カテゴリー: アストンマーティンF1チーム

  • ランス・ストロール F1スペインGP予選走れず「エンジンで大きく不足している」

    ランス・ストロール F1スペインGP予選走れず「エンジンで大きく不足している」

    ランス・ストロールは、2026年F1スペインGPの予選Q1でウォータープレッシャーの問題に見舞われ、タイムを記録できないまま22番手に終わった。

    アストンマーティンは前夜にもバッテリーパックの問題を検出して複数のパワーユニット(PU)コンポーネントを交換しており、ストロールは決勝でグリッド降格を受ける。

    トラブルが続くなか、ストロールはマシン自体について「そこまで悪くはない」としながらも、「エンジンで大きく不足している」と指摘。最後尾付近からスタートする決勝では、赤旗やアクシデントによってチャンスが生まれる可能性に期待している。

    前夜のPU交換に続いて予選でもトラブル
    アストンマーティンは金曜夜、ストロールのバッテリーパックに問題を発見し、夜間作業制限を破って対応。複数のPUコンポーネントを交換したことで、予選を前にグリッド降格が決まっていた。

    それでもストロールはマドリンクで走行距離を稼ぐことを望んでいたが、Q1ではウォータープレッシャーの問題が発生。タイムを記録することなく予選を終えた。

    「予選ではウォータープレッシャーの問題があった。前夜に交換したコンポーネントによって、いずれにしてもグリッド後方からスタートすることは分かっていたけど、このコースでもう少し周回を重ねるのを楽しみにしていた」

    「まだ取り組まなければならないことがたくさんあるのは明らかだ」

    「エンジンで大きく不足している」
    予選後、ストロールは今週末のマシンの感触について、シャシーそのものに致命的な問題を感じているわけではないと説明。その一方で、エンジン面での不足を明確に指摘した。

    「マシンについてはいくつか取り組むべきことがある。そこまで悪くはないと思う。ただ、エンジンで大きく不足している」

    アストンマーティンは2026年からホンダF1のパワーユニットを搭載している。チームメイトのフェルナンド・アロンソも十分なペースを引き出せず、1分35秒388の18番手でQ1敗退となった。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    赤旗やアクシデントに期待「チャンスはあるかもしれない」
    後方から迎える決勝について、ストロールはマドリンクではレースが荒れる可能性もあると考えている。

    「明日はチャンスがあるかもしれない。自分たちのレースをして、どうなるか見てみる」

    さらに、順位を上げる機会について問われると、ストロールは赤旗やアクシデントの可能性を挙げた。

    「たぶんね。このコースでは赤旗やアクシデントが起こる可能性がある。だから、やってみてどうなるか見てみる」

    バッテリーパックの問題によるPUコンポーネント交換に続き、予選でもトラブルに見舞われたストロール。アストンマーティンの競争力についてもエンジン面での不足を指摘しており、F1スペインGP決勝では後方から波乱を生かして順位を上げることを目指す。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1エンジンの影響を指摘「ストレートで37km/h差」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1エンジンの影響を指摘「ストレートで37km/h差」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1第14戦スペインGPの予選を18番手で終え、アストンマーティンの苦戦にホンダF1のパワーユニット(PU)が大きく影響しているとの見方を示した。

    アロンソは、アストンマーティンAMR26のコーナリング性能には明確な進歩を感じている一方、「ストレートでは37km/hの差がある」とトップスピード不足を指摘した。

    母国スペインで初開催されたマドリンクで、アロンソは1分35秒388を記録したもののQ1敗退。チームメイトのランス・ストロールは水圧系の問題が疑われたため予選でタイムを記録できず、アストンマーティンは2台ともQ2へ進めなかった。

    「エンジンの影響は考えていたよりずっと大きかった」
    アロンソは前戦F1イタリアGPが開催されたモンツァよりも、マドリンクではパワーユニットの影響が小さくなることを期待していた。

    特にザントフォールトでAMR26が示したパフォーマンスを踏まえれば、いくつかの改善を加えることでマドリードではより上位を争えるとの期待があった。しかし、実際に走行するとパワーユニットの影響は予想以上だったという。

    「ザントフォールトでは最初のホンダエンジンを見て、3つか4つのことを改善すれば、ここではチャンスがあると思っていた。でも、エンジンの影響は僕たちの多くが考えていたよりずっと大きかった」

    アロンソはさらに、ストレートで抱えている速度差を具体的な数字で説明した。

    「ストレートでは37km/hの差がある。これではオーバーテイクできる場所がない」

    初開催のマドリンクでは追い抜きの難しさが週末を通じて話題となっている。後方18番手からスタートするアロンソにとって、ストレートスピードの不足は予選だけでなく決勝でも大きな課題となる。

    「FP1からマシンは改善できた」
    一方で、予選後のF1公式インタビューでアロンソは、金曜日から土曜日にかけてアストンマーティンがマシンを前進させたことを評価している。

    「難しかった。FP1から今までにマシンは改善できたと思う。でも同時に、サーキットがどう進化して、グリップレベルがどう上がっていくのかを追いかける必要もある。そこにも対応していかなければならない」

