たす。海外メディア『The Race』は、今回の参戦について「キャリアを左右する重要な一戦」になる可能性があると指摘。将来のF1レギュラーシート獲得に向けて、自らの価値を改めて証明する大きなチャンスになると分析している。

    角田裕毅のF1復帰は、レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することから実現した。

    ハジャーの代役にはレーシングブルズのリアム・ローソンが起用され、その空いたシートにレッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅が入る。

    レッドブル・レーシングの正式なリザーブドライバーである角田裕毅ではなく、今季レーシングブルズでレースを続けているローソンをハジャーの代役に選んだ判断には、おおむね理解を示す声がある。一方で、19歳のアービッド・リンドブラッドを抜擢すべきだったとの意見もあり、『The Race』の識者たちは、今回の人事がローソンだけでなく、角田裕毅の今後のキャリアにとっても重要な意味を持つと分析している。

    角田裕毅にはレーシングブルズ参戦がむしろ好機
    エド・ストローは、ハジャーの代役として角田裕毅ではなくローソンをレッドブル・レーシングに起用した判断を妥当だと評価した。

    代役ドライバーが必要になった場合、チームとしては短期間でマシンに適応し、確実に仕事をこなせる人物を選ぶのが現実的だ。現在のレッドブル陣営では、ローソンがその条件を最も満たしているという。

    特に2026年のF1パワーユニットでは、エネルギー回生とデプロイメントへの対応が重要となっている。ローソンはレーシングブルズで今季のレースを戦い続けており、タイヤへの習熟度やレース勘に加え、新世代パワーユニットを実戦で扱ってきた経験がある。

    そのため、正式なレッドブル・レーシングのリザーブドライバーである角田裕毅ではなく、ローソンを昇格させる判断は理にかなっているとストローは分析する。

    一方、角田裕毅にとっても、レーシングブルズから参戦することはむしろプラスになる可能性があるという。

    レーシングブルズはオランダGPを迎える時点でミッドフィールド屈指の競争力を持っており、角田裕毅にとっても過去にF1で自身の力を最も発揮してきた環境だ。今後のF1レギュラーシートを求めて他チームにも目を向けなければならない状況を考えれば、レッドブルで厳しい戦いを強いられるよりも、レーシングブルズでミッドフィールド上位を争って存在感を示す方が、自身の将来にとって有利になる可能性がある。

    角田裕毅にとって「キャリアを左右する重要な一戦」
    ジャック・ベニオンはさらに踏み込み、今回のF1復帰が角田裕毅のキャリアにおける極めて重要な局面になると指摘した。

    角田裕毅は2025年にレッドブルのレギュラーシートを失った後、2026年のインディカー参戦候補として名前が挙がったものの、実現には至らなかった。しかし現在も、将来的なインディカー転向の可能性が取り沙汰されている。

    インディ500ウイナーのフェリックス・ローゼンクヴィストがマクラーレンへ移籍することで、メイヤー・シャンク・レーシングには空席が生まれることになり、その候補として角田裕毅が浮上しているという。

    メイヤー・シャンク・レーシングはホンダエンジンを使用しており、幅広いバックグラウンドからドライバーを起用してきたチームでもある。ベニオンは角田裕毅のドライビングスタイルもインディカーに適していると評価する。

    ただし、今回のオランダGPで角田裕毅が強いパフォーマンスを披露すれば、状況が変わる可能性がある。

    現時点でハジャーがオランダGP以降も欠場することを示す材料はない。それでも、たとえ今回限りのF1復帰だったとしても、角田裕毅が十分なインパクトを残せれば、将来のF1レギュラーシート獲得への道を再び開くことも考えられる。

    ベニオンは、角田裕毅がインディカーへ転向した場合、その後F1で再びレースをする可能性は極めて低くなると指摘。今回のオランダGPは、角田裕毅の今後のキャリアを左右しかねない重要な一戦だと位置づけている。

    角田裕毅 F1 オランダGP

    ローソンにはレッドブルで「2度目のチャンス」
    元F1テクニカルディレクターのゲイリー・アンダーソンも、今回のローソン起用を支持している。

    ローソンは以前レッドブル・レーシングに昇格した際、十分な時間を与えられないままシートを失った。そのため今回のオランダGPは、自身の本当の実力を示す2度目のチャンスになる。

    こうした機会を再び得られるドライバーは多くないだけに、ローソンにとっては結果につなげる必要のある重要な週末となる。

    一方、レーシングブルズでローソンとコンビを組む19歳のリンドブラッドをレッドブルに昇格させる案について、アンダーソンは時期尚早との見方を示した。

    ルーキーイヤーに好パフォーマンスを見せているリンドブラッドには、まだ細かなミスを修正しながら経験を積む時間を与えるべきであり、チャンスはいずれ訪れるという考えだ。

    「リンドブラッドを起用すべきだった」との異論
    これに対し、ジョシュ・サティルは今回こそリンドブラッドをレッドブルで試すべきだったと主張している。

    リンドブラッドはF1ルーキーながら開幕から速さを示しており、予選では平均してローソンから約0.1秒遅れる程度のパフォーマンスを発揮。スパのようにローソンを明確に上回った週末もあった。

    サティルは、ローソンが将来的にレッドブル・レーシングのレギュラーシートへ戻る可能性について懐疑的だ。最初の昇格がうまくいかなかったことが大きく、角田裕毅についても同様にレッドブルへの恒久的な復帰は難しいと見ている。

