ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が、2026年F1第14戦スペインGPのフリー走行3回目(FP3)でクラッシュ。最終コーナーでバリアに衝突してフロントウイングを破損し、セッションは赤旗中断となった。
初開催のマドリンクで行われた土曜日のFP3では、予選に向けて各ドライバーが限界を探るなか、カルロス・サインツJr.やランス・ストロールらがランオフエリアに飛び出す場面も発生。そしてセッション後半に入る直前、ハミルトンのクラッシュによって走行がストップした。
最終コーナーでロックアップしてバリアへ
ハミルトンは12時53分、最終コーナーへのブレーキングでタイヤをロック。マシンはそのまま直進し、コース外側のバリアに衝突した。
ロックアップによって衝突前に大きく速度が落ちていたため、ヒット自体は激しいものではなかった。しかし、フロントウイングを破損し、ウイングがノーズの下に引っ掛かった状態となった。
この事故を受けて赤旗が提示された。
ハミルトンは自力でリバースしてバリアから離れ、そのままピットへ戻ろうとした。サスペンションには大きな損傷がないように見え、フロントノーズを交換できればセッション中に再びコースへ出られる可能性があったためだ。
F1 TVの解説を務める元F1ドライバーのジョリオン・パーマーも、ピットへ戻ることには明確な競技上のメリットがあったと指摘した。
「サスペンションは問題なさそうだったし、ノーズを交換するだけだった。残り時間を考えれば、ピットに戻れれば、まともな走行をもう一度できたと思う」
一方、破損したフロントウイングを引きずった状態で走行を続ければ、規則上の問題に発展する可能性もあった。ハミルトンはピットへ戻ろうとしたものの、フェラーリはマシンを停止するよう指示した。
パーマーはフェラーリの判断について「もし罰則が罰金だけなら、チームはそれを受け入れてでも戻したと思う。でもチームは彼を止めた。もっと大きな処分になることを恐れたのだろう」と分析した。
最終的にハミルトンはコース上でマシンを停止。これでFP3の走行を終えることになった。
Lewis Hamilton locks up and hits the barrier!
Here is how the incident unfolded… #F1 #SpanishGP pic.twitter.com/YDTN59NAlC
— Formula 1 (@F1) September 12, 2026
残り15分30秒でセッション時計を停止
ハミルトンのマシンはすでに撤去されたものの、事故現場ではバリアを正しい位置に戻す作業に時間を要し、赤旗中断が長引いた。
レースコントロールは「SESSION WILL BE TEMPORARILY STOPPED(セッションを一時停止する)」と通知。通常なら赤旗中も進み続けるセッション時計を残り15分30秒で停止し、中断中にFP3の残り時間が減らない措置を取った。
これは再開後に各ドライバーが少なくとも数回の走行機会を確保できるようにするための措置。初開催のマドリンクでは予選に向けてコースへの習熟が特に重要であり、安全に予選を実施するためにも走行時間を確保する必要があると判断された。
赤旗が出た時点ではシャルル・ルクレールが1分33秒332でトップ。前日のFP2でキミ・アントネッリが記録したトップタイムを約0.3秒上回っていた。アントネッリが2番手、ランド・ノリスが3番手につけ、ハミルトンはクラッシュ前に4番手につけていた。
また、アレクサンダー・アルボンは左リアでウォールに接触してリアアクスルを損傷したとみられ、ウィリアムズはマシンの確認を進めている。
一方、金曜日のFP2でターン13のバリアにクラッシュし、シャシー交換を余儀なくされたレーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは、FP3開始時点でもマシンの組み上げが完了しておらず走行できていなかった。ただし、長引いた赤旗中断の間に作業が進み、リンドブラッドはコックピットに乗り込んで走行開始を待つ状態となった。
フェラーリは金曜日からルクレールとハミルトンがともに速さを見せている一方、両ドライバーにロックアップが見られるなど、マシンの扱いにくさも垣間見えている。
予選を控えるなか、ハミルトンはクラッシュによってFP3を早々に終えることになった。フェラーリにとってはマシンの損傷を確認し、予選までに修復を完了させることが最優先となる。



















