投稿者: dbcheck

  • ホンダF1 新PUの問題点「燃焼が安定しない」 MGU-Kとの協調制御も課題

    ホンダF1 新PUの問題点「燃焼が安定しない」 MGU-Kとの協調制御も課題

    アストンマーティンとホンダは、2026年F1オランダGPで今季最高水準のパフォーマンスを見せた。フェルナンド・アロンソは9位に入り、ホンダがザントフォールトで投入した新スペックのパワーユニット(PU)も、ベンチテストで設定していた性能目標をサーキット上で達成したという。

    しかし、アストンマーティン・ホンダが本来の性能を引き出すには、まだ重要な課題が残されている。

    ホンダF1のチーフエンジニアを務める折原伸太郎は、The Raceの取材に対し、現在最大のテーマとなっている「ドライバビリティ」の具体的な問題を説明した。

    この問題は単純なアクセル操作に対する出力特性だけではない。2026年F1パワーユニットでは、MGU-Kによる最大350kWのエネルギー回生、エンジンブレーキ、ブレーキ・バイ・ワイヤ、ギアボックスのダウンシフトを極めて高い精度で同期させる必要があり、その制御がアロンソとランス・ストロールが訴えてきたマシン挙動にも直結している。

    ホンダ新スペックPUはダイノでの目標を達成
    ホンダにとって、ザントフォールトで投入した新しいパワーユニットには明確な成果があった。

    週末を通じて信頼性上の大きなトラブルはなく、改良された冷却系と潤滑系についても想定通りに機能したという。

    「すべて期待通りに機能していました」と折原伸太郎は説明した。

    出力向上幅についてホンダは具体的な数字を明かしていない。The Raceは現時点で10~30bhp程度の範囲にある可能性を指摘している。

    「ダイノで設定していた社内目標を達成し、サーキットでも同じ改善を確認できました」

    一方で、折原伸太郎はホンダがF1のトップPUメーカーから「まだかなり遠い」と認めている。

    そして、次に解決しなければならない最大の課題については、アロンソ、ストロール、アストンマーティンF1代表のエイドリアン・ニューウェイ、そしてホンダ自身の認識が一致している。

    「ドライバビリティには改善の余地があることは分かっています。今後のレースに向けて、これは我々にとって最重要課題であり続けます」

    アロンソを苦しめる「ドライバビリティ」の正体
    F1で使われるドライバビリティという言葉は幅広いが、基本的にはドライバーの要求に対してパワーユニットがどれだけ正確かつ予測可能に反応するかを意味する。

    一般的にはアクセルを踏んだ際の出力特性が注目されるが、問題は加速時だけではない。

    コーナー進入時のエンジンブレーキも重要な要素だ。

    2026年のF1では、ドライバーがアクセルを戻したりブレーキを踏んだりすると、パワーユニットは後輪を駆動する状態からMGU-Kを利用してエネルギーを回収する状態へ移行する。

    ここでは内燃エンジンによるエンジンブレーキ、MGU-Kによる回生、リアブレーキを制御するブレーキ・バイ・ワイヤ、さらにギアボックスのダウンシフトまでを同期させなければならない。

    折原伸太郎は、その難しさを具体的に説明する。

    「ドライバーがアクセルを戻せばエンジンブレーキがかかりますが、同時にMGU-Kは350kWで回生しています。そのため、動作点はほぼ2倍になります」

    「そこからMGU-Kのパワーが低下し、エンジントルクも低下します。しかしドライバーが要求しているのは0Nです。この0Nを実現するのは非常に複雑です」

    「エンジン、燃焼、MGU-K制御の間で連携しなければなりません。この組み合わせをどう構成するかは、我々が改善しなければならない領域のひとつです」

    バッテリーが満充電になる瞬間にも挙動が変わる
    さらに難しいのが、MGU-Kによる回生量が一定ではないことだ。

    バッテリーが100%に達した場合や、チームが特定のコーナーに設定した充電上限に達した場合、MGU-Kは即座に回生を停止しなければならない。

    すると、それまで減速力の一部を担っていた回生トルクが失われる。

    その瞬間に通常のエンジンブレーキへ滑らかに移行できなければ、ドライバーが期待していた減速量と実際のマシンの挙動にズレが生じる。

    制御が合わなければ、エンジンブレーキが強すぎてリアが不安定になることもあれば、十分なエネルギーを回収できない場合もある。エンジン側のトルクによってアンダーステアが発生したり、回転数が同期せずギアボックスがダウンシフトを受け付けなかったりする可能性もある。

    アロンソがオランダGP後に指摘していたダウンシフトやエンジンブレーキの不規則な挙動は、こうした複数のシステムの協調制御と密接に関係している。

    2026年F1規則で難易度がさらに上昇
    この問題が2026年に一段と難しくなった理由は、新しいF1パワーユニット規則にある。

    電気エネルギーが総出力に占める割合が大幅に増えたため、MGU-Kによる回生を効率的かつ正確に行う重要性も増した。

    同時にMGU-Hが廃止された。

    従来はターボからMGU-Hで回収した電気エネルギーをMGU-Kとの間で利用することができ、バッテリーを介さないエネルギーのやり取りも可能だった。2026年規則ではその選択肢がなくなったことで、MGU-Kと内燃エンジンの協調制御がさらに重要になっている。

    そしてホンダには、もうひとつ課題がある。

    燃焼そのものだ。

    「時々、我々の燃焼は安定していません」と折原伸太郎は認めた。

    2026年のPU規則変更に加え、ホンダは燃料でアラムコ、潤滑油でバルボリンという新たなパートナーと開発を進めている。燃焼特性を最適化できれば、加速時だけでなく減速時のドライバビリティ改善にもつながる。

    逆に言えば、この問題を解決するまでは、アストンマーティンもホンダも現在のPUが持つ本当の性能を把握できない。

    アロンソが新スペックPUの改善幅をまだ正確には評価できないとしている理由もここにある。

    ホンダF1 ホンダ・レーシング

    ホンダはザントフォールトで一晩のうちに制御を修正
    ホンダはすでに対策を進めている。

    ザントフォールトで金曜日の走行を終えた後、収集したデータを日本のさくら研究所へ送り、ドライバビリティ改善に向けた作業を夜間に実施した。

    その成果として土曜日の予選では新しいキャリブレーションが導入され、一定の改善が確認された。

    ただし、折原伸太郎によれば、それでも「ドライバーにとってはまだ十分ではない」。

    次戦イタリアGPに向けてもさらなる改善を進める。

    一度のアップデートですべてを解決できる問題ではない。ザントフォールトからモンツァまでの期間にダイノで作業を続け、その後もコーナー特性、エネルギー要求、エンジンブレーキへの要求、路面特性が異なるサーキットを走りながら理解を深めていく必要がある。

