カテゴリー: F1スペインGP

  • マドリンクにF1ドライバー興奮 ガスリー「クレイジー」ラッセル「ぶっ飛んでる」

    マドリンクにF1ドライバー興奮 ガスリー「クレイジー」ラッセル「ぶっ飛んでる」

    F1初開催を迎えるマドリンクに、ドライバーたちから期待と興奮の声が相次いでいる。シミュレーターで新コースを体験したピエール・ガスリーは「クレイジー」と表現し、ジョージ・ラッセルも「ぶっ飛んでる」と、その独特なレイアウトに強烈な印象を受けたことを明かした。

    スペインの首都マドリードでF1が開催されるのは45年ぶりとなる。

    公道区間と新設された常設区間を組み合わせたマドリンクは、全長5.416km、22コーナーで構成され、なかでもターン12の全長550m、最大24%のバンクを持つモニュメンタル(La Monumental)が最大の特徴となる。

    実走データが存在しないため、金曜日のフリー走行では全チーム、全ドライバーがほぼ同じ条件からコース攻略を始める。

    サインツJr.「感情的な週末になる」
    マドリード出身のカルロス・サインツJr.にとって、母国、それも故郷で開催されるF1スペインGPは特別な意味を持つ。

    サインツJr.はマドリンクのアンバサダーも務めており、建設途中にはロードカーでコースを走った最初のF1ドライバーとなった。その際には「これほど流れるようなレイアウトで、これほど幅が広いとは思っていなかった」と印象を語っている。

    今度はF1マシンで故郷のコースを走ることになる。

    「間違いなく、ものすごく楽しむつもりだ」

    「忙しい週末になると思うけど、感情的な週末にもなる。できる限り楽しみたい。コースには個性があって、いろいろなタイプのコーナーがある。すごく特徴的なサーキットに見える」

    アロンソ「マドリードで勝つことには大きな意味がある」
    フェルナンド・アロンソは25年以上に及ぶF1キャリアを持つが、新たな母国グランプリへの期待は大きい。

    「とても素晴らしい週末になると思う。今年はスペインで2回レースができるという特権があって、しかもマドリードでは初めてだ。特別だよ」

    「新しいコースでもあるから、フリー走行でできるだけ早くコースを覚えるというチャレンジが全員に加わる。僕にとってはスペインだから二重に特別だ」

    「マドリードは世界でも最高の都市のひとつだと思う。ここでグランプリを開催して、F1を迎えられるのは素晴らしいことだ。レーシングドライバーなら誰にとっても、マドリードで勝つことには大きな意味があると思う」

    シミュレーターで走ったマドリンクについて、アロンソはドライバーにとって刺激的なコースになると予想している。

    「すごくテクニカルで、縁石をかなり使うことになる。高速セクションもいくつかあって、そこでウォールにかなり近づかなければならない。それはドライバーにとって魅力的だし、アドレナリンもかなり高くなる。ジェッダに近いところがある」

    ガスリー「見たことがないレイアウト」
    ピエール・ガスリーは、シミュレーターで体験したマドリンクに特に強烈な印象を受けたひとりだ。

    「シミュレーターで見たコースはクレイジーだった」

    「走っていてすごく楽しかったし、テクニカルでツイスティなコーナーがたくさんある。聞いている限りでも、本当にユニークなものになると思う。大きなチャレンジだけど、全員にとってすべてが新しい、こういう週末は楽しみだ」

    マドリンクには高速から低速まで幅広いコーナーがあり、高低差やバンクも組み込まれている。ガスリーは、その多様性こそが攻略を難しくすると考えている。

    「ドライビング面でのチャレンジを過小評価するべきじゃないと思う。コーナーは本当にクレイジーだ。アップダウンがあって、バンクがあって、90度コーナーも180度コーナーもある。低速も高速もある。考えられるものが少しずつ全部入っている感じだ」

    「エキサイティングだよ。ドライバーとしては、ラップのいろいろな場所で小さなゲインを積み重ねられるチャンスがたくさんありそうに感じる。こういうレイアウトは今まで見たことがない。マシンの中ではものすごいアドレナリンになると思う」

