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  • F1スペインGP戦略を左右するマドリンクの超ロングピットレーン「6kmもある!」

    F1スペインGP戦略を左右するマドリンクの超ロングピットレーン「6kmもある!」

    2026年F1スペインGPの決勝では、新設されたマドリンク特有の「極端に長いピットレーン」が戦略を大きく左右する可能性がある。

    金曜日には予想を上回るタイヤデグラデーションが確認され、一時は複数回のピットストップも想定されたが、ピットで失う時間の大きさから、最終的には1ストップが主流になるとの見方が強まっている。

    ピレリによれば、マドリンクでは1周につき約0.2~0.3秒というF1としては大きなタイヤ性能低下が確認された。通常なら2ストップを促す材料だが、ランド・ノリスが「6kmもあるみたいだ」と表現した長大なピットレーンと、コース上での追い抜きの難しさが正反対の方向に作用している。

    予想外だったマドリンクの高グリップとタイヤデグラデーション
    初開催となるマドリンクでは、新しいアスファルトにもかかわらず、F1各チームが予想していた以上に高いグリップレベルが確認された。

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、FP1終了時点ではタイヤの性能低下があまりにも激しく、戦略担当者が冗談交じりに「6ストップ」と口にしたほどだったと明かした。

    「週末の最初は難しかった。このコースは完全に新しいアスファルトなのに、非常にグリップが高かったからだ。そして興味深いことに、我々が予想していたのとは正反対の問題に直面した」

    「最初のセッション後の状況を見ると、我々のストラテジーディレクターは『6ストップだ!』と言っていた。実際、1周あたり0.8秒ものデグラデーションがあったからだ。あんなものは見たことがない。ただ、最終的には1ストップになると思う」

    実際のデグラデーションはヴォルフが挙げた数字ほど極端ではないものの、それでもピレリの分析では、金曜日にタイヤの劣化だけで1周につき約0.2~0.3秒を失っていた。

    ピレリのチーフエンジニア、シモーネ・ベッラも、この数値は事前予測の範囲を超えていたと認める。

    「ええ、率直に言って驚きだった。各チームはパフォーマンスとロングランでのデグラデーションの最適な妥協点を見つけるため、セットアップに取り組んでいる。ただ、こうした数値になったのは間違いなく驚きだった。我々が想定していた範囲を外れている」

    フロントのグレイニングとリアの熱劣化が同時発生
    ピレリによれば、マドリンクでデグラデーションが大きくなっている原因はひとつではない。フロントタイヤのグレイニングと、リアタイヤの熱によるデグラデーションが組み合わさっている。

    「滑らかな路面と高いグリップレベルによって、グレイニングが発生している。基本的にはストレスのピークに達して、タイヤ表面が裂け始め、それがグレイニングへと発展していく」

    特に金曜日の燃料搭載量を増やしたロングランでは、左フロントのグレイニングが制約となった。

    「グレイニングは間違いなくここでの制限要因だ。ドライバーはパフォーマンスが落ちていることを感じられる。金曜日のハイフューエル走行で確認された現象のひとつで、左フロントのグレイニングによってスティントを通じてコーナー中盤でアンダーステアが発生していた」

    「一方で、リアアクスルには熱による性能低下もあった。この2つの現象が組み合わさることで、大きなデグラデーションが生まれている」

    本来なら、こうした状況はピットストップ回数を増やす方向に働く。

    ノリスが批判「ピットレーンは6kmもある!」
    ところが、マドリンクにはタイヤデグラデーションとは正反対に、ピットストップ回数を減らす大きな要素が存在する。

    極端に長いピットレーンだ。

    マドリンクのピットレーンはIFEMA施設の配置によって事実上2つの区間に分かれる特殊なレイアウトとなっている。ターン1とターン2をショートカットする形にはなっているものの、ピットストップによるタイムロスはシーズン最大級とみられている。

    予選後の記者会見でランド・ノリスは、この設計を強く批判した。

    「ピットレーンは6kmもあるみたいだ!」

    「ピットレーンを2つに分けるべきだと思う。ピットリミッターを使って、一度解除して、それからもう一度ピットリミッターを使うようにすればいい。年間で最も長いピットレーンだし、ピットストップによるタイムロスも年間最大だ」

    ノリスは、長いピットレーンが単に時間を失わせるだけでなく、戦略の多様性そのものを損なっていると指摘する。

    「これでは追い抜きがさらに難しくなる。ピットに入って違う戦略を試そうという意欲もなくなる」

    「新しいサーキットを造って、そこにこれだけのお金を使うのであれば、ピットレーンを短くすることはコースを設計するうえで最も重要な要素のひとつだと思う。そうすればピットに入りやすくなって、追い抜きも生み出せる」

    1ストップと2ストップの純粋なレースタイムはほぼ同じ
    興味深いのは、ピレリのシミュレーションでは1ストップと2ストップの純粋なレースタイムに大きな差がないことだ。

    通常なら、これは戦略が分岐する理想的な状況となる。タイヤを長く使ってトラックポジションを守るか、新しいタイヤによるペースを利用して追加のピットストップを行うか、チームによって判断が分かれるためだ。

    しかしマドリンクでは、長大なピットレーンによるロスタイムが1ストップを強く後押ししている。

    さらに問題となるのが追い抜きの難しさだ。

    ベッラは「チームと話をすると、ここでは追い抜きがかなり難しいようだ」と説明する。

    「トラフィックに入るとかなりパフォーマンスを失うし、タイヤも傷めてしまう。ダウンフォースを失い、温度が上昇するからだ」

    「つまりトラフィックには大きな悪影響があり、それも1ストップへと向かわせる要因になっている」

    新品タイヤによるアンダーカットが先頭集団で成功すれば、ライバルが反応して2回目のピットストップに向かう可能性はある。しかし、コース上で抜き返すことが難しい以上、トラックポジションを手放す判断には大きなリスクが伴う。

    基本戦略はミディアム→ハード
    こうした要素を踏まえ、ピレリが基本戦略として想定しているのはミディアムからハードへつなぐ1ストップだ。

    金曜日終了時点では2ストップも有力視されていたが、土曜日には1ストップ寄りへ予測が修正された。

    ただし、マドリンクではセーフティカーや赤旗が戦略を一変させる可能性も高い。壁が近い区間を持つ新コースであり、FP2ではアービッド・リンドブラッドのクラッシュによって走行が中断された。この影響で各チームが十分なロングランデータを収集できなかったことも不確定要素になっている。

    「決勝で何が起きるかは、すでに大きなクエスチョンマークだ。どんな状況も除外したくない」とベッラは語った。

    フェラーリは新品ソフトを決勝用に温存
    各チームはセーフティカーや赤旗によるレース中断も見据え、タイヤの残し方にも工夫を凝らしている。

    その代表例がフェラーリだ。

    フェラーリ勢は予選Q1をミディアムで突破したことで、決勝に向けて新品ソフトを温存することに成功した。通常の展開ならミディアムからハードへの1ストップを基本としながら、終盤にセーフティカーなどが入った場合には新品ソフトへ交換できる。

    ピレリのモータースポーツ責任者ダリオ・マラフスキは、この判断について次のように説明した。

    「彼らは少し余裕を持っていると思う。私の考えでは、ニュートラリゼーションの可能性を考えた選択だった。つまり、新品ソフトを1セット残しておけば、ニュートラリゼーションが発生した場合に最後のスティントで使える」

