カテゴリー: アストンマーティンF1チーム

  • アストンマーティン・ホンダF1 初開催マドリンクは慎重策「Q3を語るのは傲慢」

    アストンマーティン・ホンダF1 初開催マドリンクは慎重策「Q3を語るのは傲慢」

    アストンマーティン・ホンダF1は、初開催となる2026年F1スペインGPの舞台マドリンクで、慎重なアプローチを取る。マイク・クラックは、過去の実走データが存在しない新サーキットでは、まず走行距離を確保して知識を積み上げることが最優先だと強調した。

    全チームがほぼ白紙の状態からスタートすることで勢力図が変化する可能性もあるが、クラックはアストンマーティンに過度な期待を抱くことを戒める。今季の予選で苦戦している現状を踏まえれば、いきなりQ3進出を期待するのは「傲慢」だと語った。

    「Q3を語るのは傲慢」 現状を冷静に見るクラック
    マドリードに新設されたマドリンクは、今週末にF1世界選手権の舞台としてデビューする。全チームにとって過去のグランプリデータが存在しないため、シミュレーションと事前準備の精度によって通常とは異なる勢力図が生まれる可能性もある。

    しかし、アストンマーティンのトラックサイドオペレーションを率いるマイク・クラックは、それを理由に大きな目標を掲げることを避けた。

    「我々は地に足をつけていなければならない」

    「我々の現在地は現在地だ。新しいサーキットに来て、それを把握しなければならない。どうなるかを見ていく必要がある。我々は準備をしてきたが、Q1を突破したのは一度だけだということを忘れてはいけない。今年Q2に進んだのは一度だけだ。だからQ3について話すのは、少し傲慢ですらあると思う」

    未知のサーキットだからこそチャンスが生まれる可能性はあるものの、まず現在のマシンの競争力を正しく認識する必要があるという考えだ。

    モンツァでドライバビリティ改善「いいステップ」
    一方、アストンマーティンには前戦イタリアGPから持ち込めるポジティブな要素もある。クラックは、ホンダとともに取り組んできたドライバビリティの改善について、モンツァで明確な前進があったと評価している。

    「モンツァで踏み出したステップには満足している。以前にも言ったが、ドライバビリティは非常に重要なテーマだ。エンジンだけの問題でもなければ、シャシーだけの問題でもない。本当に両方の組み合わせなんだ」

    ドライバビリティは単純にパワーユニットの出力特性だけで決まるものではない。

    「シフトダウン、ブレーキ、タイヤの状態、どのくらいの速度で進入するか、スーパークリップなど、さまざまな要素が関係してくる。だから多くのものが絡んでいる。ただ、モンツァで一緒に踏み出したステップには本当に満足している」

    ただし、これはアストンマーティンの純粋なパフォーマンスそのものが大幅に向上したという意味ではない。

    「もちろん、モンツァでのパフォーマンスが素晴らしかったわけではない。それは明らかだ。ただ、このようなサーキットでは、それを手にしていることはいいことだ。自信につながるからだ」

    「壁がこれほど近いところでプッシュするには、自信が必要になる。だから、これはいいステップだった」

    F3で19回の赤旗 波乱にも備える
    マドリンクでは、壁が近い高速区間など一部の特徴がジェッダと比較されている。事前に行われたF3の走行では、バリアへの接触などによって19回もの赤旗が出たとされ、F1でも波乱の週末になる可能性が注目されている。

    クラックは、混乱が発生した場合にはアストンマーティンがその機会を逃さないよう準備しておく必要があると認める。

    「通常の予選について話しているなら、もし混乱などが起きれば、それに備えていなければならないということだ」

    「我々は可能な限り準備しようとしている。ただ、自分たちの知識の基盤がすべてシミュレーションと、実際にサーキットを歩いて確認したことだけなら、保守的に始めて、一歩ずつ知識を積み上げていかなければならない」

    「それをライバルよりもうまくやろうとしなければならないが、ライバルも非常に強い」

    それでも、未知のコースだからといって大幅な勢力図の変化を期待しているわけではない。

    「最終的には、大きなサプライズが起きるとは思っていない。ただ、物事が混乱すれば、そこにいて、得られるものをつかまなければならない。日曜日についても同じだ」

    FP1とFP2は「タイヤを回し続ける」ことが最優先
    初開催のマドリンクで最も重要になるのが、金曜日のFP1とFP2で可能な限り多くの周回を重ねることだ。

    過去のF1開催データが存在しない以上、実際のグリップレベルや路面の進化、セットアップに対するマシンの反応を実走によって確認する必要がある。

    「我々全員にとって最も重要なこと、そしてライバルを含めてすべてのチームに当てはまることは、タイヤを回し続けることだ」

    「FP1とFP2ではタイヤを回し続けなければならない。そうすることでマシンを最適化し、グリップについていい感触を得て、サーキットについていい感触を得て、路面がどのように変化していくのかを理解できる」

    タイヤについても同様だ。日曜日の決勝に向け、どのコンパウンドが最適なのか、そのタイヤをどのように扱うべきなのかを金曜日から把握していく必要がある。

    「タイヤについても同じだということを忘れてはいけない。日曜日に向けてどのタイヤがベストなのか、どのタイヤをどのように管理する必要があるのかを見極めなければならない」

