カテゴリー: アルピーヌF1チーム

  • アルピーヌF1の株式24%を謎の米国人投資家が取得へ ホーナーの買収構想は後退

    アルピーヌF1の株式24%を謎の米国人投資家が取得へ ホーナーの買収構想は後退

    アルピーヌF1チームの株式24%を保有するOtro Capitalが、その持ち分をF1とは無関係の裕福な米国人投資家に売却する見通しだという。英国のF1ジャーナリスト、ジョー・サワードが『2 Guys, A Girl, and F1』ポッドキャストで明らかにした。

    アルピーヌへの関与を模索してきた元レッドブル・レーシング代表のクリスチャン・ホーナーにとって、この動きは復帰構想を難しくするものとなる。

    サワードによれば、ホーナーが求めているのは単なる少数株主ではなく、チーム経営に実質的な影響力を持つ立場であり、ルノーがチーム全体の売却を拒んでいることが最大の障壁になっている。

    Otro Capitalのアルピーヌ株24%が売却へ
    ルノーは2023年、アルピーヌF1チームの株式24%を投資グループのOtro Capitalなどに売却した。その後F1チームの企業価値が大幅に上昇したことで、Otro Capitalは保有株式を売却して利益を確定させることを検討してきたという。

    一方、2025年にレッドブルを離れたホーナーは、F1への復帰に向けた道を模索してきた。その選択肢のひとつとして浮上したのがアルピーヌへの出資だった。

    ホーナーは富豪を含む投資家グループから支援を受け、Otro Capitalが保有する24%の株式を取得することでアルピーヌへの関与を始める可能性が取り沙汰されてきた。

    しかし、サワードによると、これまでの契約にはOtro Capitalによる株式売却に対してルノーが拒否権を行使できる条項が存在していた。

    「これが何か大きな転換点になるのかは分からない」とサワードは語った。

    「彼らは多額の資金を調達して24%を手放した。ただ、24%を持っていても何かをコントロールできるわけではないので、実際にはそれほど意味のある持ち分ではなかった」

    「9カ月ほど前、Otro Capitalは『そろそろ現金化したい。F1チームの評価額は上がっている。投資額を2倍、3倍、4倍にしたい。24%を売却したい』となった」

    ルノーの拒否権が9月8日に失効
    重要な転機となったのが9月8日だったという。

    サワードによれば、ルノーにはOtro Capitalの株式売却を阻止できる契約上の権利があったものの、その条項が9月8日をもって失効した。

    「契約にはルノーが取引を拒否できる条項があった。それが9月8日に失効した。だから今週から彼らは売却できるようになった」

    これによってOtro Capitalは、ルノーの意向とは関係なく、自らが保有する株式を第三者へ売却できる状況になったという。

    ホーナーがここで動く可能性も考えられていたが、サワードによれば、実際の買い手として浮上しているのはホーナーではない。

    買い手は「F1とは何の関係もない」裕福な米国人
    サワードは、Otro Capitalの24%を取得する人物について、F1とのつながりを持たない裕福な米国人だと説明している。ただし、その人物の身元は現時点で明らかになっていない。

    「買い手がいる。F1とは何の関係もない裕福な米国人だ。ただ、僕はそれが誰なのか知らない。彼はOtro Capitalに大金を支払うことになる」

    「ルノーはそうなることを望んでいないが、この人物は気にしていない。彼は支配権を欲しがっているわけではなく、大金を稼ぎたいだけだ」

    さらにサワードは、その人物についてF1そのものへの関心はほとんどないと強調した。

    「興味はまったくない。F1マシンにひかれたとしても、それがF1マシンだとほとんど分からないくらいだ」

    つまり、この投資家にとってアルピーヌ株の取得はモータースポーツへの情熱によるものではなく、F1チームの企業価値上昇を見込んだ純粋な投資案件だという見方だ。

    クリスチャン・ホーナー(アルピーヌF1チーム)

    ホーナーが24%だけを買わない理由
    これがホーナーにとって大きな問題となる。

    サワードによれば、ホーナーはアルピーヌの株式を単純な金融投資として取得したいわけではない。F1に復帰するのであれば、チーム運営に関与できるだけの権限を求めているという。

    「だからクリスチャン・ホーナーが買い手にはならない。クリスチャン・ホーナーは、自分に何の支配権も与えられない24%を買いたいわけではない。それでは意味がない」

    「ルノーはチーム全体を売るつもりがない。現状はそういうことだ」

    ホーナーがOtro Capitalの株式取得を入口としてアルピーヌに関与したとしても、残る株式を握るルノーがチームそのものを手放さない限り、ホーナーが望む経営権を確保することはできない。

    したがって、Otro Capitalの持ち分だけを取得することは、チーム運営への復帰を目指すホーナーにとって魅力的な選択肢ではないという。

    新たな株主を近く発表か
    サワードは、Otro Capitalによる株式売却について、正式発表が近いとの見通しも示している。

    「近いうちに、Otroが去り、別の人物が入ってくるという発表があると完全に予想している。それが誰なのかは分からない。それが結論だ」

    この情報が正しければ、アルピーヌF1チームでは近く少数株主の交代が発表されることになる。ただし、24%の株式が新たな投資家へ渡っても、ルノーが引き続き過半数を保有するため、チームの支配権そのものが移るわけではない。

    ホーナーにとってアルピーヌへの道が完全に閉ざされたことを意味するわけではないものの、ルノーがチーム全体を売却しない姿勢を維持する限り、経営権を伴う形でのF1復帰を実現するには別の道を探す必要がありそうだ。

  • アルピーヌF1 マイク・エリオットを最高技術責任者に起用 エンストン復帰

    アルピーヌF1 マイク・エリオットを最高技術責任者に起用 エンストン復帰

    アルピーヌF1チームは9月17日、マイク・エリオットが最高技術責任者(CTO)として加入することを発表した。エリオットはエンストンのファクトリーを拠点に、チームの技術およびエンジニアリング部門を統括する。

