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  • メルセデスF1代表 フェルスタッペンに不満「ラッセルはマックスにしてやられた」

    メルセデスF1代表 フェルスタッペンに不満「ラッセルはマックスにしてやられた」

    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、2026年F1イタリアGP予選でジョージ・ラッセルがポールポジションを逃した一因として、Q3最後のアタック直前にマックス・フェルスタッペンとの間で起きた駆け引きを挙げた。

    ラッセルは1分21秒846を記録して2番手。最後に驚異的なラップをまとめたアルピーヌのピエール・ガスリーにわずか0.060秒差で逆転され、ポールポジションを逃した。

    ヴォルフは、ラッセルの最終アタックがフェルスタッペンの動きによって妥協を強いられたと考えている。

    ヴォルフ「最終的にそれがポールを失わせた」
    予選前にはポールポジションの有力候補とみられていたラッセルだが、Q3最後のアタックでは自己ベストを更新できなかった。

    何か問題があったのかとSky Sports F1に問われたヴォルフは、フェルスタッペンとの位置取りが影響したと説明した。

    「そうだ。最後のランでラップを始めようとしたとき、ジョージはマックスにやられてしまったと思う」

    「単純に距離が近すぎた。それによって最終的にラップタイムが損なわれ、それがポールポジションを失わせた」

    ラッセル自身も、最終アタックを開始する際にフェルスタッペンとの間隔が近くなりすぎたと振り返っている。

    「すべて順調に見えていた。でもパラボリカに入るところで、マックスが急に強くブレーキを踏んだ。先頭で走りたくなかったんだ」

    「結果論だけど、こういうことをしようとしない方がよかったかもしれない。でも2番手はいいスタート位置だ」

    モンツァではスリップストリームの効果が大きいため、予選では各ドライバーが前を走ることを避けようとする駆け引きが発生する。ラッセルとフェルスタッペンも最終アタックを前に位置関係を探る形となり、その結果としてラッセルは十分な間隔を確保できないままアタックに入ることになった。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ガスリーのストレートスピードを警戒
    それでもラッセルは決勝をフロントロウの2番手からスタートする。さらに、タイトル争いの直接のライバルでありメルセデスのチームメイトでもあるアンドレア・キミ・アントネッリは、パワーユニット交換によるペナルティで後方からのスタートとなる。

    ラッセルにとっては59ポイントの差を縮める大きなチャンスとなるが、ヴォルフはポールポジションを獲得したガスリーを含め、周囲のライバルを軽視できないと語った。

    「誰のことも真剣に考えなければならない」

    「彼らはストレートで非常に速い。かなりドラッグを減らしてきていて、1周のラップでは、それが必要なものだったことが証明された」

    「レースはまったく別物だ。どうなるか見てみよう」

    ガスリーにとってモンツァは、2020年にF1初優勝を飾った思い出深い舞台でもある。今回はアルピーヌで自身初のポールポジションを獲得し、再び番狂わせを起こす可能性を残している。

    アントネッリの表彰台浮上には慎重
    一方、後方からスタートするアントネッリが決勝で表彰台まで挽回できる可能性について、ヴォルフは現実的には厳しいとの見方を示した。

    「それを求めるのは少し酷だと思う」

    「ある程度の後方集団を抜けていくと、そこから非常に難しくなるのが分かる。パフォーマンスの差がとても小さいからだ」

    「まったく違う戦略を採って、多少ギャンブルを仕掛けるのでなければ、表彰台まで行くのは難しいと思う」

    メルセデスにとって、ラッセルの2番手は決勝に向けて十分に勝利を狙える位置だ。一方でヴォルフには、わずか0.060秒差だっただけに、フェルスタッペンとの最終アタック前の駆け引きがなければポールポジションを獲得できたという悔しさが残った。

  • フェルナンド・アロンソとリアム・ローソン F1イタリアGPはピットレーンスタート

    フェルナンド・アロンソとリアム・ローソン F1イタリアGPはピットレーンスタート

    フェルナンド・アロンソとリアム・ローソンは、2026年F1イタリアGP決勝をピットレーンからスタートすることになった。両者ともパワーユニット(PU)関連の変更を実施し、グリッドからではなくピットレーンからレースを開始する。

    アストンマーティンのアロンソについては、FIA(国際自動車連盟)が9月6日に発行したテクニカルデリゲートの報告書で、複数のPUコンポーネントが交換されたことが明らかになった。

    アロンソはMGU-K、ES、CEを規定数超過で交換
    FIAの報告書によると、アロンソの14号車には新しいMGU-K(モーター・ジェネレーター・ユニット・キネティック)、エナジーストア(ES)、コントロールエレクトロニクス(CE)が投入された。

    アロンソが使用するMGU-Kは今季5基目。2026年シーズンに認められているMGU-Kは3基であり、規定数を超過している。

    さらにESは6基目、CEも6基目となる。いずれも年間3基までという割り当てを大幅に上回っており、FIAはそれぞれ2026年F1スポーティングレギュレーションの規定に適合していないと報告した。

    加えて重要なのは、これら14号車のPUエレメントがFIAテクニカルデリゲートの承認を得ずに交換された点だ。

    FIAは報告書で「14号車に記載されたすべてのPUエレメントは、テクニカルデリゲートの承認を得ることなく交換された」と説明。これはスポーティングレギュレーションのパルクフェルメに関する規定に適合しないとして、スチュワードに案件を付託した。

    これにより、アロンソは通常のスターティンググリッドではなく、ピットレーンからF1イタリアGP決勝をスタートすることになる。

    アストンマーティン・ホンダにとっては厳しい週末がさらに難しいものとなった。アロンソは予選でも後方に沈んでおり、モンツァではストレートスピードを含めたパフォーマンス不足に苦しんでいた。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    ローソンもPU交換でピットレーンへ
    一方、レッドブル・レーシングのリアム・ローソンもピットレーンスタートとなる。

    ローソンのRB22にはすでに複数の新しいPUコンポーネントが投入され、規定数超過によるグリッド降格が決まっていた。FIAの資料では6基目のICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、エキゾーストに加え、4基目のMGU-K、7基目のPU-ANCなどが投入されている。