    それならば、将来的なレッドブル候補とみられるリンドブラッドをフェルスタッペンの隣で走らせ、その適性を早い段階で確認する方法もあったというわけだ。

    過去にはフェラーリが2024年サウジアラビアGPで、当時F1未経験だったオリバー・ベアマンをカルロス・サインツJr.の代役として抜擢した。また、メルセデスも2020年サヒールGPでルイス・ハミルトンの代役としてジョージ・ラッセルを起用し、レギュラー昇格より1年以上前にトップチームでその実力を試す機会を与えた。

    大胆なドライバー起用を特徴としてきたレッドブルだけに、経験を優先した今回の判断について、サティルは新体制のレッドブルが従来の方針から変化し始めた最初の兆候なのではないかとの疑問も投げかけている。

    ローソンも過去の評価を覆す絶好の機会
    マット・ビアーは、ローソンにとって今回のレッドブル復帰が過去の評価を覆す重要な機会になると分析した。

    ローソンの最初のレッドブル・レーシング在籍は短期間で終わり、その内容も厳しいものだった。その経験が、その後のローソンのF1キャリアを評価するうえでも大きな影を落としてきた。

    今季レーシングブルズに戻ってからは安定したパフォーマンスを披露しており、ドライバーズランキングでは9位。トップ4チーム以外のドライバーとして最上位につけ、レッドブルで自身の後任となったハジャーにも迫る位置にいる。チーム側も今季のローソンの成長を高く評価している。

    しかし、リンドブラッドがF1参戦直後から存在感を示し、さらにレッドブル育成のニコラ・ツォロフが初のFIA F2フルシーズンで選手権をリードしている状況を考えれば、ローソンの将来が安泰とは言えない。

    だからこそ、今回のレッドブル復帰には大きな意味がある。フェルスタッペンとの差を一定範囲に抑える、あるいは慣れていないマシンながらハジャーがこれまで見せてきた水準に近いパフォーマンスを披露できれば、ローソンは自身を取り巻く評価を大きく変える可能性がある。

    ハジャーの負傷によって突然巡ってきたF1オランダGPは、角田裕毅とローソンの双方にとって今後のキャリアを左右する可能性を秘めた週末となる。ローソンにはレッドブルで失った評価を取り戻す機会が与えられ、角田裕毅には慣れ親しんだレーシングブルズで自らの速さと存在価値を改めて示し、F1での未来を切り開くチャンスが巡ってきた。

  • 角田裕毅 F1オランダGP欠場のアイザック・ハジャーに「一日も早い回復を」

    角田裕毅 F1オランダGP欠場のアイザック・ハジャーに「一日も早い回復を」

    角田裕毅は、2026年F1オランダGPでレーシングブルズからグランプリ復帰することが決定したことを受け、負傷により欠場するアイザック・ハジャーに「一日も早い回復を願っています」とメッセージを送った。

    レッドブル・レーシングは、ハジャーがサマーブレイク中に手首を負傷したため、ザントフォールトで開催されるオランダGPを欠場すると発表。レーシングブルズのリアム・ローソンが代役としてレッドブルのRB22をドライブし、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーの角田裕毅が起用される。

    角田裕毅「またマシンに乗れることをうれしく思います」
    角田裕毅は正式発表後、自身のSNSを通じてF1復帰への思いとハジャーへのメッセージを投稿した。

    「この週末に再びハンドルを握り、チームのために代役を務められるのが嬉しいです。アイザック・ハジャーの一日も早い回復を願っています!」

    この投稿にはハジャー本人も反応。「Have fun bro(楽しんで、兄弟)」とコメントを寄せ、急きょ自身に代わってF1のグリッドに戻る角田裕毅にエールを送った。

    今回のドライバー変更により、ローソンはレッドブルでマックス・フェルスタッペンと組み、角田裕毅はレーシングブルズでアービッド・リンドブラッドのチームメイトとしてオランダGPに出場する。

    角田裕毅にとってレーシングブルズは、F1キャリアの大半を過ごした馴染み深いチームだ。2021年に当時のアルファタウリからF1デビューを果たし、2025年シーズン序盤まで同チームで戦った。

    2025年は開幕2戦を終えた段階でレッドブルへ昇格し、成績不振に苦しんでいたローソンと入れ替わる形でフェルスタッペンのチームメイトとなった。しかし、レッドブルでは4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンに匹敵する結果を残すことができず、2026年はレッドブルとレーシングブルズのリザーブドライバーを務めている。

    角田裕毅 F1 オランダGP

    レーシングブルズも角田裕毅とローソンの対応力に感謝
    レーシングブルズも声明を発表し、急きょ異なるマシンでオランダGPに臨むことになったローソンと角田裕毅の「適応力」に感謝を示した。

    「ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズは、アイザック・ハジャーの手首の負傷により、リアム・ローソンが今週末のオランダGPでオラクル・レッドブル・レーシングからレースに出場することを確認する」

    「このドライバー変更に伴い、リザーブドライバーの角田裕毅が今週末のザントフォールトで、アービッド・リンドブラッドとともにレーシングブルズから出場する」

    「週末に向けて両チームが準備を進めるなか、リアムと裕毅の適応力に感謝するとともに、アイザックの一日も早い回復を願っている」

    ハジャーの負傷によって急きょ実現することになった角田裕毅のF1復帰。慣れ親しんだレーシングブルズからの参戦とはいえ、2026年型マシンで実戦を戦うのは初めてとなる。限られた準備時間のなかでどこまで対応できるかが、ザントフォールトでの大きな注目点となる。

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