    マイク・エリオットにとって、今回の就任はエンストンへの復帰となる。2008年から2012年まで同チームでプリンシパル・エアロダイナミシストを務めていた。

    23年のF1経験を持つマイク・エリオットがエンストン復帰
    マイク・エリオットはF1で23年にわたる経験を持ち、ルノー、マクラーレン、そして直近ではメルセデスでキャリアを積んできた。メルセデスでは最高技術責任者も務めている。

    これまで携わったチームでは、コンストラクターズ選手権8回、ドライバーズ選手権8回のタイトル獲得に貢献しており、豊富な経験と専門知識をアルピーヌにもたらすことになる。

    アルピーヌは、エリオットの加入によってチームの技術力をさらに強化する狙いだ。近年のコース上でのパフォーマンス向上を足掛かりに、上位4チームとの差を縮めることを目指している。

    かつてエンストンで空力部門の中核を担ったマイク・エリオットが、今度は最高技術責任者として技術・エンジニアリング部門全体を率いる。アルピーヌF1にとって、上位勢への接近を目指す技術体制強化の重要な人事となる。

    アルピーヌF1チーム

  • フランコ・コラピント ガスリーから学びF1スペインGPで躍進「一段階上がれた」

    フランコ・コラピント ガスリーから学びF1スペインGPで躍進「一段階上がれた」

    フランコ・コラピントは、2026年F1第14戦スペインGPで今季最高クラスの週末を過ごした。予選でQ3進出を果たし、決勝では7位に入賞。アルピーヌに貴重な6ポイントをもたらした。

    その躍進の背景には、前戦イタリアGPでチームメイトのピエール・ガスリーから学んだ経験があった。モンツァの予選でガスリーがセッションを追うごとにタイムを伸ばしてポールポジションを獲得する一方、自身との差が徐々に広がったことを受け、コラピントはデータを詳細に分析。

    ドライビングだけでなく、エネルギーマネジメントを含めた予選の組み立て方を学び、マドリンクで実践したという。

    7位入賞「今年最も完成度の高い週末」
    コラピントは新品ミディアムタイヤで9番グリッドからスタート。14周目にVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入されるとピットに入り、新品ハードタイヤへ交換した。

    VSCを利用することでピットストップによるタイムロスを抑え、そのハードタイヤで最後まで走り切る長い第2スティントに入った。

    「最終的に7位でフィニッシュして、チームに6ポイントをもたらすことができて、とてもうれしい。特に、このサーキットのレイアウトは僕たちのパッケージの強みにそれほど合っていなかったと思う」

    コラピントは今季何度も見せてきたように好スタートを決め、その後はタイヤを管理しながらポジションを守った。

    「またすごくいいスタートができたし、タイヤもうまく管理して、その後はポジションを維持できた。VSCが出て、周囲の何台かと同じように、時間を稼ぐためにピットストップをした」

    「第2スティントはそこからレース終了までだったので、かなり長かった。その間ずっとかなり守らなければならなかった」

    「ガブリエルに追いついたけど、そこでかなり時間を失った。ただ、それがなかったとしても、おそらくひとつ上の順位でフィニッシュできたわけではなかったと思う」

    コラピントは、直接のライバルを上回ってポイントを獲得できたことにも満足感を示した。

    「ポイントを獲得できてうれしいし、チャンピオンシップで差を縮め続けているなかで、直接のライバルたちより前でフィニッシュできたこともうれしい」

    そして、予選から決勝までを通じた完成度という点で、今季でも特に優れた週末だったと振り返った。

    「レース週末の実行という意味では、おそらく今年のベストだったと思う。予選ではできることをすべて最大限に引き出せたし、決勝でもやるべきことができた」

    「チーム全体で振り返りをして、マシンの開発を続けながら、毎週末できる限りパフォーマンスを最大化していく」

    モンツァでガスリーとの差が拡大
    マドリードでのコラピントの予選パフォーマンスを理解するうえで重要なのが、1週間前のF1イタリアGPだった。

    モンツァではコラピントが予選8番手に入った一方、ガスリーは予想外のポールポジションを獲得した。

    興味深かったのは、予選開始時点では両者の差がほとんどなかったことだ。Q1ではガスリーがトップタイムを記録し、コラピントもわずか0.05秒差の4番手につけていた。

    しかし、セッションが進むにつれて差は拡大。Q2ではガスリーがコラピントに対して約0.3秒の差をつけ、Q3ではさらに約0.4秒差が広がった。

    コラピントは単純にガスリーの方が速かったと片付けるのではなく、なぜセッションを追うごとに差が拡大したのかを分析した。

    フランコ・コラピント(アルピーヌF1チーム)

    ガスリーのデータを分析「かなり学んだ」
    その成果がマドリンクで表れた。コラピントは予選でQ3に進出し、自身でも高い完成度のラップだったと評価している。

    「マドリードでの予選は、僕がこれまでやったなかでもベストのひとつだったと思う。本当に、本当にクリーンなラップをまとめて、マシンをQ3に進めることができた」

    「ここではアウディやレーシングブルズがすごく速かったので、彼らを上回るのは難しいだろうと思っていた」

    「やるべきことをすべてできたし、それにはすごく満足している。モンツァの後、ピエールの予選からかなり多くのことを学んで、一段階上に進もうとした。それができたと思うし、今回も自分にできることを最大限に引き出せた」

    コラピントが注目したのは、単純なコーナリングスピードやブレーキングポイントだけではなかった。

    ガスリーがQ1からQ2、Q3へ進むにつれて、ドライビングとエネルギーマネジメントの両面を改善し、マシンから徐々にパフォーマンスを引き出していく過程そのものだった。

    「ドライビングだけでなくエネルギー管理も学んだ」
    ガスリーから具体的に何を学んだのかと尋ねられたコラピントは、経験豊富なチームメイトが予選セッションのなかでパフォーマンスを高めていく方法だったと説明した。

    「少しずつ、いろいろなことだ。彼の方が経験があるし、アタックを重ねるごとに、ドライビングでもエネルギーマネジメントでも、あらゆる部分を改善していた。Q1からQ2、そしてQ3へ進むにつれて、それがすごく明確だった。そこから学んだ」