    ローソンは負傷欠場しているアイザック・ハジャーの代役として、オランダGPに続いてレッドブルから参戦。予選では14番手に終わったが、PU交換によるペナルティによって後方スタートが確定していた。

    今回の変更によって、ローソンもグリッド最後尾ではなくピットレーンからスタートすることになり、アロンソとともに決勝では集団の後方から追い上げる展開となる。

    モンツァはオーバーテイクの機会が比較的多いサーキットとはいえ、ピットレーンスタートでは序盤から大きなタイムロスを背負う。アロンソとローソンにとって、タイヤ戦略やセーフティカーのタイミングも含め、波乱を生かすことがポイント獲得への鍵となりそうだ。

  • レッドブルF1 イタリアGP予選結果に複雑「ここ数戦よりポールに近かった」

    レッドブルF1 イタリアGP予選結果に複雑「ここ数戦よりポールに近かった」

    レッドブル・レーシングは、2026年F1第13戦イタリアGPの予選を複雑な結果で終えた。マックス・フェルスタッペンは予選6番手となったものの、他車のペナルティにより5番グリッドからスタートする。

    ローラン・メキース代表は結果への不満を認める一方、金曜日と比較してマシンの競争力は改善し、ポールポジションとの差もここ数戦より縮まったと評価した。

    レッドブルはパワーユニット交換によるグリッド降格が決まっていたリアム・ローソンを利用し、フェルスタッペンにトウを与える戦略を採用。しかし、ローソンがQ2最後のアタックでトラフィックに遭い14番手に終わったため、Q3でフェルスタッペンを援護する計画は実現しなかった。

    ローラン・メキース「金曜日よりペースは改善した」
    メキースは予選後、5番グリッドという結果には満足できないとしながらも、レッドブルが週末を通じて前進したことをポジティブな材料として挙げた。

    「今日の予選を終えて複雑な気持ちだ。もちろん5番グリッドに満足することはできないが、今日のペースは金曜日と比べて改善していたと思う」

    特にメキースが評価したのがFP3での進歩だった。フェルスタッペンもFP3ではマシンを「かなり快適にドライブできた」と話しており、予選に向けて手応えをつかんでいた。

    「マックスは今朝のFP3でマシンに対してはるかにいい感触を得ていたし、全体的に見れば、ここ数戦で示してきたものよりポールポジションに近づくことができた」

    一方、予選ではトップ6~7台が僅差にひしめく展開となり、レッドブルはその集団の後方に沈んだ。フェルスタッペン自身も予選ではマシンがかなり跳ねるようになり、何らかの問題によって低速域のパフォーマンスを失ったと説明している。

    「トップ6、7台の差は本当に小さく、今日はその集団の後方で終わった。それは少しフラストレーションがたまる結果だが、これほど差が小さければ、それも勝負の一部だ」

    「明日に向けて修正し、改善しなければならない部分がいくつかある。そうすることで前にいるドライバーたちとの戦いに加われるようにしたい」

    レッドブル・レーシング

    ローソンのQ2敗退「最後のラップでトラフィックに遭ったのは残念」
    ローソンについて、レッドブルはエンジン交換によるグリッド降格を前提として予選を戦っていた。目標はローソン自身をQ3まで進出させ、そこでフェルスタッペンにトウを与えることだった。

    しかし、Q2最後のアタックではオスカー・ピアストリに進路を妨げられたことに加えてトラフィックにも遭遇。タイムを更新できず14番手で敗退し、レッドブルの計画は崩れた。

    「リアムについては、PU交換によるグリッドペナルティを受けなければならないことは分かっていた。最後のラップでトラフィックに遭い、Q3進出を逃してしまったのは残念だ」

    それでもメキースは、代役としてレッドブルをドライブするローソンの仕事ぶりを高く評価している。

    「全体として、リアムは今週末も我々とともにいい仕事をしている。明日はフィールドを追い上げるために力強く戦ってくれると確信している」

    フェルスタッペンも予選後、マシンに発生した問題によって本来のパフォーマンスを発揮できなかったと説明しており、レッドブルには決勝までに改善すべきポイントが残されている。メキースは金曜日からの進歩を手応えとしながら、5番グリッドから前方のライバルとの戦いに加わることを目指している。

  • F1イタリアGP予選 最高速338.1km/h ラッセル首位 アストンマーティン・ホンダ下位

    F1イタリアGP予選 最高速338.1km/h ラッセル首位 アストンマーティン・ホンダ下位

    2026年F1イタリアGPの予選では、ジョージ・ラッセルがスピードトラップで338.1km/hを記録し、全22台のトップに立った。一方、ポールポジションを獲得したピエール・ガスリーも334.6km/hで3番手につけており、アルピーヌの高い直線速度がモンツァでの躍進を支えたことがデータからもうかがえる。

    対照的に、アストンマーティン・ホンダ勢は最高速ランキングの最下位に沈んだ。フェルナンド・アロンソが314.7km/h、ランス・ストロールが313.4km/hにとどまり、ラッセルとの差は最大24.7km/h。

    ただし、スピードトラップの数値はPU性能だけでなく、ウイング設定、ドラッグ、スリップストリーム、エネルギーの使い方などにも左右されるため、この差をそのままホンダPU単体の性能差とみなすことはできない。

    ラッセルが338.1km/hで最速 ガスリーも334.6km/h
    モンツァはF1カレンダーでも特に最高速が重視されるサーキットだ。各チームは通常よりもドラッグを削った低ダウンフォース仕様を投入し、長い全開区間に合わせてマシンを仕上げる。

    予選のスピードトラップでは、メルセデスのジョージ・ラッセルが338.1km/hでトップ。フランコ・コラピントが335.2km/hで2番手、ピエール・ガスリーが334.6km/hで3番手となった。

    ガスリーは最高速そのものではラッセルを上回っていない。それでもQ3では1分21秒786を叩き出して自身初のF1ポールポジションを獲得した。

    これは、モンツァで速いラップを作るためには単純な最高速だけでは不十分であることを示している。F1iの分析によれば、ガスリーがラッセルより明確に速かった区間はターン4〜5の第2シケインと、ターン8のアスカリへ向かう区間などに限られており、最終的にはラップ全体を高い水準でまとめたことがポールにつながった。

