ブログ

  • F1イタリアGP予選Q2:リアム・ローソン14番手で敗退 フェラーリ勢は薄氷のQ3進出

    F1イタリアGP予選Q2:リアム・ローソン14番手で敗退 フェラーリ勢は薄氷のQ3進出

    2026年F1第13戦イタリアGPの予選Q2がモンツァ・サーキットで行われ、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が1分21秒882でトップ通過を果たした。オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が0.135秒差の2番手、ランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続いた。

    一方、フェラーリ勢は苦しい展開となり、シャルル・ルクレールが9番手、ルイス・ハミルトンが10番手で辛うじてQ3進出。11番手ガブリエル・ボルトレト(アウディ)との差はわずか0.001秒だった。リアム・ローソン(レッドブル)は14番手に終わり、Q2で敗退した。

    アントネッリがトップ通過 マクラーレン勢が続く
    Q2ではトウを巡る駆け引きが本格化した。序盤、ローソンがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を引っ張る形でコースインし、その後ろにカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)がつけた。

    フェルスタッペンは中古ソフトで1分22秒573を記録して一時トップに立ったが、その後は路面コンディションの改善とともに各車がタイムを更新。ジョージ・ラッセル(メルセデス)がトップに立った直後、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)がそれを上回るなど、順位は目まぐるしく入れ替わった。

    最終的にアントネッリが1分21秒882までタイムを縮めてQ2最速。ピアストリが1分22秒017で2番手、ノリスが1分22秒067で3番手に入り、マクラーレン勢が上位につけた。

    ガスリーは4番手、ラッセルは5番手、フェルスタッペンは6番手。アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)が7番手、フランコ・コラピント(アルピーヌ)が8番手と、中団勢も引き続き強さを見せた。

    フェラーリ勢は薄氷のQ3進出
    地元モンツァでポールポジション争いが期待されるフェラーリ勢は、Q2で思わぬ苦戦を強いられた。

    終盤、ハミルトンは中古タイヤで11番手の脱落圏に沈み、ルクレールも安全圏とは言えない状況。最後のアタックではルクレールがトウを得られないまま9番手に入り、ハミルトンも10番手まで浮上した。

    しかし、その差は極めて小さかった。ハミルトンのタイムは1分22秒516。11番手ボルトレトは1分22秒517で、Q3進出を分けた差はわずか0.001秒だった。

    フェラーリは2台そろってQ3へ進んだものの、予選前に期待されていた勢いとは対照的に、Q2では敗退寸前まで追い込まれる展開となった。

    スクーデリア・フェラーリ

    ローソンはトラフィックに阻まれ14番手で敗退
    ローソンはQ3でフェルスタッペンにトウを提供する役割も期待されていたが、その前に自身がQ2を突破する必要があった。

    最初のアタックではフェルスタッペンを引っ張る形で走行。終盤には再びコースへ出たが、アタックへ向かう途中で大量のトラフィックに遭遇した。

    特にターン1付近ではピアストリとの位置関係が審議対象となり、ピアストリがローソンを妨害した可能性についてスチュワードが確認する事態となった。

    ローソンは最終的に1分22秒821の14番手。Q3進出ラインとなった10番手ハミルトンから0.305秒遅れで予選を終えた。

    一方のフェルスタッペンは1分22秒188で6番手通過。ローソンがQ2で姿を消したことで、Q3ではレッドブルが予定していたトウ戦略にも影響が出ることになる。

    アウディ勢やベアマンもQ2で敗退
    11番手ボルトレトはハミルトンにわずか0.001秒届かずQ3進出を逃した。12番手はオリバー・ベアマン(ハース)、13番手ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)、14番手ローソン、15番手サインツJr.、16番手エステバン・オコン(ハース)となった。

    サインツJr.とオコンの差もわずか0.001秒で、Q2でも中団争いの僅差ぶりが際立った。

    アントネッリが圧倒的なトップタイムを記録した一方で、フェラーリ勢はQ3進出ラインぎりぎりまで追い込まれ、ローソンはトラフィックに阻まれて敗退。モンツァ特有のトウとコース上の位置取りが、Q2でも結果を大きく左右した。

    F1イタリアGP 予選Q2敗退ドライバー
    11番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    12番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    13番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    14番手:リアム・ローソン(レッドブル)
    15番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    16番手:エステバン・オコン(ハース)

  • F1イタリアGP予選Q1:角田裕毅17番手で敗退 アストンマーティン・ホンダ全滅

    F1イタリアGP予選Q1:角田裕毅17番手で敗退 アストンマーティン・ホンダ全滅

    2026年F1第13戦イタリアGPの予選Q1がモンツァ・サーキットで行われ、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が1分22秒612でトップ通過を果たした。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が0.019秒差の2番手、ランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続いた。

    角田裕毅(レーシングブルズ)はセッション序盤に燃料漏れが報告され、チームが修復作業を行った影響でコースインが遅れた。最終アタックで1分23秒755までタイムを縮めたものの17番手にとどまりQ1敗退。

    アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが21番手、ランス・ストロールが22番手となり、2台そろってQ1で姿を消した。

    角田裕毅は燃料漏れで出遅れ Q2進出まで0.139秒
    路面温度が56~57度まで上昇する厳しいコンディションとなったモンツァ。ピレリはC3、C4、C5を持ち込み、Q1では大半のドライバーがソフトタイヤを選択した。一方、リアム・ローソン(レッドブル)とジョージ・ラッセル(メルセデス)はミディアムタイヤで走行を開始した。

    角田裕毅はレーシングブルズがマシンの燃料漏れを修復していたため、ライバルより遅れてコースイン。チームメイトのアービッド・リンドブラッドが早々に上位につける一方、角田裕毅は限られた時間のなかでQ2進出に必要なタイムを残さなければならない状況となった。

    終盤に入ると路面コンディションが急速に改善し、中団勢が次々と自己ベストを更新。Q2進出を巡るボーダー争いは最後まで激しく動いた。

    角田裕毅も最後のアタックで1分23秒755を記録したが、16番手カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)の1分23秒616に0.139秒届かず、17番手でQ1敗退が決まった。

