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  • ランス・ストロール F1参戦10年で学んだこと「自信と感覚が大きな部分を占める」

    ランス・ストロール F1参戦10年で学んだこと「自信と感覚が大きな部分を占める」

    ランス・ストロールは、F1デビューから間もなく10年を迎えるなかで、自身がドライバーとしてどのように成長してきたのかを振り返った。また、苦戦が続く2026年のアストンマーティンについても語り、チームの将来を「固く信じている」と強調した。

    2017年に18歳でウィリアムズからF1デビューを果たしたストロールは、マックス・フェルスタッペンに次ぐ当時史上2番目の若さでF1に参戦。ルーキーイヤーには表彰台とフロントロウスタートも記録した。

    2019年にレーシングポイントへ移籍すると、翌2020年にはF1初ポールポジションを獲得し、さらに2度の表彰台を記録。2021年にチームが父ローレンス・ストロールが率いるアストンマーティンのワークスチームへ移行した後も在籍を続けている。

    しかし、その後の数シーズンは浮き沈みを経験し、F1のレギュレーションが大幅に変更された2026年は、新たにホンダF1と組んだアストンマーティンにとって特に厳しいシーズンとなっている。

    F1で学んだ「自信と感覚」の重要性
    アストンマーティンF1公式サイトのインタビューで、ストロールは18歳でデビューした当時から27歳となった現在までに、自身がどのように変化したのかについて語った。

    F1で過ごしてきた時間のなかでどれほど多くを学んだかと問われ、ストロールは次のように答えた。

    「たくさんある。さまざまなドライビングの戦術、マシンセットアップに関すること、変化するコンディションへの対応、それぞれのサーキットでラップタイムを稼ぐためのコツなどだ」

    「F1で過ごす時間が長くなるほど、このスポーツでは自信と感覚がどれほど大きな部分を占めているのかが分かってくる。それは常にある課題のひとつだ。毎シーズン状況が違うからね。常に学び、適応し、マシンや周囲のチームと一緒に進化しようとしている」

    さらに、肉体面でも経験によって理解が深まったという。

    「フィジカル面もそうだ。レースウイークエンドで自分が最高の状態になるために何が必要なのか、シーズンを通して精神的、肉体的にどう管理していくのかを理解すること。そういったことはすべて、時間とともに向上していく」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    苦しい時期こそ「物事を大局的に見る」
    困難な時期にどのように対処しているのかについて、ストロールは感情に左右されすぎないことが重要だと説明した。

    「地に足をつけて、物事を大局的に見る必要がある。F1では状況がものすごく速く変化する。数カ月で状況が完全に変わることもある。だから、良いときも悪いときも感情的になりすぎると、本当に重要なことに集中し続けるのが難しくなる」

    「ドライバーなら誰だってトップで戦いたい。厳しい時期を過ごしているときは、もちろんフラストレーションがたまる。チームのみんなが信じられないほど懸命に働いていて、もっと良い結果を望んでいるからだ。でも、そういう時期も何かを築き上げていく過程の一部なんだ」

    「仕事を続け、自分たちがどこを改善しなければならないのかについて正直であり続け、すぐに結果が出なくても、そのプロセスを信頼しなければならない」

    苦戦するアストンマーティンの将来を「固く信じている」
    ストロールは、2026年シーズン序盤から苦しい戦いを強いられているアストンマーティンについても言及。最終的にレース優勝やF1世界タイトルを争うという目標を実現できると信じている理由を説明した。

    「AMRテクノロジーキャンパスには信じられないほど才能のある人たちがいるし、新しいCoreWeave AIRトンネルやシミュレーターといった設備にも非常に大きな可能性がある」

    「勝てるチームになるための要素はすべて揃っている。あとは、そのポテンシャルを引き出すだけだ」

    そしてストロールは、現在の苦戦にもかかわらず、アストンマーティンのプロジェクトに対する信頼は揺らいでいないと強調した。

    「今は厳しい時期を経験しているけど、僕はこのプロジェクトを固く信じている。未来はとても明るい。この苦しい時期を乗り越えて、僕たちが進んでいるこの旅の一員でありたい」