    2026年F1イタリアGP予選 スピードトラップ

    順位 ドライバー 最高速
    1 ジョージ・ラッセル 338.1km/h
    2 フランコ・コラピント 335.2km/h
    3 ピエール・ガスリー 334.6km/h
    4 カルロス・サインツJr. 333.1km/h
    5 オリバー・ベアマン 332.5km/h
    6 ルイス・ハミルトン 330.2km/h
    7 アンドレア・キミ・アントネッリ 330.1km/h
    8 アレクサンダー・アルボン 329.3km/h
    9 ニコ・ヒュルケンベルグ 328.7km/h
    10 シャルル・ルクレール 328.7km/h
    11 オスカー・ピアストリ 327.7km/h
    12 ガブリエル・ボルトレト 327.6km/h
    13 ランド・ノリス 327.6km/h
    14 アービッド・リンドブラッド 326.9km/h
    15 エステバン・オコン 326.9km/h
    16 マックス・フェルスタッペン 326.7km/h
    17 バルテリ・ボッタス 324.0km/h
    18 リアム・ローソン 324.0km/h
    19 セルジオ・ペレス 322.6km/h
    20 角田裕毅 315.3km/h
    21 フェルナンド・アロンソ 314.7km/h
    22 ランス・ストロール 313.4km/h

    フィニッシュラインではコラピントが305.2km/hでトップ
    計測地点が変わると順位も大きく変化する。フィニッシュラインではコラピントが305.2km/hで最速となり、サインツJr.が304.7km/h、アルボンが302.6km/hで続いた。

    スピードトラップ首位のラッセルは297.9km/hで7番手。ガスリーは300.9km/hで5番手だった。

    この違いは、各マシンの加速特性に加えて、計測地点までのコーナー脱出速度、DRS、スリップストリーム、バッテリーからの電力供給などが数字に反映されるためだ。したがって、一つの計測地点だけを見て「最もパワーがあるマシン」を判断するのは適切ではない。

    イタリアグランプリ

    2026年F1イタリアGP予選 フィニッシュライン速度

    順位 ドライバー 速度
    1 フランコ・コラピント 305.2km/h
    2 カルロス・サインツJr. 304.7km/h
    3 アレクサンダー・アルボン 302.6km/h
    4 ニコ・ヒュルケンベルグ 301.0km/h
    5 ピエール・ガスリー 300.9km/h
    6 ガブリエル・ボルトレト 300.0km/h
    7 ジョージ・ラッセル 297.9km/h
    8 マックス・フェルスタッペン 296.4km/h
    9 シャルル・ルクレール 296.2km/h
    10 ランド・ノリス 295.4km/h
    11 オスカー・ピアストリ 295.3km/h
    12 アービッド・リンドブラッド 295.0km/h
    13 オリバー・ベアマン 294.9km/h
    14 ルイス・ハミルトン 294.5km/h
    15 リアム・ローソン 294.0km/h
    16 アンドレア・キミ・アントネッリ 293.9km/h
    17 エステバン・オコン 291.5km/h
    18 バルテリ・ボッタス 289.6km/h
    19 セルジオ・ペレス 288.9km/h
    20 角田裕毅 288.6km/h
    21 フェルナンド・アロンソ 287.5km/h
    22 ランス・ストロール 282.9km/h

    アストンマーティン・ホンダは2つの計測地点で最下位
    注目されるのがアストンマーティン・ホンダだ。スピードトラップではアロンソが314.7km/hで21番手、ストロールが313.4km/hで22番手。フィニッシュラインでもアロンソが287.5km/hで21番手、ストロールが282.9km/hで22番手だった。

    スピードトラップ首位のラッセルとの差は、アロンソで23.4km/h、ストロールでは24.7km/hに達する。フィニッシュライン最速のコラピントとの比較では、それぞれ17.7km/h、22.3km/hの差となっている。

    アストンマーティン・ホンダは前戦オランダGPから新スペックのパワーユニットを投入しているが、モンツァの結果を見る限り、ストレート性能が依然として大きな課題であることは明白だ。

    ただし、このデータだけを根拠に「ホンダPUが他社より20km/h以上遅い」と結論づけることはできない。最高速はリアウイングやボディワークによる空気抵抗、セットアップ、スリップストリームの有無、ERSのデプロイメント、コーナー出口の速度などを含めたマシン全体の結果だからだ。

    それでも、アロンソとストロールが異なる2つの計測地点でそろって21、22番手となった事実は、アストンマーティン・ホンダがモンツァのような低ドラッグ、高速型サーキットで抱える弱点を示す有力な材料となる。

    角田裕毅も315.3km/hで20番手
    レーシングブルズの角田裕毅もスピードトラップでは315.3km/hと伸びず20番手だった。フィニッシュラインでも288.6km/hで20番手となっており、アストンマーティン勢とともに下位3台を形成している。

    一方、同じレーシングブルズのアービッド・リンドブラッドはスピードトラップで326.9km/h、フィニッシュラインでは295.0km/h。角田裕毅との差はそれぞれ11.6km/h、6.4km/hと大きい。

    予選の最高速は各ラップのトウの受け方や走行状況による振れ幅が大きいため、これをそのまま両者のマシン性能差とすることはできないが、角田裕毅の予選ラップがストレートでも理想的な条件ではなかった可能性を示すデータではある。

    決勝は1ストップが基本 ミディアムからハードが最速予測
    決勝では、純粋な最高速に加えてタイヤ戦略も勝敗を大きく左右する。

    ピレリ・モータースポーツのダリオ・マラフスキによれば、シミュレーション上では1ストップが最も競争力の高い戦略になる見通しだ。

    「我々のシミュレーションでは、モンツァでは1ストップ戦略が最も競争力のある選択肢になることを示している。ただし、総レースタイムではいくつかのバリエーションが非常に接近している」

    「ミディアムは最も高い柔軟性を提供するように見える。これによって各チームはセーフティカーなどのニュートラリゼーションにも対応できる。理論上、最速なのはC4でスタートし、24周目から30周目の間にピットストップを行い、ハードでフィニッシュまで走る戦略だ」

    C5ソフトからスタートする選択肢もある。

    「C5はレースでも十分に使用可能であることが確認されており、より高い初期グリップを利用してターン1までの長いストレートで順位を上げたいドライバーにとって興味深い選択肢になる可能性がある」