    アロンソ「あとコンマ数秒ある」
    アロンソは、ホンダがパッケージを最適化できれば「あとコンマ数秒」は改善できると考えている。

    その水準まで到達すれば、アストンマーティンは安定してポイントを争える位置まで浮上する可能性がある。

    実際、今季序盤と比較すると改善幅は大きい。

    アストンマーティンはシーズン序盤、Q1の基準タイムから3.1%遅れていた。その後、ライバルの開発が進むにつれてバルセロナ、レッドブル・リンク、シルバーストンでは4%以上の差まで後退した。

    しかし、アップグレードされたシャシーを投入したハンガリーGPで差を縮め、ザントフォールトではさらに前進した。

    オランダGP予選では、アロンソがアウトラップでエステバン・オコンにつかえるなど理想的なセッションではなかった。それでもQ1のタイムは基準からわずか1.4%差だった。

    Q1最速だったマクラーレンのオスカー・ピアストリとの差は約1.3秒だった。

    シーズン中にはトップから4秒以上離されることもあっただけに、アロンソはこの急激な改善をこう表現した。

    「2レースで3秒改善した。これはすごいことだよ」

    ホンダの進歩がアロンソの2027年F1継続を左右
    次の焦点は、この改善が継続するかどうかだ。

    モンツァのようにパワーへの依存度が高いサーキットでは、アストンマーティン・ホンダが再び苦戦する可能性も残されている。

    それでも、ホンダがドライバビリティを改善し、新スペックPUが持つ性能をさらに引き出すことができれば、アロンソが2027年もチームに残る判断を後押しする重要な材料になる。

    現時点では、アロンソが2027年もアストンマーティンに残りたいと考えているのか、あるいはF1そのものを続けるのかについて正式な結論は出ていない。

    The Raceによれば、オランダGP終了後の日曜夜には、アストンマーティンのモーターホームでアロンソとニューウェイが長時間にわたって話し込む姿が目撃された。さらにイタリアGPまでの期間には、オーナーのローレンス・ストロールと将来について話し合う可能性があるという。

    アストンマーティンはシャシー側で前進し、ホンダも新スペックPUでダイノ上の目標を達成した。しかし、両者のパッケージが本当に競争力を取り戻したと判断するには、PUのドライバビリティという最後の大きな課題を解決する必要がある。

    その進展は2026年後半戦のアストンマーティンの成績だけではなく、アロンソが2027年もF1グリッドに立つかどうかを左右する材料にもなりそうだ。

  • MotoGP アラゴンGPスプリント:マルク・マルケスが圧勝 兄弟でドゥカティ1-2

    MotoGP アラゴンGPスプリント:マルク・マルケスが圧勝 兄弟でドゥカティ1-2

    2026年MotoGP第13戦アラゴンGPのスプリントが8月29日(土)にモーターランド・アラゴンで行われ、マルク・マルケス(ドゥカティ)が優勝。アレックス・マルケス(グレシーニ)が2位に入り、ドゥカティ勢が1-2フィニッシュを飾った。

    ポールポジションのマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)をスタート直後のターン1で攻略したマルク・マルケスは、そのまま11周すべてをトップで走行。弟アレックスに1.140秒差をつけ、ドイツGP以来となるスプリント勝利を挙げた。

    マルク・マルケスがターン1で首位奪取
    気温が上昇したアラゴンでは、リアタイヤの選択が分かれた。ベッツェッキとホルヘ・マルティン(アプリリア)がソフトを選択した一方、マルケス兄弟を含む上位勢の多くはミディアムを装着。フロントは全ライダーがミディアムを選択した。

    好スタートを切ったベッツェッキはターン1のブレーキングまで首位を守ったが、マルク・マルケスがイン側へ飛び込み、ブロックパスでトップを奪取。さらに立ち上がりではアレックス・マルケスもベッツェッキをかわして2番手に浮上した。

    これでマルケス兄弟が1-2、ベッツェッキが3番手となり、3人は序盤から後続を引き離した。

    ただし、マルク・マルケスのペースはその中でも一段上だった。4周目開始時点でリードを0.7秒まで広げると、その後もアレックスに反撃の機会を与えず、19分37秒995でチェッカーを受けた。

    アレックス・マルケスが1.140秒差の2位。ソフトリアを選択したベッツェッキは、そのメリットを生かしてマルケス兄弟を攻撃することができず、トップから2.089秒差の3位でフィニッシュした。

    マルク・マルケスにとってMotoGPスプリント通算20勝目となり、2023年にスプリント形式が導入されて以降、最多勝記録をさらに更新した。また、アラゴンではスプリントを含めMotoGPクラス通算10勝目となった。

    アコスタ4位 マルティンは5位
    4位にはペドロ・アコスタ(KTM)が入った。アコスタは5周目、最終コーナーでホルヘ・マルティンがワイドになった隙を逃さず前へ出た。

    マルティンはその後も順位を取り戻せず、アコスタから3.5秒以上遅れて5位。タイトル争いではポイントリーダーのマルティンに対し、3位のベッツェッキが差を29ポイントまで縮めた。

    6位はフェルミン・アルデグエル(グレシーニ)。6月のオランダGPで負傷して以来の復帰戦となったが、後方から順位を上げてポイントを獲得した。

    7位にはルーキーのディオゴ・モレイラ(LCRホンダ)、8位にラウル・フェルナンデス(トラックハウス)、9位には負傷から復帰したヨハン・ザルコ(LCRホンダ)が入り、ここまでがスプリントのポイント獲得圏となった。

    ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)は10位、フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)はレース中に順位を落として11位に終わった。

    ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)は2周目にクラッシュ。タイトル争いでもマルティンから46ポイント差となった。

    ルカ・マリーニ(ホンダ)はオープニングラップに転倒。ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は5周目、バックストレートでマシンから煙が上がり、リタイアを余儀なくされた。

    MotoGP アラゴンGP スプリント

    2026年MotoGP アラゴンGP スプリント結果
    1位 マルク・マルケス(ドゥカティ) 19分37秒995
    2位 アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ) +1.140秒
    3位 マルコ・ベッツェッキ(アプリリア) +2.089秒
    4位 ペドロ・アコスタ(KTM) +2.648秒
    5位 ホルヘ・マルティン(アプリリア) +6.237秒
    6位 フェルミン・アルデグエル(グレシーニ・ドゥカティ) +10.475秒
    7位 ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ) +11.071秒
    8位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア) +11.213秒
    9位 ヨハン・ザルコ(LCRホンダ) +12.021秒
    10位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ) +12.166秒
    11位 フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ) +14.575秒
    12位 アレックス・リンス(ヤマハ) +14.648秒
    13位 トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ) +15.776秒
    14位 エネア・バスティアニーニ(KTMテック3) +16.051秒
    15位 ブラッド・ビンダー(KTM) +16.761秒
    16位 ジョアン・ミル(ホンダ) +19.845秒
    17位 ポル・エスパルガロ(KTMテック3) +23.160秒
    18位 フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ) +25.074秒
    19位 ロレンツォ・サバドーリ(トラックハウス・アプリリア) +27.798秒
    DNF ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
    DNF ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)
    DNF ルカ・マリーニ(ホンダ)