    初開催の市街地サーキットでは、走行を重ねるにつれて路面にラバーが乗り、グリップレベルが大きく変化する。アロンソは、そうしたコンディションの変化への対応も重要だったと説明した。

    「ストリートサーキットではいつも同じようなことが起きるけど、僕たちはうまくやったと思う。今日は最大限を引き出した」

    アストンマーティンのプレスリリースでも、アロンソは予選で得られた結果がおそらく現状の最大限だったとの認識を示している。

    「サーキットは難しく、高速なのでアドレナリンが高まるラップだった。今日の予選では、おそらくこれが僕たちにできる最大限だったと思う。決勝で何ができるか見てみる必要がある」

    予選18番手でも「マシンには満足していた」
    Q1敗退という結果とは対照的に、アロンソ自身は予選でのAMR26の感触についてポジティブだった。

    「今はマシンに満足していた。ウィリアムズとは0.1秒以内だったと思う。彼らはおそらく今年、予選では僕たちより最も良かったチームのひとつだから、これが現状なんだと思う」

    実際、アロンソは18番手、その前の17番手にはカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)が並んだ。アロンソはザントフォールトとの比較からも、アストンマーティンがコーナーで大きく前進したと考えている。

    「ザントフォールトではウィリアムズから0.5秒離されていたけど、ここでは同じ0.1秒以内にいる。コーナーではものすごく改善した」

    つまりアロンソの評価では、AMR26のシャシー側は前進している。コーナリング性能が改善し、予選後には「マシンには満足していた」と語れる状態まで来ているにもかかわらず18番手にとどまったことで、パワーユニットとストレートスピードの不足がより大きな制約として浮かび上がった形だ。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    オーバーテイク困難「すべてを最大限に生かす」
    アストンマーティンのプレスリリースでアロンソは、決勝ではオーバーテイクが難しくなるとの見通しを示した。

    「オーバーテイクは難しそうだから、ポジションを上げるためにすべてを最大限に生かさなければならない」

    予選後のインタビューでも、FIA F3とFIA F2で行われたレースを引き合いに出し、同様の見解を示している。

    「明日は、まずチェッカーフラッグを見ることが最初の目標になる。そのうえで、オーバーテイクは難しくなると思う」

    「F3とF2を見ても、オーバーテイクが簡単なサーキットではなかった。でも、何が起きるか分からない。特に僕たちの前で混乱が起きれば、そこから利益を得る必要がある」

    純粋なペースとストレートスピードだけを考えれば、18番手から順位を上げるのは容易ではない。それだけに、戦略やセーフティカーなどレース中に生まれる展開を逃さないことが重要になる。

    母国ファン「今週末で一番よかった部分」
    厳しい結果となった一方、アロンソを後押ししているのがマドリードに集まった母国ファンだ。

    アストンマーティンのプレスリリースでは、スタンドから送られた声援について次のように語った。

    「今日はファンがとても熱狂的だった。グランドスタンドにたくさんの緑とエネルギーがあるのを見るのは素晴らしかった」

    さらに予選後には、「ファンが今週末で一番よかった部分だ」とも語り、厳しい週末のなかで母国からのサポートに感謝した。

    FP1からセットアップを改善し、AMR26のコーナリング性能について「ものすごく改善した」と評価しながらも、18番手でQ1敗退となったアロンソ。その理由として本人が強調したのが、想定以上に大きかったホンダF1のパワーユニットの影響だった。ストレートで37km/hの速度差があると訴えるなか、決勝ではまず完走を果たし、初開催のマドリンクで生まれる不確定要素を利用してポジションを取り戻すことを狙う。

  • ホンダF1 ストロールの予選欠場を説明「冷却システムに通常と異なるデータ」

    ホンダF1 ストロールの予選欠場を説明「冷却システムに通常と異なるデータ」

    ホンダF1は、2026年F1第14戦スペインGPの予選でランス・ストロールが走行できなかった理由について、冷却システムに通常とは異なるデータが確認されたためだったと説明した。

    初開催のマドリンクで行われた予選では、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが18番手でQ1敗退。ストロールはコースに出ることなく予選を終え、22番手となった。

    FP3ではセッティングの改善を確認
    9月12日(土)はFP3と予選が行われた。ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎によると、予選に向けてHRC Sakuraと現地のスタッフが連携し、マドリンクに合わせたデータの最適化を進めていた。

    FP3は赤旗による中断の影響で走行時間が限られたものの、セッティングについては改善を確認できたという。

    「今日の予選に向けては、HRC Sakuraとトラックサイドの全員が一丸となり、マドリンクに合わせたデータの最適化を進めてきました。FP3は赤旗により走行時間が限られましたが、セッティングの改善を確認できました」

    ストロール車の冷却システムに異常なデータ
    しかし、予選ではストロールのマシンに問題が発生した。冷却システムから通常とは異なるデータが確認され、ストロールはガレージからコースへ出ることができなかった。