    一方、チームメイトのリンドブラッドは1分22秒727をマークして5番手でQ1を突破。角田裕毅とのタイム差は1.028秒と大きく開いた。リンドブラッドが中団勢のなかでも際立つ速さを見せただけに、角田裕毅にとっては燃料漏れによる走行時間のロスが響く厳しい結果となった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ガスリーがQ1最速 アルピーヌ2台が上位
    トップタイムを記録したのはガスリーだった。アルピーヌは週末を通じて中団上位のペースを示しており、ガスリーは1分22秒612をマーク。チームメイトのフランコ・コラピントも4番手につけ、2台そろって好位置でQ2進出を決めた。

    2番手にはフェルスタッペンが入り、ガスリーとの差はわずか0.019秒。ノリスはアンドレア・キミ・アントネッリのトウを利用した最後のアタックで3番手まで順位を上げた。5番手にはリンドブラッドが入り、レーシングブルズの速さを示した。

    アントネッリは6番手、ラッセルはミディアムタイヤで7番手。フェラーリ勢はルイス・ハミルトンが8番手、シャルル・ルクレールが9番手でQ2へ進んだ。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)はアタックでロックアップする場面もあったが11番手で通過。ローソンは終盤にソフトへ履き替え、トウを得られない単独走行ながら13番手でQ2進出を決めた。

    アストンマーティン・ホンダはトップの103%台で全滅
    アストンマーティン・ホンダにとっては厳しいQ1となった。アロンソはタイムを伸ばせないままセッション終盤にマシンを降り、追加のアタックを行わなかった。何らかのマシントラブルが発生したとみられ、1分25秒150の21番手で敗退した。

    アロンソのタイムはQ1トップのガスリーから2.538秒遅れで103.07%。ストロールも1分25秒222にとどまり、トップから**2.610秒遅れの103.16%**で最下位の22番手だった。

    つまり、アストンマーティン・ホンダは2台ともトップタイムに対して103%を超える水準にとどまった。金曜日から苦戦していたモンツァでペース不足が改めて浮き彫りとなり、2台そろってQ1敗退という厳しい結果に終わった。

    また、パワーユニット交換によるグリッド降格が決まっているアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)は18番手。キャデラック勢もバルテリ・ボッタスが19番手、セルジオ・ペレスが20番手となり、2台そろってQ1敗退となった。

    ガスリーから13番手ローソンまでがわずか0.377秒以内にひしめく接戦となった一方、角田裕毅はQ2進出ラインに0.139秒届かず、アストンマーティン・ホンダ勢はトップから2.5秒以上の差をつけられた。モンツァ特有のトウの効果と終盤の路面改善、そしてマシンの状態が大きく明暗を分けるQ1となった。

    F1イタリアGP 予選Q1敗退ドライバー
    17番手:角田裕毅(レーシングブルズ)
    18番手:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    19番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    20番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    21番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    22番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)

  • キャデラックF1に罰金 ハータ車の規則違反でFIA「今後は競技上の罰則も」

    キャデラックF1に罰金 ハータ車の規則違反でFIA「今後は競技上の罰則も」

    キャデラックF1は、F1イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)でコルトン・ハータのマシンがコース上に停止した際、クラッチを切り離すためのシステムが機能しなかったとして、3万ユーロ(約520万円)の罰金を科された。このうち2万5000ユーロは執行猶予となっている。

    スチュワードは、原因が外部サプライヤーから供給されたバッテリーのセル故障だったことを認めた一方、規則を順守する最終的な責任はチームにあると判断した。

    さらに、同様のクラッチ・ディスエンゲージメント・システム(CDS)の不具合は今季すでに3件目となっており、今後は金銭的な罰金だけでなく、競技上のペナルティを科す可能性があるとF1各チームに警告した。

    コルトン・ハータ車がレズモ出口でストップ
    コルトン・ハータはセルジオ・ペレスに代わって今季3度目となるFP1に出走していたが、セッション残り約40分、第2レズモを立ち上がったところでMAC-26を停止させた。

    ハータはマーシャルポスト付近にマシンを止めたものの、クラッチがつながった状態のままでマシンを動かすことができなかった。当初はバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されたが、その後セッションは赤旗に切り替えられた。キャデラックF1は当初、このトラブルについて油圧系の問題だと説明していた。

    その後、ハータはFIA F1テクニカルレギュレーションの第C9.3条に違反した疑いでスチュワードに召喚された。

    同条項では、エンジンが停止した状態でマシンが止まった場合、最低15分間にわたってクラッチを切り離せる手段をすべてのマシンに装備することを義務付けている。

    さらに、このシステムについては「マシンの主要な油圧、空圧、電気システムが故障した場合でも、競技期間を通じて正常に作動する状態になければならない」と定められている。

    原因は外部サプライヤー製バッテリーのセル故障
    キャデラックF1がデータと情報を収集するための時間を確保できるよう、審理は土曜日の朝まで延期された。

    スチュワードはチームのスポーティングディレクター、信頼性部門責任者、FIAテクニカルデリゲート、FIA F1エレクトロニクスエンジニアから事情を聴取した。

    キャデラックF1はCDSがどのように設計、搭載されているかを示す詳細な図面を提出。スチュワードは、このシステムがレギュレーションで要求されている通り、マシンの他のシステムから独立して作動するよう設計されていたことを確認した。

    またチームは、競技開始前日の段階でシステムの点検と作動確認を実施していたことも証明した。

    しかし、マシンの電子システムがオフになった「P0モード」でCDSを作動させるためには、外部サプライヤーから供給されたリチウムバッテリーに依存していた。

    調査の結果、このバッテリーを構成する4つのセルのうち1つが故障していたことが判明。その結果、CDSが作動不能となり、ハータのマシンが停止した際にコースから容易に押して移動させることができず、赤旗の原因となった。

    キャデラックF1が再発防止策を提示
    キャデラックF1は今回のトラブルを受け、まずバッテリーのサプライヤーから想定される最大使用期間についての情報を入手すると説明した。

    さらに、毎日または各セッション前に点検を実施するとともに、バッテリーの定期交換プログラムを導入し、同様の故障が再発する可能性を最小限に抑える方針を示した。

    スチュワードは、キャデラックF1が調査に対して完全に透明性のある対応を取ったことを評価し、チームが提示した再発防止策についても合理的なものだと認めた。

    一方で、外部サプライヤー製の部品が故障原因だったとしても、規則への適合について最終的な責任を負うのはチームであるとの立場を明確にした。

    「チームが情報開示において完全に透明性を保っていたこと、そして上記の計画が合理的な対応であることをスチュワードは認める。しかし、レギュレーション違反が発生したことに変わりはない」

