アストンマーティンF1は、2027年のドライバーとしてフェルナンド・アロンソの続投を最優先しており、現時点で後任候補を検討していない。トラックサイド・オペレーションズ・ディレクターのマイク・クラックは、アロンソ本人の決断を待つ姿勢を改めて明確にした。
2027年のアストンマーティンではランス・ストロールの残留が確実視される一方、45歳のアロンソはF1で現役を続けるかどうかをまだ正式に表明していない。
チーム側は「プランB」を準備するのではなく、アロンソとの継続を軸に来季の体制を考えている。
アロンソの決断を待つアストンマーティン
フェルナンド・アロンソはこれまで、2027年もF1でレースを続けるのであれば、アストンマーティン以外のチームへ移籍する考えはないことを示している。
したがって焦点となっているのは移籍の可能性ではなく、アロンソ自身が現役続行を選択するかどうかだ。
45歳となったアロンソは、2027年の技術レギュレーションについて必ずしも好意的な見方を示していない。一方で、競争力のあるマシンで戦い、納得できる形でF1キャリアを締めくくりたいという思いもある。
特にアストンマーティンにはエイドリアン・ニューウェイがおり、アロンソにとってニューウェイが手掛けるマシンで戦うことは長年望んできた機会でもある。
さらに、2026年からアストンマーティンとワークス体制を組むホンダはF1オランダGPで改良型パワーユニットを投入する。今後の競争力を見極めるうえで、ホンダとシャシー双方の進歩がアロンソの判断材料になるとの見方もあり、去就については9月中に明らかになる可能性が高い。
「他の選択肢は検討していない」
これまでアストンマーティンをめぐっては、フェルナンド・アロンソの後任候補として複数のドライバーの名前が取り沙汰されてきた。
2025年にはマックス・フェルスタッペンやジョージ・ラッセルへの関心が報じられ、最近ではカルロス・サインツJr.やエステバン・オコンの名前も浮上していた。
しかし、フェルスタッペンはレッドブル・レーシングとの契約を2030年まで延長し、サインツJr.もウィリアムズとの契約を更新。現在のドライバー市場を考えても、トップクラスのドライバーを新たに獲得できる選択肢は限られている。
それでもクラックは、代替案を探していない理由を市場環境だけに求めず、アロンソとの継続がチームにとって最も重要だと強調した。
「以前にも言ったように、我々は彼の決断を待っている。それからどうなるかを見ていく」
他の選択肢を検討しているのかと問われると、クラックは明確に否定した。
「いや、検討していない。我々は常に、重要なのはフェルナンドとこれからも一緒にやっていくことだと言ってきた」

アロンソ本人の意思も尊重
一方でアストンマーティンは、チーム側の希望だけでアロンソの去就を決めるつもりはない。
クラックは、アロンソが自ら将来を決断するための時間を与えることも重要だと語った。
「これまで言ってきたように、我々は良い結果を得られるとかなり確信している。その一方で、フェルナンド自身が決断したいという希望も尊重しなければならない」
アロンソも自身の将来について、ローレンス・ストロールやニューウェイと話し合い、チームが自分を必要としているかどうかも含めて判断する意向を示している。
2026年のアストンマーティンは苦しいシーズン序盤を過ごしたものの、AMR26Bの投入をはじめとする開発によって改善の兆しを見せている。ホンダもパワーユニットの改良を進めており、チームは今後さらに競争力を高めることを目指している。
アストンマーティンにとって理想的なシナリオは、そのプロジェクトを2027年もアロンソとともに継続することだ。現時点でチームに「プランB」はなく、まずはアロンソ本人が下す決断を待つことになる。
仮にアロンソが現役引退を選択した場合には、アストンマーティンはその時点で初めて外部のドライバー獲得、あるいは育成プログラムからの昇格を含めた後任選びに動くことになりそうだ。