    マルク・マルケスは予選でベッツェッキにポールポジションを譲ったものの、スプリントではスタート直後に主導権を奪い返し、アラゴンでの強さを改めて示した。チャンピオンシップでも首位マルティンとの差を33ポイントまで縮め、ランキング3位に浮上している。

  • ラファエル・カマラ ハースF1テストでフォルナローリと平川亮を上回る

    ラファエル・カマラ ハースF1テストでフォルナローリと平川亮を上回る

    ラファエル・カマラが、2027年のF1昇格に向けた重要な一歩を踏み出した。

    ポルトガルのアルガルヴェ・インターナショナル・サーキット(ポルティマオ)で行われたハースの非公開テストで、比較基準となったオリバー・ベアマンのタイムに最も近いパフォーマンスを示し、レオナルド・フォルナローリと平川亮を上回ったとブラジルのGE.globoが報じている。

    2027年のF1シート候補を評価する今回のテストには、21歳のカマラ、同じく21歳のフォルナローリ、32歳の平川亮が参加。ハースは3人に類似したテストプログラムを与えて比較を行ったが、非公開セッションだったため、それぞれのラップタイムは公表されていない。

    GE.globoが入手した情報によると、そのなかでレギュラードライバーのベアマンが記録した基準タイムに最も近づいたのがカマラだった。その結果、フォルナローリと平川亮を上回る評価につながったという。

    具体的なタイムや差は明らかになっていないものの、2027年のレギュラーシート獲得を目指すカマラにとって重要な結果となった。

    VF-25で3人を比較 カマラがベアマンの基準に最接近
    今回ハースが使用したのは、2025年F1シーズンを戦ったVF-25だった。現行規則で認められている旧型車テスト、TPC(Testing of Previous Cars)の一環として実施され、3人は類似したプログラムをこなした。

    カマラがハースのF1マシンをドライブするのは今回が初めてだった。しかし、F1マシンでの走行自体が初めてだったわけではない。

    フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するカマラは、これまでハンガロリンク、バルセロナ、ムジェロでフェラーリのF1マシンをドライブしている。

    さらに今回のハースのテスト直前にもフェラーリがカマラの準備を支援した。8月26日(水)にはムジェロで2025年型SF-25を走らせ、その後ポルティマオへ移動してハースの評価に臨んだ。

    GE.globoによると、カマラはそれまでに行ったフェラーリでのテストでも好印象を残しており、高い評価を得た状態で今回のハースのテストに参加した。

    F2王者フォルナローリと経験豊富な平川亮も参加
    フォルナローリは2025年のFIA F2チャンピオンで、現在はマクラーレンのリザーブドライバーを務めている。

    フォルナローリは6月にスペインのヘレスでハースのTPCに参加しており、今回がチームで初めての走行ではなかった。また、数週間前には今回と同じポルティマオで2025年型マクラーレンもドライブしている。

    一方、平川亮は3人のなかでは最も豊富な経験を持つ。ル・マン24時間レースでの優勝をキャリアに持ち、日本のスーパーフォーミュラでは2020年にランキング2位を獲得している。

    F1でも複数のチームでリザーブドライバーを経験してきた。平川亮は昨年、ハースのリザーブドライバーとして契約。それ以前にはマクラーレンのドライバー・デベロップメント・プログラムに所属し、同チームのリザーブドライバーを務めたほか、アルピーヌでもリザーブを担当した。

    つまりカマラにとって今回のテストは、F2タイトルを獲得し、すでにハースとマクラーレンのF1マシンを経験しているフォルナローリ、そしてル・マン24時間レース優勝を含む豊富な実績と複数のF1チームでのリザーブ経験を持つ平川亮との比較でもあった。

    そうしたなか、GE.globoが入手した情報では、カマラが3人のうちベアマンの基準タイムに最も近いパフォーマンスを示した。

    カマラとフォルナローリが2027年シートの有力候補
    ただし、ハースのドライバー評価は今回で終了ではない。

    元アルピーヌF1ドライバーのジャック・ドゥーハンも翌週、スペインのヘレスでVF-25をテストする予定となっている。

    それでもGE.globoは、現時点で2027年のレギュラーシートを獲得する有力候補はカマラとフォルナローリの2人だとしている。

    空く可能性があるとされているのは、現在エステバン・オコンが座っているシートだ。

    GE.globoは以前から、オコンのパフォーマンスにハースが満足しておらず、現在のシートが近く空く可能性があると報じている。

    ベアマンは引き続きチームの中心となる見込みであり、カマラがシートを獲得すれば、ハースはフェラーリ・ドライバー・アカデミー出身の若手2人を並べることになる。

    ラファエル・カマラ

    フェラーリとの契約交渉もカマラの追い風
    カマラには、純粋なドライビングパフォーマンスとは別の強力な追い風もある。

    カマラは2021年、まだカートで戦っていた時期にフェラーリ・ドライバー・アカデミーに加入した。一方、ハースはフェラーリと緊密な技術提携関係にあり、パワーユニットだけでなく、ギアボックスやリアサスペンションなど、FIAの技術規則で認められる範囲のコンポーネントをフェラーリから購入している。

    両者の現在の供給契約は2027年末で満了する。

    GE.globoによると、ハースはこの契約をより有利な条件で更新することを目指しており、フェラーリ側もカマラを2027年のレギュラードライバーとして起用することと関連して、前向きな姿勢を示しているという。

    カマラとの契約が成立すれば、ハースはフェラーリから購入するコンポーネントについて、値引きを含む経済的な恩恵を得られる可能性がある。

    フェラーリにとっても、自ら育成してきたカマラをF1に昇格させ、ベアマンと同様にハースで実戦経験を積ませられるメリットがある。フェラーリとハース双方の利害が一致する構図となっている。

    ハースを逃した場合はフェラーリのリザーブへ
    一方、カマラには2027年にハースのシートを獲得できなかった場合の「プランB」も用意されている。

    GE.globoによると、ハースとの契約が実現しなかった場合、カマラは2027年シーズンにフェラーリのリザーブドライバーを務める見込みだという。

    さらにカマラ自身は、2026年中にフェラーリからF1公式セッションのフリー走行に出走する予定であることも明らかにしている。

    現在カマラはF2で145ポイントを獲得してランキング3位。首位のニコラ・ツォロフが167ポイント、2位のガブリエレ・ミニが147ポイントとなっており、残り5大会でタイトル争いを続けている。

    F2での結果に加え、フェラーリでのF1テスト、そして今回のハースでの直接比較と、カマラのF1昇格に向けた評価材料は着実に積み上がっている。

    特に今回、ラップタイムそのものは非公開ながら、F2王者のフォルナローリと、ル・マン24時間レース優勝や複数のF1チームでのリザーブ経験を持つ平川亮を上回り、ベアマンの基準タイムに最も近づいたというGE.globoの情報は大きい。フェラーリとの技術提携を巡る事情も含め、カマラは2027年のハースF1シート獲得に向けて有力な位置につけている。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1と2030年末まで契約延長「ここが僕のホーム」