    この場合は19〜25周目がピットウインドウとなり、その後ハードタイヤでチェッカーまで走る形が想定される。

    最高速だけでは決まらないモンツァ ガスリーは総合力でポール
    予選データで際立つのは、338.1km/hを記録したラッセルの速さと、最高速3番手ながらポールを奪ったガスリーの対比だ。

    低ドラッグが絶対条件となるモンツァでも、最高速だけでラップタイムは決まらない。ブレーキングの安定性、シケインでの方向転換、コーナー出口のトラクション、ERSの配分まで含めたパッケージ全体が重要となる。

    一方で、アストンマーティン・ホンダが2つの速度計測でそろって最下位となったことは、決勝でも前車を追い抜く際に厳しい条件となる可能性がある。ポールのガスリーが直線でラッセルらを抑え切れるのか、それともメルセデスの最高速が決勝で武器になるのか。タイヤのデグラデーションが小さいと予想されるだけに、モンツァでは直線速度と戦略判断の両方が勝負を左右することになりそうだ。

  • F1イタリアGP決勝は1ストップ有力 ピレリ「3種類すべてが戦略の選択肢」

    F1イタリアGP決勝は1ストップ有力 ピレリ「3種類すべてが戦略の選択肢」

    2026年F1イタリアGPの決勝に向け、ピレリは1ストップ戦略が最も競争力の高い選択肢になるとの分析を示した。ミディアムからハードが理論上の最速戦略となる一方、ソフトを使うパターンとの差も小さく、3種類すべてのコンパウンドが実戦で十分に機能するとみている。

    モンツァでは予選でもタイヤが大きな焦点となった。ピエール・ガスリーがソフトタイヤで1分21秒786を記録し、自身初のF1ポールポジションを獲得。

    ジョージ・ラッセルを0.060秒、オスカー・ピアストリを0.180秒差で抑えた。高温下でもデグラデーションは限定的で、決勝では各チームのスタート位置やマシン特性によって戦略が分かれる可能性がある。

    ガスリーがソフトで自身初のF1ポール
    F1イタリアGP予選は気温35度を超え、路面温度が49度に達する厳しい暑さのなかで行われた。決勝も同様のコンディションが予想されている。

    予選では大半のドライバーがソフト(C5)を使用したが、Q1序盤ではラッセルとリアム・ローソンがミディアム(C4)を選択。ラッセルはC4でQ1最速タイムを記録し、ローソンはその後C5に交換してタイムを更新した。

    最終的にポールポジションを獲得したのはアルピーヌのガスリーだった。自身のF1初優勝を飾ったモンツァで1分21秒786をマークし、キャリア初のポールポジションを手にした。

    2番手のラッセルは1分21秒846、3番手のピアストリは1分21秒966。ガスリーはソフトタイヤのグリップを最大限に引き出し、僅差の争いを制した。

    FP3ではラッセルが1分22秒219でトップ。ルイス・ハミルトンが2番手、マックス・フェルスタッペンが3番手に続いた。このセッションで使用されたのはミディアムとソフトのみで、アレクサンダー・アルボンは同じソフト1セットで最多19周、ガスリーは同じミディアム1セットで最多17周を走行した。

    最速はミディアムからハードの1ストップ
    ピレリ・モータースポーツ・ディレクターのダリオ・マラフスキによれば、シミュレーションでは1ストップが最も競争力の高い戦略となっている。ただし、複数の戦略の総レースタイムは非常に接近しているという。

    「我々のシミュレーションでは、モンツァでは1ストップ戦略が最も競争力の高い選択肢になることが示されている。ただし、総レースタイムという点では、いくつかのバリエーションが非常に接近している」

    「スタートタイヤの選択は、それぞれのマシンの特性だけでなく、グリッド位置に応じて各チームがどのような戦略的アプローチを採用したいかによって決まる可能性が高い」

    理論上の最速はミディアム(C4)でスタートし、24~30周目にピットストップを行ってハードへ交換、そのままフィニッシュまで走り切る戦略だ。

    「ミディアムは最も高い柔軟性を提供するように見える。レース序盤でも後半でも、セーフティカーなどによるニュートラリゼーションが発生した場合に対応することができる」

    「机上で最も速い戦略はC4でスタートし、24~30周目にピットストップを行い、ハードに交換してチェッカーフラッグまで走るものだ」

    イタリアグランプリ タイヤ

    ミディアムからソフトでも差は約2秒
    一方、ミディアムからソフトへつなぐ戦略も十分に成立する。ピレリの試算では、レース全体で最速戦略との差は約2秒にすぎない。

    「代替案としては、30~36周目にミディアムからソフトへ交換する戦略があり、レース全距離では約2秒遅いと推定している」

    予選で中心となったC5ソフトについても、ピレリは決勝で十分に使用可能だと評価している。特にスタート直後の高いグリップを生かし、ターン1までの長いストレートで順位を上げたいドライバーにとって魅力的な選択肢になる。

    「C5はレースでも完全に使用できることが証明されており、より高い初期グリップを生かして、ターン1へ向かう長いストレートでポジションを上げたいドライバーにとって興味深い選択肢になる可能性がある」

    「この場合、最適なピットストップのウインドウは19~25周目となり、そこからハードでチェッカーフラッグまで走ることになる」

    3コンパウンドともデグラデーションは限定的
    戦略の自由度を高めているのが、モンツァで確認された低いタイヤデグラデーションだ。ピレリによれば、3種類すべてのコンパウンドで重大な摩耗や大幅なパフォーマンス低下は確認されていない。

    「今日収集したデータでは、3種類すべてのコンパウンドでデグラデーションが限定的であることが確認された。重大な摩耗や大きなパフォーマンス低下の兆候もない」

    「昨日確認されたグレイニングも限定的なままで、スティントマネジメントに大きな影響を及ぼすことはないと予想している」

    モンツァ特有のレイアウトもタイヤ管理を容易にする要因となる。長いストレートが多い一方でトラクションへの要求が比較的小さく、リアタイヤの温度上昇を抑えやすい。

    「このサーキットは長いストレートを持ち、トラクションへの要求が比較的低いため、リアタイヤの温度をコントロールするうえでも有利に働き、グランプリを通して最適な熱管理を促してくれる」