    マドリードでは、自身も同じように予選を通じてパフォーマンスを高めることができたとコラピントは感じている。

    「ここでは予選で本当にリズムに乗れていたと思う。すごく難しいサーキットだった」

    「おそらく今年、完璧なラップをまとめるという意味では最も難しいサーキットだし、うまくまとめられたときには最も満足感のあるサーキットでもある。Q2もQ3も素晴らしいラップだった」

    「この部分でもまた一段階上に進めたと思う。それこそ僕が求めていたことなので、うれしい」

    モンツァでは予選序盤にほぼ互角だったガスリーとの差がセッションを追うごとに広がったコラピントだが、その差が生まれた理由をデータから学び、わずか1週間後のマドリードで改善につなげた。Q3進出と決勝7位という結果は、コラピントがチームメイトの強みを吸収し、自身のパフォーマンス向上へ結びつけた週末となった。

  • ピエール・ガスリー 激動のF1イタリアGPに苦笑「これが僕の人生だね」

    ピエール・ガスリー 激動のF1イタリアGPに苦笑「これが僕の人生だね」

    ピエール・ガスリーは、2026年F1イタリアGPで自身初のポールポジションを獲得し、決勝を7位でフィニッシュした激動の週末を「これが僕の人生だね」と笑いながら振り返った。

    モナコGPで獲得した表彰台を巡る裁定で失意を味わった直後、思い出深いモンツァでキャリア初のポールを獲得。決勝でも上位勢と戦ったガスリーは、目まぐるしく状況が変化した数日間を象徴するような言葉を口にするとともに、アルピーヌに「新しい自信」が生まれたと語った。

    「これが僕の人生だね」
    ガスリーにとって、今回のモンツァは感情の浮き沈みが激しい週末となった。

    イタリアGP予選で自身初となるF1ポールポジションを獲得したのは、6月のモナコGPで獲得した表彰台を巡る裁定で落胆を味わった直後だった。

    さらにモンツァは、ガスリーが2020年にF1初優勝を飾った特別な場所でもある。レッドブル・レーシングから降格した翌年に挙げた劇的な勝利は、自身のキャリアを立て直す大きな転機となった。

    こうした一連の浮き沈みについて尋ねられたガスリーは、笑いながら答えた。

    「これが僕の人生だね」

    「本当にいろいろなことが起きている。この24時間はものすごく楽しかったし、本当に楽しめた。ガレージにはエネルギーとモチベーションがあふれていた」

    「チーム全体の反応を見ても、間違いなく僕たち全員にとって大きな後押しになると思う」

    アルピーヌに生まれた「新しい自信」
    ガスリーが今回のイタリアGPで大きな収穫として挙げたのは、ポールポジションそのものだけではない。

    決勝ではトップチーム勢に先行を許して7位となったが、中団勢のトップでフィニッシュ。ガスリーは、自分たちの後方との差に対して前方との差が小さかったことに注目している。

    「前にいたマシンとの差より、後ろにいたマシンとの差の方が大きかった」

    「そこを僕たちは今後につなげていかないといけない。こういうパフォーマンスをもっと頻繁に再現できればと思う。新しい自信も生まれている」

    2025年にコンストラクターズ選手権最下位に終わったアルピーヌにとって、上位勢との距離を縮めることは大きな目標となってきた。モンツァでのパフォーマンスは、その取り組みが前進していることをチームに実感させるものとなった。

    ノリスと戦い ハミルトンから3秒差
    決勝では、ポールポジションからスタートしたガスリーが1周目の首位を守り、その後もトップドライバーたちとの直接対決を経験した。

    ガスリーは、現実的に考えれば7位は満足できる結果だったと語る。

    「現実的な僕の部分は、とても満足している」

    「もちろんポールからスタートすれば、『54周の間に何が起きるだろう』と考える部分はある。でも正直に言えば、レース前から、レースペースではあそこに留まってトップの連中と戦うのはものすごく難しいと分かっていた」

    それでも、2度のスタートでは手応えを得た。

    「2回のスタートにはすごく満足している。2回とも素晴らしいスタートができた。最初は首位を維持できたし、2回目も良かった」

    「少しバトルもできたし、最初の10周は正しいトレインの中に留まることができた。それは本当に良かった」

    特にガスリーが評価したのが、ランド・ノリスやルイス・ハミルトンとの距離だった。

    「直近2戦で優勝していたランドと戦えた。僕たちがどこから来たのかを考えれば、すごくポジティブだ」

    「今年表彰台を争ってきたルイスから3秒差でフィニッシュした。それで落胆するつもりはない」

    「もちろん最終結果は7位だから、もう少し上を望みたくなる。でも週末全体を見れば、ポジティブなことがたくさんあった。それを受け止めて、ここから積み上げていかないといけない」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    エンストンにも大きな刺激
    ガスリーは、今回のポールポジションがアルピーヌのファクトリーで働くスタッフにも特別な意味を持つと考えている。

    エンストンを拠点とするチームにとって久々のポール獲得となり、長年在籍しながらその瞬間を経験したことがなかったスタッフもいる。

    「まだ学ばなければならないこともあるし、もっと良くしないといけない部分もある。でも全体として、僕たちは自分たちがどこにいるのかをよく理解しているし、正しい方向に進んでいると思う」

    「チームにとっても、前回のポールは2009年だったと思う。何年もそこで働いているのに、一度もこういう経験をしたことがない人たちもいるはずだ」

    「エンストンに戻れば、かなり特別な雰囲気になると思う」

    「次は日曜日にもあの戦いの中へ」
    一方で、ガスリーはモンツァでの躍進を一度限りのものにしてはいけないと強調する。

    目標は予選で上位に食い込むだけではなく、決勝でもトップグループと戦えるだけのパフォーマンスを手にすることだ。

    「これをもう一度やることを目標にしないといけない。そして日曜日にはもう少し良くして、僕たちの前にいるグループの戦いに加われるようにしたい」

    モナコでの失意から一転し、思い出のモンツァで自身初のF1ポールポジションを獲得したガスリー。「これが僕の人生だね」という言葉には、これまで何度も浮き沈みを経験してきた自身のキャリアが重なる。