    「だから、走行を開始するときには、ある程度保守的である必要があると思う。それはセットアップだけではない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    攻めすぎて走行時間を失うことを避ける
    未知のサーキットでは、最初からマシンを限界まで攻めたセットアップにすることもリスクになる。

    「マシンについても同じだ。最初から地面すれすれの車高で走らせることはできない。どこかでコースアウトするかもしれないし、ドライバーがマシンを失って、セッションそのものを失う可能性があるからだ」

    そのためクラックは、各チームともFP1序盤では一定の安全マージンを確保すると予想する。

    「全員が少し保守的に始め、そこから一歩ずつ積み上げていくと思う」

    そして、初開催のマドリンクでアストンマーティンが徹底しなければならないのが、予期せぬ事態が起きても冷静さを失わないことだ。

    「私はいつも、タイヤを回し続けなければならないと言っている。黄旗が出ても、赤旗が出ても、戻ってきて冷静でいなければならない。『パニックにならない』というのがいい言葉だ」

    「少し時間を失ったとしても、冷静さを保つことが本当に重要だ。コース上で何かが起きる可能性もあるし、FIAが何かを変更しなければならないこともあるかもしれない。当然、我々にはまだ分からない」

    「現時点では未知の要素がたくさんある。だからこそ、最初は保守的に進めることが重要だと思う」

    初開催のF1スペインGPでアストンマーティンが狙うのは、金曜日からいきなり限界を追求することではない。まずマドリンクで確実に周回を重ね、路面、タイヤ、マシンへの理解を深める。そのうえで一歩ずつ限界を引き上げ、予選と決勝に備えることになる。

    波乱が起きれば、そのチャンスを逃さない。ただし、未知のサーキットだからこそ焦らない――クラックが掲げる「パニックにならない」という姿勢が、マドリンクでのアストンマーティンF1の週末を左右することになりそうだ。

  • ホンダF1 初開催マドリンクに期待「我々のパッケージにより適したサーキット」

    ホンダF1 初開催マドリンクに期待「我々のパッケージにより適したサーキット」

    ホンダF1は、2026年F1第14戦スペインGPの舞台となる初開催のマドリンクについて、「我々のパッケージにより適したサーキットになる」と期待を示した。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、オランダGPで投入したスペック2のパワーユニット(PU)で得た学びを生かし、マドリードではドライバビリティとエネルギーマネジメントをさらに最適化していくと説明した。

    初開催マドリンクは「様々な特性を併せ持つ」
    2026年シーズン第14戦となるF1スペインGPは、新設されたマドリンクを舞台に9月11日(金)に開幕する。初日はFP1とFP2、12日(土)にFP3と公式予選、13日(日)に決勝が行われる。

    マドリンクは、市街地セクションと常設セクションを組み合わせた新しいサーキットであり、全チームにとって未知の要素が多い週末となる。

    折原伸太郎は、初開催となるマドリンクについて次のようにコメントした。

    「F1初開催となるマドリンクは、市街地コースと常設コースを組み合わせた、様々な特性を併せ持つ新設サーキットです。我々にとってはこれまでと同様にドライバビリティが重要なポイントとなります」

    スペック2で得た学びをマドリードへ
    ホンダはオランダGPでスペック2のパワーユニットを投入。その後、特性の異なるザントフォールトとモンツァで2レースを戦い、新仕様についてデータを蓄積してきた。

    マドリンクでは、その経験を生かしながらPUのさらなる最適化を進める。特に重要になるのがドライバビリティとエネルギーマネジメントだという。

    「オランダGPでスペック2のパワーユニットを投入し、それぞれ特性の異なるサーキットで2レースを終えました。そこで得た学びを今週のマドリードでのレースに活かし、特にドライバビリティとエネルギーマネジメントの面で、さらなる最適化を進めていきます」

    ホンダF1 スペインGP

    「我々のパッケージにより適したサーキット」
    そして折原伸太郎は、マドリンクのコース特性について、ホンダの現在のパッケージとの相性に期待を寄せている。

    「総合的に見ると、マドリードは我々のパッケージにより適したサーキットになると考えています。週末を通して今ある中で最大限のパフォーマンスを引き出し、可能な限り良いポジションで戦えるよう取り組んでいきます」

    初開催のサーキットだけに、各チームが実走データを持たない状態からセットアップを構築することになる。ホンダF1にとっても、スペック2投入後に蓄積してきた知見を生かしながら、マドリンクでどこまでパフォーマンスを引き出せるかが注目される。

  • アストンマーティンF1 キャデラックに直線だけで1秒差 ホンダPUに約50馬力不足説

    アストンマーティンF1 キャデラックに直線だけで1秒差 ホンダPUに約50馬力不足説

    アストンマーティンF1は、2026年F1イタリアGPでホンダ製パワーユニット(PU)の深刻なパワー不足を露呈した。モンツァではストレートだけでキャデラックに1秒以上を失っていたとされ、その出力差は約50馬力に達するとの推測まで浮上している。

    ハンガリーGPとオランダGPで投入されたホンダPUのアップグレードによって一時は改善の兆しを見せていたものの、パワー感度の高いモンツァでは再び弱点が表面化。

    フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは予選で最後列に沈み、アストンマーティンにとって厳しい現実を突きつけられる週末となった。

    キャデラックにストレートだけで1秒以上の遅れ
    アストンマーティンは2026年シーズン序盤、完走することさえ難しい状況に苦しんだ。その後、ブダペストとザントフォールトでホンダPUのアップグレードを投入し、オランダGPではアロンソが9位に入り、チームの今季最高成績を記録した。

