カテゴリー: ホンダF1

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの課題を説明「エンジンブレーキがランダム」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの課題を説明「エンジンブレーキがランダム」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1オランダGPで投入されたホンダの新スペック・パワーユニットについて、ドライバビリティ面で残されている具体的な課題を明かした。ダウンシフトに加え、エンジンブレーキの効き方が「コーナーごとに少しランダム」だという。

    さらにアロンソは、ストレートでは依然として大きなタイムを失っていると指摘した。ただし、ホンダに改善のための時間が必要であることも理解しており、「シルバーストンとさくら、その両方を信頼している」とアストンマーティンとホンダへの信頼を強調した。

    「望んでいるところには達していない」
    オランダGP後、Sky Sportsのインタビューで、新PUのドライバビリティについて具体的に何が不足しているのかを問われたアロンソは、ひとつの問題に限定できるものではないと説明した。

    「何かひとつ具体的なことがあるわけではないと思う。全体的に、ドライバビリティという点ではまだ僕たちが望んでいるところには達していない」

    そして、ドライバーが感じている問題としてダウンシフトとエンジンブレーキを挙げた。

    「ダウンシフトだったり、エンジンブレーキの効き方がコーナーごとに少しランダムに感じられたりする。そういったところは、まだ細かく調整していく必要がある」

    ブレーキングからコーナー進入にかけてマシンの姿勢をコントロールするうえで、エンジンブレーキの一貫性は重要になる。現状では、その挙動をさらに安定させることが新PUの最適化における課題のひとつとなっている。

    ストレートでは「まだかなり失っている」
    課題はドライバビリティだけではない。アロンソは絶対的なパワーについても改善が必要だと指摘した。

    「それにパワー不足もあって、ストレートではまだかなり失っている」

    アストンマーティンはシャシー側の進歩によって、コーナーでは以前より競争力を発揮できるようになった。それだけに、次に改善すべき領域がよりはっきりと見えるようになったという。

    「今はコーナーではある程度競争力を持てるようになったから、そこを改善する必要がある」

    オランダGP週末には、新PUのドライバビリティに関する問題がすでに表面化していた。スプリント予選ではアロンソがブレーキング時の意図しないパワーデリバリーについて訴えており、新スペックを車体側と最適化する作業が課題となっている。

    「ホンダにも時間を与える必要がある」
    もっとも、アロンソは問題点を列挙するだけではなく、ホンダとともに解決していく姿勢を強調している。

    「でも、僕たちはすべてを一緒に進めようとしている。ホンダにも、何が問題なのか、どこを直すべきなのかを突き止めるための時間を与える必要がある」

    新スペックの投入によって新たに現れた問題を分析し、どこを修正すればドライバビリティとパフォーマンスを改善できるのか。アロンソは、ホンダ側にもそれを見極める時間が必要だとの認識を示した。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「シルバーストンとさくら、その両方を信頼している」
    そして、ホンダの新PUに残された課題を率直に指摘したアロンソは、最後にプロジェクトへの信頼を明確にした。

    「僕は満足しているし、落ち着いている。シルバーストンとさくら、その両方を信頼している」

    シルバーストンはアストンマーティンのF1ファクトリー、さくらはホンダ/HRCのF1パワーユニット開発拠点を指す。Sky Sportsでのアロンソの発言として、エンジンブレーキの不安定さとともに、この両拠点への信頼も伝えられている。

    アロンソの発言は、新PUへの単純な批判ではない。ダウンシフト、エンジンブレーキ、ストレートでのパワーという改善すべき領域を明確にしながら、その解決に取り組むシルバーストンとさくらの双方を信頼している。

    シャシーがコーナーで競争力を取り戻しつつあるからこそ、PU側の課題を解消できればアストンマーティンのパッケージ全体をさらに前進させられる。ホンダが新スペックをどこまで早く最適化できるかが、今後の競争力を左右する重要なポイントとなる。

  • アストンマーティン・ホンダF1 カルロス・サインツJr.が白旗「今や別のリーグ」

    アストンマーティン・ホンダF1 カルロス・サインツJr.が白旗「今や別のリーグ」

    アストンマーティン・ホンダが2026年F1シーズン後半に入って競争力を大きく引き上げている。ウィリアムズのカルロス・サインツJr.は、オランダGPで示されたライバルのレースペースを目の当たりにし、「今や別のリーグ」とその差を認めた。

    アストンマーティンは2026年シーズン序盤、ホンダとの新たなワークス体制で苦戦。マシンは速さと信頼性の両面で課題を抱えていた。

    しかし、ハンガリーGPで今季初となる大型アップグレードを投入し、さらにオランダGPではホンダもパワーユニットのアップグレードを投入。シーズン序盤とは異なる競争力を見せ始めている。

    サインツJr.「今の彼らは別のリーグにいる」
    一方、ウィリアムズにとってオランダGPは厳しい週末となった。サインツJr.は現在のチームの立ち位置について、事前に予想していた範囲だとしながらも、アストンマーティンとの差が大きく開いていることを認めた。

    「僕たちはだいたい予想していた位置にいる。つまり後方だ」

    「現時点で僕たちより速くないのはキャデラックだけだ。アストンマーティンのレースペースを見ただろう。今の彼らは別のリーグにいる」

    「僕たちは彼らとは戦えなかった。というか、正直、誰とも戦えなかった」

    アストンマーティンはシーズン序盤、ホンダの新パワーユニットとともに厳しいスタートを切ったが、ハンガリーGPで今季初となる大規模なアップグレードを投入。マシンのパフォーマンスを大きく向上させた。

    さらにザントフォールトでは、ホンダ側もパワーユニットのアップグレードを投入。車体とパワーユニットの双方で開発が進んだことで、アストンマーティン・ホンダは開幕当初とは異なる競争力を発揮するようになった。

    オランダGPではフェルナンド・アロンソが18番グリッドから追い上げて9位に入り、ポイントを獲得。サインツJr.にとっても、そのレースペースはウィリアムズでは対抗できないと認めざるを得ないものだった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチームを警戒するカルロス・サインツJr.