    2017年のF1デビューから多くの経験を積んできたストロール。2026年はアストンマーティンとホンダF1にとって厳しい戦いとなっているが、27歳となったストロールは、これまで培ってきた経験を生かしながらチームとともに苦境を乗り越える姿勢を示している。

  • ランス・ストロールは「アロンソと同じ速さ」 デ・ラ・ロサが過小評価を指摘

    ランス・ストロールは「アロンソと同じ速さ」 デ・ラ・ロサが過小評価を指摘

    アストンマーティンF1のアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、ランス・ストロールの実力が過小評価されていると主張した。データ上では多くのサーキットやコーナーでフェルナンド・アロンソに匹敵する速さを示しており、問題は予選で1周をまとめ切ることにあると分析している。

    ストロールは2026年シーズン、予選と決勝の直接対決でアロンソに大きく後れを取っている。モンツァではF1史上初めて通算100回目のQ1敗退を記録し、F1スペインGPのマドリンクでも予選22番手に終わった。

    それでも、デ・ラ・ロサは単純な成績だけではストロールの本当の速さは測れないと語る。

    データで見れば「多くのコーナーで無敵」
    元F1ドライバーで現在アストンマーティンのアンバサダーを務めるデ・ラ・ロサは、『Beyond The Grid』でストロールについて高く評価した。

    「ランスはものすごく速い。私はデータを見るのが大好きなんだ。データを重視するタイプだから、どこで一方のドライバーがもう一方より速いのかを見るのが好きなんだよ」

    「そしてランスは、多くのサーキット、多くのコーナーで無敵なんだ」

    デ・ラ・ロサによれば、ストロールには高速コーナーだけが得意といった限定的な特徴があるわけではない。

    「ランスは高速コーナーが速くて、フェルナンドは……というような話ではない。2人は非常に拮抗している」

    「ランスはあらゆるタイプのコーナーで極めて速い」

    これは、2度のF1ワールドチャンピオンであるアロンソと比較したうえでの評価だ。単一のコーナーや特定の条件では、ストロールがアロンソを上回るケースも少なくないという。

    課題は予選で「すべてをまとめる」こと
    一方で、その速さが結果に結びつかない最大の理由として、デ・ラ・ロサは予選での一貫性を挙げた。

    「ただ、ときどき予選でミスがあったり、小さなことが起きたりする。そして結局、上位で予選を終えられなければ、それが週末全体を妥協させることになる」

    「そこが彼に欠けているところだ。予選ですべてをまとめること、それが時々できていない」

    それでも、ストロールが予選をうまくまとめた際には、アロンソを上回ることもある。

    「でも、予選ですべてがうまくいったときにはフェルナンドを上回ることもある。それって……相手はフェルナンド・アロンソなんだからね」

    「レースでも彼のペースは印象的だ。タイヤマネジメントも非常にうまい」

    2026年の予選直接対決ではアロンソが11勝2敗、決勝でも7勝2敗とストロールをリードしている。ポイントでもアロンソが3点を獲得している一方、ストロールはいまだノーポイントとなっている。

    数字だけを見れば両者には明確な差がある。しかしデ・ラ・ロサは、それが純粋なドライビングスピードの差をそのまま表しているわけではないと考えている。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「ランスは非常に過小評価されている」
    デ・ラ・ロサは、現在のアストンマーティンのマシン自体がドライバーにとって扱いにくいことも、ストロールの評価を難しくしていると指摘する。

    「ランスは非常に過小評価されているドライバーだと思う」

    「我々がマシンを改善して、もう少しドライバーに優しいものにできればいい。今のマシンは多くの理由から非常に難しいと言わざるを得ない」

    さらに問題はシャシーだけではなく、パワーユニット側にもあるという。

    「マシンやシャシーだけではない。エンジンについても、ドライバビリティを改善する必要がある」

    そして、マシンが本来あるべき状態になれば、ストロールにはアロンソと同等の速さがあると断言した。

    「マシンがきちんと走るようになれば、彼はフェルナンドと同じくらい速い。それについて疑問の余地はない」

    ストロールは2026年F1ドライバーズランキングで21位に沈み、ここまでノーポイント。成績面ではアロンソとの差が際立っているだけに、デ・ラ・ロサの評価は大胆にも映る。

