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  • ルーベンス・バリチェロ 元F1ドライバーが54歳でFIA世界カート選手権に復帰

    ルーベンス・バリチェロ 元F1ドライバーが54歳でFIA世界カート選手権に復帰

    元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロが、54歳でFIA世界カート選手権の舞台に復帰する。世界選手権への参戦は2016年以来、約10年ぶりとなる。

    その前にはF1イタリアGPが開催されるモンツァで、かつてのチームメイトであるミハエル・シューマッハへのトリビュート企画に参加。フェラーリF2002をドライブする予定で、バリチェロにとって思い出深いマシンと再会することになる。

    54歳でFIA世界カート選手権に参戦
    ルーベンス・バリチェロは9月18日から20日にル・マンで開催されるFIA Karting世界選手権のKZ2 Mastersに出場する。

    バリチェロがFIA世界カート選手権に参戦するのは2016年以来。当時は2011年末にF1キャリアを終えた後も、さまざまなカテゴリーで現役活動を続けていた。

    今回のル・マン戦は、バリチェロ自身のプロジェクト「Barrichello Kart by Birel ART」にとっても重要な一戦となる。FIAのギアボックス付きカテゴリーに同プロジェクトが初めて参戦するためだ。

    KZ2 Mastersは、経験豊富なドライバーを対象とした国際カート界の主要カテゴリーのひとつ。今回の世界選手権参戦によって、バリチェロの名を冠したプロジェクトも新たな段階へ踏み出す。

    バリチェロはすでにル・マンで開催された準備レースにも出場しており、コースやマシンへの適応を進めている。

    そのレースではグループ予選3番手を記録し、予選ヒートでも複数回トップ5に入った。決勝では10番手前後で争うなど、世界選手権を前に一定の手応えを得ている。

    この実戦参加を通じて、バリチェロ自身がル・マンの要求に慣れるだけでなく、Barrichello Kart by Birel ARTの競争力を確認する機会にもなった。

    ルーベンス・バリチェロ F1 イタリアグランプリ

    モンツァではシューマッハのF2002をドライブ
    カートの世界選手権に向かう前に、バリチェロはF1イタリアGPが開催されるモンツァでも大きな注目を集める。

    フェラーリがミハエル・シューマッハを称えるために行うトリビュート企画の一環として、バリチェロは土曜日にシューマッハがドライブしたフェラーリF2002のステアリングを握る。

    F2002はF1史上でも特に象徴的なフェラーリの1台だ。シューマッハはこのマシンとともに2002年のF1ワールドチャンピオンに輝き、フェラーリは圧倒的な強さでシーズンを支配した。

    当時シューマッハのチームメイトだったバリチェロもフェラーリの成功に大きく貢献。2002年にはドライバーズランキング2位となり、フェラーリの黄金時代を支えた。

    今回のモンツァでは、そのキャリアを代表する時代と深く結びついたF2002を再びドライブすることになる。

    かつてガレージを共有したシューマッハへのトリビュート、そして約10年ぶりとなるFIA世界カート選手権への復帰。54歳となったバリチェロにとって、9月は自身のモータースポーツ人生を象徴する2つの舞台に立つ特別な期間となりそうだ。

  • フェルナンド・アロンソ F1イタリアGP初日「エンジン 振動 トップスピードがない」

    フェルナンド・アロンソ F1イタリアGP初日「エンジン 振動 トップスピードがない」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行で苦戦を強いられた。FP2では電気系トラブルによって走行開始が遅れ、コースに出てからもストレートでのトップスピード不足や振動に不満を訴え、19番手に終わった。

    パワーユニット性能の重要性が高いモンツァは、アストンマーティン・ホンダにとって厳しい週末になることが事前から予想されていた。実際に金曜日はその弱点が表面化し、アロンソはFP1で21番手、FP2でもトップから2.468秒差の19番手と下位に沈んだ。

    電気系トラブルでFP2のスタートに出遅れ
    アロンソのFP2は、走り始める前から予定通りには進まなかった。マシンに電気系の問題が発生し、セッション序盤をガレージで過ごすことになった。

    チームは問題を解決してアロンソをコースへ送り出したものの、失った走行時間は大きく、他のドライバーより少ない周回数でセットアップやタイヤの確認を進めなければならなかった。

    FP1でもアロンソはコースを外れ、グラベルに片側のタイヤを落とす場面があり、アタックラップのひとつを失っていた。初日はセッションを通じて十分なリズムを築くことが難しい展開となった。

    「エンジン ストレート 振動 トップスピードがない」
    FP2でようやく走行を開始したアロンソだったが、今度はモンツァの長いストレートでマシンの弱点に直面した。

    チームから無線でマシンの感触を尋ねられると、アロンソは問題点を端的に並べた。

    「エンジン、ストレート、振動。トップスピードがない」

    高速区間がラップの大部分を占めるモンツァでは、ストレートスピードの不足がそのままラップタイムに影響する。アロンソの無線からも、コーナーだけではなく直線区間でタイムを失っていることへのフラストレーションがうかがえた。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    モンツァでアストンマーティン・ホンダの弱点が表面化
    アストンマーティンはハンガリーGPでアップデートを投入して以降、以前より競争力を高めてきた。しかし、長いストレートを持つモンツァは、その改善だけでは補いきれない弱点が出やすいサーキットと事前から警戒されていた。