    ストロール車では前夜にパワーユニットの部品交換が行われていたことから、ホンダF1とアストンマーティンはリスクを冒さず、念のためマシンをガレージに留めることを選択した。

    折原伸太郎は次のように説明した。

    「予選では、ストロール選手の冷却システムに通常とは異なるデータを確認しました。昨夜パワーユニットの部品を交換したことを踏まえて、念のためガレージに留まることを選択しました。今後、チームとともに原因を詳しく調査します」

    ホンダF1 / ホンダ・レーシング

    アロンソも18番手でQ1敗退
    もう1台のアストンマーティンを駆るアロンソも、母国F1スペインGPの予選で苦戦した。Q1を突破することができず18番手に終わり、アストンマーティン勢は2台ともQ2へ進めなかった。

    アストンマーティンにとって厳しい予選となったなか、特にストロール車については決勝に向けて冷却システムで確認された通常とは異なるデータの原因究明が重要となる。ホンダF1はアストンマーティンとともに詳細な調査を進め、日曜日のF1スペインGP決勝に備える。

  • ランス・ストロール F1スペインGPで40グリッド降格 PU大量交換で最後尾スタート

    ランス・ストロール F1スペインGPで40グリッド降格 PU大量交換で最後尾スタート

    ランス・ストロールは、2026年F1第14戦スペインGPの決勝で最後尾グリッドからスタートすることになった。アストンマーティンがAMR26に複数の新品パワーユニット(PU)コンポーネントを投入し、合計40グリッド降格のペナルティを科された。

    マドリンクではアストンマーティン・ホンダに信頼性トラブルが相次いでおり、ストロールは予選でタイムを記録できなかった。

    金曜日のFP2でもバッテリー関連とみられる問題が発生しており、チームは決勝を前に大規模なPUコンポーネント交換に踏み切った。

    ストロールに40グリッド降格ペナルティ
    アストンマーティンはF1スペインGPで、ストロールのAMR26に5基目の内燃エンジン(ICE)、5基目のターボチャージャー、5基目のMGU-K、6基目のエナジーストア、7基目のPU-ANCを投入した。

    これらはいずれも年間使用基数の上限を超える交換となり、ペナルティの対象となった。

    今回、6基目のエナジーストアと5基目のMGU-Kにはそれぞれ5グリッド降格、5基目のICE、5基目のターボチャージャー、7基目のPU-ANCにはそれぞれ10グリッド降格が科された。

    合計すると40グリッド降格となる。

    F1の競技規則では、同一イベントで15グリッドを超える降格ペナルティを受けたドライバーは、実際の降格数にかかわらず決勝を最後尾からスタートする。そのため、ストロールはF1スペインGP決勝をグリッド後方から迎える。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    予選では水圧トラブル疑いでタイムを記録できず
    今回のPU交換の背景には、マドリンクで続いているアストンマーティンの信頼性問題がある。

    ストロールは土曜日の予選で水圧に関連するとみられるトラブルに見舞われ、タイムを記録することができなかった。さらに金曜日のFP2終盤にも、バッテリー関連とみられる問題が発生していた。

    チームメイトのフェルナンド・アロンソも金曜日のFP1でクラッチトラブルに見舞われている。その後FP2では走行を再開したものの、初開催となるマドリンクでアストンマーティンは複数の技術的な問題を抱える週末となっている。

    決勝を見据えて新品PUを投入
    ストロールは予選でタイムを残せなかったため、もともと決勝では後方からのスタートが避けられない状況だった。そのタイミングで新品のPUコンポーネントをまとめて投入することは、今後のF1シーズンを見据えた戦略的な意味も持つ。

    特にICE、ターボチャージャー、MGU-K、エナジーストアなど複数の主要コンポーネントを一度に交換したことで、アストンマーティンはストロールのPUプールに新しいユニットを追加することができる。

    ただし、マドリンクでは金曜日からAMR26に信頼性問題が続いているだけに、まずは新品コンポーネントを投入したマシンで決勝を確実に走り切れるかが焦点となる。

    ストロールにとってF1スペインGP決勝は最後尾からの追い上げとなる。新設されたマドリンクでは追い抜きの難しさも指摘されており、アストンマーティンにとってはPUの信頼性を確認しながら、どこまで順位を取り戻せるかが課題となる。

  • アストンマーティン・ホンダ F1スペインGP初日はトラブル続出「それでも良い一日」

    アストンマーティン・ホンダ F1スペインGP初日はトラブル続出「それでも良い一日」

    アストンマーティン・ホンダは、2026年F1スペインGP初日のフリー走行でフェルナンド・アロンソがFP2を17番手、ランス・ストロールが20番手で終えた。新設されたマドリンクでデータ収集を進めた一方、両車にトラブルが発生し、十分な走行距離を確保することはできなかった。

    アロンソはFP1終盤にクラッチの問題が発生。その修復によってFP2の走行開始が約20分遅れた。ストロールもFP2終盤にバッテリー系とみられる問題が発生し、予定より早くセッションを切り上げている。

