F1イタリアGP予選 詳報:ガスリー衝撃の初ポール 角田裕毅は17番手Q1敗退

F1イタリアGP予選 詳報:ガスリー衝撃の初ポール 角田裕毅は17番手Q1敗退

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2026年F1第13戦イタリアGPの予選が9月5日(土)、モンツァ・サーキットで行われ、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が1分21秒786をマークし、F1キャリア初のポールポジションを獲得した。

2番手には0.060秒差でジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。レーシングブルズの角田裕毅はQ1で1分23秒755にとどまり17番手。Q2進出ラインに0.139秒届かず、予選最初のセッションで姿を消した。

モンツァではスリップストリームの効果が大きく、予選では単純なマシンの速さだけでなく、コース上へ出るタイミングや前車との間隔も重要な要素となった。また、アンドレア・キミ・アントネッリ、アレクサンダー・アルボン、リアム・ローソンはパワーユニット交換によるグリッド降格ペナルティを抱えて予選に臨んだ。

Q1:ガスリーがトップ 角田裕毅は燃料漏れも響き17番手敗退
18分間のQ1では、序盤から各チームがスリップストリームを意識した位置取りを展開。まずマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分22秒631を記録し、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、オスカー・ピアストリ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が続いた。

その後、アルピーヌ勢が速さを見せる。ガスリーが1分22秒612でトップに浮上し、フランコ・コラピントも1分22秒662で3番手につけた。メルセデスのラッセルは他の多くのドライバーとは異なりミディアムタイヤを使用しながら上位につけた。

オリバー・ベアマン(ハース)もアップデートされたマシンと新しいフェラーリ製パワーユニットで好タイムを記録し、一時8番手につける。一方、残り5分の段階ではニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)、アルボン、バルテリ・ボッタス(キャデラック)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、セルジオ・ペレス(キャデラック)が敗退圏に並んだ。

角田裕毅はセッション序盤にマシンの燃料漏れへの対応が必要となり、コースインが遅れる苦しい立ち上がりとなった。それでも終盤のアタックに懸けたが、最後に記録したタイムは1分23秒755。16番手カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)の1分23秒616に0.139秒及ばず、17番手でQ1敗退となった。

対照的にチームメイトのアービッド・リンドブラッドは1分22秒727を記録して5番手でQ1を通過。角田裕毅との差は1.028秒に広がった。

終盤にはランド・ノリス(マクラーレン)がアントネッリのトウを利用して3番手まで順位を上げるなど、スリップストリームを巡る攻防も激化した。

最終的にQ1トップはガスリー。フェルスタッペン、ノリス、コラピント、リンドブラッドと続き、アルピーヌの好調ぶりが早くも鮮明となった。

角田裕毅とともに、アルボン、ボッタス、ペレス、アロンソ、ストロールがQ1で敗退。特にアストンマーティン・ホンダはアロンソが1分25秒150で21番手、ストロールが1分25秒222で22番手と最後尾を独占し、Q1トップのガスリーから2台とも2.5秒以上離される厳しい結果となった。

イタリアグランプリ

Q2:アントネッリ最速 ハミルトンはわずか0.001秒差で生き残る
15分間のQ2ではレッドブル勢が早めにコースインし、フェルスタッペンが1分22秒573、ローソンが1分22秒828を記録した。

しかし、フェルスタッペンは無線でリアアクスルに問題を抱えていると訴え、ターン2、4、5でマシンが非常に運転しづらいと報告した。

全16台が最初のアタックを終えると、ピアストリが1分22秒017でトップ。ノリスが続き、ガスリーが3番手につけた。さらにラッセル、アントネッリ、リンドブラッド、コラピント、ルクレールが上位に並んだ。

一方、ハミルトンは11番手とQ2敗退圏。ボルトレト、フェルスタッペンにも先行され、最後のアタックでのタイム更新が不可欠となった。ベアマン、ローソン、ヒュルケンベルグ、サインツJr.、エステバン・オコン(ハース)も敗退圏で終盤を迎えた。

残り時間が少なくなると各車が一斉にコースへ向かい、モンツァ特有のトウを巡る駆け引きが再び激しくなる。

ローソンはフェルスタッペンを引っ張る形でアタックに入ったものの、最後の走行ではターン1へ向かう途中でピアストリに進路を妨げられる形となった。ピアストリはレーシングラインを空けようとしたものの、混雑した状況でローソンはタイムを十分に伸ばせず、14番手で敗退。この一件はスチュワードに記録され、予選後の審議対象となった。

トップ争いではアントネッリが1分21秒882を叩き出し、Q2最速。マクラーレン勢、ガスリー、ラッセル、フェルスタッペンが続き、リンドブラッドとコラピントもQ3進出を決めた。

最大の焦点となったのはフェラーリ勢だった。

ルクレールは9番手で辛うじて通過。そしてハミルトンは最後のアタックで10番手に滑り込んだが、11番手ボルトレトとの差はわずか0.001秒。フェラーリは薄氷のQ3進出となった。

