エステバン・オコンのハースF1での将来が不透明さを増している。チーム代表の小松礼雄は、2027年のひとつのレースシートを巡ってオコンを含む5人のドライバーが候補になっていることを明らかにした。
候補はオコンのほか、リザーブドライバーの平川亮とジャック・ドゥーハン、若手のレオナルド・フォルナローリとラファエル・カマラ。ハースはTPC(旧型車テスト)を利用して複数の候補を実際に走らせており、実走データを比較しながら2027年のラインナップを検討している。
小松礼雄が明言「5人が2027年のひとつのシートを争っている」
2027年のドライバー選定について、これまでハースは具体的な候補者を明言してこなかった。しかし、F1イタリアGPが開催されるモンツァで、小松礼雄は現在の状況を明確に説明した。
「その通りです。報じられているように、リザーブドライバーを含む5人のドライバーが2027年のひとつのシートを争っています」
さらに小松礼雄は、その5人を具体的に挙げた。
「5人は、リザーブドライバーの平川亮とジャック・ドゥーハン、レオナルド・フォルナローリ、ラファエル・カマラ、そしてエステバンです」
これにより、オコンが単に契約更新を待つ立場ではなく、4人のライバルと2027年のシートを争う候補のひとりであることが明確になった。
もう一方のシートについては、オリバー・ベアマンがチームの将来を担う存在として位置づけられており、今回の選考は事実上、そのパートナーを決める争いとなる。
選考基準は「主にパフォーマンス」
オコンにとって大きなポイントとなるのが、ハースが選考で何を重視するかだ。F1で豊富な経験を持つオコンに対し、フォルナローリやカマラといった若手も候補に入っているが、小松礼雄は経験や知名度ではなく、速さを中心に評価すると説明した。
「決定を下す際に用いる基準について言えば、主にパフォーマンスです」
ハースは候補者を比較するため、すでにTPCを活用したテストプログラムを進めている。
平川亮、フォルナローリ、カマラはハースのF1マシンをドライブする機会を与えられており、ドゥーハンも9月にヘレスでテストを行う予定となっている。
こうした走行は単なる若手育成ではなく、2027年のレースシートを見据えた評価という意味合いを強めている。

平川亮とフォルナローリはベアマンと0.1秒以内
候補者の比較が簡単ではないことを示す材料もある。小松礼雄によれば、ヘレスで行われたテストでは平川亮、フォルナローリ、ベアマンのタイム差が極めて小さかったという。
「すでにヘレスでテストを行っていて、平川亮、レオナルド、オリーの3人は0.1秒以内に収まっていました」
ハースはその後も評価を継続し、ポルティマオでもTPCプログラムを実施。異なる経験を持つドライバーたちを比較するためのデータを蓄積している。
F1で長年戦ってきたオコンにはレース経験という明確な強みがある。一方で、若手候補が旧型車で十分な速さを示せば、その経験だけでシートを守れる状況ではなくなっている。
ハースは若手起用にも前向き
小松礼雄は、十分なパフォーマンスを示した若手であればF1に昇格させることにも前向きな姿勢を示している。
「以前は若手ドライバーにF1で多くのチャンスが与えられない時期もありましたが、昨年から状況は大きく変わりました」
近年のF1では若手ドライバーを積極的に起用する動きが広がっており、小松礼雄もその流れを肯定的に捉えている。
「若手にチャンスを与えることは、いつだって良いことです」
この発言は、フォルナローリやカマラが単なる将来候補ではなく、2027年から実際にレースシートを獲得する可能性があることを示すものでもある。
オコンにとって2026年後半戦が重要な評価期間に
オコンにとって状況は明快になった。ハースでのF1経験やチームへの理解はアドバンテージとなるものの、それだけで2027年の残留が保証されるわけではない。
平川亮とドゥーハンという経験を持つリザーブ勢に加え、フォルナローリとカマラという若手が同じシートを狙っている。さらにハースはTPCを通じて候補者の実走データを集め、パフォーマンスを直接比較している。
小松礼雄が「主にパフォーマンス」で決めると明言した以上、オコンにとって2026年後半戦の結果は重要な判断材料となる。2027年のハースF1のシート争いは、現役ドライバーのオコン対4人の挑戦者という構図がはっきりした。
Source: Nextgen-Auto.com