    そして今回のイタリアGPは、ガスリー個人だけでなくアルピーヌにとっても新たな自信を得る週末となった。次の課題は、モンツァで示した上位勢との距離の近さを今後のレースでも再現し、決勝でもその戦いに加わることだ。

  • フランコ・コラピント F1イタリアGPで9位も悔し涙「大きなチャンスを無駄にした」

    フランコ・コラピント F1イタリアGPで9位も悔し涙「大きなチャンスを無駄にした」

    フランコ・コラピントは、2026年F1第13戦イタリアGPで表彰台争いに加わりながら、自らのミスで後退したことへの悔しさを露わにした。レース後には涙を見せ、「チームと自分にとって非常に重要なチャンスを無駄にした」と肩を落とした。

    アルピーヌはモンツァで予想を上回る速さを発揮。ピエール・ガスリーが予選で驚きのポールポジションを獲得し、コラピントもトップ10入り。決勝でも上位争いを展開した。

    赤旗後の再スタートでフェルスタッペンを抜いて3番手
    シャルル・ルクレールの大クラッシュによって赤旗が提示される直前、コラピントは電気エネルギーをすべて使ってポジションを上げ、4番手につけていた。

    再スタート後にはさらに勢いを増し、マックス・フェルスタッペンをオーバーテイクして3番手に浮上。アルピーヌにとって予想外ともいえる表彰台獲得の可能性が見えてきた。

    しかし、その直後に大きな代償を払うことになる。コラピントは第1レズモでアルピーヌのリアを失い、そのままグラベルへ。コースには復帰できたものの、16番手まで順位を落とした。

    「素晴らしいレースにできたはずなのに、大きなミスをしてしまった。チームにとっても僕自身にとっても、とても重要なチャンスを無駄にしてしまった」

    コラピントはESPN Argentinaにそう語った。

    「だから少し悲しい。でも、ここから学ばなければならないし、これからもプッシュし続ける」

    「トップチームと戦えていたのに、すべてを台無しにした」
    コラピントはその後、16番手から追い上げ、最終的には9位まで挽回。2ポイントを獲得し、7位だったチームメイトのガスリーからわずか2つ後ろの順位でチェッカーを受けた。

    それでも、レース後のコラピントに喜びはなかった。

    「ただただ悔しい。いい走りができていたのに、ターン5、6で完全にマシンを失ってしまった」

    「3番手あたりを走っていて、いいことができていたし、自分たちがすごく強いと感じていた。トップチームと戦っていると、すぐにものすごくモチベーションが上がる。でも、ああいうことが起きると、すべてを台無しにしてしまう」

    「何が起きたのか、まだよく理解できていない。マシンがかなりアグレッシブだったと思うし、縁石をかなり全開で乗り越えてしまった。それも助けにはならなかった」

    フランコ・コラピント(アルピーヌF1チーム)

    フェルスタッペンを抜いた瞬間「信じられなかった」
    再スタートでフェルスタッペンを抜き、3番手に浮上した場面についても振り返った。

    「普通だったよ。マシンに乗っていると、それほど違いを感じるわけではない。ひとつずつ目の前のことをやっていくだけだから」

    「でも、トップのマシンやトップチームと戦えるのはやっぱり素晴らしい。僕たち自身、信じられないくらいだった。だからこそ、こんなチャンスを逃してしまったことが本当に悔しい」

    アルピーヌが高い競争力を示したモンツァで、コラピントは表彰台も狙える位置まで浮上しながら、その可能性を自らのミスで失った。それでも16番手から9位まで挽回してポイントを持ち帰ったことは、悔しさの残る週末の中で数少ない救いとなった。

  • ピエール・ガスリー F1イタリアGPで7位「ポールを獲れば夢を見たくなる」

    ピエール・ガスリー F1イタリアGPで7位「ポールを獲れば夢を見たくなる」

    ピエール・ガスリーは、2026年F1イタリアGP決勝を7位でフィニッシュ。前日の予選で自身初のポールポジションを獲得したアルピーヌの速さについて「どこからともなく出てきた」と認め、チームとしてその要因を詳しく分析する必要があると語った。

    ポールポジションからスタートしたガスリーは首位を守って1周目を終えたものの、2周目にジョージ・ラッセルに先行を許した。

    その後、赤旗による再スタートを2番手から迎え、上位勢とのバトルを展開。最終的にはトップチーム勢のペースには対抗できなかったが、中団勢最上位となる7位で貴重なポイントを持ち帰った。

    「昨日は魔法のようなものを経験した」
    決勝後、ガスリーはポールポジションを獲得した前日から一転して厳しいレースになることは予想していたと振り返った。

    「満足しないといけないと思う。昨日は魔法のようなものを経験した。ポールを獲れば、当然夢を見たくなるし、チーム全体が盛り上がっていた」

    「でも、現実的にならなければならないことも分かっていた。今日になれば54周のレースはかなり厳しくなると思っていた」

    それでもガスリーは、2度のスタートやトップドライバーたちとの直接対決に大きな手応えを感じている。

    「それでもすごく満足している。2回ともいいスタートができたし、トップのドライバーたちと戦えたのは本当に楽しかった」

    「かなり長い間、前のグループについていくことができた。直近2戦で優勝しているランド(ノリス)とも少し戦えた。それを考えれば、ここ数週間で僕たちがどれだけ前進したかが分かると思う」

    最終的にガスリーは7位。優勝争いには加われなかったものの「ベスト・オブ・ザ・レスト」として中団トップを確保した。

    「もちろん、朝起きたときには『もっと何かできるんじゃないか』と思った。でも、中団トップでフィニッシュできたし、前のマシンからもそれほど離れていなかった。だから、とてもポジティブだ」

    チームの公式コメントでも、ガスリーは今回の結果について「今の僕たちにできるベストだった」と評価している。

    「信じられないような週末だった。正直、僕たち全員が達成したことにとても満足していいと思う。今日7位、中団トップでフィニッシュできたのは本当にいい結果だ」

    「もちろん、もっと上を望んでいた。でも現実的にならなければならないし、今日の結果は今の僕たちが達成できたベストだったと思う。だから最終的には満足している。昨日はみんな夢を見たけど、今日は現実に戻ったということだね!」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    初ポールの速さに「一体何が起きたのか理解しないと」
    一方で、ガスリー自身もアルピーヌがモンツァで突然これほど高い競争力を発揮した理由を完全には把握できていない。

