カテゴリー: F1スペインGP

  • ホンダF1 スペック2に手応え「今後はパフォーマンス向上により注力できる」

    ホンダF1 スペック2に手応え「今後はパフォーマンス向上により注力できる」

    ホンダF1は、2026年F1第14戦スペインGPの決勝で厳しい結果に終わった。アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが17位、ランス・ストロールがリタイアとなり、初開催のマドリンクでポイントを獲得することはできなかった。

    一方、ホンダF1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、オランダGPで投入したスペック2のパワーユニット(PU)について、直近3戦でドライバビリティの改善を進めてきたと説明。

    今後はパフォーマンス向上へ、より重点を置ける段階に入ったとの認識を示した。

    アロンソ17位 ストロールはリタイア
    マドリード市街地サーキットで行われたスペインGP決勝では、アストンマーティン・ホンダの2台が苦戦。アロンソは17位でチェッカーを受け、ストロールは完走することができなかった。

    「今日のレースは厳しい結果となりましたが、今週末に得た知見や課題を、今後のレースに生かしていくことが重要だと考えています」と折原伸太郎はコメントした。

    スペック2はドライバビリティ改善「今後はパフォーマンス向上に注力」
    ホンダF1はオランダGPでスペック2のPUを投入。その後の3戦では、まずドライバビリティの改善を重点的に進めてきたという。

    「オランダGPで投入したスペック2のパワーユニットは、この3戦でドライバビリティの改善を進めてきました。これにより、今後はパフォーマンス向上により注力できるようになります」

    スペインGPでもデータを使った最適化を続け、週末を通して改善傾向を確認できたとしている。

    「今週末もデータの最適化を進め、セッションを重ねるごとに改善の兆しが見えていました。こうした結果からも、我々の取り組みが正しい方向に進んでいることを確認できています」

    結果としては無得点に終わったスペインGPだが、ホンダF1にとってスペック2投入後に進めてきたドライバビリティ改善から、今後は純粋なパフォーマンス向上へと開発の重点を移していくことになる。

    ホンダF1 / ホンダ・レーシング

  • マクラーレンF1 ノリスのVSCピット判断を説明「首位を守る選択肢はなかった」

    マクラーレンF1 ノリスのVSCピット判断を説明「首位を守る選択肢はなかった」

    マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラは、2026年F1スペインGPでランド・ノリスをVSC(バーチャル・セーフティカー)終了間際にピットインさせた判断について説明。「首位を守る選択肢はなかった」と明かした。

    ポールポジションからレースをリードしていたノリスは、勝利が有力視される展開だった。しかし、ランス・ストロールのマシン回収のために導入されたVSCのタイミングに翻弄され、ピットストップ後に5番手まで後退。最終的に3位まで挽回したものの、優勝を逃した。

    VSC発動時にはピット入口を通過
    ノリスは予選で最後のアタックを決め、マドリンクで初開催されたF1スペインGPでポールポジションを獲得。決勝でもスタートでアンドレア・キミ・アントネッリを抑えると、その後はタイヤを管理しながらリードを広げていった。

    レースの流れが変わったのは、ランス・ストロールがマシントラブルによってランオフエリアにマシンを止め、VSCが導入された場面だった。

    アントネッリとマックス・フェルスタッペンはVSCによる減速中にピットストップを行うことができたが、ノリスはその恩恵を受けられなかった。VSCが発動した時点で、ノリスはわずか数秒前にピット入口を通過していたためだ。

    そのためノリスはもう1周してからピットへ向かったが、今度はピットインするタイミングでVSCが終了。通常のレーシングスピードに戻った状況でピットストップを行うことになった。

    さらにピットでは約7秒を要し、ノリスは5番手まで後退した。

    「本来なら何秒もの差をつけて勝てた」
    ノリスはそこから追い上げて3位まで挽回したが、ステラは本来なら勝利できるだけのペースがあったと振り返る。

    「ポールポジションからスタートしてレースをリードし、素晴らしいペースがあった。本来なら何秒もの差をつけて勝てたレースだった。それが最終的には3位になった」

    「現実として、レースには自分たちでコントロールできる要素と、できない要素がある。VSCが出たタイミングは数秒遅すぎた。ランドはすでにピット入口を通過していたからだ」

    「そして今度は数秒早すぎた。ランドがピットに入ったところでVSCが終了してしまった」

    つまりマクラーレンにとっては、VSCの発動があと数秒早ければノリスをすぐにピットへ入れることができ、解除があと数秒遅ければ次の周でもVSC中にタイヤ交換を完了できた可能性があった。

    しかし、実際にはその両方から外れるタイミングとなった。

    ステイアウトしても首位は守れなかった
    一方、VSCが終了するタイミングでノリスをピットへ入れず、そのままコース上に残すという選択肢も考えられた。

    だが、ステラによれば、それでも首位を維持することはできなかったという。

    ノリスが使用していたミディアムタイヤにはすでにグレイニングが発生しており、最後まで走り切ることは現実的ではなかった。そのため、一時的に首位を維持したとしても、その後に通常のレーシングコンディションでピットストップを行う必要があった。

    「そのまま走り続ければ、すでにグレイニングが出ている中古のミディアムで走ることになる。そして、どこかの段階でピットに入れば、すでにハードタイヤへ交換したドライバーたちの後ろに出ることになる。そうなればシャルル・ルクレールと似たようなレースになっていただろう」

    「実際にはミディアムの方が早く終わるので、我々はもっと早くピットに入れる必要があった。つまり、首位を維持するための選択肢は本当になかった」

    VSC中にハードタイヤへ交換したライバルに対し、ノリスだけが中古ミディアムでステイアウトすれば、後のピットストップで大きなタイムロスを負う。マクラーレンは、VSCが解除されようとしていてもタイヤ交換を行うことが最善だったと判断した。

    「信じられないほど不運だった」
    ステラは今回の結果について、戦略そのものではなく、VSCのタイミングというチームがコントロールできない要素が決定的だったとの認識を示した。

    「タイミングが信じられないほど不運だったことを受け入れる必要がある。それでも、全体としてはポジティブなレースだった」

    「我々がコントロールできなかった要素が結果を左右した。しかし、自分たちでコントロールできた部分については、今後に向けて非常に楽観的になれる」

    実際、マドリンクでのマクラーレンのペースはライバルからも高く評価された。

    レース終盤にノリスを抑えたフェルスタッペンは、ノリスについて「僕たち全員より速かった」と認め、アントネッリもノリスは「勝利に値していた」と語った。

    アンドレア・ステラ(マクラーレン)

    異なるコースでも示したマクラーレンの競争力
    マクラーレンにとって結果以上に重要なのは、特性の異なるマドリンクでも高い競争力を発揮できたことだった。

    ノリスはハンガリーGPとオランダGPで勝利を挙げており、マドリンクでもポールポジションを獲得して決勝をリード。VSCがなければ勝利できた可能性が高いレース内容だった。

    「本当に不運だった。ただ、ザントフォールトやハンガリーとは非常に異なるレイアウトで、マクラーレンがこれほど競争力を発揮できたというポジティブなメッセージを受け取りたい。今後に向けて非常に心強い」