    実際、アロンソはFP2で1分25秒027。トップのジョージ・ラッセルが記録した1分22秒559から2.468秒遅れの19番手となった。

    チームメイトのランス・ストロールもドライバビリティとパワーを課題として挙げており、モンツァ初日の結果はアストンマーティン・ホンダが高速サーキットで依然として厳しい状況にあることを示すものとなった。

    土曜日に向けて限られた時間で改善へ
    アロンソにとっては、単純なパフォーマンス不足だけでなく、FP2序盤の電気系トラブルによって十分な走行時間を確保できなかったことも痛手となった。

    金曜日に予定していたプログラムを完全には消化できなかったなか、土曜日のFP3では予選に向けたセットアップを詰めると同時に、ストレートスピードや振動といった問題を可能な限り改善する必要がある。

    ハンガリー以降に上向いていたアストンマーティン・ホンダだが、モンツァでは再び厳しい現実に直面した。アロンソが無線で挙げた「エンジン」「ストレート」「振動」「トップスピード」という課題をどこまで解消できるかが、予選に向けた大きな焦点となる。

  • ランス・ストロール F1イタリアGP初日最下位「ドライバビリティとパワーに課題」

    ランス・ストロール F1イタリアGP初日最下位「ドライバビリティとパワーに課題」

    ランス・ストロールは、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、アストンマーティン・ホンダがドライバビリティとパワーの両面で改善を必要としていると認めた。FP1は20番手、FP2では22番手に終わり、「現実的に厳しい週末になる」と覚悟を示した。

    ストロールはFP1で1分26秒066を記録して20番手。FP2では1分25秒253までタイムを縮めたものの、トップのジョージ・ラッセルから2.694秒差の22番手となり、初日の最後尾でセッションを終えた。

    「ほぼ予想していた通り」
    モンツァ初日の結果について、ストロールは厳しい状況が想定外だったわけではないと振り返った。

    「今日はほぼ予想していた通りだった。まだ改善しなければならない部分がたくさんある。特にドライバビリティとパワーだ」

    長いストレートを特徴とするモンツァでは、マシンの効率やパワーユニットの性能がラップタイムに大きく影響する。ストロールは初日の走行を終え、現在のパッケージが望んでいるレベルにはまだ達していないとの認識を示した。

    「マシンはまだ僕たちが望んでいるところにはない。だから、まだやるべきことがある」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    FP2は22番手「厳しい週末になる」
    FP1から約0.8秒タイムを縮めたストロールだったが、FP2では順位を22番手まで落とした。トップとのタイム差だけでなく、中団勢との間にも差があり、土曜日に向けてパフォーマンスを引き上げる必要がある。

    ストロール自身も現状を楽観視しておらず、予選と決勝を含めて厳しい週末になるとの見通しを示した。

    「現実的に考えれば、僕たちにとって厳しい週末になる。でも、作業を続けて、何ができるか見ていく」

    それでも金曜日は大きなトラブルなく周回を重ね、マシンの改善に向けたデータを収集した。初日の結果を踏まえ、夜間にセットアップを見直して土曜日のFP3と予選に備えることになる。

    「改善し続けるだけ」
    セッション後のインタビューで、この世代のF1マシンで初めてモンツァを走った感触を聞かれたストロールは、「悪くなかった」と簡潔に回答した。

    さらに、残りの週末への期待を問われても多くを語ることはなく、やるべきことは明確だとした。

    「改善できるように取り組み続けるだけだ」

    ストロールにとってイタリアGP初日は、ドライバビリティとパワーという課題が改めて浮き彫りになる一日となった。FP2では22番手に沈んだだけに、金曜日に収集したデータを生かし、土曜日までにどこまでマシンを改善できるかが焦点となる。

  • 岩佐歩夢 F1イタリアGPのFP1で17番手「RB22には改善できる余地がある」

    岩佐歩夢 F1イタリアGPのFP1で17番手「RB22には改善できる余地がある」

    岩佐歩夢は、2026年F1イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)にレッドブル・レーシングから出走し、17番手でセッションを終えた。マックス・フェルスタッペンに代わってRB22をドライブし、空力データ収集からパフォーマンスランまで幅広いプログラムを担当した。

    モンツァ特有のエネルギーマネジメントにも取り組んだ岩佐歩夢は、チームにとって重要なデータを収集できたと手応えを口にした。

    テクニカルディレクターのピエール・ワシェも「今回も素晴らしい仕事をしてくれた」と評価し、セットアップ面でもフェルスタッペンにつながる有益なフィードバックをもたらしたと称賛した。

    岩佐歩夢 レッドブルRB22でモンツァFP1を走行
    岩佐歩夢はFP1で1分24秒873を記録して17番手。セッション序盤にはマシンにエアロレーキを装着し、空力データの収集を担当した。その後はよりパフォーマンスを重視した走行へ移行した。