    マドリンク F1 スペインGP

    コラピント「F1でここを走るのは夢」
    フランコ・コラピントにとってもマドリードは特別な場所だ。ジュニアカテゴリー時代、ヨーロッパでキャリアを築き始めたころにマドリードで生活していた経験がある。

    「スペインに戻ってこられて本当にうれしい。特にこれまでの経験や、僕がヨーロッパでキャリアを始めた経緯を考えると、マドリードはホームに一番近い場所だと思う。僕はここ、マドリードから始めたんだ」

    「ここでF1のレースをするのは夢がかなったようなものだ。マドリードのような大都市がカレンダーに戻ってくることは、このスポーツにとってもすごくいいと思う」

    「すごくエキサイティングなコースを作ってくれた。走っていてかなりいいコースになりそうだし、楽しみだ」

    ペレスは「本物のサーキット」 ベアマンも歓迎
    他のドライバーからも、新しいマドリンクへの好意的な反応が聞かれた。

    キャデラックのセルジオ・ペレスは新コースを簡潔に「本物のサーキットだ」と評価。一方、ハースのオリバー・ベアマンも「新しいコースは僕たちにとっていつだってものすごく楽しい」と語った。

    過去のデータやセットアップの蓄積がない新設コースでは、ドライバーとチームが短時間でどれだけ適応できるかが重要になる。特にウォールが近い区間では、限界を探りながらミスを避ける必要があり、中団チームにとっては波乱をポイント獲得につなげるチャンスにもなり得る。

    ラッセル「ぶっ飛んでる。予選が重要になる」
    メルセデスのジョージ・ラッセルも、マドリンクの第一印象を強烈な言葉で表現した。

    「かなりワイルドなコースに見える。ぶっ飛んでるよ。でも実際に走るのが楽しみだ。本当に大きなチャレンジになるし、予選が重要になると思う」

    「F1にいる全員のレベルはものすごく高い。ここは自信が必要になるサーキットだと思う。すごくチャレンジングで、高速コーナーがたくさんあって、縁石もアグレッシブだ。間違いなく特別な経験になる」

    そして、初日のアプローチについては慎重さも必要だと強調した。

    「とにかくウォールに当てないようにして、少しずつペースを上げていくよ」

    シミュレーターで準備を重ねてきたとはいえ、実際の路面状況やバンプ、グリップレベル、ウォールとの距離感は走ってみなければ分からない。全チームが手探りでスタートするF1初開催のマドリンクでは、金曜日のFP1からドライバーの適応力が試されることになりそうだ。

  • F1初開催マドリンクでF2炎上クラッシュ 燃料タンク破裂で赤旗

    F1初開催マドリンクでF2炎上クラッシュ 燃料タンク破裂で赤旗

    F1スペインGPが初開催されるマドリンクで9月11日(金)、F2のフリー走行中にタサナポル・イントラプワサクが激しいクラッシュを喫し、マシンが炎上。セッションは赤旗中断となった。

    新設されたマドリンクではF3に続いてF2も初めてコースを走行。だが、セッション開始からわずか数分で大きなアクシデントが発生し、消火とコース清掃のため長時間の中断を余儀なくされた。

    ターン19でスピン、後方からバリアに激突
    F3のフリー走行終了後、シングルシーターのステップアップカテゴリーであるF2のマシンがコースイン。ドライバーたちにとって、今回が新設マドリンクを実際に走る最初の機会となった。

    しかし、走行開始からわずか数分後、イントラプワサクがターン19でスピン。マシンはリア側から激しくバリアに衝突した。

    衝撃の直後、燃料タンクが破裂してマシンは炎に包まれた。イントラプワサクはすぐにマシンから脱出したものの、コースサイドのマーシャルが炎を完全に消し止めるまでには時間を要した。