    アロンソはクラッチ問題でFP2を約20分ロス
    アロンソはFP1で1分36秒473を記録して15番手。セッション終了後のスタート練習でクラッチに問題が発生し、FP2開始時刻までに修復が間に合わなかった。

    アストンマーティンのチームアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、初日の走行について次のように説明した。

    「素晴らしいコースで、本当に興味深い初日だった。ドライバーにとってもチームにとってもチャレンジングだし、多くのデータを集めることができた。それはポジティブなことだ」

    「ただ、フェルナンドはFP1の最後にクラッチの問題があり、それがFP2にも影響した。約20分を失ってしまったからね」

    修復を終えたアロンソはFP2途中からコースインしたものの、他車とは走行プログラムがずれることになった。

    「フェルナンドは少し周囲とタイミングがずれてしまった。ミディアムとソフトを試していたが、彼がソフトを履いたころには、他のドライバーは高燃料での走行に入っていた」

    「だから最後のラップはかなり良かったものの、トラフィックに遭遇してしまった。セッションの一部を失っていた以上、仕方のない部分でもある」

    アロンソはソフトタイヤでのアタック中にトラフィックに阻まれ、皮肉を込めるように親指を立てる場面もあった。最終的には1分36秒780で17番手となった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ストロールにはバッテリー系トラブル
    一方のストロールはFP1を19番手で終え、FP2では予定されたプログラムを進めていたが、終盤にマシンの問題が発生した。

    「ランスは非常に順調にプログラムを進めていたが、バッテリーの問題が疑われたため、予定より早く走行を終えなければならなかった」

    ストロールのFP2ベストタイムは1分37秒273で20番手。アストンマーティン・ホンダにとっては、2台ともトラブルによって走行時間を削られる初日となった。

    デ・ラ・ロサは、新しい市街地コースでは周回を重ねることが通常以上に重要だとして、走行距離を伸ばせなかったことを惜しんだ。

    「ドライバーにはもっと多くのラップを走らせたかった。新しい市街地コースでは、走れば走るほど限界に近づいていけるからだ。それでも、かなり良いセッションだったと思う」

    ドライバーからマドリンクに好評価
    一方、初めて実車で走ったマドリンクそのものについては、アロンソとストロールの双方から好意的な反応が得られたという。

    「ドライバーが何も文句を言わないということは、そのコースを気に入っているということだ。彼らは楽しんでいたよ」

    「特にレーシングライン上のグリップレベルについて非常に高く評価していた。他の市街地コースと比べても、とても高いグリップがある」

    デ・ラ・ロサはレイアウトについても「チャレンジングで素晴らしいコースだ。率直に言って、本当にいいサーキットだ」と評価した。

    「マシンから降りてきたとき、みんな笑顔だった。それがすべてを物語っていると思う」

    アストンマーティン・ホンダは初日にクラッチとバッテリーという異なる問題に見舞われたものの、マドリンクでの最初の実走データを収集した。予選に向けてはトラブルへの対処に加え、限られた走行のなかでセットアップをどこまで煮詰められるかが焦点となる。

  • フェルナンド・アロンソ F1スペインGP初日「直線速度不足で追い抜きはほぼ不可能」

    フェルナンド・アロンソ F1スペインGP初日「直線速度不足で追い抜きはほぼ不可能」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1スペインGP初日のフリー走行を終え、アストンマーティンの直線スピード不足から、決勝でのオーバーテイクは「ほぼ不可能」になるとの厳しい見通しを示した。

    母国スペインで迎えたマドリンク初走行で、アロンソはFP1を15番手、FP2を17番手で終了。FP1終盤に発生したクラッチトラブルによってFP2の走行開始が遅れ、予定していたプログラムを十分に消化できなかった。

    さらにホンダ製パワーユニットについても、ラップ終盤のエネルギーマネジメントに改善すべき点があると指摘した。

    クラッチ問題でFP2のプログラムに遅れ
    アロンソはFP1で1分36秒473を記録して15番手。セッション終了後のスタート練習中にクラッチの問題が発生し、修復作業の影響でFP2への出走が遅れた。

    「残念ながらFP1の最後、スタート練習をしているときに問題が起きた。それでFP2のプログラムが少し遅れてしまった」

    「ロングランとショートランのタイミングが他のみんなとずれてしまった。理想的なFP2ではなかったし、プログラムとしても少し遅れている」

    FP2では最終的に16周を走行し、1分36秒780で17番手。ソフトタイヤでのアタックではトラフィックにも遭遇し、自己ベストを更新していたラップを断念する場面もあった。

    ただし、アロンソはトラフィックだけを原因とは考えていない。

    「トラフィックの中では難しかったけど、タイミングがずれていたのは僕たちのミスだ。だから明日はもっと良くなると思う」

    ホンダPUはラップ終盤のエネルギー管理が課題
    予選に向けてアロンソが挙げたもうひとつのポイントが、タイヤ温度とバッテリーの充電状態だ。

    マドリンクではラップをまとめるために、タイヤを適切な作動温度に入れるだけでなく、長い全開区間に備えて電気エネルギーを管理する必要がある。

    「タイヤ温度と、ラップ終盤でのバッテリーの充電状態をうまく合わせる必要がある。最後の数コーナーで少し違うドライビングをすると、ホンダのパワーユニットではかなり敏感に反応するように感じる」