    「その原因は第三者から供給された部品の故障に帰することができるものの、規則を順守する最終的な責任は依然としてチームにある。したがって、ペナルティを科す」

    この判断により、キャデラックF1には3万ユーロの罰金が科され、そのうち2万5000ユーロが執行猶予とされた。

    今季3度目のCDS故障 FIAが競技上のペナルティを警告
    CDSをめぐる同様の違反は今季すでに発生している。カナダGPではリアム・ローソンのマシンで同様の問題が発生したレーシングブルズに3万ユーロの罰金が科され、そのうち2万ユーロが12カ月間の執行猶予となった。

    また、モナコGPでもランド・ノリスのマクラーレンがプラクティス中に停止して移動できなくなり、同様の制裁を受けている。

    今回で今季3件目のCDS故障となり、いずれもマシンを迅速に撤去できないことによる競技への影響が問題視されている。特に今回も赤旗が提示され、セッションそのものに競技上の影響を与えた。

    スチュワードは今回については金銭的なペナルティにとどめたものの、今後の同様のケースでは処分を強化する可能性を明確にした。

    「スチュワードは、これが今季報告された3件目のCDSの故障であることを指摘する。今回もこの故障によって赤旗が提示され、競技上の影響が生じた」

    「今回は金銭的なペナルティを科すことを決定したが、CDSは重要なコンポーネントであり、マシンを安全かつ迅速にコースから撤去するために設計されたものであることから、今後の故障については金銭的なペナルティだけでなく、競技上のペナルティが科される可能性もあることを競技者に通告する」

    今回のキャデラックF1への処分は、単なる個別の技術的トラブルへの罰金にとどまらず、CDSの信頼性確保を全チームに改めて求める警告となった。今後、同様の不具合によって赤旗など競技進行への影響が生じた場合、金銭的な制裁に加えて競技上のペナルティが科される可能性がある。

  • FIA国際控訴裁判所 ブリアトーレの判事批判に反論「手続きと判事の公正性に自信」

    FIA国際控訴裁判所 ブリアトーレの判事批判に反論「手続きと判事の公正性に自信」

    FIA国際控訴裁判所(ICA)が、F1モナコGPの裁定を巡ってアルピーヌのフラビオ・ブリアトーレが判事の独立性に疑問を呈したことを受け、強い内容の声明を発表した。

    ICAは判事の選任と審理への参加がFIAの司法手続きに従って行われたと説明し、「手続きの健全性と判事の誠実性に自信を持っている」と反論した。

    ブリアトーレは、ピエール・ガスリーへの2件の5秒ペナルティを復活させた控訴審について、担当判事の1人がマクラーレンと「深いつながり」を持っていると主張。さらに審理中に「検察官のように振る舞っていた」と批判していた。

    これにマクラーレンF1代表のアンドレア・ステラが「侮辱的だ」と反発するなか、今度はICA自身が審理の独立性と公正性を擁護した。

    ICA「最高水準に基づいた司法手続き」
    ICAは声明で、今回の判事の選任と審理への参加について、通常のFIA司法手続きから外れたものではなかったと強調した。

    「FIA裁判所は、今回の件における判事の選任および参加について、他のあらゆる案件と同様、適用されるFIAの司法手続きおよび通常の慣行に従って行われたことを明確にしたい」

    「これらは、国際仲裁における利益相反に関するIBAガイドラインなど、最高水準の基準に基づいたものである」

    さらにICAは、FIAの裁判所で審理を担当する判事がどのように選任され、独立性を確保しているのかについて説明した。

    「すべての判事はFIA総会によって選出されており、その一部はFIA定款に従い、少なくとも5つのF1チームからなるグループの推薦を受けている」

    「すべての判事にはFIA司法・懲戒規則に定められた独立性および守秘義務が課されている。また、毎年FIAコンプライアンス・オフィサーに利益関係を開示し、それぞれの案件について、争点および関係当事者を考慮した個別の独立性宣言に署名している。この宣言は当事者にも提示される」

    「審理中に異議は一切出されなかった」
    ブリアトーレは、アルピーヌが判事とマクラーレンとの関係を把握したのは審理終了後だったと説明していた。

    これに対してICAは、審理の開始時と終了時の双方で、裁判所の構成や手続きについて異議を申し立てる機会が当事者に与えられていたと指摘した。

    「審理の開始時と終了時の双方で、当事者には手続きまたは裁判所の構成に関する問題があれば提起するよう求められた。しかし、いずれの当事者からもそのような指摘はなかった」

    「また、裁判所による証人への質問の方法や、審理の進め方についても、審理中に異議が申し立てられることはなかった」

    ブリアトーレは判事の1人が審理中に「非常に悪意のある」態度を取り、「検察官のように振る舞っていた」と批判していたが、ICAは当時、その質問方法や手続きに対する正式な異議はなかったとしている。

    異なる文化や地域の判事で構成する重要性も強調
    ICAはさらに、国際的な裁判機関として、異なる文化的、地理的背景を持つ判事によって審理パネルを構成することの重要性を強調した。

    「ICAは、異なる文化的および地理的背景を持つ判事によってパネルを構成することの重要性を強調する」

    「それによって審議や議論に多様な法的伝統、視点、アプローチが反映され、公正性、独立性、プロセスの信頼性、そして公正な裁判を受ける機会がさらに強化される」

    ICAとしては、判事の背景や経歴の違いは審理の公正性を損なうものではなく、むしろ多様な法的視点を確保するために重要な要素だとの立場を示した形だ。

    「判決への批評は認めるが判事の誠実性には自信」
    ICAは、判決そのものについて異なる解釈や法的な批判が生じることは当然だと認めている。一方で、判事の独立性や司法手続きそのものへの疑念については明確に一線を引いた。

    「裁判所の判断について、その法的妥当性を巡ってさまざまな解釈や意見が生じる余地がある。それは公正なことであり、すべての判事が受け入れている」

    「裁判所は、今回の手続きの健全性と判事の誠実性に自信を持っている」

    「FIA裁判所は今後も、判事の独立性と公平性、そして司法プロセスの健全性を守ることに尽力していく」

    今回の声明は、ブリアトーレが提起した疑念に対し、ICAが判事の選任方法、利益関係の開示、案件ごとの独立性宣言、そして審理中に異議が出されなかった事実を挙げて正面から反論したものとなった。