    ステラは最後に、今回の不運を冗談交じりに表現した。

    「これは受け入れるしかない。今日はレースに勝つには速すぎたんだ。もう少し遅ければ、ピットに間に合っていたのだから!」

    「我々は笑顔で受け止めているし、残りのシーズンを楽しみにしている」

    F1スペインGPでノリスが勝利を逃した背景には、VSC発動時にはすでにピット入口を通過し、次の周にピットへ向かうとVSCが終了するという数秒単位の不運があった。中古ミディアムでステイアウトしても後にピットストップが必要だったため、マクラーレンには首位を守れる現実的な選択肢はなかったというのがステラの説明だ。それでも、異なる特性を持つマドリンクで優勝を狙える速さを示したことは、残るF1シーズンに向けて大きな手応えとなった。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1のPU問題を指摘「ブースト制御にも問題」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1のPU問題を指摘「ブースト制御にも問題」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1スペインGP決勝を17位で終えた後、アストンマーティン・ホンダがホンダF1のパワーユニット(PU)で「多くの問題」を抱えていたことを明かした。特にエネルギーマネジメントとコーナー出口でのブースト制御に問題があり、ピットストップ後の発進にも影響していたという。

    初開催のマドリンクでアストンマーティンは厳しい週末を過ごした。アロンソは予選でQ1敗退の18番手に終わり、決勝でもポイント争いに加わるだけのペースを発揮できず17位。

    レース後には「最終的には自分たちにふさわしい順位に落ち着いた」と現状を率直に認めた。

    「パワーユニットに多くの問題があった」
    アロンソはF1スペインGPの週末から何を持ち帰ることができるかと問われ、マシン全体の改善とともにPUについて具体的な問題点を挙げた。

    「改善を続けて、すべてについて学んでいく必要があると思う」

    「ここではパワーユニットに多くの問題があった。エネルギーをコントロールすることや、コーナー出口でのブースト制御とか、そういった部分だ」

    2026年のF1では、パワーユニットに占める電動エネルギーの重要性が大幅に高まっている。そのため、単純な内燃エンジンの出力だけではなく、限られた電気エネルギーをどこで使い、コーナー出口からどのようにパワーを供給するかがパフォーマンスを大きく左右する。

    マドリンクでは長い全開区間だけでなく、低速コーナーからの加速も重要になる。アロンソの発言からは、アストンマーティン・ホンダがそうした局面でPUから狙い通りのパフォーマンスを引き出せていなかったことがうかがえる。

    ピットストップ後の発進にも影響
    問題はコース上でのエネルギーマネジメントだけではなかった。アロンソによれば、決勝ではピットストップ後にマシンを発進させる場面でもエンジンの扱いに苦労していたという。

    「今日はピットストップでさえ難しかった。その後に発進するときのエンジンにも問題があった」

    「だから、次に向けて改善しなければならないことがいくつかある」

    アロンソは予選後にも、マドリンクでパワーユニットの影響が予想以上に大きかったことを指摘していた。決勝後のコメントでは、その問題が単なるストレートスピードだけではなく、エネルギーとブーストの制御にまで及んでいたことをより具体的に説明した形だ。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「僕たちにはペースがなかった」
    アロンソは、17位という結果についても厳しい評価を下した。

    「難しいレースだった。僕たちにはペースがなかったから、最終的には自分たちにふさわしい順位に落ち着いたと思う」

    ポイント獲得にはセーフティカーや多数のリタイアなど、通常とは異なる展開が必要になると考えていた。

    「今日は状況を変えるために混乱したレースが必要だった。でも結局、戦えるものはあまりなかった」

    それでもアストンマーティンは、残りのシーズンを見据えて投入したアップデートパッケージの理解を進めるため、さまざまなアプローチを試したという。

    「いろいろなことを試したし、アップデートされたパッケージについて学び続けた」

    アストンマーティン・ホンダにとって、初開催のマドリンクは期待とは対照的に厳しい週末となった。予選で表面化したパフォーマンス不足に加え、決勝ではアロンソがエネルギーマネジメントやブースト制御といったホンダF1のPUに関する具体的な課題を指摘。次戦に向け、車体とパワーユニットの双方で改善を進める必要性が改めて浮き彫りになった。

  • F1スペインGP初開催マドリンクに酷評「寝そうだった」ドライバーが改修要求

    F1スペインGP初開催マドリンクに酷評「寝そうだった」ドライバーが改修要求

    2026年F1スペインGPで初めて決勝レースを開催したマドリンクに対し、ドライバーから厳しい評価が相次いだ。ガブリエル・ボルトレトは「僕も寝そうだった」と語り、ランド・ノリスやジョージ・ラッセルらはオーバーテイクを増やすための具体的なレイアウト変更を要求した。

    マドリード北東部のIFEMA周辺に建設されたマドリンクは、公道と新設された常設区間を組み合わせた全長5.4kmのサーキット。

    会場の雰囲気や施設については高く評価された一方、初開催となったF1スペインGP決勝ではオーバーテイクが極めて難しく、レース展開そのものについては多くのドライバーが不満を口にした。

    「僕も寝そうだった」ボルトレトが率直な感想
    決勝後、アウディのガブリエル・ボルトレトは、観戦していた側にとって退屈なレースだったのではないかと問われ、率直に答えた。

    「うん。僕も寝そうだったよ」

    金曜の走行ではタイヤのグレイニングが大きな問題となり、それが決勝で戦略や順位変動を生み出す可能性も予想されていた。しかし、日曜日にはその傾向が大幅に弱まり、ドライバーがタイヤを大きく労わる必要性も減少した。

    ハースのエステバン・オコンは、それが単調なレースにつながったと分析した。

    「ピットに入ってから最後まで、ほぼ120%で走るような感じだった。グレイニングが起きなかったから、こういうレースになった。金曜日にレースをやっていたら、ずっと良かったと思う」

    実際、初日のフリー走行ではグレイニングが大きなテーマとなり、各チームが決勝でのタイヤマネジメントを警戒していた。

    ノリス「ターン18と19はなくすべき」
    より厳しい批判が集中したのはマドリンクのレイアウトそのものだった。

    マクラーレンのランド・ノリスは、現在のコース設計について疑問を呈し、特に終盤区間を大幅に変更するべきだと主張した。

    「ターン18と19はなくすべきだ。必要ない」

    ノリスが提案したのは、ターン17からターン20までを直線的につなぎ、その先に幅の広い低速コーナーを設置するレイアウトだ。

    「ターン17から20まで真っすぐにして、オースティンのターン1やターン10みたいに、もっと入口を広くすればいい」

    「大きなヘアピンにすれば、みんなにとってずっと良いチャンスが生まれるし、レースを楽しめるようになる。簡単にできる変更もあるし、ターン5、6、7みたいに少し難しいところもある」

    ノリスは記者会見でも、現在のレイアウトを見て「これで完璧だとどうして思えるのか分からない」という趣旨の厳しい評価を示した。

    ラッセル「長いストレートの先には追い抜き場所が必要」
    メルセデスのジョージ・ラッセルも、マドリンクには明確なオーバーテイクポイントが不足していると指摘した。

    「設計についてひとつだけ小さな不満があるとすれば、明確なオーバーテイクの機会がないことだと思う」

    「どんなサーキットでも、長いストレートの最後には明確なオーバーテイクのチャンスが必要だ。でも、ここで一番長いストレートの先には、あのタイトなラウンドアバウトのセクションがある。そこは変わってほしいところだ」