    「まだ発見していることがいくつかあるし、そこは確実に修正する必要がある」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「僕たちにとって追い抜きはほぼ不可能」
    初開催のマドリンクについて、アロンソは決勝でのオーバーテイクが容易ではないと予想。特にアストンマーティンにとっては、直線でのパフォーマンス不足が大きなハンディになるとみている。

    「追い抜きは難しくなると思う。そして僕たちにとっては、ストレートでの不足があるから、ほぼ不可能だ。だから予選が重要になる」

    一方、ウォールが近い新コースだけに、セーフティカーや赤旗などによってレース展開が大きく動く可能性もある。

    「ウォールがこれだけ近ければ、セーフティカーや赤旗が出る可能性もある。集中して、チェッカーフラッグまで走り切り、自分たちのレースをする必要がある」

    「予選がどんな結果になったとしても、日曜日に完璧なレース運びができれば、まだチャンスはあると思う。それが僕たちの目標だ」

    FP2で十分な走行時間を確保できず、マシンとパワーユニットの最適化にも課題を残したアロンソ。それでも、追い抜きが難しいと予想されるマドリンクでは予選順位の価値が高い一方、決勝ではアクシデントやセーフティカーがチャンスを生む可能性もある。まずは予選でAMR26のポテンシャルを最大限に引き出し、決勝では確実にチェッカーまで走り切る――それが、アロンソが母国スペインで掲げる現実的な目標だ。

  • ホンダF1 ストロール車のバッテリーに異常データ「HRC Sakuraで詳しく解析」

    ホンダF1 ストロール車のバッテリーに異常データ「HRC Sakuraで詳しく解析」

    ホンダF1は、2026年F1第14戦スペインGP初日の走行を終え、ランス・ストロールのマシンに搭載されていたバッテリーについて、通常とは異なるデータが確認されたことを明らかにした。

    初開催となるマドリンクでは金曜日にFP1とFP2が行われ、ホンダはアストンマーティンとともに新コースで初めて実走データを収集。路面状況の変化に対応しながらパワーユニットのセッティング最適化を進めた。

    ストロールはFP2終盤にバッテリー異常
    FP2終盤、ストロールはチームからペースを落としてガレージへ戻るよう指示を受けた。セッション後、Honda F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、その原因がバッテリーに関するものだったことを説明した。

    「今日のフリー走行は、マドリンクで初めて走行する重要なセッションとなりました。路面状況の変化を踏まえながらパワーユニットのセッティングを最適化し、多くのデータを収集することができました。明日に向けて、今夜さらに分析を進めます」

    「FP2終盤には、ストロール選手のバッテリーに通常とは異なるデータを確認したため、ガレージへ戻しました。このバッテリーはさらなる調査のため、HRC Sakuraにて詳しく解析を行います」

    ホンダは現時点で具体的な異常の内容には言及しておらず、対象となったバッテリーをHRC Sakuraで詳細に解析する方針だ。

    ホンダ・レーシング / 本田技研工業

    初のマドリンクでPUセッティングを最適化
    ホンダにとっても、マドリンクを実際にF1マシンで走行するのは今回が初めてとなった。事前のシミュレーションデータに実走データを加え、変化の大きい新品路面に合わせながらパワーユニットの設定を詰めていく一日となった。

    アストンマーティンはFP2でフェルナンド・アロンソが17番手、ストロールが20番手。アロンソもFP1終了後のスタート練習で発生したクラッチの問題によってFP2序盤の走行を失っており、チームにとっては必ずしも順調な金曜日とはならなかった。

    さらにストロールにも終盤にバッテリー関連の異常が確認されたことで、ホンダは収集したデータの分析と並行して原因究明を進める。

    スペインGPでは土曜日にFP3と予選が行われる。ホンダとアストンマーティンにとっては、初日に得たマドリンクの実走データを生かしたパワーユニットとマシンの最適化に加え、ストロール車で確認されたバッテリー異常への対応も重要な作業となる。

  • FIA会長 アロンソF1残留へホンダ追加救済に動く「引退させるわけにはいかない」

    FIA会長 アロンソF1残留へホンダ追加救済に動く「引退させるわけにはいかない」

    FIAのモハメド・ビン・スライエム会長が、フェルナンド・アロンソのF1残留を後押しするため、アストンマーティンのパワーユニット(PU)パートナーであるホンダに対する新たな支援策を模索していることが明らかになった。

    アロンソは2027年もF1に参戦するかどうかをまだ決めていない。現在のF1レギュレーションに魅力を感じられないことに加え、アストンマーティンとホンダの競争力にも不透明感がある。