    「通常のレースになれば、我々の推奨はミディアムからハードだ。しかし終盤にニュートラリゼーションが起きれば、新品ソフトを持っている。それは大きなアドバンテージになる。もっとも、ここではいずれにしても追い抜きは難しいがね」

    タイヤより「トラックポジション」が優先される決勝に
    マドリンクのF1初開催は、高いデグラデーションだけを見れば複数回のピットストップが期待できる状況にある。しかし、年間最大級のピットロスと追い抜きの難しさによって、戦略の方向性はむしろ1ストップへ傾いている。

    基本線はミディアム→ハードの1ストップ。そこからアンダーカット、タイヤのグレイニング、トラフィック、そしてセーフティカーや赤旗のタイミングによって戦略が分岐することになる。

    タイヤを交換すれば速く走れるとしても、長いピットレーンを通ってトラックポジションを失えば、その新品タイヤを生かせない可能性がある。予想外に大きなデグラデーションと「6kmもある」と揶揄されるピットレーン。その相反する要素への対応が、初開催となるF1スペインGP決勝の勝敗を左右する重要なポイントになりそうだ。

  • 角田裕毅の速さを巡りラッセルがフェルスタッペンに異論「ドライバーは今も重要」

    角田裕毅の速さを巡りラッセルがフェルスタッペンに異論「ドライバーは今も重要」

    角田裕毅が2026年型F1マシンに乗り換えてすぐに競争力を示したことを巡り、ジョージ・ラッセルがマックス・フェルスタッペンとは異なる見解を示した。フェルスタッペンは角田裕毅やリアム・ローソンの即適応を、現行マシンではドライバーが生み出せる差が小さくなったことの一例として挙げている。

    一方、ラッセルはドライバーの重要性そのものが低下したとは考えていない。

    2026年のF1ではマシンに求められるドライビングが変化しており、それぞれの適応度によってドライバー間の力関係が大きく変わっているとの見方を示した。

    角田裕毅の即適応をフェルスタッペンが2026年F1の特徴として指摘
    フェルスタッペンは最近、2026年型F1マシンについて、ドライバーの操作に対する反応が以前より「鈍感(numb)」になっているとの考えを明らかにした。

    その具体例として名前を挙げたのが、角田裕毅とリアム・ローソンだった。

    角田裕毅は2026年シーズンをレッドブル・レーシングのリザーブドライバーとして迎えたが、夏休み中に左手首を負傷したアイザック・ハジャーの欠場に伴うドライバー変更を受け、F1オランダGPからレーシングブルズのVCARB 03で実戦に復帰した。

    そして復帰2戦目となったF1イタリアGPでは10位でフィニッシュ。今季初ポイントを獲得し、短期間で2026年型マシンに適応してみせた。

    同じタイミングでレーシングブルズからレッドブル・レーシングに移ったローソンも、RB22ですぐに速さを発揮。F1オランダGPの予選ではフェルスタッペンとの差をわずか0.115秒に抑えた。

    フェルスタッペンは、この2人のパフォーマンスについて次のように語っている。

    「角田を見てみればいい。彼はマシンに飛び乗った。それまで一度もそのマシンを運転したことがなかったのに、すぐ競争力を発揮した」

    「リアムもレーシングブルズからレッドブルに移って、すぐに競争力を発揮した。こういうマシンはドライバーの入力に対して鈍感だからだ」

    もちろん、フェルスタッペンは角田裕毅やローソンの能力を否定しているわけではない。

    「もちろん、それでもいいラップを走らなければならないし、攻めなければならない。最速のドライバーは常に最終的には上に来る」

    そのうえで、現行マシンではドライバーが自らの技術によって生み出せる差が限定されているとの考えを示している。

    ラッセルは「ドライバーの重要性は低下していない」と反論
    しかし、メルセデスのラッセルは、2022年から2025年までのグラウンドエフェクト時代と比べてドライバーの重要性が低下したという見方には同意していない。

    ドライバーが結果に与える影響が以前より小さくなったと思うかと尋ねられたラッセルは、Mundo Deportivoに次のように答えた。

    「いや、そうは思わない」

    「以前と同じように、コーナーを速く走ることが常に一番重要だ」

    ただし、ラッセルも2026年型F1マシンが前世代とは大きく異なり、それによってドライバー間の力関係に変化が起きていること自体は認めている。

    「イエスでもあり、ノーでもあると思う。今シーズンは奇妙なんだ」

    その例としてラッセルが最初に挙げたのが、マクラーレンのオスカー・ピアストリとランド・ノリスだ。

    「ピアストリを見てみれば、昨年はチャンピオンシップ優勝に近かった。でも今シーズンはノリスから大きく遅れている」

    さらにフェラーリのシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンの関係にも言及した。

    「あるいはルクレールだ。昨年は明らかにルイスより前にいて、それ以前のシーズンでも常にチームメイトより前にいた。でも今シーズンはルイス(ハミルトン)の後ろにいる」

    角田裕毅について語ったジョージ・ラッセル

    フェルスタッペンとローソンの接近も「適応」の一例
    ラッセルはさらに、フェルスタッペン自身も2026年の変化を示す例だと指摘する。

    「フェルスタッペンでさえ、ハジャーやローソンに対して以前のようなアドバンテージを築けていない」

    「ザントフォールトではローソンが彼にかなり近かったし、ハジャーもフェルスタッペンにかなり近かった」

    ただし、この現象についてラッセルが導き出した結論は、フェルスタッペンとは異なる。

    フェルスタッペンがローソンや角田裕毅の即適応を「ドライバーが差を生み出せる範囲が狭まった」ことの表れと捉えるのに対し、ラッセルは2026年型マシンが要求するドライビングそのものが変化したことを重視している。

    「このマシンが違うのは明らかだ。これは言い訳ではない。現実なんだ。だから変化しなければならない」

    ラッセルはその違いを、テニスのコートに例えて説明した。

    「僕はいつもテニスに例えている。選手が違うサーフェスでプレーするようなものだ」

    「昨年がハードコートでプレーするようなものだったとすれば、今年はクレーコートでプレーしているようなものだと言える」

    「基本的な考え方は同じだけど、物事は違う」

    角田裕毅の速さは「マシンが簡単」だからなのか
    ラッセル自身にとっては、2022年から2025年まで使用された前世代のF1マシンの方が、自身のドライビングスタイルに自然に合っていたという。

    「昨シーズン、前世代のマシンでは僕は自然に走れていた。すべてがすごく簡単に感じられた」

    2026年にはその状況が変化した。

    一方、ハミルトンはグラウンドエフェクト時代に苦しんだブレーキングやコーナー進入で以前のようなアプローチを取りやすくなり、今季は競争力を取り戻している。ピアストリとノリス、ルクレールとハミルトンの関係にも変化が生じている。

    フェルスタッペンについても、単純にドライバーの能力だけで現在の状況を説明することは難しい。レッドブルのRB22はコーナー進入から出口にかけてのバランスに課題を抱えており、フェルスタッペン自身もその特性について繰り返し言及している。

    そう考えれば、角田裕毅がレーシングブルズ復帰後すぐに一定のパフォーマンスを発揮したことも、「2026年型F1マシンは誰でも簡単に限界まで走らせられる」という一つの説明だけで片付けることはできない。