    アルボンとの接触「大したものを争っていたわけではない」
    ウィリアムズの厳しい週末は、決勝終盤にさらに悪化した。サインツJr.はチームメイトのアレクサンダー・アルボンとポジションを争うなか、ターン1への進入でフロントタイヤをロックさせて接触。アルボンはこのアクシデントによってリタイアを余儀なくされた。

    「レース終盤、アレックスと僕はただ楽しみながら走っていた。でも残念ながら、ターン1のバンプで不意を突かれてフロントをロックさせてしまい、僕がミスをした」

    「でも正直なところ、僕たちが大したものを争っていたわけではない」

    シーズン序盤には速さと信頼性の両面で苦戦していたアストンマーティン・ホンダだが、相次ぐアップグレードによって状況は大きく変わった。サインツJr.の「別のリーグ」という言葉は、その進歩がライバルから見ても明確なものになったことを物語っている。

  • アストンマーティンF1 メルセデスとPU供給を協議か ホンダに圧力

    アストンマーティンF1 メルセデスとPU供給を協議か ホンダに圧力

    アストンマーティンが、将来的なF1パワーユニット(PU)の供給を巡ってメルセデスと協議しているとスペイン紙『SPORT』が報じた。2026年からワークス体制を組むホンダとの関係を直ちに見直す動きではないものの、期待する水準に届いていないホンダPUへの圧力を強める意味合いもあるという。

    その動きを象徴するものとしてSPORTが伝えたのが、メルセデスのCEO兼チーム代表を務めるトト・ヴォルフのアストンマーティン訪問だ。

    ヴォルフはF1オランダGP決勝当日の朝、ザントフォールトのパドックにあるアストンマーティンのモーターホームを訪れており、6月のスペインGPに続いて今季2度目の訪問だったという。

    ヴォルフがアストンマーティンを再訪
    F1のパドックでは、他チームの首脳がモーターホームを訪れること自体は珍しいことではない。しかしSPORTは、今回のヴォルフの訪問について、これまでの両陣営の動きを踏まえれば単なる社交的なものとは限らないと指摘している。

    ヴォルフは6月のスペインGPでもアストンマーティンを訪問していた。一方、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールも、それ以前のオーストラリアGPでメルセデスを訪れていたという。

    そしてオランダGPでは、決勝の数時間前となる日曜日の朝にヴォルフが再びアストンマーティンを訪問。SPORTは、ヴォルフのイニシャルが入ったスクーターがアストンマーティンのモーターホーム脇に置かれていたことも伝えている。

    同紙によれば、メルセデスのホスピタリティはアストンマーティンから約100メートル離れており、こうした一連の訪問が繰り返されていることから、両者の間で何らかの協議が行われている可能性に注目している。

    メルセデスだけではない? 将来のPU供給先を模索
    SPORTは、メルセデスが将来的にアストンマーティンへPUを供給する可能性について両者が話し合っていると報道。さらに、アストンマーティンが接触しているPUメーカーはメルセデスだけではないとしている。

    ただし、現時点でアストンマーティンからホンダに対して最後通告が突きつけられたわけではなく、ホンダとの提携解消が決まったわけでもない。

    また、2027年からPUを変更するとの見方についてSPORTは「時期尚早」としており、仮に変更が実現するとすれば2028年になるとの見方を示している。

    アストンマーティンは2026年からホンダとワークス体制を構築し、それまで使用していたメルセデスPUから離れた。3年前に決定したこの計画は、カスタマーチームではなくワークスチームとしてF1世界選手権を戦うための重要な戦略だった。

    しかしSPORTは、ホンダが期待されたパフォーマンスを発揮できなければ、その方針が再び変更される可能性があると伝えている。

    背景にホンダ新PUへの不満
    こうした動きの背景にあるとされるのが、2026年型ホンダPUのパフォーマンスだ。

    ホンダはシーズン開幕以降、PUの改善を続けており、オランダGPでは新たな仕様を投入した。しかし、その進化についてホンダ側も「小さな一歩であり、革命ではない」と説明しており、アストンマーティンが期待したほどの成果にはつながらなかった。

    一方で、アストンマーティンのシャシー側は大きく前進している。エイドリアン・ニューウェイの指揮のもと、AMR26には直近2戦で合計21点の新パーツが投入され、フェルナンド・アロンソはマシンの改善について「4秒差だったところから、今では1.4秒差になった」と説明している。

    シャシーが改善するにつれて、相対的にPU側の弱点が目立つ状況になっている。

    アロンソもオランダGP後、新しいホンダPUについて期待していた結果が得られなかったことを認めた。

    「シャシーについては、進んでいる方向に満足しています。でも、エンジンについてはもう少し待つ必要があります」

    「今週末は期待していた結果にならなかったと思います。ドライバビリティやギアチェンジなど、最初のエンジンで少し改善できていた部分が、この2基目では少し振り出しに戻ってしまいました。だから、これから2、3戦をかけて最適化していく必要があります」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「結果はストレートの長さに左右される」
    アストンマーティンのマイク・クラックも、今後のレースではサーキットのストレートの長さが結果を左右する可能性があると語り、PU性能が大きな要素になることを示唆している。

    「これから厳しいレースが続く。我々の結果は各サーキットのストレートがどれだけ長いかに左右されるだろう。ただ、このパッケージについては走るたびに理解が深まっていくし、パワーユニットについても同じことが言える」

    ランス・ストロールもホンダに対して改善を求めている。

    「ドライバビリティとパワーは、次に徹底的に取り組まなければならない部分だ」

    アロンソ、クラック、ストロールの発言からも、アストンマーティン側がホンダにさらなる改善を求めていることは明らかだ。

    ローレンス・ストロールはホンダの改善を待つ姿勢
    もっとも、SPORTによれば、ローレンス・ストロールは現段階でホンダとの関係を打ち切るような急進的な考えを持っているわけではない。

    ホンダがバーレーンでのプレシーズンテスト以降、一定の進歩を遂げていることも評価しており、まずは開発を続ける時間を与える考えだという。

    その一方で、メルセデスを含む他のPUメーカーと話し合うことは、将来に向けた選択肢を確保すると同時に、ホンダへさらなる改善を促す手段にもなる。

    SPORTはこれを、アストンマーティンからホンダに対する「今はあなたと一緒にいるが、これがうまくいかなければ……」というメッセージに近いものだと表現している。

    つまり、現時点でアストンマーティンとホンダの“離婚”が決まっているわけではない。ただし、ホンダが十分な進歩を示せなかった場合に備え、アストンマーティンが別の選択肢を探り始めているというのがSPORTの報道だ。

    次戦イタリアGPが行われるモンツァは、ストレートでの性能が特に重要になるサーキットだ。AMR26のシャシーが進歩を続けるなか、ホンダPUがどこまでその性能に応えられるか。今後の数戦は、2028年以降も続くことを前提としてスタートしたアストンマーティンとホンダの関係にとって、重要な期間となりそうだ。

  • FIAがF1新PUのADUO結果発表 レッドブルが基準 ホンダら3社は4%超の差

    FIAがF1新PUのADUO結果発表 レッドブルが基準 ホンダら3社は4%超の差

    FIA(国際自動車連盟)は、2026年F1で導入されたADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発・アップグレード機会)制度について、最初の2回の公式評価結果を発表した。

    レッドブル・パワートレインズのパワーユニット(PU)が基準となり、メルセデス、フェラーリ、アウディ、ホンダには性能差に応じた追加開発の機会が与えられる。

    なかでもフェラーリ、アウディ、ホンダは基準から4%を超える差があると判定され、2026年と2027年にそれぞれ2回ずつの追加アップグレードが認められる。これはADUO制度で認められる最大の開発機会となる。

    レッドブル・パワートレインズがADUOの基準PUに
    ADUOは、F1が新しいパワーユニット規則を導入した2026年から採用された制度である。新規則では内燃エンジンと電動部分の出力比率が大きく変更され、各メーカー間に生じる性能差を一定の範囲内に収めるため、後れを取ったメーカーに追加の開発機会を与える仕組みが設けられた。