    ただし、その根拠としているのはチーム内部で確認できる走行データだ。アストンマーティンがマシンとパワーユニット双方の扱いやすさを改善できれば、デ・ラ・ロサが「非常に過小評価されている」と評するストロールの速さが、結果として表れるかどうかが注目される。

  • ランス・ストロール F1スペインGPでブレーキトラブル「ペダルが床まで入った」

    ランス・ストロール F1スペインGPでブレーキトラブル「ペダルが床まで入った」

    ランス・ストロールは、2026年F1スペインGPの決勝をブレーキトラブルによってリタイア。アストンマーティンのマシンについて「もっとパワーとダウンフォースが必要だ」と競争力不足を指摘した。

    マドリンクで行われた決勝で、ストロールは序盤にデブリによってマシンにダメージを負った。その影響を抱えながら走行を続けたものの、次第にブレーキペダルの感触も悪化。最終的にランオフエリアでマシンを止め、レースを終えることになった。

    ダメージで「40~50ポイントのダウンフォースを失った」
    ストロールによれば、序盤に受けたダメージは決して小さなものではなかった。

    「レースの序盤にダメージを負った。デブリもあって、たしか40~50ポイントくらいのダウンフォースを失ったと思う」

    さらに走行を続けるなかでブレーキにも問題が発生。ペダルのストロークが徐々に長くなり、最終的には正常な制動が難しい状態になった。

    「レースを通してブレーキペダルがどんどん長くなっていった。そして最後には、ペダルが床まで入ってしまった」

    ストロールはランオフエリアでロックアップした後、マシンの向きを変えて走行を再開しようとしたものの、それもかなわなかった。

    「ランオフでマシンの向きを変えようとしたけど、そのための十分なパワーがなくて、残念ながらそこでレースは終わった」

    ストロールがマシンを止めたことでバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。マーシャルがすぐに車両を移動できる場所だったことからVSCは短時間で解除され、そのタイミングは首位争いにも影響を及ぼした。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アストンマーティンには「もっとペースが必要」
    ただし、ストロールはリタイアの原因となったダメージやブレーキトラブルだけを問題視しているわけではない。F1スペインGPの週末全体を振り返り、アストンマーティンには根本的なパフォーマンス向上が必要だと強調した。

    「ダメージとか、そういうことは起こるものだ。僕たちがやらなければならないのは、もっとペースを見つけることだ」

    「そこが本当に大きなポイントだ。もっとパワーとダウンフォースが必要だ」

    初開催となったマドリンクで、アストンマーティンはフェルナンド・アロンソが17位、ストロールがリタイアと厳しい結果に終わった。

    ストロールにとって直接的なリタイア原因はブレーキトラブルだったが、レース後に強調したのはマシンそのものの競争力不足だった。パワーとダウンフォースの両面で改善が必要だとの認識を示し、アストンマーティンにとって課題の多いF1スペインGPとなった。

  • ランス・ストロール F1スペインGP予選走れず「エンジンで大きく不足している」

    ランス・ストロール F1スペインGP予選走れず「エンジンで大きく不足している」

    ランス・ストロールは、2026年F1スペインGPの予選Q1でウォータープレッシャーの問題に見舞われ、タイムを記録できないまま22番手に終わった。

    アストンマーティンは前夜にもバッテリーパックの問題を検出して複数のパワーユニット(PU)コンポーネントを交換しており、ストロールは決勝でグリッド降格を受ける。

    トラブルが続くなか、ストロールはマシン自体について「そこまで悪くはない」としながらも、「エンジンで大きく不足している」と指摘。最後尾付近からスタートする決勝では、赤旗やアクシデントによってチャンスが生まれる可能性に期待している。

    前夜のPU交換に続いて予選でもトラブル
    アストンマーティンは金曜夜、ストロールのバッテリーパックに問題を発見し、夜間作業制限を破って対応。複数のPUコンポーネントを交換したことで、予選を前にグリッド降格が決まっていた。

    それでもストロールはマドリンクで走行距離を稼ぐことを望んでいたが、Q1ではウォータープレッシャーの問題が発生。タイムを記録することなく予選を終えた。

    「予選ではウォータープレッシャーの問題があった。前夜に交換したコンポーネントによって、いずれにしてもグリッド後方からスタートすることは分かっていたけど、このコースでもう少し周回を重ねるのを楽しみにしていた」