    しかし、高速のモンツァでは状況が一変した。

    イタリアGP予選でアロンソとストロールはともに最後列。ポールポジションを獲得したピエール・ガスリーからは約4秒もの差をつけられた。

    さらに深刻だったのがキャデラックとの比較だ。アロンソはキャデラック勢最速だったバルテリ・ボッタスから0.8秒遅れ、ストロールは約1秒遅れだった。

    スペイン人ジャーナリストのアントニオ・ロバトは、アストンマーティンがキャデラックに対し、ストレート区間だけで1秒以上を失っていたと指摘した。

    「アストンマーティンについて言えば、少しトンネルの先に光が見えた2レースのあとでモンツァに来た。カレンダー上で最もパワー感度が高いサーキットで、完全な悪夢になった」

    「アストンマーティンのストレートスピードはひどいものだった。予選ではフェルナンドがキャデラックに対してストレートだけで1秒以上、メルセデスに対しては3秒以上失っていた。信じられない状況だ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ホンダPUは「約50馬力不足」との推測
    さらにロバトは、パドックではホンダPUの出力不足について具体的な数字まで語られていると明かした。

    「ここではパワー差が50馬力ほどあるのではないかと推測している人たちもいる。50馬力だ。そして何より悪いのは、これには解決策がないということだ。今年については解決策がない」

    2026年からアストンマーティンのワークスパートナーとなったホンダは、ADUO(追加開発・アップグレード機会)の仕組みを利用してPUの性能向上を進めている。

    しかしロバトは、アップグレードによって出力そのものは改善していても、根本的な問題は残されていると説明した。

    「これは僕だけが言っていることではない。渡辺も言っている。確かにADUOによって改善している。つまりパワーユニットは改善されているが、以前と同じアーキテクチャを維持しているため、問題そのものはまだ存在している」

    キャデラックはフェラーリ製PUを搭載しており、現状ではホンダPUより高いパフォーマンスを発揮している。それでも、F1参戦初年度のキャデラックに対してアストンマーティンがストレートでこれほど大きな差をつけられていることは深刻だ。

    エイドリアン・ニューウェイが率いる車体開発陣が改善を進めても、PUそのものの出力不足を空力だけで補うことには限界がある。

    アロンソとストロールはイタリアGPでホンダPUへの不満を表に出した。ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長はドライバーから公然と批判される状況を避けたい考えを示していたが、モンツァではパワー不足が改めて浮き彫りになった。

    ホンダはADUOによる追加開発の機会を得ており、今後どこまで差を縮められるかが焦点となる。アストンマーティンにとって、モンツァでキャデラックにストレートだけで1秒以上を失ったという事実は、2026年型パッケージが抱える課題の大きさを象徴する結果となった。

  • ランス・ストロール F1イタリアGP無線でエンジニアに激怒「目を覚ませ!」

    ランス・ストロール F1イタリアGP無線でエンジニアに激怒「目を覚ませ!」

    ランス・ストロールが、2026年F1イタリアGPの決勝中にアストンマーティンのレースエンジニアへ「目を覚ませ!」と怒りをぶつけていたことが、テレビでは放送されなかったチーム無線から明らかになった。

    ストロールはモンツァでエネルギーマネジメントとパワー不足に苦しみ、順位を落とした末、油圧系のトラブルによって27周目にマシンを止めた。アストンマーティンにとってはフェルナンド・アロンソもリタイアとなり、厳しいダブルDNFの週末となった。

    「いつも言うのが遅すぎる」ストロールが無線で激怒
    問題のやり取りは、レース序盤のリスタート後に起きた。

    モンツァではアストンマーティンの直線での弱さが顕著となっており、ストロールはパラボリカからの加速でセルジオ・ペレスのキャデラックに引き離される場面もあった。

    その後、メインストレートでアレクサンダー・アルボンのウィリアムズを抜いた際、ストロールはバッテリーに問題があることを無線で報告した。

    「バッテリー……」

    これに対し、レースエンジニアのゲイリー・ギャノンは設定変更を指示した。

    「モード9、モード9」

    しかし、アルボンが再び勢いを取り戻してターン1への進入でストロールを抜き返すと、ギャノンは再度指示を伝えた。

    「できるときにモード9。集団についていくためだ」

    ストロールは、そのタイミングの遅さに強い苛立ちを示した。

    「いつも僕に言うのが遅すぎる! まったく、目を覚ませよ!」

    順位を落とした背景にエネルギー不足
    ストロール自身もレース後、リスタート後に順位を失った原因のひとつがエネルギーマネジメントだったことを認めている。

    何が問題だったのかと聞かれると、ストロールは簡潔に答えた。

    「エネルギーの問題だ」

    2026年のF1ではパワーユニットの電動領域がこれまで以上に重要となっており、バッテリーから十分な電力を使えない状態ではストレートで大きな不利を背負う。

    特にモンツァは長い全開区間を持つ超高速サーキットであり、アストンマーティンが抱えているパワー面の弱点が表面化しやすいコースだった。

    予選でもアロンソが21番手、ストロールが22番手に沈み、チームは最後列から決勝をスタートしている。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「もっとパワーが必要」ホンダPUの不足を改めて指摘
    ストロールはレース後、モンツァがアストンマーティンにとって難しい週末になることは予想していたかと問われ、ホンダ製パワーユニットを含めたパワー不足に言及した。