    FIAは今回、最初の2回の公式レビューの結果を明らかにし、レッドブル・パワートレインズが現在の基準となるPUを持っていると判定した。

    レッドブルにとって2026年は、自社製パワーユニットでF1に参戦する最初のシーズンである。それにもかかわらず、FIAによるADUOの評価では他メーカーが追うベンチマークとなった。

    ただしFIAは、各PUメーカーの性能をどのような具体的な指標によって比較し、差を算出しているのかについて詳細を公表していない。

    メルセデスは2%超の差で追加アップグレード1回
    メルセデスは、基準となるレッドブル・パワートレインズに対して2%を超える差があると判定された。

    これによりメルセデスには、2026年に1回、2027年にも1回の追加アップグレードを実施する機会が与えられる。

    さらにADUOでは、性能差に応じて開発費とベンチテスト時間についても追加枠が設けられている。

    メルセデスにはコストキャップ上の追加枠として300万ドルが認められ、さらに70時間の追加ベンチテストが許可される。

    ホンダF1 エンジン ADUO

    フェラーリ、アウディ、ホンダは4%超 最大限の追加開発
    一方、フェラーリ、アウディ、ホンダについては、いずれもレッドブル・パワートレインズの基準から4%を超える差があるとFIAが判断した。

    その結果、3メーカーには2026年に2回、2027年にも2回の追加アップグレードが認められる。これはADUO制度で許可される最大回数となる。

    性能差が大きくなるにつれて、コストキャップとベンチテスト時間の追加枠も段階的に拡大する。

    基準から4~6%の差がある場合は465万ドルと100時間、6~8%では635万ドルと150時間、8~10%では800万ドルと190時間の追加ベンチテストが認められる。

    ただしFIAは今回、フェラーリ、アウディ、ホンダの3メーカーが、それぞれこのスケールのどこに位置しているのかについては明らかにしていない。

    したがって現時点で公式に確認できるのは、3メーカーすべてがレッドブル・パワートレインズに対して「4%超」の差があると判定され、2026年と2027年に最大2回ずつの追加アップグレードを認められたという点までとなる。

    2026年最後のADUO評価はオランダGPからメキシコシティGP
    2026年に行われる最後のADUO評価期間は、第12戦オランダGPから第18戦メキシコシティGPまでが対象となる。

    この期間のデータをもとに再び各メーカーのPU性能が評価され、その結果が今後の追加開発機会に反映されることになる。

    2026年からF1のPUメーカーとして本格参入したレッドブル・パワートレインズが最初のADUO評価でベンチマークとなる一方、メルセデスには1回、フェラーリ、アウディ、ホンダには最大となる2回の追加アップグレードが認められた。新PU規則初年度の勢力図が、ADUOによる追加開発を通じて今後どこまで変化するのかも注目される。

    国際自動車連盟 F1 ADUO

  • HRC渡辺康治社長 アロンソの2027年F1継続を熱望「ホンダにとって極めて重要」

    HRC渡辺康治社長 アロンソの2027年F1継続を熱望「ホンダにとって極めて重要」

    ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は、フェルナンド・アロンソが2027年もF1参戦を続け、アストンマーティン・ホンダのプロジェクトに残ることを強く望んでいる。「アロンソと一緒に仕事ができることは、私たちにとって極めて重要です」と語り、開発面でもその存在が大きな力になっていることを強調した。

    2026年F1オランダGPの週末、渡辺康治社長はスペイン紙『Mundo Deportivo』の独占インタビューに応じた。

    そこで語られたのはアロンソの将来だけではない。ホンダが直面しているPU開発の遅れ、スペック2投入の意味、ADUOを活用した挽回、人材不足の解消、レッドブルとのプロジェクトを経験した重要なエンジニアの復帰、エイドリアン・ニューウェイとの協力、2027年への見通し、さらには2031年以降のF1エンジン規則まで、現在と将来のホンダF1プロジェクトについて幅広く明かした。

    セナとフェルスタッペンに続く新たな挑戦
    ホンダはF1の歴史のなかで、アイルトン・セナ、そしてマックス・フェルスタッペンとともに困難な挑戦を乗り越え、大きな成功を収めてきた。現在はアストンマーティン、そしてアロンソとともに新たな挑戦に臨んでいる。

    渡辺康治社長は、そうした困難そのものがホンダを強くしてきたと説明する。

    「基本的に、一つひとつの挑戦が私たちをより強くしてきました。そして、あらゆる成功の裏には数え切れないほどの挑戦があります」

    「セナのときもそうでしたし、マックスのときもそうでした。成功は一つひとつの挑戦を乗り越えた先にやってきます。そのことを私たちの誰も疑っていません」

    現在は日本のHRC Sakura、英国のHRC UK、そしてシルバーストンに本拠を置くアストンマーティンが一体となり、競争力向上へ向けて作業を続けている。

    「HRC Sakura、HRC UK、そしてシルバーストンのアストンマーティンのメンバーが一緒になって、困難を乗り越えるために取り組んでいます」

    「私たちはまさに挑戦の真っただ中にいます。そして、成功へ向かっているところです」

    ホンダ新PU「何をすべきなのかは分かっています」
    アロンソはホンダが現在抱えている問題を解決し、トップレベルのPUを作り上げることについて「時間の問題」だとして、その技術力への信頼を公に示してきた。

    ホンダはその期待に応えるため、開発のペースを上げている。渡辺康治社長によれば、少なくとも改善すべき方向性について迷いはない。

    「私たちは今、そこへ到達するまでの時間を短くする、そのプロセスの真っただ中にいます」

    「パワーユニット、つまりエンジンと電気系について、開発で何をしなければならないのかは分かっています。ですから今は、それを実現するために取り組んでいます」

    ただし、どれほどの時間が必要なのかについては慎重だった。

    「正確にいつとは言えません(笑)」

    「では、ホンダが最高のエンジンのひとつを作れるようになるのはいつだと思うか」と改めて問われても、答えは変わらなかった。

    「これは誰に聞かれても同じ答えになります。いつになるのかは言えません」

    スペック2は「状況改善への最初の一歩」
    その一方で、オランダGPで投入した新仕様PU、いわゆるスペック2は、ホンダにとって重要な転換点になる。

    2026年序盤から苦戦してきたホンダにとって、このアップデートは単純な性能向上だけを意味するものではない。今後トップレベルへ近づいていくための開発の出発点でもある。

    「もちろんです。今回のスペック2は、状況を改善するための最初の一歩です」

    「そして、毎年少しずつ近づいていきます。私たちの目標は勝つことです」

    ホンダはザントフォールト投入の新PUで、燃焼室やプレチャンバー、潤滑システムなどICE内部を中心に手を入れ、性能だけでなく信頼性の改善にも取り組んでいる。

    開発開始の遅れ「追いつくのは簡単ではありません」
    渡辺康治社長は、2026年シーズン序盤にホンダが厳しい状況に陥った背景についても率直に認めた。

    大きな要因のひとつは、新しいF1パワーユニットの開発開始がライバルより遅かったことだ。

    「私たちは開発を始めたのが非常に遅かったので、その遅れを取り戻す必要があります」

    しかし、現在のF1では単純に資金や人員を大量投入すれば追いつけるわけではない。

    「遅れを取り戻すのは簡単ではありません。予算制限がありますし、それ以外にもさまざまな制約があります」

    そこで重要になるのが、メーカー間の性能差に応じて追加開発機会を認めるADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)だ。