    「まだ取り組まなければならないことがたくさんあるのは明らかだ」

    「エンジンで大きく不足している」
    予選後、ストロールは今週末のマシンの感触について、シャシーそのものに致命的な問題を感じているわけではないと説明。その一方で、エンジン面での不足を明確に指摘した。

    「マシンについてはいくつか取り組むべきことがある。そこまで悪くはないと思う。ただ、エンジンで大きく不足している」

    アストンマーティンは2026年からホンダF1のパワーユニットを搭載している。チームメイトのフェルナンド・アロンソも十分なペースを引き出せず、1分35秒388の18番手でQ1敗退となった。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    赤旗やアクシデントに期待「チャンスはあるかもしれない」
    後方から迎える決勝について、ストロールはマドリンクではレースが荒れる可能性もあると考えている。

    「明日はチャンスがあるかもしれない。自分たちのレースをして、どうなるか見てみる」

    さらに、順位を上げる機会について問われると、ストロールは赤旗やアクシデントの可能性を挙げた。

    「たぶんね。このコースでは赤旗やアクシデントが起こる可能性がある。だから、やってみてどうなるか見てみる」

    バッテリーパックの問題によるPUコンポーネント交換に続き、予選でもトラブルに見舞われたストロール。アストンマーティンの競争力についてもエンジン面での不足を指摘しており、F1スペインGP決勝では後方から波乱を生かして順位を上げることを目指す。

  • ランス・ストロール F1スペインGPで40グリッド降格 PU大量交換で最後尾スタート

    ランス・ストロール F1スペインGPで40グリッド降格 PU大量交換で最後尾スタート

    ランス・ストロールは、2026年F1第14戦スペインGPの決勝で最後尾グリッドからスタートすることになった。アストンマーティンがAMR26に複数の新品パワーユニット(PU)コンポーネントを投入し、合計40グリッド降格のペナルティを科された。

    マドリンクではアストンマーティン・ホンダに信頼性トラブルが相次いでおり、ストロールは予選でタイムを記録できなかった。

    金曜日のFP2でもバッテリー関連とみられる問題が発生しており、チームは決勝を前に大規模なPUコンポーネント交換に踏み切った。

    ストロールに40グリッド降格ペナルティ
    アストンマーティンはF1スペインGPで、ストロールのAMR26に5基目の内燃エンジン(ICE)、5基目のターボチャージャー、5基目のMGU-K、6基目のエナジーストア、7基目のPU-ANCを投入した。

    これらはいずれも年間使用基数の上限を超える交換となり、ペナルティの対象となった。

    今回、6基目のエナジーストアと5基目のMGU-Kにはそれぞれ5グリッド降格、5基目のICE、5基目のターボチャージャー、7基目のPU-ANCにはそれぞれ10グリッド降格が科された。

    合計すると40グリッド降格となる。

    F1の競技規則では、同一イベントで15グリッドを超える降格ペナルティを受けたドライバーは、実際の降格数にかかわらず決勝を最後尾からスタートする。そのため、ストロールはF1スペインGP決勝をグリッド後方から迎える。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    予選では水圧トラブル疑いでタイムを記録できず
    今回のPU交換の背景には、マドリンクで続いているアストンマーティンの信頼性問題がある。

    ストロールは土曜日の予選で水圧に関連するとみられるトラブルに見舞われ、タイムを記録することができなかった。さらに金曜日のFP2終盤にも、バッテリー関連とみられる問題が発生していた。

    チームメイトのフェルナンド・アロンソも金曜日のFP1でクラッチトラブルに見舞われている。その後FP2では走行を再開したものの、初開催となるマドリンクでアストンマーティンは複数の技術的な問題を抱える週末となっている。

    決勝を見据えて新品PUを投入
    ストロールは予選でタイムを残せなかったため、もともと決勝では後方からのスタートが避けられない状況だった。そのタイミングで新品のPUコンポーネントをまとめて投入することは、今後のF1シーズンを見据えた戦略的な意味も持つ。

