カテゴリー: F1オランダGP

  • 角田裕毅 レーシングブルズF1の“メディア対応指示書”が流出 想定問答にローソン

    角田裕毅 レーシングブルズF1の“メディア対応指示書”が流出 想定問答にローソン

    F1オランダGPでレーシングブルズから実戦復帰を果たした角田裕毅に用意されていた「メディア対応メモ」の内容が明らかになった。パドックで撮影された写真に資料が偶然写り込み、チームが角田裕毅に伝えていたキーメッセージや記者からの想定質問、その回答方針の一部が読み取れる状態になっていた。

    とりわけ興味深いのが、レッドブル・レーシングから出場するリアム・ローソンに関する想定問答だ。

    角田裕毅ではなくローソンがアイザック・ハジャーの代役に選ばれた経緯や、ローソンの将来について質問された場合に、どこまで答えるかまで準備されていた。

    写真に写り込んだ角田裕毅のメディア対応資料
    F1オランダGPでは、手首を負傷したアイザック・ハジャーが欠場。レッドブル・レーシングはレーシングブルズのリアム・ローソンを代役に起用し、その空いたシートにリザーブドライバーの角田裕毅が入るというドライバー変更が行われた。

    これによって角田裕毅は約8カ月ぶりにF1のレースへ復帰。突然の起用だったことに加え、なぜレッドブルのリザーブである角田裕毅がハジャーの直接の代役ではなかったのかなど、メディアから多くの質問が寄せられることが予想されていた。

    そんななか、F1フォトグラファーのマイケル・ポッツがザントフォールトで撮影した写真に、角田裕毅向けのメディア対応資料が写り込んでいた。

    資料には「YUKI」と記され、その下に「KEY MESSAGING(主要メッセージ)」と「POTENTIAL QUESTIONS(想定質問)」という項目が並んでいる。

    主要メッセージとして確認できるのは「レースに戻れてうれしい」「両チームをサポートするためにここにいる」「チームが正しい決断をしたと信じている」「いつものようにベストを尽くす」といった内容だ。

    つまり、突然の復帰を前向きに受け止める一方、レッドブルとレーシングブルズのドライバー選択についてはチームの判断を尊重し、自身の仕事に集中するという基本的なスタンスが設定されていたことになる。


    「どうやって復帰を知った?」まで想定
    資料には、実際に記者から飛んできそうな質問と、それに対する回答の方向性も細かく記されていた。

    「出場することをどのように知ったのか?」という質問には、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースから電話があったと説明する回答が準備されていた。

    また、復帰を知らされたときの最初の反応については、当然ながらF1のレースに戻れることに興奮した一方で、準備はできているという方向で答えるよう整理されている。

    「再びF1でレースをする機会が来ると思っていたか?」という質問への回答には「F1では何が起こるか分かりません」という趣旨の文言も確認できる。

    さらに、2026年のマシンで十分な走行経験を持たないまま突然レース週末に参加する難しさについても想定されており、難しい挑戦ではあるものの、限られた時間のなかでチームから可能な限りのサポートを受けるという回答方針が示されていた。

    ローソンに関する質問には慎重な回答を準備
    特に目を引くのがリアム・ローソンについての想定質問だ。

    今回、レッドブルはリザーブドライバーの角田裕毅ではなく、レーシングブルズでレギュラー参戦しているローソンをハジャーの代役として起用した。

    そのため、角田裕毅に対して「ローソンがレッドブルのシートを得たことをどう思うか」といった質問が出ることは十分に予想できた。

    これについてメモでは、自身の焦点はレーシングブルズで与えられた役割にあり、チームが最善の判断をしたと考えているという方向へ回答を導く内容になっていた。

    さらに、ローソンは過去にもレッドブルで走った経験を持つため、その経験が今回有利になるのかという質問も想定されている。

    これに対する回答は「レギュレーションが大きく変わっていることを考えれば、そうは言えないと思います」というものだった。

    「今回はローソンが以前より良いパフォーマンスを見せると思うか?」という質問についても、「新しいレギュレーションになっているので、昨年とは比較できません」とする回答が用意されている。

    過去の状況と2026年のF1を直接結びつけず、ローソンのパフォーマンスについて角田裕毅自身に評価させない方針がうかがえる。

    ローソンの将来は「ローランに聞いてください」
    さらに踏み込んだ質問への対応も準備されていた。

    「ローソンが今週末に好成績を残した場合、レッドブルでの将来が変わる可能性はあるか?」

    この想定質問に対して用意されていた回答は極めてシンプルだった。

    「それはローランに聞いてください」

    ローランとはレッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースを指す。

    ドライバーの将来やレッドブルの人事判断については角田裕毅がコメントするのではなく、決定権を持つチーム首脳へ質問を振るという明確な線引きだ。

    また、資料上部には手書きで追加されたとみられる質問もあり、「ドライバーたちと話したか」「自分がそのシートを得るべきだったと思うか」と読める内容が確認されている。こちらについては回答までは確認できない。