    「したがって、各チームには複数の戦略的な選択肢がある。3種類すべてのコンパウンドが完全に使用可能であり、レースがどのように展開するかによって、それぞれ異なるチャンスをもたらすことができる」

    デグラデーションが小さく、最速とされるミディアム→ハードだけでなく、ミディアム→ソフトやソフト→ハードも現実的な選択肢となるF1イタリアGP。タイヤそのものの寿命よりも、グリッド位置、スタートでの順位変動、セーフティカーなどのレース展開に合わせてピットストップのタイミングをどう組み立てるかが、勝敗を左右するポイントになりそうだ。

  • 角田裕毅 2027年F1シート交渉「レースに戻ったことでいったん保留」

    角田裕毅 2027年F1シート交渉「レースに戻ったことでいったん保留」

    角田裕毅は、2027年のF1レギュラーシート獲得に向けて進めていた他チームとの話し合いについて、レーシングブルズから実戦復帰したことで「いったん保留になっている」と明かした。

    前戦オランダGPでアイザック・ハジャーの代役として急きょF1復帰を果たした角田裕毅は、F1イタリアGPでも引き続きレーシングブルズをドライブ。2027年のF1復帰を最優先に掲げるなか、他チームから接触があったことをすでに認めていたが、実戦復帰によって状況に変化が生じている。

    他チームとの話し合いは実戦復帰で一時保留
    角田裕毅はこれまで、2027年のF1シートを巡って他チームから電話があったことを明かしている。具体的なチーム名は伏せているものの、「お互いを知ったり、状況がどうなっているのかを確認したり」という段階の話し合いが行われていた。

    イタリアGPを前に改めて自身の将来について尋ねられた角田裕毅は、ここ数週間で接触があったことを認めたうえで、現在の状況を説明した。

    「はい、ここ数週間で何度か電話をもらいました。でも、今のところ具体的なものはありません」

    「今は、今回起きたことと僕がレースに戻ったことによって、話はいったん保留になっています」

    前戦オランダGPから突然レースに復帰したことで、角田裕毅を取り巻く状況は大きく変わった。交渉が終了したわけではなく、レーシングブルズで与えられた実戦機会が、今後の去就を左右する新たな材料となっている。

    イタリアGP出場は直前まで確定せず
    角田裕毅のイタリアGP出場は、早い段階から確定していたわけではなかった。ハジャーの状態が確認されるなか、角田裕毅はどちらの状況にも対応できるよう、出場決定前日にはシミュレーターで準備を進めていたという。

    「前日はシミュレーターに乗って、どちらになっても準備できるようにしていました。午後早くまでは確定していなくて、そのときに正式に『オーケー、裕毅が走る』と言われました」

    「とてもうれしいです。僕はイタリアとは特別なつながりがあります」

    ザントフォールトに続く2戦連続の実戦となったが、モンツァでは2026年F1マシンのエネルギーマネジメントという異なる課題に直面することになった。

    モンツァはエネルギーマネジメントが大きな課題
    高速区間の多いモンツァでは、ザントフォールトとはエネルギーの使い方が大きく異なる。角田裕毅は、2026年F1レギュレーション下では特に難しいサーキットになると説明していた。

    「ザントフォールトはエネルギーを管理するうえでは最も簡単なサーキットのひとつでしたし、ある程度はスムーズにマシンへ適応できました。でも、ここはエネルギー供給がない状態では最も難しいサーキットです」

    「まったく違いますし、このレギュレーションがどれだけ複雑なのかが分かります。エネルギーマネジメントとブレーキング時の回生について、かなり練習する必要があります」

    さらに、コースへ出る段階からエネルギーの使い方を考えなければならない点も、モンツァ特有の難しさとして挙げていた。

    「ザントフォールトでは、アウトラップやフォーメーションラップで何かをする必要はありませんでした。エネルギーは十分に充電されていて、フィニッシュラインを通過すれば準備が整っていました」

    「でも、ここモンツァではフォーメーションラップの段階からエネルギーの供給について考えて、プッシュラップに向けたラップのどこでブーストを使うのかまで考えなければなりません。レースが一番大きなチャレンジになると思います」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「第二の故郷」イタリアで流れを変えたい
    角田裕毅にとってイタリアは特別な場所だが、モンツァでのF1戦績にはこれまで恵まれていない。イタリアGPを前に、今回のチャンスを生かして流れを変えたいと語っていた。

    「プレッシャーはありません。でも、ここではいい結果を出したいです。僕はこのサーキットで一度もいい結果を残せていません」

    「4、5年の間に3回リタイアしていますし、2回はスタートすらできませんでした! 何が起きるか分かりません!」

    「今回のチャンスで運が僕の方に向いてくれることを願っています。ここは僕にとって第二の故郷のような場所です。イタリアもイタリアの人たちも大好きですし、いい結果を残せればと思っています」

    2027年のF1シートを巡る話し合いはいったん保留となったものの、角田裕毅にとって現在の実戦復帰そのものが将来に向けた重要なアピールの機会となっている。レーシングブルズでの走りが、今後の交渉を再び動かす材料になる可能性もある。

  • ピエール・ガスリー F1イタリアGPで初ポール「9年間待ち続けた瞬間」

    ピエール・ガスリー F1イタリアGPで初ポール「9年間待ち続けた瞬間」

    ピエール・ガスリーは、2026年F1イタリアGPの予選で自身初となるポールポジションを獲得。アルピーヌとともに予想を大きく上回る速さを発揮し、「9年間待ち続けた瞬間」と喜びを爆発させた。

    モンツァはガスリーにとって、2020年にF1初優勝を飾った特別な場所でもある。今回はQ1からトップタイムを記録する速さを見せ、Q3最後のアタックでジョージ・ラッセルを0.06秒差で逆転。「おそらく本当にポールを狙うチャンスを得たのは初めてだった」と振り返った。

    「9年間待っていた感覚」 モンツァでF1初ポール
    「本当にたくさんの感情がある。チーム全体のためにものすごくうれしいし、僕たちのパフォーマンスにも本当に満足している」