    「そうですね、間違いなく。ホンダのこともあるし、とにかくパワーが足りないんだ」

    さらに、今回のイタリアGPから何を学べるかとの質問には笑いながら答えた。

    「もっとパワーが必要だ! それは分かっている。僕たちは分かっているよ。今回もそれを証明しただけだ」

    アストンマーティンは前戦オランダGPで2026年シーズン2度目となるポイント獲得を果たしていたが、モンツァでは再び直線速度不足という根本的な課題に直面した。

    27周目には油圧トラブルでストップ
    ストロールのレースは、最終的に別の機械的トラブルによって終わった。

    27周目、ギャノンはストロールにマシンを安全な場所へ止めるよう指示した。

    「マシンを止めろ、ランス。止めるんだ。油圧系の問題がある。シフト操作はしないでくれ。ペダルは長くなり、ステアリングも重くなる。安全な場所に止めてくれ」

    ストロールは指示に従ってマシンを停止。アストンマーティンはアロンソもマシンダメージによってレースを終えており、2台そろって完走できなかった。

    F1スペインGPでは改善を期待
    一方、ストロールは次戦F1スペインGPの舞台となるマドリンクについては、アストンマーティンにより適したレイアウトになる可能性があるとみている。

    「紙の上では、僕たちにはもっと良さそうだ。コーナーが多いからね」

    「すごく単純なんだ。コーナーが多くてストレートが少ない場所は僕たちに向いている。長いストレートが多くてコーナーが少ない場所は、あまり良くない」

    モンツァで露呈したエネルギー不足と直線でのパワー不足は、ストロールがエンジニアに怒りを爆発させた無線の背景にもなっていた。アストンマーティンにとって、よりコーナーの多いマドリンクでどこまで弱点を隠し、競争力を取り戻せるかが次の焦点となる。

  • フェルナンド・アロンソ F1スペインGPでの引退発表を否定「ない」

    フェルナンド・アロンソ F1スペインGPでの引退発表を否定「ない」

    フェルナンド・アロンソは、今週末にマドリードで開催される2026年F1スペインGPを前に、自身の去就について発表する予定はないと明言した。

    45歳の2度のF1ワールドチャンピオンであるアロンソは、2027年も現役を続行して史上最多となる24シーズン目を迎えるのか、それとも2026年限りでF1キャリアに終止符を打つのか、その決断に注目が集まっている。

    アロンソにとって2026年シーズンは厳しい戦いとなっている。第13戦イタリアGP終了時点で獲得ポイントはわずか3点。13戦を終えた段階でこれほど獲得ポイントが少ないのは、ミナルディからF1デビューし、ノーポイントに終わった2001年以来となる。

    イタリアGPでは、レズモ2での接触によってマシンにダメージを負い、最終的にリタイアを余儀なくされた。

    母国F1スペインGPでの去就発表は「ない」
    F1ドライバーが引退などの大きな決断を母国GPで発表するケースは珍しくない。そのため、マドリードの新設サーキット「マドリンク」で開催されるF1スペインGPを前に、アロンソが自身の将来について何らかの発表を行う可能性も取り沙汰されていた。

    今回がアロンソにとって23回目のF1スペインGPとなる。

    イタリアGP後、今週中に何らかの発表を予定しているのかとメディアから尋ねられたアロンソの答えは明快だった。

    「ないよ」

    一方、アロンソは次戦F1スペインGPについて、アストンマーティンにとって今季残りのレースの中でもチャンスがある週末になる可能性があるとみている。

    「楽しみにしている。残りのレースを考えれば、僕たちが苦戦する週末もあれば、もっと良くなる週末もあることは分かっている」

    「もしかすると、次のレースはそのチャンスのひとつかもしれない」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    モンツァではホンダF1のパワー不足に苦戦
    アロンソがF1スペインGPに期待を寄せる背景には、マドリンクがモンツァほどパワーユニット性能に左右されるサーキットではないとみられていることがある。

    前戦イタリアGPでは、アストンマーティン・ホンダにとって厳しい週末となった。予選では純粋なペースでアロンソとランス・ストロールが下位に沈み、ホンダ製パワーユニットのストレートでのパフォーマンス不足が浮き彫りになった。

    アロンソは最終的にピットレーンから決勝をスタート。予選後には、モンツァの代名詞である「スピードの殿堂」という呼び名を引き合いに出し、最高速不足を皮肉っていた。

    「コースに入ると『スピードの殿堂』と書いてある。でも、もう『スピードの殿堂』じゃないよね」

    「バルセロナでは350km/hか360km/hに達して、ブダペストでも355km/hくらいだったと思う。でもモンツァでは312km/hくらいだ」

    「だから、もう『スピードの殿堂』ではないよ」

    2027年に現役を続行すれば、アロンソは自身のF1キャリアを史上最多となる24シーズン目へと伸ばすことになる。一方で、45歳という年齢もあり、今季限りでの引退の可能性も引き続き注目されている。

    ただし、少なくとも母国ファンが集まる今週末のF1スペインGPで、その答えが発表されることはない。アロンソはまず、マドリンクでアストンマーティン・ホンダの巻き返しを狙う。