    「この週末が終わっても、ファクトリーに戻って、一体何が起きたのか理解しないといけない。間違いなく、今回の速さはちょっとどこからともなく出てきたようなものだったからね」

    アルピーヌは最近のレースでマシンにアップデートを投入しており、フラビオ・ブリアトーレも「最近のレースでマシンにもたらしたパフォーマンスによって、コース上でより競争力のあるポジションで戦えるようになった」とその進歩を評価している。

    ガスリーは、モンツァのコース特性と現在のパッケージがうまくかみ合った可能性も含め、今回の好調の理由を突き止めたいとした。

    「僕たちにも、今回のパッケージで何がうまく機能したのか、いくつか考えはある。それを理解して、このパフォーマンスを今後にも持っていければと思っている」

    「この24時間は本当に素晴らしかった」
    ガスリーにとってモンツァは、2020年にF1初優勝を挙げた特別な場所でもある。今回は同じ舞台で自身初のポールポジションを獲得し、決勝ではトップドライバーたちと戦いながら7位入賞を果たした。

    「この24時間は本当に素晴らしかった。またこういう経験をしたい。次はレースでもう少しペースがあって、あのバトルの中にずっといられたらいいね」

    アルピーヌにとっても、ガスリーの7位とフランコ・コラピントの9位によるダブル入賞はコンストラクターズ選手権で重要な結果となった。ブリアトーレによれば、チームはレーシングブルズとの差を縮めており、最近のアップデートによる前進も数字として表れ始めている。

    予選で突然現れた速さがモンツァ特有のものだったのか、それともアルピーヌが継続的に上位へ近づく兆候なのか。ガスリーとチームはその答えを探りながら、次戦マドリードへ向かう。

  • アルピーヌF1 ピエール・ガスリー初ポールで勝利宣言「勝ちにいく」

    アルピーヌF1 ピエール・ガスリー初ポールで勝利宣言「勝ちにいく」

    アルピーヌF1は、2026年F1イタリアGP予選でピエール・ガスリーが自身初のポールポジションを獲得したことを受け、決勝では勝利を狙う姿勢を鮮明にした。マネージングディレクターのスティーブ・ニールセンは「勝利を狙っていく」と意気込んでいる。

    ガスリーは予選Q1でトップタイムを記録するなど序盤から速さを発揮。Q3では1分21秒786を叩き出し、ジョージ・ラッセルを0.060秒差で退けてF1初ポールを獲得した。自身がF1初優勝を飾ったモンツァで、再び大きなチャンスを手にした。

    ザントフォールト投入のアップグレードが機能
    予選後、Sky Sports F1のインタビューに応じたニールセンは、アルピーヌがザントフォールトでガスリー車に投入した大型アップグレードがモンツァで本来の性能を発揮したと説明した。同じ仕様は今回からフランコ・コラピントのマシンにも搭載されている。

    「ザントフォールトでピエールのマシンに大きなアップグレードを投入した。ここではフランコのマシンにも同じものが入っている」

    「ザントフォールトではパッケージから最大限を引き出せなかったと思う。少し特殊なサーキットだからね。しかし、ここに来てマシンは非常によく反応している」

    モンツァの予選では、各チームがスリップストリームを得るためにコース上で複雑な位置取りを繰り広げた。アルピーヌはガスリーとコラピントの双方でその運用を成功させた。

    「間隔を正しく取れたし、トウもうまく使えた。ドライバーたちもミスをしなかった。そして両方のマシンがかなり速かったことを考えれば、ラップタイムは明らかにマシンの中にあった」

    トウの効果についてニールセンは「かなり大きい」と強調する。

    「ここではコンマ数秒の違いで順位がいくつも変わる。トウを得られるかどうかは重要だ」

    アルピーヌF1チーム ピエール・ガスリー

    ガスリーを「一流」と絶賛
    ニールセンは、与えられたチャンスを結果につなげたガスリーの走りを「class act(一流)」と高く評価した。

    「彼にマシンを与えれば、結果を出してくれる」

    「昨年は我々がそれを何度かできなかったし、今年も常に最も競争力のあるマシンを与えられてきたわけではない。それでも、競争力のあるマシンを用意できたときには、特にシーズン序盤に結果を出してくれた」

    「チームがこうして盛り返し、彼がよく知っているサーキットで結果を出してくれたことは素晴らしい。彼はこの近く、ミラノに住んでいるからね」

    一方でニールセンは、ガスリーだけでなくコラピントの働きにも言及した。

    「もちろん、フランコのことも忘れてはいけない。彼も今日は素晴らしい仕事をした。我々は2人にいいマシンを与えられたと心から感じている。明日は何が起こるか分からない。何だって可能だ」

    「追い抜くのは難しいはず」決勝で勝利を狙う
    決勝に向けてニールセンが期待を寄せているのが、アルピーヌの低ドラッグ特性だ。ストレートスピードが重要になるモンツァでは、後続に対してポジションを守るうえで有利に働く可能性がある。

    ニールセンはアルピーヌのパッケージについて「それほどドラッギーではない」とし、決勝では「追い抜くのが難しいマシン」になり得るとの見方を示した。

    「ポールポジションを獲れるとは予想していなかった。でも、実際に我々はポールにいる」

    「明日はいいスタートを切り、いい戦略を実行し、いいピットストップができれば、どうなるか分からない。勝利を狙っていこう」

    ガスリーにとってモンツァは、2020年にF1初優勝を飾った特別な場所でもある。6年後の2026年、今度は自身初のポールポジションからスタートすることになった。予選で速さを証明したアルピーヌが、そのポジションを決勝でどこまで守り切れるかが大きな焦点となる。

  • ピエール・ガスリー F1イタリアGPで初ポール「9年間待ち続けた瞬間」

    ピエール・ガスリー F1イタリアGPで初ポール「9年間待ち続けた瞬間」

    ピエール・ガスリーは、2026年F1イタリアGPの予選で自身初となるポールポジションを獲得。アルピーヌとともに予想を大きく上回る速さを発揮し、「9年間待ち続けた瞬間」と喜びを爆発させた。