    F1ドライバーのメディア対応の舞台裏
    F1チームがレース週末を前にドライバーと広報担当者の間でメディア対応について打ち合わせを行うこと自体は珍しいことではない。

    ドライバーにはスポンサー、チームの人事、技術的な問題、他のドライバーとの関係など、回答次第では大きなニュースになり得る質問が数多く投げかけられる。そのため、チームが重要なメッセージや想定される質問について事前に確認しておくのは通常の広報活動の一部だ。

    今回珍しかったのは、その具体的な内容が写真を通じて外部から確認できる状態になったことだ。

    この資料が角田裕毅に「一字一句この通りに話す」ことを求めた台本だったと断定することはできない。実際、確認できる文章も途中で隠れているものが多く、完成した回答というよりも、受け答えの方向性を整理するためのブリーフィング資料と見るのが自然だ。

    それでも、突然のF1復帰によって注目を集めた角田裕毅に対し、レーシングブルズがどのような質問を想定し、どのようなメッセージを発信しようとしていたのかが垣間見える珍しい一件となった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) オランダグランプリ

    角田裕毅に用意されていた実際の想定問答
    写真に写り込んだ資料から確認できる主な想定質問と回答は以下の通り。資料の一部は隠れているため、判読できる範囲をもとにしている。

    Q:今回レースに出場することを、どのように知りましたか?

    角田裕毅:「ローランから電話がありました」

    Q:出場すると聞いたとき、最初にどう思いましたか?

    角田裕毅:「もちろん、またレースに戻れることに興奮しました。(中略)準備はできていると感じています」

    Q:もう一度F1でレースをする機会があると思っていましたか?

    角田裕毅:「F1では何が起こるか分かりません」

    Q:いきなりマシンに乗るのは、どれくらい大きなチャレンジですか?

    角田裕毅:「もちろんチャレンジですが、限られた時間のなかでチームができる限りサポートしてくれています」

    Q:リアム・ローソンがレッドブルのシートを得たことについて、どう思いますか?

    角田裕毅:「僕は自分に与えられた役割に集中しています。(中略)チームが最善の決断をしたと思っています」

    Q:あなたも以前、まったく同じ状況を経験していますよね?

    角田裕毅:「いいえ、そうではありません」

    Q:ローソンが以前レッドブルで走った経験は、今回プラスになると思いますか?

    角田裕毅:「レギュレーションが大きく変わっていることを考えれば、そうは言えないと思います」

    Q:今回はローソンが以前より良いパフォーマンスを見せると思いますか?

    角田裕毅:「新しいレギュレーションになっているので、昨年とは比較できません」

    Q:ローソンが今週末に好成績を残せば、レッドブルでの将来が変わる可能性はありますか?

    角田裕毅:「それはローランに聞いてください」

    資料にはこのほかにも「ドライバーたちと話したか」「自分がそのシートを得るべきだったと思うか」といった手書きの想定質問が確認できるが、それらに対する回答は写真からは判別できない。

    普段はチームとドライバーの間だけで共有されるこうした資料が表に出ることはほとんどない。角田裕毅のF1復帰という注目度の高い状況で、レーシングブルズがどの質問を想定し、どこまで角田裕毅本人に答えさせる方針だったのか。その舞台裏を垣間見ることのできる興味深い資料となっている。

  • エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1の改善実感「空力は大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1の改善実感「空力は大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイは、2026年F1オランダGPで投入されたアストンマーティンの最新アップデートについて、シャシーと空力性能で「大きな前進」を遂げたとの評価を示した。

    一方で、ホンダF1新PUのドライバビリティがさらなるパフォーマンスを引き出すうえでの課題になっていると認めた。

    アストンマーティンはザントフォールトでマシンのアップデートに加え、ホンダのアップデート版パワーユニット(PU)を投入。スプリントフォーマットによって走行時間が限られるなか、新しいパッケージの理解を進めている。

    予選ではフェルナンド・アロンソが1分13秒650で18番手、ランス・ストロールが1分13秒818で19番手となり、2台ともQ1で敗退。結果だけを見れば厳しいものとなったが、ニューウェイは数戦前と比較してアストンマーティンのペースが大幅に改善していると捉えている。

    「スプリントイベントでプラクティス走行が限られているにもかかわらず、ここまでの週末では、最近投入したアップデートと更新されたパワーユニットの特性をより深く理解するための貴重な走行時間を得ることができた」

    ニューウェイによれば、ドライバーからのフィードバックでも、マシン側の改善は明確に確認されている。

    「両ドライバーとも、シャシーと空力パフォーマンスについて大きな前進を報告している」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ドライバビリティ改善がさらなる性能向上の鍵
    一方、最新パッケージのポテンシャルを十分に引き出すために残された課題としてニューウェイが挙げたのが、ドライバビリティだ。