    「うまくいったセッションだったと思います。今シーズン序盤にバルセロナで走ったセッションとかなり似たランプランで、セッションの最初にはマシンにレーキを装着していました」

    「パフォーマンスを重視した走行に切り替える前に、多くの空力データを収集できました。それは良かったですし、週末の残りに向けて貴重な情報を得られたと思います」

    岩佐歩夢にとって、モンツァでF1マシンを走らせること自体も貴重な経験となった。

    「F1マシンでFP1を走ることは、ドライバーにとって常に非常に大きな経験になります。こうしたセッションを走る機会を得るたびに、いつも何かを学んでいますし、すべてのセッションが重要です。特にここでは、新しいレギュレーションのマシンということもあります」

    モンツァ特有のエネルギーマネジメントもテスト
    走行後のインタビューで岩佐歩夢は、モンツァでのFP1について「F1マシンでここモンツァを走れるのは、いつでも素晴らしい瞬間です」と振り返った。

    「いい経験になりました。今回はかなり違った経験でした。特にこのサーキット自体がエネルギーマネジメントの面でかなり難しいからです」

    2026年型F1マシンでは、長いストレートを持つモンツァで電気エネルギーをどのように使用し、回生するかが大きなポイントとなる。岩佐歩夢も空力テスト終了後、その領域を含めたテストに取り組んだ。

    「セッションの最初には空力テストがありました。チームとしてかなり重要な作業でした。その後はパフォーマンスランを行って、エネルギー関連についてもいくつかテストしました」

    「でも、セッション全体としてはかなりうまくいったと思います」

    「改善できる余地は確実にある」RB22の感触を説明
    レーシングブルズのマシンが比較的扱いやすいオールラウンダーである一方、レッドブルのRB22はピークの性能が高いものの、その領域を引き出すことが難しいマシンなのではないかと問われた岩佐歩夢は、現時点で結論を出すのは難しいとした。

    「この段階で判断するのは難しいです。まだFP3と予選がありますから。ただ、確実に改善できる余地はあるように思います」

    岩佐歩夢自身もコクピットから、エネルギーマネジメントだけではなく、マシンそのものにも改善の余地を感じ取っていたという。

    「ドライバーとしてマシンに乗っていても、マシンの挙動やパフォーマンスそのものについて改善できる部分があると感じました」

    「ですから、エネルギーマネジメントだけではありません。すべてをうまくまとめる必要があると思います。でも、ドライバーとして自分がマシンの中でいい仕事をできて、チームにも十分にいいフィードバックを与えられていたらと思います」

    岩佐歩夢(レッドブル・レーシング)

    F1リザーブとスーパーフォーミュラを両立
    岩佐歩夢は2026年、レッドブルのリザーブドライバーとしてF1チームに帯同する一方、日本ではスーパーフォーミュラにも参戦している。今回のFP1も、その多忙なプログラムの一環となった。

    「リザーブとして、僕は常にチームについています。レースウイークにはいつもシミュレーターで作業しています」

    「もちろんFP1を走るときにはチームと一緒にいて、できる限り自分の仕事をします。でも同時に、日本ではスーパーフォーミュラもあります。なので、自分にできることをすべてやっています」

    ピエール・ワシェ「岩佐は今回も素晴らしい仕事をした」
    レッドブルのテクニカルディレクターを務めるピエール・ワシェも、岩佐歩夢のFP1での仕事を高く評価した。単に周回を重ねただけではなく、空力テストをこなしながら午後にマシンへ戻るフェルスタッペンのセットアップにつながる情報を提供したことを強調している。

    「午前中はマックスに代わって岩佐に走ってもらったが、今回も素晴らしい仕事をしてくれた。空力テストで収集しなければならないデータが多く、こなすべきことがたくさんあった。その後はマックスに向けてセットアップの方向性も示そうとしてくれた」

    「その点でもいい仕事をしてくれたし、我々は彼を頼りにできることを分かっている」

    岩佐歩夢が収集したデータを引き継いだフェルスタッペンはFP2で9番手。レッドブルはマシンバランスに課題を抱えており、予選に向けて夜間のセットアップ作業を進めることになる。そのなかで、岩佐歩夢がFP1で積み上げた空力データとフィードバックも、RB22を改善するための重要な材料となりそうだ。

  • リアム・ローソン レーシングブルズF1の速さに驚かず「開発がすべて機能している」

    リアム・ローソン レーシングブルズF1の速さに驚かず「開発がすべて機能している」

    リアム・ローソンは、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、レッドブルでFP1を4番手、FP2を12番手で終えた。FP2ではショートランよりも決勝を見据えたロングランを重視しており、順位以上に多くのデータを得られた「生産的な一日」だったと振り返った。

