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  • 角田裕毅 F1イタリアGP予選Q1敗退「ストレートだけで0.5秒以上失った」

    角田裕毅 F1イタリアGP予選Q1敗退「ストレートだけで0.5秒以上失った」

    角田裕毅は、2026年F1イタリアGPの予選を17番手で終え、Q1敗退を喫した。レーシングブルズのマシンにはQ3進出を狙える速さがあった一方、角田裕毅はストレートで大きくタイムを失うなど、マシンのパフォーマンスを十分に引き出せない状況に直面した。

    角田裕毅は1分23秒755を記録したものの、Q2進出ラインには0.139秒届かなかった。予選後には「自分でコントロールできることは最大限やった」と語り、コーナーでの走りにはQ2へ進出できるだけの手応えがあったと説明した。

    FP3からトラブルを抱えたまま予選へ
    角田裕毅にとって、モンツァでの土曜日は予選前から難しい展開となった。

    FP3ではソフトタイヤでクリーンな走行をまとめることができず、予選を前にチームは燃料漏れへの対応を迫られた。その影響でQ1ではコースインが遅くなり、スリップストリームの確保やタイヤ、パワーユニットの準備が重要となるモンツァで厳しい状況に置かれた。

    角田裕毅はチーム公式リリースで、ザントフォールトとは大きく異なるモンツァ特有の難しさを説明した。

    「今日は残念でしたし、僕たちが求めていた結果をうまく出すことができませんでした。ここはものすごく複雑で、ザントフォールトとはかなり違います。特にアウトラップの準備や、パワーユニットとタイヤを適切なウインドウに入れる部分が難しいです」

    「残念ながら、重要な場面ですべてをまとめることができませんでした。明日は15番手からスタートするので、そこからいくつか順位を上げられればと思います。またマシンに乗って、何ができるかを見るのを楽しみにしています」

    角田裕毅は予選では17番手だったが、パワーユニット交換によるグリッド降格を受けるドライバーがいるため、決勝は15番グリッドからスタートする。

    「ストレートだけで0.5秒以上失っていた」
    予選後のインタビューでは、角田裕毅はさらに具体的にQ1敗退の原因について言及した。

    最終アタックではセクター3も伸びなかったが、本人によれば問題は特定のセクターだけではなく、予選全体を通して「もっと大きな何か」が欠けていたという。

    「いくつか理由があります。セクター1とかセクター3だけということではなくて、予選全体として、もっと大きな何かが欠けていたと思います」

    「FP1のころからいくつか問題があって、特に僕たちのマシンには課題がありました。チームはそれを解決するためにものすごく努力してくれましたけど、それでも100%の状態にすることはできませんでした」

    角田裕毅は、短い時間のなかで修復作業を進めたチームへの感謝を示した一方、Q1ではストレートで大幅なタイムロスがあったことを明かした。

    「チームの努力には本当に感謝しています。ただ、Q1では最初のランも2回目のランも、ストレートだけでほぼ……正確には分かりませんけど、0.5秒以上とか、それくらい失っていました。セクター1だけでもかなり失っていました」

    「何が起きていたのか、何が原因だったのかは分かりませんけど、あまり楽しめる状況ではありませんでした」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「コーナーだけを見れば十分な速さはあった」
    それでも角田裕毅は、自身のドライビングについてはできる限りの仕事をしたと強調する。

    「でも、自分でコントロールできることについては最大限やったと思います。コーナーだけを見れば、そこに行くには十分な速さがあったと思います。明らかに十分でした」

    チームメイトのアービッド・リンドブラッドはQ1とQ2を突破し、6戦連続となるQ3進出を果たして10番手。リンドブラッド自身は最終アタックで約0.1秒を失ったとして、8番手も可能だったと振り返っている。

    リンドブラッドがQ3まで進んだことで、レーシングブルズのマシンそのものにはポイントを争えるポテンシャルがあることは示された。一方で角田裕毅は、コーナリングではQ2進出に十分な速さがあったとの認識を示しており、ストレートで発生した大幅なタイムロスがQ1敗退に直結した形だ。

    決勝までに改善できるか
    角田裕毅にとって焦点となるのは、決勝までにストレートで失っていたパフォーマンスをどこまで取り戻せるかだ。

    予選後、現在のマシン状態のままでは決勝も難しくなるのではないかと問われると、角田裕毅はFP3から予選までとは違い、レースまでには原因を調べる時間があると語った。

    「改善できる可能性はあると思います。少なくともFP3から予選までの間は時間がありませんでしたけど、今回はもう少し時間があります。何ができるかはまだ分かりませんけど、見てみます」

    17番手という予選結果からペナルティ適用によって15番グリッドへ繰り上がる角田裕毅。決勝では、予選で本来のパフォーマンスを発揮できなかったマシンを改善し、ポイント圏へどこまで近づけるかが焦点となる。

  • リアム・ローソン F1イタリアGP最後尾スタート PU交換でグリッド降格

    リアム・ローソン F1イタリアGP最後尾スタート PU交換でグリッド降格

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)が、2026年F1第13戦イタリアGPでパワーユニット(PU)コンポーネントを交換したことにより、グリッド降格ペナルティを受け、決勝を後方からスタートすることになった。

    FIAが公表した文書によると、ローソンがドライブするRB22には複数の新しいPUコンポーネントが投入された。いずれもシーズン中に使用できる規定数を超えており、ローソンはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリ、ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンとともにグリッド降格の対象となった。

    ローソンのRB22に複数の新品PUコンポーネント
    今回ローソンのRB22に投入されたのは、6基目の内燃エンジン(ICE)、6基目のターボチャージャー、6基目のエキゾースト、4基目のMGU-K、そして7基目のPU-ANCとなる。

    これらはいずれも2026年のスポーティングレギュレーションで定められた年間使用可能数を超えるため、グリッド降格ペナルティが科される。

    ローソンはイタリアGP予選を14番手で終えたが、PU交換によるペナルティによって決勝では後方からのスタートを強いられる。

    すでにアントネッリとアルボンもPU関連のペナルティを受けることが決まっており、モンツァでは複数のドライバーが予選結果とは異なる位置から決勝を迎えることになる。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    交換対象はハジャーが使用してきたRB22
    今回のPU使用数でポイントとなるのが、コンポーネントの割り当てだ。

