マックス・フェルスタッペンは、2026年F1スペインGPの予選で3番手を獲得。レッドブル・レーシングのマシンには改善を感じた一方、決勝については「抜けるコーナーがない」とマドリンクのレイアウトに厳しい評価を下した。
フェルスタッペンは1分31秒964を記録し、ポールポジションのランド・ノリスから約0.1秒差の3番手。フェラーリ勢を上回って2列目を確保した。
今季は予選トップ3に入る機会が多くなかったこともあり、結果には満足感を示している。
「トップ3なら満足できる」
「僕たちとしてはとても強い予選だった。トップ3という結果にはかなり満足できると思う」
「セットアップにいくつかいい改善を加えて、マシンをいいウインドウに入れることができた。Q1からQ3まで走るたびに積み上げていけたし、ずっと上位で競争力を保つことができた」
予選直後のインタビューでも、フェルスタッペンはマシンについて「正直、かなりまともなウインドウに入っていた」と説明した。
「僕たちにとって予選トップ3に入れたのはいいことだ。満足できる」
予選に向けてマシンの感触はさらに改善し、自分が望む形でコーナーを攻められるようになった。
「予選ではマシンをかなりいい感触にすることができたし、自分が好きなようにコーナーを攻められた。だから、僕たちにとってはとてもいい結果だと思う」
最終セクターのデプロイメントが課題
一方で、ポール争いで最後まで残った課題がラップ終盤のエネルギーデプロイメントだった。
「ポールにはかなり近かったけど、実際にタイムを失ったのはほぼ最終セクターだった」
「まだ改善の余地はある。特に最終セクターだ。そこでデプロイメント戦略に少し苦しみすぎていたと思う。今後に向けて学ばなければならない部分だ」
公式記者会見でもフェルスタッペンは、ライバルとの違いをより具体的に説明している。
「僕たちが少し苦しんでいるのはいつも最終セクターだ。ライバルたちと同じようなデプロイメントができていないようで、それによってタイムを合わせるのがかなり難しくなる」
それでもQ1からQ3まで大きなミスなくタイムを積み上げることができ、自身のドライビングについて大きな取りこぼしはなかったと感じている。
「Q1からQ2、Q3までいい形で進歩できた。自分として大きく取りこぼしたものはないと思う。マシンには僕たちが分かっているいくつかの制約があって、それに最終セクターのデプロイメントも完全にはうまくできていなかった」
Q2ではトップタイムを記録したものの、フェルスタッペンは新品タイヤを2セット使用していたため、ライバルとの単純比較はできないとした。
「僕は2セット使った数少ないドライバーのひとりだったと思うから、公平な比較ではない」
「速くても抜けない」
決勝でノリスやアントネッリに挑戦できるかと聞かれると、フェルスタッペンはマドリンク最大の問題としてオーバーテイクの難しさを挙げた。
「厳しいと思う。仮にベストケースで自分たちの方が速かったとしても、抜けない。抜けるコーナーがないからね」
「だから、前のドライバーがかなり激しくデグラデーションすることに頼る必要がある。ロングランは全員かなり厳しくて、デグラデーションも大きかった。それが明日の重要なポイントになると思う」
そして冗談交じりにこう付け加えた。
「それでも、どのコーナーで抜けばいいのかを見つけないといけないけどね」

タイヤ管理と戦略が決勝の鍵
レッドブルも、フリー走行で確認されたタイヤの厳しさを決勝最大のポイントとして挙げている。
「長いレースになるし、タイヤには厳しい。だから、タイヤをうまく管理して、そこから最大限を引き出すことが重要になる。そこから何ができるか見てみよう」
フェルスタッペンはチームの公式コメントでも、タイヤライフをコントロールできるかどうかがライバルとの戦いを左右すると語った。
「プラクティスを見れば、タイヤライフが非常に重要になることは分かっている。ライバルと戦いたければ、そこをしっかり管理しなければならない」
「ここではオーバーテイクのチャンスがなかなかないし、抜くのは簡単ではない。だから戦略を正しく決めることが重要になる。それができれば、レースに向けていいマシンがあると思う」
ラ・モニュメンタルは「バッテリーがなくなる」
注目を集めているバンクコーナー、ラ・モニュメンタル(La Monumental)についても、フェルスタッペンはF1マシンでは見た目ほど難しいコーナーではないと説明した。
「全開で行きたかったけど、バッテリーがなくなる。だから、よりいいデプロイメントにするためにリフトする。それが僕のラ・モニュメンタル体験だよ」
「バンク自体はクールだけど、逆にした方がよかったと思う。最初をもっとバンクさせて、そこから徐々にフラットにしていく感じだね」
「F1マシンにはものすごいダウンフォースがある。他のカテゴリーの方が難しいと思う。他のカテゴリーでは簡単に全開という感じには見えなかった」
コース設計を批判「ドライバーの意見を取り入れるべき」
フェルスタッペンはマドリンクの路面グリップやイベントそのものについては高く評価する一方、レースを成立させるためのレイアウトには改善が必要だと主張した。
「グリップは好きだ。舗装はいい仕事をしたと思う。新しいコースなのに、すでに少しバンピーすぎる場所はあるけどね」
「でも前にも言ったように、抜けない。いくつかのブレーキングゾーンでは、ブレーキングしながらステアリングを切らなければならないような形にするべきではない。それではオーバーテイクができない」
今後のサーキット設計ではF1ドライバーからの意見をより積極的に取り入れるべきだとも訴えた。
「将来的にはコース設計にドライバーからのインプットを取り入れることも大きな助けになると思う」
「いつも『スペースがないから』と言われるけど、それはナンセンスだ。サーキットには必ずオーバーテイクの機会を作る方法がある」
ただし、初開催イベントの運営面については評価している。
「イベントそのものはすごくクールだ。彼らは素晴らしい仕事をしたと思う。コースをこれだけ早く使える状態にしたこともそうだし、シミュレーター用の情報共有もよかった」
「でも、よりいいレースやオーバーテイクを望むなら、変更できるコーナーはいくつかあると思う」
今季は予選トップ3が多くなかったフェルスタッペンにとって、3番手はポジティブな結果となった。レッドブルもセットアップを改善し、決勝に向けて「いいマシン」があるとの手応えを得ている。ただし、前方のノリスとアントネッリに仕掛けるには、大きなタイヤデグラデーションを管理しながら戦略でチャンスを作ることが重要になりそうだ。