    「重要なポイントは、ドライバビリティを改善する必要があるということだ。それができれば、さらにパフォーマンスを引き出すことができる」

    この点はドライバーからのコメントとも一致している。アロンソは予選後、さらなるラップタイムを取り戻すためにはドライバビリティの改善が必要だと指摘。ストロールもドライバビリティとパワーを現在苦戦している部分として挙げている。

    それでも、ニューウェイは最新アップデートによってアストンマーティンが着実に前進していることを強調した。

    「数戦前と比較すればペースは大幅に改善している。しかし、このパッケージにはまだ引き出せるポテンシャルがあることも分かっている」

    予選順位にはまだ大きな改善として表れていないものの、アストンマーティンはシャシーと空力で明確な前進を確認している。ホンダのアップデート版PUを含めた最新パッケージへの理解を深め、ドライバビリティという課題を解消できるかが、さらなるパフォーマンス向上に向けた焦点となる。

  • ジョージ・ラッセル F1オランダGP予選2番手「決勝ではマクラーレンより速い」

    ジョージ・ラッセル F1オランダGP予選2番手「決勝ではマクラーレンより速い」

    ジョージ・ラッセルは、2026年F1オランダGPの予選で2番手を獲得。ポールポジションには届かなかったものの、メルセデスの決勝ペースには強い自信を示し、「おそらく僕たちの方が少し速いレースカーを持っている」とマクラーレンとの勝負に期待を寄せた。

    スプリントでポール・トゥ・ウインを飾ったラッセルは、予選でもランド・ノリスとポールポジションを争った。雨が降り始めるなか、最後はノリスが1分11秒163を記録し、ラッセルは0.102秒差の2番手。

    チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリも3番手につけ、メルセデス勢がノリスを挟み撃ちできるグリッドを確保した。

    「ランドは素晴らしい仕事をした。彼とマクラーレンを祝福したい」とラッセルは予選後に語った。

    「僕たちにとっても強いセッションだった。ポールを争えるだけのものはあると思っていたけど、2番手にはかなり満足している。特に夏休み前の数戦はかなり厳しかったから、また自分のリズムを取り戻して、明日は彼らと戦いたい」

    「いい状態にいると感じているし、また自分らしく走れている。それは本当に重要なことだ。このサーキットを走るのはすごく楽しかったし、気温が低かったことでコースも本当に速く感じた。僕たち全員にとって走るのが楽しいコンディションだったし、決勝が楽しみだ」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) オランダグランプリ

    メルセデス2台でノリスに戦略的プレッシャー
    ラッセルが決勝に向けて強調したのは、メルセデスが2番手と3番手を確保したことによる戦略上の優位性だ。

    「かなりいい位置にいると思う。僕とキミが2番手と3番手にいるから、戦略的にランドへ少しプレッシャーをかけられるチャンスがある」

    さらにラッセルは、ザントフォールトでは予選で速かったマクラーレンよりも、決勝ではメルセデスの特性が有利に働く可能性があると分析した。

    「おそらく僕たちの方が彼らより少し速いレースカーを持っていたと思う。ランドも言っていたように、彼らは高速コーナーでとても強そうだ」

    「でも、ここみたいにタイヤデグラデーションが大きいコースでは、決勝でそのパフォーマンスをすべて使うことはできない。タイヤにあまりにも大きなストレスがかかってしまうからね。だから決勝では僕たちの方に流れが来ると思っている」

    ラッセルは当初、フェラーリも勝負に絡んでくると予想していたが、ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールはそれぞれ5番手と6番手にとどまった。

    「フェラーリは僕たちが予想していたより少し後ろだった。彼らが最大の脅威になると思っていた。だから、勝負はこれからだ」

    スプリントで速さを証明したラッセルに加え、アントネッリも3番グリッドからスタートする。ポールのノリスに対し、メルセデスは2台を使った戦略も可能となるだけに、決勝では予選とは異なる構図の首位争いとなりそうだ。

  • キミ・アントネッリ F1オランダGP予選3番手もミス続き「いい警鐘になった」

    キミ・アントネッリ F1オランダGP予選3番手もミス続き「いい警鐘になった」

    アンドレア・キミ・アントネッリは、2026年F1オランダGPで相次いだ自身のミスを「いい警鐘になった」と受け止めている。予選では3番手を獲得したものの、最後のアタックでターン1を慎重に入りすぎたことを悔やみ、ポールポジションを狙える速さがあったと振り返った。

    今季ここまで11戦で6勝を挙げてドライバーズ選手権をリードするアントネッリだが、ザントフォールトではチームメイトのジョージ・ラッセルに後れを取っている。

    スプリントではラッセルがポール・トゥ・ウインを飾り、アントネッリは表彰台を逃した。予選でもラッセルに0.031秒及ばず3番手となった。

    「全体的に難しいセッションだった」とアントネッリは語った。

    「ずっと後手に回っているような感じだった。最後のラップではターン1でミスをして、コンマ数秒を失った。僕のミスだ。ポールを狙えるチャンスが本当にあったと思うから残念だ」