    ローソンは左手首の負傷からリハビリを続けているアイザック・ハジャーの代役としてレッドブル・レーシングから出場している。そのため今回のPUコンポーネントの使用数は、通常ハジャーがドライブしているマシンに割り当てられているものとなる。

    ハジャーは負傷のため前戦オランダGPを欠場。ローソンが代役としてRB22をドライブし、7位入賞を果たした。

    ハジャーはイタリアGPでも復帰を見送っており、ローソンが2戦連続でRB22をドライブ。一方、レーシングブルズではローソンに代わって角田裕毅が引き続きアービッド・リンドブラッドとコンビを組んでいる。

    モンツァは長い全開区間を持ち、PUへの負荷が大きいサーキットでもある。レッドブル・レーシングはローソンのマシンに複数の新品コンポーネントを投入し、グリッド降格を受け入れる形で今後のレースも見据えたPUプールを確保することになった。

  • F1イタリアGP予選 詳報:ガスリー衝撃の初ポール 角田裕毅は17番手Q1敗退

    F1イタリアGP予選 詳報:ガスリー衝撃の初ポール 角田裕毅は17番手Q1敗退

    2026年F1第13戦イタリアGPの予選が9月5日(土)、モンツァ・サーキットで行われ、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が1分21秒786をマークし、F1キャリア初のポールポジションを獲得した。

    2番手には0.060秒差でジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。レーシングブルズの角田裕毅はQ1で1分23秒755にとどまり17番手。Q2進出ラインに0.139秒届かず、予選最初のセッションで姿を消した。

    モンツァではスリップストリームの効果が大きく、予選では単純なマシンの速さだけでなく、コース上へ出るタイミングや前車との間隔も重要な要素となった。また、アンドレア・キミ・アントネッリ、アレクサンダー・アルボン、リアム・ローソンはパワーユニット交換によるグリッド降格ペナルティを抱えて予選に臨んだ。

    Q1:ガスリーがトップ 角田裕毅は燃料漏れも響き17番手敗退
    18分間のQ1では、序盤から各チームがスリップストリームを意識した位置取りを展開。まずマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分22秒631を記録し、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、オスカー・ピアストリ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が続いた。

    その後、アルピーヌ勢が速さを見せる。ガスリーが1分22秒612でトップに浮上し、フランコ・コラピントも1分22秒662で3番手につけた。メルセデスのラッセルは他の多くのドライバーとは異なりミディアムタイヤを使用しながら上位につけた。

    オリバー・ベアマン(ハース)もアップデートされたマシンと新しいフェラーリ製パワーユニットで好タイムを記録し、一時8番手につける。一方、残り5分の段階ではニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)、アルボン、バルテリ・ボッタス(キャデラック)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、セルジオ・ペレス(キャデラック)が敗退圏に並んだ。

    角田裕毅はセッション序盤にマシンの燃料漏れへの対応が必要となり、コースインが遅れる苦しい立ち上がりとなった。それでも終盤のアタックに懸けたが、最後に記録したタイムは1分23秒755。16番手カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)の1分23秒616に0.139秒及ばず、17番手でQ1敗退となった。

    対照的にチームメイトのアービッド・リンドブラッドは1分22秒727を記録して5番手でQ1を通過。角田裕毅との差は1.028秒に広がった。

    終盤にはランド・ノリス(マクラーレン)がアントネッリのトウを利用して3番手まで順位を上げるなど、スリップストリームを巡る攻防も激化した。

    最終的にQ1トップはガスリー。フェルスタッペン、ノリス、コラピント、リンドブラッドと続き、アルピーヌの好調ぶりが早くも鮮明となった。

    角田裕毅とともに、アルボン、ボッタス、ペレス、アロンソ、ストロールがQ1で敗退。特にアストンマーティン・ホンダはアロンソが1分25秒150で21番手、ストロールが1分25秒222で22番手と最後尾を独占し、Q1トップのガスリーから2台とも2.5秒以上離される厳しい結果となった。

    イタリアグランプリ

    Q2:アントネッリ最速 ハミルトンはわずか0.001秒差で生き残る
    15分間のQ2ではレッドブル勢が早めにコースインし、フェルスタッペンが1分22秒573、ローソンが1分22秒828を記録した。

    しかし、フェルスタッペンは無線でリアアクスルに問題を抱えていると訴え、ターン2、4、5でマシンが非常に運転しづらいと報告した。

    全16台が最初のアタックを終えると、ピアストリが1分22秒017でトップ。ノリスが続き、ガスリーが3番手につけた。さらにラッセル、アントネッリ、リンドブラッド、コラピント、ルクレールが上位に並んだ。

    一方、ハミルトンは11番手とQ2敗退圏。ボルトレト、フェルスタッペンにも先行され、最後のアタックでのタイム更新が不可欠となった。ベアマン、ローソン、ヒュルケンベルグ、サインツJr.、エステバン・オコン(ハース)も敗退圏で終盤を迎えた。

    残り時間が少なくなると各車が一斉にコースへ向かい、モンツァ特有のトウを巡る駆け引きが再び激しくなる。

    ローソンはフェルスタッペンを引っ張る形でアタックに入ったものの、最後の走行ではターン1へ向かう途中でピアストリに進路を妨げられる形となった。ピアストリはレーシングラインを空けようとしたものの、混雑した状況でローソンはタイムを十分に伸ばせず、14番手で敗退。この一件はスチュワードに記録され、予選後の審議対象となった。

    トップ争いではアントネッリが1分21秒882を叩き出し、Q2最速。マクラーレン勢、ガスリー、ラッセル、フェルスタッペンが続き、リンドブラッドとコラピントもQ3進出を決めた。

    最大の焦点となったのはフェラーリ勢だった。

    ルクレールは9番手で辛うじて通過。そしてハミルトンは最後のアタックで10番手に滑り込んだが、11番手ボルトレトとの差はわずか0.001秒。フェラーリは薄氷のQ3進出となった。

    Q2敗退はボルトレト、ベアマン、ヒュルケンベルグ、ローソン、サインツJr.、オコンの6人となった。

    Q3:ラッセルが暫定ポール ガスリーも0.072秒差
    ポールポジションを争う13分間のQ3。メルセデスはグリッド降格が決まっているアントネッリをラッセルのトウ役として活用した。