    この事故によってセッションは赤旗となり、現場では消火作業に加えて長時間の清掃作業が必要となった。

    F2ドライバーにとってはさらに厳しい状況となる。このフリー走行は、この日の後半に行われる予選を前にマドリンクを習熟できる唯一のセッションだからだ。

    マドリンクではこの日2度目の赤旗
    イントラプワサクのクラッシュは、この日のマドリンクで2度目の赤旗となった。

    直前に行われたF3のフリー走行でも、セッション終盤にニコラ・ラコルテがバリアに接触。赤旗が提示されていた。

    初開催のF1スペインGPを迎えたマドリンクでは、F1の走行開始を前にジュニアカテゴリーで相次いでアクシデントが発生。特にF2では炎を伴う大クラッシュとなり、新設コースの難しさを改めて印象づけるスタートとなった。

  • オスカー・ピアストリ ノリスとの関係悪化を否定「一緒にパデルもした」

    オスカー・ピアストリ ノリスとの関係悪化を否定「一緒にパデルもした」

    オスカー・ピアストリは、F1イタリアGPで繰り広げたランド・ノリスとの激しいバトルを受け、マクラーレンのチームメイトとの関係が悪化したとの見方を否定した。「僕たちはまったく問題ない」と強調し、レース後には一緒に空港へ向かい、その後パデルも一緒にプレーしたことを明かした。

    モンツァでは両者が何度も接近する場面があり、最終ラップにはノリスがピアストリを抜いて4位を獲得。

    ピアストリにとっては、予選でリアム・ローソンを妨害したとして3グリッド降格を受けたことも含め、フラストレーションの残る週末となった。

    モンツァで接近戦も「僕たちはまったく問題ない」
    ピアストリは予選で3番手タイムを記録したものの、ローソンへのインピーディングにより3グリッド降格。決勝では順位を取り戻しながら上位へ浮上し、終盤にはノリスとの直接対決となった。

    両者のバトルでは、ノリスがタイヤを芝生に落とすほど接近した場面もあり、ノリスは無線で不満を口にした。ただし、レース後にはノリス自身もピアストリに問題があったとは考えていないと認めている。

    今週末のF1スペインGPを前に、ピアストリはモンツァでの出来事によって2人の関係に亀裂が入ったとの見方を一蹴した。

    「うん、僕たちはまったく問題ない。僕の側のオペレーションという意味では、間違いなく一番スムーズな週末ではなかったし、フラストレーションを感じる瞬間もいくつかあった」

    「レースでは何度かかなり接近したのは確かだけど、僕たちは何も問題ない」

    さらにピアストリは、レース後の2人の様子を紹介し、関係悪化とは程遠いことを強調した。

    「ランドと僕は一緒に空港へ行ったし、今週は一緒にパデルもした。それに、同じチームになることを僕たち自身が選んだんだ! だから、僕たちはまったく問題ないよ」

    ピアストリは、マクラーレンの2人が近いパフォーマンスで争っている以上、ときには緊張感のある瞬間が生まれることは避けられないと考えている。

    「お互いが近いところを走っていれば、少しストレスのかかる瞬間は必ずある。たぶんマシンに乗っている僕たちより、ピットウォールの方がストレスを感じていると思う。でも、僕たちは問題ないよ」

    オスカー・ピアストリとランド・ノリス(マクラーレン)

    2026年型マクラーレンへの適応には苦戦
    ノリスとの直接対決では最終的に敗れたものの、ピアストリはモンツァで自身のパフォーマンスについて前向きな材料を得たという。

    ピアストリはここ数戦、マクラーレンの2026年型F1マシンから十分なパフォーマンスを引き出すことに苦戦してきた。本人も、昨年のマシンと比べて今年のパッケージにはうまく適応できていないことを認めている。

    「昨年のマシンほど、今年のマシンにはしっくりきていないのは確かだ」

    「毎年、誰もが多少はドライビングスタイルを変えなければならないと思う。それが僕たちの仕事だし、適応しなければならないからこそ、僕たちはここにいる」

    「今年はいくつかのことを乗り越えようとするなかで、かなり難しい部分があった。いくつか違う方向性も試してきた。正しい方向を見つけるには時間が必要なこともある」

    それでも、モンツァではマシンを必ずしも運転しやすくするわけではないものの、ラップタイムにつながる方向性を見つけられたという。

    「モンツァでは、少なくともいくつかのことを見つけられたと思う。それによって必ずしも物事が簡単になったわけではないけど、僕たちを速くしてくれた」

    「そこが一番大きい。これを今後につなげていければと思っている」

    初開催マドリンクは「実際に走れば違う」
    25歳のピアストリは、ドライバーズランキング7位でF1スペインGPを迎える。首位のメルセデスのキミ・アントネッリとは151ポイント差がついているが、初開催となるマドリンクは、モンツァで見つけた改善をさらに前進させる機会となる。