    「もちろん、ADUOのレギュレーションを活用しながら開発を加速させて、近づいていかなければなりません」

    人材不足は解消「今はもう問題ありません」
    ホンダのF1復帰プロジェクトでは、PUそのものだけでなく、開発を担う人材の確保も大きな課題だった。

    だが、渡辺康治社長によれば、その問題については状況が変わったという。

    「はい、以前は問題がありました。しかし、今はもう問題ではありません」

    「人数という意味でも、能力という意味でも、十分なエンジニアを採用することができました。ですから、今は大丈夫です」

    HRCのF1プロジェクトでは新たな人材を増強すると同時に、過去にレッドブルとのプロジェクトに携わった経験者も戻ってきている。

    レッドブル時代の重要エンジニアがF1プロジェクトに復帰
    レッドブルとのパートナーシップ時代にホンダはF1タイトルを獲得し、そのプロジェクトには多くの経験豊富な技術者が携わっていた。

    渡辺康治社長は、当時の人材が現在のアストンマーティンとのF1プロジェクトに戻ってきていることを認めた。

    「はい、そうです」

    ただし、当時のスタッフ全員が戻ったわけではない。

    「全員ではありません。ただ、当時そこで仕事をしていた重要な人たちはF1プロジェクトに戻ってきています」

    HRCの新太郎・折原エンジニアも、レッドブルとのプロジェクト経験者が復帰し、新たに加わった人材も2026年のテストや実戦を通して経験を積んでいると説明しており、ホンダは2027年から2028年に向けた開発体制に自信を深めている。

    「私たちは完全に準備できています」
    人材面の立て直しを終えたことで、ホンダは成功へ向けて必要な体制が整ったと考えている。

    「もちろんです。私たちは完全に準備できています」

    ただし、準備が整ったことと、すぐにライバルへ追いつけることは別問題だ。

    「すべてのチームが毎日進化しています」

    「追いつくということは、相手よりも速いペースで進化しなければならないということです。それは簡単なことではありません」

    トップメーカーも開発を止めることはない。現在あるギャップを縮めるには、ホンダ自身がライバルを上回る開発速度を維持する必要があるという認識だ。

    2027年「今よりはるかに上にいるはずです」
    アストンマーティンではニューウェイ主導によるシャシー開発も進み、2026年シーズン途中からマシンの競争力に改善が見え始めている。

    では、PU側のホンダは2027年をどのように見ているのか。

    渡辺康治社長はまず、インタビューが行われたオランダGPで投入した新PUを確実に機能させることが先決だとした。

    「まずは今日、そしてこの日曜日に集中するべきだと思っています。このザントフォールトでのレースはかなり重要ですから」

    そのうえで、今後については明確な期待を示した。

    「その後、一歩ずつトップチームに近づいていきます」

    「ですから来年は、もちろん現在の状況と比べれば、はるかに、はるかに上のところにいるはずです」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アロンソによるホンダ擁護「私たちにとって非常に重要でした」
    ホンダが苦しい状況に置かれてきたなか、アロンソはメディアに対して繰り返しホンダへの信頼を表明してきた。

    渡辺康治社長は、その姿勢がホンダにとって非常に大きな意味を持っていたと明かした。

    「ホンダにとって、それは非常に重要でした」

    「アロンソは素晴らしいドライバーです。そして、彼と一緒に仕事ができることは、私たちにとって極めて重要です」

    ホンダが高く評価しているのはアロンソの速さや経験だけではない。PUを含めたマシンの挙動を分析し、それを技術陣へ正確に伝える能力も重要視している。

    「彼のクルマについてのコメントは非常に正確です」

    「そして、そのコメントが本当に私たちの開発を前に進める助けになっています」

    実際、アロンソはシーズン前半からPUのドライバビリティやエネルギー供給、シフト操作などについて細かなフィードバックを行い、ホンダ側もそのデータを新仕様PUの最適化につなげてきた。

    ホンダはアロンソの2027年F1継続を熱望
    そのアロンソは、2027年もF1ドライバーとして参戦を続けるかどうかをまだ決めていない。

    アストンマーティン側もアロンソの判断を待っている状況だが、ホンダの希望は明確だ。

    「はい、もちろんです。私たちはアロンソと一緒に仕事を続けたいと思っています」

    渡辺康治社長は、アロンソが持つ並外れた情熱についても強調した。

    「これほど素晴らしい情熱を持ったドライバーと一緒に挑戦できることは、ホンダにとって非常に、非常に重要です」

    そして、現在の競争力がホンダの求める水準ではないことも認めながら、その状況をアロンソとともに変えていきたいと語った。

    「今はまだ私たちが望んでいるポジションにはいません」

    「しかし、アロンソと一緒に、F1のトップチームのひとつになることが私たちの目標です」

    「2027年も続けてくれることを期待しています」
    さらに「アロンソは2027年も続けると思うか」と問われると、渡辺康治社長は率直に希望を口にした。

    「はい、そう願っています。彼が続けてくれることを期待しています」

    アロンソとホンダがともに勝利を手にした場合、それがどのような意味を持つのかという質問への答えも明快だった。

    「私たちは歴史を作ることになります」

    「アロンソにとっての歴史ですし、ホンダにとっての歴史にもなります」

    アロンソは2027年の去就について、自身がF1マシンを運転していて競争力や楽しさを感じられるかなどを判断材料にするとしており、ドライバーを続けるかどうかは本人の決断に委ねられている。

    ニューウェイとの連携「非常に緊密に仕事をしています」
    アストンマーティン・ホンダのもうひとつの重要な存在がニューウェイだ。

    ニューウェイとの協力によってチームはさらに強くなるのかと問われた渡辺康治社長は、これまで語ってきた「挑戦によって強くなる」というホンダの考え方を改めて示した。

    「チームをもっと強くできると思います」

    「先ほども申し上げたように、一つひとつの挑戦が私たちをより強くしてきました。そして間違いなく、エイドリアンとチームと一緒に、私たちはさらに強くなっています」

    ニューウェイとの実際の仕事についても、良好な関係を築けているという。

    「私たちは非常に緊密に、そして非常にうまく一緒に仕事をしています」

    新規則 新パートナー 新燃料「最初からひとつのチームになるのは簡単ではない」
    ただし、アストンマーティンとホンダが最初から完全にひとつの組織として機能できたわけではない。