    キャデラックのバルテリ・ボッタスも、最長ストレートの後でさえ前を走るドライバーがポジションを守るのは「かなり簡単」だったと説明した。

    さらにボッタスは、セクター2からセクター3にかけてブラインドコーナーが多すぎることも問題視。低速走行中のマシンが見えにくい状況について、安全面から改善の余地があると語った。

    ターン5~6にも集中する批判
    特に多くのドライバーが問題視したのがターン5~6のシケインだった。

    ターン5は強いブレーキングを必要とするため、一見するとオーバーテイクポイントになり得る。しかし、進入部分にはバンプがあり、高い縁石に加えてコース幅も狭い。そのため、現代の大型化したF1マシンが2台並んで進入するのは難しい。

    ウィリアムズのアレックス・アルボンは、F2やF3でも同じ問題が表面化していたとして改修を求めた。

    「このコースは少し見直す必要があると思う。F3やF2のレースを見ていたか分からないけど、みんなシケインでサイド・バイ・サイドになって、その後はどちらがポジションを返すべきだったのかという話になっていた」

    「だから、特にあのコーナーは一番手を入れる必要があると思う」

    ボルトレトもターン5~6の存在そのものに疑問を示した。

    「どうすればいいのか僕には分からない。コーナーをもっと遅くしたとしても、何ができるんだろう。今の僕たちが乗っている大きなマシンでは難しい。1990年代のマシンだったら何かできたかもしれないけど、今はそうじゃない」

    サインツJr.はブラインド区間の安全性を懸念
    カルロス・サインツJr.は、オーバーテイクだけでなく安全面にも問題があると指摘した。

    特に高速で通過するブラインドのS字区間について、ジェッダやバクーと同様の問題が存在すると説明した。

    「ジェッダやバクーと同じで良くない。でもFIAは、新しいサーキットについて今後もこういう方向で進むことに満足しているように見える」

    「僕たちドライバーは、安全性をもっと改善していきたいという意見を伝えている。260km/h、270km/hで、先が見えないS字を走るのは間違いなく目を覚まされるような経験だし、本当にすべてが安全なのか考えさせられる」

    マドリンク スペイングランプリ

    アロンソ「広報担当でも走れる」ラ・モニュメンタルを酷評
    マドリンク最大の象徴として設計されたバンクコーナー、ターン12のラ・モニュメンタル(La Monumental)についても、期待されたほどドライバーの技量を試すコーナーにはならなかった。

    フェルナンド・アロンソは、現在のF1マシンでは簡単に全開で通過できるとして皮肉った。

    「ある意味では残念だ。この世代のマシンで、こういう素晴らしいサーキットに来て、ラ・モニュメンタルのターン12みたいなチャレンジがあるのに、ドライバーができることはほとんどない」

    そしてアストンマーティンの広報担当マイケル・クレイトンを引き合いに出した。

    「マイケルでもターン12を走れるよ。デプロイメントなしで全開だからね」

    アロンソはストリートサーキットそのものについても、常設サーキットほどマシンを限界まで攻めることができないとして、「僕は今でも普通のサーキットの方が好きだ」と語った。

    フェルスタッペンもラ・モニュメンタルの設計変更を提案
    マックス・フェルスタッペンもラ・モニュメンタルについて、バンクそのものは評価しながら、形状を逆にするべきだったとの考えを示した。

    「バンクがあるのはクールだけど、逆にするべきだったと思う。最初にもっとバンクをつけて、そこから徐々にフラットにしていく方が良かった」

    一方、フェルスタッペンは根本的にストリートサーキットを好んでいないことも強調した。

    「僕はストリートサーキットのファンじゃない。それはこれからも変わらない。スパみたいなサーキットを走る方がいつだって好きだ」

    「ここで彼らがやったこと、施設を作り上げた方法については、本当にいい仕事をしたと思う。でも、僕はストリートサーキットのファンじゃない」

    フェルスタッペンは決勝前からマドリンクではオーバーテイクポイントが見当たらないと指摘しており、その懸念は実際のレースでも現実のものとなった。

    初開催で浮き彫りになったマドリンクの課題
    マドリンクに対する評価は一面的ではない。ドライバーからはマドリードという開催地、会場の雰囲気、施設、予選で1周を攻める際のチャレンジについて好意的な声も多かった。金曜日の初走行でも、ドライバーは高速コーナーや壁との距離の近さによる難しさを評価していた。

    しかし、決勝レースとなれば話は別だった。

    長いストレートの先に明確な低速コーナーがないこと、ターン5~6の狭いシケイン、ブラインド区間の多さ、そして現代の大型F1マシンでは2台が並ぶスペースが不足していることなど、複数の問題が初開催で浮き彫りになった。

    実際、初開催のF1スペインGPはオーバーテイクの機会が限られ、レースの大部分が隊列状態となった。レース後にはマドリンクの改修を求める声が相次ぎ、すでに次回開催に向けた変更が議論されている。

    初開催を終えたマドリンクにとって、課題は明確になった。予選でドライバーを試すだけでなく、F1決勝で実際にバトルとオーバーテイクを生み出せるサーキットへ変えられるか。ノリスらが示した具体的な改修案が、2027年のF1スペインGPに向けてどこまで反映されるかが注目される。

  • カルロス・サインツJr. 角田裕毅との接触を説明「リスクを冒してしまった」

    カルロス・サインツJr. 角田裕毅との接触を説明「リスクを冒してしまった」

    カルロス・サインツJr.は、2026年F1スペインGP決勝のスタート直後に角田裕毅と接触した場面について説明し、ポジションを上げようと「リスクを冒してしまった」と振り返った。

    ウィリアムズのサインツJr.は20番グリッドから好スタートを切ったものの、ターン1で角田裕毅のレーシングブルズと接触。

    この一件でマシンのフロアなどにダメージを負い、以降は大幅にダウンフォースを失った状態での走行を強いられ、最終的に43周目でレースを終えた。

    地元マドリードで初開催されたF1スペインGP。後方グリッドからのスタートとなったサインツJr.は、蹴り出しで複数のマシンをかわしてポジションを上げた。

    しかし、集団が密集した状態でターン1に進入すると、前方のマシンが相次いで減速。サインツJr.はブレーキングで対応しきれず、角田裕毅と接触した。

    「スタートはかなり良くて、3台か4台を抜くことができた」とカルロス・サインツJr.は振り返った。

    「でも、そのあとターン1ですごく混雑した。前にはハードタイヤを履いているマシンが多くて、ブレーキングで少しマシンを失って角田に接触してしまった」

    サインツJr.は別の取材でも、後方から少しでも順位を上げようと積極的に攻めたことが接触につながったと認めている。

    「残念ながらターン1で、できるだけ多くのポジションを上げようとしてリスクを冒してしまい、接触してマシンに少しダメージを負った」

    「かなり密集していて、ターン1ではみんなが激しくブレーキングしていた。集団がターン1への進入であれほど減速したことで、少し不意を突かれてしまった」

    接触自体は大きなものではなかったが、サインツJr.のウィリアムズには深刻な影響が残った。

    「軽い接触だった。でも、今のマシンではそれだけでもかなり影響がある」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ・レーシング)