    特にICE、ターボチャージャー、MGU-K、エナジーストアなど複数の主要コンポーネントを一度に交換したことで、アストンマーティンはストロールのPUプールに新しいユニットを追加することができる。

    ただし、マドリンクでは金曜日からAMR26に信頼性問題が続いているだけに、まずは新品コンポーネントを投入したマシンで決勝を確実に走り切れるかが焦点となる。

    ストロールにとってF1スペインGP決勝は最後尾からの追い上げとなる。新設されたマドリンクでは追い抜きの難しさも指摘されており、アストンマーティンにとってはPUの信頼性を確認しながら、どこまで順位を取り戻せるかが課題となる。

  • ランス・ストロール F1イタリアGP無線でエンジニアに激怒「目を覚ませ!」

    ランス・ストロール F1イタリアGP無線でエンジニアに激怒「目を覚ませ!」

    ランス・ストロールが、2026年F1イタリアGPの決勝中にアストンマーティンのレースエンジニアへ「目を覚ませ!」と怒りをぶつけていたことが、テレビでは放送されなかったチーム無線から明らかになった。

    ストロールはモンツァでエネルギーマネジメントとパワー不足に苦しみ、順位を落とした末、油圧系のトラブルによって27周目にマシンを止めた。アストンマーティンにとってはフェルナンド・アロンソもリタイアとなり、厳しいダブルDNFの週末となった。

    「いつも言うのが遅すぎる」ストロールが無線で激怒
    問題のやり取りは、レース序盤のリスタート後に起きた。

    モンツァではアストンマーティンの直線での弱さが顕著となっており、ストロールはパラボリカからの加速でセルジオ・ペレスのキャデラックに引き離される場面もあった。

    その後、メインストレートでアレクサンダー・アルボンのウィリアムズを抜いた際、ストロールはバッテリーに問題があることを無線で報告した。

    「バッテリー……」

    これに対し、レースエンジニアのゲイリー・ギャノンは設定変更を指示した。

    「モード9、モード9」

    しかし、アルボンが再び勢いを取り戻してターン1への進入でストロールを抜き返すと、ギャノンは再度指示を伝えた。

    「できるときにモード9。集団についていくためだ」

    ストロールは、そのタイミングの遅さに強い苛立ちを示した。

    「いつも僕に言うのが遅すぎる! まったく、目を覚ませよ!」

    順位を落とした背景にエネルギー不足
    ストロール自身もレース後、リスタート後に順位を失った原因のひとつがエネルギーマネジメントだったことを認めている。

    何が問題だったのかと聞かれると、ストロールは簡潔に答えた。

    「エネルギーの問題だ」

    2026年のF1ではパワーユニットの電動領域がこれまで以上に重要となっており、バッテリーから十分な電力を使えない状態ではストレートで大きな不利を背負う。

    特にモンツァは長い全開区間を持つ超高速サーキットであり、アストンマーティンが抱えているパワー面の弱点が表面化しやすいコースだった。

    予選でもアロンソが21番手、ストロールが22番手に沈み、チームは最後列から決勝をスタートしている。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「もっとパワーが必要」ホンダPUの不足を改めて指摘
    ストロールはレース後、モンツァがアストンマーティンにとって難しい週末になることは予想していたかと問われ、ホンダ製パワーユニットを含めたパワー不足に言及した。

    「そうですね、間違いなく。ホンダのこともあるし、とにかくパワーが足りないんだ」

    さらに、今回のイタリアGPから何を学べるかとの質問には笑いながら答えた。

    「もっとパワーが必要だ! それは分かっている。僕たちは分かっているよ。今回もそれを証明しただけだ」

    アストンマーティンは前戦オランダGPで2026年シーズン2度目となるポイント獲得を果たしていたが、モンツァでは再び直線速度不足という根本的な課題に直面した。

    27周目には油圧トラブルでストップ
    ストロールのレースは、最終的に別の機械的トラブルによって終わった。

    27周目、ギャノンはストロールにマシンを安全な場所へ止めるよう指示した。

    「マシンを止めろ、ランス。止めるんだ。油圧系の問題がある。シフト操作はしないでくれ。ペダルは長くなり、ステアリングも重くなる。安全な場所に止めてくれ」

    ストロールは指示に従ってマシンを停止。アストンマーティンはアロンソもマシンダメージによってレースを終えており、2台そろって完走できなかった。

    F1スペインGPでは改善を期待
    一方、ストロールは次戦F1スペインGPの舞台となるマドリンクについては、アストンマーティンにより適したレイアウトになる可能性があるとみている。