    2026年にはF1の技術規則が大きく変わり、ホンダにとってアストンマーティンは新たなパートナーとなった。さらに新しい燃料への対応も必要だった。

    「もちろん、現在の新しいレギュレーション、新しいパートナー、そして新しい燃料があります」

    「そういう状況ですから、最初からひとつのチームになるのは簡単ではありません」

    実際、シーズン序盤は両者にとって非常に厳しいスタートとなった。しかし、その困難が逆にコミュニケーションを深めるきっかけにもなったという。

    「非常に難しいスタートになりましたので、そうした状況を乗り越えるために、私たちは非常に緊密で、深い話し合いを続けてきました」

    「その結果、私たちのコミュニケーションはずっと良くなりました」

    アロンソとF1王座獲得「そのためにこのプロジェクトにいるのです」
    渡辺康治社長は、現在の厳しい状況だけを見ているわけではない。

    その先には、アストンマーティン、ホンダ、そしてアロンソによるF1ワールドチャンピオン獲得という大きな目標がある。

    「もちろん夢見ています」

    「そのために私たちはこのプロジェクトを開発していますし、アストンマーティン、そしてアロンソとのパートナーシップを築いたのです」

    「なぜそう思わないのでしょうか?」

    では、アストンマーティンとアロンソとともに勝てると100%確信しているのか。

    渡辺康治社長は、結果そのものを保証することはできないとしながらも、目標については一切の曖昧さを残さなかった。

    「100%保証できる人は誰もいません」

    「ただ、私たちの目標が勝つことであることは100%確かです」

    ホンダ・レーシング

    2031年V8案「F1の技術は最先端で持続可能であるべき」
    インタビューでは、2031年以降のF1パワーユニット規則についても質問が及んだ。

    議論されているV8エンジン復活の可能性について、渡辺康治社長はまず正式な提案が届いていないことを強調した。

    「あなたはどう思いますか?(笑)」

    「非常にシンプルです。まず、私はまだFIAから正式な提案を何も受け取っていません」

    「もちろんニュースは読んでいます。ただ、その段階ですので、今は明確な回答をすることはできません」

    一方で、将来のPU規則を考えるうえでホンダが重視する基本的な考え方については説明した。

    「F1は世界最高峰のモータースポーツカテゴリーです」

    「ですから、私たちはF1の技術は最先端であるべきだと考えていますし、持続可能でなければならないとも考えています。それは重要なことです」

    ただし、V8を含めた将来のPUコンセプトそのものを拒絶しているわけではない。

    「ただ、そのようなパワーユニットをどのように実現していくのかについて議論することには、私たちは完全にオープンです」

    「まず競争力を取り戻し その先のさらに大きなものを目指します」
    最後に渡辺康治社長は、現在の厳しい状況でもホンダ、アストンマーティン、アロンソを応援するファンに向けてメッセージを送った。

    「これはとても重要なことです」

    「皆さんの応援が私たちに力を与えてくれています。ですから、スペインのファンの皆さんのサポートと声援に感謝しています」

    そして、現在地を率直に認めたうえで、ホンダが進もうとしている道筋を示した。

    「今は明らかに、私たちが望んでいるポジションにはいません」

    「しかし、まずはもう一度戦えるところまで戻り、競争力のある状態を取り戻します」

    「そしてその後も、さらに大きなものを目指して取り組み続けます」

    ホンダは2026年の苦戦を一時的な失敗として片づけるのではなく、開発開始の遅れや人材面の問題を認めたうえで立て直しを進めている。スペック2はその「最初の一歩」であり、ADUOによる追加開発、人員増強、レッドブル時代の経験者の復帰、アストンマーティンやニューウェイとの連携強化を通じて、2027年には「はるかに上」の位置を目指す。

    そして、その挑戦の中心にホンダが残ってほしいと願っているのがアロンソだ。正確なフィードバックと豊富な経験、そして渡辺康治社長が繰り返し強調する「並外れた情熱」を持つアロンソとともにトップへ戻り、勝利し、最終的にはF1タイトルを獲得する。それが現在のアストンマーティン・ホンダが描く将来像であり、渡辺康治社長はその実現によって「アロンソにとっても、ホンダにとっても歴史を作る」ことを目指している。

  • アストンマーティンF1幹部 ホンダ新PU投入も「結果はストレートの長さ次第」

    アストンマーティンF1幹部 ホンダ新PU投入も「結果はストレートの長さ次第」

    アストンマーティンF1は、F1オランダGPでホンダの新スペック・パワーユニット(PU)を投入し、フェルナンド・アロンソが9位に入って2ポイントを獲得した。しかし、チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、今後の成績について「結果は各サーキットのストレートの長さに左右される」と認めた。

    数カ月にわたって開発されてきたホンダの新PUは、アストンマーティンにとって後半戦の巻き返しに向けた重要なアップデートだった。

    一方、ザントフォールトではドライバビリティなどの問題も浮上。クラックの発言からも、ストレート性能が依然として今後の競争力を左右する大きな要素であることがうかがえる。

    新PU投入も残ったストレート性能への懸念
    F1オランダGPは、アストンマーティンとホンダにとって大きな転換点になることが期待されていた。

    ホンダは数カ月にわたって開発を進めてきた新スペックPUをザントフォールトで投入。アストンマーティン側でもエイドリアン・ニューウェイを中心にAMR26の改善が進められ、シャシーとPUの両面から競争力を引き上げることが狙いだった。

    決勝ではアロンソが2ストップ戦略を機能させて9位でフィニッシュ。今季2度目のポイント獲得を果たし、ニューウェイもアロンソの走りを高く評価した。

    しかし、新PUの投入によってすべての問題が解決したわけではない。

    決勝後、スペインの『AS』などの取材に応じたクラックは、アストンマーティンの今後の競争力について次のように語った。

    「我々は予選よりもレースの方がわずかに強い。ただ、結果は各サーキットのストレートの長さに左右されることになる」

    「厳しいレースが待っているが、このパッケージについてはこれからますます理解を深めていくことができる。パワーユニットについても同じだ」

    クラックはホンダPUのパワー不足を直接指摘しているわけではない。それでも、アストンマーティンが今季を通じてストレートスピードに苦しんできたなか、新PU投入後も「ストレートの長さ」が結果を左右すると語ったことは注目に値する。

    ホンダの新スペックPUには、これまでの弱点を改善することも期待されていた。しかし、少なくともザントフォールトでの初戦を終えた段階では、ストレートの長いサーキットほど厳しくなるという構図を完全に覆すまでには至っていないことが、クラックの発言からうかがえる。

    ホンダ新PUでドライバビリティの問題が再浮上
    ストレート性能だけでなく、新PUではドライバビリティにも改善すべき部分が残された。

    アロンソとランス・ストロールは予選後、エンジンブレーキやパワーデリバリーの一貫性について問題を訴えている。

    特にエンジンブレーキの挙動はドライバーにとって予測しづらく、コーナー進入時のマシンコントロールにも影響した。ストロールはその状態を「宝くじ」と表現するほどだった。