    「F1に来て9年になる。毎週末、絶対にベストを尽くそうとしてきたけど、ポールポジションを争えるクルマを毎回手にできるわけじゃない。今日はそのチャンスがあった。本当に、本当にうれしいし、そのチャンスをつかんで結果につなげられたことを誇りに思う」

    「ものすごいラップだった。Q1の最初のラップからずっと調子が良くて、クルマのフィーリングも良かった。9年間、この瞬間、この感覚を待っていた。モンツァで初優勝して、今度はここで初めてのポールポジションを獲得できた。間違いなく僕にとって特別な場所だ」

    ガスリー自身、週末を迎える段階ではポールポジションを争えるとは考えていなかったという。

    「まったく思っていなかった。モンツァは少し特殊なサーキットだということは分かっているけど、それでも間違いなく僕たちの予想をすべて上回った」

    「今朝からペースが良くなったと思う。FP3から予選にかけていいステップを踏むことができて、周りのチームより少し大きな改善ができたと思う」

    「Q1から上位にいるのを見て少し驚いた。頭の中ではQ3進出が目標だったからね。でもQ1では確かトップで、Q2では4番手だった。あまり興奮しすぎないようにしていたけど、Q3の最初のランでも3番手だったと思う。そのとき『よし、本当にチャンスがある』と感じた」

    「言ったように、本当の意味でチャンスを得たのはおそらく初めてだった。だから持っているものを全部出そうとした。アスカリとパラボリカはかなり激しかったし、あれ以上はほとんど残っていなかったと思う」

    「ラインを越えたとき、結果につながるラップのひとつになるとは分かっていた。でもポールポジションまで行けるとは思っていなかった。本当に、本当にうれしい」

    自身のF1キャリアで最高のラップだったのかと問われると、ガスリーは笑みを交えながら答えた。

    「F1で走るのは初めてじゃないからね。レース数も多すぎて全部は覚えていない。分からないけど、間違いなく上位に入るラップのひとつだよ」

    「とにかくうれしいんだ。チームのためにも本当にうれしい。今週末はいろいろなことがあって、感情的にもいろいろあった。ただ自分の仕事をできる限りうまくやることに集中して、それを今日やることができた。本当に満足しているし、チームをとても誇りに思う」

    完璧な予選運営「今年最高のバランスだった」
    突然現れたようにも見えるアルピーヌの速さについて、ガスリーは単一の要因ではなく、セットアップ改善とスリップストリーム、そしてチームの予選運営がかみ合った結果だと説明した。

    「FP1は走っていない。昨日のFP2では悪くなかったけど、トップ10を狙えるくらいという感触だった。FP3に向けていくつか調整して、それによってさらに少し自信を持てるようになった」

    「それに、プラクティスではほとんどトウを使えていなかった。だからプラクティスの段階から、まだ少しタイムが残っていることは分かっていた」

    「そして予選ではチームが本当に素晴らしい仕事をしたと思う。常にコース上でいいポジションに送り出してくれて、前とのギャップも可能な限りうまく管理してくれた」

    「最後のラップでは、ルイス(ハミルトン)が速く走るタイミングで彼の2.5秒ちょっと後ろを狙うことができて、ある意味で引っ張ってもらうことができた。完璧なエグゼキューションだったと思う」

    「クルマのバランスも、おそらく今年ここまでで最高の部類だった。それによってコーナーを攻めたり、クルマをスライドさせたり、自由に操ったりする自信を持つことができた。そして、すべてが重要になる最後のランでそれを結果につなげることができた」

    「だから、ひとつの単純な要素によるものではない。みんなが本当にいい仕事をして、その結果として報われたんだと思う」

    ザントフォールトのアップデートなしでは「絶対に不可能だった」
    ガスリーは今回のポールポジションを可能にした重要な要素として、前戦オランダGPのザントフォールトでアルピーヌが投入したアップデートも挙げた。

    「絶対に無理だったと思う。あのパッケージはザントフォールトの時点ですでにかなりのパフォーマンスをもたらしてくれた。僕たちがずっと競争力を増していたのも分かった」

    「それに、クルマの中で僕が必要としているものを少し与えてくれていると思う。コーナー進入でプッシュできることだったり、ターンインしていくときにクルマからもう少し一貫したフィーリングを得られることだったりね」

    「あのパッケージがいいパフォーマンスをもたらしてくれたのは間違いない。でもザントフォールトのあとに、僕たちがこんなポジションに来るなんて想像もしていなかった」

    チェスでもラッセルに勝利「コースの内外で戦いを見つける」
    ガスリーと予選2番手のラッセルは、予選開始のおよそ15分前までChess.comで対局していたという。チェス好きという共通点から始まった勝負でガスリーが勝ち、その直後の予選でもラッセルを上回った。

    「昨夜のブリーフィングのときに、ジョージがチェスに夢中だと分かった。僕もチェスに夢中だし、パドックには何人かチェス好きのドライバーがいる。それでChess.comのIDを交換して、ちょっと対局していたんだ。昨日1局やって、もう1局は今日まで続いていた」

    「予選前はかなり自信があった。駒を次々に取っていたからね。それで面白い話なんだけど、ベンから『ここではジョージに勝っているけど、数分後には彼がお前に勝つぞ』と言われたんだ。僕は『ふざけるなよ』って返した。結果的にはうまくいったね」

    「楽しかったよ。僕たちはものすごく競争心が強いし、コース上だろうとコース外だろうと、できるところではどこでも小さな戦いを見つける必要があるんだ」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    ICA裁定は「いい状況ではない」 悔しさもモチベーションに
    今週末のガスリーを巡っては、国際控訴裁判所(ICA)の裁定によってモナコGPで獲得していた表彰台が取り消されるという出来事もあった。

    それがイタリアGPへのさらなるモチベーションになったのかと質問されると、ガスリーは詳細への言及を避けながらも複雑な心境を明かした。

    「これについてはあまり話せないと思う。言えるのは、いい状況ではないし、理想的でもないということだけだ」

    「もちろん、僕は利用できるものは何でもポジティブなものに変えようとするし、さらなるモチベーションにもする。でも、今週末にこれがなくてもよかったとは思っている。それ以上は言わないよ」

    「初めて本当にチャンスを与えてくれるクルマがあった」
    チェッカーフラッグを受けた瞬間について、ガスリーはF1で長く待ち続けてきたポールポジションだからこそ感情が爆発したと語った。