    サインツJr.によれば、角田裕毅との接触によってフロアが損傷し、その後は大幅なダウンフォース不足に陥ったという。

    「接触でフロアを傷めてしまって、そこからはダウンフォースを1周あたりほぼ1秒分失っていた。最終的にはリタイアしなければならなかった」

    実際、ウィリアムズはレース後、サインツJr.のマシンがターン1で角田裕毅と接触した際に右側のエンドプレートとフロアにダメージを負ったと説明している。

    サインツJr.はダメージを抱えながらレースを続行したものの、本来のパフォーマンスを発揮することはできず、43周目にリタイア。母国マドリードで迎えた初のF1スペインGPは厳しい結果に終わった。

    一方の角田裕毅は接触後もレースを続け、14位でフィニッシュ。サインツJr.にとっては、20番手から順位を挽回しようと積極的に臨んだスタートだったが、その攻めが裏目に出る形となり、ターン1での接触がレース全体を大きく左右することになった。

  • 角田裕毅 F1スペインGP決勝「ターン1でサインツに接触されてほぼ終わった」

    角田裕毅 F1スペインGP決勝「ターン1でサインツに接触されてほぼ終わった」

    角田裕毅は、2026年F1第14戦スペインGPの決勝を15番グリッドからスタートし、14位でフィニッシュした。オープニングラップのターン1でカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)と接触してマシンに大きなダメージを負い、「レースはそこでほとんど終わっていた」と厳しい一戦を振り返った。

    レーシングブルズで3戦目を迎えた角田裕毅は、ダメージを抱えながらもペース自体はそれほど悪くなかったと評価。

    しかし、序盤に失ったポジションをオーバーテイクが難しいマドリンクで取り戻すことはできなかった。また、FP1から抱えていた問題を週末を通して解決できず、むしろ悪化していった感触があったことも明かした。

    「レースはターン1でほとんど終わっていた」
    角田裕毅のレースを大きく左右したのはスタート直後だった。ターン1で後方からサインツJr.と接触し、マシンに大きなダメージを負った。

    「今日はまったく簡単ではありませんでした。ターン1でサインツに接触されて大きなダメージを負い、僕のレースはそこでほとんど終わっていました。そのダメージがペースに与えた影響はかなり大きかったです」

    それでも角田は、損傷したマシンでのペースについて一定の手応えがあったと語る。

    「ダメージを考えれば、ペースはそれほど悪くなかったと思います。ただ、スタートでいくつかポジションを失ってしまいました。特にここはオーバーテイクがとても難しいので、それを取り戻すチャンスはあまりありませんでした」

    角田は15番手から14位まで順位を上げてチェッカー。トップから1周遅れとなり、ポイント圏には届かなかった。チームメイトのアービッド・リンドブラッドは10番グリッドから9位に入り、レーシングブルズにポイントをもたらした。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) スペイングランプリ

    FP1から抱えた問題「週末を通して悪化していった」
    決勝後のインタビューで角田は、ターン1の接触だけでなく、マドリンクでの週末を通してマシンに問題を抱えていたことも明かした。

    「全体的に、このレースウイークはまったく簡単ではありませんでした。FP1から抱えていた問題を解決することができなかったと思います」

    問題はセッションを重ねても改善せず、角田自身の感触ではむしろ悪化していったという。

    「おそらく僕にとっては、その問題が週末を通してどんどん悪化していきました。そこは振り返って確認しなければならない部分です。でも、レースについては僕にできることはありませんでした」

    角田は予選でもQ2で15番手にとどまり、10番手まで進出したリンドブラッドとは0.880秒差がついていた。FP1から続いた問題を解消できないまま決勝を迎え、さらにスタート直後の接触によるダメージが加わったことで、厳しいレースを強いられた。

    「すべてを出し切った」チームにも感謝
    結果には結びつかなかったものの、角田は最後までできる限りのことをしたと強調。再びF1マシンでレースを戦えることへの喜びと、レーシングブルズへの感謝を口にした。

    「自分にできることはすべて出し切りましたし、またマシンに乗ってレースできたことを本当に楽しみました。今週末もまたチャンスを与えてくれたチームには本当に感謝しています」

    モンツァで10位に入り今季初ポイントを獲得した角田裕毅だったが、マドリンクでは2戦連続の入賞とはならなかった。スペインGPはターン1の接触による大きなダメージに加え、FP1から解決できなかった問題も残る週末となった。

  • F1スペインGP決勝 詳報:アントネッリが初代マドリンク王者 角田裕毅14位

    F1スペインGP決勝 詳報:アントネッリが初代マドリンク王者 角田裕毅14位

    2026年F1第14戦スペインGPの決勝が9月13日(日)にマドリードのマドリンクで行われ、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが優勝。2番グリッドから57周のレースを制し、F1初開催となったマドリンクの初代ウイナーに輝いた。

    2位にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、3位にはポールポジションからスタートしたランド・ノリス(マクラーレン)が入った。

    レーシングブルズの角田裕毅は15番グリッドから14位。スタート直後にはカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)と接触する場面もあり、ポイント獲得には届かなかった。チームメイトのアービッド・リンドブラッドは9位入賞。アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが17位、ランス・ストロールはリタイアに終わった。

    3種類のタイヤに分かれてスタート
    決勝前のマドリンクは高温となり、各チームは大きく異なるタイヤ戦略を採用した。ポールのノリスと2番手アントネッリはミディアム。3番手フェルスタッペンと4番手ルイス・ハミルトンはソフトを選択した。

    一方、シャルル・ルクレール、ジョージ・ラッセル、オスカー・ピアストリ、リアム・ローソンはハードでスタート。ガブリエル・ボルトレト、ピエール・ガスリー、角田裕毅、アロンソ、バルテリ・ボッタス、サインツJr.、ストロール、オリバー・ベアマンもハードを選んだ。

    ミディアムはノリス、アントネッリのほか、フランコ・コラピント、リンドブラッド、エステバン・オコン、アレクサンダー・アルボン、セルジオ・ペレス。ニコ・ヒュルケンベルグはソフトを履き、序盤から順位を上げる戦略に出た。

    ターン1から混乱 アントネッリが2度コース外へ
    スタートではノリスとアントネッリがターン1で並び、アントネッリがイン側へ飛び込んだものの、止まり切れず最初のシケインをカット。ノリスが首位を守った。

    その後もアントネッリはノリスへ仕掛けたが、再びコース外へ。これを見逃さなかったフェルスタッペンがBunkerでアントネッリを抜き、2番手へ浮上した。

    しかし、フェルスタッペンもスタート直後にターン1でコース外へ出ながらハミルトンの前に残ったことで問題となった。ハミルトンはポジションを返すべきだと主張し、フェルスタッペンは逆に「ハミルトンが僕にぶつかりそうだった」「コントロールを失っていた」と無線で訴えた。

    それでもレッドブルはペナルティ回避を優先し、フェルスタッペンに順位返上を指示。フェルスタッペンはアントネッリとハミルトンを先行させ、4番手まで後退した。

    ラッセルとピアストリ接触 角田裕毅もサインツJr.と接触
    後方でもスタート直後から接触が相次いだ。ラッセルとピアストリが接触し、ピアストリはフロントウイングのエンドプレートを損傷。序盤から空力性能を失い、ペースに影響を受けた。