    新スペックPUでは特性が変化したため、それまで旧仕様で積み重ねてきた制御やマッピングについても、新たな仕様に合わせて最適化を進める必要がある。

    マイク・クラック(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ホンダHRC折原伸太郎「ドライバビリティには改善の余地」
    ホンダ・レーシング(HRC)のトラックサイド・エンジニアリング責任者を務める折原伸太郎も、決勝後、新PUのドライバビリティには改善の余地が残されていることを認めた。

    「ドライバビリティには改善の余地があり、それが今後のレースでも引き続き我々が重点的に取り組む部分です。今回の第2仕様を投入するために必要だった作業量を考えれば、2ポイントを獲得できたのは良い結果です」

    「レース終盤では、ガスリーに対するアドバンテージを維持することに集中し、そのためにエネルギーマネジメントを最適化しました。良い結果ですし、これからの改善に集中しています」

    アロンソは終盤、背後から迫るピエール・ガスリーを抑えて9位を守り切った。ホンダ側もエネルギーマネジメントを最適化しながら、そのポジションを維持することに注力していた。

    新PUの初戦で2ポイントを持ち帰ったことは成果である一方、ホンダ自身もさらなる改善が必要であることを認識している。

    アロンソ「振り出しに戻った」
    アロンソは決勝後、新スペックPUへの変更によって、それまで旧仕様で改善してきた問題の一部が再び表面化したとの見方を示した。

    シーズンを通じてアストンマーティンとホンダはPUの問題への対応を続け、旧仕様では徐々に改善を進めてきた。しかし、大きく仕様を変更したことで、ドライバビリティなどを新たなPUに合わせて再び最適化する必要が生じている。

    アロンソはこの状況について「振り出しに戻った」と表現した。

    新PUそのものを否定しているわけではない。新しい仕様から最大限の性能を引き出すため、エンジンブレーキやパワーデリバリーを含めた制御を改めて煮詰めていく必要があるということだ。

    クラックが「このパッケージについてはこれからますます理解を深めていくことができる」とし、「パワーユニットについても同じだ」と語ったことも、その最適化がまだ途上にあることを物語っている。

    ストレートの長いサーキットで問われる新PUの真価
    ザントフォールトでの9位は、アストンマーティンとホンダにとって一定の成果となった。シャシー面でもニューウェイによる改善が進み、アロンソはそれをポイントという結果につなげた。

    一方で、「結果は各サーキットのストレートの長さに左右される」というクラックの言葉は、新PU投入後のアストンマーティンが置かれている状況を端的に表している。

    ストレートの比重が大きくなれば、PUのパワーやエネルギーマネジメントがラップタイムに与える影響も大きくなる。そこに今回浮上したドライバビリティの改善も加わるため、ホンダには新スペックをさらに煮詰めていく作業が求められる。

    オランダGPはホンダ新PUの最初の実戦にすぎない。アロンソの9位という結果を足掛かりに、ホンダとアストンマーティンが新しいパッケージへの理解をどこまで深められるか。今後のF1では、特にストレートの長いサーキットでその進化が試されることになる。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUに苦言「エンジンブレーキは宝くじ」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUに苦言「エンジンブレーキは宝くじ」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPで投入されたホンダの新スペック・パワーユニットについて厳しい評価を下した。新PUによる改善は「全然十分ではない」とし、特にブレーキング時のドライバビリティについて「宝くじみたいなもの」と表現した。

    アストンマーティンはシャシー面では大きな前進を遂げている一方、ホンダのスペック2エンジンではエンジンブレーキの一貫性やダウンシフトに課題を抱えている。

    ストロールは、今後重点的に改善すべき領域としてドライバビリティとパワーを挙げた。

    新PUの進歩は「全然十分じゃない」
    ホンダはF1オランダGPに新スペックのパワーユニットを投入した。アストンマーティンにとっては、ハンガリーでのフィルミングデーを経て、新PUを本格的なレースウイークで走らせる最初の機会となった。

    しかし、土曜日の予選で19番手に終わったストロールは、新PUによる進歩を感じたかと問われ、期待していたほどではないとの見解を示した。

    「それほどでもないと思う。少しは良くなったかもしれないけど、全然十分じゃない」

    一方、マシンのシャシー側については評価が大きく異なる。

    「シャシーについては、かなりいいところにいると思う。ブダペストで大きな一歩を踏み出した」

    「次に本当に取り組まなければならないのは、ドライバビリティとパワーだ」

    アストンマーティンはハンガリーGPでAMR26に大規模なアップデートを投入しており、ストロールはその効果を明確に感じている。だからこそ、次に解決すべきPU側の弱点が浮き彫りになっている。

    「宝くじみたいなもの」
    ストロールが特に問題視しているのが、新PUのドライバビリティだ。その感触について尋ねられると、非常に厳しい言葉で現状を説明した。

    「良くない。本当に良くない。宝くじみたいなものだ」

    「今のところ、コーナー進入で一貫したエンジンブレーキが得られていない。それに、ダウンシフトがうまく決まらないことも多い。だから、問題はたくさんある」

    ブレーキング時にどの程度のエンジンブレーキが得られるのかを予測しにくく、さらに要求したダウンシフトが成立しないケースもあるという。コーナー進入時のマシンの挙動を安定させるうえで、大きな課題となっている。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アロンソも同様の問題を指摘
    この問題を訴えているのはストロールだけではない。チームメイトのフェルナンド・アロンソもオランダGP週末、新PUのドライバビリティに苦戦した。

    アロンソはスプリント予選で、ブレーキング時にもエンジンがマシンを押し続けるような挙動があり、「マシンを止めるのが難しい」と報告していた。

    さらに決勝後には、ダウンシフトやエンジンブレーキの挙動がコーナーごとに安定していないことを説明しており、ストロールと共通した問題を感じていることが明らかになっている。

    ホンダF1のチーフエンジニアを務める折原慎太郎も、両ドライバーから同様のフィードバックを受けていることを認めている。

    ホンダもドライバビリティ改善を最優先
    一方、新スペックエンジンは信頼性という点では大きな問題なくオランダGP週末を走り切った。

    折原は、スプリントと予選を通じて新スペックエンジンに信頼性上の問題は発生しなかったと説明。そのうえで、HRCさくらのテストベンチでの作業を含め、内燃エンジンの制御や燃焼挙動の一貫性を改善する作業を進めているとした。

    「ドライバーが必要とするときに、エンジンが必要とされる動きをするようにしなければならない」

    「今日は前進することができたが、ドライバーが必要とする自信を与えるためには、まだやるべきことがある。これは短期的にも中期的にも我々の最優先事項だ」

    ストロールの言葉は厳しいものだったが、問題点についてはアストンマーティンとホンダの双方で認識が一致している。

    オランダGPではアロンソが9位入賞を果たし、シャシー側の進歩を結果につなげた。一方のストロールはマシンに受けたダメージによってリタイアを余儀なくされた。

    シャシーについて「かなりいい」と評価するストロールにとって、次の焦点は明確だ。エンジンブレーキを「宝くじ」と表現するほど不安定なドライバビリティを改善し、新PUのパワーを安定して引き出せるようにすることが、アストンマーティンとホンダの次なる課題となる。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUに厳しい評価「振り出しに戻った」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUに厳しい評価「振り出しに戻った」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1オランダGPで9位入賞を果たした一方、アストンマーティンに投入されたホンダの新スペック・パワーユニットについて、まだ本来の性能を引き出すには時間が必要だと語った。