    角田裕毅とローソンが短期間で競争力を示したという現象について、フェルスタッペンはドライバー入力によって生み出せる差が小さくなったことの証拠と捉えている。一方のラッセルは、ドライバーの重要性は変わらず、2026年型マシンへの適応によってそれぞれの力関係が変化していると考えている。

    同じ事実を見ながら異なる結論にたどり着いた両者の主張は、角田裕毅の復帰後のパフォーマンスが、2026年F1でドライバーがどこまで差を生み出せるのかという議論のひとつの材料になっていることを示している。

  • オリバー・ベアマン F1スペインGP決勝はピットレーンスタート PU交換で裁定

    オリバー・ベアマン F1スペインGP決勝はピットレーンスタート PU交換で裁定

    オリバー・ベアマンは、2026年F1スペインGP決勝をピットレーンからスタートすることになった。ハースF1チームがパルクフェルメ下でFIA技術代表の承認を得ずに複数のパワーユニット(PU)エレメントを交換したことを受け、スチュワードが裁定を下した。

    FIAは9月13日、ドキュメント63としてベアマンのマシンに関する決定を発表。エナジーストア(ES)、コントロールエレクトロニクス(PU-CE)、MGU-Kがそれぞれ今季4基目に交換されたことに加え、予選Q3のチェッカーフラッグから2時間後に87号車がカバーされていなかったことも確認された。

    ベアマンはピットレーンから決勝スタート
    FIA技術代表からの報告を受けて審議を行ったスチュワードは、ハースF1チームが決勝前のパルクフェルメ期間中に、技術代表の承認を得ないままベアマンのPUエレメントを交換したと認定した。

    交換されたのは、4基目となるエナジーストア、4基目のコントロールエレクトロニクス、4基目のMGU-Kの3項目。FIAは、これらすべての交換がパルクフェルメ下で技術代表の承認を受けずに行われたとしている。

    さらに、ベアマンの87号車については、Q3のチェッカーフラッグから2時間が経過した時点でマシンにカバーが掛けられていなかったことも違反として挙げられた。

    スチュワードは、FIA F1レギュレーションのB8.2.2(B8.2.3との関連)、B3.4.3a、B3.5.3、B3.5.4への違反と判断。ベアマンに対し、F1スペインGP決勝をピットレーンからスタートするよう命じた。

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)

    PU交換によるグリッド降格は実質的に吸収
    今回のPUエレメント交換は、本来であればグリッド降格ペナルティの対象となる。しかし、パルクフェルメ規定違反によってすでにピットレーンスタートが科されるため、スチュワードは追加のグリッド降格を科しても意味がないと説明した。

    FIAの裁定文には「パワーユニットエレメントの交換は通常であればグリッド降格ペナルティを必要とするが、別の違反によってすでにピットレーンスタートが決まっているため、グリッド降格を科すことは冗長となる」と記されている。

    ベアマンは土曜日のFP3終盤にターン10でコントロールを失ってバリアにクラッシュ。マシンが大きなダメージを受けたため、ハースは予選までに修復することができず、ベアマンはQ1でタイムを記録していなかった。

    その後の修復作業に伴ってPUコンポーネントも交換されたが、その手続きがパルクフェルメ規定に抵触する形となった。

    これにより、ベアマンは初開催となるマドリンクでのF1スペインGP決勝をピットレーンから追い上げることになる。

  • キミ・アントネッリ F1スペインGP決勝を警戒「最初の10周はおばあちゃん運転」

    キミ・アントネッリ F1スペインGP決勝を警戒「最初の10周はおばあちゃん運転」

    アンドレア・キミ・アントネッリは、2026年F1スペインGPの決勝でタイヤデグラデーションが大きな鍵になると警戒している。フリー走行のロングランでは早い段階でプッシュすると急激にタイヤが落ちる傾向が確認されており、「最初の10周はおばあちゃん運転になる」と冗談を交えてタイヤ管理の重要性を語った。

    メルセデスのアントネッリはマドリンクで行われた予選で1分31秒835を記録。Q3最後のアタックで一時トップに立ったものの、ランド・ノリスにわずか0.011秒上回られ、2番グリッドから初開催のF1スペインGP決勝を迎える。

    「最初の10周はおばあちゃん運転」
    アントネッリが決勝に向けて最大の課題に挙げたのがタイヤデグラデーションだ。

    「最大のチャレンジは明日だと思う。デグラデーションがかなり大きそうだからね」

    決勝でタイヤをどのように持たせる必要があるかと聞かれると、アントネッリは笑いを誘う表現で答えた。

    「たぶん最初の10周は“おばあちゃん運転”になると思う。でも、どうなるか見てみよう」

    「ロングランでは、早くプッシュしすぎるとデグラデーションがどれだけ急激になるか分かった。もちろん、明日レースを始めてみたらデグラデーションがずっと小さい可能性もある。だから、その場で判断する必要がある」

    メルセデスの公式コメントでも、アントネッリは決勝について「全員にとって大きなチャレンジになる」と予想している。

    「明日は未知の部分がたくさんあって、全員にとって大きなチャレンジになる。タイヤのマネジメントが鍵になると思う」

    2ストップか3ストップか ハードも未知数
    タイヤ戦略についても不確定要素は多い。特にハードタイヤについては十分なデータがなく、どれだけ長いスティントを走れるかはまだ明確になっていない。

    「ハードがどういうタイヤなのか、どれくらい耐えられるのかはまだよく分かっていない。明日は2ストップになるかもしれないし、3ストップになるかもしれない」

    重要になるのは、特にレース序盤の第1スティントだという。

    「できるだけタイムを失わないようにしながら、特に第1スティントではタイヤをできる限りマネジメントすることが重要になる」

    マドリンクでは高い路面温度もタイヤを扱う難しさを増している。予選でもアントネッリは、アウトラップからプッシュラップ終了までタイヤを適切なウインドウに維持することに苦労した。

    「とても激しい予選だった。路面がかなり熱かったから、タイヤとのバランスを正しく合わせるのが難しかった」

    「アウトラップでの準備を正しく行うのも難しかったし、そのうえでプッシュラップ全体を通してタイヤを正しいウインドウに保たなければならなかった」

    オーバーテイクも難しいマドリンク
    タイヤを温存する必要がある一方で、マドリンクではオーバーテイクが難しいという別の問題もある。

    アントネッリはフリー走行でウィリアムズの後方を走った際、追い抜くまでに2周を要した経験を明かした。

    「プラクティスではウィリアムズの後ろで2周もかかって、かなり苦労してようやく抜けた。本当に難しい」

    「もともとデグラデーションが大きいのに、後ろを走るとさらにスライドが増えて、もっと難しくなる」

    ペースが近いマシンをコース上で抜くのは簡単ではなく、タイヤの使い方や戦略によってチャンスを作る必要があると考えている。

    「前のマシンにプレッシャーをかけて、ミスをさせるか、よりタイヤを消耗させる。そして戦略を使うしかない。同じくらいのペースなら、オーバーテイクするのは難しい」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    2番グリッドからノリスを狙う
    それだけに、2番グリッドから迎えるスタートは重要になる。