    アントネッリの後方からアタックに入ったラッセルは1分21秒929を記録して暫定トップ。ピアストリがわずか0.037秒差の2番手につけた。

    そして、ここでもアルピーヌの速さは本物だった。ガスリーがラッセルから0.072秒差の3番手につけ、ルクレールはさらにガスリーからわずか0.003秒差。フェルスタッペンもトップ争いに加わり、上位勢は極めて僅差となった。

    ノリス、リンドブラッド、ハミルトン、コラピントも続いた。ハミルトンは他車より遅れてコースインしたことで十分なトウを得られず、最初のアタックでは苦戦した。

    ラッセルも暫定トップに立ちながらマシンに満足していたわけではない。無線ではFP3と比較して苦戦していると訴え、フロントのロックと高速域での不安定さを報告した。

    一方、アントネッリはラッセルを引っ張る役割を終えた後もコース上に残り、自身のアタックを実施。グリッド降格が決まっているとはいえ、母国ファンの前で速さを示した。

    ガスリーが最終アタックで逆転 F1初ポールを獲得
    残り2分を切ると、10台が最後のアタックへ向かった。

    マクラーレン勢が先頭でコースへ入り、ピアストリ、ノリスの順。その後方にフェルスタッペン、アントネッリ、ラッセル、リンドブラッドが続いた。フェラーリ勢はルクレールがハミルトンの前を走り、アルピーヌはガスリーがコラピントを引っ張る形となった。

    ところが、ピアストリはターン1へのブレーキングでロックアップ。レーシングラインを外れて最後のアタックを事実上失った。

    その影響はノリスにも及んだ。前を走るピアストリがアタックを断念したことでトウを失い、ノリスはセクター1で約0.4秒遅れ、タイムを更新できなかった。

    その状況で一気にタイムを伸ばしたのがガスリーだった。

    ガスリーはセクター1、セクター2で自己ベストを並べ、フィニッシュラインを通過すると1分21秒786。ラッセルの暫定トップタイムを上回り、首位に躍り出た。

    ラッセルも最後のアタックでタイムを更新したが、1分21秒846。ガスリーに0.060秒届かなかった。

    これでガスリーのF1キャリア初ポールポジションが決定した。

    3番手はピアストリ、4番手ルクレール、5番手ハミルトン。フェラーリは金曜日から速さを見せていたものの、予選が進むにつれて相対的な勢いを失い、母国グランプリでのポール獲得には届かなかった。

    6番手フェルスタッペン、7番手アントネッリ、8番手コラピント、9番手ノリス、10番手リンドブラッドというトップ10になった。

    ただし、アントネッリはパワーユニット交換によるグリッド降格が決まっている。また、Q2でローソンを妨害した疑いがあるピアストリについては予選後にスチュワードが審議することになっており、決勝のスターティンググリッドは予選順位から変更される可能性がある。

    ピエール・ガスリー 2026年F1イタリアグランプリ

    ガスリー 初勝利も初ポールもモンツァ「F1史上109人目」の奇縁
    ガスリーにとって、今回のポールポジションは単なるキャリア初というだけではない。

    2020年のイタリアGPでF1初優勝を飾った際、ガスリーはF1史上109人目のグランプリウィナーとなった。そして6年後の今回、同じモンツァでF1キャリア初のポールポジションを獲得し、こちらもF1史上109人目のポールシッターとなった。

    初優勝と初ポールを同じモンツァで達成し、しかも両方で「F1史上109人目」という数字が重なる珍しい記録となった。

    アルピーヌにとっても歴史的な結果だ。現在のアルピーヌ体制では初のポールポジションであり、チームの系譜をルノー時代まで遡ると、2009年にフェルナンド・アロンソが獲得して以来のポールとなる。

    ガスリーは予選後、「素晴らしかった。信じられない予選だった。Q1の最初のラップからマシンの感触がすごく良かった。各セッションで少しずつ削っていって、最後のQ3ではとてもいいラップだったと感じた」と喜びを語った。

    「本当にうれしい。ポールポジションを獲得するチャンスを追い続けて9年になる。僕はモンツァで初優勝を挙げた。そして、このサーキットで初めてのポールポジションを獲得できた。ここでは何か特別なものがあると思う」

    ガスリーとアルピーヌはQ1から一貫して上位の速さを示し、最後の一周でそのポテンシャルを結果につなげた。一方、角田裕毅にとっては燃料漏れへの対応で序盤の走行機会を失い、17番手でQ1敗退。チームメイトのリンドブラッドがQ3まで進出しただけに、明暗の分かれる予選となった。

  • オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで3グリッド降格 ローソン妨害で6番手へ

    オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで3グリッド降格 ローソン妨害で6番手へ

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、2026年F1イタリアGPの予選でリアム・ローソン(レッドブル・レーシング)の走行を妨害したとして、3グリッド降格ペナルティを科された。予選3番手を獲得していたピアストリは、決勝を6番グリッドからスタートする。

    問題となったのは、ピアストリがピットアウトした直後のレッティフィーロ・シケイン(ターン1)。スチュワードは、ピアストリにローソンを意図的に妨害する意思はなかったと認める一方、「不必要な妨害」に該当すると判断した。

    ピットアウト直後にフェルスタッペンとローソンが接近
    インシデントは、ピアストリがピットレーンからコースへ復帰するタイミングで発生した。

    その際、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンとリアム・ローソンが後方から接近。フェルスタッペンはピアストリをかわすことができたものの、その直後を走っていたローソンはピアストリの影響を受ける形となった。

    スチュワードの裁定文によれば、ピアストリはピットを離れる際、レースエンジニアから次の情報を伝えられていた。

    「フェルスタッペン、ローソン、サインツがちょうど通過している。サインツはピットに入った。フェルスタッペンとローソンだけだ。合流するときに彼らに注意して」

    しかし、フェルスタッペンとローソンがプッシュラップ中であることまでは明確に伝えられていなかった。

    ピアストリはターン1に近づいた段階でフェルスタッペンがプッシュラップ中だと認識。大きく減速して右側に寄り、フェルスタッペンを先行させた。

    だが、ローソンがそのすぐ後方を走っていたため、ピアストリはローソンへの妨害を避けることができなかった。

    スチュワード「他に選択肢はなかった」も妨害と認定
    スチュワードは、ピアストリが置かれていた状況について一定の理解を示した。

    「スチュワードは、彼が持っていた情報と置かれていた状況を考慮すれば、この段階で81号車のドライバーには他に選択肢がなかったことを認める」

    その一方で、結果としてローソンの走行を妨げた事実については明確に認定した。

    「したがって、81号車は意図せず、かつ不必要に30号車を妨害した」

    意図的な行為ではなく、ピアストリ自身も回避を試みていたものの、予選中のアタックを妨害したという結果を重く見て、3グリッド降格が科された。


    ピアストリ6番手降格 ルクレールが3番グリッドへ
    このペナルティにより、予選3番手だったピアストリは決勝で6番グリッドへ降格する。

    これに伴い、後方のドライバーがそれぞれひとつずつ繰り上がり、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が3番グリッド、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が4番グリッド、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が5番グリッドからスタートすることになる。