    モナコGPの裁定を巡っては、ブリアトーレの発言にステラが「マクラーレンに対して侮辱的だ」と反発していたが、ICAも公式に独立性と公平性を強調したことで論争はさらに拡大した。ガスリーの順位を巡る法的判断から始まった問題は、今やFIAの司法制度と判事の独立性を巡る議論へと発展している。

  • F1イタリアGP FP3詳報:ラッセル最速でメルセデスが存在感 角田裕毅15番手

    F1イタリアGP FP3詳報:ラッセル最速でメルセデスが存在感 角田裕毅15番手

    2026年F1第13戦イタリアGPのフリー走行3回目(FP3)が9月5日(土)、モンツァ・サーキットで行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が1分22秒219でトップタイムを記録した。2番手にはルイス・ハミルトン(フェラーリ)、3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が続いた。

    レーシングブルズの角田裕毅は1分23秒817で15番手。チームメイトのアービッド・リンドブラッドは7番手につけており、角田裕毅は予選に向けて1周のペース改善を求められる結果となった。

    ラッセルが予選前最後のセッションを支配
    金曜日のFP2でもトップタイムを記録していたラッセルは、土曜日のFP3でもメルセデスの速さを示した。金曜日には1分22秒559で最速となり、シャルル・ルクレールに0.120秒差をつけていたが、FP3ではさらにタイムを縮めた。

    セッション終盤、ラッセルは1分22秒219までタイムを更新。2番手ハミルトンに0.226秒、3番手フェルスタッペンに0.350秒の差をつけ、予選のポールポジション候補として存在感を強めた。

    モンツァでは長いストレートでのスリップストリームが大きな意味を持つ。ラッセル自身も走行中にチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリからトウを得る場面があり、純粋なマシン性能だけでなく、予選で各チームがどのように2台を走らせるかも重要な要素になりそうだ。

    アントネッリはエンジン関連のペナルティによって決勝を後方からスタートする予定となっている。金曜日から通常とは異なるロングラン重視のプログラムを進めていたが、FP3では4番手につけ、メルセデスの基本的な速さを改めて示した。

    ハミルトン2番手 フェラーリもポール争いへ
    フェラーリ勢ではハミルトンが1分22秒445で2番手。ラッセルとの差は0.226秒だった。

    ハミルトンはソフトタイヤでのアタックを交通量の影響によって中断する場面もあり、最終結果だけでは実力を完全に読み切れない内容だった。金曜日にもハミルトンは、FP2でラッセルに約0.5秒遅れた背景のひとつとして、モンツァの長いストレートでトウを得られなかったことを挙げている。

    6番手となったルクレールも同様に交通量に苦しんだ。終盤のアタックでは第1セクターから前方のマシンに阻まれ、別のアタックも中断している。

    それでも金曜日のFP1ではルクレールが首位、ハミルトンが2番手とフェラーリが1-2を記録しており、ホームのモンツァでメルセデスに対抗できるポテンシャルは示されている。

    フェルスタッペン3番手 レッドブルは金曜から前進
    フェルスタッペンは1分22秒569で3番手。トップのラッセルから0.350秒差まで迫った。

    金曜日のFP2ではダウンフォース不足などマシンバランスに苦しみ9番手にとどまっていたが、FP3では明確な前進を見せた。FP2ではラッセルから大きく離されていたことを考えれば、予選を前にレッドブルがマシンを改善してきた形だ。

    ただし、フェルスタッペン自身はトウの有無による違いを確認したがっており、クリアエアでのラップについても十分な速さとは感じていない様子だった。

    走行中にはターン1でロックアップし、そのままエスケープロードへ直進する場面もあった。セッション終了直後にはハミルトンとコース上で接近し、メインストレートを並走する緊張感のある場面も見られた。

    一方、もう1台のレッドブルを駆るリアム・ローソンは12番手。第1シケインではリアを失ってスピンし、黄旗の原因となった。フェルスタッペンとの差は0.634秒となっている。


    マクラーレンはノリス5番手 ピアストリ8番手
    マクラーレンはランド・ノリスが1分22秒625で5番手、オスカー・ピアストリが1分22秒773で8番手だった。

    順位だけを見ればメルセデスやフェラーリに後れを取ったが、ピアストリは終盤の重要なアタックで前方のラッセルに遭遇。レーシングライン上で行き場を失ってアタックを中断しており、最終タイムが本来のポテンシャルを示しているとは言い切れない。

    ノリスも金曜日にはマクラーレンがポール争いに加われる状態ではないとの厳しい見方を示していたが、FP3ではトップから0.406秒差。予選でどこまでタイムを上げられるかが注目される。

    リンドブラッド7番手 レーシングブルズは角田裕毅と明暗
    中団勢で際立ったのがアービッド・リンドブラッドだった。1分22秒724を記録して7番手に入り、ピアストリを上回った。

    一方、角田裕毅は1分23秒817で15番手。トップのラッセルから1.598秒差、リンドブラッドからは1.093秒差となった。

    角田裕毅は16周を走行したが、リンドブラッドの20周より走行数も少なかった。金曜日のFP2では角田裕毅が10番手につけ、ソフトタイヤに履き替えた際にリアの安定性が大幅に改善した感触を得ていたものの、予選直前のFP3ではその勢いを結果につなげることができなかった。

    リンドブラッドがQ3進出を十分狙える位置につけただけに、角田裕毅にとっては予選までにセットアップとタイヤの使い方を詰め、1周のパフォーマンスを引き出せるかが大きなポイントとなる。

    アルピーヌが9番手と10番手 中団争いで好位置
    アルピーヌはピエール・ガスリーが9番手、フランコ・コラピントが10番手と2台そろってトップ10入りを果たした。

    序盤にはコラピントがガスリーにトウを与えるなど、予選を意識した走行も実施。両車にアップデートが装着された状態で、中団グループの中では競争力のある仕上がりを見せた。

    11番手にはアウディのニコ・ヒュルケンベルグ、13番手には同じくアウディのガブリエル・ボルトレトが入り、このグループにレーシングブルズやハースも絡むことで、Q3進出を巡る争いは非常に僅差になりそうだ。

    アルボン18番手 ステアリングの問題で出遅れ
    ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンはセッション序盤にステアリングの問題が発生。一度コースへ出ようとしたもののガレージに戻され、マシンを降りて修復を待つことになった。