    他のドライバーと同様、ピアストリが新しい半市街地サーキットを経験したのは、これまでシミュレーター上だけだ。金曜日の走行開始を前に、実際のコースでは印象が変わる可能性があると語った。

    「どんな感じになるのか興味深いね」

    「もちろんシミュレーターでは走っているけど、特にストリートサーキットでは、実際に走るといつも少し違う。特に、本物のウォールには実際にぶつかることになるからね」

    「いいコースになると思うよ」

    モンツァではノリスとの激しいチーム内バトルが注目を集めたピアストリだが、本人は両者の関係に問題があるとの見方を明確に否定した。それ以上に本人が課題として捉えているのは2026年型マシンへの適応であり、モンツァで見つけた改善の方向性を初開催のマドリンクでも結果につなげられるかが焦点となる。

  • エステバン・オコン ハースF1と2027年の将来を協議「今まさに話している」

    エステバン・オコン ハースF1と2027年の将来を協議「今まさに話している」

    エステバン・オコンは、2027年のF1シートを巡ってハースF1チームとの話し合いを開始したことを明らかにした。一方で、チームが他のドライバーをテストしていることについては問題視せず、「ドライバーが問題ではない」と強調している。

    ハースF1では2027年のドライバーラインアップを巡る動きが注目されているが、オコンは自身の将来よりも、まずVF-26で続いている2台間のパフォーマンスのばらつきを解消することが最優先だと説明。

    初開催となるマドリンクで行われるF1スペインGPでも、その問題への対応が重要になると語った。

    2027年についてハースF1と交渉開始
    オコンは、2027年の去就についてハースF1との話し合いがすでに始まっていることを認めた。

    「もちろん、ここ数週間は将来について話し合っている。僕は2025年から小松さんとこのプロジェクトに加わることを決めた。当然、最初に話をするべきなのはこのチームだし、今まさにその話し合いをしている」

    一方、ハースF1がTPC(旧型車テスト)プログラムを通じて他のドライバーを走らせていることについて、オコンは自身のシートに対する直接的な脅威とは捉えていない。

    「でも、チームは望むのであれば、どんなドライバーでもテストすることができる。僕たちにはTPCプログラムがあり、それはチームにとって非常に重要だ。ある意味では収入源にもなっている」

    そして、現在ハースが抱えている問題はドライバーラインアップではないとの考えを明確にした。

    「ただ、チームの中ではドライバーが問題ではないことは明らかだ。僕たちは全員で同じ方向に向かって、マシンからもっと引き出そうとしている。僕もオリーも、パフォーマンスを発揮できるマシンがあれば、それを結果につなげている」

    そのため、現段階では2027年のシートを巡る憶測に意識を向けるつもりはないという。

    「今の僕が考えているのは、自分たちにできることから最大限を引き出すこと、マシンの問題を解決すること、この新しいサーキットを学ぶこと、そして、いい結果を出すことだけだ」

    ハースVF-26のアップデートには好感触
    ハースF1は前戦イタリアGPでVF-26にアップデートを投入した。オコンは、モンツァが新パーツを評価するには理想的なコースではなかったとしながらも、最初の感触はポジティブだったと振り返った。

    「ポジティブだったと思う。アップデートを投入できたことは、明らかにチーム全体にとってプラスだった。もちろん、モンツァはそれをテストするにはベストなサーキットではなかったけど、あそこで投入できたことはとてもよかった」

