2026年F1第12戦オランダGPの予選が8月22日(土)にザントフォールト・サーキットで行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)が1分11秒163をマークしてポールポジションを獲得した。
ノリスはスプリントでメルセデス勢に後れを取ったものの、予選では雨が迫る緊迫したQ3で会心のラップをまとめ、ジョージ・ラッセルを0.102秒差で退けた。アンドレア・キミ・アントネッリが3番手。F1復帰戦の角田裕毅(レーシングブルズ)はQ2まで進み、12番手で予選を終えた。
Q1:ピアストリが首位 角田裕毅は7番手で突破
数時間前に行われたスプリントではラッセルがポール・トゥ・ウイン。オーバーテイクの難しさも改めて浮き彫りになり、決勝に向けたグリッドを決める予選の重要性は一段と高まっていた。
予選開始時のザントフォールトはドライコンディション。路面温度は約33度まで上昇していたが、午前中の雨でラバーが流されており、セッションを通して大きな路面改善が予想された。
Q1は18分。ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)が最初にコースインし、多くのドライバーがソフトタイヤで走行を開始した。
序盤、角田裕毅が新品ソフトで1分14秒287を記録して一時トップに立つ。チームメイトのアービッド・リンドブラッドを約0.3秒上回る滑り出しとなった。
その後、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が1分13秒406でトップに立ったが、マクラーレン勢がペースを上げ、まずノリス、続いてオスカー・ピアストリが首位を奪った。
ハミルトンはターン1でフロントをロックさせ、芝生からグラベルへ飛び出す場面もあり、一時は10番手付近まで順位を落とした。一方、16周を走ったタイヤを使っていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は4番手まで浮上し、トップ争いは僅差となった。
終盤に向けて路面が急速に改善すると、中団勢も相次いでタイムアップ。ガブリエル・ボルトレト(アウディ)はターン1出口で大きくマシンをスライドさせながらも、最後のアタックで10番手へ浮上した。
角田裕毅も最終アタックで7番手に入り、余裕を持ってQ2進出を決めた。
トップはピアストリ。ハミルトンが2番手、ノリスが3番手となり、トップ3はわずか0.085秒差に収まった。
一方、カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)はチームメイトのアレクサンダー・アルボンにわずか0.022秒届かず17番手で敗退。アストンマーティンはフェルナンド・アロンソが18番手、ランス・ストロールが19番手となり、2台ともQ1で姿を消した。
オリバー・ベアマン(ハース)が20番手、キャデラックのバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスが21、22番手で予選を終えた。
Q1敗退
17番手 カルロス・サインツJr.
18番手 フェルナンド・アロンソ
19番手 ランス・ストロール
20番手 オリバー・ベアマン
21番手 バルテリ・ボッタス
22番手 セルジオ・ペレス
Q2:マクラーレン勢が僅差のトップ争い 角田裕毅は12番手
15分間のQ2では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)がユーズドのソフトで最初にコースイン。メルセデス勢は2台とも新品ソフトを投入した。
ラッセルが1分11秒959をマークし、アントネッリを約0.4秒上回って序盤の基準タイムを記録した。
しかし、マクラーレン勢がコースに出ると状況は一変。ノリスがトップタイムを記録した直後、ピアストリが0.026秒上回って首位に立った。高速コーナーが続くセクター2でマクラーレンの速さが目立った。
フェルスタッペンはユーズドタイヤで3番手につけ、新品ソフトを履く代役参戦のリアム・ローソンもその直後につける好走を見せた。
角田裕毅は最初のアタックで11番手。Q3進出ラインを巡ってレーシングブルズ、アルピーヌ、アウディ勢が僅差の争いを展開した。