    モンツァはガスリーにとって、2020年にF1初優勝を飾った特別な場所でもある。今回はQ1からトップタイムを記録する速さを見せ、Q3最後のアタックでジョージ・ラッセルを0.06秒差で逆転。「おそらく本当にポールを狙うチャンスを得たのは初めてだった」と振り返った。

    「9年間待っていた感覚」 モンツァでF1初ポール
    「本当にたくさんの感情がある。チーム全体のためにものすごくうれしいし、僕たちのパフォーマンスにも本当に満足している」

    「F1に来て9年になる。毎週末、絶対にベストを尽くそうとしてきたけど、ポールポジションを争えるクルマを毎回手にできるわけじゃない。今日はそのチャンスがあった。本当に、本当にうれしいし、そのチャンスをつかんで結果につなげられたことを誇りに思う」

    「ものすごいラップだった。Q1の最初のラップからずっと調子が良くて、クルマのフィーリングも良かった。9年間、この瞬間、この感覚を待っていた。モンツァで初優勝して、今度はここで初めてのポールポジションを獲得できた。間違いなく僕にとって特別な場所だ」

    ガスリー自身、週末を迎える段階ではポールポジションを争えるとは考えていなかったという。

    「まったく思っていなかった。モンツァは少し特殊なサーキットだということは分かっているけど、それでも間違いなく僕たちの予想をすべて上回った」

    「今朝からペースが良くなったと思う。FP3から予選にかけていいステップを踏むことができて、周りのチームより少し大きな改善ができたと思う」

    「Q1から上位にいるのを見て少し驚いた。頭の中ではQ3進出が目標だったからね。でもQ1では確かトップで、Q2では4番手だった。あまり興奮しすぎないようにしていたけど、Q3の最初のランでも3番手だったと思う。そのとき『よし、本当にチャンスがある』と感じた」

    「言ったように、本当の意味でチャンスを得たのはおそらく初めてだった。だから持っているものを全部出そうとした。アスカリとパラボリカはかなり激しかったし、あれ以上はほとんど残っていなかったと思う」

    「ラインを越えたとき、結果につながるラップのひとつになるとは分かっていた。でもポールポジションまで行けるとは思っていなかった。本当に、本当にうれしい」

    自身のF1キャリアで最高のラップだったのかと問われると、ガスリーは笑みを交えながら答えた。

    「F1で走るのは初めてじゃないからね。レース数も多すぎて全部は覚えていない。分からないけど、間違いなく上位に入るラップのひとつだよ」

    「とにかくうれしいんだ。チームのためにも本当にうれしい。今週末はいろいろなことがあって、感情的にもいろいろあった。ただ自分の仕事をできる限りうまくやることに集中して、それを今日やることができた。本当に満足しているし、チームをとても誇りに思う」

    完璧な予選運営「今年最高のバランスだった」
    突然現れたようにも見えるアルピーヌの速さについて、ガスリーは単一の要因ではなく、セットアップ改善とスリップストリーム、そしてチームの予選運営がかみ合った結果だと説明した。

    「FP1は走っていない。昨日のFP2では悪くなかったけど、トップ10を狙えるくらいという感触だった。FP3に向けていくつか調整して、それによってさらに少し自信を持てるようになった」

    「それに、プラクティスではほとんどトウを使えていなかった。だからプラクティスの段階から、まだ少しタイムが残っていることは分かっていた」

    「そして予選ではチームが本当に素晴らしい仕事をしたと思う。常にコース上でいいポジションに送り出してくれて、前とのギャップも可能な限りうまく管理してくれた」

    「最後のラップでは、ルイス(ハミルトン)が速く走るタイミングで彼の2.5秒ちょっと後ろを狙うことができて、ある意味で引っ張ってもらうことができた。完璧なエグゼキューションだったと思う」

    「クルマのバランスも、おそらく今年ここまでで最高の部類だった。それによってコーナーを攻めたり、クルマをスライドさせたり、自由に操ったりする自信を持つことができた。そして、すべてが重要になる最後のランでそれを結果につなげることができた」

    「だから、ひとつの単純な要素によるものではない。みんなが本当にいい仕事をして、その結果として報われたんだと思う」

    ザントフォールトのアップデートなしでは「絶対に不可能だった」
    ガスリーは今回のポールポジションを可能にした重要な要素として、前戦オランダGPのザントフォールトでアルピーヌが投入したアップデートも挙げた。

    「絶対に無理だったと思う。あのパッケージはザントフォールトの時点ですでにかなりのパフォーマンスをもたらしてくれた。僕たちがずっと競争力を増していたのも分かった」

    「それに、クルマの中で僕が必要としているものを少し与えてくれていると思う。コーナー進入でプッシュできることだったり、ターンインしていくときにクルマからもう少し一貫したフィーリングを得られることだったりね」

    「あのパッケージがいいパフォーマンスをもたらしてくれたのは間違いない。でもザントフォールトのあとに、僕たちがこんなポジションに来るなんて想像もしていなかった」

    チェスでもラッセルに勝利「コースの内外で戦いを見つける」
    ガスリーと予選2番手のラッセルは、予選開始のおよそ15分前までChess.comで対局していたという。チェス好きという共通点から始まった勝負でガスリーが勝ち、その直後の予選でもラッセルを上回った。

    「昨夜のブリーフィングのときに、ジョージがチェスに夢中だと分かった。僕もチェスに夢中だし、パドックには何人かチェス好きのドライバーがいる。それでChess.comのIDを交換して、ちょっと対局していたんだ。昨日1局やって、もう1局は今日まで続いていた」

    「予選前はかなり自信があった。駒を次々に取っていたからね。それで面白い話なんだけど、ベンから『ここではジョージに勝っているけど、数分後には彼がお前に勝つぞ』と言われたんだ。僕は『ふざけるなよ』って返した。結果的にはうまくいったね」