    しかし、アップデートとは別に、ハースにはシーズン序盤から続いている課題があるという。それが2台のマシン間でパフォーマンスを安定させられていないことだ。

    「僕たちはまだ2台のマシン間の一貫性について取り組んでいる。それが今、僕たちを苦しめている部分だ。今週末に解決しなければならないことだと思う。でも、アップデート自体は非常にポジティブだったし、ここでどれだけのゲインをもたらしてくれるのか楽しみにしている」

    「シーズン開幕から抱えている問題」
    オコンによれば、同じ仕様のマシンでありながら、2台が同じようなパフォーマンスを発揮できない状況は今季を通して発生している。

    「これは今シーズンの最初から僕たちが直面していることだ。僕も小松さんもオリーも、そのことは十分に理解している。マシンを健全な状態、つまり本来のパフォーマンスを発揮できる状態に持っていくことができれば、僕たちドライバーもそれぞれのガレージでパフォーマンスを発揮できる」

    イタリアGPではベアマンのVF-26が期待どおりに機能した一方、オコン側では同じ状態を再現できなかったという。

    「先週はオリーのマシンが僕たちの期待していたものを出していた。一方で僕の側ではそうではなかったけど、状況はかなり違っていた」

    「例えばブダペストでは、その問題を抱えていたのはオリーの方だった」

    こうした問題によって、通常のセットアップ作業ではなく、失われたパフォーマンスを取り戻すところから週末を始めなければならないケースが生じている。

    「僕たちはそうしたことを把握しているし、現時点ではそれを解決することが最優先だ。こうした問題を抱えず、普通に週末をスタートして、単純にマシンのセットアップに取り組めるようにしたい」

    「パフォーマンス面で最初から不足を抱えて、それを追いかけなければならなくなると難しくなる」

    エステバン・オコン(ハースF1チーム)

    3戦連続Q2も「望んでいる結果ではない」
    それでもオコンは、直近のレースでハースF1が行ってきた仕事については一定の手応えを感じている。

    「この状況だからといって、ここ数戦でチームがやってきたいい仕事が否定されるわけではない。僕たちは3戦連続でQ2に進んでいる。もちろんQ3ではないけど、僕自身はマシンから引き出せる最大限のものを引き出したと感じている」

    「何も残していなかったと思う」

    ただし、ハースF1が目指しているのはQ2進出ではなく、コンスタントにポイントを争える位置だ。

    「もちろん、これは僕たちが望んでいる結果ではない。ポイントを争うためには、明らかにもっとパフォーマンスが必要だ」

    「それでも『これが自分たちにあったマシンだった。そのマシンから最大限を引き出せたかもしれない』と言えることには満足できる」

    「そこから、ここを改善しなければいけない、あそこに取り組まなければいけないと考えることができる。それが僕たちがやっていることだ。最近は僕たちの側でとてもいい仕事ができていると思う。だから、それを続けなければならない」

    F1初開催マドリンク「リスクを取るほど報われる」
    今週末のスペインGPは、マドリードに新設されたマドリンクで初めて開催される。オコンにとっても、全ドライバーがほぼ同じ条件からスタートする新しい挑戦となる。

    「素晴らしいと思う。マドリードに来られたことも素晴らしいし、新しいサーキットを経験できることも素晴らしい。F1でまったく新しいコース、新しい場所に来るのは久しぶりだ」

    市街地要素を持つマドリンクでは、壁との距離を詰めながら限界を探ることが重要になると予想している。

    「もちろん、完全にクレイジーなサーキットだ。リスクとリターンが大きいし、速く走ろうとすれば壁に近づかなければならない。よりリスクを取ったドライバーが報われることになると思う」

    さらに、過去のデータが存在しないことが、中団チームにとってチャンスにつながる可能性があると期待する。

    「フェルナンドが言っていたように、分からないことがたくさんある。それはとてもいいことだと思う。中団のマシンにチャンスを与えてくれることを期待している」

    「戦略にも未知の部分があるし、レース中に赤旗が出るかもしれない。それ以外にも何が起こるか分からない。そういう状況を僕たちが生かせればと思っている」

    2027年のシートを巡ってハースF1との交渉が始まったオコンだが、本人が最優先に掲げるのはVF-26の問題解決だ。2台が本来の性能を安定して発揮できる状態を作り出し、ポイント争いへ戻ることが、自身の将来を切り開くうえでも重要な課題となる。