残り4分を切ると各車が最後のアタックへ。メルセデスとマクラーレン、フェルスタッペンが新品ソフトを投入する一方、フェラーリ勢はユーズドタイヤを選択した。
フェルスタッペンは3番手に浮上。ローソンも7番手に入り、Q3進出圏内を確保した。
角田裕毅は最後のアタックでもトップ10には届かず、最終的に12番手。ローソンとの差は0.102秒で、約8カ月ぶりのF1実戦復帰となった週末でQ2進出を果たしたものの、Q3進出には一歩届かなかった。
ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が11番手でQ3進出を逃し、角田裕毅が12番手。ヒュルケンベルグ、フランコ・コラピント、エステバン・オコン、アルボンもここで予選を終えた。
Q2トップはピアストリ。ノリスがわずか0.013秒差の2番手となり、マクラーレン勢が引き続き1周の速さを示した。
Q2敗退
11番手 ピエール・ガスリー
12番手 角田裕毅
13番手 ニコ・ヒュルケンベルグ
14番手 フランコ・コラピント
15番手 エステバン・オコン
16番手 アレクサンダー・アルボン
Q3:雨迫る最終アタック ノリスがラッセルを逆転
ポールポジションを争うQ3には、マクラーレン、メルセデス、フェラーリ、レッドブル・レーシングの4チームに加え、ローソン、ボルトレト、リンドブラッドが進出した。
セッション開始時には雨雲がサーキットへ接近しており、通常以上に最初のアタックが重要となった。
アントネッリを先頭に各車がコースイン。フェルスタッペン、ラッセル、ローソン、ルクレール、リンドブラッドと続き、マクラーレン勢は最後にピットを離れた。
最初のアタックではノリスが暫定ポール。ラッセルに0.151秒差をつけ、ピアストリが3番手、ルクレールが4番手、アントネッリが5番手につけた。
フェルスタッペンは6番手。ローソンが7番手、ハミルトンは8番手となった。
残り6分を切るころには雨粒が落ち始め、各チームは急いで最終アタックへ。ピットレーンではラッセルがピアストリをかわし、コース上でもノリスとの位置取りを巡る駆け引きが見られた。
雨は降り始めていたものの、レーシングラインはまだドライ。気温と路面温度が下がるなか、各ドライバーは最後のアタックに賭けた。
アントネッリがまずトップタイムを記録したが、直後にノリスがそれを更新。ラッセルもセクター1で全体ベストを記録して迫ったものの、1分11秒265で2番手にとどまった。
ノリスは1分11秒163までタイムを縮め、ラッセルに0.102秒差をつけてポールポジションを確定させた。
アントネッリは最終アタックのターン1でミスを喫し、ラッセルから0.031秒差の3番手。ピアストリはさらに0.009秒差の4番手となった。
フェラーリ勢は最後までアタックを続け、ハミルトンが5番手、ルクレールが6番手。地元レースのフェルスタッペンは7番手にとどまり、ローソンが約0.1秒差の8番手につけた。
ボルトレトが9番手、ザントフォールト初走行のリンドブラッドが10番手となった。

ノリスにとっては2戦連続のポールポジションで、グランプリ通算18回目。決勝での連勝に向けて最前列を確保した。
「これ以上ない結果だ」とノリスは予選後に語った。
「正直、少し驚いている。まずまずのラップだった。どれだけ僅差かは分かっていたからプッシュしていたし、100分の1秒、200分の1秒が最後には大きな違いになる」
「今日の早い時間帯は少し苦戦していたので、いい立て直しになった。今日はかなり強さを感じられたし、チームがいい仕事をしてくれた。マシンからもう少し引き出そうとしてくれて、それが助けになった」
「それまでの状態では十分ではなかったので、何かを試す必要があった。そこで小さな変更を加えた。コンマ2秒やコンマ1秒を稼げるようなものではなかったけど、僕にもう少し自信を与えてくれるには十分だった。今日はそれをより感じることができたし、それが結果につながった」
スプリントではメルセデスとフェラーリに後れを取ったマクラーレンだが、予選では再び1周の速さを発揮した。オーバーテイクが難しいザントフォールトではトラックポジションが大きな意味を持つだけに、ノリスは決勝へ向けて大きなアドバンテージを手にした。
一方、その背後にはラッセルと選手権首位のアントネッリが並ぶ。スプリントで速さを見せたメルセデス、フェラーリ勢とのレースペースの差も含め、最後のF1オランダGPは戦略面でも予断を許さない展開となりそうだ。