メルセデスのキミ・アントネッリは、F1イタリアGPで投入されたフェラーリのアップグレード版パワーユニットについて、大きな進歩を遂げたとの見方を示した。金曜日の走行データから、ストレートスピードでは「今は同じ速さ」になったと分析している。
モンツァで行われたFP2では、ジョージ・ラッセルがトップタイムを記録し、フェラーリのシャルル・ルクレールが0.120秒差の2番手、アントネッリが3番手につけた。
これまでエンジン性能とストレートスピードでメルセデスに後れを取っていたフェラーリだが、アントネッリは新PUによってその差が縮まったと警戒している。
フェラーリ新PUの進歩を実感
フェラーリはホームレースとなるモンツァにアップグレード版のパワーユニットを投入した。その真の実力が明らかになるのは予選と決勝だが、アントネッリは金曜日に得られたデータから、すでに明確な変化が見えていると語った。
「フェラーリは新しいエンジンで間違いなく一歩前進した」
「今ではスピードは同じだ。彼らのマシンがコーナーでどれだけ優れているかは分かっているから、明日のポール争いは間違いなく接戦になると思う」
フェラーリは今季、ストレートスピードとエンジン性能でメルセデスに対して劣勢を強いられてきた。しかし、パワーが重要となるモンツァでその差が縮まったとなれば、予選での勢力図にも大きな影響を与える可能性がある。
実際、FP2ではラッセルとルクレールの差はわずか0.120秒。アントネッリ自身も3番手につけており、メルセデスとフェラーリが予選で激しい争いを繰り広げる展開を予想している。

最後尾スタートを見据えてロングランを重視
一方、アントネッリ自身は今季の信頼性問題によって規定数を超えるパワーユニットコンポーネントを使用するため、母国F1イタリアGPを最後尾からスタートすることが決まっている。
そのため金曜日は通常とは異なり、予選に向けた1周の速さよりも決勝を想定したロングランに重点を置いた。
「今日は普段とは少し違う一日だった。ロングランにかなり重点を置いていたから、正直に言うとちょっと変な感じだった。でも全体的にはいい一日だった。たくさんのデータを集められたし、これからの2日間が楽しみだ」
さらにアントネッリは、他車の後方を走ることで、ライバル勢のエネルギー配分についても確認していたことを明かした。
「今日のロングランでは、他のマシンの後ろを走って、彼らが何を違うようにやっているのか、僕たちと比べてどこでエネルギーを使っているのかを見ることができて興味深かった」
「だから、とても面白かった。たくさんのデータを集められたと思うし、それを確認して明日に向かいたい」
アントネッリは最後尾スタートが確定していることから、予選ではチームメイトでありタイトル争いの直接のライバルでもあるラッセルにスリップストリームを提供し、ポールポジション獲得を援護する意向をすでに明らかにしている。
フェラーリの新PUによってストレートでの差が縮まったとすれば、メルセデスにとって予選はこれまで以上に厳しい戦いとなる。アントネッリが指摘した通り、コーナリング性能を武器とするフェラーリとメルセデスによるポール争いが、土曜日の大きな焦点となりそうだ。