    角田裕毅もターン1でサインツJr.と接触。サインツJr.がブレーキングでロックアップし、角田とホイール同士を接触させた。一件はレースコントロールに記録された。

    ピアストリはスタートで大きく順位を落とし、コラピントやローソンにも先行を許した。一方、ノリスは混乱を抜け出してクリーンエアを確保し、序盤から首位を固めていった。


    ハミルトンにブレーキトラブル 序盤でリタイア
    フェラーリのハミルトンには序盤からブレーキトラブルが発生した。ペースを維持できなくなり、フェルスタッペン、ルクレール、ラッセルらに次々と抜かれた。

    ハミルトンは無線でブレーキが効かないと訴え、止まり切れないことを恐れて加速もできない状態に陥った。問題は急速に悪化し、フェラーリは序盤でマシンをピットへ戻してリタイアさせた。

    ハミルトンが脱落する一方、ノリスはアントネッリとの差を広げ、序盤のレースを支配。アントネッリがコース外へ出る場面もあり、ノリスのリードは4秒以上に広がった。

    アロンソとサインツJr.が接触 サインツJr.に5秒ペナルティ
    ホームレースを戦うスペイン人同士にも接触が発生した。アロンソとサインツJr.がターン5で争い、アロンソはサインツJr.にウォール側へ押しやられたと主張した。

    スチュワードは接触を審議し、サインツJr.に5秒のタイムペナルティを科した。両者ともこの時点でトップ10圏外を走っており、地元ファンにとっては厳しい展開となった。

    ストロール停止でVSC ノリスの独走が一転
    レースの流れを決定的に変えたのが14周目だった。ストロールがターン20でブレーキトラブルによりマシンを止め、バーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。

    この時点でノリスはアントネッリに6秒以上のリードを築いていたが、VSCが出たタイミングが明暗を分けた。アントネッリ、フェルスタッペン、ラッセルはすぐにピットへ入り、減速区間を利用してロスタイムを抑えてタイヤ交換を完了。一方、ノリスはすでにピット入口を通過しており、もう1周する必要があった。

    ストロールのマシンは短時間でバリアの外へ撤去され、ノリスがピット入口へ戻る前にVSCは終了。ノリスは通常のレーシングスピード下でピットストップを強いられたうえ、タイヤ交換にも約7秒を要した。

    序盤に築いた大きなリードは完全に消え、ルクレール、アントネッリ、フェルスタッペン、ラッセルに続く5番手まで後退した。VSCのタイミングとスローストップが重なり、ノリスの勝利への道は大きく狂った。


    ルクレールが首位 アントネッリが実質トップへ
    VSC中にピットへ入らなかったルクレールが首位に浮上。2番手アントネッリ、3番手フェルスタッペン、4番手ラッセル、5番手ノリスというオーダーになった。

    ルクレールはスタートから履くハードタイヤで走行を続け、フェラーリはセーフティカーや赤旗が出る可能性を見ながら長い第1スティントを選択した。

    一方、すでにピットストップを終えていたアントネッリが実質的なトップ。ハードタイヤの耐久性が予想以上に高かったこともあり、ルクレールは首位を維持しながら長く引っ張ることが可能になった。

    アントネッリにステアリングの違和感 メルセデスは異常確認できず
    VSC後に実質的な首位となったアントネッリだったが、中盤には「ステアリングホイールの感触がおかしい」と無線で訴えた。

    メルセデスはテレメトリを確認したものの、データ上で明確な異常は発見できなかった。さらにチームは、トラックリミット違反を重ねればタイムペナルティを受ける可能性があるとして注意を促した。

    それでもアントネッリはハードタイヤを管理しながらペースを維持。ルクレールがピットへ入るまで、実質的なトップの座を守り続けた。

    ハードタイヤが予想以上の耐久性 ラッセルは2ストップへ
    レース中盤になると、ハードタイヤのデグラデーションが想定ほど大きくないことが明らかになった。ルクレールをはじめ、ローソン、ピアストリ、ガスリー、ボルトレトらも長い第1スティントを続けた。

    その中でメルセデスはラッセルを2ストップへ切り替えた。ラッセルは2度目のピットストップ後、「なぜピットに入れた? ノリスを抑えられた」と無線で戦略に疑問を呈した。

    ハードが最後まで持つ可能性が高まるにつれ、2ストップを選んだラッセルは上位争いから距離を置かれる形となった。

    ノリスが反撃 フェルスタッペンを追う
    VSCで勝機を失ったノリスだったが、クリーンエアを得るとペースを上げ始めた。マクラーレンはハードタイヤの状態が良好だと判断し、ノリスにプッシュを指示。ノリスはファステストラップを刻みながら前方との差を削った。

    39周目にはウォールをかすめる場面もあったが、大きなダメージなく走行を継続。やがてフェルスタッペンとの差を1秒台まで縮め、再び表彰台争いに加わった。

    ピアストリは序盤のフロントウイング損傷に苦しみながら中団で順位を回復。ボルトレト、コラピント、リンドブラッドらと激しいトップ10争いを繰り広げた。

    ルクレールが48周終了まで粘る セーフティカーに賭ける
    フェラーリはルクレールをコース上に残し続けた。狙いはセーフティカー、あるいは赤旗が出た場合にピットロスを抑え、表彰台争いへ加わることだった。

    しかし、大きなアクシデントは起こらず、ルクレールは48周を終えたところでピットイン。新品ソフトへ交換した。

    ルクレールはラッセルの前となる4番手でコースへ復帰。これでアントネッリが正式に首位となり、フェルスタッペン、ノリスが続いた。残り周回でトップ3による勝負が始まった。

    アントネッリがペースアップ ノリスはフェルスタッペンに接近
    ルクレールがピットへ入ると、アントネッリはペースを上げてフェルスタッペンとの差を広げ始めた。

    その一方でフェルスタッペンの背後にはノリスが迫った。ノリスは終盤に1秒以内まで接近し、オーバーテイクの機会をうかがった。

    アントネッリは終盤にウォールへ触れる場面もあったが、マシンに致命的な問題はなく首位を維持。タイヤを管理しながら残り周回を走り切る態勢に入った。

    フェルスタッペンがターン5をカット ノリス最大のチャンス
    終盤、フェルスタッペンがターン5でコース外へ出る場面が発生。これによりノリスが一気に接近し、2位奪取の最大のチャンスを迎えた。

    ノリスはフェルスタッペンに並びかけたものの、完全に前へ出ることはできず、フェルスタッペンが2番手を守った。

    ノリスは無線で、フェルスタッペンがコース外へ出なければ自分が抜いていたはずだと主張。レース後、スチュワードはフェルスタッペンの走行を確認したものの、「さらなる調査なし」と判断した。

    スペイングランプリ 2026年のF1世界選手権

    アントネッリが今季8勝目 マドリンク初代ウイナーに
    57周のレースを走り切り、アントネッリがトップチェッカー。2番グリッドから今季8勝目を挙げ、初開催となったマドリンクで最初のF1ウイナーとなった。

    2位にはフェルスタッペン、3位にはノリス。序盤にレースを支配したノリスはVSCのタイミングとスローストップによって勝利を逃した。

    4位はルクレール、5位はラッセル。ローソンが6位に入り、レッドブルでの代役3戦目で好結果を残した。7位コラピント、8位ピアストリ、9位リンドブラッド、10位ヒュルケンベルグとなった。