    予選でフロント2列目を確保していたピアストリにとっては、決勝を前に大きな痛手となった。一方、フェラーリはホームレースのモンツァでルクレールが3番手、ハミルトンが4番手へと繰り上がり、2列目を独占する形となる。

    日本GPでもヒュルケンベルグ妨害でペナルティ
    ピアストリが走行妨害を理由にペナルティを受けるのは今季初めてではない。

    2026年F1日本GPでは、フリー走行3回目でニコ・ヒュルケンベルグの走行を妨害したとしてペナルティを受けている。

    今回のイタリアGPでは、スチュワード自身が「他に選択肢はなかった」と認める特殊な状況だったものの、最終的にはローソンへの不必要な妨害が成立すると判断された。予選3番手から6番手へ降格するピアストリにとって、決勝ではスタート直後から順位を取り戻すことが求められる。

  • 平川亮の2027年ハースF1シート獲得に備えるトヨタWEC「すでに後任プランがある」

    平川亮の2027年ハースF1シート獲得に備えるトヨタWEC「すでに後任プランがある」

    平川亮が2027年にハースのF1レギュラーシートを獲得した場合に備え、トヨタはすでにWEC(FIA世界耐久選手権)での後任プランを準備している。トヨタ・レーシングのテクニカルディレクターを務めるデビッド・フルーリーが明らかにした。

    ハースのリザーブドライバーを務める平川亮は、先週ポルティマオで行われたTPC(旧型車テスト)に参加。2027年のエステバン・オコンの後任候補として評価を受けており、トヨタ側も平川亮がF1へステップアップする可能性を現実的なシナリオとして想定している。

    トヨタ「平川亮がどの道を選んでもサポートする」
    平川亮は現在、トヨタのWECプログラムの中心的なドライバーのひとりである一方、ハースではリザーブドライバーとしてF1活動にも関わっている。

    トヨタとハースの関係は近年さらに深まり、トヨタ・ガズー・レーシングはハースのタイトルスポンサーを務めている。そのなかで平川亮は先週、ポルトガルのポルティマオで実施されたハースのTPCに参加した。

    テストには平川亮のほか、マクラーレンの開発ドライバーで現FIA F2王者のレオナルド・フォルナローリ、現在F2タイトルを争っているラファエル・カマラが参加。3人はいずれも、2027年にオリバー・ベアマンのチームメイトとなる可能性のある候補として評価を受けた。

    ハースはまだ最終決定を下していないものの、トヨタは平川亮がF1シートを獲得した場合に備え、2027年のTR010ハイブリッドのドライバーラインナップについて代替案を用意している。

    「亮がハースでテストしているのはかなり前からなので、予想外のことではない」とフルーリーはSportscar365に語った。

    「チームとして、我々は亮をサポートする。どのようなキャリアの道を選ぶとしても、彼にとって最善の結果になることを願っている」

    「どのような決定になったとしても、我々としてはおおむね対応できる状態にある。彼の来年のプランが正式に分かれば、それに越したことはない」

    平川亮の後任候補にエステバン・マッソン
    平川亮がハースのF1シートを獲得した場合、トヨタのハイパーカープログラムへ昇格する有力候補のひとりがエステバン・マッソンだ。

    フランス出身のマッソンは、WECでアコーディスASPのレクサスRC F GT3をドライブしており、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズの現王者でもある。

    過去2シーズンにわたってトヨタのリザーブを務め、プライベートテストではハイパーカーもすでに経験している。

    「我々はエステバンをGT3とLMP2を通じて育成してきた。彼はプライベートテストで我々のハイパーカーも走らせており、これまで期待通りの仕事をしている。彼の成長過程で設定したすべてのマイルストーンをクリアしてきた」とフルーリーは評価する。

    「将来的にステップアップするうえで、間違いなく有力な候補だ。非常に才能があり、頭のいいドライバーだ」

    つまりトヨタは、平川亮をWECに引き留めることだけを優先するのではなく、F1への昇格が決まればそのキャリアを後押ししつつ、自社のWECプログラムについては別のドライバーを昇格させる準備を進めていることになる。

    平川亮(ハースF1チーム)

    平川亮「3回テストしてまだ候補に残っている」
    一方、平川亮自身もポルティマオでのテストには手応えを感じている。

    ハースで3回のテストを経験したうえで、依然として2027年のレギュラー候補に残っていることを前向きに捉えているという。

    「3回テストをして、まだ候補に残れているというのは本当にいいことだと思います。なので、このままプッシュし続けて、どうなるか見ていきたいです」

    F1のレギュラーシートについては「すべてのドライバーが望んでいる」ポジションだと語り、自分にできるアピールはすべて行ったとの認識を示した。

    平川亮の強みのひとつが豊富なレース経験だ。2012年に全日本F3選手権のタイトルを獲得し、その後はスーパーフォーミュラを中心にシングルシーターで9シーズンを戦った。2022年からトヨタのWECラインナップに加わり、これまで2度ドライバーズタイトルを獲得している。

    平川亮は、オコンの後任を争う他の候補と比較して、この経験値が自身の武器になると考えている。

    「僕はスーパーフォーミュラで何年も走ってきたので、経験があります」

    「他のドライバーと比べれば、僕にとって初めて走るサーキットは多いかもしれません。でも、その一方で経験があります。なので、どうなるか見てみたいです」

    F1については「来週話し合うかもしれない」
    ただし、現時点で平川亮が最優先しているのはWECだ。

    トヨタは夏休み前に行われたブラジル戦で2台ともノーポイントに終わっており、今週末のローン・スター・ル・マンでは巻き返しが必要となる。

    「ここは僕にとってもチームにとっても、チャンピオンシップを考えると非常に重要です。なので、今は今週末に集中しています。F1については、もしかすると来週いくつか話し合いがあるかもしれません」