  • ホンダF1 2027年PUで「大きな一歩」 大幅進化へロードマップ

    ホンダF1 2027年PUで「大きな一歩」 大幅進化へロードマップ

    ホンダ・レーシング(HRC)は、2027年F1シーズンに向けてパワーユニット(PU)を大幅に進化させる方針を示した。F1イタリアGPではアストンマーティンの最高速不足が改めて浮き彫りとなったが、HRCの折原伸太郎は開幕戦に向けて「もう一度、大きな一歩を踏み出す」と語った。

    一方、今季中にエンジンの大規模アップデートを投入する予定はないという。

    モンツァではこれまで課題となっていたドライバビリティ改善策に一定の成果が確認されており、次戦F1スペインGPでは、その進歩がより生きることが期待されている。

    ホンダは2027年に向けて「ロードマップ」を策定
    高速区間が大部分を占めるモンツァでは、ホンダ製PUのパワー不足がフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのラップタイムに大きく影響した。

    F1イタリアGP決勝後、Mundo Deportivoは折原伸太郎に対し、このパワー差を解消するために2027年には現在のPUを捨て、完全に新しいエンジンを造る必要があるのかと質問した。

    折原伸太郎は、具体的な設計変更には踏み込まなかったものの、すでに明確な開発計画が存在すると説明した。

    「エンジンを開発するためのロードマップがあり、現在自分たちがどこにいるのかも分かっています。そのロードマップに基づいて、開幕戦に向けてもう一度、大きな一歩を踏み出します」

    ただし、2027年開幕時点ですべての差を解消できるかについては慎重な姿勢を示した。

    「開幕戦までにすべての差を取り戻せるかどうかを言うのは難しいですが、開幕戦に向けてそのギャップを縮めるために引き続き取り組んでいます。ただ、以前にも申し上げたように、今年はエンジンの大きなアップデートはありません」

    モンツァでドライバビリティ改善策を確認
    一方、モンツァではポジティブな材料もあった。HRCが事前にベンチテストで確認していたドライバビリティ改善策を実車に投入し、ドライバーからも好意的なフィードバックが得られたという。

    「このイベントの前にも申し上げたように、僕たちにとって重要だったのは、対策が実際のコースでどのように機能するかを確認することでした。ベンチでテストしてポジティブな挙動を確認していました」

    「その対策をサーキットに持ち込みました。ドライバーからもポジティブなフィードバックを受けましたし、データからもポジティブな部分を確認できました」

    折原伸太郎は、この進歩が次戦F1スペインGPの舞台となるマドリンクで重要になると考えている。

    「マドリードに向かう前としてはポジティブな一歩です。あそこではドライバビリティがかなり重要になります。ですから、いい方向性を見つけられたと思います。それは僕たちにとってポジティブな部分です」

    ホンダ・レーシング

    アストンマーティンも改善を評価
    アストンマーティンのマイク・クラックも、モンツァでは結果に表れにくかったものの、マシンの扱いやすさが改善したことを評価した。

    「そう思う。折原もドライバビリティについて話したが、これはシーズン開幕当初からずっと懸念事項だったと思う。我々は進歩したと思っている」

    「外から見ている皆さんには分かりにくいだろうし、このサーキットの特性によって少し隠れてしまったかもしれない。しかし、彼が言ったように、マドリードに向けてこの部分で小さな一歩を踏み出せたことを非常にうれしく思っている。マシンの予測可能性が高まり、ドライバーがもう少し限界に近づけるようになる」

    「マシンに一貫性があれば、ドライバーは限界に近づける。マシンに一貫性がなければ、ドライバーはマージンを残さなければならない。だから、その観点ではポジティブな一歩だった」

    「ここでの全体像はあまりポジティブではない。しかし、この週末から持ち帰ることのできるポジティブな部分はいくつかあると思う」

    F1スペインGPではモンツァより好転を予想
    次戦F1スペインGPについて、クラックはシミュレーション上ではモンツァよりアストンマーティンに適したコースになるとの見通しを示した。

    「マドリードではもっと良くなるか? そうだ。シミュレーションの観点では、ここよりも良い状況になるはずだと思っている」

    「フェルナンドも以前話していたと思うが、残りのカレンダーには我々により適したサーキットもあれば、そうではないサーキットもある。ここが難しくなることは分かっていた。来週はもっと良い状況になることを期待している」

    「ただ、最終的にどこに位置するのかを言うのはいつも難しい。我々もこのサーキットを知らないからだ。持っているのはシミュレーターのデータだけだ」

    マドリンクではタイヤデグラデーションも重要な要素になると予想される。アストンマーティンはザントフォールトでタイヤをうまく管理し、アロンソが18番手から9位まで順位を上げている。

    「チャレンジになると思う。皆さんが笑っているのが見える。我々も楽しみにしている」

    「先ほど言ったように、興味深いものになるだろう。最終的に違いを生むのは必ずしもタイヤデグラデーションだけではない。しかし、我々のデグラデーションが良ければ、それを生かす。ライバルと比較して非常に高いデグラデーションを抱えてスタートするより、ずっといい」

    バクーとラスベガスでは再び苦戦を覚悟
    一方、アロンソは残りのF1カレンダーのなかで、バクーとラスベガスではモンツァと同様、パワー不足が大きな弱点になる可能性を指摘している。