  • アストンマーティン・ホンダF1 初開催マドリンクは慎重策「Q3を語るのは傲慢」

    アストンマーティン・ホンダF1 初開催マドリンクは慎重策「Q3を語るのは傲慢」

    アストンマーティン・ホンダF1は、初開催となる2026年F1スペインGPの舞台マドリンクで、慎重なアプローチを取る。マイク・クラックは、過去の実走データが存在しない新サーキットでは、まず走行距離を確保して知識を積み上げることが最優先だと強調した。

    全チームがほぼ白紙の状態からスタートすることで勢力図が変化する可能性もあるが、クラックはアストンマーティンに過度な期待を抱くことを戒める。今季の予選で苦戦している現状を踏まえれば、いきなりQ3進出を期待するのは「傲慢」だと語った。

    「Q3を語るのは傲慢」 現状を冷静に見るクラック
    マドリードに新設されたマドリンクは、今週末にF1世界選手権の舞台としてデビューする。全チームにとって過去のグランプリデータが存在しないため、シミュレーションと事前準備の精度によって通常とは異なる勢力図が生まれる可能性もある。

    しかし、アストンマーティンのトラックサイドオペレーションを率いるマイク・クラックは、それを理由に大きな目標を掲げることを避けた。

    「我々は地に足をつけていなければならない」

    「我々の現在地は現在地だ。新しいサーキットに来て、それを把握しなければならない。どうなるかを見ていく必要がある。我々は準備をしてきたが、Q1を突破したのは一度だけだということを忘れてはいけない。今年Q2に進んだのは一度だけだ。だからQ3について話すのは、少し傲慢ですらあると思う」

    未知のサーキットだからこそチャンスが生まれる可能性はあるものの、まず現在のマシンの競争力を正しく認識する必要があるという考えだ。

    モンツァでドライバビリティ改善「いいステップ」
    一方、アストンマーティンには前戦イタリアGPから持ち込めるポジティブな要素もある。クラックは、ホンダとともに取り組んできたドライバビリティの改善について、モンツァで明確な前進があったと評価している。

    「モンツァで踏み出したステップには満足している。以前にも言ったが、ドライバビリティは非常に重要なテーマだ。エンジンだけの問題でもなければ、シャシーだけの問題でもない。本当に両方の組み合わせなんだ」

    ドライバビリティは単純にパワーユニットの出力特性だけで決まるものではない。

    「シフトダウン、ブレーキ、タイヤの状態、どのくらいの速度で進入するか、スーパークリップなど、さまざまな要素が関係してくる。だから多くのものが絡んでいる。ただ、モンツァで一緒に踏み出したステップには本当に満足している」

    ただし、これはアストンマーティンの純粋なパフォーマンスそのものが大幅に向上したという意味ではない。

    「もちろん、モンツァでのパフォーマンスが素晴らしかったわけではない。それは明らかだ。ただ、このようなサーキットでは、それを手にしていることはいいことだ。自信につながるからだ」

    「壁がこれほど近いところでプッシュするには、自信が必要になる。だから、これはいいステップだった」

    F3で19回の赤旗 波乱にも備える
    マドリンクでは、壁が近い高速区間など一部の特徴がジェッダと比較されている。事前に行われたF3の走行では、バリアへの接触などによって19回もの赤旗が出たとされ、F1でも波乱の週末になる可能性が注目されている。

    クラックは、混乱が発生した場合にはアストンマーティンがその機会を逃さないよう準備しておく必要があると認める。

    「通常の予選について話しているなら、もし混乱などが起きれば、それに備えていなければならないということだ」

    「我々は可能な限り準備しようとしている。ただ、自分たちの知識の基盤がすべてシミュレーションと、実際にサーキットを歩いて確認したことだけなら、保守的に始めて、一歩ずつ知識を積み上げていかなければならない」