    「長かった。本当に長い間、ポールポジションを獲っていなかった。たぶんF2以来かな」

    「F1はかなり厳しい。できる限り努力して、自分の最高のパフォーマンスを出そうとしているけど、言ったように、この9年間、本当の意味でポールを狙えるポジションには一度もいなかった」

    「何年か前のカタールが一番近かったと思うけど、本当に上位を争えるクルマを持ったことはなかった。そして今日は、おそらく初めてそれができた」

    「自分が争いの中にいると分かっているのは、本当に素晴らしい感覚だ。最後のラップで絞り出す数百分の数秒が結果として報われる可能性がある。普段なら、そういうラップをしてもギリギリQ3に入れるだけということもある。でも今日は本当に幸運だったし、あのクルマを与えてもらって、チャンスを得られたことにものすごく感謝している」

    「ラインを越えたときは、正直、前回と同じだった。ただ叫んだ。何を言ったのかまったく分からないし、たぶん何の意味もないことを言っていたと思う。ただ無線で叫んだだけ。純粋な喜びだった。いろいろな感情があったし、チームのために本当に、本当にうれしかった」

    決勝は「できる限り長くトップにいたい」
    一方、日曜日の決勝でアルピーヌに優勝を争えるだけのロングランペースがあるのかと聞かれると、ガスリーは「それは明日の問題だね」と笑った。

    それでも、ポールスタートというアドバンテージを最大限に生かすつもりだ。

    「もちろん素晴らしいことだよ。僕は一番いいポジションにいるんだからね。1番手スタートで、前には誰もいない。自分のドライビングに集中すればいい」

    「このコースで前に誰もいない状態がどういうものかは分かっている。それはいいアドバンテージだし、おそらくそれを生かすには最高の場所だ」

    「でも長いレースになる。僕たちのペースは、周りにいる彼らと同じというわけではないけど、昨日から今日にかけてさらにペースを上げられたように感じている。もちろん全力で挑んで、何を引き出せるか見てみるよ。楽しみにしている」

    「僕のプランは、できる限り長く1番手にいることだ。それがどれくらいになるかは分からない」

    「自分のドライビングに集中して、ミスをせず、自分たちが持っているものを最大限に生かす。もちろん、このポジションを守り続けられることを心から願っている。でも、これはレースだからね。どうなるかは時間が教えてくれる」

    「僕はいつも通り自分の仕事をしっかりやるだけだ。土曜の夜にできる限り準備を整えて、明日は自分たちにあるチャンスを最大限に生かすよ」

    9年間のF1キャリアで初めて手にしたポールポジション。それが初優勝の地モンツァだったこともガスリーにとって大きな意味を持つ。アルピーヌの決勝ペースには未知数な部分が残るものの、日曜日は何も遮るもののない先頭グリッドから、再びモンツァで特別な結果を狙う。

  • ガブリエル・ボルトレト F1イタリアGPで入賞に自信「ポイントを争える」

    ガブリエル・ボルトレト F1イタリアGPで入賞に自信「ポイントを争える」

    ガブリエル・ボルトレトは、2026年F1イタリアGPの予選でわずか0.001秒差でQ3進出を逃したものの、決勝ではポイントを争えるだけの競争力があると自信を示した。

    アウディのボルトレトは予選Q2で11番手。Q3進出最後の枠となる10番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)との差は、わずか0.001秒だった。それでも、グリッド降格ペナルティを受けるキミ・アントネッリの影響により、決勝は10番グリッドからスタートする。

    「これ以上できることはほとんどなかった」
    モンツァでは前を走るマシンから得られるスリップストリームが重要な要素となったが、ボルトレトは自身のアウディからほぼ最大限のパフォーマンスを引き出せたと振り返った。

    「ラップでもう少しだけ足りなかったと思う。全体としてはいいラップだったし、あそこで僕にできることはそれほど残っていなかったと思う」

    「ターン8だけはリアが動いてしまう瞬間があって、そこで少し失った。でも、ああいうふうにマシンを限界までプッシュしていれば起こり得ることだ」

    アウディはここまで4戦連続でポイントを獲得しており、ボルトレトとニコ・ヒュルケンベルグがそれぞれ結果を残してきた。モンツァはアウディにとって容易なサーキットとは考えられていなかったが、予選でも中団上位を争える速さを示した。

    ガブリエル・ボルトレト(アウディF1)

    決勝は「ポイントを争える」
    10番グリッドからスタートするボルトレトは、53周の決勝でもポイント獲得が十分に可能だと考えている。

    「ポイントを争えると思う。でも、もちろん簡単ではない。周りには速いマシンもいるし、僕たちはベストを尽くさなければならない」

    「でも、今週末ここまではとても満足している。チームはいつものように素晴らしい仕事をしてくれている。僕たちが難しいと思っていたサーキットでも、まだとても競争力がある。それは、僕たちがそこに到達するためにどれだけ努力しているかの証明だと思う」

    一方、チームメイトのヒュルケンベルグは13番手でQ2敗退。決勝については、メルセデスやフェラーリのパワーユニットを搭載するマシンに対するストレートスピード不足を懸念している。

    「明日は簡単にはならないと思う」

    「トップスピードを比較すると、僕たちは少し足りていない。レースコンディションでは当然それが難しい要素になる。でも、ベストを尽くして何ができるか見てみるよ」

    予選ではQ3進出を1000分の1秒差で逃したボルトレトだが、ペナルティによる繰り上がりでポイント圏内の10番グリッドを確保した。4戦連続入賞中のアウディにとって、モンツァでもその流れを継続できるかが注目される。

  • ジョージ・ラッセル F1イタリアGP予選「ガスリーは飛ぶように速かった」

    ジョージ・ラッセル F1イタリアGP予選「ガスリーは飛ぶように速かった」

    ジョージ・ラッセルは、2026年F1イタリアGPの予選でポールポジションをわずか0.060秒差で逃し、2番手となった。最後に逆転したのはアルピーヌのピエール・ガスリー。ラッセルにとっても予想外の結果だった。

    チームメイトのキミ・アントネッリがパワーユニット交換によるペナルティで後方グリッドからのスタートとなり、フェラーリも週末序盤の速さを予選では再現できなかったことで、ラッセルにはポール獲得の絶好のチャンスが訪れていた。