    アントネッリは予選を通じてマシンバランスにも苦戦。特にセクター3のシケインで思うような感触を得られなかったという。

    「正直、セッションを通してずっとバランスに苦しんでいた。特にセクター3で、シケインが難しかった。でも、いくつか変更を加えたことでフィーリングが戻ってきた」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    雨を意識しすぎたターン1がポール争いに響く
    Q3最後のアタックでは雨粒が落ち始めていた。アントネッリはバイザーに雨粒が当たるのを確認し、ターン1への進入で慎重になりすぎたことがタイムロスにつながったと説明した。

    「最後のラップではセクター1でミスをした。バイザーに雨が当たっているのが見えて、少し慎重になりすぎた。セクター1は本当に良くなかった」

    「Q3ではチャンスがあると思っていた。でも最後のラップを始めて、セクター1でコンマ2秒遅れているのを見たときは『これは厳しいな』と思った。それでも残りのラップでかなり取り戻すことができた」

    「ポールを狙えたと思うから残念だけど、明日は3番手スタートだし、まだすべてがかかっている」

    アントネッリにとって、ザントフォールトでの一連のミスは今季の好調ぶりのなかで改めて気を引き締めるきっかけにもなった。

    「余計なプレッシャーを感じているわけではない。でも、この週末はすごくいい警鐘になった。絶対に気を緩めてはいけないということだ」

    「気を緩めると、昨日のようにミスをするし、今日もQ3でミスをした。緊張して走っているとか、そういうことではない。この週末は、自分がやるべきことをもう一度正しい場所に戻して、本当に重要なときに結果を出さなければならないという、いい警鐘になったと思う」

    それでも予選3番手につけ、決勝ではラッセルとともにノリスを追う位置からスタートする。今季のタイトル争いをリードするアントネッリにとって、ミスが続いたザントフォールトでどのように立て直すかが問われる決勝となる。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1の改善に驚き「違いは信じられないほど大きい」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1の改善に驚き「違いは信じられないほど大きい」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1オランダGPの予選でフェラーリのマシンに施したセットアップ変更が大きな効果をもたらしたと語り、「違いは信じられないほど大きい」と驚きを示した。

    スプリント予選とスプリントではマシンバランスに苦しんでいたハミルトンだが、決勝予選では一転して手応えを取り戻した。Q3では5番手を獲得し、ポールポジションから約0.3秒差。チームメイトのシャルル・ルクレールを上回って3列目を確保した。

    セットアップ変更で「まったく違う」フェラーリに
    「正直、マシンにはずっと満足している。本当にクレイジーだ。かなり多くのことを変えたけど、見た目にはそれほど大きな変更には見えない。でも、マシンに与える違いは信じられないほど大きい」

    ハミルトンは金曜日のFP1では比較的高い自信を持ってスタートしたものの、スプリント予選でその感覚を失ったという。その状態は土曜日午前のスプリントまで続いた。

    「FP1はかなり自信を持って始められた。でもスプリント予選ですべて失ってしまって、スプリントの間もずっとバランスに自信を持てなかった。マシンが常に自分の下から逃げていくような感じだった」

    「でも予選に入ったらマシンがそこにあった。少なくともバランスは戻っていたから、そこから少しずつ積み上げていけた。あと何周かあれば、もう少し良くできたと思う。ただ、最終的にはタイヤが僕たちにとって問題だったと思う」

    ハミルトンは、自信を取り戻す過程を「レンガをひとつずつ積み上げて壁を作るようなもの」と表現した。

    「自信という意味では、レンガをひとつずつ積み上げていくようなものなんだ。FP1で持っていた自信を失って、スプリント予選でもそれがなかった。だから基本的には、また最初から積み上げ直していた」

    「予選ではマシンがずっと良くなった。本当に満足しているし、明日が楽しみだ」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    残された課題はタイヤのウォームアップ
    一方で、ハミルトンはフェラーリがライバル勢と比較してタイヤを適切な作動領域に入れるまでに時間を要していることを指摘した。

    「今日はタイヤが最大の原因だったと思う。本当にタイヤを機能させるのに苦労していた」

    「第1セクターに入ったところでようやくタイヤが入り始めるような感じで、そこでほとんどのタイムを失っていた。その後、ラップが進むにつれて良くなっていく」

    「アウトラップをして、さらに準備ラップをしても、ターン1ではまだタイヤの準備ができていない。ちょっとおかしいくらいだ。だからターン1を攻める自信を持てない。今日はそこが一番大きな違いだったと思う」

    他チームの方がタイヤのウォームアップに優れているのかと問われると、「そうだと思う。昨日も間違いなくそうだったし、今日もそうだった」と認めた。

    それでも、スプリントで7位に終わった時点とは状況が大きく変わった。オーバーテイクが難しいザントフォールトで5番グリッドからスタートするハミルトンは、セットアップ変更によって取り戻したマシンへの自信を武器に決勝へ臨む。