    「それをライバルよりもうまくやろうとしなければならないが、ライバルも非常に強い」

    それでも、未知のコースだからといって大幅な勢力図の変化を期待しているわけではない。

    「最終的には、大きなサプライズが起きるとは思っていない。ただ、物事が混乱すれば、そこにいて、得られるものをつかまなければならない。日曜日についても同じだ」

    FP1とFP2は「タイヤを回し続ける」ことが最優先
    初開催のマドリンクで最も重要になるのが、金曜日のFP1とFP2で可能な限り多くの周回を重ねることだ。

    過去のF1開催データが存在しない以上、実際のグリップレベルや路面の進化、セットアップに対するマシンの反応を実走によって確認する必要がある。

    「我々全員にとって最も重要なこと、そしてライバルを含めてすべてのチームに当てはまることは、タイヤを回し続けることだ」

    「FP1とFP2ではタイヤを回し続けなければならない。そうすることでマシンを最適化し、グリップについていい感触を得て、サーキットについていい感触を得て、路面がどのように変化していくのかを理解できる」

    タイヤについても同様だ。日曜日の決勝に向け、どのコンパウンドが最適なのか、そのタイヤをどのように扱うべきなのかを金曜日から把握していく必要がある。

    「タイヤについても同じだということを忘れてはいけない。日曜日に向けてどのタイヤがベストなのか、どのタイヤをどのように管理する必要があるのかを見極めなければならない」

    「だから、走行を開始するときには、ある程度保守的である必要があると思う。それはセットアップだけではない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    攻めすぎて走行時間を失うことを避ける
    未知のサーキットでは、最初からマシンを限界まで攻めたセットアップにすることもリスクになる。

    「マシンについても同じだ。最初から地面すれすれの車高で走らせることはできない。どこかでコースアウトするかもしれないし、ドライバーがマシンを失って、セッションそのものを失う可能性があるからだ」

    そのためクラックは、各チームともFP1序盤では一定の安全マージンを確保すると予想する。

    「全員が少し保守的に始め、そこから一歩ずつ積み上げていくと思う」

    そして、初開催のマドリンクでアストンマーティンが徹底しなければならないのが、予期せぬ事態が起きても冷静さを失わないことだ。

    「私はいつも、タイヤを回し続けなければならないと言っている。黄旗が出ても、赤旗が出ても、戻ってきて冷静でいなければならない。『パニックにならない』というのがいい言葉だ」

    「少し時間を失ったとしても、冷静さを保つことが本当に重要だ。コース上で何かが起きる可能性もあるし、FIAが何かを変更しなければならないこともあるかもしれない。当然、我々にはまだ分からない」

    「現時点では未知の要素がたくさんある。だからこそ、最初は保守的に進めることが重要だと思う」

    初開催のF1スペインGPでアストンマーティンが狙うのは、金曜日からいきなり限界を追求することではない。まずマドリンクで確実に周回を重ね、路面、タイヤ、マシンへの理解を深める。そのうえで一歩ずつ限界を引き上げ、予選と決勝に備えることになる。

    波乱が起きれば、そのチャンスを逃さない。ただし、未知のサーキットだからこそ焦らない――クラックが掲げる「パニックにならない」という姿勢が、マドリンクでのアストンマーティンF1の週末を左右することになりそうだ。

  • 2026年F1スペインGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

    2026年F1スペインGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

    2026年F1第14戦スペインGPは、9月11日(金)からスペイン・マドリードに新設されたマドリンクで開催される。初日にフリー走行1回目(FP1)とフリー走行2回目(FP2)、2日目にフリー走行3回目(FP3)と予選、最終日の9月13日(日)に決勝レースが行われる。

    2026年にF1カレンダーへ加わったマドリンクでのスペインGPは今回が初開催となる。マドリードの市街地と常設区間を組み合わせたセミ・パーマネント型の新サーキットで、全ドライバー、全チームにとって未知の舞台での戦いとなる。

    マドリンクは全長5.416km、22のコーナーで構成され、決勝は57周で争われる。公道と私有地を利用したレイアウトは市街地サーキットと常設サーキットの性格を併せ持ち、高速区間から中低速コーナーまで多彩なセクションが盛り込まれている。