Q2敗退はボルトレト、ベアマン、ヒュルケンベルグ、ローソン、サインツJr.、オコンの6人となった。

Q3:ラッセルが暫定ポール ガスリーも0.072秒差
ポールポジションを争う13分間のQ3。メルセデスはグリッド降格が決まっているアントネッリをラッセルのトウ役として活用した。

アントネッリの後方からアタックに入ったラッセルは1分21秒929を記録して暫定トップ。ピアストリがわずか0.037秒差の2番手につけた。

そして、ここでもアルピーヌの速さは本物だった。ガスリーがラッセルから0.072秒差の3番手につけ、ルクレールはさらにガスリーからわずか0.003秒差。フェルスタッペンもトップ争いに加わり、上位勢は極めて僅差となった。

ノリス、リンドブラッド、ハミルトン、コラピントも続いた。ハミルトンは他車より遅れてコースインしたことで十分なトウを得られず、最初のアタックでは苦戦した。

ラッセルも暫定トップに立ちながらマシンに満足していたわけではない。無線ではFP3と比較して苦戦していると訴え、フロントのロックと高速域での不安定さを報告した。

一方、アントネッリはラッセルを引っ張る役割を終えた後もコース上に残り、自身のアタックを実施。グリッド降格が決まっているとはいえ、母国ファンの前で速さを示した。

ガスリーが最終アタックで逆転 F1初ポールを獲得
残り2分を切ると、10台が最後のアタックへ向かった。

マクラーレン勢が先頭でコースへ入り、ピアストリ、ノリスの順。その後方にフェルスタッペン、アントネッリ、ラッセル、リンドブラッドが続いた。フェラーリ勢はルクレールがハミルトンの前を走り、アルピーヌはガスリーがコラピントを引っ張る形となった。

ところが、ピアストリはターン1へのブレーキングでロックアップ。レーシングラインを外れて最後のアタックを事実上失った。

その影響はノリスにも及んだ。前を走るピアストリがアタックを断念したことでトウを失い、ノリスはセクター1で約0.4秒遅れ、タイムを更新できなかった。

その状況で一気にタイムを伸ばしたのがガスリーだった。

ガスリーはセクター1、セクター2で自己ベストを並べ、フィニッシュラインを通過すると1分21秒786。ラッセルの暫定トップタイムを上回り、首位に躍り出た。

ラッセルも最後のアタックでタイムを更新したが、1分21秒846。ガスリーに0.060秒届かなかった。

これでガスリーのF1キャリア初ポールポジションが決定した。

3番手はピアストリ、4番手ルクレール、5番手ハミルトン。フェラーリは金曜日から速さを見せていたものの、予選が進むにつれて相対的な勢いを失い、母国グランプリでのポール獲得には届かなかった。

6番手フェルスタッペン、7番手アントネッリ、8番手コラピント、9番手ノリス、10番手リンドブラッドというトップ10になった。

ただし、アントネッリはパワーユニット交換によるグリッド降格が決まっている。また、Q2でローソンを妨害した疑いがあるピアストリについては予選後にスチュワードが審議することになっており、決勝のスターティンググリッドは予選順位から変更される可能性がある。

ピエール・ガスリー 2026年F1イタリアグランプリ

ガスリー 初勝利も初ポールもモンツァ「F1史上109人目」の奇縁
ガスリーにとって、今回のポールポジションは単なるキャリア初というだけではない。

2020年のイタリアGPでF1初優勝を飾った際、ガスリーはF1史上109人目のグランプリウィナーとなった。そして6年後の今回、同じモンツァでF1キャリア初のポールポジションを獲得し、こちらもF1史上109人目のポールシッターとなった。

初優勝と初ポールを同じモンツァで達成し、しかも両方で「F1史上109人目」という数字が重なる珍しい記録となった。

アルピーヌにとっても歴史的な結果だ。現在のアルピーヌ体制では初のポールポジションであり、チームの系譜をルノー時代まで遡ると、2009年にフェルナンド・アロンソが獲得して以来のポールとなる。

ガスリーは予選後、「素晴らしかった。信じられない予選だった。Q1の最初のラップからマシンの感触がすごく良かった。各セッションで少しずつ削っていって、最後のQ3ではとてもいいラップだったと感じた」と喜びを語った。

「本当にうれしい。ポールポジションを獲得するチャンスを追い続けて9年になる。僕はモンツァで初優勝を挙げた。そして、このサーキットで初めてのポールポジションを獲得できた。ここでは何か特別なものがあると思う」

ガスリーとアルピーヌはQ1から一貫して上位の速さを示し、最後の一周でそのポテンシャルを結果につなげた。一方、角田裕毅にとっては燃料漏れへの対応で序盤の走行機会を失い、17番手でQ1敗退。チームメイトのリンドブラッドがQ3まで進出しただけに、明暗の分かれる予選となった。