  • 角田裕毅ら代役好走でフェルスタッペン持論「現行F1マシンは限界を見つけやすい」

    角田裕毅ら代役好走でフェルスタッペン持論「現行F1マシンは限界を見つけやすい」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1第12戦オランダGPで急きょマシンを乗り換えた角田裕毅とリアム・ローソンが予選でレギュラードライバーに迫ったことについて、現行マシンの特性を示すひとつの例だとの見方を示した。

    なかでも角田裕毅は、2026年型F1マシンでの実走経験がない状態でレーシングブルズVCARB-03に乗り込み、予選Q2ではチームメイトのアービッド・リンドブラッドからわずか0.102秒差。

    レッドブルRB22を初めてドライブしたローソンもQ3でフェルスタッペンから0.115秒差につけており、フェルスタッペンはこうした僅差が2026年F1マシンの特徴と無関係ではないと考えている。

    角田裕毅は実走経験なしでリンドブラッドから0.102秒差
    オランダGPでは、負傷したアイザック・ハジャーに代わってローソンがレッドブル・レーシングに昇格。そのローソンが空けたレーシングブルズのシートに角田裕毅が入るという異例のドライバー変更が行われた。

    角田裕毅にとって条件は決して簡単なものではなかった。今季はレッドブルのリザーブを務めており、2026年型F1マシンを実際に走らせるのは今回が初めて。事前準備もVCARB-03を使ったシミュレーターでの1日だけだった。

    それでも予選ではQ2まで進出。最終的に12番手となり、Q3に進んだリンドブラッドとの差を0.102秒に抑えた。

    一方のローソンは、レッドブル・フォードのパワーユニット自体はレーシングブルズで使い慣れているものの、RB22を走らせるのはザントフォールトが初めてだった。それでもQ1ではフェルスタッペンから0.102秒差、Q3でも0.115秒差まで迫った。

    ドライバーによる差が以前より小さくなっているのではないかと問われたフェルスタッペンは、特に予選ではそうした傾向があるとの考えを示した。

    「特に予選では、今のマシンの方が限界を見つけるのはかなり簡単だと思う」

    「バッテリーが少なくなっている場所もかなりあって、そうなるとすべてをまとめること自体が少し簡単になる。今週末は以前のマシンと比べて、それがかなりよく表れていたと思う。僕にとっては驚きではない」

    2026年のF1では、パワーユニットにおける電動エネルギーの重要性が大幅に高まった。ドライバーは単純にコーナーを限界まで攻めるだけでなく、ラップ全体でエネルギーをどう使うかという制約の中で走る必要がある。

    フェルスタッペンは、こうした特性によって予選でドライバーが生み出せるタイム差が以前より小さくなっている可能性を指摘する。

    「シーズンを通してすでに見えている。みんないつも0.1秒とか0.2秒の中にいる」

    「かなり悪い予選になっても0.3秒くらいだ。いつも差は小さい」

    フェルスタッペンとの差も縮小した2026年
    ローソンのザントフォールトでの予選セッションを見ると、フェルスタッペンとの差はSQ1で0.165秒速く、SQ2では0.374秒遅れ。通常予選ではQ1が0.102秒、Q2が0.427秒、Q3が0.115秒の遅れだった。

    2回の予選セッションを平均すると、その差は約0.245秒。これは2026年シーズンにハジャーがフェルスタッペンにつけられている平均約0.232秒と近い数字だ。

    さらにチームメイト間の予選タイム差を前年と比較すると、新規参戦のキャデラックを除く10チーム中6チームで差が縮小している。

    2025年にはレッドブルでフェルスタッペンと角田裕毅の平均差が0.735秒に達していたのに対し、2026年に最も大きなチームメイト間の差はフェルナンド・アロンソとランス・ストロールの約0.303秒となっている。

    ただし、これだけで2026年型マシンが「簡単」になったと断定することはできない。

    ハジャー自身が今季高いパフォーマンスを見せていることに加え、ローソンもレーシングブルズで好調なシーズンを送っている。ドライバー自身の成長やマシンとの相性もあり、チームメイト間の差の縮小をレギュレーション変更だけに結びつけることはできない。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ステラは反論「今年の方がさらに難しい」
    一方、マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは、フェルスタッペンとは異なる見方を示している。

    「このマシンは、少なくとも我々の2人のドライバーからは運転が難しいマシンだと分類されている。他のドライバーについては分からない」

    2026年型マシンは前年までと比較してダウンフォースが少なく、タイヤも小型化された。さらにパワーユニットのエネルギーマネジメントが加わり、ドライバーが対処しなければならない要素が増えているとステラは説明する。