    ランド・ノリス マクラーレンF1と2030年末まで契約延長「ここが僕のホーム」

    2025年F1ワールドチャンピオンのランド・ノリスが、マクラーレンとの契約を2030年末まで延長した。新契約には2030年以降も継続できる複数年のオプションが含まれており、ノリスは長期的にマクラーレンへ将来を託すことになった。

    26歳のノリスは2017年にテスト兼開発ドライバーとしてマクラーレンに加入し、2019年にF1デビュー。これまで同チームで163戦に出走し、13勝、18回のポールポジション、48回の表彰台を記録している。2025年には自身初のF1ワールドチャンピオンを獲得した。

    ノリスが2030年末まで契約延長 さらに長期のオプションも
    ノリスの従来の契約は2027年末までだったとみられていたが、マクラーレンは契約満了を待たずに新たな長期契約を締結した。

    今回の契約により、ノリスは少なくとも2030年末までマクラーレンに所属する。さらに、その先もチームに残留できる複数年のオプションが設定されている。

    2030年まで契約を全うした場合、ノリスは31歳となり、F1レースドライバーとしてマクラーレンに12シーズン在籍することになる。これはルイス・ハミルトンがメルセデスで過ごした12シーズンと並ぶ長さだ。

    また、ノリスは現在までにマクラーレンから163戦のグランプリに出走しており、すでにチーム史上最多のF1出走記録を持つ。

    ノリス「マクラーレンは僕のホーム」
    「マクラーレンは僕のホームだ。少なくとも2030年までチームに残るための新しい契約を結べたことをとてもうれしく思っている」とノリスは語った。

    「9年前にこの旅を始めたとき、僕が達成したい目標は明確だった。マクラーレンをトップに戻し、チャンピオンシップを勝ち取ることだった」

    「僕たちはその目標を達成した。でも、もっと欲しい。これからも勝ち続けたいし、チームとしてそれができる力があることも分かっている」

    「モンツァでまたマシンに乗るのが待ちきれない。今シーズンの残りについても、これから先の数年間についても、僕たちにどんな未来が待っているのか本当に楽しみにしている」

    2025年タイトル獲得マシン「MCL39」もノリスへ
    契約延長に合わせ、マクラーレンはノリスに2025年のF1タイトル獲得に使用したMCL39を贈ることも明らかにした。

    ノリスは2025年に自身初のドライバーズタイトルを獲得。マクラーレンにとっては17年ぶりとなるF1ドライバーズチャンピオン誕生だった。

    チームとしても2024年と2025年にコンストラクターズ選手権を連覇しており、長く低迷した時代からタイトル争いの中心へと復帰した。その過程を一貫して支えてきたドライバーがノリスだった。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ザク・ブラウン「新たなパパイヤの成功時代を築いた」
    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、ノリスとの契約延長について次のようにコメントした。

    「ランドと新たな契約を締結し、少なくとも2030年までマクラーレンへのコミットメントを延長できたことを非常にうれしく思う」

    「彼がチームと歩んできた道のりは、世界トップクラスの才能を発掘し、育成し、支援するという我々の取り組みを示す素晴らしい例であり、彼が成し遂げてきたことがすべてを物語っている」

    「アンドレア(ステラ)、オスカー(ピアストリ)、そしてチーム全体とともに、ランドはマクラーレンを新たなパパイヤの成功時代へと導いてくれた。グリッド後方から、2024年と2025年のコンストラクターズ選手権連覇、そして17年ぶりとなるドライバーズ選手権制覇まで押し上げることに貢献してくれた」

    「我々はこれから待ち受ける未来を非常に楽しみにしており、今後も勝利とチャンピオンシップを争い続けることに完全に集中している」

    アンドレア・ステラ「速さだけでなく特別な人間」
    マクラーレンF1代表のアンドレア・ステラも、ノリスがチーム再建の中心的な存在だったことを強調した。

    「ランドは過去9年間、マクラーレンの歩みと成功に欠かせない存在だった。少なくとも2030年まで彼とのパートナーシップを継続できることをうれしく思う」

    「彼は並外れたドライバーだ。卓越した天性のスピードに加え、成熟度、一貫性、そしてマクラーレンに対する強いコミットメントを兼ね備えている。しかし何より、チームのみんなから大切にされている特別な人間だ」

    「ジュニアプログラムの一員としてマクラーレンに加入して以来、彼は我々とともに成長し、チームをF1のトップへ戻すうえで中心的な役割を果たしてきた」

    「今回の契約延長は我々に重要な継続性をもたらすと同時に、ともに進んでいる方向性への自信をさらに強固なものにする」

    「ランドとオスカーがいることで、我々にはF1で最も強力なドライバーラインアップのひとつだけでなく、最も結束し、緊密なチームのひとつがあると確信している」

    フェルスタッペンと同じ2030年末まで契約
    今回の契約延長によって、ノリスの契約満了時期はライバルであり友人でもあるマックス・フェルスタッペンと同じ2030年末となった。

    フェルスタッペンも最近、レッドブル・レーシングとの契約を2030年末まで延長している。2016年からレッドブルでF1を戦ってきたフェルスタッペンと、2019年からマクラーレン一筋で戦ってきたノリスという現在のF1を代表する2人が、それぞれのチームと長期的な関係を築く形となる。

    一方、ノリスのチームメイトであるオスカー・ピアストリは2028年末までマクラーレンとの契約を結んでいる。これによりマクラーレンは、少なくとも2027年と2028年の2シーズンについてノリスとピアストリのラインアップを確定させている。

    2017年に若手ドライバーとしてマクラーレンに加わり、チームの低迷期から復活、そして2025年のF1ワールドチャンピオン獲得までをともに歩んできたノリス。今回の契約延長によって、その関係は少なくとも2030年まで続くことになった。

  • MotoGP アラゴンGP予選:ベッツェッキが史上初1分44秒台でポール

    MotoGP アラゴンGP予選:ベッツェッキが史上初1分44秒台でポール

    2026年MotoGP第13戦アラゴンGPの予選が8月29日(土)、モーターランド・アラゴンで行われ、マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)がポールポジションを獲得した。

    ベッツェッキは1分44秒962を記録し、アラゴンで史上初となる1分44秒台に突入。マルク・マルケス(ドゥカティ)との激しいポール争いを0.089秒差で制した。3番手にはアレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)が入り、フロントロウを獲得した。

    ベッツェッキとマルケスがコースレコードを更新
    Q2は開始直後からコースレコードが塗り替えられる展開となった。

    まずマルク・マルケスが最初のアタックで、ベッツェッキが金曜日に記録していた従来のレコードを更新。しかし、その直後にベッツェッキが1分44秒962を叩き出し、MotoGPのアラゴンGPでは史上初となる1分44秒台に突入した。

    これによって最後のアタックはベッツェッキとマルク・マルケスによる一騎打ちとなった。

    マルク・マルケスはデスモセディチGP26を限界まで攻め込み、最終アタックでは序盤のセクターでベッツェッキを上回るペースを刻んだ。しかし、フロントが大きく滑る場面を間一髪で立て直したことでタイムを失い、ポール奪取には届かなかった。