    ホンダのスペック2は初期仕様で積み上げてきた改善の一部が失われ、「振り出しに戻ったようなもの」とアロンソは表現している。

    一方、エイドリアン・ニューウェイのもとで進められているシャシー開発については明確な手応えを感じている。アロンソは、今回のアップデートによって進むべき方向が見えたことを前向きに捉えている。

    ホンダ新PUは「振り出しに戻った」
    アストンマーティンはオランダGPにホンダの新スペックPUを投入。アロンソは9位でフィニッシュし、今季2度目のポイント獲得を果たした。

    しかし、新PUはまだ期待された完成度には達していない。アロンソはレース後、母国スペインの『AS』に対し、初期仕様で改善してきた部分について、再び最適化する必要が生じていると説明した。

    「エンジンについてはもう少し待たなければならない。今週末の結果は、僕たちが期待していたものではなかったと思う。あのハンドリングやギアチェンジが得られていない」

    「最初のエンジンで改善したものが、この2基目ではある意味、振り出しに戻ってしまった。だから、これを最適化するために今後2~3レースが必要になる」

    新スペックではパフォーマンス向上が図られた一方、それまで積み重ねてきたドライバビリティなどの調整を改めて煮詰める必要が生じている。アロンソは、その最適化には数戦を要すると見ている。

    モンツァは「ポイント獲得のチャンスはない」
    今後についてアロンソは、サーキットの特性によってアストンマーティンの競争力には大きな差が出ると予想している。

    「今年の残りについては、僕たちがより良いパフォーマンスを発揮できるサーキットもあれば、悪くなるサーキットもある」

    次戦イタリアGPの舞台となるモンツァについては、厳しい見通しを示した。

    「モンツァは最悪の部類に入るだろうし、ポイントを獲得するチャンスはないと思う。それでも、このハンドリング面を改善しようとしていく」

    高速区間と長いストレートが特徴となるモンツァだけに、アロンソは現状のパッケージではオランダGPと同じような結果を期待するのは難しいと考えている。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    シャシーは「また一歩前進」
    一方で、アロンソのシャシーに対する評価は対照的に前向きだ。アストンマーティンはザントフォールトにも新たなパーツを持ち込み、AMR26の改善を進めた。

    「ここにはさらに多くのパーツを持ち込んだし、マシンを改善できた。シャシーも改善した。その意味では、また一歩前進だと思う」

    特にアロンソが評価しているのが、タイヤのグリップだけに頼れなくなった状況でのマシンのパフォーマンスだ。

    「レースではタイヤが摩耗して、タイヤそのもののグリップにそれほど頼れなくなったときに、マシンの質が見えてくると思う。そこでアストンは少し際立っている。だから、シャシーで進んでいる方向には満足している」

    「今は明確な方向性がある」
    アロンソにとって大きな収穫は、アップデートによってシャシー開発の方向性が確認できたことだ。

    「もしこのパッケージを持ち込んで、コーナーで速くないことが分かったなら心配だっただろう。でも今は明確な方向性がある。あとはこのパッケージを最適化して、全力で取り組むだけだ。今はみんな、とてもモチベーションが高い」

    「今回の結果によって、明日の8時には両方のファクトリーでみんなが仕事に取りかかることになると思う。全員がもっと上を望んでいるからね」

    オランダGPでの9位は、アストンマーティンにとって単なる2ポイント以上の意味を持つ結果となった。シャシーでは進むべき方向が見え始めた一方、ホンダの新PUについては再び最適化を進める必要がある。アロンソが挙げた今後2~3戦でどこまで完成度を高められるかが、シーズン後半戦の鍵となりそうだ。

  • ランス・ストロール 赤信号無視のライバルに厳罰要求「ルールではストップ&ゴー」

    ランス・ストロール 赤信号無視のライバルに厳罰要求「ルールではストップ&ゴー」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPの赤旗中断後の再スタートを前に、ピット出口の赤信号を無視してコースへ出たオリバー・ベアマンとガブリエル・ボルトレトに対し、ストップ&ゴーペナルティを科すべきだと無線で繰り返し訴えた。

    通常であれば「非常に重大なペナルティ」が科される違反だったが、スチュワードは特殊な状況だったことや、両者がアドバンテージを得ていなかったことなどを考慮。最終的にベアマンとボルトレトには戒告処分が下されるにとどまった。

    赤旗後のピット出口で信号が突然赤に
    問題の場面は、マックス・フェルスタッペンのクラッシュによる赤旗中断からレースが再開される際に発生した。

    各車がピットレーンからコースへ向かい始めた時点では、ピット出口の信号はグリーンだった。しかし、フェルナンド・アロンソが通過した後、信号は点滅する赤へと変わった。

    その直後、オリバー・ベアマンとガブリエル・ボルトレトは赤信号を通過。そのままグリッドへ向かった。ベアマンはその後、パワーユニットのトラブルに見舞われ、グリッドに到達する前にマシンを止めることになった。

    一方、2台の後方にいたストロールは赤信号を確認すると、ピット出口で停止した。

    ストロール「赤だよね? 僕はグリーンになるまで行かない」
    ストロールはすぐにレースエンジニアのゲイリー・ギャノンに状況を伝えた。

    ストロール:「ライトが赤だよね? 赤だ」

    ギャノン:「確認している。今確認している」

    ストロール:「グリーンになるまで僕は行かないよ」

    ギャノン:「ああ、了解した、ランス」

    それから約10秒後、まだ赤信号が続くなかでストロールは再び確認を求めた。

    ストロール:「行っていいのか、ダメなのか教えて」

    ギャノン:「FIAからの返答を待っている」

    その後、信号がグリーンに変わり、ストロールはようやくピット出口からコースへと向かった。

    「赤で出た全員にペナルティだ。ストップ&ゴー」
    ストロールが強く問題視したのは、赤信号を無視して先に出ていったドライバーへの処分だった。

    F1のペナルティガイドラインでは、レース中にピット出口の赤信号を通過した場合、10秒間のストップ&ゴーペナルティが基本的な処分とされている。ストロールはその点を認識しており、無線で繰り返しチームに訴えた。