    特にシーズン序盤には、ストレートでデプロイメントの状態が突然変化し、それによってブレーキングポイントまで狂うケースがあったという。

    「高速コーナーで早くアクセルを踏んだことで、その後のデプロイメントを失うこともある。だから今年のマシンを難しくしている要素はいくつもあった」

    パワーユニット関連についてはシーズンが進むにつれてドライバーとエンジニア双方の理解が深まり、対応できるようになってきた。それでも限界で走る際の一貫性には依然として影響が残っているという。

    さらにステラが強調したのが、グリップの予測しにくさだ。

    「以前の世代のマシンには、はるかに大きな空力荷重があり、タイヤからもずっと多くのグリップがあった」

    「ドライバーにとっては、すべてがはるかに速く起きるという意味で難しかったが、通常は対処すべきことがひとつだったので、その意味では簡単だった」

    「今はグリップの一貫性という点で、いつ何が起きてもおかしくない。風に対する感度もあり、ハンガリーでもここでも、それが予選で誰もクリーンなラップをまとめられなかった大きな理由になった」

    フェルスタッペンが示した「ドライバーの技量による差が出にくくなった」という考えについても、ステラは慎重だ。

    「僕には何とも言えない。他のチームについてコメントすれば不正確になる」

    「ただ、マクラーレンで理解していることに限って言えば、今年の方がさらに難しいと思う」

    「2025年まではスピードと、物事が起きる速さに慣れる必要があった。でも今年はマシンが大きくスライドするので、どんな問題が起きても適応できるようにしなければならない」

    フェルスタッペンが指摘する「限界への到達しやすさ」と、ステラが語る「限界で安定して走らせる難しさ」は、必ずしも完全に矛盾するものではない。2026年F1では一発のタイム差を生み出す余地が小さくなる一方、その小さな差を安定して引き出すためにドライバーが対処すべき要素は増えている可能性がある。

    その議論を象徴するのが、今回の角田裕毅とローソンだった。特に角田裕毅が2026年型マシンでの実走経験がないままリンドブラッドから0.102秒差まで迫ったことは、フェルスタッペンが唱える「予選で限界を見つけやすくなった」という見方を考えるうえで、興味深い実例となった。

  • シャルル・ルクレール フェラーリF1の弱点指摘「予選ではいつも後手に回っている」

    シャルル・ルクレール フェラーリF1の弱点指摘「予選ではいつも後手に回っている」

    シャルル・ルクレールは、2026年F1オランダGPの予選を6番手で終え、フェラーリには依然として1周の速さに課題があると認めた。スプリントでは2位を獲得したものの、決勝予選ではその勢いを再現できなかった。

    スプリント予選では3番手につけ、スプリントではオーバーテイクを決めて2位まで浮上したルクレール。しかし決勝予選ではチームメイトのルイス・ハミルトンにも先行を許し、6番グリッドにとどまった。

    Q1からQ3で変化するマシンの挙動
    ルクレールは、予選でパフォーマンスを引き出し切れなかった要因として、セッションが進むにつれて変更されたエンジンモードとタイヤの準備方法を挙げた。

    「本当に2つのことを確認する必要があると思う。ひとつ目は、Q1からQ2、Q2からQ3にかけてエンジンモードを変え始めると、僕の下でマシンが違う動きをすることだ。僕はそういうのがあまり好きじゃない。そこで少しパフォーマンスを失った可能性がある」

    「2つ目は、僕たちがやった準備ラップだ。他のチームはやっていなかったように見える。僕としては、その準備ラップなしではタイヤの準備ができていたとは思わないけど、オープンな姿勢で他のチームが何をしていたのか確認する必要がある」

    ルクレールはさらに、フェラーリのSF-25にはシーズンを通して予選よりも決勝で競争力を発揮しやすい傾向があると説明した。

    「間違いなく、僕たちは予選よりレースの方が速い傾向がある。予選ではほとんどの場合、少し苦労している」

    「昨日は少し例外で予選でも強かったけど、それ以外ではいつも少し後手に回っているように感じる」

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    「予選の改善に取り組む必要がある」
    もちろん理想は、予選と決勝の双方で速いマシンを作ることだ。しかしルクレールは、単純にレースペースの一部を犠牲にして予選性能へ振り向ければ済む問題ではないと強調する。

    「そこは改善に取り組む必要がある。ただ、今朝の記者会見でも話したように、白か黒かという単純な話ではない。『レースから少し取って予選に回そう』とか、その逆が簡単にできるわけではない」

    「僕たちはマシンをできるだけ速くしようとしている。でも今の特性では、予選よりもレースの方が少しうまく機能する」

    「僕としては逆よりもこの方がいい。でも、こういうコースでは助けにならない」

    ザントフォールトはオーバーテイクが難しく、それだけにルクレールは6番グリッドという結果を悔やんだ。

    「ここはオーバーテイクがとても難しいコースだから、予選が非常に重要だった。6番手スタートは理想からはほど遠い。でも、もう結果は変わらない」

    「スタートを最大限に生かす必要がある。ここ2回のレーススタートは特にスムーズではなかったから、明日はうまくいってほしい」

    決勝では断続的な雨も予想されており、ルクレールは変わりやすいコンディションがチャンスにつながることを期待している。

    「かなり難しいレースになると思う。ここ数日を見ても、2時間ずっと雨が降るという感じではなく、10分降って晴れて、また10分降るような状況だからね。面白いレースになるかもしれない」