    ベッツェッキが1分44秒962でトップを守り切り、マルク・マルケスは0.089秒差の2番手となった。

    アレックス・マルケスが3番手 フロントロウ獲得
    3番手にはアレックス・マルケスが入り、トップから0.299秒差。ベッツェッキ、マルク・マルケスとともにフロントロウを形成する。

    4番手はラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)、5番手はポイントリーダーのホルヘ・マルティン(アプリリア)、6番手はペドロ・アコスタ(KTM)となり、2列目に並ぶ。

    アコスタはQ2終盤に転倒。マルク・マルケスの最後のポールアタックが注目されるなかでのクラッシュとなった。

    7番手はファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)、8番手はフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)、9番手はヨハン・ザルコ(LCRホンダ)。

    ルーキーのディオゴ・モレイラ(LCRホンダ)が10番手に入り、フェルミン・アルデゲル(グレシーニ・ドゥカティ)が11番手、フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ)が12番手となった。

    バニャイアとモレイラがQ1突破
    Q1ではバニャイアとモレイラがトップ2に入り、Q2進出を決めた。

    モレイラはセッション終盤に転倒したものの、それまでに記録していたタイムで2番手を守り切り、ルーキーながらQ2進出を果たした。

    一方、ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)はQ1で3番手となり、総合13番手。ブラッド・ビンダー(KTM)が14番手、ジョアン・ミル(ホンダHRC)が15番手となった。

    ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は17番手、ルカ・マリーニ(ホンダHRC)は18番手。MotoGPルーキーのトプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)は21番手となった。

    小椋藍の負傷欠場に伴ってトラックハウス・アプリリアから出場するロレンツォ・サバドーリは22番手だった。

    土曜フリー走行もベッツェッキがトップ
    予選前に行われた土曜フリー走行でもベッツェッキが1分46秒216でトップタイムを記録した。

    マルク・マルケスは終盤に9番手から一気にトップへ浮上したものの、ベッツェッキが最後に逆転。0.232秒差でマルケスを2番手に退けた。

    ただし、マルク・マルケスは新品のミディアムリアタイヤと使用済みのフロントタイヤでベストタイムを記録しており、多くのライダーがソフトリアを使用したなかで異なるタイヤプログラムだった。

    3番手はラウル・フェルナンデス、4番手はアコスタ、5番手はバニャイア。ポイントリーダーのマルティンは12番手だった。

    金曜日にホンダ勢最上位となり直接Q2進出を決めていたザルコは、一時トップに立つ速さを見せ、最終的に13番手でフリー走行を終えた。

    金曜日午後には2022年以来初めてアラゴンのセッションでトップを逃したマルク・マルケスだが、土曜日午前もベッツェッキが先行。そして予選でもベッツェッキがマルケスを退け、週末の勢力図を決定づけるポールポジションを手にした。

    2026年MotoGP アラゴンGP 予選結果
    1.マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)-1分44秒962
    2.マルク・マルケス(ドゥカティ)-+0.089秒
    3.アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)-+0.299秒
    4.ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)-+0.413秒
    5.ホルヘ・マルティン(アプリリア)-+0.474秒
    6.ペドロ・アコスタ(KTM)-+0.593秒
    7.ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)-+0.653秒
    8.フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)-+0.709秒
    9.ヨハン・ザルコ(LCRホンダ)-+0.821秒
    10.ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ)-+0.840秒
    11.フェルミン・アルデゲル(グレシーニ・ドゥカティ)-+0.930秒
    12.フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ)-+0.957秒
    13.ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)-1分45秒959
    14.ブラッド・ビンダー(KTM)-1分45秒998
    15.ジョアン・ミル(ホンダHRC)-1分46秒026
    16.エネア・バスティアニーニ(KTMテック3)-1分46秒096
    17.ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)-1分46秒131
    18.ルカ・マリーニ(ホンダHRC)-1分46秒211
    19.アレックス・リンス(ヤマハ)-1分46秒322
    20.ポル・エスパルガロ(KTMテック3)-1分46秒384
    21.トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)-1分46秒549
    22.ロレンツォ・サバドーリ(トラックハウス・アプリリア)-1分47秒388

    11周で争われるMotoGPアラゴンGPのスプリントは、現地時間15時にスタートする。

  • F1 イモラが緊急代替開催へ準備 ACI会長「数カ月後でも可能」

    F1 イモラが緊急代替開催へ準備 ACI会長「数カ月後でも可能」

    中東情勢の不透明感が続くなか、F1は2026年シーズン終盤だけでなく、2027年シーズン開幕についても代替開催プランの準備を進めている。

    イタリア自動車クラブ(ACI)は、カタールGPまたはアブダビGPの開催が困難になった場合、イモラで今季2度目のイタリア開催を受け入れる用意があることを正式に認めた。

    さらに2027年についても、バーレーンとサウジアラビアでの開幕が難しくなった場合に備え、中国GPを開幕戦とし、日本GP、オーストラリアGPへと続く代替カレンダーが検討されているという。

    ACIがイモラでの緊急開催に向けて準備
    2026年F1シーズンはカタールGPとアブダビGPが終盤戦に組み込まれているが、中東を取り巻く国際情勢を受け、F1は万一に備えた代替案を用意している。

    イタリアメディアによれば、欧州での代替開催地として最も有力視されているのがイモラだ。イモラは2025年までエミリア・ロマーニャGPを開催しており、F1を受け入れるための施設や運営体制がすでに整っていることが大きな強みとなる。

    ACIのジェロニモ・ラ・ルッサ会長は、イタリア政府およびスポーツ当局との間で具体的な準備を進めていることを明らかにした。

    「中東の複雑な国際情勢を踏まえ、数カ月後、つまり現在の選手権期間中であっても、我が国で2回目のF1グランプリを開催できるよう、政府およびスポーツ関係機関と協力して準備を進めている」

    ラ・ルッサ会長は、緊急時の開催地としてイモラを「理想的な解決策」と表現している。

    La Gazzetta dello Sportによれば、各F1チームはすでに11月下旬から12月上旬にかけてイモラ周辺のホテル予約を始めているという。現段階で代替開催が決定したわけではないものの、単なる机上のプランではなく、実際の開催を想定した準備段階に入っていることを示す動きだ。

    小松礼雄「決定は早ければ早いほどいい」
    シーズン終盤の開催地変更となれば、チーム側にも物流やスタッフ配置など大きな影響が及ぶ。

    ハースF1チーム代表の小松礼雄は、事情の難しさに理解を示しながらも、可能な限り早い判断を求めた。

    「もちろん、もっと早く決定できればよかったと思いますが、難しい状況なのは理解しています」

    「決定は早ければ早いほどいいです」

    F1は世界各地を転戦するため、開催地が変更されればマシンや機材の輸送計画だけでなく、チームスタッフの移動や宿泊なども組み直す必要がある。そのため、代替開催の可能性を想定した事前準備が重要になる。

