ハースF1チームのオリバー・ベアマンは、F1イタリアGPで投入された今季最大規模のアップデートについて、従来のVF-26とは「昼と夜ほど違う」と手応えを語った。
ハースはモンツァに新しいシャシーとボディワークを含む大規模なアップデートを持ち込み、中団争いへの復帰を目指している。金曜日のフリー走行ではベアマンがFP2で8番手につけ、新パッケージは早くも一定の成果を示した。
ハースが今季最大規模のアップデートをモンツァに投入
ハースはシーズン序盤以降、中団グループの中で徐々に後退しており、今回のF1イタリアGPを巻き返しの重要な機会と位置づけている。
ベアマンは5月のカナダGPを最後にポイントを獲得しておらず、チームメイトのエステバン・オコンも6月初旬のモナコGPを最後に入賞から遠ざかっている。
チームとして6戦連続ノーポイントとなったことで、ハースはコンストラクターズランキング7位に後退。レーシングブルズとアルピーヌには大きく離され、後方のアウディにも5ポイント差まで迫られている。
その状況を打開するため、ハースはモンツァで今季最大となるアップデートを投入。新しいシャシーとボディワークが用意され、ベアマンのマシンにはフェラーリのアップデート版パワーユニットも搭載された。
金曜日の走行を終えたベアマンは、新パッケージから明確な改善を感じ取ったという。
「いい一日だった。本当にポジティブだったよ。おそらく3月か4月以来、一番いい金曜日だったと思う。だから本当にうれしいし、チームにとって大きな後押しになる」
FP2を8番手で終えたベアマンは、順位だけでなくVF-26そのもののフィーリングが大きく変わったと強調した。
「もちろん、コース上でいい位置に入れて、いいトウも使えた。それを予選でも確実に得られるわけではない。でも、マシンの感触は昼と夜ほど違う。それくらい大きなステップを踏むことができた」
「チームのみんなを本当に誇りに思う。このアップデートが前進になることを期待していたし、そうなる必要もあった。もちろん、それを疑っていたわけではないけど、チーム全員がしっかり仕事をやり遂げたことを本当に誇りに思うよ」
ベアマン「マシンがより予測しやすくなった」
ベアマンが特に評価したのは、VF-26の挙動が予測しやすくなった点だった。
高速のモンツァでは、前戦オランダGPが行われたザントフォールトよりもダウンフォースを削った仕様で走行している。それにもかかわらず、高速コーナーでマシンの安定性が向上しているという。
ベアマンは「マシンがより予測しやすくなった」と説明。これまでドライバーを苦しませてきた挙動が改善され、限界付近でも自信を持ってVF-26をドライブできるようになったことを示唆した。
ハースにとっては、単にモンツァのロードラッグ仕様が機能しているだけでなく、大型アップデートによってマシンの基本的な特性そのものが改善されているのであれば大きな収穫となる。

オコンは18番手もハース「本来の速さを出せていない」
一方、エステバン・オコンはFP2で18番手にとどまった。オコンのマシンにはベアマンとは異なり、フェラーリのアップデート版パワーユニットは搭載されていない。
ただし、ハースの車両エンジニアリング責任者であるホーギー・ニッドは、両者の順位差がそのままマシンのパフォーマンス差を示しているわけではないと説明した。
「今日はエステバンがベストラップを出すための最適な環境を用意できなかったと思う」
「多くのマシンがトラフィックに苦しんでいた。FP1では他車に引っかかる場面があって少しまとまりを欠いていたし、FP2ではマシンの右リアにちょっとした問題が発生した」
「そのため最初のランを走ることができず、セッションを通じて本来の形でペースを上げていくことができなかった。でも、そこは改善していく」
ベアマンの8番手という結果にはトウの恩恵も含まれており、予選で同じ条件を再現できる保証はない。それでも、本人が「昼と夜ほど違う」と表現するほどVF-26のフィーリングが改善したことは、6戦連続ノーポイントと苦戦するハースにとって明るい材料だ。
モンツァで投入した今季最大規模のアップデートが予選、そして決勝でも競争力につながるのか。中団争いへの復帰を目指すハースにとって、土曜日はその真価を測る重要な一日となる。