    「スタートは間違いなくすごく重要だし、ターン1までの走りも重要になる」

    予選直後のインタビューでは、ポールシッターのノリスをスタートでかわすことへの期待も口にした。

    「いいスタートができればいいね。そこで前に出られればと思っている」

    「勝つチャンスが来れば、それを取りにいく。それがなければ、自分たちにできる最高のレースをして、どうなるか見てみよう」

    メルセデスの公式コメントでも「オーバーテイクは難しくなると思うけど、ランドにプレッシャーをかけて、勝利を争うために何ができるか見てみたい」と語った。

    アントネッリは予選Q3最後のアタックでポールを取ったと思ったというほどの手応えを得ていたが、最後にノリスが0.011秒上回った。

    「こういう形で終わったのは少しほろ苦い。ポールを取ったと思ったからね。でもランドが奪っていった」

    それでも2番グリッドは、オーバーテイクが難しいと予想されるマドリンクでは絶好の位置だ。スタートでノリスに仕掛けつつ、序盤は“おばあちゃん運転”でタイヤを守るという相反する要求をどう両立するか。高いデグラデーションと未知のハードタイヤを巡る戦略が、アントネッリの勝利争いを左右することになりそうだ。

  • 宮田莉朋 F2マドリードで3位表彰台 初優勝に続き連日のトップ3

    宮田莉朋 F2マドリードで3位表彰台 初優勝に続き連日のトップ3

    宮田莉朋が、2026年FIA F2第11戦マドリードのフィーチャーレースで3位表彰台を獲得した。前日のスプリントレースでF2初優勝を飾った宮田は、日曜日のフィーチャーレースでも上位争いを展開。マドリンクで2日連続の表彰台を手にした。

    フィーチャーレースはディーノ・ベガノビッチが優勝し、アレクサンダー・ダンが2位。Hitech TGRの宮田莉朋は3位でチェッカーを受け、好調な週末を表彰台で締めくくった。

    宮田莉朋が3番手をキープ
    ポールポジションからスタートしたベガノビッチがターン1で首位を守り、ダンが2番手。宮田は序盤から上位グループでレースを進めた。

    レースは5周目、クッシュ・マイニがターン18でシアン・シールズと接触してバリアにクラッシュしたことでセーフティカーが導入された。

    一部のドライバーがこのタイミングを利用して早めのピットストップを選択する一方、ベガノビッチら上位勢はステイアウト。宮田も上位でレースを続けた。

    10周目にはガブリエレ・ミニが宮田に仕掛ける場面もあった。ミニはターン13でオリバー・ゲーテを抜いた勢いのまま宮田にも迫ったが、宮田はターン14のアウト側から反撃し、ポジションを守った。

    セーフティカーで上位勢がピットイン
    レース中盤には各車のタイヤ交換が進み、戦略の違いによって順位が大きく変動した。

    17周目にはゲーテがピットストップを終えてコースに復帰。その後、ラファエル・カマラとゲーテが接触し、ゲーテがターン2出口でウォールにクラッシュしたことで、この日2度目のセーフティカーが導入された。

    このタイミングで首位ベガノビッチと2番手ダンがピットイン。両者は順位を維持したままコースに復帰し、上位10台がピットストップを終えた段階で、ベガノビッチ、ダン、宮田莉朋の順となった。

    22周目にレースが再開されると、ベガノビッチが首位をキープ。ダンが2番手、宮田が3番手につけ、表彰台圏内を維持した。

    スプリント初優勝から連日の表彰台
    終盤は後方で激しいポジション争いが繰り広げられたが、トップ3の順位は変わらなかった。

    レースは規定周回数ではなく時間制限によって終了。ベガノビッチがマドリードのフィーチャーレースを制し、ダンが2位、宮田莉朋が3位でチェッカーを受けた。

    宮田にとっては、前日のスプリントレースで待望のF2初優勝を飾ったのに続く表彰台となった。スプリントでは好スタートを生かして勝利をつかみ、フィーチャーレースではピットストップや2度のセーフティカーが絡む展開のなかで3位を守り切った。

    シーズンを通じて特にショートランのパフォーマンスに苦しんできた宮田だが、前日の記者会見では、夏休み中にチームと問題を分析したことで「モンツァからは自分たち本来のレベルに戻ってきています」と手応えを語っていた。

    F2初優勝と3位表彰台。宮田莉朋はマドリンクで開催された第11戦マドリードを2戦連続のトップ3で終え、シーズン終盤に向けて復調を強く印象づける週末とした。

    FIA F2第11戦マドリード フィーチャーレース

  • F1スペインGP 決勝スターティンググリッド:角田裕毅は15番グリッド

    F1スペインGP 決勝スターティンググリッド:角田裕毅は15番グリッド

    2026年F1第14戦スペインGPの決勝スターティンググリッドが、予選後に科されたペナルティを反映して暫定的に決定した。ポールポジションからはマクラーレンのランド・ノリスがスタートし、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリがフロントロウに並ぶ。

    母国レースを迎えるカルロス・サインツJr.は予選での妨害により3グリッド降格となり20番グリッドへ後退し、ランス・ストロールはパワーユニット(PU)コンポーネント交換による40グリッド降格ペナルティを受けて最後尾からスタートする。

    ノリスは初開催となるマドリンクで行われた予選Q3で1分31秒824を記録。アントネッリをわずか0.011秒差で退け、今季3回目のポールポジションを獲得した。

    2番グリッドのアントネッリに続き、2列目にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンとフェラーリのルイス・ハミルトンが並ぶ。5番手はシャルル・ルクレール、6番手はジョージ・ラッセル、7番手はオスカー・ピアストリとなる。

    レッドブルのリアム・ローソンが8番手、アルピーヌのフランコ・コラピントが9番手。レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドが10番グリッドからスタートする。

    中団ではアウディ勢が11、12番手に並び、ニコ・ヒュルケンベルグが11番手、ガブリエル・ボルトレトが12番手。エステバン・オコンが13番手、ピエール・ガスリーが14番手となり、角田裕毅は15番グリッドから決勝に臨む。

    後方ではアレクサンダー・アルボンが16番手、フェルナンド・アロンソが17番手、セルジオ・ペレスが18番手、バルテリ・ボッタスが19番手となった。

    予選17番手だったサインツJr.は、Q1終盤のターン7でアタック中だったボッタスを妨害したとして3グリッド降格ペナルティを科され、20番グリッドへ後退した。これにより、アロンソ、ペレス、ボッタスがそれぞれ1つずつ繰り上がっている。

    オリバー・ベアマンはFP3でのクラッシュによるマシンの損傷が大きく、予選に出走できなかった。決勝への出走が認められた場合は21番グリッドとなる。

    ランス・ストロールも予選でタイムを記録できず、さらにアストンマーティンが5基目のICE、5基目のターボチャージャー、5基目のMGU-K、6基目のエナジーストア、7基目のPU-ANCを投入したことで合計40グリッド降格ペナルティを受けた。15グリッドを超える降格となるため、ストロールは最後尾の22番グリッドからスタートする。

    角田裕毅は予選Q2で1分34秒084を記録して15番手。チームメイトのリンドブラッドには0.880秒差をつけられたが、ペナルティによる順位変動の影響を受けず、予選順位と同じ15番グリッドからポイント獲得を目指す。