    クラックも、この2戦が難しいものになることを認めた。

    「そうだ。皆さんは適切な候補を選んだ。この2つは簡単ではない。それは分かっている。しかし、だからといって諦めるわけではない」

    「できる限りのことをする。バクーは紙の上では我々にそれほど適していなくても、いつも多くのインシデントが起きる。だから、いつ何が起きてもおかしくない。そしてラスベガスは昨年、とても寒く、雨も降った。我々が諦めることはない」

    アロンソは、エイドリアン・ニューウェイによって進化したアストンマーティンのシャシーにはシンガポールが比較的適している可能性があるとの見方についても慎重な姿勢を示した。

    「特定のサーキットを挙げたくはない。それにシンガポールはもちろんスプリントだから、さらに難しくなる。すべてを正しく機能させるための時間がないからね」

    「通常、このようなサーキットでは走るにつれて路面にラバーが乗り、ドライバーも慣れていく。どんどんウォールに近づいていかなければならないし、最初から近づきすぎてしまうこともある。理論上は僕たちにより適したサーキットに見えたとしても、簡単な週末になるという意味ではない」

    「だから、常に集中して、あらゆる面でプロフェッショナルに準備し、それからすべてを100%実行して、何を達成できるかを見る必要があると思う。ザントフォールトではポイントを獲れるとは思っていなかった。まずまずの状況にはなれると思っていたけど、レースではいつだって何かが起こり得る」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アロンソの予選ではERSに異常信号
    折原伸太郎は、F1イタリアGP予選でアロンソのPUに発生したトラブルについても説明した。データ上でERS回路に異常を示す信号が確認されたため、予防措置として一部コンポーネントを取り外したという。

    「予選ではデータに異常な信号を確認しました。ERSの回路で通常とは異なる何かが起きていることを示しているように見えました」

    「そこでデータを確認し、コンポーネントも慎重に点検しました。予防措置としていくつかのユニットを取り外し、一部のパーツを検査のためにさくらへ送り返しました」

    「現時点では何が起きたのかは分かっており、根本原因を調査しています。HRCに残っているコンポーネントは良好な状態で、引き続き検査を進めます」

    決勝でアストンマーティン2台がリタイア
    決勝ではアロンソとストロールの両方がリタイアした。クラックによれば、アロンソはコースを外れた際にフロアを損傷。ストロールには油圧系のトラブルが発生した。

    「フェルナンドの場合はレーシングラインを外れ、縁石と石によってフロアにいくらかダメージを負った」

    「ランスの場合は油圧を失った。油圧フルードが失われ、回復させることもできなかったため、コース上でマシンを止めなければならなかった」

    記者から「それはホンダではなく、アストンマーティン側の問題ですね」と確認されると、クラックは両者を明確に切り分けることを拒んだ。

    「アストンマーティン側、ホンダ側というものは存在しない。油圧系の故障が起きたのであり、我々はその原因を突き止めなければならない」

    モンツァでは依然としてPUの絶対的なパフォーマンス不足という厳しい現実が示された一方、ホンダはドライバビリティ改善という一歩を確認した。2026年中の大規模なPUアップデートは予定されていないが、HRCはすでに2027年開幕を見据えたロードマップを進めており、そこで「大きな一歩」を実現できるかがアストンマーティンの競争力を左右することになりそうだ。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1に注文「シャシーは非常にいい。次はエンジン」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1に注文「シャシーは非常にいい。次はエンジン」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1第13戦イタリアGPを終え、アストンマーティンのシャシーについて「非常にいい」と評価する一方、ホンダ製パワーユニットにはさらなる改善が必要だと注文をつけた。

    ハンガリーGP以降、AMR26Bのシャシーと空力面では明確な改善が見られている。しかし、エンジンパワーが重要になるモンツァでは再び苦戦。

    アロンソはストレートでの大きなロスを指摘し、2027年に向けて「今度はエンジンでも同じことをしなければならない」と語った。

    AMR26Bで改善したアストンマーティン
    シーズン序盤のアストンマーティンは、シャシーと空力、ホンダ製パワーユニットの双方に問題を抱えていた。パワーユニットは出力だけでなく、信頼性やドライバビリティにも課題があり、車体側も十分な競争力を発揮できていなかった。

    状況が変化したのはハンガリーGPだった。アストンマーティンは大幅に改良されたAMR26Bを投入し、シャシーと空力性能を向上。さらにオランダGPではホンダが改良型パワーユニットを投入した。

    ザントフォールトでは、アロンソが18番グリッドから9位まで挽回。戦略が機能しただけでなく、レースペースでも中団勢の中で高い競争力を示し、車体側の進歩が結果として表れた。

    しかし、ストレート区間が長く、パワーユニット性能の影響が極めて大きいモンツァでは状況が一変した。

    モンツァで露呈したホンダF1の出力不足
    アストンマーティンはイタリアGPで後方に沈み、アロンソとランス・ストロールは主にキャデラック勢との争いを強いられた。

    アロンソは、その原因について明確にパワー不足を挙げている。

    「ストレートで大きく不足していて、そこで全部失っている。データは誰でも見られる。僕たちは何も見えていないわけではないし、全員が同じデータを見ている」

    「パワーが必要だ。でも、僕たちはお互いに支え合っているし、来年に向けて明確な目標がある」

    今後も同じ弱点が表面化するサーキットがあるとアロンソは予想している。

    「ラスベガスも似たような状況になるだろうし、おそらくバクーもそうだ。こういう長いストレートでは僕たちの弱点が露呈する」

    「シンガポールやオースティンのように、もっと楽しめる週末もあるだろう。他のグランプリから学んで、来年はストレートでもっと強くなって戻ってきたい」

    ドライバビリティは改善も「モンツァではパワーが必要」
    ホンダがオランダGPに投入した改良型パワーユニットでは、性能と信頼性について一定の目標を達成した一方、ドライバビリティには改善の余地が残されていた。