    アントネッリはこの勝利でドライバーズ選手権のリードをさらに拡大。チームメイトのラッセルに対するリードは81ポイントとなった。

    アントネッリ「ランドが勝つに値したと思う」
    優勝したアントネッリは、タイヤマネジメントを含めて非常に難しいレースだったと振り返った。また、VSCで不運に見舞われたノリスについて、勝利に値する走りだったとの見方を示した。

    「とても難しいレースだった。まったく簡単ではなかったし、特にタイヤをマネジメントするのが大変だった」

    「勝てたのはうれしいけど、ランドが今日は勝つに値したと思うから、それほどいい気分ではない。でも、もちろんこの勝利は受け取るよ」

    「全体としてはとても強いレースだった。特に最後のハードでは本当にいいペースがあったし、これからもプッシュしていくよ」

    フェルスタッペン「レースペースを考えれば素晴らしい結果」
    2位のフェルスタッペンは、レッドブルのレースペースを考えれば満足できる結果だったと評価した。

    「レースペースを考えれば、僕たちにとって素晴らしい結果だった。ランドがVSCで不運だったことは分かっている。彼がどれだけ僕に追いついてきたかを見ても、2位は素晴らしい結果だ」

    終盤にはノリスから強いプレッシャーを受けたが、最後までポジションを守って2位表彰台を獲得した。

    ノリス「完璧なレースだったけど運が味方しなかった」
    3位のノリスは、VSCによってレースの流れが変わったことを悔やんだ。

    「VSCはその後に出たから、僕には何もできなかった。キミとマックスにはおめでとうと言いたい。今日は2人とも素晴らしいレースをした。僕たちには運がなかったけど、追いつこうと全力を尽くした」

    「厳しいレースだった。勝利が僕たちの手から離れていってしまった。勝つに値するレースだったと思うけど、受け入れるしかない」

    「僕は本当に懸命に取り組んでいるし、マシンからかなり多くを引き出せていると感じている。今日は完璧なレースができたと思う。ただ、運が味方しなかった」

    角田裕毅 スペイングランプリ

    角田裕毅14位 リンドブラッドは9位入賞
    角田裕毅は15番グリッドからハードタイヤでスタート。序盤のターン1でサインツJr.と接触する場面もあり、厳しいレースを強いられた。

    その後もポイント圏へ進出するだけのペースを得られず、14位でフィニッシュ。レーシングブルズ復帰後3戦目となったスペインGPでもポイント獲得には届かなかった。

    一方、チームメイトのリンドブラッドは10番グリッドから9位に入り、ポイントを獲得。角田はチームメイトから5ポジション後方でレースを終えることになった。

    アストンマーティン・ホンダ無得点 アロンソ17位
    アストンマーティン・ホンダにとっては厳しいホームレースとなった。アロンソは後方からのスタートとなり、サインツJr.との接触もありながら17位でフィニッシュ。ポイント獲得には遠く及ばなかった。

    ストロールはブレーキトラブルによってターン20で停止し、リタイア。これによって出されたVSCが結果的に勝敗を大きく左右することになった。

    アストンマーティン・ホンダは2台とも無得点でスペインGPを終えた。

    ペレスは水系統の問題 サインツJr.も完走できず
    リタイアは4台。ハミルトンとストロールがともにブレーキトラブルでレースを終えたほか、ペレスは水系統の問題が疑われるトラブルによってリタイアした。

    サインツJr.もマシントラブルによってホームレースを完走できず。予選でのグリッド降格、角田やアロンソとの接触、5秒ペナルティに続き、厳しい週末となった。

    初開催のマドリンクでは、事前に懸念されていた赤旗やセーフティカーによる大混乱は起こらなかった。それでも、わずかなVSCのタイミングがレース全体を大きく動かした。

    序盤を支配したノリスが最大の不運に見舞われる一方、その機会を最大限に生かしたアントネッリが勝利。タイヤ戦略、ピットストップ、トラックポジションが最後まで勝敗を左右するF1スペインGPとなった。

  • F1ポイントランキング スペインGP終了時:キミ・アントネッリが首位独走

    F1ポイントランキング スペインGP終了時:キミ・アントネッリが首位独走

    2026年F1第14戦スペインGPの決勝を終え、ドライバーズおよびコンストラクターズ選手権のポイントランキングが更新された。優勝したアンドレア・キミ・アントネッリが大量25ポイントを加算し、ランキング首位の座をさらに強固なものとしている。

    コンストラクターズ選手権では、アントネッリの優勝とジョージ・ラッセルの5位によってメルセデスが35ポイントを獲得。合計503ポイントまで伸ばし、2位フェラーリとの差を145ポイントに広げた。

    アントネッリが292ポイントで首位独走
    スペインGPを制したアンドレア・キミ・アントネッリは、267ポイントから292ポイントへと伸ばした。今季のタイトル争いでさらに大きなリードを築いている。

    2位はジョージ・ラッセル。スペインGPを5位で終えて10ポイントを加え、211ポイントとした。これによりアントネッリとの差は81ポイントとなった。

    スペインGPでノーポイントに終わったルイス・ハミルトンは191ポイントで3位を維持。ただし、3位表彰台を獲得したランド・ノリスが15ポイントを加えて186ポイントとなり、その差はわずか5ポイントまで縮まった。

    4位でフィニッシュしたシャルル・ルクレールは167ポイントでランキング5位。スペインGPで2位に入ったマックス・フェルスタッペンは18ポイントを加え、145ポイントまで伸ばしたが、ランキングは6位のままとなっている。

    オスカー・ピアストリは8位の4ポイントを加えて120ポイントで7位。負傷によりスペインGPを欠場したアイザック・ハジャーは71ポイントで8位を維持した。

    レッドブル・レーシングのリアム・ローソンは6位に入り8ポイントを獲得。通算59ポイントとしてランキング9位につけている。10位は41ポイントのピエール・ガスリーとなっている。

    角田裕毅は20位 1ポイントのまま
    レーシングブルズの角田裕毅はスペインGP決勝を14位で終え、ポイントを獲得することはできなかった。

    前戦イタリアGPで今季初ポイントを獲得した角田裕毅は、合計1ポイントのままドライバーズランキング20位。チームメイトのアービッド・リンドブラッドはスペインGPで9位に入り2ポイントを追加し、31ポイントで11位となっている。

    また、7位に入ったフランコ・コラピントは6ポイントを加え、27ポイントでランキング12位。10位のニコ・ヒュルケンベルグは今季7ポイント目を獲得した。

    メルセデスが500ポイント突破
    コンストラクターズ選手権では、メルセデスがスペインGPで最大の収穫を得た。

    アントネッリの優勝による25ポイントとラッセルの5位による10ポイントを合わせて35ポイントを獲得し、通算503ポイント。今季初めて500ポイントの大台を突破した。

    2位フェラーリはルクレールの4位による12ポイントを加えて358ポイント。メルセデスとの差は145ポイントに拡大した。

    マクラーレンはノリスの3位とピアストリの8位によって19ポイントを獲得し、306ポイントで3位。フェラーリとの差は52ポイントとなっている。

    レッドブル・レーシングはフェルスタッペンの2位とローソンの6位で26ポイントを加え、230ポイントで4位。マクラーレンとの差は76ポイントとなった。

    5位レーシングブルズはリンドブラッドの9位による2ポイントを加えて77ポイント。6位アルピーヌはコラピントの7位によって68ポイントとなり、両チームの差は9ポイントに縮まった。