    その後は走行を再開して29周を重ねたものの、ベストタイムは1分24秒437で18番手。チームメイトのカルロス・サインツJr.も16番手にとどまった。

    アルボンはパワーユニット交換によるグリッド降格が控えているため、ウィリアムズはFP3でアルボンをサインツJr.の前に走らせ、トウを与える練習も行った。予選でもチームプレーが重要になりそうだ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンとキャデラックは下位
    下位ではフェルナンド・アロンソが19番手、バルテリ・ボッタスが20番手、セルジオ・ペレスが21番手、ランス・ストロールが22番手となった。

    ペレスはレスモでワイドになり、片輪をグラベルに落とす場面もあった。アストンマーティンはアロンソとストロールがともに下位に沈み、予選に向けて厳しい状況となっている。

    FP3の結果からはラッセルとメルセデスが一歩リードしているように映る一方、ハミルトンとルクレールには交通量などでまとめ切れなかったラップがあり、フェラーリもまだ余力を残している。さらにフェルスタッペンが金曜日から大きく改善し、マクラーレン勢も完全なアタックを見せられていない。

    そして中団ではリンドブラッド、ガスリー、コラピントらがトップ10に食い込み、Q3進出を巡る争いも激化。15番手に終わった角田裕毅にとっては、予選までの短い時間でFP2で得たリアの安定性を生かしながら、リンドブラッドとの差をどこまで縮められるかが焦点となる。

  • F1イタリアGP フリー走行3回目 結果・タイムシート:角田裕毅は15番手

    F1イタリアGP フリー走行3回目 結果・タイムシート:角田裕毅は15番手

    F1イタリアGP フリー走行3回目の結果・タイムシート。9月5日(土)にモンツァ・サーキットで2026年のF1世界選手権 第13戦 イタリアグランプリのフリープラクティス3が行われた。

    トップタイムを記録したのはジョージ・ラッセル(メルセデス)。2番手にルイス・ハミルトン(フェラーリ)、3番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が続いた。角田裕毅(レーシングブルズ)は15番手。アストンマーティン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが19番手、ランス・ストロールが22番手だった。

    ■ ラッセルがFP3最速 メルセデスが予選前に存在感
    ジョージ・ラッセルが1分22秒219をマークしてトップ。2番手ルイス・ハミルトンに0.226秒差をつけた。ラッセルは単独走行でも速さを見せ、さらにアンドレア・キミ・アントネッリからトウを得る場面もあり、予選でのポールポジション争いに向けてメルセデスの速さを強く印象づけた。

    ■ ハミルトン2番手 フェラーリもポール争いに残る
    ルイス・ハミルトンは終盤に1分22秒445までタイムを縮めて2番手。シャルル・ルクレールも6番手ながらトップから0.489秒差に入り、フェラーリはホームのモンツァで上位争いを続けている。トウをどのように使うかも予選で大きなポイントとなりそうだ。

    ■ フェルスタッペン3番手 前日から大きく前進
    FP2でマシンバランスに苦戦していたマックス・フェルスタッペンは3番手まで浮上し、ラッセルとの差を0.350秒に縮めた。一方でターン1でロックアップしてエスケープロードに入る場面もあり、無線ではトウを使った際の差を確認したいと訴えるなど、予選に向けた詰めの作業を続けた。

    ■ アントネッリ4番手 最後尾スタートでも速さを示す
    パワーユニット交換によるペナルティで決勝は後方スタートとなるアンドレア・キミ・アントネッリは4番手。序盤にはトップタイムも記録し、ラッセルからわずか0.011秒差のタイムを残した。決勝でどこまで順位を取り戻せるかを期待させるペースを示した。

    ■ マクラーレンはノリス5番手 ピアストリ8番手
    ランド・ノリスはトップから0.406秒差の5番手、オスカー・ピアストリは0.554秒差の8番手。ピアストリはアタック中にラッセルに進路を阻まれてラップを断念する場面もあり、純粋な一発の速さを完全には示せなかった。予選ではトラフィック処理も重要になる。

    ■ リンドブラッド7番手 角田裕毅は15番手で1.093秒差
    レーシングブルズではアービッド・リンドブラッドが1分22秒724で7番手に入り、トップから0.505秒差と好位置につけた。一方、角田裕毅は1分23秒817で15番手。チームメイトのリンドブラッドから1.093秒遅れとなり、予選を前に大きな差がついた。

    ■ アルピーヌが上昇 ガスリー9番手 コラピント10番手
    ピエール・ガスリーが9番手、フランコ・コラピントが10番手とアルピーヌ勢がそろってトップ10入り。両車にはアップデートが装着されており、中団ではレーシングブルズ、アウディ、ハースを含めたQ3進出争いが非常に接近している。

    ■ アストンマーティン・ホンダは苦戦 アロンソ2.700秒差
    アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが19番手でトップのラッセルから2.700秒差、ランス・ストロールは22番手で3.336秒差と厳しい結果に終わった。アロンソは1分24秒919、ストロールは1分25秒555にとどまり、予選に向けて大幅な改善が必要な状況となっている。

    ■ トウとトラフィックが予選最大の鍵
    高速のモンツァではスリップストリームの効果が大きく、各チームがFP3でチームメイト同士のトウを積極的に試した。その一方でコース上では渋滞も頻発。予選ではタイヤを適切に準備しながら理想的なトウを確保し、なおかつ他車に引っかからないタイミング管理が順位を大きく左右することになりそうだ。

    イタリアグランプリ

    F1イタリアGP フリー走行3回目 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分22秒219   14
    2 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分22秒445 0.226 20
    3 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分22秒569 0.350 23
    4 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分22秒580 0.361 17
    5 1 ランド・ノリス マクラーレン 1分22秒625 0.406 17
    6 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分22秒708 0.489 20
    7 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分22秒724 0.505 20
    8 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分22秒773 0.554 20
    9 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分22秒898 0.679 23
    10 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分23秒101 0.882 22
    11 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分23秒126 0.907 21
    12 30 リアム・ローソン レッドブル 1分23秒203 0.984 22
    13 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1分23秒298 1.079 21
    14 87 オリバー・ベアマン ハース 1分23秒585 1.366 22
    15 22 角田裕毅 レーシングブルズ 1分23秒817 1.598 16
    16 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分23秒875 1.656 27
    17 31 エステバン・オコン ハース 1分24秒020 1.801 24
    18 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分24秒437 2.218 29
    19 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分24秒919 2.700 19
    20 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分25秒004 2.785 20
    21 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1分25秒031 2.812 19
    22 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分25秒555 3.336 20
  • ホンダF1育成の加藤大翔 F3初優勝 モンツァのスプリントで9番手から逆転