    アイザック・ハジャーの負傷に伴いレッドブルをドライブするローソンは、FP1で1分23秒433を記録して4番手。

    FP2では1分23秒660で12番手だったものの、セッションの大部分をロングランに費やし、ソフトとハードの両方で決勝に向けた確認を進めた。

    FP1は4番手「生産的な一日だった」
    ローソンはFP1でソフトタイヤを2セット使用し、上位勢に割って入る4番手でセッションを終えた。午後のFP2ではプログラムを大きく変え、決勝を意識した走行に重点を置いた。

    「悪くなかった。生産的な一日だったと思う」

    「FP2ではほとんどの時間をロングランに使った。最初にショートランをして感触は悪くなかったし、その後はソフトとハードで2回のロングランを行った。僕にとってはいい学習になった」

    ローソンはFP2で35周を走行。レッドブルの公式コメントでも「今日はロングラン、特にFP2にかなり集中していた」と説明しており、ショートランを十分に行っていないことから、土曜日は予選を見据えた作業に重点を移す考えを示した。

    「今日は多くの周回を走ったけど、ショートランはそれほど多くやっていない。だから明日はそこに集中することになると思う」

    前戦の課題を踏まえ決勝ペースを確認
    ローソンがロングランを重視した背景には、前戦オランダGPでの経験もある。ザントフォールトでは予選より決勝で苦戦したことから、モンツァではレースコンディションでのマシンの挙動を重点的に確認した。

    「ザントフォールトでは予選に比べて決勝の方がかなり苦戦した。だから、そこから学べることをできるだけ学ぼうとしている」

    FP2ではマックス・フェルスタッペンもマシンバランスに苦戦。フロントウイングを変更するなど調整を続けたが9番手にとどまり、ローソンも12番手と、レッドブルにとっては予選に向けて改善が必要な初日となった。

    ローソンは特に、モンツァで上位勢が発揮しているダウンフォースレベルとの差を課題に挙げた。

    「トップ勢と比べると、ここで彼らが出しているようなダウンフォースには間違いなく僕たちは届いていない。でも、今日はいくつかいい学びがあったので、明日何ができるか確認していく」

    予選ではフェルスタッペンへのトウも選択肢
    長いストレートを持つモンツァでは、予選で他車のトウを利用することによるタイムゲインが大きい。ローソンには、フェルスタッペンにトウを与える戦略を採用する可能性についても質問が飛んだ。

    「もちろん、それは話し合うことになるし、プランを決めることになると思う」

    具体的な戦略については明言しなかったものの、レッドブルが2台の位置関係を利用した予選戦略を検討する可能性を認めた。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    レーシングブルズの速さに「驚いていない」
    FP2では、ローソンが今季ドライブしてきたレーシングブルズも速さを見せた。アービッド・リンドブラッドが7番手、角田裕毅が10番手に入り、ローソンのレッドブルを上回った。

    直前まで乗っていたレーシングブルズがモンツァでもレッドブルと近いラップタイムを記録していることについて、ローソンは驚きではないと語った。

    「レーシングブルズが進歩していることを考えれば驚きではない。正直、僕たちは一年を通してとても強かったし、投入されてきた開発もすべてうまく機能している。だから驚いてはいない」

    さらに、将来的にレーシングブルズへ戻ることを念頭に置いた発言も飛び出した。

    「僕が戻ったときにも速いマシンだと分かっているのは、もちろん楽しみなことだ。でも、2台はドライビングという意味ではまったく違う。それなのに似たようなラップタイムを出しているのは、かなりクレイジーだ」

    FP1の4番手からFP2では12番手へ順位を落としたローソンだが、FP2はロングランを中心としたプログラムだったため、単純な順位だけでは初日の内容を判断できない。決勝に向けたデータを蓄積した一方、レッドブルにはトップ勢とのダウンフォース差という課題も残った。

    土曜日はショートランと予選パフォーマンスに重点を移す。フェルスタッペンとのトウ戦略も含め、レッドブルがモンツァでどこまで上位との差を縮められるかが焦点となる。

  • ミック・シューマッハ 2027年インディカーでMSR移籍決定 66号車をドライブ

    ミック・シューマッハ 2027年インディカーでMSR移籍決定 66号車をドライブ

    ミック・シューマッハが、2027年のNTTインディカー・シリーズでメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)に移籍することが正式に決定した。MSRは9月4日、シューマッハが66号車のホンダをドライブすると発表した。

    元F1ドライバーのミック・シューマッハは、2026年にレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからインディカーにフル参戦。北米のオープンホイールレース、そして自身にとって初めてとなるオーバルで急速な適応を見せており、そのパフォーマンスがMSRから高く評価された。

    ミック・シューマッハがMSRの66号車へ
    2027年、ミック・シューマッハはMSRの66号車を担当する。一方、チーム残留がすでに決まっているマーカス・アームストロングは、現在の66号車から60号車へと移り、シューマッハとコンビを組む。アームストロングは複数年契約を締結しており、MSRで3シーズン目を迎える。