    ハースは2027年のドライバーラインナップについて結論を急いでおらず、平川亮、フォルナローリ、カマラらを比較しながら検討を続けている。

    その一方で、トヨタがすでに平川亮のWEC離脱を想定したプランを用意していることは、F1昇格が単なる憶測ではなく、関係者が具体的に備える段階に入っていることを示している。

    なおSportscar365によれば、トヨタは平川亮の後任候補とは別に、2027年のWECラインナップでマイク・コンウェイに代わり、ポルシェのファクトリードライバーであるケビン・エストレを起用する見通しだ。

  • ピエール・ガスリー F1イタリアGPで自身初ポールポジション!F1史上109人目

    ピエール・ガスリー F1イタリアGPで自身初ポールポジション!F1史上109人目

    ピエール・ガスリーが、2026年F1第13戦イタリアGPの予選で自身初となるポールポジションを獲得した。アルピーヌのガスリーはQ3で1分21秒786をマーク。ジョージ・ラッセル(メルセデス)を0.060秒差で退け、F1参戦9年目にして念願のポールポジションを手にした。

    ガスリーはこれでF1史上109人目のポールシッターとなった。そして「109」という数字とモンツァには、不思議な縁がある。

    2020年のイタリアGPでF1初優勝を飾った際も、ガスリーはF1史上109人目のグランプリウィナーだった。F1公式も当時、109人目のF1勝者になったことを記録している。

    初勝利も初ポールもモンツァ そしてともに「F1史上109人目」
    ガスリーにとってモンツァは、F1キャリアを語るうえで欠かすことのできない特別な場所となった。

    2020年9月6日、当時アルファタウリ・ホンダをドライブしていたガスリーは10番グリッドからスタート。波乱のレースを生き残り、終盤にはカルロス・サインツJr.の猛追をしのいでF1初優勝を達成した。フランス人ドライバーとしては1996年モナコGPのオリビエ・パニス以来24年ぶりの勝利であり、ガスリーはF1史上109人目のウィナーとなった。

    そして6年後、同じモンツァで今度はキャリア初のポールポジション。こちらもF1史上109人目という偶然が重なった。

    初優勝=モンツァ、F1史上109人目のウィナー。
    初ポール=モンツァ、F1史上109人目のポールシッター。

    ガスリーにとって、これ以上ないほど象徴的な記録となった。

    「9年間ずっと、このチャンスを追い求めてきた」
    予選後、ガスリーは喜びを爆発させた。

    「最高だった。みんな、ありがとう。信じられないような予選だった。Q1の最初のラップからマシンの感触がすごく良くて、セッションごとに少しずつ削っていこうとしていた」

    Q1から速さは際立っていた。ガスリーは1分22秒612でトップ通過。Q2でも4番手につけ、アルピーヌの速さが一時的なものではないことを示すと、最後のQ3で決定的な一撃を放った。

    「すごくいいラップだったと感じたし、本当にうれしい。もう9年だからね。ポールポジションを獲るチャンスをずっと追い求めてきた」

    そしてガスリーは、自身のF1初勝利を挙げたモンツァで初ポールまで獲得したことに触れた。

    「モンツァで初優勝して、そしてこのサーキットで初めてのポールポジションを獲ることができた。ここには何か特別なものがあると思う」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    アルピーヌにとっても歴史的なポール
    今回のポールポジションは、ガスリー個人だけでなくアルピーヌにとっても大きな意味を持つ。

    チームの系譜をルノー時代まで遡れば、最後のポールポジションは2009年まで遡る。当時フェルナンド・アロンソがルノーでポールを獲得して以来となる快挙であり、現在のアルピーヌ体制では初のポールポジションとなった。

    しかもガスリーにとって今週末は、決して順風満帆な状況で迎えたものではなかった。モナコGPで獲得していた表彰台をFIAの裁定によって失った直後のイタリアGP。それでもモンツァではQ1から速さを見せ続け、最後には誰よりも速いラップをまとめ上げた。

    初優勝を挙げた場所で、6年後に初ポール。しかも、その両方で「F1史上109人目」という同じ数字が刻まれた。

    ガスリーとモンツァの特別な物語に、新たな1ページが加わった。

  • F1イタリアGP 予選 結果・タイムシート:ガスリーが初ポール!角田裕毅Q1敗退

    F1イタリアGP 予選 結果・タイムシート:ガスリーが初ポール!角田裕毅Q1敗退

    F1イタリアGP 予選の結果・タイムシート。9月5日(土)にモンツァ・サーキットで2026年のF1世界選手権 第13戦 イタリアグランプリの公式予選が行われた。

    ポールポジションを獲得したのはピエール・ガスリー(アルピーヌ)。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レーシングブルズ)は17番手でQ1敗退。アストンマーティン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが21番手、ランス・ストロールが22番手だった。

    ■ ガスリーが大波乱のポールポジション
    ピエール・ガスリーがQ3最後のアタックで1分21秒786を叩き出し、アルピーヌに驚きのポールポジションをもたらした。最初のアタックではジョージ・ラッセルがトップに立っていたが、ガスリーは最後のラップで逆転。週末を通じて好調だったアルピーヌが、最も重要な場面でその速さを結果につなげた。

    ■ 初勝利も初ポールもモンツァ ガスリーはともにF1史上109人目
    ピエール・ガスリーにとってモンツァは特別な場所だ。2020年イタリアGPでF1初優勝を挙げた際、F1史上109人目のグランプリウィナーとなった。そして今回、同じモンツァでキャリア初のポールポジションを獲得し、こちらもF1史上109人目のポールシッターとなった。初勝利と初ポールを同じサーキットで達成し、しかもどちらも「史上109人目」という珍しい記録となった。

    ■ ラッセルは0.060秒届かず2番手
    フリー走行で速さを見せ、ポールポジションの最有力候補とみられていたジョージ・ラッセルは1分21秒846で2番手。ガスリーとの差はわずか0.060秒だった。Q3最初のアタックでもトップタイムを記録しており、メルセデスの速さは本物だったが、最後の最後でガスリーに逆転を許した。

