フェルナンド・アロンソ ホンダF1に注文「シャシーは非常にいい。次はエンジン」

フェルナンド・アロンソ ホンダF1に注文「シャシーは非常にいい。次はエンジン」

フェルナンド・アロンソは、2026年F1第13戦イタリアGPを終え、アストンマーティンのシャシーについて「非常にいい」と評価する一方、ホンダ製パワーユニットにはさらなる改善が必要だと注文をつけた。

ハンガリーGP以降、AMR26Bのシャシーと空力面では明確な改善が見られている。しかし、エンジンパワーが重要になるモンツァでは再び苦戦。

アロンソはストレートでの大きなロスを指摘し、2027年に向けて「今度はエンジンでも同じことをしなければならない」と語った。

AMR26Bで改善したアストンマーティン
シーズン序盤のアストンマーティンは、シャシーと空力、ホンダ製パワーユニットの双方に問題を抱えていた。パワーユニットは出力だけでなく、信頼性やドライバビリティにも課題があり、車体側も十分な競争力を発揮できていなかった。

状況が変化したのはハンガリーGPだった。アストンマーティンは大幅に改良されたAMR26Bを投入し、シャシーと空力性能を向上。さらにオランダGPではホンダが改良型パワーユニットを投入した。

ザントフォールトでは、アロンソが18番グリッドから9位まで挽回。戦略が機能しただけでなく、レースペースでも中団勢の中で高い競争力を示し、車体側の進歩が結果として表れた。

しかし、ストレート区間が長く、パワーユニット性能の影響が極めて大きいモンツァでは状況が一変した。

モンツァで露呈したホンダF1の出力不足
アストンマーティンはイタリアGPで後方に沈み、アロンソとランス・ストロールは主にキャデラック勢との争いを強いられた。

アロンソは、その原因について明確にパワー不足を挙げている。

「ストレートで大きく不足していて、そこで全部失っている。データは誰でも見られる。僕たちは何も見えていないわけではないし、全員が同じデータを見ている」

「パワーが必要だ。でも、僕たちはお互いに支え合っているし、来年に向けて明確な目標がある」

今後も同じ弱点が表面化するサーキットがあるとアロンソは予想している。

「ラスベガスも似たような状況になるだろうし、おそらくバクーもそうだ。こういう長いストレートでは僕たちの弱点が露呈する」

「シンガポールやオースティンのように、もっと楽しめる週末もあるだろう。他のグランプリから学んで、来年はストレートでもっと強くなって戻ってきたい」

ドライバビリティは改善も「モンツァではパワーが必要」
ホンダがオランダGPに投入した改良型パワーユニットでは、性能と信頼性について一定の目標を達成した一方、ドライバビリティには改善の余地が残されていた。

アロンソはイタリアGPで、その部分について進歩があったことを認めている。

「改善した。でも、それがもっとニュースになるのはマドリードやシンガポールのような、多くの場所で全開にならないコースだろう。モンツァでは何よりもパワーが必要だ」

低速域や部分負荷での扱いやすさについては改善が進んでいるものの、モンツァでは絶対的な出力性能が重要だったため、その進歩だけでは不足を補えなかった。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

ホンダF1は2027年開幕へ「もう一段大きなステップ」
ホンダ・レーシングF1のチーフエンジニアを務める折原伸太郎は、現在のパワーユニットについて開発ロードマップがすでに定められていると説明する。

ただし、2026年シーズン中に大規模なアップデートを投入する予定はない。焦点は2027年仕様のパワーユニットに移っている。

「エンジンを開発するためのロードマップがあります。そのロードマップに基づき、2027年の開幕戦に向けて、もう一段大きなステップを踏む予定です」

「開幕戦までにすべての差を取り戻せるかどうかを言うのは難しいですが、それまでにギャップを縮めるための作業を続けています。ただ、以前にも申し上げたように、今年は大きなアップデートを予定していません」

ホンダにとって、残る2026年シーズンは現在のパワーユニットから可能な限り多くのデータを収集しながら、2027年に向けた改善を進める期間となる。

アロンソ「シャシーでは進むべき方向を見つけた」
アストンマーティンにとって今季残りのレースでは、パワー依存度の低いサーキットでポイント獲得を狙いつつ、苦手なコースでも2027年につながるデータを蓄積することが重要になる。

アロンソも目先の結果だけを追うつもりはない。

「もう1ポイント獲得できるチャンスがあれば、それは素晴らしいことだ。そうでなくても問題ない。2027年をもっといいシーズンにするという僕たちの考え方や決意は変わらない」

「チームとして、僕たちが本来いるべきだと考えている位置にはまだいない。すべてが登らなければならない山だ。改善しなければならないことがたくさんあるのは分かっている」

一方で、シャシーについては今後の開発に対する手応えを得ている。

「シャシーについては、来年に向けて改善するために取り組むべき方向性を見つけられたと思う。シャシーは非常にいい。それはハンガリーとザントフォールトで確認できた。今度はエンジンでも同じことをしなければならない」

AMR26Bによって車体側の改善が明確になったことで、アストンマーティンとホンダが次に克服すべき課題も鮮明になった。モンツァで露呈したストレートでのパワー不足をどこまで解消できるか。2027年に向けて、ホンダのパワーユニット開発が大きな焦点となる。