ランス・ストロールは、F1デビューから間もなく10年を迎えるなかで、自身がドライバーとしてどのように成長してきたのかを振り返った。また、苦戦が続く2026年のアストンマーティンについても語り、チームの将来を「固く信じている」と強調した。
2017年に18歳でウィリアムズからF1デビューを果たしたストロールは、マックス・フェルスタッペンに次ぐ当時史上2番目の若さでF1に参戦。ルーキーイヤーには表彰台とフロントロウスタートも記録した。
2019年にレーシングポイントへ移籍すると、翌2020年にはF1初ポールポジションを獲得し、さらに2度の表彰台を記録。2021年にチームが父ローレンス・ストロールが率いるアストンマーティンのワークスチームへ移行した後も在籍を続けている。
しかし、その後の数シーズンは浮き沈みを経験し、F1のレギュレーションが大幅に変更された2026年は、新たにホンダF1と組んだアストンマーティンにとって特に厳しいシーズンとなっている。
F1で学んだ「自信と感覚」の重要性
アストンマーティンF1公式サイトのインタビューで、ストロールは18歳でデビューした当時から27歳となった現在までに、自身がどのように変化したのかについて語った。
F1で過ごしてきた時間のなかでどれほど多くを学んだかと問われ、ストロールは次のように答えた。
「たくさんある。さまざまなドライビングの戦術、マシンセットアップに関すること、変化するコンディションへの対応、それぞれのサーキットでラップタイムを稼ぐためのコツなどだ」
「F1で過ごす時間が長くなるほど、このスポーツでは自信と感覚がどれほど大きな部分を占めているのかが分かってくる。それは常にある課題のひとつだ。毎シーズン状況が違うからね。常に学び、適応し、マシンや周囲のチームと一緒に進化しようとしている」
さらに、肉体面でも経験によって理解が深まったという。
「フィジカル面もそうだ。レースウイークエンドで自分が最高の状態になるために何が必要なのか、シーズンを通して精神的、肉体的にどう管理していくのかを理解すること。そういったことはすべて、時間とともに向上していく」

苦しい時期こそ「物事を大局的に見る」
困難な時期にどのように対処しているのかについて、ストロールは感情に左右されすぎないことが重要だと説明した。
「地に足をつけて、物事を大局的に見る必要がある。F1では状況がものすごく速く変化する。数カ月で状況が完全に変わることもある。だから、良いときも悪いときも感情的になりすぎると、本当に重要なことに集中し続けるのが難しくなる」
「ドライバーなら誰だってトップで戦いたい。厳しい時期を過ごしているときは、もちろんフラストレーションがたまる。チームのみんなが信じられないほど懸命に働いていて、もっと良い結果を望んでいるからだ。でも、そういう時期も何かを築き上げていく過程の一部なんだ」
「仕事を続け、自分たちがどこを改善しなければならないのかについて正直であり続け、すぐに結果が出なくても、そのプロセスを信頼しなければならない」
苦戦するアストンマーティンの将来を「固く信じている」
ストロールは、2026年シーズン序盤から苦しい戦いを強いられているアストンマーティンについても言及。最終的にレース優勝やF1世界タイトルを争うという目標を実現できると信じている理由を説明した。
「AMRテクノロジーキャンパスには信じられないほど才能のある人たちがいるし、新しいCoreWeave AIRトンネルやシミュレーターといった設備にも非常に大きな可能性がある」
「勝てるチームになるための要素はすべて揃っている。あとは、そのポテンシャルを引き出すだけだ」
そしてストロールは、現在の苦戦にもかかわらず、アストンマーティンのプロジェクトに対する信頼は揺らいでいないと強調した。
「今は厳しい時期を経験しているけど、僕はこのプロジェクトを固く信じている。未来はとても明るい。この苦しい時期を乗り越えて、僕たちが進んでいるこの旅の一員でありたい」
2017年のF1デビューから多くの経験を積んできたストロール。2026年はアストンマーティンとホンダF1にとって厳しい戦いとなっているが、27歳となったストロールは、これまで培ってきた経験を生かしながらチームとともに苦境を乗り越える姿勢を示している。