    アロンソはイタリアGPで、その部分について進歩があったことを認めている。

    「改善した。でも、それがもっとニュースになるのはマドリードやシンガポールのような、多くの場所で全開にならないコースだろう。モンツァでは何よりもパワーが必要だ」

    低速域や部分負荷での扱いやすさについては改善が進んでいるものの、モンツァでは絶対的な出力性能が重要だったため、その進歩だけでは不足を補えなかった。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ホンダF1は2027年開幕へ「もう一段大きなステップ」
    ホンダ・レーシングF1のチーフエンジニアを務める折原伸太郎は、現在のパワーユニットについて開発ロードマップがすでに定められていると説明する。

    ただし、2026年シーズン中に大規模なアップデートを投入する予定はない。焦点は2027年仕様のパワーユニットに移っている。

    「エンジンを開発するためのロードマップがあります。そのロードマップに基づき、2027年の開幕戦に向けて、もう一段大きなステップを踏む予定です」

    「開幕戦までにすべての差を取り戻せるかどうかを言うのは難しいですが、それまでにギャップを縮めるための作業を続けています。ただ、以前にも申し上げたように、今年は大きなアップデートを予定していません」

    ホンダにとって、残る2026年シーズンは現在のパワーユニットから可能な限り多くのデータを収集しながら、2027年に向けた改善を進める期間となる。

    アロンソ「シャシーでは進むべき方向を見つけた」
    アストンマーティンにとって今季残りのレースでは、パワー依存度の低いサーキットでポイント獲得を狙いつつ、苦手なコースでも2027年につながるデータを蓄積することが重要になる。

    アロンソも目先の結果だけを追うつもりはない。

    「もう1ポイント獲得できるチャンスがあれば、それは素晴らしいことだ。そうでなくても問題ない。2027年をもっといいシーズンにするという僕たちの考え方や決意は変わらない」

    「チームとして、僕たちが本来いるべきだと考えている位置にはまだいない。すべてが登らなければならない山だ。改善しなければならないことがたくさんあるのは分かっている」

    一方で、シャシーについては今後の開発に対する手応えを得ている。

    「シャシーについては、来年に向けて改善するために取り組むべき方向性を見つけられたと思う。シャシーは非常にいい。それはハンガリーとザントフォールトで確認できた。今度はエンジンでも同じことをしなければならない」

    AMR26Bによって車体側の改善が明確になったことで、アストンマーティンとホンダが次に克服すべき課題も鮮明になった。モンツァで露呈したストレートでのパワー不足をどこまで解消できるか。2027年に向けて、ホンダのパワーユニット開発が大きな焦点となる。

  • フェルナンド・アロンソ モンツァでF1に苦言「もはやスピードの殿堂ではない」

    フェルナンド・アロンソ モンツァでF1に苦言「もはやスピードの殿堂ではない」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1第13戦イタリアGPが行われたモンツァについて、「もはやスピードの殿堂ではない」と語り、新世代パワーユニット導入によって最高速が大幅に低下した現状に疑問を呈した。

    高速レイアウトで知られるモンツァは、長年にわたって「Temple of Speed(スピードの殿堂)」の異名を取ってきた。しかし、2026年型F1マシンでは従来ほど最高速が伸びず、アロンソは他のサーキットとの逆転現象を指摘している。

    アロンソ「モンツァでは312km/h程度だった」
    2026年から導入された新パワーユニットでは、モンツァでの最高速が前年までと比べて低下した。パワー面で苦戦するアストンマーティンは最高319km/hにとどまり、ポールポジションを獲得したアルピーヌのピエール・ガスリーでも340km/hをわずかに超える程度だった。

    過去のF1では、モンツァで350km/hを超える最高速が記録されることも珍しくなかった。アロンソは、2026年にはむしろバルセロナやハンガロリンクの方が高い速度に達していたと説明した。

    「これまでモンツァで経験してきたものとは違った」

    「ここに来ると『スピードの殿堂』に入ると書かれている。でも、もう『スピードの殿堂』ではない」

    「バルセロナでは350km/hか360km/hくらい出ていたと思うし、ブダペストでは355km/hだった。でもモンツァでは312km/hくらいだった。だから、もう『スピードの殿堂』ではない」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アストンマーティンは2台ともリタイア
    アロンソにとって、イタリアGPはマシンのパフォーマンスだけでなく結果の面でも厳しい週末となった。

    決勝では23周を走ったところでリタイア。ターン7の縁石を通過した際にマシンへダメージを負ったとみられ、走行継続を断念した。

    「マシンにダメージを負ったと思う。ターン7で縁石に乗ったあと、何かがおかしいと感じた。サスペンションか何かだと思う」

    「難しかった。週末を通してずっとそうだった」

    「キャデラック勢とは戦えていたから、少なくともレースでは少し楽しめた。でも、難しい週末だった」

    チームメイトのランス・ストロールもアロンソのリタイアから3周後、油圧系のトラブルによってターン1手前でマシンを止めた。このストップによりバーチャルセーフティカーが導入され、アストンマーティンは2台とも完走できずにイタリアGPを終えた。