    ストロール:「じゃあ、赤信号で出ていった全員がペナルティを受けるべきだ」

    ギャノン:「ああ、そうだ」

    ストロール:「ストップ&ゴーだ」

    ギャノン:「了解した。報告する」

    ストロール:「それがルールだ」

    ストロールは、実際に赤信号を通過したベアマンとボルトレトだけでなく、さらに多くのドライバーが違反したと考えていたようで、その後も追及を続けた。

    ストロール:「明らかに全員が赤で出ていったんだったら、全員がペナルティを受けるべきだ」

    ギャノン:「今確認している」

    ストロール:「ストップ&ゴーだ」

    ギャノン:「ああ、今確認している」

    ストロール:「全員だよ」

    ギャノン:「最初はグリーンだった。それから赤になった。誰が赤で通過したのか確認して、できるだけ早く報告している。間違いなく対応しているよ、ランス」

    F1 オランダグランプリ

    エンジニアが「レースに集中して」と促す場面も
    ストロールの主張はフォーメーションラップに入ってからも続いた。

    前方ではベアマンがマシントラブルによってスローダウンしており、ギャノンはストロールに注意を促した。しかし、ストロールはなおも赤信号の件を気にしていた。

    ギャノン:「ベアマンがターン10から11の間で遅い。前方イエロー、ベアマンが止まっている。ターン10から11の間だ。ベアマンに注意して……」

    ストロール:「それがルールだ」

    ギャノン:「……そこにいる。ベアマンに注意して」

    ストロール:「ルールでは、赤だったら……」

    ここでギャノンは、すでにチームからFIAへ報告済みであることを強調し、ストロールに再スタートへ集中するよう求めた。

    ギャノン:「ランス、もう報告した。報告済みだ。今はグリッドに向かうことに集中しよう、いいね? こちらから報告してあるし、彼らが対処する」

    スチュワードは「非常に重大なペナルティ」の可能性を認める
    しかし、スチュワードが下した裁定は、ストロールが求めていたストップ&ゴーではなかった。

    ベアマンとボルトレトはともにピット出口の赤信号を無視した違反について戒告処分を受けた。スチュワードは、通常のレース中に同様の違反が起きれば非常に重大なペナルティの対象になると認めた一方、今回は特殊な状況だったと説明した。

    スチュワードによれば、ピット出口の信号は両ドライバーが赤旗中断後の再スタートに向けてコースへ合流しようとしていたタイミングで赤に変わった。

    「このような違反がレース中に発生した場合、ドライバーは常に信号に従う義務があるため、通常は非常に重大なペナルティが必要となる」

    その一方で、今回については通常の意味でレースが進行している最中ではなかったことを考慮した。

    「しかし今回、この違反はレースがライブの状態で発生したものではなく、再スタートに向けた準備段階で発生した。ただし、レース自体は第B5.15.2g条に従い、技術的にはすでに再開されていた」

    さらにスチュワードは、ベアマンとボルトレトの行為によって競技上の利益や危険な状況が生じなかったことも軽減要素とした。

    「加えてスチュワードは、いずれのドライバーもアドバンテージを得ておらず、潜在的に危険または安全ではない状況も生み出していなかったことを認める。したがって、軽減すべき事情と今回の特殊な状況を考慮し、ドライバーへの戒告が適切であると判断した」

    この結果、ベアマンとボルトレトにはそれぞれ今季初となるドライビングに関する戒告が科された。

    ピット出口の信号がなぜ突然グリーンから赤に変わったのかについて、公式な説明は出されていない。信号システム上のミスだった可能性も指摘されている。

    ストロールは赤信号を確認して正しく停止し、「それがルールだ」「ストップ&ゴーだ」と無線で何度も主張したが、スチュワードは通常のレース中とは異なる特殊な再スタート手順だったことを重視。規則上は重大な違反になり得る行為だったものの、最終的には戒告という軽い処分で決着した。

  • エイドリアン・ニューウェイ F1オランダGP入賞は「アロンソのタイヤ管理が奏功」

    エイドリアン・ニューウェイ F1オランダGP入賞は「アロンソのタイヤ管理が奏功」

    アストンマーティンのチーム代表エイドリアン・ニューウェイは、2026年F1オランダGP決勝でフェルナンド・アロンソが18番グリッドから9位まで挽回したレースを振り返り、赤旗後に採用したタイヤ戦略とアロンソのマネジメントを高く評価した。

    アロンソは9位でフィニッシュして2ポイントを獲得。一方、ランス・ストロールはマシンにダメージを負ったとみられるハンドリング問題によってリタイアした。

    ニューウェイは、今回のポイントがここ数カ月にわたってマシン改善に取り組んできたシルバーストンのスタッフにとって「価値ある報酬」だと語った。

    赤旗後に新品ソフトを投入
    アロンソは18番グリッドという厳しい位置からレースをスタートしたが、序盤の混乱と赤旗によって状況が変化した。

    アストンマーティンは赤旗後、アロンソに新品のソフトタイヤを装着。ニューウェイによれば、このタイヤを可能な限り長く持たせることがポイント獲得への最善策だと判断していたという。

    「赤旗後、フェルナンドには新品のソフトタイヤを履かせた。うまくマネジメントしたことで、彼はそのタイヤでレースのほぼ半分を走ることができた」

    「それによって効果的な1ストップレースを組み立てることができた。ポイント圏内でフィニッシュするためには、それが我々にとって最善のチャンスだと考えていた」

    アロンソ自身も、レース後にアストンマーティンの戦略判断を絶賛。「戦略は正しかったし、スタートタイヤの選択も正しかった」と振り返り、バーチャルセーフティカー時にステイアウトした判断も含めて「チームが下した判断はすべて正しかった」と語っている。

    ガスリーの追撃を抑えて9位
    長いスティントを成立させたアロンソはポイント圏内に浮上。レース終盤にはピエール・ガスリーが背後まで迫ったものの、ポジションを守り切った。

    「最後の数周になって初めてフェルナンドはガスリーからプレッシャーを受けたが、9位と重要な2ポイントを守るだけのペースがあった」

    アロンソは今回、シャシー側に投入された新パーツについて「マシンがとても運転しやすかった」と評価しており、タイヤへの負担が小さかったことも長いスティントを可能にした要因のひとつとなった。

    ストロールはハンドリング問題でリタイア
    一方、ストロールにとっては対照的なレースとなった。序盤からマシンの挙動に苦しみ、最終的にはリタイアを余儀なくされた。

    「ランスはハンドリングの問題に苦しんでいた。マシンに何らかのダメージを負ったことが原因ではないかと考えており、最終的にはリタイアさせなければならなかった」

    ストロールによれば、マシンは空力性能で「20~30ポイント」ものダウンフォースを失っていたといい、「運転するのは不可能だった」とその深刻さを説明している。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「全員の努力に対する価値ある報酬」
    アストンマーティンは今季、マシンの競争力向上を目指して継続的なアップデートを進めている。オランダGPにも新しいシャシーパーツを投入し、アロンソはその効果について明確な前進を感じたと評価した。

    ニューウェイも、今回の2ポイントを単なる9位入賞以上の意味を持つ結果として受け止めている。

    「今日獲得したポイントは、全員の努力に対する価値ある報酬だ」

    「ここ数カ月、パフォーマンスを改善するために懸命に取り組んできたシルバーストンのチーム全員に感謝したい」

    18番手から9位まで追い上げたアロンソの走りと、赤旗やバーチャルセーフティカーを踏まえた戦略判断によって手にした2ポイント。アストンマーティンにとってオランダGPは、ここ数カ月にわたる開発と現場での判断が結果につながった一戦となった。