    シューマッハは新天地への移籍について喜びを語った。

    「メイヤー・シャンク・レーシングのみんなと仕事ができることを本当に楽しみにしているし、これほど野心的なチームに加入できることにすごくワクワクしている」

    「MSRと一緒に仕事を始めるのは特別な旅になると思う。チームからさらにどんなことを学べるのか楽しみにしている。彼らは素晴らしい成功を収めてきたし、もちろんインディ500で優勝したチームに加入できるのは最高だ」

    「チームのみんなと会って、MSRのパートナーのみなさんと仕事を始めるのも楽しみだ。2027年に向けて一緒に取り組み始め、どうすれば素晴らしいパートナーシップを築けるのかを考えていくことが本当に楽しみだ」

    インディカー参戦1年目からオーバルで速さ
    2026年にインディカーへ転向したミック・シューマッハは、経験のなかったオーバルでも印象的なスピードを披露した。

    フェニックス・レースウェイでは予選4番手を獲得し、ミルウォーキーのレース2でも4番グリッドを確保。ナッシュビル・スーパースピードウェイではシーズン自己最高となる8位でフィニッシュした。

    さらに5月にはインディ500に初出場。インディアナポリス・モーター・スピードウェイで200周を走り切って18位で完走し、インディ500のルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された。

    F1やWECでロードコースを中心にキャリアを積んできたシューマッハにとって、オーバルへの対応はインディカー転向における大きな課題だった。しかし、ルーキーシーズンから予選で上位に食い込む速さを示したことが、MSR移籍につながる大きな要素となった。

    MSR共同オーナー「彼には大きな可能性がある」
    MSR共同オーナーのマイク・シャンクは、ミック・シューマッハがインディカー参戦初年度に見せた成長を高く評価している。

    「来年、ミックとENVEを迎えられることを非常にうれしく思っている。彼はインディカーでの最初のシーズンに我々へ強い印象を与えた」

    「このシリーズに入ってくるのは簡単なことではないし、競争は信じられないほど接近している。しかし、彼が成し遂げてきたこと、そしてシーズンを通して見せてきた進歩を見ると、彼には大きな可能性があると考えている」

    特にシャンクが注目しているのがオーバルでのパフォーマンスだ。

    「彼はオーバルでも素晴らしいペースを示している。オーバル経験のないドライバーがインディカーに参戦するうえで、これは非常に大きなハードルだ」

    「彼は素早く適応した。さらに1年間の経験を積み、我々のグループが彼を支えることで、どんなことができるのかを見るのが楽しみだ」

    ミック・シューマッハ インディカー・シリーズ

    F1からWECを経てインディカーへ
    7度のF1ワールドチャンピオンであるミハエル・シューマッハの息子であるミック・シューマッハは、2018年にFIA F3ヨーロッパ選手権、2020年にはFIA F2選手権のタイトルを獲得した。

    その後、2021年にハースからF1デビュー。2021年と2022年の2シーズンで計43回のF1グランプリに出場した。

    F1のレギュラーシートを失った後はスポーツカーレースにも活動の場を広げ、FIA世界耐久選手権(WEC)の最高峰ハイパーカークラスに参戦。ル・マン24時間レースへの出場やWECでの表彰台を経験した後、2026年からインディカーへと舞台を移した。

    2027年はアームストロングとのコンビ
    今回の発表によって、MSRの2027年ドライバーラインナップはミック・シューマッハとマーカス・アームストロングで確定した。

    また、シューマッハの加入と同時に、ユタ州を拠点とするENVE CompositesがMSRのパートナーに加わることも発表された。同社は高性能カーボンファイバー製自転車やホイール、コンポーネントを手掛け、近年はUSF2000やINDY NXTを通じてモータースポーツにも進出している。

    MSRは2026年のインディ500でフェリックス・ローゼンクヴィストとともに優勝しており、シューマッハがコメントで触れた「インディ500優勝チーム」でもある。

    2027年のインディカーは3月7日のセントピーターズバーグで開幕する予定で、ミック・シューマッハはMSRの66号車、アームストロングは60号車を駆り、新たなコンビとしてシーズンをスタートさせる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP初日は10番手「ストレートモードをつい忘れてしまう」

    角田裕毅 F1イタリアGP初日は10番手「ストレートモードをつい忘れてしまう」

    角田裕毅は、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、レーシングブルズでFP1を12番手、FP2を10番手で終えた。FP1では2026年仕様のストレートモードへの対応に苦戦する場面もあったが、FP2までに改善を進め、「かなり満足しています」と手応えを語った。

    今季2度目のレーシングブルズでのレースとなる角田裕毅は、FP1で27周を走行して1分24秒571を記録。FP2では29周を重ね、1分23秒455までタイムを縮めてトップ10に入った。

    金曜日にはエネルギーの使い方についてもさまざまなパターンを試し、決勝を見据えた重要なデータを収集した。

    FP1は「少しまとまりを欠いていました」
    角田裕毅は初日の走行について、全体としては楽しめたとしながらも、FP1では自身の走りにやや混乱があったと振り返った。