    「紙の上では、僕たちにはもっと良さそうだ。コーナーが多いからね」

    「すごく単純なんだ。コーナーが多くてストレートが少ない場所は僕たちに向いている。長いストレートが多くてコーナーが少ない場所は、あまり良くない」

    モンツァで露呈したエネルギー不足と直線でのパワー不足は、ストロールがエンジニアに怒りを爆発させた無線の背景にもなっていた。アストンマーティンにとって、よりコーナーの多いマドリンクでどこまで弱点を隠し、競争力を取り戻せるかが次の焦点となる。

  • ランス・ストロール F1イタリアGPでホンダのパワー不足痛感「今日がさらなる証明」

    ランス・ストロール F1イタリアGPでホンダのパワー不足痛感「今日がさらなる証明」

    ランス・ストロールは、2026年F1イタリアGP決勝を油圧系のトラブルによってリタイアした。アストンマーティンにとって厳しい週末となったモンツァで、ストロールはマシンのパワー不足についても改めて課題を指摘した。

    決勝では後方から挽回を狙ったストロールだったが、レース中盤にマシンをコース脇に止めてリタイア。チームは「油圧系の問題の疑い」と説明しており、ストロールのストップによってVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入された。

    「必要なパワーがない」
    レース後、ランス・ストロールはリタイアの原因について「油圧系の問題だったようだ」と説明した。

    「油圧系の問題が疑われたため、マシンをリタイアさせなければならなかった。でも、それ以前からレースでは苦戦していた」

    そして、モンツァでアストンマーティンの弱点が改めて浮き彫りになったと語った。

    「現時点で僕たちに必要なパワーがないことは分かっているし、今日はそれがさらに証明された。理論上はマドリードの方が僕たちには少し合っているように見えるので、今はそちらに集中する」

    レース直後のインタビューでも、トラブルについて尋ねられたストロールは「油圧系っぽい問題だった」と簡潔に回答。走行距離を稼げなかったことへのフラストレーションについては、大きな問題とは捉えていない様子だった。

    「大丈夫だよ。ある程度は走れたし、いくつか学ぶこともできた。だから、今はマドリードに集中するよ」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アストンマーティンは2台ともリタイア
    アストンマーティンにとって、イタリアGPは厳しい結果に終わった。フェルナンド・アロンソはパワーユニット交換によってピットレーンからスタートしたものの、ターン7で縁石に乗った際にマシンへダメージを負い、早い段階でリタイアした。

    チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、ストロールのリタイアについて「油圧系の問題によってランスはリタイアを余儀なくされた」と説明した。

    「今日はモンツァで2台とも早い段階でレースを終えることになった。油圧系の問題でランスはリタイアし、フェルナンドはターン7でワイドになった際にマシンにダメージを負った」

    「このサーキットは我々のパッケージに適していなかったかもしれないが、今回得たデータと学びを次につなげ、来週末のマドリードではより競争力を発揮できることを期待している」

    高速・低ダウンフォース特性のモンツァでパワー不足を改めて痛感する結果となったアストンマーティン。ストロールは今回得たデータを持ち帰り、F1初開催となるマドリードでのスペインGPに気持ちを切り替えている。

  • ランス・ストロール F1史上初の予選Q1敗退100回に到達

    ランス・ストロール F1史上初の予選Q1敗退100回に到達

    アストンマーティンのランス・ストロールが、2026年F1第13戦イタリアGPの予選でQ1敗退を喫し、現行の3セッション制予選が導入された2006年以降で初めて「Q1敗退100回」に到達したドライバーとなった。

    ストロールはモンツァで22番手に終わり、最後尾で予選を終えた。チームメイトのフェルナンド・アロンソとの差は0.1秒弱だったが、アロンソはセッション終盤に最後のアタックを行うことができなかった。

