アストンマーティンのランス・ストロールは、F1オランダGPで投入されたホンダのアップグレード版パワーユニットについて、週末前に「ラップタイムにつながらなければ意味がない」と率直な期待を口にしていた。しかし、金曜日のスプリント予選では19番手に終わり、ドライバビリティを含めて改善が必要だと語った。
アストンマーティンはザントフォールトでホンダのアップグレード版パワーユニットを投入。
前戦ハンガリーGPでマシンの競争力が大きく改善したこともあり、ストロールはパワーユニット側の進歩がシーズン後半の戦力を左右すると考えている。
「ラップタイムにつながらなければ意味がない」
走行開始前の木曜日、ストロールは新しいホンダ製パワーユニットへの期待について質問されると、前戦ハンガリーGPでの改善を振り返った。
「間違いなく、とてもポジティブな前進だった。ブダペストの日曜日はいいレースができたし、マシンは今年これまでよりずっと競争力があった」
「だから本当によかったし、今度はエンジン側でも前進できればと思っている。明日になればもっと分かるはずだ」
さらに、アップグレードによってシーズン後半をより楽観的に迎えられるかと問われると、その評価は新しいパワーユニットの性能次第だと強調した。
「今週末のエンジンが、その質問への答えになると思う。エンジン側で大きくパワーを得られれば、シーズン後半はもっと競争力を持てると思う」
そして、単に開発が前進したというだけでは十分ではないとした。
「前進になっていればいい。でも、ラップタイムにつながらない進歩なら意味がない。だから、単純に良くなっていて、そこから大きくラップタイムを見つけられることを期待している」
シーズン序盤から問題となっていた振動などについては改善を認める一方、依然としてパワー不足を課題に挙げた。
「そういう部分は改善している。でも、まだかなりパワーが足りない。だから、とにかくパワーを見つけられることを期待している」

スプリント予選は19番手「まだ理解する必要がある」
しかし、実際にアップグレード版パワーユニットで走行した金曜日は期待どおりの展開とはならなかった。
ストロールはスプリント予選SQ1で1分15秒391を記録したものの19番手で敗退。アストンマーティンはドライバビリティに苦しみ、十分なペースを引き出すことができなかった。
「今日はもっとできたと思う。ドライバビリティに苦しんでいたし、ほかにもいくつかうまくいっていない部分があった。なぜそうなったのか理解する必要がある」
「かなり風が強かったけど、それは全員同じだ。今夜すべてを確認してデータを見て、明日に向けて改善していく」
走行後、アップグレード版パワーユニットについて改めて尋ねられたストロールは、まだ評価を下す段階ではないとの姿勢を示した。
「分からない。もっといいラップはできたと思うけど、それでも僕たちはかなり離されている。だから理解する必要がある」
特に課題として挙げたのが、フェルナンド・アロンソも指摘していたドライバビリティだった。
「そうだね。ドライバビリティには取り組む必要がある。それ以外にも、何ができるか考えないといけない部分がある」
ザントフォールトは強風と低いグリップもドライバーを苦しめたが、ストロールはそれを言い訳にはしなかった。
「とても風が強くて、グリップもかなり低い。でも風が強いのは全員同じだから、予選に向けてどうすればマシンを良くできるか考えないといけない」
投入前にはホンダのアップグレードによる「大きなパワー向上」を期待していたストロールだが、初日の段階ではその効果を十分なラップタイムとして示すことはできなかった。アストンマーティンにとっては、ドライバビリティを含めたパワーユニットの特性を理解し、残る週末でどこまで性能を引き出せるかが焦点となる。


