    ボウルズ「イモラなら天候も興味深いものになる」
    ウィリアムズF1代表のジェームス・ボウルズも、イモラが代替開催地となる可能性について言及した。

    「もしイモラになるのであれば――はっきりさせておくと、決定したわけでも、その逆でもない――天候はかなり興味深く、刺激的なものになるだろう」

    「それでも、シーズン最後にヨーロッパのレースへ戻るのはいいことだと思う」

    イモラで11月下旬から12月にF1を開催することになれば、通常の春開催とは大きく異なる低温条件となる可能性が高い。タイヤのウォームアップを含め、通常とは異なるコンディションがレースの大きな要素になることも考えられる。

    2027年F1開幕戦にも代替プラン
    中東情勢を巡るF1の対応は、2026年シーズンだけにとどまらない。

    AutosprintとLa Gazzetta dello Sportによれば、F1が現在優先している2027年の計画は、3月14日にバーレーンGPでシーズンを開幕し、その1週間後にサウジアラビアGPを開催するスケジュールだ。

    一方、中東での開催が難しい状況が続いた場合に備え、すでに代替カレンダーも準備されているという。

    その場合、2027年F1世界選手権は中国GPで開幕。その後、日本GP、オーストラリアGPという順番でアジア・オセアニアを転戦する構想が浮上している。

    オーストラリアGPをさらに早い時期へ移動させることは難しいとされている。アルバート・パークではピットレーンの改修工事が進められており、開催可能な時期に制約があるためだ。

    バーレーンとサウジアラビアはシーズン後半へ移動も
    中国、日本、オーストラリアという流れで2027年シーズンをスタートさせた場合でも、バーレーンGPとサウジアラビアGPを完全にカレンダーから外すことが前提ではない。

    情勢が安定すれば、両レースをシーズン後半の別の日程へ移動させる可能性があると報じられている。

    F1のステファノ・ドメニカリCEOは、2027年も全24戦の開催を維持する意向を持っているとされ、そのため中東2戦が当初の日程で実施できなくなった場合でも、シーズン中の別の時期に組み込むことが選択肢となる。

    2026年についてはイモラが緊急時の欧州代替開催地として具体的に準備を進める一方、2027年については中国を起点とする開幕プランまで用意されている。現時点ではいずれも正式決定ではないが、ACIによる準備の確認やチームによるイモラ周辺のホテル確保など、F1が複数のシナリオを現実的な選択肢として準備していることが明らかになってきた。

  • ファビオ・クアルタラロ F1ヘルメットコレクション「次はラッセルとピアストリ」

    ファビオ・クアルタラロ F1ヘルメットコレクション「次はラッセルとピアストリ」

    2021年MotoGP王者のファビオ・クアルタラロが、自身が所有する大規模なヘルメットコレクションを公開した。その中にはF1ドライバーと交換したヘルメットも数多く並んでおり、今後交換したいドライバーとしてジョージ・ラッセルとオスカー・ピアストリの名前を挙げた。

    ヤマハのファビオ・クアルタラロは以前からF1の大ファンとして知られ、これまでにもゲストとして複数のF1グランプリを訪れている。

    先週末には自身コレクションには自身が使用したヘルメットだけでなく、バレンティーノ・ロッシをはじめとするMotoGPライダーのものも含まれている。そして、その一角を占めているのが、これまで交流してきたF1ドライバーから受け取ったヘルメットだ。

    MotoGP公式サイトが公開した動画の中で、クアルタラロはF1ドライバーとのヘルメット交換について語った。

    「僕はF1の大ファンなんだ」

    「だから、F1ドライバーともヘルメットを交換するのが好きなんだ。個人的に親しい関係なのはダニエル・リカルドで、彼のヘルメットが最初だった」

    その後、コレクションはさらに増えていったという。

    「シャルル(ルクレール)、ルイス(ハミルトン)、(ピエール)ガスリー、ランド(ノリス)のものも持っているよ」


    そして、まだコレクションに加わっていないF1ドライバーの中で誰のヘルメットが欲しいかを問われると、クアルタラロは2人の名前を挙げた。

    「欲しいものをひとつ挙げるなら……いや、今でも本当に満足しているんだけど、ジョージ(ラッセル)とか(オスカー)ピアストリかな」

    「すごくいいコレクションだし、いい思い出になっているよ」

    クアルタラロ自身も、かつてF1マシンをドライブする計画が進められていたことがある。その走行に向けた準備としてシミュレーターでのトレーニングまで行ったものの、最終的に実車でのF1走行は実現しなかった。

    MotoGPライダーがF1マシンをテストする例は過去にもあり、バレンティーノ・ロッシはフェラーリやメルセデスのF1マシンをドライブ。マルク・マルケスもレッドブルのF1マシンを走らせた経験を持つ。

    F1への強い関心を持ち続けているクアルタラロにとって、ドライバーたちとのヘルメット交換は単なる収集ではなく、交流の証でもある。リカルドから始まったF1ヘルメットコレクションに、今後ラッセルやピアストリの一品が加わることになるのか注目される。のInstagramに大量のレーシングヘルメットが並ぶ写真を投稿し、そのコレクションを披露した。

  • レッドブルF1 ローソンのイタリアGP起用で新プラン ハジャーはFP1で負傷確認へ

    レッドブルF1 ローソンのイタリアGP起用で新プラン ハジャーはFP1で負傷確認へ

    レッドブル・レーシングは、アイザック・ハジャーの手首の負傷をめぐり、F1イタリアGPでリアム・ローソンを再び起用する可能性を残している。

    ハジャーがモンツァで復帰した場合でも、金曜フリー走行1回目(FP1)で状態を確認し、継続が難しければFP2からローソンに交代するというプランが検討されているという。

    この場合、ローソンが所属するレーシングブルズには代役が必要になる。具体的なドライバーは報じられていないものの、オランダGPでは同じ状況で角田裕毅がレーシングブルズに復帰しており、再び起用される可能性が考えられる。

    ハジャーはサマーブレイク最終週、通常のトレーニングの一環として行っていたボクシングで手首を負傷し、小さな骨折を負ったとみられている。オランダGPを欠場したことでローソンが急きょレッドブルに復帰し、決勝7位という結果を残したが、9月4~6日に開催されるイタリアGPまでにハジャーが完全に回復する保証はない。

    ハジャーに「可能な限り長く」回復の時間
    The New Zealand Heraldの報道によれば、レッドブルはハジャーに対し、イタリアGP出場の可否を判断するまで「可能な限り長く」時間を与える方針だという。

    ハジャーはオランダGPでも出走自体は可能だったとされるが、MotoGPのマルク・マルケスからアドバイスを受けたうえで、大事を取って欠場を選択した。レッドブルとしても、無理に復帰させて負傷を悪化させることは避けたい考えだ。

    現時点では、ローソンはモンツァでレーシングブルズに戻ることが基本線となっている。しかし、ハジャーの回復状況次第では、再びレッドブルのRB22をドライブする可能性がある。

    さらにレッドブルは、ハジャーが一度復帰した場合に備えた別のプランも用意しているという。

    FP1でハジャーが走行 継続困難ならローソンに交代
    報道によると、レッドブルが想定する「最悪のケース」では、ハジャーをまずイタリアGPのFP1に出走させ、実際にF1マシンを運転した際に手首がどこまで耐えられるかを確認する。