    しかし、Q1から速さを見せていたガスリーが最後に驚異的なラップをまとめ、ラッセルを上回った。

    ラッセルはQ3最初のアタックでアントネッリのトウを利用してトップタイムを記録。マシンの「フロントのロックと不安定さ」を訴えながらも、最後のアタックではさらにタイムを縮めた。

    それでもガスリーは上回った。アルピーヌは予選を通じて目を引くペースを発揮し、最後のアタックでラッセルを0.060秒差で退けてポールポジションを獲得した。

    「予選前のチェスでも負けた」ガスリーを称賛
    「まず、ピエールには本当におめでとうと言いたい。信じられないパフォーマンスだった」とラッセルは語った。

    「実は予選が始まる15分くらい前までチェスをしていて、そこで彼に負けたんだ。でも僕は『まあ、予選では僕が勝つよ』と思っていた。それがこの結果だ!」

    「また彼が僕の前にいる。だから本当におめでとう。もちろん、ポールポジションを取れなかったことにはがっかりしている。ラップを始めるところではマックス・フェルスタッペンがいて、少しごちゃごちゃしていた」

    「かなりいいラップをまとめられたと思うけど、ピエールとアルピーヌはQ1からずっとものすごく速かった。彼らがいい結果を出したのはうれしいよ」

    ラッセルは決勝をフロントローからスタートする。ドライバーズ選手権ではランキング2番手につけており、首位アントネッリとの差は59ポイント。チームメイトが後方からスタートするモンツァは、その差を縮める大きなチャンスとなる。

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    モンツァでは「ポールの重要性は最も低い」
    予想外の形でポールを逃したものの、ラッセルは決勝に向けた自信を失っていない。オーバーテイクのチャンスが多いモンツァでは、2番手スタートでも勝利を十分に狙えると考えている。

    「全サーキットのなかでも、勝利を争ううえでポールポジションにいることの重要性が最も低いのは、おそらくここだと思う」

    「ピエールがポールを取ったのを見て本当にうれしかった。彼は素晴らしいドライバーだし、素晴らしい人間でもある。これまでポールを争えるマシンを手にする機会はそれほど多くなかった。でも今週末の彼らは飛ぶように速かった」

    アルピーヌの予選ペースはメルセデスにとっても想定以上だった。ラッセルは、金曜日のFP2で示されていた速さを改めて詳しく分析する必要があると認めた。

    「今になってFP2のデータをもう少し詳しく見直すことになると思う。僕たちは彼らが脅威になるとはまったく考えていなかったからね」

    「彼らが以前より競争力を増していることは分かっていた。でも、プラクティスでは燃料搭載量が少なかったり、高いパワーを使っていたりするチームもある」

    「無視していたとは言わないけど、彼らがポールポジションを争うことになると予想していた人は誰もいなかったと思う」

    わずか0.060秒でポールを逃したラッセルだが、モンツァではスタート位置以上に決勝でのレースペースやトウの使い方が重要になる。予想を覆して最前列に並んだガスリーとラッセルが、決勝の勝利争いでどのような展開を見せるか注目される。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1に苦言「Q3のエグゼキューションは悪かった」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1に苦言「Q3のエグゼキューションは悪かった」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1イタリアGPの予選でフェラーリがセッションを十分に組み立てられなかったことに不満を示した。ハミルトンは予選5番手に終わったものの、オスカー・ピアストリの3グリッド降格により、決勝は4番グリッドからスタートする。

    金曜日から土曜日のフリー走行では競争力を見せていたハミルトンだったが、予選ではQ2敗退をわずか0.001秒差で免れる苦しい展開となった。

    本人はマシンそのものよりも、タイヤの準備やコースへ送り出すタイミングなど、予選全体の「エグゼキューション」に課題があったと振り返った。

    「間違いなく、ものすごく厳しかった。プラクティスではマシンの感触が本当に良かったし、予選に向けて何も変えていなかったから、Q1に入る時点ではいい感触だった。Q1も悪くなかった」

    ハミルトンはSky Sportsにそう語った。

    「でもQ2の最初のランではピットレーンでかなり長い時間待っていて、なぜかペースがまったくなかった。タイヤの空気圧なのか、タイヤ温度なのか、それとも別の何かなのかは分からない。そこは調べる必要がある」

    Q2では当初、プッシュラップのあとに2周クールダウンし、再びアタックするプランが組まれていた。しかし、シャルル・ルクレールがコースインを遅らせた影響もあり、ハミルトンは実質的に1回しか本格的なアタックの機会を得られなかったと説明した。

    「最初のラップはQ1ですごく良かったから、タイヤを温存するために止めた。それからQ2に入って、プッシュ、クール、クール、プッシュという予定だった」

    「でもシャルルが出たがらなかったから、ずっと遅らせることになって、結局僕は1回しかプッシュできなかった。それがほぼセッションのすべてだった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    Q3ではスリップストリームを生かせず「リズムを完全に崩した」
    さらにQ3では、モンツァで重要となるスリップストリームを十分に活用できず、ハミルトンは単独に近い状態でアタックすることになった。

    「Q3のエグゼキューションはかなり悪かった。僕は結局、周りに誰もいない中途半端なところに出ることになった」

    「他のマシンを追っていると、コーナーへの進入速度が数km/hも高くなるから、ブレーキングポイントも変わる。すべてはリズムに乗ることが重要だけど、Q3最初のランでは完全にリズムを崩してしまった」

    「2回目のランはひどいラップではなかった。でも言ったように、基準になるものが全部違っていた。結局、僕たちは最大限に引き出すことができなかった」

    ハミルトンはこれまでも、フェラーリが改善すべき大きな領域としてレース週末の運営やセッションの組み立てを挙げてきた。今回のモンツァでも、マシンに一定の速さがありながら、その力を結果へ結びつけ切れなかったという認識を示している。

    予選では5番手だったハミルトンだが、3番手タイムを記録したピアストリがQ2でリアム・ローソンを妨害したとして3グリッド降格処分を受けたため、決勝では4番グリッドに繰り上がる。3番グリッドのルクレールとともに、フェラーリは地元モンツァでセカンドローを占めることになった。