    スペイングランプリ

    2026年F1 スペインGP 決勝スターティンググリッド

    Grid No ドライバー チーム 予選
    1 1 ランド・ノリス マクラーレン 1 (-)
    2 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 2 (-)
    3 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 3 (-)
    4 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 4 (-)
    5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 5 (-)
    6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 6 (-)
    7 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 7 (-)
    8 30 リアム・ローソン レッドブル 8 (-)
    9 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 9 (-)
    10 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 10 (-)
    11 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 11 (-)
    12 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 12 (-)
    13 31 エステバン・オコン ハース 13 (-)
    14 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 14 (-)
    15 22 角田裕毅 レーシングブルズ 15 (-)
    16 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 16 (-)
    17 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 18 (↑1)
    18 11 セルジオ・ペレス キャデラック 19 (↑1)
    19 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 20 (↑1)
    20 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 17 (↓3)
    21 87 オリバー・ベアマン ハース 21 (-)
    22 18 ランス・ストロール アストンマーティン 22 (-)

    ※スターティンググリッドはFIAによる正式発表まで暫定。

    2026年F1スペインGPは、9月13日(日)の日本時間22時からマドリンクで決勝が行われる。

  • F1スペインGP予選 ピレリ総括:ハードタイヤが決勝の鍵 1ストップが本命

    F1スペインGP予選 ピレリ総括:ハードタイヤが決勝の鍵 1ストップが本命

    F1スペインGPの予選がマドリンクで行われ、ランド・ノリスが新サーキット初のポールポジションを獲得した。ピレリは予選でソフトタイヤが高いパフォーマンスを発揮した一方、決勝ではハードタイヤが戦略の中心になると分析している。

    追い抜きの難しさとピットレーンでのタイムロスを考慮すると、現時点では1ストップが最も自然な選択肢とされる。

    ただし、金曜日に確認されたデグラデーションが決勝でも続けば2ストップにも競争力があり、セーフティカー(SC)やバーチャル・セーフティカー(VSC)の導入も戦略を大きく左右する可能性がある。

    ノリスがマドリンク初のポールポジション
    マドリンクで初めて行われたF1予選では、ノリスが終盤にキミ・アントネッリからトップを奪い、1分31秒824でポールポジションを獲得した。アントネッリはわずか0.011秒差の1分31秒835で2番手、マックス・フェルスタッペンが1分31秒964で3番手につけた。

    ノリスにとっては今季3回目のポールポジションとなった。現F1ワールドチャンピオンは最後のアタックで自己ベストを更新し、最後まで僅差の争いとなった予選を制した。

    予選時の気温は最高32度、路面温度は53度に達した。セッションを通じて主流となったのはソフト(C4)だったが、フェルスタッペン、シャルル・ルクレール、ルイス・ハミルトンはQ1をミディアム(C3)でスタート。他のドライバーは最初からソフトを投入した。

    FP3ではローソンだけがハードを使用
    予選前のFP3では、各ドライバーが主に予選シミュレーションに取り組んだ。

    リアム・ローソンだけがハード(C2)を使用し、7周のスティントを実施。アウディ勢はミディアムを使用し、ニコ・ヒュルケンベルグが10周、ガブリエル・ボルトレトが8周を走った。それ以外のドライバーはソフトのみを使用した。

    FP3はハミルトンとオリバー・ベアマンの事故によって2度の赤旗が出された。それでもセッション終了約15分前にレースコントロールが時計を止めたこともあり、各ドライバーは必要な周回数を確保した。

    トップタイムはアントネッリの1分32秒797。ルクレールが1分32秒963で2番手、オスカー・ピアストリが1分32秒986で3番手だった。

    ソフトはシミュレーションより約0.5秒速い
    ピレリ・モータースポーツ・ディレクターのダリオ・マラフスキは、ソフトタイヤが予想以上のパフォーマンスを発揮したと説明した。

    「今日のセッションでは、ソフトコンパウンドの高いパフォーマンスレベルが確認された。フリー走行は長い中断の影響を受けたものの、各チームはC4のさまざまな使い方を評価することができた」

    「路面の進化とサーキットへの自信が増したことで、同じランのなかでもラップタイムを改善できたドライバーもいた」

    一方で、高い路面温度によるオーバーヒートの影響も確認された。

    「一部のドライバーには、主にオーバーヒートが原因で最終セクターに若干のパフォーマンス低下が見られた。それでも全体として、赤いマーキングのタイヤは非常にうまく機能した」

    「実際、予選の最速タイムはシミュレーションと比較して約0.5秒速かった」

    Q1でミディアムを使った狙い
    フェルスタッペン、ルクレール、ハミルトンがQ1でミディアムを選択したことについて、マラフスキは決勝に新品ソフトを残す戦略的な意味があったと指摘する。

    「いくつかのチームがQ1をミディアムで戦い、決勝に新品のソフトを温存することを選んだのも興味深かった」

    「2つのコンパウンドには明確なパフォーマンス差があるが、十分なペースの余裕があるドライバーであれば、すぐにソフトを投入しなくても次のセッションへ進める程度の差だった」

    F1 タイヤ スペイングランプリ

    決勝はミディアム→ハードの1ストップが本命
    ピレリの分析では、日曜日の決勝で最も自然な戦略は1ストップとなる。最大の理由はマドリンクでの追い抜きの難しさと、ピットストップによって失う時間だ。

    「日曜日については、まだ非常にオープンな状況だ。追い抜きの難しさとピットレーンで失う時間を考えれば、現時点では1ストップ戦略が最も自然な選択肢に見える」

    「ただし、デグラデーションが金曜日に確認されたレベルのままであれば、2ストップ戦略にも十分な競争力がある可能性がある」

    具体的には、ミディアム→ハードの1ストップと、ミディアム→ハード→ハードの2ストップが有力候補となる。

    一方、ソフト→ハードおよびソフト→ハード→ハードは、レース全体では約2秒遅いと推定されている。

    ハード2セット温存が決勝戦略のポイント
    決勝で重要な役割を担うと予想されているのが、最も硬いC2だ。

    「C2は間違いなく最も安定したコンパウンドだ。大多数のドライバーがまさにその理由から2セットとも温存している」

    ハードを2セット残しておけば、ミディアムからハードにつなぐ1ストップだけでなく、状況に応じてハードを2回使用する2ストップにも切り替えられる。金曜日に見られたデグラデーションが想定以上になった場合にも対応しやすく、決勝での戦略的な自由度を確保する意味合いが大きい。

    SCとVSCが戦略を一変させる可能性
    ただし、ピレリが決勝の大きな不確定要素として挙げているのがSCとVSCだ。

    「多くはセーフティカーやバーチャル・セーフティカーが導入される可能性に左右される。バリアがコースに非常に近い市街地サーキットであり、これまでのセッションですでに見てきたように、真剣に考慮しなければならない要素だ」

    マドリンクでは週末を通じて赤旗につながるアクシデントが発生しており、決勝でもSCやVSCによって通常より小さいロスタイムでタイヤ交換できる局面が生まれれば、1ストップと2ストップの優劣が一気に変わる可能性がある。

    現状ではミディアムからハードにつなぐ1ストップが本命だが、C2を2セット温存したドライバーが多いことで戦略の選択肢は広い。初開催となるマドリンクでのF1スペインGP決勝は、ハードタイヤの扱いとレース中のニュートラリゼーションへの対応が勝敗を分ける重要なポイントとなりそうだ。