    そこでビン・スライエムは、ホンダの開発を加速させることでアストンマーティンの競争力向上を促し、アロンソがF1に残る理由を作ろうとしている。

    ビン・スライエムがローレンス・ストロールと会談
    The Raceによると、ビン・スライエムはF1スペインGPを前にした木曜日、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールと会談。ホンダのPU開発を支援し、チームの競争力向上とアロンソとの新契約につなげるための行動計画について話し合ったという。

    ビン・スライエムは前戦F1イタリアGPでもアロンソ本人と話しており、マドリードでもさらに協議する予定だ。

    その発端となったのが、モンツァでのアロンソの様子だった。

    「彼がとても悲しそうにしているのを見た」とビン・スライエムは語った。

    「僕は彼に『フェルナンド、自分の国に来るというのに、2度のワールドチャンピオンでありながら今は最後尾にいる。それが受け入れられないということは理解している』と話した」

    さらにビン・スライエムは、すでにFIAがホンダを支援するために動いてきたことにも言及した。

    「我々は5月に、合法的な形でチームとエンジンが改善できるように何かを行った」

    「そして彼にはこう言った。『我々が何をするつもりなのかを僕から言うつもりはない。君が何を望んでいるのか教えてほしい。ドライバーなのだから、結果を改善するために我々に何をしてほしいのかを教えてくれ』とね」

    ADUOとは別の追加支援策を検討
    ビン・スライエムが言及した5月の措置とは、ホンダに認められたADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発・アップグレード機会)の救済措置を指している。

    FIAは2026年型PUの性能差を縮小するため、基準を下回ったメーカーに追加の開発機会を与えるADUOを導入。ホンダは追加のベンチテスト時間に加え、開発費として最大1900万ドルの追加枠を利用できるようになった。ただし、その一部は将来の開発予算を前倒しする形となっている。

    しかし、今回検討されているのは、このADUOとは別の新たな支援策だという。

    現時点でホンダとの間で具体的な規則変更について詳細な協議が始まっているわけではなく、内容も決まっていない。

    選択肢としては、PUのホモロゲーションに関する自由度の拡大、追加の開発費枠、あるいはホンダが開発上の制約になっていると考えている特定分野のレギュレーション変更などが考えられている。

    ただし、こうした変更を実現するには他のPUメーカーからの支持も必要になる。

    各メーカーは以前のADUOを巡る協議では、自社の競争上の利益だけを優先せず、ホンダへの追加支援を認めることで合意している。今回も同様の合意を形成できるかが焦点になる。

    アロンソ「来年のルールはまだ変更されると思っている」
    アロンソ自身もF1スペインGPを前に、2027年に向けて現在の規則が最終形ではない可能性を示唆していた。

    「来年のルールについては、まだ再び調整される必要があると思っている。これが最終版ではないという希望はまだ持っている」

    この発言はパドックで注目を集めたが、ビン・スライエムとの一連の話し合いを踏まえたものだった可能性がある。

    アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックも、アロンソの将来は単一の要素だけで決まるものではないと説明している。

    「彼自身、変えてほしいものがひとつだけではないことを明確にしていると思う」

    「このスポーツには彼のような人物が必要だ。フェルナンドが続けるところを、我々全員が見たいと思っているはずだ」

    「それを実現するために何ができるのか。それは実行されると思う。そして良い解決策にたどり着き、彼が続けてくれることを願っている」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「フェルナンドを引退させるわけにはいかない」
    ビン・スライエムは、アロンソが競争力不足を理由にF1を去ることだけは避けたいとの考えを強く示している。

    「フェルナンドを去らせるわけにはいかない」

    「彼は成功しなければならない。そして、自分が望むときに去ればいい。パフォーマンスのせいで去ることを強いられるような形であってはいけない」

    ビン・スライエムはさらに「彼の考えを変えられるように話をする」と述べ、アロンソの2027年F1残留に向けて自ら働きかける意向を明言している。

    ホンダは2026年にアストンマーティンのワークスPUパートナーとしてF1に復帰したものの、ここまで競争力の面で苦戦している。イタリアGPではアップグレードされたPUを投入したが、期待されたほどの前進にはつながらなかった。

    FIA側が懸念しているのは、現在の状況が長引けばアロンソの引退だけでなく、ホンダ自身が将来的なF1活動について疑問を抱く可能性まであることだという。

    アロンソをF1に残したいというビン・スライエムの意向は、単なる一人のドライバーの去就問題にとどまらない。ホンダの競争力回復とアストンマーティンの浮上、そしてF1全体の競争環境をどう改善するかという問題と結びつき始めている。

  • フェルナンド・アロンソ 2027年F1去就は急がず「後任候補が夏にローレンスを訪問」

    フェルナンド・アロンソ 2027年F1去就は急がず「後任候補が夏にローレンスを訪問」

    フェルナンド・アロンソは、2027年の去就について決断を急いでいないことを明かし、F1ドライバーとしてアストンマーティンに残るだけでなく、別の役割でチームを支える可能性も選択肢に入れていると語った。