    ■ ピアストリ3番手 ノリスは9番手に沈む
    マクラーレンはオスカー・ピアストリが1分21秒966で3番手に入った一方、ランド・ノリスは1分22秒256で9番手にとどまった。最終アタックではピアストリがロックアップしてラップを断念し、その影響で後方のノリスもトウを得られない状況となった。マクラーレン勢は予選を通じてトウとコース上の位置取りに翻弄された。

    ■ フェラーリは4、5番手 地元ポールならず
    フェラーリはシャルル・ルクレールが4番手、ルイス・ハミルトンが5番手。エンジンアップデートによってストレートでの競争力向上が期待され、2台ともポール争いの候補に挙げられていたが、最前列には届かなかった。Q2ではハミルトンがQ3進出ラインにわずか0.001秒差まで追い込まれるなど、予選を通じて想定以上に苦しい戦いとなった。

    ■ フェルスタッペン6番手 レッドブルはローソンもQ2敗退
    マックス・フェルスタッペンはQ3で1分22秒070を記録して6番手。前日からマシンバランスに苦しんでいたレッドブルは改善を見せたものの、ポール争いには届かなかった。さらにリアム・ローソンはQ2の最終アタックでトラフィックに遭遇して14番手敗退。Q3でフェルスタッペンにトウを与える役割を果たすこともできなかった。

    ■ アントネッリQ2最速もグリッド降格
    アンドレア・キミ・アントネッリはQ2で1分21秒882の最速タイムを記録し、純粋な速さを証明した。Q3ではラッセルにトウを与える役割も担い、最終的には7番手。パワーユニット交換によるグリッド降格が決まっているため、予選順位とは別に決勝では後方からのスタートとなる。

    ■ 角田裕毅17番手 Q2進出まで0.139秒 チームメイトとは1.028秒差
    角田裕毅はQ1で1分23秒755を記録したが17番手で敗退。Q2進出最後の枠となったカルロス・サインツJr.の1分23秒616には0.139秒届かなかった。さらにチームメイトのアービッド・リンドブラッドはQ1で1分22秒727を記録して5番手通過しており、その差は1.028秒。角田裕毅はセッション序盤に報告された燃料漏れへの対応でコースインが遅れたことも響いた。リンドブラッドはその後Q3まで進出し、最終的に10番手となった。Q1では角田裕毅が17番手、リンドブラッドが5番手だったことも確認できる。

    ■ アストンマーティン・ホンダは21、22番手 トップの103%台
    アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが1分25秒150で21番手、ランス・ストロールが1分25秒222で22番手となり、2台そろってQ1敗退。Q1トップだったガスリーの1分22秒612に対し、アロンソは2.538秒遅れの103.07%、ストロールは2.610秒遅れの**103.16%**だった。アロンソはセッション終了前にマシンを降りており、何らかの問題が発生した可能性も示唆されたが、純粋なタイム差でも厳しい予選となった。

    イタリアグランプリ

    F1イタリアGP 予選 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム Q1 Q2 Q3
    1 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分22秒612 1分22秒077 1分21秒786
    2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分22秒779 1分22秒161 1分21秒846
    3 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分22秒924 1分22秒017 1分21秒966
    4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分22秒902 1分22秒509 1分22秒004
    5 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分22秒847 1分22秒516 1分22秒011
    6 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分22秒631 1分22秒188 1分22秒070
    7 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分22秒758 1分21秒882 1分22秒093
    8 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分22秒662 1分22秒400 1分22秒220
    9 1 ランド・ノリス マクラーレン 1分22秒659 1分22秒067 1分22秒256
    10 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分22秒727 1分22秒345 1分22秒286
    11 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1分22秒946 1分22秒517  
    12 87 オリバー・ベアマン ハース 1分22秒906 1分22秒756  
    13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分23秒440 1分22秒779  
    14 30 リアム・ローソン レッドブル 1分22秒989 1分22秒821  
    15 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分23秒616 1分23秒453  
    16 31 エステバン・オコン ハース 1分23秒466 1分23秒454  
    17 22 角田裕毅 レーシングブルズ 1分23秒755    
    18 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分24秒356    
    19 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分24秒364    
    20 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1分24秒595    
    21 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分25秒150    
    22 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分25秒222    
  • F1イタリアGP予選Q2:リアム・ローソン14番手で敗退 フェラーリ勢は薄氷のQ3進出

    F1イタリアGP予選Q2:リアム・ローソン14番手で敗退 フェラーリ勢は薄氷のQ3進出

    2026年F1第13戦イタリアGPの予選Q2がモンツァ・サーキットで行われ、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が1分21秒882でトップ通過を果たした。オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が0.135秒差の2番手、ランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続いた。

    一方、フェラーリ勢は苦しい展開となり、シャルル・ルクレールが9番手、ルイス・ハミルトンが10番手で辛うじてQ3進出。11番手ガブリエル・ボルトレト(アウディ)との差はわずか0.001秒だった。リアム・ローソン(レッドブル)は14番手に終わり、Q2で敗退した。

    アントネッリがトップ通過 マクラーレン勢が続く
    Q2ではトウを巡る駆け引きが本格化した。序盤、ローソンがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を引っ張る形でコースインし、その後ろにカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)がつけた。

    フェルスタッペンは中古ソフトで1分22秒573を記録して一時トップに立ったが、その後は路面コンディションの改善とともに各車がタイムを更新。ジョージ・ラッセル(メルセデス)がトップに立った直後、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)がそれを上回るなど、順位は目まぐるしく入れ替わった。

    最終的にアントネッリが1分21秒882までタイムを縮めてQ2最速。ピアストリが1分22秒017で2番手、ノリスが1分22秒067で3番手に入り、マクラーレン勢が上位につけた。

    ガスリーは4番手、ラッセルは5番手、フェルスタッペンは6番手。アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)が7番手、フランコ・コラピント(アルピーヌ)が8番手と、中団勢も引き続き強さを見せた。

    フェラーリ勢は薄氷のQ3進出
    地元モンツァでポールポジション争いが期待されるフェラーリ勢は、Q2で思わぬ苦戦を強いられた。

    終盤、ハミルトンは中古タイヤで11番手の脱落圏に沈み、ルクレールも安全圏とは言えない状況。最後のアタックではルクレールがトウを得られないまま9番手に入り、ハミルトンも10番手まで浮上した。