    ホンダF1育成の加藤大翔 F3初優勝 モンツァのスプリントで9番手から逆転

    ARTグランプリの加藤大翔が、2026年FIA F3第9戦モンツァのスプリントレースで初優勝を飾った。

    9番グリッドからスタートした加藤大翔は、モンツァでライバルを次々と攻略。終盤には選手権リーダーのフレディ・スレーターから激しいプレッシャーを受けたものの、最後まで首位を守り切り、F3参戦初勝利を手にした。

    9番グリッドから鮮やかな追い上げ
    ホンダF1育成の加藤大翔はスタート位置の9番手から着実にポジションを上げていった。高速コースのモンツァでオーバーテイクを重ね、レース終盤にはトップへ浮上した。

    最後の2周では、12番グリッドから追い上げてきたトライデントのフレディ・スレーターが背後に迫った。しかし、加藤大翔はプレッシャーのかかる状況でもミスを犯さず、スレーターを抑え切ってトップでチェッカーを受けた。

    これが加藤大翔にとってFIA F3での記念すべき初優勝となった。

    スレーターは12番手スタートから2位まで挽回。優勝には届かなかったものの、選手権リーダーとしてポイントを積み重ね、日曜日のフィーチャーレースを前にランキング2位との差を17ポイントに広げた。

    ホンダF1育成 加藤大翔 F3初優勝

    山越陽悠も3位で表彰台
    3位にはファン・アメルスフォールト・レーシングの山越陽悠が入り、日本人ドライバー2人が表彰台に立つ結果となった。

    AIXレーシングのイェヴァン・デイビッドは最終ラップでアレッサンドロ・ジュスティをオーバーテイクして4位を獲得。レースの大半で首位を走っていたジュスティは最終的に5位となった。

    6位にはジュスティのMPモータースポーツのチームメイト、マッティア・コルナギが続き、カンポス・レーシングのエルネスト・リベラが7位に入った。

    8位はファン・アメルスフォールト・レーシングのエンツォ・デリニー。DAMSルーカスオイルのニコラ・ラコルテが9位、チームメイトのブルーノ・デル・ピノが10位となり、ポイント圏内を締めくくった。

    りー海夏澄はフィーチャーレースでフロントロー
    日曜日に行われるフィーチャーレースでは、選手権リーダーのスレーターがポールポジションからスタートする。

    その隣の2番グリッドにはARTグランプリのりー海夏澄が並ぶ予定で、日本勢にとってはスプリントレースに続く好結果への期待が高まる。

    モンツァのスプリントレースでは、加藤大翔が9番グリッドから見事な追い上げでF3初優勝を達成し、山越陽悠も3位表彰台を獲得。日本人ドライバーが強烈な存在感を示すレースとなった。

  • FIA F2が2027年新型マシンを発表 F1に近い空力デザインと車載スターター採用

    FIA F2が2027年新型マシンを発表 F1に近い空力デザインと車載スターター採用

    FIA F2選手権は、2027年から2029年まで使用する新型マシンをF1イタリアGPが開催されているモンツァで発表した。

    新型F2マシンでは、現在のダラーラ製シャシーを継続使用しながらフロントウイングとリアウイングを全面的に再設計。F1の現在のデザイン哲学に近づけるとともに、接近戦を促進することを目指した。

    また、新たに車載スターターを導入し、ドライバーがコース上でスピンやストールを喫した場合でも自力でエンジンを再始動できるようになる。

    F2は、若手ドライバーがF1への昇格を目指して実力を示す重要なカテゴリーとして位置づけられている。近年では、2026年F1選手権のランキング首位に立つキミ・アントネッリをはじめ、レッドブルのアイザック・ハジャー、レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドらがF2を経てF1へステップアップしている。

    今回発表された新型車も、その役割をさらに強化することを念頭に開発された。

    FIA フォーミュラ2選手権 2027年マシンFIA フォーミュラ2選手権 マシン

    現行シャシーを維持してコストを抑制
    新型車では完全な新設計シャシーへの切り替えは行わず、現在使用しているダラーラ製シャシーを継続する。これによってチーム側のコストを管理しながら、空力面を中心にマシンを進化させる方針が採られた。

    最大の変更点となるのが、フロントウイングとリアウイングの再設計だ。F1マシンに近い外観と空力コンセプトを採り入れる一方で、F2の重要な特徴である接近戦をさらに促進することを狙っている。

    また、アラムコが供給する先進的なサステナブル燃料とピレリタイヤについても引き続き使用する。

    ブレーキ性能、ステアリング操作に必要な力、コックピットのエルゴノミクスに関する仕様は変更されない。そのため、さまざまな体格や身体的特性を持つドライバーが参戦できる現在のアクセシビリティも維持される。

    車載スターターを新たに導入
    2027年型F2マシンのもうひとつの大きな変更が、車載スターターの採用だ。

    これまでコース上でスピンなどによってエンジンが停止すると、そのままリタイアにつながるケースもあったが、新型車ではドライバー自身がエンジンを再始動できるようになる。

    F2側は、これによってチームのオペレーションを簡素化できるだけでなく、不必要なリタイアを減らし、レースを継続できる可能性を高められるとしている。

    FIA フォーミュラ2選手権

    ステファノ・ドメニカリ「次世代F1ドライバーにとって究極の試験場」
    F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、新型F2マシンについて次のように語った。

    「F2は次世代のF1ドライバーにとって究極の試験場だ。最高の若手才能がホイール・トゥ・ホイールで競い合い、モータースポーツの頂点に到達するために必要なスキルを磨く場所だ」

    「この新しいマシンは、ドライバーが自らの能力を示せる公平な競争環境を維持しながら、イノベーション、安全性、そしてより接近したレースを組み合わせた、もうひとつの重要な前進となる」

    「モハメド・ビン・スレイエム会長とFIA、ブルーノ・ミシェルと彼のチーム、そしてこれを実現するために協力してくれたすべての技術パートナーとチームに感謝したい」

    「このマシンがグリッドに並ぶ姿を見ること、そして才能あふれるこの世代のドライバーたちがF1で自らの足跡を残すチャンスを求めて戦い、それぞれの物語を作っていく姿を見ることを楽しみにしている」