    以下、ハースが21ポイント、アウディが17ポイント、ウィリアムズが11ポイント、アストンマーティンが3ポイント。キャデラックは依然としてノーポイントとなっている。

    スペイングランプリ 2026年のF1世界選手権

    2026年F1ドライバーズランキング
    1.アンドレア・キミ・アントネッリ:292ポイント
    2.ジョージ・ラッセル:211ポイント
    3.ルイス・ハミルトン:191ポイント
    4.ランド・ノリス:186ポイント
    5.シャルル・ルクレール:167ポイント
    6.マックス・フェルスタッペン:145ポイント
    7.オスカー・ピアストリ:120ポイント
    8.アイザック・ハジャー:71ポイント
    9.リアム・ローソン:59ポイント
    10.ピエール・ガスリー:41ポイント
    11.アービッド・リンドブラッド:31ポイント
    12.フランコ・コラピント:27ポイント
    13.オリバー・ベアマン:18ポイント
    14.ガブリエル・ボルトレト:10ポイント
    15.ニコ・ヒュルケンベルグ:7ポイント
    16.カルロス・サインツJr.:6ポイント
    17.アレクサンダー・アルボン:5ポイント
    18.エステバン・オコン:3ポイント
    19.フェルナンド・アロンソ:3ポイント
    20.角田裕毅:1ポイント
    21.ランス・ストロール:0ポイント
    22.バルテリ・ボッタス:0ポイント
    23.セルジオ・ペレス:0ポイント

    2026年F1コンストラクターズランキング
    1.メルセデス:503ポイント
    2.フェラーリ:358ポイント
    3.マクラーレン:306ポイント
    4.レッドブル・レーシング:230ポイント
    5.レーシングブルズ:77ポイント
    6.アルピーヌ:68ポイント
    7.ハース:21ポイント
    8.アウディ:17ポイント
    9.ウィリアムズ:11ポイント
    10.アストンマーティン:3ポイント
    11.キャデラック:0ポイント

    スペインGPではランキング上位勢の順位そのものに大きな変動はなかったものの、アントネッリがラッセルとの差を81ポイントまで拡大。コンストラクターズでもメルセデスが500ポイントを突破し、フェラーリに145ポイント差をつけるなど、両選手権でリードをさらに広げる結果となった。

  • F1スペインGP 決勝 結果・タイムシート:アントネッリ優勝 角田裕毅14位

    F1スペインGP 決勝 結果・タイムシート:アントネッリ優勝 角田裕毅14位

    F1スペインGP 決勝の結果・タイムシート。9月13日(日)にマドリンクで2026年のF1世界選手権 第14戦 スペイングランプリの決勝レースが行われた。

    優勝はアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レーシングブルズ)は14位。アストンマーティン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが17位、ランス・ストロールはリタイアに終わった。

    ■ アントネッリがマドリンク初代ウイナー 今季8勝目
    2番グリッドからスタートしたアンドレア・キミ・アントネッリが57周のレースを制し、F1初開催となったマドリンクで初代ウイナーに輝いた。終盤はマックス・フェルスタッペンとランド・ノリスが接近したものの、アントネッリは首位を守り切って今季8勝目。ドライバーズ選手権でもリードを拡大した。

    ■ フェルスタッペン2位 ノリスとの攻防を制して表彰台
    マックス・フェルスタッペンは優勝したアントネッリから4.351秒差の2位。終盤にはノリスが1秒以内まで迫り、最終周には周回遅れを処理する際にフェルスタッペンがコース外へ出る場面もあった。ノリスはこの動きがなければオーバーテイクできたとしてチームに訴えたが、チェッカーではフェルスタッペンが0.738秒差で2位を守った。

    ■ ポールのノリスは3位 VSCとピットストップで勝機失う
    ポールポジションのランド・ノリスは好スタートから序盤に首位を築き、9周目にはアントネッリに4秒以上のリードを持っていた。しかし、VSCのタイミングと遅いピットストップが響いて後退。終盤はフェルスタッペンを追い詰めたものの、3位でレースを終えた。

    ■ ルクレール4位 ハードで49周まで引っ張る大胆戦略
    シャルル・ルクレールはハードタイヤでスタートし、セーフティカーやVSCの発生を待ちながら49周目までピットストップを遅らせる戦略を採用。一時はレースをリードし、最後は新品ソフトに交換してジョージ・ラッセルの前でコースに復帰した。表彰台には届かなかったが4位を確保した。

    ■ ラッセル5位 2ストップ戦略が裏目
    ジョージ・ラッセルは29周目に2度目のピットストップを行い、ハードタイヤへ交換。しかし、ハードタイヤのデグラデーションが予想より小さく、1ストップ勢に対する戦略上の優位を得られなかった。本人も無線で「なぜピットに入れた?」と疑問を呈し、最終的に5位に終わった。F1 TVのデビッド・クルサードも2ストップによって前方から大きく離されたと指摘した。

    ■ ローソン6位 レッドブルで自己最高クラスの結果
    リアム・ローソンは8番グリッドから2つ順位を上げて6位。レース中盤には古いタイヤでラッセルの攻撃を受けて順位を落とす場面もあったが、その後の展開を生かして上位に復帰し、レッドブルで貴重なポイントを獲得した。

    ■ 角田裕毅14位 リンドブラッドに5ポジション・約49.8秒差
    レーシングブルズの角田裕毅は15番グリッドから14位でフィニッシュ。チームメイトのアービッド・リンドブラッドは9位に入り、両者ともトップから1周遅れながら、角田はリンドブラッドから5ポジション、タイム換算で約49.8秒後方となった。スタート直後にはターン1でカルロス・サインツJr.と接触する場面もあり、ポイント獲得には届かなかった。

    ■ アストンマーティン・ホンダ苦戦 アロンソ17位でトップから2周遅れ
    アストンマーティン・ホンダは厳しい決勝となった。フェルナンド・アロンソは17位でチェッカーを受け、優勝したアントネッリから2周遅れ。ランス・ストロールはマシントラブルでストップして完走できず、ホームレースのアロンソを含めてポイントを獲得できなかった。

    ■ ハミルトンはブレーキトラブルで序盤リタイア
    ルイス・ハミルトンは序盤からブレーキの問題に見舞われ、9周目にピットへ戻ってリタイア。ストロールもマシントラブルでストップし、その後セルジオ・ペレスとカルロス・サインツJr.もリタイアした。大荒れも予想された初開催マドリンクだったが、セーフティカーや赤旗による波乱ではなく、マシントラブルと戦略が結果を大きく左右するレースとなった。