    「全体的には今日を楽しめました。FP1は僕自身としては少しまとまりを欠いていました。ストレートモードについて少し苦戦していて、昨年とはかなり違います」

    特に角田裕毅が挙げたのが、2026年仕様で変化したストレートモードの扱いだった。昨年より検知や作動のポイントが増えており、ターン11の手前では対応を忘れてしまうことがあったという。

    「昨年より検知するポイントというか、作動するポイントが増えているので、ターン11の手前でストレートモードのことをつい忘れてしまうんです」

    それでも走行を重ねるにつれて対応を進め、FP2を終えた段階ではマシンの方向性について前向きな感触を得た。

    「いくつかチャレンジはありましたが、それでも最終的にはかなりうまくいったので、現状にはかなり満足しています。まだいくつか整理しなければならない部分はありますが、いい方向性は見えています」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) イタリアグランプリ

    エネルギー配分が決勝の重要ポイント
    モンツァでは長いストレートが続くため、2026年型F1マシンでは電気エネルギーをどこで使うかも大きなテーマとなる。

    FP2では角田裕毅がマックス・フェルスタッペンやアンドレア・キミ・アントネッリらと近い位置で走行する場面もあり、複数台が接近した状態でエネルギー配分によってどのような違いが生まれるのかを実際に試した。

    「難しいと思います。エネルギーデプロイメントの差は、どのチームにもあると思います。だから、どこでブーストを使うのか、そういった部分が非常に重要になります」

    ストレートの長いモンツァでは、限られた電気エネルギーをどの地点で投入するかによって、攻撃だけでなく防御にも違いが生じる。角田裕毅は金曜日に複数の使い方を試し、その違いを体感できたことを収穫として挙げた。

    「今日は本当にいろいろなことを試すことができました。デプロイメントの違いについても学ぶことができましたし、チームにとっても僕自身にとっても、いい学習になりました」

    FP2で10番手 リンドブラッドとの差は0.106秒
    FP1を12番手で終えた角田裕毅は、FP2ではソフトタイヤで1分23秒455を記録して10番手まで順位を上げた。

    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは1分23秒349で7番手。角田裕毅との差はわずか0.106秒で、レーシングブルズは2台そろってトップ10に入った。

    角田裕毅はFP2でさまざまなセットアップやエネルギーの使い方を試しながら29周を走行。初日の課題を把握したうえで、土曜日に向けて改善すべきポイントも明確になったとしている。

    「明日の予選を楽しみにしていますし、マシンをどの位置につけられるのか見てみたいです」

    FP1ではストレートモードへの対応に苦戦した角田裕毅だが、FP2ではトップ10に入り、初日を前向きな感触で終えた。モンツァ特有のエネルギーマネジメントについても実戦を想定した確認を進めており、土曜日は残された細部を仕上げ、予選でレーシングブルズの競争力をどこまで引き出せるかが焦点となる。

  • アイザック・ハジャー F1スペインGPも欠場か レッドブル代表「復帰は難しい」

    アイザック・ハジャー F1スペインGPも欠場か レッドブル代表「復帰は難しい」

    アイザック・ハジャーのF1復帰は、次戦スペインGPでも見送られる可能性が高まっている。レッドブル・レーシングのローラン・メキース代表は、9月11~13日にマドリードで開催されるスペインGPについて、ハジャーの復帰目標とするには「おそらく難しい」との見通しを示した。

    夏休み中のトレーニングで左手首を骨折したハジャーは、オランダGPに続いて今週末のイタリアGPも欠場。

    レッドブルはリアム・ローソンを代役に起用し、レーシングブルズでは角田裕毅がローソンの代わりを務めている。メキースは復帰時期を急がず、医師の判断と本人の感覚を最優先すると強調した。

    メキース「マドリードを目標にするのは難しい」
    ハジャーは夏休み中、通常のトレーニングの一環として行っていたボクシングで手首を負傷した。当初から復帰時期は回復状況次第とされていたが、モンツァでメキースが示した見通しは慎重なものだった。

    「アイザックは大丈夫だ。今は運転できないから、もちろん本人が満足しているとは言えない。満足していないからね」

    「ただ、絶対的な最優先事項は彼の回復だ。リスクを冒す理由は何もない。彼はここまで素晴らしいシーズンを送っているし、まだとても若い。マシンに乗るたびに成長している。だからこそ、100%の状態になってから戻ることが重要だ」

    メキースは、復帰日を先に決めてそこへ回復を合わせるのではなく、必要なだけ時間を与える方針を明確にした。

    「必要なだけ時間をかける。本人の感覚と医師の助言を信頼し、必要な時間を与えるつもりだ。きっと近いうちに、このことを笑って振り返れるようになると思う」

    スペインGPまで1週間 復帰を急がせないレッドブル
    次戦スペインGPは9月11~13日にマドリードで開催される。イタリアGPからの間隔は短く、ハジャーが実戦復帰に必要な状態まで回復するための時間は限られている。