    アストンマーティンは前戦オランダGPでアップデートされたホンダ製パワーユニットが投入され、ハンガリーGPで導入した大規模アップデートを補完する改良も加わった。しかし、高速区間の比率が高いモンツァではパワー面の弱点が顕著に表れる結果となった。

    AMR26はメルセデス勢と比較して最高速で一貫して約20km/h遅く、Q1ではピエール・ガスリーのアルピーヌからラップタイムで約2.6秒遅れた。

    ストロール自身も、この結果に驚きはなかった。

    「予想していた通りだった。エンジンだ」

    「僕たちは3秒遅れている。だから明日は集団についていくことはできないだろう」

    決勝についても厳しい見通しを示し、アストンマーティンの2台がレースで大きく挽回することは難しいとの認識を示した。

    デビュー戦から始まったQ1敗退の記録
    ストロールが初めてQ1で敗退したのは、ウィリアムズからF1デビューを果たした2017年オーストラリアGPだった。このときはQ2進出最後の枠を獲得したマーカス・エリクソンから約0.9秒遅れて予選を終えた。

    しかし、続く中国GPではQ3進出を果たして巻き返した。決勝はオープニングラップでセルジオ・ペレスと接触してリタイアしたものの、その後、母国カナダGPでF1初ポイントを獲得。さらにアゼルバイジャンGPでは3位に入り、初表彰台を獲得した。

    キャリアの中では予選で大きな結果も残している。レーシングポイント時代の2020年トルコGPでは、ウエットコンディションで強さを発揮して自身初のポールポジションを獲得。この2020年シーズンは年間を通して一度もQ1敗退がなかった。

    一方、Q1敗退回数が最も多かったシーズンのひとつが、ウィリアムズで苦戦した2018年だ。この年は15回のQ1敗退を記録した。

    近年もアストンマーティンの競争力低下に伴って予選序盤で苦戦するケースが増え、2025年には再び15回のQ1敗退を記録。そして2026年はイタリアGPまで13戦すべてでQ1を突破できておらず、通算回数がついに100回に達した。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ランス・ストロール Q1敗退回数
    2017年:12回
    2018年:15回
    2019年:14回
    2020年:0回
    2021年:7回
    2022年:12回
    2023年:7回
    2024年:5回
    2025年:15回
    2026年:13回

    合計100回という数字は、2006年にF1がQ1、Q2、Q3からなるノックアウト方式の予選を導入して以来、ストロールが初めて到達した記録となる。

    2020年にはポールポジションを獲得した実績を持つストロールだが、2026年は開幕から13戦連続でQ1敗退。アストンマーティンとホンダが抱えるパワー面の課題が露呈したモンツァで、望まぬ形でF1史に名前を刻むことになった。

  • ランス・ストロール F1イタリアGP予選「シャシーは悪くない。足りないのはパワー」

    ランス・ストロール F1イタリアGP予選「シャシーは悪くない。足りないのはパワー」

    ランス・ストロールは、2026年F1イタリアGPの予選を22番手で終え、Q1で敗退した。アストンマーティンにとってモンツァでの苦戦は事前に予想されていたものであり、ストロールは最大の要因としてパワー不足を挙げた。

    ストロールのベストタイムは1分25秒222。チームメイトのフェルナンド・アロンソが21番手となり、アストンマーティン勢は予選の最後尾2台となった。ただし、複数のドライバーがグリッド降格ペナルティを受けるため、決勝ではともにポジションを繰り上げてスタートする。

    モンツァでの苦戦は「予想通り」
    長いストレートを特徴とするモンツァでは、パワーユニットの性能とストレートスピードがラップタイムを大きく左右する。現在のアストンマーティンにとって、この特性は大きな弱点となった。