    スペイングランプリ

    F1スペインGP 決勝 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム GAP INT POS PIT
    1 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス ― ― ↑ 1 1
    2 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル +4.351 +4.351 ↑ 1 1
    3 4 ランド・ノリス マクラーレン +5.089 +0.738 ↓ 2 1
    4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ +29.116 +24.027 ↑ 1 1
    5 63 ジョージ・ラッセル メルセデス +29.829 +0.713 ↑ 1 2
    6 30 リアム・ローソン レッドブル +86.746 +56.917 ↑ 2 1
    7 43 フランコ・コラピント アルピーヌ +94.281 +7.535 ↑ 2 1
    8 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン +95.839 +1.558 ↓ 1 1
    9 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1L +13.440 ↑ 1 1
    10 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1L +0.890 ↑ 1 1
    11 31 エステバン・オコン ハース 1L +3.845 ↑ 2 1
    12 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1L +11.009 ↑ 2 1
    13 5 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1L +2.237 ↓ 1 1
    14 22 角田裕毅 レーシングブルズ 1L +31.774 ↑ 1 1
    15 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1L +26.049 ↑ 1 1
    16 87 オリバー・ベアマン ハース 1L +3.751 ↑ 6 2
    17 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 2L +41.124 - 0 2
    18 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 3L 1L ↑ 1 2
    DNF 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ RETIRED ― ↑ 1 3
    DNF 11 セルジオ・ペレス キャデラック RETIRED ― ↓ 2 2
    DNF 18 ランス・ストロール アストンマーティン STOP ― - 0 0
    DNF 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ RETIRED ― ↓ 18 1
  • 角田裕毅 F1スペインGP新コースを解説「縁石を使ってマシンを回す」

    角田裕毅 F1スペインGP新コースを解説「縁石を使ってマシンを回す」

    角田裕毅は、2026年F1スペインGPの金曜フリー走行を終え、新設されたマドリンクをスカイパッドで詳細に解説した。高速コーナーや縁石を積極的に使えるレイアウトを「サウジみたい」と表現し、「間違いなく楽しんでいる」と好印象を語った。

    一方で、ターン13のブレーキングでは路面のバンプがマシンを不安定にさせ、終盤の高速区間ではわずかなフロントタイヤのロックアップがその後のグリップにも影響すると説明。

    FP2でトップ10に入った角田だが、赤旗やトラフィックでアタックをまとめ切れなかったとして、予選に向けて「改善できる場所はたくさんある」と手応えを示した。

    「カート時代みたい」縁石を積極的に使えるマドリンク
    FP2終了後、角田裕毅はSky Sports F1のスカイパッドに登場。元F1ドライバーのアンソニー・デビッドソンとともに自身のオンボード映像を確認しながら、マドリンクでの1周を振り返った。

    「間違いなく楽しい一日でした。新しいコースですし、ここの特徴は縁石をかなり使えることですね」

    デビッドソンが、縁石を避けるのではなく積極的に使ってマシンを回頭させていることを指摘すると、角田もその感覚を楽しんでいると説明した。

    「カート時代に戻ったような感じです。縁石にアグレッシブに乗って、それを使ってマシンを回していく。すごくいい感覚です」

    マドリンクには完全な直線ではないものの、長時間フルスロットルとなる高速区間がある。その先のブレーキングについて、角田は難しさをこう説明した。

    「少し複合的な区間になっていて、ここのブレーキングはかなり難しいです。曲がりながらブレーキングするのでフロントをロックしやすい。でも、できる限りプッシュしたいですし、ここでも縁石をかなり使えます」

    ブラインドの高速区間「サウジみたい」
    さらに角田が難所として挙げたのが、上り勾配の先に待つブラインドコーナーだ。

    「完全にブラインドです。エイペックスを越えてからようやく分かるような感じです。通常なら50mのボードを目印にします」

    そこから壁が迫る高速区間へと続き、出口ではマシンがスナップする場面もあった。それでも角田は、このセクションを気に入っているという。

    「楽しいですよ。高速コーナーで、ここはサウジみたいな感じです。すごくいいですね。ただ、少しバンピーです」

    ラ・モニュメンタル(La Monumental)の速度に驚き
    角田が特に印象を受けたのが、ターン12のバンクコーナー、ラ・モニュメンタル(La Monumental)だった。

    「今日かなり驚いたのは、このバンクでどれだけスピードを維持できるかということです。本当にかなりの速度で走れます」

    一方、ここではエネルギーデプロイメントもラップの組み立てを左右する。

    「少しデプロイメントに制限されていましたけど、もっと使えるなら、ここは簡単にさらに速く走れると思います」

    デビッドソンからバッテリーのエネルギーをどこで使うかについて尋ねられると、角田はターン12とターン13の間でドライバー自身が配分を調整していると明かした。

    「バランスですね。ターン12の進入でもっとプッシュしたければ、ターン13に向けて使えるデプロイメントは少なくなります。どの部分で使いたいかによります」

    「ターン13に向けてデプロイメントを使いたいなら、ターン12では少しセーブする必要があります」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) マドリング

    リンドブラッドがクラッシュしたターン13「僕も苦戦した」
    FP2ではチームメイトのアービッド・リンドブラッドがターン13でリアを失い、バリアにクラッシュ。この事故によって赤旗が出された。

    角田自身も、このコーナーには難しさを感じていたという。

    「ここは難しいです。簡単ではないですし、僕も苦戦していました。すべては自信ですね。それにブレーキング中に小さなバンプがあって、それがマシンをかなり不安定にすることがあります」

    「アービッドとも話しましたけど、あのバンプが少し不安定さを生み出していると思います」

    小さなロックアップでも「その後のグリップに影響する」
    ターン16から17にかけても、ステアリングを切りながら減速する難しいブレーキングが待ち受ける。

    角田によれば、ここでは目に見えないほど小さなタイヤロックでも、その後のコーナーに影響を及ぼすという。

    「ほんの小さな、わずかなロックアップでもタイヤ温度に影響します。それによってフロントのグリップ性能も変わります」

    「見た目では大きなロックアップに見えなくても、その後のコーナーでグリップレベルに影響します。もちろんブレーキングを手前で終わらせすぎたくはないですけど、オーバーシュートしすぎるのも避けたい。フロントタイヤの温度が上がりすぎてしまいますから」

    高速シケインは「ラップタイムを大きく稼げる」
    終盤のターン18から19は、FIA F2でもクラッシュが発生した高速セクションだ。

    「ここは徐々に自信を積み上げていきたい場所です。壁もかなり近いですけど、僕はこの部分が好きです」

    「短いセクターですけど、同時にグリップに制限される場所でもあります。ここではかなりラップタイムを稼げますし、大きな差をつけることもできます。すべては自信ですね」

    角田はマドリンク全体について、「すごくチャレンジングで、少しスケッチーなコースですけど、間違いなく楽しんでいますし、たくさん学んでいます」と語った。

    赤旗とトラフィックでアタックを妥協
    FP2の自身のラップについて、角田はまだ改善の余地が大きいと分析している。

    「改善できる場所はたくさんあります。このランは赤旗とトラフィックによって妥協を強いられました」

    「もちろん完璧なラップを目指していますし、それを予選でできれば最高です。すべてのコーナーに数ミリ秒だったり、数十分の一秒だったり、まだ稼げるところがあります。それが明日に向けた宿題ですね」

    FP1ではパワーステアリングの問題によって走行時間を失った角田だが、FP2ではトップ10に入り、新コースで着実にペースを引き上げた。赤旗とトラフィックによってまだ1周を完全にはまとめ切れておらず、土曜日の予選ではマドリンクへの理解をどこまでラップタイムにつなげられるかが焦点となる。