    しかし、その差は極めて小さかった。ハミルトンのタイムは1分22秒516。11番手ボルトレトは1分22秒517で、Q3進出を分けた差はわずか0.001秒だった。

    フェラーリは2台そろってQ3へ進んだものの、予選前に期待されていた勢いとは対照的に、Q2では敗退寸前まで追い込まれる展開となった。

    スクーデリア・フェラーリ

    ローソンはトラフィックに阻まれ14番手で敗退
    ローソンはQ3でフェルスタッペンにトウを提供する役割も期待されていたが、その前に自身がQ2を突破する必要があった。

    最初のアタックではフェルスタッペンを引っ張る形で走行。終盤には再びコースへ出たが、アタックへ向かう途中で大量のトラフィックに遭遇した。

    特にターン1付近ではピアストリとの位置関係が審議対象となり、ピアストリがローソンを妨害した可能性についてスチュワードが確認する事態となった。

    ローソンは最終的に1分22秒821の14番手。Q3進出ラインとなった10番手ハミルトンから0.305秒遅れで予選を終えた。

    一方のフェルスタッペンは1分22秒188で6番手通過。ローソンがQ2で姿を消したことで、Q3ではレッドブルが予定していたトウ戦略にも影響が出ることになる。

    アウディ勢やベアマンもQ2で敗退
    11番手ボルトレトはハミルトンにわずか0.001秒届かずQ3進出を逃した。12番手はオリバー・ベアマン(ハース)、13番手ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)、14番手ローソン、15番手サインツJr.、16番手エステバン・オコン(ハース)となった。

    サインツJr.とオコンの差もわずか0.001秒で、Q2でも中団争いの僅差ぶりが際立った。

    アントネッリが圧倒的なトップタイムを記録した一方で、フェラーリ勢はQ3進出ラインぎりぎりまで追い込まれ、ローソンはトラフィックに阻まれて敗退。モンツァ特有のトウとコース上の位置取りが、Q2でも結果を大きく左右した。

    F1イタリアGP 予選Q2敗退ドライバー
    11番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    12番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    13番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    14番手:リアム・ローソン(レッドブル)
    15番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    16番手:エステバン・オコン(ハース)

  • F1イタリアGP予選Q1:角田裕毅17番手で敗退 アストンマーティン・ホンダ全滅

    F1イタリアGP予選Q1:角田裕毅17番手で敗退 アストンマーティン・ホンダ全滅

    2026年F1第13戦イタリアGPの予選Q1がモンツァ・サーキットで行われ、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が1分22秒612でトップ通過を果たした。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が0.019秒差の2番手、ランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続いた。

    角田裕毅(レーシングブルズ)はセッション序盤に燃料漏れが報告され、チームが修復作業を行った影響でコースインが遅れた。最終アタックで1分23秒755までタイムを縮めたものの17番手にとどまりQ1敗退。

    アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが21番手、ランス・ストロールが22番手となり、2台そろってQ1で姿を消した。

    角田裕毅は燃料漏れで出遅れ Q2進出まで0.139秒
    路面温度が56~57度まで上昇する厳しいコンディションとなったモンツァ。ピレリはC3、C4、C5を持ち込み、Q1では大半のドライバーがソフトタイヤを選択した。一方、リアム・ローソン(レッドブル)とジョージ・ラッセル(メルセデス)はミディアムタイヤで走行を開始した。

    角田裕毅はレーシングブルズがマシンの燃料漏れを修復していたため、ライバルより遅れてコースイン。チームメイトのアービッド・リンドブラッドが早々に上位につける一方、角田裕毅は限られた時間のなかでQ2進出に必要なタイムを残さなければならない状況となった。

    終盤に入ると路面コンディションが急速に改善し、中団勢が次々と自己ベストを更新。Q2進出を巡るボーダー争いは最後まで激しく動いた。

    角田裕毅も最後のアタックで1分23秒755を記録したが、16番手カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)の1分23秒616に0.139秒届かず、17番手でQ1敗退が決まった。

    一方、チームメイトのリンドブラッドは1分22秒727をマークして5番手でQ1を突破。角田裕毅とのタイム差は1.028秒と大きく開いた。リンドブラッドが中団勢のなかでも際立つ速さを見せただけに、角田裕毅にとっては燃料漏れによる走行時間のロスが響く厳しい結果となった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ガスリーがQ1最速 アルピーヌ2台が上位
    トップタイムを記録したのはガスリーだった。アルピーヌは週末を通じて中団上位のペースを示しており、ガスリーは1分22秒612をマーク。チームメイトのフランコ・コラピントも4番手につけ、2台そろって好位置でQ2進出を決めた。

    2番手にはフェルスタッペンが入り、ガスリーとの差はわずか0.019秒。ノリスはアンドレア・キミ・アントネッリのトウを利用した最後のアタックで3番手まで順位を上げた。5番手にはリンドブラッドが入り、レーシングブルズの速さを示した。

    アントネッリは6番手、ラッセルはミディアムタイヤで7番手。フェラーリ勢はルイス・ハミルトンが8番手、シャルル・ルクレールが9番手でQ2へ進んだ。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)はアタックでロックアップする場面もあったが11番手で通過。ローソンは終盤にソフトへ履き替え、トウを得られない単独走行ながら13番手でQ2進出を決めた。

    アストンマーティン・ホンダはトップの103%台で全滅
    アストンマーティン・ホンダにとっては厳しいQ1となった。アロンソはタイムを伸ばせないままセッション終盤にマシンを降り、追加のアタックを行わなかった。何らかのマシントラブルが発生したとみられ、1分25秒150の21番手で敗退した。

    アロンソのタイムはQ1トップのガスリーから2.538秒遅れで103.07%。ストロールも1分25秒222にとどまり、トップから**2.610秒遅れの103.16%**で最下位の22番手だった。

    つまり、アストンマーティン・ホンダは2台ともトップタイムに対して103%を超える水準にとどまった。金曜日から苦戦していたモンツァでペース不足が改めて浮き彫りとなり、2台そろってQ1敗退という厳しい結果に終わった。

    また、パワーユニット交換によるグリッド降格が決まっているアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)は18番手。キャデラック勢もバルテリ・ボッタスが19番手、セルジオ・ペレスが20番手となり、2台そろってQ1敗退となった。