    2026年F1第14戦スペインGPを前にマドリードで行われたFIA記者会見で、アロンソは2027年の計画について「すぐには決まらない」と回答。

    来季以降のF1レギュレーションがドライビングにどのような影響を与えるのかを見極めたうえで、自身とアストンマーティンにとって最善の道を判断する考えを示した。

    2027年の決断は「すぐではない」
    2027年の将来について、いつニュースを聞くことができるのかと質問されたアロンソは、簡潔に答えた。

    「すぐではない」

    なぜ決断を遅らせるのかと聞かれると、「その方がいいと思うから」と冗談めかして返した。

    さらに、アストンマーティン側が契約延長を急いでいるのではないかとの質問も飛んだ。2027年に向けて他チームでは有力ドライバーの契約が固まりつつあるが、アロンソはチームとの間に焦りはないと説明した。

    「もちろん話はしている。でも、そういうドライバーたちは夏にローレンスのところを訪れていたからね。だから、急いではいない」

    アロンソが言及したローレンスとは、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールを指す。

    「ステアリングを握るか別の役割か」
    アロンソにとって判断材料のひとつとなるのが、2027年に向けたF1のレギュレーションだという。

    「前にも言ったように、来年のルールがレースやドライビングの面に影響を与えるのかどうかを理解することが重要だと思う」

    「何度も言っているけど、今のマシンは運転していて最高に楽しいマシンではない。でも、来年は正しい方向への一歩になると思う。そう願っている」

    そしてアロンソは、2027年もF1ドライバーとしてレースを続けることだけが選択肢ではないことを明言した。

    「同時に、来年に向けて自分にとって何がベストなプログラムなのかを考えて、チームと話し合う必要がある」

    「ステアリングを握るのか、それとも別の役割なのか。どこで僕が最もチームを助けられるのか。それを一緒に決めることが一番重要になる」

    現在45歳のアロンソは、2026年もアストンマーティンでF1参戦を続けているが、その先についてはドライバーとしての現役続行だけにこだわらず、アストンマーティンとの関係そのものをどのような形で継続するかを検討していることになる。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    2027年F1規則には依然として懸念
    アロンソは、2027年に予定されているレギュレーション変更について、現在よりもドライバーがマシンの限界を引き出せる方向に進むことを期待している。

    一方で、電気エネルギーの回生とバッテリー管理がドライビングを左右するという根本的な問題は残るとの見方も示した。

    「正しい方向への一歩だと思う。それで十分なのかは分からない」

    「マシンは常に、高速コーナーやストレートの終わりでバッテリーを充電することがラップタイム的には有利になる。こういうパワーユニットでは、ラップのどこかでバッテリーを充電しなければならないからね」

    「そして、それをするのは楽しさという意味では一番問題になる場所、高速コーナーやストレートの終わりになる。つまり、ドライバーがマシンの限界を攻めることとは逆の方向になる」

    それでもアロンソは、2027年に向けて規則がさらに修正される可能性に期待している。

    「それでも、来年のルールがもう一度調整されることにはまだ期待している。これが最終版ではないと思っている」

    アストンマーティンでWEC参戦も選択肢
    さらに記者会見では、2027年にF1ではなく、アストンマーティンとともにFIA世界耐久選手権(WEC)など別カテゴリーへ参戦する可能性についても質問された。

    「アストンマーティンとF1以外のシリーズ、例えばWECに参戦するプログラムは2027年の選択肢になり得るか」と問われたアロンソの答えは明確だった。

    「そうだ」

    アロンソは過去にWECへ参戦し、ル・マン24時間レースを2度制しているだけに、F1後のキャリアとして耐久レースへ戻ることは現実的な選択肢のひとつとなる。

    ただし、現時点で2027年の計画について具体的な決定が下されたわけではない。アロンソ自身も「すぐではない」と強調しており、まずはF1のレギュレーションがどの方向へ進み、ドライバーがどこまでパフォーマンスに影響を与えられるマシンになるのかを見極める構えだ。

    F1で現役を続けるのか、アストンマーティンで別の役割を担うのか、それともWECを含む別カテゴリーへ活動の場を移すのか。アロンソの2027年は、単純なF1引退か現役続行かという二択ではなく、アストンマーティンとのプロジェクトの中で自身が「最もチームを助けられる」道を選ぶことになりそうだ。

  • ホンダF1 初開催マドリンクのバンクを警戒「潤滑システムへの挑戦」

    ホンダF1 初開催マドリンクのバンクを警戒「潤滑システムへの挑戦」

    ホンダは、2026年F1スペインGPで初開催を迎えるマドリンクにおいて、特徴的なバンクコーナー「モニュメンタル(La Monumental)」がパワーユニット(PU)の潤滑システムにとって大きなチャレンジになると警戒している。

    ホンダ・レーシング(HRC)でトラックサイドオペレーションを統括する折原伸太郎は、現地で実際にコースを確認。

    横方向だけでなく垂直方向にも大きなGが加わるモニュメンタルでは、まず安全マージンを確保した設定から走行を開始し、実走データを確認しながら予選に向けて段階的に限界を引き上げる方針を明らかにした。