    メキースも、この日程を踏まえるとマドリードでの復帰は現実的に厳しいとの認識を示した。

    「マドリードまではあと数日しかないので、それは難しい。彼の状態をもう一度評価するが、マドリードを目標にするのはおそらく難しいだろう」

    「ただ、我々は1レースずつ考えているし、彼と一緒により合理的な形で状況を見ている。繰り返しになるが、判断に影響する最優先事項は、彼が100%の状態で、将来に対するリスクがゼロの状態で復帰できると確信することだ」

    現段階でスペインGP欠場が正式決定されたわけではない。レッドブルは今後あらためてハジャーの状態を評価したうえで最終判断を下すことになる。

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)

    ハジャー欠場ならローソン続投 角田裕毅もレーシングブルズへ
    ハジャーがスペインGPに間に合わなかった場合、現在のドライバー体制が継続される見込みだ。ローソンがレッドブルでハジャーの代役を務め、レーシングブルズでは角田裕毅がローソンに代わって出場する。

    ハジャーの欠場はオランダGPから続いており、スペインGPも欠場すれば3戦連続となる。ただし、レッドブルは短期的なレース出場よりも、21歳のハジャーの今後を優先する姿勢を崩していない。

    ハジャー自身も負傷からの復帰について、MotoGPで数々の怪我を経験してきた7度の最高峰クラス王者マルク・マルケスから助言を受けている。マルケスは、復帰を急ぐことで負傷を悪化させないようハジャーに忠告したという。

    マドリードを逃せば次の目標はアゼルバイジャンGP
    スペインGPへの出場が難しい場合、次の現実的な復帰候補は9月24~26日のアゼルバイジャンGPとなる。マドリードを欠場すれば、ハジャーにはバクーまで約3週間の回復期間が確保される。

    アゼルバイジャンGPからは、2026年F1シーズン終盤に予定されている3回のトリプルヘッダーが始まる。過密日程に入ってから再び状態を悪化させれば影響はさらに大きくなるだけに、レッドブルが完全回復を条件としている意味は大きい。

    ハジャーにとっては一刻も早くマシンへ戻りたい状況だが、レッドブルの判断基準は明確だ。マドリードへの出場そのものではなく、「100%の状態」と「将来へのリスクがゼロ」であること。スペインGP出場の可能性を残しながらも、現状ではバクーまで復帰がずれ込むシナリオも現実味を帯びている。

  • ホンダF1 ドライバビリティ改善を確認も「ストレートスピードはまだ不十分」

    ホンダF1 ドライバビリティ改善を確認も「ストレートスピードはまだ不十分」

    ホンダF1は、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、前戦オランダGPで課題となったパワーユニット(PU)のドライバビリティについて、持ち込んだ対策が狙い通りに機能していることを確認した。

    9月4日(金)、モンツァ・サーキットではフリー走行1回目(FP1)とフリー走行2回目(FP2)が行われた。アストンマーティン・ホンダにとって、高速かつPU性能がラップタイムを大きく左右するモンツァは、現在地を確認する重要な一戦となっている。

    オランダGPの課題に対策「狙い通りの効果」
    前戦オランダGPでは、新たに投入したPUでエンジンのドライバビリティが課題として浮上した。ホンダF1はイタリアGPまでに対策を進め、モンツァ初日の走行でその効果を確認した。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、チームの作業によって短期間で対策を持ち込むことができたと説明した。

    「今週末のイタリアGPは非常に重要な一戦です。前戦オランダGPで課題となったエンジンのドライバビリティについて、チーム全員のハードワークによって対策を持ち込むことができました。狙い通りの効果を確認できており、方向性は正しいと考えています。引き続き改善を進めていきます」

    初日のFP1とFP2では、PUに大きな信頼性上の問題は発生せず、予定していた走行プログラムを進めることができた。

    モンツァでストレートスピード不足が表面化
    一方、ドライバビリティ改善という成果とは別に、モンツァではライバルとのストレートスピードの差が課題として表れた。

    モンツァは長い全開区間を持つことから、PUの性能が競争力を左右しやすい。ホンダ側も厳しい戦いになることは予想していたものの、初日のデータではライバルに対してストレートスピードがまだ十分ではないという。

    「今日のFP1とFP2では、大きな信頼性の問題なく、予定していた走行プログラムを進めることができました。一方、パワーユニットの性能が重要となるモンツァでは、予想していたもののライバルに対してストレートスピードが、まだ充分ではありません」

    FP2ではフェルナンド・アロンソが1分25秒027で19番手、ランス・ストロールが1分25秒253で22番手。トップタイムを記録したジョージ・ラッセルとの差は、それぞれ2.468秒と2.694秒となった。

    ホンダ・レーシング / 本田技研工業

    厳しい予選と決勝を覚悟 セッティング最適化へ
    ドライバビリティ対策について一定の成果を得た一方、絶対的なパフォーマンスでは依然として改善が必要な状況にある。特にモンツァではストレートでの競争力が重要となるだけに、土曜日に向けたセッティングの最適化が鍵となる。