    最高速が象徴だったモンツァで、他のサーキットを下回る速度しか出せない現状。アロンソの「もはやスピードの殿堂ではない」という言葉は、2026年F1の新パワーユニット時代におけるモンツァの変化を端的に表すものとなった。

  • フェルナンド・アロンソ F1イタリアGPでホンダPUに苦戦「難しかった」

    フェルナンド・アロンソ F1イタリアGPでホンダPUに苦戦「難しかった」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1イタリアGP決勝をマシンダメージによってリタイアした。ターン7で縁石を越えた際に異変を感じ、「サスペンションか何か」に問題が発生した可能性があると説明した。

    パワーユニット交換によってピットレーンからスタートしたアロンソは、決勝でキャデラック勢と争っていたものの、マシンに異常を感じてレースを終了。

    アストンマーティン・ホンダにとっては、ランス・ストロールも油圧系トラブルでリタイアし、2台ともチェッカーを受けられない厳しいイタリアGPとなった。

    ターン7の縁石でマシンにダメージ
    レース後、フェルナンド・アロンソはリタイアに至った状況について、ターン7で縁石を越えたことがきっかけだったと説明した。

    「マシンにダメージを負ったんだと思う。ターン7で縁石を越えたら、何かがおかしい感じがした。サスペンションか何かだったのかもしれない」

    チームも、アロンソがターン7でワイドになった際にマシンへダメージを負ったことを確認。さらなる損傷を避けるため、レースを続けずにマシンを止める判断を下した。

    アロンソはチームのレース後コメントでも、「今日は縁石に当たった際にマシンにダメージを負い、僕のレースは早い段階で終わった。さらなるダメージが発生しないよう、ストップすることを決めた」と振り返った。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ホンダPUのパワーについても「難しかった」
    リタイアするまでのマシンの感触に加え、エンジンやパワーについて尋ねられたアロンソは、厳しい状況だったことを認めた。

    「難しかった。週末を通してずっと同じだった。少なくともキャデラック勢とは一緒に走れていたので、レースでは少し楽しむことができたけど、難しい週末だった」

    アロンソはホンダPUを直接名指ししてはいないものの、エンジンとパワーについての質問に対して「難しかった」と回答。高速区間が大部分を占めるモンツァでは、アストンマーティン・ホンダのパッケージにとって厳しい戦いが続いた。

    チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックも「このサーキットは我々のパッケージに適していなかったかもしれない」と認めている。

    アロンソはリタイアするまでキャデラック勢とのバトルを展開していたものの、ポイント争いに加わるまでには至らなかった。厳しいモンツァを終えたアストンマーティン・ホンダは、次戦マドリードで巻き返しを目指す。

  • ランス・ストロール F1イタリアGPでホンダのパワー不足痛感「今日がさらなる証明」

    ランス・ストロール F1イタリアGPでホンダのパワー不足痛感「今日がさらなる証明」

    ランス・ストロールは、2026年F1イタリアGP決勝を油圧系のトラブルによってリタイアした。アストンマーティンにとって厳しい週末となったモンツァで、ストロールはマシンのパワー不足についても改めて課題を指摘した。

    決勝では後方から挽回を狙ったストロールだったが、レース中盤にマシンをコース脇に止めてリタイア。チームは「油圧系の問題の疑い」と説明しており、ストロールのストップによってVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入された。

    「必要なパワーがない」
    レース後、ランス・ストロールはリタイアの原因について「油圧系の問題だったようだ」と説明した。

    「油圧系の問題が疑われたため、マシンをリタイアさせなければならなかった。でも、それ以前からレースでは苦戦していた」

    そして、モンツァでアストンマーティンの弱点が改めて浮き彫りになったと語った。

    「現時点で僕たちに必要なパワーがないことは分かっているし、今日はそれがさらに証明された。理論上はマドリードの方が僕たちには少し合っているように見えるので、今はそちらに集中する」

    レース直後のインタビューでも、トラブルについて尋ねられたストロールは「油圧系っぽい問題だった」と簡潔に回答。走行距離を稼げなかったことへのフラストレーションについては、大きな問題とは捉えていない様子だった。

    「大丈夫だよ。ある程度は走れたし、いくつか学ぶこともできた。だから、今はマドリードに集中するよ」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アストンマーティンは2台ともリタイア
    アストンマーティンにとって、イタリアGPは厳しい結果に終わった。フェルナンド・アロンソはパワーユニット交換によってピットレーンからスタートしたものの、ターン7で縁石に乗った際にマシンへダメージを負い、早い段階でリタイアした。

    チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、ストロールのリタイアについて「油圧系の問題によってランスはリタイアを余儀なくされた」と説明した。

    「今日はモンツァで2台とも早い段階でレースを終えることになった。油圧系の問題でランスはリタイアし、フェルナンドはターン7でワイドになった際にマシンにダメージを負った」

    「このサーキットは我々のパッケージに適していなかったかもしれないが、今回得たデータと学びを次につなげ、来週末のマドリードではより競争力を発揮できることを期待している」

    高速・低ダウンフォース特性のモンツァでパワー不足を改めて痛感する結果となったアストンマーティン。ストロールは今回得たデータを持ち帰り、F1初開催となるマドリードでのスペインGPに気持ちを切り替えている。