角田裕毅 レーシングブルズでのF1復帰に不満なし「どのマシンでも構わない」

角田裕毅 レーシングブルズでのF1復帰に不満なし「どのマシンでも構わない」

角田裕毅が、2026年F1第12戦オランダGPで実現した待望のレース復帰への思いを語った。レッドブル・レーシングではなく古巣レーシングブルズからの参戦となったことについても、「どのマシンを運転するかは気にしていません」と強調。何よりも再びF1でレースを戦えることを喜んでいる。

2025年限りでレッドブル・レーシングのレギュラーシートを失って以来、角田裕毅はリザーブおよび開発ドライバーとして活動してきた。

今季前半戦はサーキットに帯同しながらも、レースをモニター越しに見守る日々が続いていた。

「フラストレーションが溜まったり、ストレスを感じたりしていたわけではありません。でも、毎レースを画面で見ていると、『本当に、本当に戻って運転したい』と思っていました」

その願いが、アイザック・ハジャーの負傷という予期せぬ形で現実になった。

ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場。レッドブル・レーシングはレーシングブルズからリアム・ローソンを昇格させ、その空席に角田裕毅を起用した。

「本当に予想していなかったことでした。でも、今はかなり落ち着いていますし、明日が楽しみです」

「悲しいはずがないですよね。これは僕がずっと待っていた瞬間ですし、こういう瞬間が欲しくて仕方がなかったです」

「どのマシンでも構わない」レースに戻れることが最優先
今回の人事では、レッドブルの正式なリザーブドライバーである角田裕毅ではなく、レーシングブルズでレースを続けてきたローソンがハジャーの代役としてレッドブル・レーシングに昇格した。

しかし、角田裕毅は自分がどちらのチームで走るかについて、こだわりはなかったと語る。

「どのマシンを運転するかは気にしていません。シートを得られただけでも、十分すぎるほどありがたいです」

「どちらのチームもパフォーマンスを発揮していますし、特に今年のレーシングブルズは好調ですから、本当にどちらでも構いません」

レーシングブルズは今季ここまで66ポイントを獲得し、コンストラクターズ選手権5位につけている。中団グループの先頭を争う競争力を示しており、角田裕毅にとっても復帰戦でポイントを狙える可能性を秘めたマシンだ。

白いレーシングスーツで「家に帰ってきた感じ」
そして、レーシングブルズは角田裕毅にとって特別なチームでもある。

角田裕毅は2021年に当時のアルファタウリからF1デビュー。チームがアルファタウリからRB、そしてレーシングブルズへと名称を変えるなかで長く在籍し、2025年シーズン序盤にローソンと交代する形でレッドブル・レーシングへ昇格した。

約1年半を経て、今度は逆の形でローソンのシートを引き継ぎ、古巣からF1に復帰する。

レーシングブルズの白いチームウェアに再び袖を通した瞬間には、懐かしい感覚もあったという。

「レーシングブルズには長い間いました。白いウェアを着た瞬間、すごくホームに帰ってきたような感じがしました」

慣れ親しんだスタッフも多い環境でF1復帰を果たせることは、限られた準備時間しかない角田裕毅にとってプラス材料となりそうだ。

角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

半年以上モニター越しに見続けたF1
レギュラーシートを失ってからも、角田裕毅は復帰への準備を止めていなかった。

レッドブルのシミュレーターで開発作業を続ける一方、旧型車を使ったTPC(Testing of Previous Cars)にも4回参加。レース距離に換算して約5レース分を走り込み、実戦感覚を維持する努力を続けてきた。

それでも、実際のF1レースに出場することとは違う。

2026年シーズンが開幕してから、角田裕毅はほかのドライバーたちが戦う姿を画面越しに見続けてきた。だからこそ、今回巡ってきた一戦の価値は大きい。

「こういうチャンスを得られただけでも、僕にとっては期待をはるかに超えることです。本当にずっと欲しかった機会なので、レーシングブルズでレースをするのがすごく楽しみです」

オランダGPはスプリントフォーマットで開催されるため、角田裕毅に与えられるフリー走行は金曜日の1時間だけ。その後すぐにスプリント予選へ臨まなければならず、2026年型F1マシンを実戦で経験していない角田裕毅にとって簡単な復帰戦ではない。

それでも今の角田裕毅にとって、まず重要なのは再びF1のスターティンググリッドに立てることだ。

レッドブルかレーシングブルズかではなく、「F1でレースをしたい」という思いを抱き続けた半年余り。待ち望んだチャンスは、長年を過ごした古巣レーシングブルズという馴染み深い場所で巡ってきた。