    折原伸太郎も、現状から予選と決勝は厳しい戦いになるとの見通しを示した。

    「厳しい予選と決勝になると考えていますが、引き続きセッティングを最適化し、可能な限りパフォーマンスを引き出していきます」

    オランダGPで表面化したドライバビリティの問題に対しては、モンツァ初日で改善の方向性を確認したホンダF1。ただし、PU性能が問われる「スピードの殿堂」ではストレートスピード不足という課題が改めて浮き彫りとなった。土曜日はFP3でさらなる調整を進め、厳しいと予想される予選に向けてアストンマーティン・ホンダのパッケージをどこまで引き上げられるかが焦点となる。

  • ハースF1 2027年シート候補は5人 小松礼雄がエステバン・オコン含む争いを明言

    ハースF1 2027年シート候補は5人 小松礼雄がエステバン・オコン含む争いを明言

    エステバン・オコンのハースF1での将来が不透明さを増している。チーム代表の小松礼雄は、2027年のひとつのレースシートを巡ってオコンを含む5人のドライバーが候補になっていることを明らかにした。

    候補はオコンのほか、リザーブドライバーの平川亮とジャック・ドゥーハン、若手のレオナルド・フォルナローリとラファエル・カマラ。ハースはTPC(旧型車テスト)を利用して複数の候補を実際に走らせており、実走データを比較しながら2027年のラインナップを検討している。

    小松礼雄が明言「5人が2027年のひとつのシートを争っている」
    2027年のドライバー選定について、これまでハースは具体的な候補者を明言してこなかった。しかし、F1イタリアGPが開催されるモンツァで、小松礼雄は現在の状況を明確に説明した。

    「その通りです。報じられているように、リザーブドライバーを含む5人のドライバーが2027年のひとつのシートを争っています」

    さらに小松礼雄は、その5人を具体的に挙げた。

    「5人は、リザーブドライバーの平川亮とジャック・ドゥーハン、レオナルド・フォルナローリ、ラファエル・カマラ、そしてエステバンです」

    これにより、オコンが単に契約更新を待つ立場ではなく、4人のライバルと2027年のシートを争う候補のひとりであることが明確になった。

    もう一方のシートについては、オリバー・ベアマンがチームの将来を担う存在として位置づけられており、今回の選考は事実上、そのパートナーを決める争いとなる。

    選考基準は「主にパフォーマンス」
    オコンにとって大きなポイントとなるのが、ハースが選考で何を重視するかだ。F1で豊富な経験を持つオコンに対し、フォルナローリやカマラといった若手も候補に入っているが、小松礼雄は経験や知名度ではなく、速さを中心に評価すると説明した。

    「決定を下す際に用いる基準について言えば、主にパフォーマンスです」

    ハースは候補者を比較するため、すでにTPCを活用したテストプログラムを進めている。

    平川亮、フォルナローリ、カマラはハースのF1マシンをドライブする機会を与えられており、ドゥーハンも9月にヘレスでテストを行う予定となっている。

    こうした走行は単なる若手育成ではなく、2027年のレースシートを見据えた評価という意味合いを強めている。

    小松礼雄(ハースF1チーム)

    平川亮とフォルナローリはベアマンと0.1秒以内
    候補者の比較が簡単ではないことを示す材料もある。小松礼雄によれば、ヘレスで行われたテストでは平川亮、フォルナローリ、ベアマンのタイム差が極めて小さかったという。

    「すでにヘレスでテストを行っていて、平川亮、レオナルド、オリーの3人は0.1秒以内に収まっていました」

    ハースはその後も評価を継続し、ポルティマオでもTPCプログラムを実施。異なる経験を持つドライバーたちを比較するためのデータを蓄積している。

    F1で長年戦ってきたオコンにはレース経験という明確な強みがある。一方で、若手候補が旧型車で十分な速さを示せば、その経験だけでシートを守れる状況ではなくなっている。

    ハースは若手起用にも前向き
    小松礼雄は、十分なパフォーマンスを示した若手であればF1に昇格させることにも前向きな姿勢を示している。

    「以前は若手ドライバーにF1で多くのチャンスが与えられない時期もありましたが、昨年から状況は大きく変わりました」

    近年のF1では若手ドライバーを積極的に起用する動きが広がっており、小松礼雄もその流れを肯定的に捉えている。

    「若手にチャンスを与えることは、いつだって良いことです」

    この発言は、フォルナローリやカマラが単なる将来候補ではなく、2027年から実際にレースシートを獲得する可能性があることを示すものでもある。

    オコンにとって2026年後半戦が重要な評価期間に
    オコンにとって状況は明快になった。ハースでのF1経験やチームへの理解はアドバンテージとなるものの、それだけで2027年の残留が保証されるわけではない。

    平川亮とドゥーハンという経験を持つリザーブ勢に加え、フォルナローリとカマラという若手が同じシートを狙っている。さらにハースはTPCを通じて候補者の実走データを集め、パフォーマンスを直接比較している。

    小松礼雄が「主にパフォーマンス」で決めると明言した以上、オコンにとって2026年後半戦の結果は重要な判断材料となる。2027年のハースF1のシート争いは、現役ドライバーのオコン対4人の挑戦者という構図がはっきりした。

    Source: Nextgen-Auto.com