    ブルーノ・ミシェル「F1への完璧な準備ツールであり続けることが第一目標」
    FIA F2選手権CEOのブルーノ・ミシェルは、開発において最も重視したのはF1への準備カテゴリーとしての役割だったと説明した。

    「この新しいマシンに取り組むにあたって、我々の第一の目標は、F1に向けてドライバーを準備するための完璧なツールであり続けることだった」

    「FIAとともに、我々は現在のシャシーを継続使用し、フロントウイングとリアウイングの再設計に重点を置くことを選択した。これによってコストを管理しながら、F1マシンにより近い外観にすると同時に、F2マシンが接近したレースを生み出す能力を向上させることができる」

    「車載スターターも追加した。これによってチームのオペレーション面が簡素化され、ドライバーはコース上でスピンしたりストールしたりした後でも、自分でマシンを再始動できるようになる」

    「また、ドライバーの準備、サステナビリティ、そしてファンに素晴らしいショーを提供するという点で、パートナーであるアラムコ、ピレリとの取り組みも継続している」

    「ファンはF2のレースに非常にエキサイティングで安全なものを期待している。この新しいキットは、まさにそれを実現するものになる」

    2027年型F2マシンは、既存シャシーを活用して参戦コストの上昇を抑えながら、F1に近い空力デザイン、接近戦の促進、車載スターターによる実用性の向上を図った進化型となる。2027年シーズンから投入され、2029年までの3シーズンにわたって使用される予定だ。

  • レーシングブルズF1 角田裕毅のリア安定性改善で「セットアップの手掛かりを得た」

    レーシングブルズF1 角田裕毅のリア安定性改善で「セットアップの手掛かりを得た」

    レーシングブルズF1代表のアラン・パーメインは、2026年F1イタリアGP初日のフリー走行で10番手につけた角田裕毅の改善を評価。ソフトタイヤでリアの安定性が大幅に向上し、セットアップの方向性を見いだせたと明かした。

    レーシングブルズはモンツァで好調なスタートを切り、FP2ではアービッド・リンドブラッドが7番手、角田裕毅が10番手と2台そろってトップ10入り。パーメインはリンドブラッドの速さにも強い印象を受けており、予選では2台そろってQ3に進出することを目標に掲げている。

    角田裕毅はリアの安定性改善でステップ
    角田裕毅はFP1を1分24秒571の12番手で終え、7番手だったリンドブラッドから0.769秒差をつけられた。しかしFP2では1分23秒455を記録して10番手まで浮上し、リンドブラッドとの差を0.106秒まで縮めた。

    パーメインによれば、レーシングブルズはFP1を終えた段階でシャシーとパワーユニットの双方に改善の余地があることを確認。セッション間に調整を加えたことがFP2でのパフォーマンス向上につながったという。

    「いい一日だった。特にFP2は良かった。FP1はシャシー側もパワーユニット側も完璧ではなかったが、どこを調整すればいいのかは分かっていた。そこに変更を加えて、正直なところFP2は非常に強かった」

    そのなかで角田裕毅は、ミディアムタイヤからソフトタイヤに履き替えた際に大きくタイムを伸ばした。

    「裕毅はミディアムからソフトに替えたところで非常にいいステップを踏んだ。ソフトではものすごく満足していた」

    「本人によれば、それはリアの安定性が大幅に良くなったことによるものだった。それによって、裕毅のセットアップをどの方向に進めればいいのか、我々にとっていい手掛かりが得られた」

    FP2の最初のソフトタイヤでのアタックでは角田裕毅が一時リンドブラッドを上回っており、FP1で約0.8秒あったチームメイトとの差を大きく縮めた。

    リンドブラッドは「ミディアムで飛ぶように速かった」
    一方、パーメインはFP1、FP2ともに7番手につけたリンドブラッドのパフォーマンスにも強い評価を与えた。

    特にFP2序盤にミディアムタイヤで見せたペースは印象的だったという。

    「第2セッションの序盤、アービッドはミディアムで本当に飛ぶように速かった」

    リンドブラッドはその後ソフトタイヤに履き替えたが、アタックラップでトラフィックに遭遇したため、本来の速さを示すことができなかった。

    「ソフトではきちんとしたラップを見ることができなかった。シケインでルイス(ハミルトン)に引っかかったと思う。それでも7番手だったからね」

    リンドブラッドはFP2で1分23秒349を記録。ソフトタイヤで十分なアタックができなかったにもかかわらず7番手を確保したことで、レーシングブルズのマシン自体にも予選に向けて競争力があることを示した。

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    エネルギーデプロイメントにもタイム向上の余地
    レーシングブルズが予選までにさらに詰めていくポイントが、パワーユニットのエネルギーデプロイメントだ。

    長いストレートが続くモンツァでは、電気エネルギーをどこで使用するかがラップタイムに大きく影響する。パーメインは、初日の走行を通じてその最適化を進めてきたと説明した。

    「デプロイメントを正しく設定することで、間違いなくラップタイムを稼ぐことができる。面白いのは、全員がGPSデータを持っているので、他が何をやっているのかを見ることができることだ」

    「各チームがシミュレーションをもとにプランを持ち込んで、そこから少しずつ調整していく。我々もFP1とFP2を通じてそれをやってきた」

    レーシングブルズは英国のファクトリーでもシミュレーションを継続し、予選に向けてデプロイメント戦略をさらに最適化する。

    「2台ともQ3に進めることが目標」
    モンツァではスリップストリームを巡る位置取りによって予選が混乱する可能性がある。それでもパーメインは、レーシングブルズには少なくともQ1を突破するだけのパフォーマンスがあると考えている。

    「Q1については、問題なく抜けられるだけのものはあると思っている。もちろん、これが後で『あんなことを言わなければよかった』となるかもしれないけどね。ただ、P16に対してコンマ数秒のマージンがあるように見えるので、大丈夫だと思う」

    Q2ではトップチーム勢がトウをそれほど重視しないと予想しており、それがコース上の流れを作るとみている。

    「Q2でも助けになると思う。トップ勢はQ2ではトウをそれほど気にしないだろうから、彼らがコースに出れば、他のみんなもそれについて出ていくことになる」

    一方、本格的な駆け引きが始まるのはQ3になると予想する。

    「おそらくゲームが始まるのはQ3だろう。でも、2台とも最終セッションに進めれば、それが我々の目標だ。今年はそれを何度も達成しているし、そこまで行ければ少し楽になる」