  • F1スペインGP予選 全ドライバーコメント:難攻マドリンク決勝への課題と展望

    F1スペインGP予選 全ドライバーコメント:難攻マドリンク決勝への課題と展望

    2026年F1第14戦スペインGPの予選が9月12日(土)、マドリードのマドリンクで行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)が1分31秒824を記録し、今季3回目のポールポジションを獲得した。キミ・アントネッリ(メルセデス)がわずか0.011秒差の2番手、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が3番手に続いた。

    初開催のマドリンクではタイヤを適正なウインドウに入れることが大きな課題となり、上位勢は僅差の争いとなった。

    決勝に向けてはオーバーテイクの難しさに加え、タイヤデグラデーションやセーフティカーなどの不確定要素も予想されており、各ドライバーが予選を振り返るとともにレースへの見通しを語った。

    1番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「このラップを本当に誇りに思う。すべてが噛み合って、自分がやろうとしていたことを正確に引き出せる、そんな瞬間のひとつだった。マシンは力強く感じたし、自信もあった。最後のラップは、このサーキットで僕ができた中で限りなく完璧に近いものだった。マドリンクで行われる初のF1レースでポールポジションを獲得できたことは、さらに特別だ。懸命に働いてくれたチームのみんなに心から感謝している。明日に向けて可能な限り最高のポジションにつけることができた。今はそれを決勝で良い結果につなげることに集中している」

    2番手:キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「最後のアタックでは良いラップをまとめることができたし、ポールポジションに十分かもしれないと思った。でもランド(ノリス)を称えたい。彼とマクラーレンは素晴らしい仕事をして、最後の最後でポールを奪っていった。非常に激しい予選だった。路面温度がとても高かったので、タイヤのバランスを適切に合わせるのが難しかった。アウトラップでの準備をうまくやりながら、プッシュラップ全体を通してタイヤを正しいウインドウに入れておく必要があり、それが難しかった。全体として僕たちは良い仕事をしたと思うし、この結果には満足できる。明日は未知の要素が多く、全員にとって大きなチャレンジになる。オーバーテイクは難しいだろうけど、ランドにプレッシャーをかけて、優勝を争うために何ができるか見てみたい。タイヤマネジメントが鍵になるので、何ができるか見てみよう」

    3番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「僕たちにとって非常に強い予選だったし、トップ3という結果にはかなり満足できる。セットアップをうまく改善して、マシンを良いウインドウに入れることができた。Q1からQ3まで走るたびに積み上げることができて、ずっと上位で競争力を保てた。最終的にはポールにかなり近かったし、実際にタイムを失ったのは最終セクターだけだった。でも明日は2列目から何ができるか見てみよう。プラクティスを見ても、タイヤライフが非常に重要になることは分かっているし、ライバルと戦いたければ、そこをしっかり管理する必要がある。ここではオーバーテイクのチャンスが少なく、抜くのは簡単ではないので、戦略を正しく組み立てることが重要になる。それができれば、決勝に向けて良いマシンがあると思う」

    4番手:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「セッションは僕たちが望んでいた結果では終わらなかったけど、全体としては堅実なパフォーマンスだった。マシンはずっと良い感触だった。Q3の最初のラップは良かったけど、最後のアタックではすべてをまとめ切れず、それでいくつかポジションを失った。4番手は僕が本来いられたと思う位置ではないけど、このセッションから得られるポジティブなものはある。走っていて素晴らしいサーキットだし、明日は一貫性とタイヤマネジメントが重要になる。デグラデーションが重要な要素になる可能性があるので、しっかりレースを遂行して、あらゆるチャンスを最大限に生かすことに集中する」

    5番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「走っていて興味深いコースだ。もう少し引き出せる余地はあったかもしれないけど、全体としてはかなり良いラップだった。ここはオーバーテイクできる場所がそれほど多くないので、レースがどう展開するか見ながら、前に出るためのチャンスがあれば生かしていく」

    6番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「今日は僕にとって厳しい予選だった。すべてのセッションを通じて最も重要だったのは、タイヤを正しいウインドウに入れることだった。Q1では本当に良いラップができたので、Q3最後のラップでも同じようなポテンシャルがあることを期待していた。残念ながら少しまとまりのないラップになってしまった。ターン11以降でかなりアンダーステアが出て、そこからコンマ数秒を失った。ここのタイヤは暑さと長いコーナーによって本当に厳しい状態になるので、マシンが滑り始めてさらにタイムを失い、順位を落としてしまうことがある。明日に向けてタイヤをさらに理解することが非常に重要になる。今日はすべてをまとめ切れなかったけど、明日は順位を上げていけることを期待している。金曜日には大きなタイヤデグラデーションが見られたし、それが明日も繰り返されるなら、僕たちが大きく前進するチャンスは間違いなくある」

    7番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「7番手。これは少し残念だ。全体として少しまとまりのないセッションだったし、予選よりFP3の方がマシンの感触は良かった。3つの予選セッションを通して少しずつ改善できたけど、最後のアタックでは必要だった最後のひと押しがなかった。Q3で中古タイヤを使った最初のラップはまずまずだったけど、新品タイヤでの最後のアタックは十分ではなかった。このコースでは一度リズムを失うと取り戻すのがとても難しいし、Q1で2セット使わなければならなかったことで、少し不利な状況になった。ポジティブなのはマシンが速いことだし、ランドのポールは、すべてをまとめれば何が可能なのかを示している。明日はプラクティスでグレイニングが出ていたこともあって、タイヤデグラデーションには少し疑問が残っている。それにオーバーテイクも簡単ではないので、戦略とトラブルを避けることが重要になる。今夜チームとしてすべてを見直して、クリーンなレースをして、僕たちのペースを最大限に生かしたい」

    8番手:リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)
    「予選序盤は競争力がありそうだったので、もう少し上の順位を争いたかったけど、残念ながらQ3ではすべてをうまくまとめることができなかった。セッションが進むにつれて周りのみんなはもう少しラップタイムを見つけていたようだけど、僕たちは同じようにステップアップすることができなかった。週の序盤にいた位置と比べれば、ここまでの進歩には満足しているし、マシンに乗るたびにより快適に感じられるようになっている。まだ学ぶべきことがいくつかあるし、それを明日に生かしていく必要があるけど、全体としてはポジティブな前進だった。オーバーテイクが難しいコースだし、限界まで攻めること自体が常にチャレンジになる場所なので、チャンスが巡ってこない限りポジションを上げるのは簡単ではない。でもマシンは週末を通して速そうなので、レースを楽しみにしている。明日は争いの中に加わって、前に進めることを願っている」

    9番手:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「今日Q3に進めたことをとても誇りに思う。昨日は難しくて、マシンの中で100%の感触を得られていなかった。予選までずっと改善点を見つけて自信を高めるために、チームとして懸命に取り組まなければならなかった。最終的には自分でも最高と思えるようなラップをいくつか走ることができて、それで明日の決勝は9番グリッドになった。間違いなく難しいコースだし、僕たちのパッケージにあまり合っていないことも分かっているので、本当に一歩ずつ進めていく必要があった。予選中もまだ多くのことを学んでいたけど、とても良いパフォーマンスができたし、すべてを最大限に引き出せたと思う。ターン12では少し危ない瞬間もあった。非常に高速で、修正しなければならなかった。明日はオーバーテイクが難しくなるかもしれないし、このコースで何が起こるのかは本当に分からない。チャンスはかなり限られるかもしれないので、自分たちでコントロールできることをすべて最大限に生かし、もちろん最後にはポイントを獲得することに集中する」