    雨を望むかと聞かれると、ルクレールは「まあ、6番手スタートだから、そうだね」と笑った。

    スプリントで示したようにフェラーリのレースペースには期待できるだけに、ルクレールにとってはスタートと変化する天候を生かし、予選6番手という不利をどこまで取り戻せるかが焦点となる。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの進歩を実感「数戦前は4秒差だった」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの進歩を実感「数戦前は4秒差だった」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1オランダGPの予選を18番手で終えた。Q1敗退という結果に終わったものの、トップとの差が1.3秒まで縮まったことを挙げ、ホンダの新パワーユニット(PU)を投入したアストンマーティンの進歩に手応えを示した。

    アストンマーティンはザントフォールトにホンダのアップデート版PUを投入。アロンソはドライバビリティに改善の余地が残されているとしながらも、数戦前にはトップチームから平均4秒の差があったことを振り返り、現在のパッケージが着実に前進しているとの認識を示した。

    アロンソにとって土曜日はスプリントをピットレーンからスタートするところから始まった。前日にマシンへ変更を加えたことに加え、スプリント予選で発生していたリアウイングの問題も修正された。

    スプリントでは順位を上げ、チームメイトのランス・ストロールとバトルを繰り広げながら18位でフィニッシュ。その後の予選では1分13秒650を記録したが、Q2進出にはわずかに届かず18番手となった。

    アロンソ「Q2進出にはかなり近かった」
    結果だけを見ればQ1敗退となったが、アロンソは現在のマシンから引き出せるパフォーマンスをほぼ出し切ったと感じている。

    「Q2進出にはかなり近かったし、僕たちが持っているものをほぼ最大限に引き出せたと思う」

    一方で、新しいパッケージがすべての問題を解決したわけではない。アロンソは特にドライバビリティを今後改善すべきポイントとして挙げた。

    「マシンのドライバビリティを改善し、今後さらにラップタイムを取り戻すために取り組むべきことがある」

    ザントフォールトでは、アップデートされたホンダPUによってパワー面で前進した一方、ドライバビリティには依然として課題が残っている。アロンソ自身も週末を通じてこの点を課題として挙げており、パフォーマンスを完全に引き出すにはさらなる改善が必要な状況だ。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    「数戦前はトップチームから平均4秒遅れていた」
    それでも、アロンソがポジティブな材料として強調したのが、トップとの差が大幅に縮まっていることだ。

    「全体としては、Q1でトップから1.3秒差だったことには満足しなければならないと思う。ほんの数戦前まではトップチームから平均4秒遅れていたからね」

    今回の予選でアロンソが記録した1分13秒650に対し、Q1最速タイムは1分12秒台。アロンソが指摘した通り、その差は約1.3秒まで縮小した。数戦前と比較すれば、アストンマーティンの競争力は大きく改善している。

    ただし、予選順位は18番手であり、まだ中団で安定して戦えるところまで到達したわけではない。新PUとマシン側のアップデートによって絶対的なパフォーマンスは向上している一方、それをラップタイムとして最大限に引き出すためのドライバビリティが次の課題となっている。

    「明日何ができるか見てみよう。そして、ここザントフォールトでの最後のレースを楽しみたい」

    Q1敗退という結果の裏で、トップとの差を約1.3秒まで縮めたアストンマーティン。ホンダの新PUを含む最新パッケージのポテンシャルをさらに引き出せるか、アロンソは18番グリッドから迎える決勝でその進歩を結果につなげることを目指す。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUに厳しい評価「ドライバビリティとパワーに苦戦」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUに厳しい評価「ドライバビリティとパワーに苦戦」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPの予選を19番手で終え、アストンマーティンが依然としてドライバビリティとパワーに苦しんでいると語った。

    アストンマーティンはザントフォールトでアップデートされたホンダのパワーユニット(PU)を投入しているが、ストロールはスプリントを17位で終え、予選でも1分13秒818の19番手にとどまった。チームメイトのフェルナンド・アロンソとともにQ1敗退となった。

    ストロールはで、金曜日から抱えていた問題が土曜日になっても続いていると説明。特にマシンのドライバビリティとバランスを改善する必要があると語った。

    「今日も昨日と似たような問題に苦しんだ。マシンのドライバビリティとバランスについて改善する必要があり、そこに集中しなければならない」

    一方で、決勝に向けてはレースペースの方が予選ペースよりも良いとの感触を得ている。

    「レースペースは予選ペースよりも良さそうだ。予選では、ラップを本当に攻めるためにもっとプッシュできるようにする必要がある」

    「でも、僕たちは前進しているし、懸命に取り組んでいる。さらに一歩前進できるようプッシュし続ける」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    予選でも改善実感なし「状況はほとんど同じ」
    予選後のインタビューでは、ストロールはより端的に現在の問題を指摘した。