    「楽しかったよ。僕たちはものすごく競争心が強いし、コース上だろうとコース外だろうと、できるところではどこでも小さな戦いを見つける必要があるんだ」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    ICA裁定は「いい状況ではない」 悔しさもモチベーションに
    今週末のガスリーを巡っては、国際控訴裁判所(ICA)の裁定によってモナコGPで獲得していた表彰台が取り消されるという出来事もあった。

    それがイタリアGPへのさらなるモチベーションになったのかと質問されると、ガスリーは詳細への言及を避けながらも複雑な心境を明かした。

    「これについてはあまり話せないと思う。言えるのは、いい状況ではないし、理想的でもないということだけだ」

    「もちろん、僕は利用できるものは何でもポジティブなものに変えようとするし、さらなるモチベーションにもする。でも、今週末にこれがなくてもよかったとは思っている。それ以上は言わないよ」

    「初めて本当にチャンスを与えてくれるクルマがあった」
    チェッカーフラッグを受けた瞬間について、ガスリーはF1で長く待ち続けてきたポールポジションだからこそ感情が爆発したと語った。

    「長かった。本当に長い間、ポールポジションを獲っていなかった。たぶんF2以来かな」

    「F1はかなり厳しい。できる限り努力して、自分の最高のパフォーマンスを出そうとしているけど、言ったように、この9年間、本当の意味でポールを狙えるポジションには一度もいなかった」

    「何年か前のカタールが一番近かったと思うけど、本当に上位を争えるクルマを持ったことはなかった。そして今日は、おそらく初めてそれができた」

    「自分が争いの中にいると分かっているのは、本当に素晴らしい感覚だ。最後のラップで絞り出す数百分の数秒が結果として報われる可能性がある。普段なら、そういうラップをしてもギリギリQ3に入れるだけということもある。でも今日は本当に幸運だったし、あのクルマを与えてもらって、チャンスを得られたことにものすごく感謝している」

    「ラインを越えたときは、正直、前回と同じだった。ただ叫んだ。何を言ったのかまったく分からないし、たぶん何の意味もないことを言っていたと思う。ただ無線で叫んだだけ。純粋な喜びだった。いろいろな感情があったし、チームのために本当に、本当にうれしかった」

    決勝は「できる限り長くトップにいたい」
    一方、日曜日の決勝でアルピーヌに優勝を争えるだけのロングランペースがあるのかと聞かれると、ガスリーは「それは明日の問題だね」と笑った。

    それでも、ポールスタートというアドバンテージを最大限に生かすつもりだ。

    「もちろん素晴らしいことだよ。僕は一番いいポジションにいるんだからね。1番手スタートで、前には誰もいない。自分のドライビングに集中すればいい」

    「このコースで前に誰もいない状態がどういうものかは分かっている。それはいいアドバンテージだし、おそらくそれを生かすには最高の場所だ」

    「でも長いレースになる。僕たちのペースは、周りにいる彼らと同じというわけではないけど、昨日から今日にかけてさらにペースを上げられたように感じている。もちろん全力で挑んで、何を引き出せるか見てみるよ。楽しみにしている」

    「僕のプランは、できる限り長く1番手にいることだ。それがどれくらいになるかは分からない」

    「自分のドライビングに集中して、ミスをせず、自分たちが持っているものを最大限に生かす。もちろん、このポジションを守り続けられることを心から願っている。でも、これはレースだからね。どうなるかは時間が教えてくれる」

    「僕はいつも通り自分の仕事をしっかりやるだけだ。土曜の夜にできる限り準備を整えて、明日は自分たちにあるチャンスを最大限に生かすよ」

    9年間のF1キャリアで初めて手にしたポールポジション。それが初優勝の地モンツァだったこともガスリーにとって大きな意味を持つ。アルピーヌの決勝ペースには未知数な部分が残るものの、日曜日は何も遮るもののない先頭グリッドから、再びモンツァで特別な結果を狙う。

  • ピエール・ガスリー F1イタリアGPで自身初ポールポジション!F1史上109人目

    ピエール・ガスリー F1イタリアGPで自身初ポールポジション!F1史上109人目

    ピエール・ガスリーが、2026年F1第13戦イタリアGPの予選で自身初となるポールポジションを獲得した。アルピーヌのガスリーはQ3で1分21秒786をマーク。ジョージ・ラッセル(メルセデス)を0.060秒差で退け、F1参戦9年目にして念願のポールポジションを手にした。

    ガスリーはこれでF1史上109人目のポールシッターとなった。そして「109」という数字とモンツァには、不思議な縁がある。

    2020年のイタリアGPでF1初優勝を飾った際も、ガスリーはF1史上109人目のグランプリウィナーだった。F1公式も当時、109人目のF1勝者になったことを記録している。

    初勝利も初ポールもモンツァ そしてともに「F1史上109人目」
    ガスリーにとってモンツァは、F1キャリアを語るうえで欠かすことのできない特別な場所となった。

    2020年9月6日、当時アルファタウリ・ホンダをドライブしていたガスリーは10番グリッドからスタート。波乱のレースを生き残り、終盤にはカルロス・サインツJr.の猛追をしのいでF1初優勝を達成した。フランス人ドライバーとしては1996年モナコGPのオリビエ・パニス以来24年ぶりの勝利であり、ガスリーはF1史上109人目のウィナーとなった。

    そして6年後、同じモンツァで今度はキャリア初のポールポジション。こちらもF1史上109人目という偶然が重なった。

    初優勝=モンツァ、F1史上109人目のウィナー。
    初ポール=モンツァ、F1史上109人目のポールシッター。

    ガスリーにとって、これ以上ないほど象徴的な記録となった。

    「9年間ずっと、このチャンスを追い求めてきた」
    予選後、ガスリーは喜びを爆発させた。

    「最高だった。みんな、ありがとう。信じられないような予選だった。Q1の最初のラップからマシンの感触がすごく良くて、セッションごとに少しずつ削っていこうとしていた」

    Q1から速さは際立っていた。ガスリーは1分22秒612でトップ通過。Q2でも4番手につけ、アルピーヌの速さが一時的なものではないことを示すと、最後のQ3で決定的な一撃を放った。