    10番手:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    チームプレスリリースでのコメント発表なし

    角田裕毅 F1スペインGP予選

    11番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「今日は信じられないほど僅差で、わずか0.019秒差でQ3進出を逃した。まったく新しいサーキットでの予選は接戦になると分かっていたし、実際その通りになった。明日はまだ少し未知数だ。ここで行われる最初のレースなので、どういう展開になるのか誰にも本当のところは分からない。何が起きても対応できるようにしておかなければならない。まず重要なのは序盤のトラブルを避けることで、その後にレースから何を引き出せるか見ていきたい」

    12番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「実際、今日はそれほど悪くなかったと思うけど、完璧なラップをまとめるのが難しかった。正直に言えば、ここまでは少し変わった週末になっている。昨日からマシンをかなり変更して、予選では確かに自信を持てるようになったけど、今日は間違いなくまだ引き出せるものがあったと思う。明日については、順位を上げられるチャンスはあると思うけど、僕たちのペースとタイヤデグラデーションがどれだけ影響するかに大きく左右される。いつものようにベストを尽くして、それがどこにつながるか見てみよう」

    13番手:エステバン・オコン(ハース)
    「まずオリーが無事で良かった。かなり大きなクラッシュだった。その後、今週末はずっと良い感触を持って予選に入ることができた。4戦連続で楽にQ2へ進むことができたのは非常にポジティブだし、最後のラップもかなりうまく最大限にまとめられたので満足している。それでもアウディ勢からはかなり離されていたので、そこは調べる必要がある。でも今のところ、モンツァよりはるかに良い週末になっている。マシンは健全で、本来あるべき形で機能している。明日さらに何かを引き出せるか確認するためにも、プッシュし続けなければならない。僕たちはQ3に進んでいないので、前のマシンに対して新品タイヤを1セット持っているし、かなり面白いレースになるような気がしている」

    14番手:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「今日の結果を受けて、取り組み、理解しなければならないことがたくさんある。プラクティスを通してマシンの感触は良く、トップ10に入れるだけのペースは間違いなくあると感じていたので、予選に向けては楽観的だった。でもグリップに苦しんでいるように感じて、マシンがかなり滑っていて、本当に扱いづらかった。何かがおかしいように感じるし、チームと一緒に腰を据えて、なぜ予選でこれほど遅かったのかをしっかり理解しようと思う。ただ、まだ終わったわけではない。僕たちの目標は常にレースでポイントを持ち帰ることだ。14番手スタートなので難しいレースになることは分かっているけど、FP2のハイフューエルでのペースは有望だったので、明日に向けて自信を持てる理由は十分にある。このサーキットでどんなレースになるのかは分からないし、おそらく非常に厳しくなるだろうけど、トップ10まで挽回するために全力を尽くす」

    15番手:角田裕毅(レーシングブルズ)
    チームプレスリリースでのコメント発表なし

    16番手:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    「ここまで厳しい週末だったので、今日Q2に進めたことには満足している。このセッションに入る時点ではかなり出遅れていた。特にマドリードのようにペースを上げるために多くの周回が必要なコースで、ほんの数周しか走れていなかったからだ。マシンのいくつかのパーツを変更して、それが幸いにも功を奏してQ1を突破できた。これまで直面してきたすべての問題を考えれば、それ自体がひとつの成果だ。明日はオーバーテイク向きのコースではないのでチャレンジになるけど、良い結果を得るためにできることをやっていく」

    17番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「ラップ自体は良かったけど、予選全体としてはまとまりを欠いていて、いくつかの問題によって最終的に貴重なコンマ数秒を失った。このコースでは苦戦すると分かっていたけど、最後のアタックにかなり早いタイミングで出てしまい、路面の改善による恩恵を受けられなかった。それにデプロイメントのロスもあって、Q2に進むことができなかった。バルテリには、彼のラップを妨害してしまったことを謝りたい。彼がプッシュラップ中だとは知らされておらず、避ける時間がなかった。ポジティブな点としては、このコースを予選ペースで走るのは本当に楽しかった。ウォールのすぐ近くを走り、常に限界でドライブすることを楽しんでいる。ここまで週末を通してファンの応援を感じられたのも素晴らしいし、母国の観客の前でレースをするという夢が実現している。明日はオーバーテイクが難しいだろうけど、挽回して、みんなが喜べるものを届けるためにベストを尽くす!」

    18番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「このサーキットはチャレンジングで、高速域ではアドレナリンが出るラップだ。今日の予選では、おそらくこれが僕たちにできる最大限だったと思うし、レースで何ができるか見てみる必要がある。オーバーテイクは難しそうなので、ポジションを上げるためにあらゆることを最大限に生かさなければならない。今日はファンがとても熱狂的だったし、グランドスタンドにこれほど多くのグリーンとエネルギーがあるのを見るのは素晴らしい」

    19番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「素晴らしいコースだし、ここにいられることを本当にうれしく思う。雰囲気も素晴らしいし、自分の予選ラップにもとても満足している。僕たちは非常にアグレッシブなプログラムで臨んだ。チームにはよくやったと言いたい。僕たちのパッケージを最大限に引き出して、前にいるウィリアムズやアストンマーティンとの差をさらに縮めることができた。Q2進出には十分ではなかったけど、本当に力強いラップだった。チームはオペレーション面でも強かったので、その点にも非常に満足している。明日は僕たちにもいくつかチャンスがあるはずなので、今週末ここまでやってきたように、引き続き確実に仕事を遂行する必要がある。それができれば良いレースができると思う」

    20番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「僕たちにとって難しい週末になっている。常にマシンから最大限を引き出したいものだけど、今日はそこまで到達することができなかった。高速コーナーで不足していることは分かっているし、ブラインドスポットが非常に多いので難しいコースだ。最初は僕が先頭でコースに出たけど、その後はトラフィックによって妥協を強いられてしまった。不運だったけど、時にはこういうこともある。明日のレースでもう一度挑戦するし、いくつかチャンスがあることを願っている」

    21番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    「マシンが速かっただけに残念だ。昨日は厳しい一日だったけど、一晩でいくつか変更を施して、FP3ではマシンの感触が本当に良かった。残念ながら最後のラップのターン10でやられてしまった。タイヤが少し古くなっていたことと、自分にとって好ましくない方向から風が吹いたことが重なった。あのミスはするべきではなかった。マシンが強かっただけに、本当に痛い。でも明日はチャンスがいくつかあると思う。気持ちを切り替えて、マシンが速かったというポジティブな部分に目を向けなければならない。明日は可能な限り最高の結果を出すために全力を尽くす」

    22番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「予選では水圧の問題があった。昨夜交換したコンポーネントによって、いずれにしてもグリッド後方からスタートすることは分かっていたけど、このコースでもう少し周回を重ねることを楽しみにしていた。まだ取り組まなければならないことがたくさんあるのは明らかだ。ただ、明日は何かチャンスがあるかもしれないので、自分たちのレースをして、どうなるか見てみる」

  • リアム・ローソン F1スペインGP予選「レッドブルのマシン調整にまだ自信がない」

    リアム・ローソン F1スペインGP予選「レッドブルのマシン調整にまだ自信がない」

    リアム・ローソンは、2026年F1スペインGPの予選を8番手で終え、Q3でライバル勢と同じようにタイムを伸ばせなかったことに悔しさをにじませた。予選前半では上位争いに加わっていただけに、「残念だ」と振り返っている。