    ガスリーから13番手ローソンまでがわずか0.377秒以内にひしめく接戦となった一方、角田裕毅はQ2進出ラインに0.139秒届かず、アストンマーティン・ホンダ勢はトップから2.5秒以上の差をつけられた。モンツァ特有のトウの効果と終盤の路面改善、そしてマシンの状態が大きく明暗を分けるQ1となった。

    F1イタリアGP 予選Q1敗退ドライバー
    17番手:角田裕毅(レーシングブルズ)
    18番手:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    19番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    20番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    21番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    22番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)

  • キャデラックF1に罰金 ハータ車の規則違反でFIA「今後は競技上の罰則も」

    キャデラックF1に罰金 ハータ車の規則違反でFIA「今後は競技上の罰則も」

    キャデラックF1は、F1イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)でコルトン・ハータのマシンがコース上に停止した際、クラッチを切り離すためのシステムが機能しなかったとして、3万ユーロ(約520万円)の罰金を科された。このうち2万5000ユーロは執行猶予となっている。

    スチュワードは、原因が外部サプライヤーから供給されたバッテリーのセル故障だったことを認めた一方、規則を順守する最終的な責任はチームにあると判断した。

    さらに、同様のクラッチ・ディスエンゲージメント・システム(CDS)の不具合は今季すでに3件目となっており、今後は金銭的な罰金だけでなく、競技上のペナルティを科す可能性があるとF1各チームに警告した。

    コルトン・ハータ車がレズモ出口でストップ
    コルトン・ハータはセルジオ・ペレスに代わって今季3度目となるFP1に出走していたが、セッション残り約40分、第2レズモを立ち上がったところでMAC-26を停止させた。

    ハータはマーシャルポスト付近にマシンを止めたものの、クラッチがつながった状態のままでマシンを動かすことができなかった。当初はバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されたが、その後セッションは赤旗に切り替えられた。キャデラックF1は当初、このトラブルについて油圧系の問題だと説明していた。

    その後、ハータはFIA F1テクニカルレギュレーションの第C9.3条に違反した疑いでスチュワードに召喚された。

    同条項では、エンジンが停止した状態でマシンが止まった場合、最低15分間にわたってクラッチを切り離せる手段をすべてのマシンに装備することを義務付けている。

    さらに、このシステムについては「マシンの主要な油圧、空圧、電気システムが故障した場合でも、競技期間を通じて正常に作動する状態になければならない」と定められている。

    原因は外部サプライヤー製バッテリーのセル故障
    キャデラックF1がデータと情報を収集するための時間を確保できるよう、審理は土曜日の朝まで延期された。

    スチュワードはチームのスポーティングディレクター、信頼性部門責任者、FIAテクニカルデリゲート、FIA F1エレクトロニクスエンジニアから事情を聴取した。

    キャデラックF1はCDSがどのように設計、搭載されているかを示す詳細な図面を提出。スチュワードは、このシステムがレギュレーションで要求されている通り、マシンの他のシステムから独立して作動するよう設計されていたことを確認した。

    またチームは、競技開始前日の段階でシステムの点検と作動確認を実施していたことも証明した。

    しかし、マシンの電子システムがオフになった「P0モード」でCDSを作動させるためには、外部サプライヤーから供給されたリチウムバッテリーに依存していた。

    調査の結果、このバッテリーを構成する4つのセルのうち1つが故障していたことが判明。その結果、CDSが作動不能となり、ハータのマシンが停止した際にコースから容易に押して移動させることができず、赤旗の原因となった。

    キャデラックF1が再発防止策を提示
    キャデラックF1は今回のトラブルを受け、まずバッテリーのサプライヤーから想定される最大使用期間についての情報を入手すると説明した。

    さらに、毎日または各セッション前に点検を実施するとともに、バッテリーの定期交換プログラムを導入し、同様の故障が再発する可能性を最小限に抑える方針を示した。

    スチュワードは、キャデラックF1が調査に対して完全に透明性のある対応を取ったことを評価し、チームが提示した再発防止策についても合理的なものだと認めた。

    一方で、外部サプライヤー製の部品が故障原因だったとしても、規則への適合について最終的な責任を負うのはチームであるとの立場を明確にした。

    「チームが情報開示において完全に透明性を保っていたこと、そして上記の計画が合理的な対応であることをスチュワードは認める。しかし、レギュレーション違反が発生したことに変わりはない」

    「その原因は第三者から供給された部品の故障に帰することができるものの、規則を順守する最終的な責任は依然としてチームにある。したがって、ペナルティを科す」

    この判断により、キャデラックF1には3万ユーロの罰金が科され、そのうち2万5000ユーロが執行猶予とされた。

    今季3度目のCDS故障 FIAが競技上のペナルティを警告
    CDSをめぐる同様の違反は今季すでに発生している。カナダGPではリアム・ローソンのマシンで同様の問題が発生したレーシングブルズに3万ユーロの罰金が科され、そのうち2万ユーロが12カ月間の執行猶予となった。

    また、モナコGPでもランド・ノリスのマクラーレンがプラクティス中に停止して移動できなくなり、同様の制裁を受けている。

    今回で今季3件目のCDS故障となり、いずれもマシンを迅速に撤去できないことによる競技への影響が問題視されている。特に今回も赤旗が提示され、セッションそのものに競技上の影響を与えた。

    スチュワードは今回については金銭的なペナルティにとどめたものの、今後の同様のケースでは処分を強化する可能性を明確にした。

    「スチュワードは、これが今季報告された3件目のCDSの故障であることを指摘する。今回もこの故障によって赤旗が提示され、競技上の影響が生じた」

    「今回は金銭的なペナルティを科すことを決定したが、CDSは重要なコンポーネントであり、マシンを安全かつ迅速にコースから撤去するために設計されたものであることから、今後の故障については金銭的なペナルティだけでなく、競技上のペナルティが科される可能性もあることを競技者に通告する」

    今回のキャデラックF1への処分は、単なる個別の技術的トラブルへの罰金にとどまらず、CDSの信頼性確保を全チームに改めて求める警告となった。今後、同様の不具合によって赤旗など競技進行への影響が生じた場合、金銭的な制裁に加えて競技上のペナルティが科される可能性がある。