    モニュメンタルを現地確認「かなり厳しく興味深い」
    マドリードに新設されたマドリンクは全長5.416km、22のコーナーで構成される。そのなかでも最大の特徴となるのが、約550mにわたって続くバンクコーナーのモニュメンタル(La Monumental)だ。

    最大24%のバンクを持つこの区間では、通常のコーナリングによる横方向のGだけでなく、バンクによって垂直方向にも特殊な荷重が加わる。

    折原伸太郎はスペインGPを前に実際にマドリンクを歩き、モニュメンタルを確認した。

    「昨日、サーキットを下見して、このバンクコーナーも確認しました。かなり厳しく、興味深い区間です」

    そしてホンダのPUという観点から、特に注意しなければならないポイントとして潤滑システムを挙げた。

    「パワーユニットに関して最も興味深いポイントは、おそらく潤滑システムです」

    「このコーナーでは横方向だけでなく垂直方向にもGを受けます。そのため、潤滑システムにとっては本当のチャレンジになります」

    ホンダPUは安全マージンを確保して走行開始
    F1のパワーユニットは、激しい加減速やコーナリングによって大きなGを受ける環境でも、各部へ安定してオイルを供給し続けなければならない。

    特にマドリンクは今回がF1初開催であり、実際のF1マシンがモニュメンタルを走った際にどのような負荷が発生するのかについて、過去のグランプリから得られた実走データは存在しない。

    そのためホンダは、金曜日の走行開始時点から限界を狙うのではなく、潤滑システムに一定の安全マージンを持たせる。

    「そのため、最初は潤滑について慎重な設定から始めて、状況を評価することになると思います」

    重要になるのは、FP1とFP2で実際にPUに加わる負荷を確認することだ。

    シミュレーションによる事前準備は行われているものの、実際の路面状況やマシンの挙動を含めたデータを収集し、その結果を基に設定を最適化していく。

    「そこから予選に向けて、段階的にそのマージンを減らしていきます」

    つまりホンダは、安全側の設定からスタートし、実走によってモニュメンタルでの負荷を確認。そのデータに問題がないことを確かめながら、予選に向けてPUをより攻めた領域へ近づけていくことになる。

    ホンダ・レーシング

    モンツァではホンダとのドライバビリティ改善に手応え
    ホンダとアストンマーティンは、純粋な出力だけではなく、ドライバーがパワーを扱いやすくするためのドライバビリティについても改善を続けている。

    アストンマーティンのマイク・クラックは、前戦F1イタリアGPのモンツァで、この領域に明確な進歩があったと評価した。

    「モンツァで踏み出したステップには満足している。以前にも言ったが、ドライバビリティは非常に重要なテーマだ。エンジンだけではないし、シャシーだけでもない。本当に両方を組み合わせたものだ」

    クラックによれば、ドライバビリティにはPUの特性だけでなく、シフトダウンやブレーキング、タイヤの状態、コーナーへの進入速度など、さまざまな要素が絡み合う。

    「シフトダウン、ブレーキ、タイヤの状態、どのくらいの速度で進入するのかなど、多くの要素が関係している。ただ、モンツァで我々が一緒に踏み出したステップには本当に満足している」

    モンツァでアストンマーティンの絶対的な競争力が高かったわけではないこともクラックは認めている。それでも、壁が近く、ドライバーが自信を持って限界へ近づかなければならないマドリンクでは、扱いやすさの改善には大きな意味があるという。

    「モンツァでのパフォーマンスが素晴らしかったわけではない。それは明らかだ。ただ、このようなサーキットでは、それを手にしていることはいいことだ。自信につながるからだ」

    「壁がこれほど近いところでプッシュするには自信が必要だ。だから、これはいいステップだった」

    ドライバビリティ改善に終わりはない
    一方でクラックは、ホンダとのドライバビリティ改善が完成したわけではないことも強調する。

    折原伸太郎にも同意を求めながら、シーズンを通して継続してきた改善作業を今後も進めていく考えを示した。

    「伸太郎も私に同意すると思うが、ドライバビリティが十分に良くなるということは決してない。常に改善できる」

    「我々はシーズンを通してやってきたように、これからもそこに取り組んでいく。ただ、我々がこのステップを踏み出せたことには満足している」

    初開催のマドリンクでは、シミュレーションだけでは完全に把握できない要素が数多く残されている。なかでもモニュメンタル(La Monumental)は、最大24%のバンクと長い旋回時間によって、ホンダPUにこれまでとは異なる負荷を与える可能性がある。

    ホンダはまず安全マージンを確保してFP1をスタートし、実際に発生する横方向と垂直方向のG、それによる潤滑システムへの影響を確認する。そのデータを基に一歩ずつマージンを削り、予選で最大限のパフォーマンスを引き出すことを目指す。

    モンツァで手応えを得たドライバビリティの改善とともに、未知のモニュメンタルへの対応は、ホンダとアストンマーティンにとって初開催F1スペインGPの重要な技術テーマとなる。