    負傷したアイザック・ハジャーの代役として3戦連続でレッドブル・レーシングから出場するローソンは、Q1を3番手で通過。Q2でも5番手につけ、チームメイトのマックス・フェルスタッペンとの差を0.349秒に抑えてQ3へ進出した。

    Q1ではトップまで0.099秒
    ローソンは予選序盤から競争力を示した。Q1ではトップからわずか0.099秒差の3番手。Q2でもフェルスタッペンに続く5番手につけ、レッドブルの2台は危なげなくQ3進出を決めた。

    しかし、最終Q3では状況が変わった。周囲のドライバーが大きくラップタイムを更新する一方、ローソンは同じだけの改善を引き出せず、1分32秒316で8番手。ポールポジションのランド・ノリスから0.492秒、3番手のフェルスタッペンからは0.352秒差となった。

    「予選の最初のほうではかなり競争力があったと思う。でも残念ながら、Q3では少しずつ僕たちから離れていってしまった。だから、そこは間違いなく見直す必要がある」

    ローソンは、Q3で伸び悩んだ背景として、レッドブルのマシンで予選を組み立てる経験がまだ十分ではないことにも触れた。

    「普段の自分のマシンなら、予選を通してどういうことをするのかは分かっている。でも、このマシンでは予選が進んでいくなかで、フロントウイングをどうするとか、そういう部分についてまだ自信が少ないんだ」

    「Q3では他のみんながかなり大きなステップを踏んだと思うけど、僕たちはそこを逃してしまった。だから残念だよ。今日はかなり競争力があったと思う」

    「もっと上で戦いたかった」
    レッドブルの公式コメントでも、ローソンはQ3までの手応えと最終結果とのギャップを悔やんだ。

    「予選の序盤は競争力があったから、もう少し上の順位で戦いたかった。でも残念ながらQ3ではうまくまとめることができなかった」

    「セッションが進むにつれて、周りのみんなはもう少しラップタイムを見つけたように見えたけど、僕たちは同じようなステップを踏むことができなかった」

    一方で、レッドブルのマシンへの適応については前向きな感触も得ている。

    「週の前半と比べれば進歩できたことには満足しているし、マシンに乗るたびにどんどん快適に感じられるようになっている。明日に向けてまだ学ぶべきことはいくつかあるけど、全体としては前向きなステップだった」

    ローソンの8番手は、レッドブルで記録した自身の予選最高位タイ。ハジャーの代役としてレッドブルに復帰してから3戦連続でトップ10のグリッドを確保した。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    「オーバーテイクは基本的に不可能」
    決勝については、マドリンクのコース特性からポジションを上げるのは簡単ではないとローソンは考えている。

    「もちろん前に進みたい。でも、ものすごく難しくなると思う。オーバーテイクは基本的に不可能だからね」

    それでも、金曜日の走行でタイヤの扱いが難しかったことが、決勝では戦略面で変化を生み出す可能性がある。

    「昨日はタイヤもかなり難しかった。だから、それによってレースがもう少し複雑になるかもしれない」

    レッドブルの公式コメントでもローソンは「ここはオーバーテイクが難しいサーキットだし、限界までプッシュすること自体が常にチャレンジになる。チャンスが巡ってこない限り、順位を上げるのは簡単ではない」と語った。

    それでも、「マシンは週末を通して速そうだし、レースを楽しみにしている。うまく戦いのなかに入って、明日は前に進めればと思う」と決勝への期待を示している。

    チームメイトのフェルスタッペンは1分31秒964で3番手を獲得。ローソンとの差は0.352秒だった。Q1、Q2ではフェルスタッペンに迫るペースを見せていただけに、ローソンにとってはQ3でのマシン調整とタイムの引き出し方が課題として浮かび上がった予選となった。

    それでも、レッドブルでの3戦目で再びQ3に進み、マシンへの理解を深めていることは明確だ。追い抜きが難しいと予想されるF1スペインGP決勝では、8番グリッドからタイヤマネジメントと戦略を生かしてどこまで順位を上げられるかが焦点となる。

  • 宮田莉朋 F2初優勝に喜び「ようやく勝てた」日本人1204日ぶりの勝利

    宮田莉朋 F2初優勝に喜び「ようやく勝てた」日本人1204日ぶりの勝利

    宮田莉朋が、2026年FIA F2第11戦マドリードのスプリントレースで待望のF2初優勝を飾った。レース後の記者会見では、苦戦が続いたシーズンを振り返りながら「ようやく勝てた」と喜びを語った。

    Hitech TGRから参戦する宮田莉朋は、好スタートから首位に立つと、その後もレースをコントロール。エマーソン・フィッティパルディ、ローレンス・ファン・フーペンを抑え、F2参戦3年目で初めてトップチェッカーを受けた。

    今回の勝利は、日本人ドライバーにとって1204日ぶりとなるF2での優勝でもある。

    「本当にうれしい。ようやく勝つことができた」
    レース後の公式記者会見で、宮田莉朋はまず初優勝の率直な気持ちを語った。

    「本当にうれしいです。今シーズンはずっと苦戦してきたので、ようやくレースに勝つことができました。ついに勝てたというのは、本当にいい気分です」

    勝利への大きなポイントとなったのがスタートだった。宮田は発進直後から前を狙い、序盤でレースの主導権を握った。

    「スタートではオーバーテイクするチャンスがあると思っていたので、ローンチにかなり集中していました。そこからはうまくレースをマネジメントすることができました」

    夏休み中の分析が復調につながる
    Hitechにとっても今回が久々のF2勝利となった。チームの前回勝利は2025年のバクーまでさかのぼる。

    宮田莉朋は、2026年シーズンを迎える段階ではもっと高いパフォーマンスを期待していたものの、特に予選などのショートランで苦戦してきたと説明する。

    「今年はもっといい結果を期待していましたが、シーズン中は苦戦していました。特にショートランのパフォーマンスが厳しかったです」

    その状況を変えるきっかけとなったのが夏休みだった。

    「夏休みの間にすべてを分析して、ようやく強いパフォーマンスを発揮できる状態で戻ってくることができました。それが今日勝てた理由だと思いますし、モンツァからは自分たち本来のレベルに戻ってきています」

    宮田莉朋 FIA フォーミュラ2選手権

    日本人ドライバーが1204日ぶりにF2の頂点へ
    宮田莉朋の勝利は、日本のモータースポーツにとっても大きな意味を持つものとなった。F2公式SNSはレース後、「JAPAN IS BACK ON TOP!」と投稿し、日本人ドライバーが1204日ぶりに表彰台の最上段へ戻ってきたことを紹介した。

    宮田は2024年にF2へステップアップ。2023年にはスーパーフォーミュラとSUPER GTの国内最高峰2カテゴリーでダブルタイトルを獲得して欧州へ渡ったが、F2では思うような結果を残せない時期が続いていた。

    それだけに、マドリードで手にした初勝利は大きな一歩となる。

    夏休み中の分析を経て、モンツァから本来のパフォーマンスを取り戻してきたという宮田莉朋。苦しいシーズンを乗り越えてつかんだF2初優勝は、今後の巻き返しにつながる重要な勝利となった。