    予選後、想定以上に厳しかったのか、それとも予想より良かったのかと質問されたストロールの答えは明確だった。

    「予想通りだった。予想していた通りだよ」

    チーム公式コメントでも、ストロールは同様の認識を示している。

    「今日の結果は予想していた通りだったし、このサーキットが本当に大きなチャレンジになることはずっと分かっていた」

    「シャシーはそれほど悪くなかった」
    一方で、ストロールはAMR26のすべてに問題があったわけではないと説明する。

    予選後のインタビューで、パワーだけが問題だったのか、少なくともシャシーの感触は良かったのかと問われると、ストロールはシャシーについて一定の評価を与えた。

    「シャシーはそれほど悪くなかった。取り組まなければならないことはいくつかあるけど、僕たちに足りなかったのはパワーだった」

    つまり、モンツァでの22番手という結果は、AMR26のシャシー性能そのものよりも、ストレートで要求されるパワーが不足していたことによる影響が大きかったという認識だ。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「このサーキットではパワーが必要」
    ストロールはチーム公式コメントでも、モンツァで必要とされるものと現在のアストンマーティンに不足しているものを端的に説明した。

    「僕たちにはパワーが足りていない。このサーキットではそれが必要なんだ。明日のレースも僕たちにとって難しくなると思う」

    アストンマーティンは直近のレースでアップデートによる改善を示してきたが、高速かつ長い全開区間を持つモンツァでは、その勢いを維持することができなかった。

    アロンソも予選後に「ストレートが多くなればなるほど、僕たちにとって厳しくなる」と語っており、2人の評価は一致している。

    決勝もパワー不足との戦い
    ストロールにとって、決勝も簡単なレースになるとは考えにくい。モンツァではストレートがオーバーテイクの主要な舞台となるだけに、予選で露呈したパワー不足はレースでも大きなハンデとなる可能性がある。

    それでも他車のグリッド降格によってスタート位置は予選順位から繰り上がる。シャシーについては「それほど悪くなかった」と手応えを示しているだけに、ストロールは与えられたパッケージを最大限に生かしながら、レース展開のなかで訪れるチャンスを待つことになる。

  • ランス・ストロール F1イタリアGP初日最下位「ドライバビリティとパワーに課題」

    ランス・ストロール F1イタリアGP初日最下位「ドライバビリティとパワーに課題」

    ランス・ストロールは、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、アストンマーティン・ホンダがドライバビリティとパワーの両面で改善を必要としていると認めた。FP1は20番手、FP2では22番手に終わり、「現実的に厳しい週末になる」と覚悟を示した。

    ストロールはFP1で1分26秒066を記録して20番手。FP2では1分25秒253までタイムを縮めたものの、トップのジョージ・ラッセルから2.694秒差の22番手となり、初日の最後尾でセッションを終えた。

    「ほぼ予想していた通り」
    モンツァ初日の結果について、ストロールは厳しい状況が想定外だったわけではないと振り返った。

    「今日はほぼ予想していた通りだった。まだ改善しなければならない部分がたくさんある。特にドライバビリティとパワーだ」

    長いストレートを特徴とするモンツァでは、マシンの効率やパワーユニットの性能がラップタイムに大きく影響する。ストロールは初日の走行を終え、現在のパッケージが望んでいるレベルにはまだ達していないとの認識を示した。

    「マシンはまだ僕たちが望んでいるところにはない。だから、まだやるべきことがある」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    FP2は22番手「厳しい週末になる」
    FP1から約0.8秒タイムを縮めたストロールだったが、FP2では順位を22番手まで落とした。トップとのタイム差だけでなく、中団勢との間にも差があり、土曜日に向けてパフォーマンスを引き上げる必要がある。

    ストロール自身も現状を楽観視しておらず、予選と決勝を含めて厳しい週末になるとの見通しを示した。

    「現実的に考えれば、僕たちにとって厳しい週末になる。でも、作業を続けて、何ができるか見ていく」

    それでも金曜日は大きなトラブルなく周回を重ね、マシンの改善に向けたデータを収集した。初日の結果を踏まえ、夜間にセットアップを見直して土曜日のFP3と予選に備えることになる。

    「改善し続けるだけ」
    セッション後のインタビューで、この世代のF1マシンで初めてモンツァを走った感触を聞かれたストロールは、「悪くなかった」と簡潔に回答した。

    さらに、残りの週末への期待を問われても多くを語ることはなく、やるべきことは明確だとした。

    「改善できるように取り組み続けるだけだ」

    ストロールにとってイタリアGP初日は、ドライバビリティとパワーという課題が改めて浮き彫りになる一日となった。FP2では22番手に沈んだだけに、金曜日に収集したデータを生かし、土曜日までにどこまでマシンを改善できるかが焦点となる。