角田裕毅 F1スペインGP新コースを解説「縁石を使ってマシンを回す」

角田裕毅 F1スペインGP新コースを解説「縁石を使ってマシンを回す」

角田裕毅は、2026年F1スペインGPの金曜フリー走行を終え、新設されたマドリンクをスカイパッドで詳細に解説した。高速コーナーや縁石を積極的に使えるレイアウトを「サウジみたい」と表現し、「間違いなく楽しんでいる」と好印象を語った。

一方で、ターン13のブレーキングでは路面のバンプがマシンを不安定にさせ、終盤の高速区間ではわずかなフロントタイヤのロックアップがその後のグリップにも影響すると説明。

FP2でトップ10に入った角田だが、赤旗やトラフィックでアタックをまとめ切れなかったとして、予選に向けて「改善できる場所はたくさんある」と手応えを示した。

「カート時代みたい」縁石を積極的に使えるマドリンク
FP2終了後、角田裕毅はSky Sports F1のスカイパッドに登場。元F1ドライバーのアンソニー・デビッドソンとともに自身のオンボード映像を確認しながら、マドリンクでの1周を振り返った。

「間違いなく楽しい一日でした。新しいコースですし、ここの特徴は縁石をかなり使えることですね」

デビッドソンが、縁石を避けるのではなく積極的に使ってマシンを回頭させていることを指摘すると、角田もその感覚を楽しんでいると説明した。

「カート時代に戻ったような感じです。縁石にアグレッシブに乗って、それを使ってマシンを回していく。すごくいい感覚です」

マドリンクには完全な直線ではないものの、長時間フルスロットルとなる高速区間がある。その先のブレーキングについて、角田は難しさをこう説明した。

「少し複合的な区間になっていて、ここのブレーキングはかなり難しいです。曲がりながらブレーキングするのでフロントをロックしやすい。でも、できる限りプッシュしたいですし、ここでも縁石をかなり使えます」

ブラインドの高速区間「サウジみたい」
さらに角田が難所として挙げたのが、上り勾配の先に待つブラインドコーナーだ。

「完全にブラインドです。エイペックスを越えてからようやく分かるような感じです。通常なら50mのボードを目印にします」

そこから壁が迫る高速区間へと続き、出口ではマシンがスナップする場面もあった。それでも角田は、このセクションを気に入っているという。

「楽しいですよ。高速コーナーで、ここはサウジみたいな感じです。すごくいいですね。ただ、少しバンピーです」

ラ・モニュメンタル(La Monumental)の速度に驚き
角田が特に印象を受けたのが、ターン12のバンクコーナー、ラ・モニュメンタル(La Monumental)だった。

「今日かなり驚いたのは、このバンクでどれだけスピードを維持できるかということです。本当にかなりの速度で走れます」

一方、ここではエネルギーデプロイメントもラップの組み立てを左右する。

「少しデプロイメントに制限されていましたけど、もっと使えるなら、ここは簡単にさらに速く走れると思います」

デビッドソンからバッテリーのエネルギーをどこで使うかについて尋ねられると、角田はターン12とターン13の間でドライバー自身が配分を調整していると明かした。

「バランスですね。ターン12の進入でもっとプッシュしたければ、ターン13に向けて使えるデプロイメントは少なくなります。どの部分で使いたいかによります」

「ターン13に向けてデプロイメントを使いたいなら、ターン12では少しセーブする必要があります」

角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) マドリング

リンドブラッドがクラッシュしたターン13「僕も苦戦した」
FP2ではチームメイトのアービッド・リンドブラッドがターン13でリアを失い、バリアにクラッシュ。この事故によって赤旗が出された。

角田自身も、このコーナーには難しさを感じていたという。

「ここは難しいです。簡単ではないですし、僕も苦戦していました。すべては自信ですね。それにブレーキング中に小さなバンプがあって、それがマシンをかなり不安定にすることがあります」

「アービッドとも話しましたけど、あのバンプが少し不安定さを生み出していると思います」

小さなロックアップでも「その後のグリップに影響する」
ターン16から17にかけても、ステアリングを切りながら減速する難しいブレーキングが待ち受ける。

角田によれば、ここでは目に見えないほど小さなタイヤロックでも、その後のコーナーに影響を及ぼすという。

「ほんの小さな、わずかなロックアップでもタイヤ温度に影響します。それによってフロントのグリップ性能も変わります」

「見た目では大きなロックアップに見えなくても、その後のコーナーでグリップレベルに影響します。もちろんブレーキングを手前で終わらせすぎたくはないですけど、オーバーシュートしすぎるのも避けたい。フロントタイヤの温度が上がりすぎてしまいますから」

高速シケインは「ラップタイムを大きく稼げる」
終盤のターン18から19は、FIA F2でもクラッシュが発生した高速セクションだ。

「ここは徐々に自信を積み上げていきたい場所です。壁もかなり近いですけど、僕はこの部分が好きです」

「短いセクターですけど、同時にグリップに制限される場所でもあります。ここではかなりラップタイムを稼げますし、大きな差をつけることもできます。すべては自信ですね」

角田はマドリンク全体について、「すごくチャレンジングで、少しスケッチーなコースですけど、間違いなく楽しんでいますし、たくさん学んでいます」と語った。

赤旗とトラフィックでアタックを妥協
FP2の自身のラップについて、角田はまだ改善の余地が大きいと分析している。

「改善できる場所はたくさんあります。このランは赤旗とトラフィックによって妥協を強いられました」

「もちろん完璧なラップを目指していますし、それを予選でできれば最高です。すべてのコーナーに数ミリ秒だったり、数十分の一秒だったり、まだ稼げるところがあります。それが明日に向けた宿題ですね」

FP1ではパワーステアリングの問題によって走行時間を失った角田だが、FP2ではトップ10に入り、新コースで着実にペースを引き上げた。赤旗とトラフィックによってまだ1周を完全にはまとめ切れておらず、土曜日の予選ではマドリンクへの理解をどこまでラップタイムにつなげられるかが焦点となる。