    スプリント後にはマシンを改善するために多くの作業が必要だと話していたストロール。スプリントから予選までに多くの変更を施したのか、そして、それによって正しい方向へ進んだ感触があったかと質問されると、ドライバビリティとパワーを課題として挙げた。

    「まだドライバビリティの問題とパワーに苦しんでいる。そこが主なところだ」

    さらに、少なくとも予選ではそれまでより改善した感触があったかと尋ねられたが、ストロールの評価は変わらなかった。

    「ドライバビリティとパワー。それが僕たちが苦しんでいるところで、状況はほとんど同じだ」

    ホンダの新PUを投入したアストンマーティンは、絶対的なパフォーマンスでは前進を見せているものの、ストロールはドライバビリティとパワーを繰り返し課題として指摘した。予選では19番手に沈んだ一方でレースペースにはより良い感触を得ており、決勝でどこまで挽回できるかが焦点となる。

  • F1オランダGP 予選 ハイライト動画:ノリスが雨迫るQ3制して2戦連続ポール

    F1オランダGP 予選 ハイライト動画:ノリスが雨迫るQ3制して2戦連続ポール

    2026年F1第12戦オランダGPの予選が8月22日(土)、ザントフォールト・サーキットで行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得した。

    スプリントで3位に終わったノリスだったが、予選ではマクラーレンの1周の速さを最大限に引き出した。雨が迫るQ3の最終アタックで1分11秒163をマークし、スプリントを制したジョージ・ラッセル(メルセデス)を0.102秒差で退け、2戦連続となるポールポジションを手にした。

    3番手には選手権リーダーのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が入り、ラッセルとの差はわずか0.031秒。オスカー・ピアストリ(マクラーレン)もアントネッリから0.009秒差の4番手につけ、メルセデスとマクラーレンの4台が上位を占めた。

    Q3では終盤に雨が降り始め、路面温度とグリップが低下する難しい状況となった。アントネッリが一時トップに立ったものの、直後にノリスが逆転。ラッセルもセクター1で速さを見せたが届かず、ノリスが緊迫したポール争いを制した。

    フェラーリ勢はルイス・ハミルトンが5番手、シャルル・ルクレールが6番手。地元オランダで戦うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は7番手にとどまり、アイザック・ハジャーの代役としてレッドブルに復帰したリアム・ローソンが8番手と健闘した。ガブリエル・ボルトレト(アウディ)とアービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)がトップ10を締めくくった。

    約8カ月ぶりにF1の実戦へ復帰した角田裕毅(レーシングブルズ)はQ1を突破。Q2ではQ3進出を争ったものの12番手となり、トップ10入りには届かなかった。チームメイトのリンドブラッドが10番手だったのに対し、その差は0.102秒。長期間実戦から離れていたことを考えれば、復帰戦でトップ10に迫る走りを見せた。

    一方、今大会でホンダF1の新スペック2パワーユニットを投入したアストンマーティン勢は苦戦が続いた。フェルナンド・アロンソは18番手、ランス・ストロールは19番手に終わり、2台そろってQ1敗退となった。

    ホンダは金曜日から得られたデータをもとに新PUの調整を進め、土曜日にはエンジン制御を見直して燃焼の安定性を改善。金曜日のスプリント予選で表面化した問題から一定の前進を果たしたものの、ドライバーが求めるタイミングで必要なエンジンレスポンスを得るという点では、依然としてドライバビリティに課題を残した。特にシフトダウンやコーナー立ち上がりでのパワーデリバリーが改善ポイントとなっている。新PUについてアロンソとストロールからもドライバビリティへの厳しい評価が出ている。

    それでもアロンソは最終アタックを前に一時12番手につけ、Q2進出圏内を争った。しかし最後のアタックでタイムを伸ばせず18番手。ストロールも19番手にとどまった。新PUはパワー面で前進した一方、その性能を安定してラップタイムにつなげるための最適化が引き続き必要な状況となっている。

    オーバーテイクが難しいザントフォールトだけに、ポールポジションを獲得したノリスは決勝に向けて絶好の位置を確保した。一方、スプリントではラッセルが優勝し、ノリスはルクレールにも先行を許して3位だっただけに、決勝ではマクラーレンの予選での速さとメルセデス、フェラーリのレースペースがどう交錯するかが大きな焦点となる。

    雨が迫るなかで繰り広げられた僅差のポール争い、F1復帰戦でQ2まで進んだ角田裕毅のアタック、そしてホンダF1の新PUを投入しながらQ1敗退となったアストンマーティン勢など、オランダGP予選の決定的なシーンをハイライト動画で振り返る。