    そこでハジャーが週末を続行するのは難しいと判断した場合、FP2からローソンをレーシングブルズからレッドブルへ移すというものだ。

    ただし、FP1終了後にローソンを別チームへ移して出走させるには、FIAの承認が必要になると報じられている。そのためレッドブルは、このシナリオを緊急時の選択肢として準備しつつ、まずはハジャーが問題なく復帰できることを期待している。

    ハジャーの手首をめぐっては、復帰を急いで再び痛めた場合、2026年シーズンの残りを欠場する可能性まで懸念されているという。モンツァでの走行は、単に痛みに耐えられるかではなく、その後のレースを含めて悪化するリスクがないかを見極める重要なテストになる。

    ローソン移籍ならレーシングブルズは角田裕毅が候補
    もうひとつの焦点は、ローソンが週末途中にレッドブルへ移った場合、レーシングブルズの空いたシートを誰が埋めるのかという点だ。

    The New Zealand Heraldの報道では、ローソンに代わってレーシングブルズを走るドライバーまでは明らかにされていない。しかし、その場合の有力な選択肢となるのが角田裕毅だ。

    オランダGPでも、ハジャーの欠場によってローソンがレッドブルへ移ったことでレーシングブルズのシートが空き、角田裕毅が代役としてF1レースに電撃復帰した。今回も同じ構図になれば、再び角田裕毅がレーシングブルズをドライブする可能性がある。

    つまり、ハジャーがFP1を走ったものの継続できなかった場合、FP2以降はレッドブルがマックス・フェルスタッペンとローソン、レーシングブルズが角田裕毅とアービッド・リンドブラッドという布陣になることも考えられる。

    ただし、これは現時点で正式に発表されたプランではない。まずハジャーの状態を確認したうえで、週末途中にローソンをレッドブルへ移すことについてFIAの承認を得る必要があり、それに伴うレーシングブルズ側のドライバー変更についても調整が必要になる。

    ローソンはオランダGPで7位 予選ではフェルスタッペンに0.115秒差
    一方、ローソンにとってオランダGPでの代役出場は、自身の評価を高める結果となった。

    ローソンは急きょレッドブルに呼び戻され、RB22をドライブ。決勝では7位でフィニッシュした。マシンの現在の競争力を考慮すれば、現実的に狙える上位に近い結果だった。

    予選Q3ではフェルスタッペンとの差をわずか0.115秒に抑えた。

    しかもローソンがRB22への適応に使えたのは、シミュレーターでの1セッションと実車でのFP1だけだった。スプリント・フォーマットだったため準備時間は極めて限られており、スプリント予選ではSQ1からSQ2にかけて変化したコンディションへの対応に苦戦した。

    スプリントでもレーシングブルズのリンドブラッドを攻略できなかったが、突然の招集と準備時間を考えれば、その後の予選と決勝で示したパフォーマンスは評価できるものだった。

    角田裕毅ではなくローソンを選んだレッドブル
    オランダGPの代役起用では、レッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅ではなく、レーシングブルズでレースに出場しているローソンが選ばれた点も注目された。

    ローソンは2025年に2戦だけレッドブルで走った経験を持つ。その後レーシングブルズへ戻ったものの、ハジャー欠場時には再びトップチームから声がかかった。

    オランダGPで7位を獲得したことで、その判断にも結果で応えた形だ。

    一方、ハジャーがオランダGPを無理に走らず欠場できたことは、レッドブル内での立場が安定していることの表れとも受け取れる。チームは1戦の結果を優先して負傷を悪化させるのではなく、今後を見据えて回復を優先させた。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    イタリアGPがローソンと角田裕毅の再出番につながる可能性
    現段階でレッドブルが望んでいるのは、ハジャーがイタリアGPで通常通り復帰し、週末を最後まで走り切ることだ。

    しかし、モンツァでFP1を走った段階で手首に問題が生じれば、ローソンが再びRB22に乗る可能性が浮上する。そしてローソンがレッドブルへ移れば、オランダGPと同様に角田裕毅がレーシングブルズへ戻るという玉突きのドライバー変更が再び起きる可能性もある。

    オランダGPでは限られた準備時間ながら決勝7位まで持ち込んだローソン。ハジャーの回復次第では、ザントフォールトでの一度限りとされたレッドブル復帰がモンツァでも続き、それが角田裕毅にとっても再びF1レースを戦うチャンスにつながる可能性がある。

  • マクラーレンF1代表 フェルスタッペンの「2026年マシンは簡単」説に反論

    マクラーレンF1代表 フェルスタッペンの「2026年マシンは簡単」説に反論

    2026年F1ではチームメイト間のタイム差が従来以上に小さくなっている。

    マックス・フェルスタッペンは、新世代マシンではドライバーが限界を見つけやすくなったことが理由だと分析する一方、マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは「むしろ運転は難しくなっている」と異なる見方を示した。

    第12戦オランダGPでは、負傷したアイザック・ハジャーに代わってレッドブル・レーシングをドライブしたリアム・ローソンが、予選でフェルスタッペンからわずか0.115秒差につけた。レーシングブルズから今季初出場を果たした角田裕毅も、レギュラーのアービッド・リンドブラッドに接近。この結果が、2026年F1マシンにおけるドライバー間の差について新たな議論を呼んでいる。

    フェルスタッペン「今のマシンは限界を見つけるのがずっと簡単」
    フェルスタッペンは、特に予選では2026年型マシンの特性によってドライバーがパフォーマンスの上限に到達しやすくなっていると考えている。

    「特に予選ではそうだと思う。今のマシンでは限界を見つけるのがずっと簡単になっている。かなり多くの場所でバッテリーも不足するから、すべてをまとめることも少し簡単になる」

    「以前のマシンと比較して、今週末はそれがかなりよく表れていたと思う。僕にとっては驚きではない」

    フェルスタッペンは、これによってチームメイトのパフォーマンスそのものを過小評価すべきではないとも強調している。オランダGPで代役を務めたローソンについて「今週末は非常に堅実な仕事をした」と評価した。

    一方で、2026年シーズンを通じてドライバー間のタイム差そのものが縮小していることは明確だと指摘する。

    「今季ずっとそうなっていると思う。誰もが常に0.1秒、0.2秒以内にいる。本当に悪い予選だったとしても0.3秒くらいだ。差はいつもものすごく小さい」

    「裕毅を見ても分かる。乗ってすぐにそこにいる」

    角田裕毅はオランダGPで今季初めてレーシングブルズのVCARB-03をドライブし、予選Q2ではリンドブラッドとの差を0.102秒まで縮めた。異なるマシンへの即時適応という点でも、フェルスタッペンにとっては自身の見方を裏付ける例となった。

    アンドレア・ステラ(マクラーレン)

    ステラは反論「2026年F1マシンは運転が難しい」
    しかし、ステラはチームメイト間の差が縮まっていることを、マシンが運転しやすくなった証拠とは捉えていない。

    マクラーレンではランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両ドライバーから、2026年型マシンは扱いが難しいというフィードバックを受けているという。

    「他のチームについては分からないが、我々の2人のドライバーは、このマシンを運転が難しいマシンだと分類している」

    「昨年は2人のドライバー間のばらつきがはるかに小さかった。今年はドライバーが少し後手に回るだけで、その差が大きくなることがある」

    ステラが難しさの理由として挙げたのは、2026年に導入されたシャシーとパワーユニット双方の新レギュレーションだ。

    「いくつかの理由から運転が難しい。シーズン序盤はコーナーで、それからストレートでも難しさがあった」

    「コーナーではグリップが低く、ダウンフォースも大幅に少なく、タイヤも小さい。ストレートではエネルギーデプロイメントの一貫性がなかったり、ブレーキング直前に突然スーパークリップが発生したりする。それによってブレーキングの基準を失ってしまう」

    ここでいう「スーパークリップ」は、電気エネルギーの供給が急激に制限され、ストレートで突然加速力が落ちる状態を指す。2026年のF1では電動側の出力とエネルギー管理の重要性が大幅に増しており、その挙動がドライバーのブレーキングポイントにも影響する。

    「あるいは、もっと早くアクセルを踏んだのに、その結果として後でデプロイメントを失うこともある。そうしたさまざまな側面から、今年のマシンは運転がより難しくなっている」

    「以前のF1マシンの方が簡単だった」
    ステラは、シーズンが進むにつれてドライバーとエンジニアが2026年型パワーユニットのエネルギーマネジメントを理解し、扱い方を改善してきたことは認めている。

    ただし、それはマシンそのものが簡単になったことを意味しないという。

    「すべてのチームがダウンフォースを追加してきたとしても、ブレーキングでどんな問題が起きるのか、あるいはトラクションをかけたときにマシンが突然スナップするのかをドライバーが予測するのは非常に難しい」

    「前世代のマシンには空力的にはるかに大きな荷重があり、タイヤから得られるグリップもはるかに大きかった。以前の方が簡単だった」

    同じ「僅差」でもフェルスタッペンとステラで異なる解釈
    両者が共通して認めているのは、2026年F1ではドライバー間のタイム差が極めて小さいという点だ。ただし、その理由についての解釈は正反対に近い。

    フェルスタッペンは、2026年型マシンでは限界を把握してラップをまとめやすくなり、ドライバーがパフォーマンスの上限に到達しやすくなった結果として差が縮まったとみている。

    一方のステラは、低ダウンフォース、小型タイヤ、エネルギーデプロイメントなど複数の要素によってマシンはむしろ予測しにくくなっており、シーズンを重ねるなかでドライバー側がその複雑さへの対処を習得してきたと分析する。

    ローソンが初週末からフェルスタッペンに0.115秒まで迫り、角田裕毅もリンドブラッドから0.102秒差につけたオランダGPは、その議論を象徴する週末となった。2026年F1でチームメイト間の差が縮まっている背景が「マシンの限界を引き出しやすくなったから」なのか、それとも「複雑なマシンへの適応が進んだから」なのか。フェルスタッペンとステラは、同じタイム差から異なる結論を導き出している。

  • マルク・マルケス アイザック・ハジャーにF1欠場助言「悪化させれば人生が変わる」

    マルク・マルケス アイザック・ハジャーにF1欠場助言「悪化させれば人生が変わる」

    MotoGP王者のマルク・マルケスが、負傷によってF1オランダGPを欠場したレッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーから相談を受け、レース出場を無理に強行しないよう助言していたことを明かした。

    ハジャーはトレーニングの一環として行っていたボクシングで手首を負傷。小さな骨折が判明し、ザントフォールトでのオランダGPを欠場した。

    自身も度重なる大けがと長期離脱を経験してきたマルケスは、「1レースを欠場しても人生は変わらない。でも、早く復帰してけがを悪化させれば人生が変わる」と伝えたという。

    ハジャーがマルケスに相談 負傷したままF1出場すべきか
    ハジャーはオランダGPを前に手首を負傷したものの、当初はレース出場の可能性を探っていた。

    しかし、ザントフォールトの週末にはフランスメディアが、ハジャーが最終的な判断を下す前にマルケスへ助言を求めたと報じていた。

    マルケスは8月27日、MotoGPアラゴンGPを前にMotoGP公式サイトの取材に応じ、実際にハジャーから連絡があったことを認めた。

    「ハジャーから連絡が来た」

    「もちろん僕は医者ではない。でも、アドバイスが欲しかったんだ。ライダーにとって、今回はドライバーだけど、こういう判断はものすごく難しい。自分では『もしかしたらいけるかもしれない』と感じることがあるからね」

    「でも、『分かった。このレースは欠場して、次のレースに向けてもっといい状態を作ろう』と受け入れるのは難しい」

    ハジャーは最終的にオランダGPからの欠場を決断。代役としてリアム・ローソンがレッドブルに乗り、レーシングブルズでは角田裕毅がF1復帰を果たした。

    「1レース欠場しても人生は変わらない」自身の経験から警告
    マルケスの言葉に重みがあるのは、自身が負傷を抱えたまま早期復帰を試み、その後長期間にわたって苦しんだ経験を持つからだ。

    マルケスは2020年のMotoGPスペインGPで右上腕骨を骨折。当初は早期復帰を目指したものの、その後状態が悪化し、最終的には約2年間で右腕に4度の大きな手術を受けることになった。

    2020年シーズンは事実上すべてのレースを欠場。競技人生そのものを左右する大けがとなった。

    マルケスは、その経験こそがハジャーに伝えたかった最大の教訓だったと説明する。

    「僕が言ったのはそれだけだ。過去の経験から学んだ。1レースを欠場したからといって、人生が変わることはない」

    「でも、早すぎる段階で走って、けがを悪化させてしまえば、人生が変わる可能性がある」

    「僕自身、ヘレスで負傷してから人生は大きく変わった。だから、その経験からアイザックにアドバイスしようとしただけだ」

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    ハジャーの決断を支持「長いキャリアが待っている」
    マルケスは、オランダGPを欠場したハジャーの判断について「正しかった」と評価した。

    「彼は正しい決断をしたと思う。彼にはこれから長いキャリアが待っているからね」

    ハジャーは手首に小さな骨折を負ったものの、現時点では次戦イタリアGPでの復帰が見込まれている。

    1戦の出場を優先するのではなく、完全な回復に近づけてから復帰する。その判断を後押ししたのが、負傷によって競技人生を大きく変えられた経験を持つマルケスだった。

    マルケスは近年、自身の負傷経験を生かして他のライダーにも助言を送っており、2025年に相次ぐ負傷に苦しんだホルヘ・マルティンにも同様に自身の経験を伝えている。

    F1とMotoGPというカテゴリーの違いはあっても、トップレベルの選手がけがを抱えながら競技復帰を判断する難しさは共通する。ハジャーにとって今回の欠場は苦しい決断だったが、マルケスは自身のキャリアを通じて得た教訓から、将来を優先する選択を強く勧めた。