    FP2ではリンドブラッドが7番手、角田裕毅が10番手と、レーシングブルズの2台がトップ10入り。リンドブラッドはミディアムで強烈なペースを示し、角田裕毅もリアの安定性改善によってFP1から大きく前進した。パーメインはそれぞれの走りに手応えを得ており、予選では2台そろってQ3進出を狙う。

  • アンドレア・ステラ ブリアトーレのマクラーレンF1批判に反論「侮辱的だ」

    アンドレア・ステラ ブリアトーレのマクラーレンF1批判に反論「侮辱的だ」

    マクラーレンF1代表のアンドレア・ステラが、F1モナコGPの裁定を巡ってアルピーヌのフラビオ・ブリアトーレが示した「判事とマクラーレンに深いつながりがある」との主張に強く反論した。ステラは一連の発言を「マクラーレンに対して侮辱的」と表現し、公の場で重大な主張をする以上、その発言には責任を負わなければならないと警告した。

    マクラーレンとレッドブルの控訴が認められ、ピエール・ガスリーに科されていた2件の5秒ペナルティが再適用されたことで、アルピーヌはモナコGPの3位を失った。

    判決後、ブリアトーレは国際控訴裁判所(ICA)の審理を担当した判事の1人とマクラーレンとの関係を問題視。これに対し、同じF1イタリアGPのチーム代表記者会見に出席していたステラが真っ向から反論した。

    ステラ「マクラーレンに対して侮辱的だ」
    モンツァで行われた記者会見には、ブリアトーレとステラに加え、フェラーリF1代表のフレデリック・バスールも出席していた。

    ブリアトーレは、ICAの審理を担当した4人の判事のうち1人がマクラーレンと関係を持っていると主張。その判事が審理中に「検察官のように振る舞っていた」と述べ、中立性に疑問を投げかけた。

    ステラは当初、この主張について反応することは「適切ではない」としてコメントを控えていた。しかし、記者から改めて質問を受けると、強い言葉でマクラーレンを擁護した。

    「この記者会見がこういう方向に進んでいることは、マクラーレンにとって、そして十分な敬意を受けるに値するチームの評判にとって、かなり侮辱的だと感じている」

    「そして、もし誰かがこのような主張をするのであれば、それはかなり重大な主張に見える以上、公の場で自分が発言したことに対して責任を負わなければならない」

    ステラはさらに、ICAで行われた審理そのものについても全面的に擁護した。

    「審理、そして国際控訴裁判所のすべてのプロセスは最高水準で実施された。このような形で、その場の正当性に疑問を投げかけるべきではない」

    モナコGP裁定を巡って両者の主張が真っ向から対立
    今回の対立の発端となったのは、モナコGPでガスリーに科された2件の5秒ペナルティだった。

    モナコのピットレーンでは、FOMが管理するタイミングループに問題があり、実際には速度違反をしていないにもかかわらず、速度超過として検出されるケースが発生していた。

    ガスリーに対するペナルティはいったん取り消されたものの、マクラーレンとレッドブルがICAに控訴。ICAは両チームの主張を認め、ペナルティを復活させた。

    これによってガスリーは3位から後退し、レッドブルのアイザック・ハジャーが最終結果で3位に戻った。

    判決を受けたブリアトーレは、決定自体については「受け入れる」としながらも、審理を担当した判事の1人とマクラーレンとの関係について強い疑念を表明していた。

    一方のステラは、問題を判事と特定チームとの関係ではなく、F1におけるルール適用の一貫性と公平性という観点から捉えている。

    マクラーレンが控訴した理由「スポーツ上の平等と公平性」
    ステラはICAの判決を歓迎し、マクラーレンが控訴に踏み切った理由についても説明した。

    「我々にとって間違いなく歓迎すべき決定だ」

    「非常に重要なものだ。まず第一に、FIA国際スポーティングコード第1.1.1条の適用について明確さが加わったからだ。これは根本的な条項であり、そこから派生するあらゆるものの基礎となる」

    マクラーレンにとって、今回の控訴は単純に選手権ポイントを取り戻すためのものではなかったとステラは強調する。

    「我々が控訴したのは、この点について明確な判断を得る必要があると考えたからだ。我々が抱いていた懸念は、選手権の2ポイントを失う可能性があるということを超えたものだった」

    「おそらく、この2ポイントが最終的に何かを左右することはないだろう。我々が懸念していたのは、スポーツ上の平等と公平性がどのように適用されるのかということだった。それが重要なんだ」

    アンドレア・ステラ(マクラーレン)とフラビオ・ブリアトーレ(フェラーリ)がF1イタリアGPの記者会見に参加

    全F1チームが審理に参加
    ステラによれば、今回の問題に関心を持っていたのはマクラーレンとレッドブルだけではなかった。

    「これはマクラーレンだけにとって重要なことではない。実際、控訴したのはレッドブルと我々だが、審理にはすべてのチームが出席していた」

    「ルールをどのように適用するのか、一貫性をどのように確保するのかを明確にするという意味で、非常に重要な機会だったからだ」

    「そして今回の具体的なケースでは、レースウイークを通じて有効とされる手法について、一貫性をどのように保つのかという問題でもあった」

    つまりステラは、今回のICA判決にはガスリーの順位だけでなく、F1全体における計測方法とスポーティングレギュレーションの適用基準を明確化する意味があったと主張している。

    ブリアトーレの発言はFIA法務部門が確認か
    ブリアトーレの発言は、単なる裁定への批判からさらに踏み込み、審理を担当した判事の独立性を問題視するものだった。それに対してステラは、ICAの手続きが「最高水準」で行われたと強調し、マクラーレンへの疑惑を明確に否定した。

    PlanetF1.comによると、ブリアトーレの一連の発言についてはFIAの法務部門に報告され、確認の対象になっているとみられている。

    現時点でFIAがブリアトーレの発言について何らかの正式な措置を取るかは明らかになっていない。また、ブリアトーレが主張した判事とマクラーレンとの過去の関係が、ICAの審理における利益相反に当たると認定されたわけでもない。

    モナコGPの順位を巡る争いはICAの判決によって決着した一方、その後に飛び出したブリアトーレの主張によって、新たに審理の独立性を巡る論争へと発展した。ステラが「発言には責任を負わなければならない」と強く牽制したことで、今後はFIAがこの問題をどのように扱うのかにも注目が集まる。