    「すごくいいラップだったと感じたし、本当にうれしい。もう9年だからね。ポールポジションを獲るチャンスをずっと追い求めてきた」

    そしてガスリーは、自身のF1初勝利を挙げたモンツァで初ポールまで獲得したことに触れた。

    「モンツァで初優勝して、そしてこのサーキットで初めてのポールポジションを獲ることができた。ここには何か特別なものがあると思う」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    アルピーヌにとっても歴史的なポール
    今回のポールポジションは、ガスリー個人だけでなくアルピーヌにとっても大きな意味を持つ。

    チームの系譜をルノー時代まで遡れば、最後のポールポジションは2009年まで遡る。当時フェルナンド・アロンソがルノーでポールを獲得して以来となる快挙であり、現在のアルピーヌ体制では初のポールポジションとなった。

    しかもガスリーにとって今週末は、決して順風満帆な状況で迎えたものではなかった。モナコGPで獲得していた表彰台をFIAの裁定によって失った直後のイタリアGP。それでもモンツァではQ1から速さを見せ続け、最後には誰よりも速いラップをまとめ上げた。

    初優勝を挙げた場所で、6年後に初ポール。しかも、その両方で「F1史上109人目」という同じ数字が刻まれた。

    ガスリーとモンツァの特別な物語に、新たな1ページが加わった。

  • FIA国際控訴裁判所 ブリアトーレの判事批判に反論「手続きと判事の公正性に自信」

    FIA国際控訴裁判所 ブリアトーレの判事批判に反論「手続きと判事の公正性に自信」

    FIA国際控訴裁判所(ICA)が、F1モナコGPの裁定を巡ってアルピーヌのフラビオ・ブリアトーレが判事の独立性に疑問を呈したことを受け、強い内容の声明を発表した。

    ICAは判事の選任と審理への参加がFIAの司法手続きに従って行われたと説明し、「手続きの健全性と判事の誠実性に自信を持っている」と反論した。

    ブリアトーレは、ピエール・ガスリーへの2件の5秒ペナルティを復活させた控訴審について、担当判事の1人がマクラーレンと「深いつながり」を持っていると主張。さらに審理中に「検察官のように振る舞っていた」と批判していた。

    これにマクラーレンF1代表のアンドレア・ステラが「侮辱的だ」と反発するなか、今度はICA自身が審理の独立性と公正性を擁護した。

    ICA「最高水準に基づいた司法手続き」
    ICAは声明で、今回の判事の選任と審理への参加について、通常のFIA司法手続きから外れたものではなかったと強調した。

    「FIA裁判所は、今回の件における判事の選任および参加について、他のあらゆる案件と同様、適用されるFIAの司法手続きおよび通常の慣行に従って行われたことを明確にしたい」

    「これらは、国際仲裁における利益相反に関するIBAガイドラインなど、最高水準の基準に基づいたものである」

    さらにICAは、FIAの裁判所で審理を担当する判事がどのように選任され、独立性を確保しているのかについて説明した。

    「すべての判事はFIA総会によって選出されており、その一部はFIA定款に従い、少なくとも5つのF1チームからなるグループの推薦を受けている」

    「すべての判事にはFIA司法・懲戒規則に定められた独立性および守秘義務が課されている。また、毎年FIAコンプライアンス・オフィサーに利益関係を開示し、それぞれの案件について、争点および関係当事者を考慮した個別の独立性宣言に署名している。この宣言は当事者にも提示される」

    「審理中に異議は一切出されなかった」
    ブリアトーレは、アルピーヌが判事とマクラーレンとの関係を把握したのは審理終了後だったと説明していた。

    これに対してICAは、審理の開始時と終了時の双方で、裁判所の構成や手続きについて異議を申し立てる機会が当事者に与えられていたと指摘した。

    「審理の開始時と終了時の双方で、当事者には手続きまたは裁判所の構成に関する問題があれば提起するよう求められた。しかし、いずれの当事者からもそのような指摘はなかった」

    「また、裁判所による証人への質問の方法や、審理の進め方についても、審理中に異議が申し立てられることはなかった」

    ブリアトーレは判事の1人が審理中に「非常に悪意のある」態度を取り、「検察官のように振る舞っていた」と批判していたが、ICAは当時、その質問方法や手続きに対する正式な異議はなかったとしている。

    異なる文化や地域の判事で構成する重要性も強調
    ICAはさらに、国際的な裁判機関として、異なる文化的、地理的背景を持つ判事によって審理パネルを構成することの重要性を強調した。

    「ICAは、異なる文化的および地理的背景を持つ判事によってパネルを構成することの重要性を強調する」

    「それによって審議や議論に多様な法的伝統、視点、アプローチが反映され、公正性、独立性、プロセスの信頼性、そして公正な裁判を受ける機会がさらに強化される」

    ICAとしては、判事の背景や経歴の違いは審理の公正性を損なうものではなく、むしろ多様な法的視点を確保するために重要な要素だとの立場を示した形だ。

    「判決への批評は認めるが判事の誠実性には自信」
    ICAは、判決そのものについて異なる解釈や法的な批判が生じることは当然だと認めている。一方で、判事の独立性や司法手続きそのものへの疑念については明確に一線を引いた。

    「裁判所の判断について、その法的妥当性を巡ってさまざまな解釈や意見が生じる余地がある。それは公正なことであり、すべての判事が受け入れている」

    「裁判所は、今回の手続きの健全性と判事の誠実性に自信を持っている」

    「FIA裁判所は今後も、判事の独立性と公平性、そして司法プロセスの健全性を守ることに尽力していく」

    今回の声明は、ブリアトーレが提起した疑念に対し、ICAが判事の選任方法、利益関係の開示、案件ごとの独立性宣言、そして審理中に異議が出されなかった事実を挙げて正面から反論したものとなった。

    モナコGPの裁定を巡っては、ブリアトーレの発言にステラが「マクラーレンに対して侮辱的だ」と反発していたが、ICAも公式に独立性と公平性を強調したことで論争はさらに拡大した。ガスリーの順位を巡る法的判断から始まった問題は、今やFIAの司法制度と判事の独立性を巡る議論へと発展している。