    最大の特徴はターン12の「モニュメンタル」と呼ばれるバンク付きコーナーだ。全長約550mに及び、最大24%のバンク角を持つF1カレンダー最長のバンク付きコーナーとなる。一方、最終セクターにはバクーを思わせる90度コーナーが連続し、コースを囲むウォールへの警戒も必要となる。

    スタート/フィニッシュラインからターン1までは約200mと短く、第1セクターは高速。そこから中低速コーナーを中心とするテクニカルな区間へと移行するため、マシンにはストレートスピードだけでなく、高速域の安定性と低速域でのトラクションを両立するセットアップが求められる。

    初開催だけに、実際の路面グリップやタイヤのデグラデーション、オーバーテイクの難易度など未知数の要素も多い。金曜日のFP1から各チームがどれだけ早くコース特性を把握し、シミュレーションとの違いを修正できるかが週末を左右することになりそうだ。

    2026年スペインGPでは、ピレリはC2、C3、C4の3種類を選択した。C2がハード、C3がミディアム、C4がソフトとして使用される。事前シミュレーションではタイヤにかかる負荷はシルバーストンやスパ・フランコルシャンに匹敵すると分析されている。

    ピレリはミドルレンジのコンパウンドを選ぶことで、高温時の過度なオーバーヒートを抑えるとともに、2ストップ戦略を促すことを狙っている。初開催のコースだけに、実走行で得られるデータによって決勝の最適戦略が大きく変化する可能性もある。

    マドリードで初めて開催されるF1スペインGP。未知のサーキットへの適応力、タイヤマネジメント、セットアップ、そしてウォールに囲まれた区間でのドライバーの正確性が、新たなスペインGPの初代勝者を決める重要な要素となる。


    2026年F1スペインGP スケジュール
    ■ 9月11日(金)
    フリー走行1:20:30~21:30(現地時間:13:30~14:30)
    フリー走行2:24:00~25:00(現地時間:17:00~18:00)

    ■ 9月12日(土)
    フリー走行3:19:30~20:30(現地時間:12:30~13:30)
    予選:23:00~24:00(現地時間:16:00~17:00)

    ■ 9月13日(日)
    決勝:22:00~(現地時間:15:00~)

    フジテレビNEXT 放送スケジュール(生放送)
    ■ 9月11日(金)
    フリー走行1:20:20~22:10
    解説:森脇基恭、山本雅史
    実況:室岡大晴

    フリー走行2:23:50~25:40
    解説:森脇基恭、山本雅史
    実況:室岡大晴

    ■ 9月12日(土)
    フリー走行3:19:20~21:10
    解説:森脇基恭、川井一仁
    実況:堀池亮介

    予選:22:50~27:00
    解説:森脇基恭、川井一仁
    実況:堀池亮介

    ■ 9月13日(日)
    決勝:21:20~27:00
    解説:森脇基恭、川井一仁
    実況:堀池亮介

    FOD 配信スケジュール
    FODでは2026年F1第14戦スペインGPをライブ配信する。また、フジテレビが8月19日に発表したシーズン後半戦の無料配信施策により、フリー走行1回目(FP1)、フリー走行2回目(FP2)、フリー走行3回目(FP3)は無料配信の対象となっており、FODへの登録なしで視聴できる。

    無料配信ではFOD限定のコメンタリーが使用される。

    ■ 9月11日(金)
    フリー走行1:20:20~(無料配信)
    フリー走行2:23:50~(無料配信)

    ■ 9月12日(土)
    フリー走行3:19:20~(無料配信)
    予選:22:50~

    ■ 9月13日(日)
    決勝:21:20~

    フジテレビは第12戦オランダGPから最終戦アブダビGPまで、フリー走行とスプリント予選をFODで無料配信する。スプリントが実施されないスペインGPでは、3回のフリー走行がすべて無料配信の対象となる。

    2026年に新設されたマドリンクで初開催されるF1スペインGPは、日本時間9月13日(日)22時に決勝がスタートする。初めてのコースで各チームがどのような勢力図を形成するのか、金曜日のフリー走行から注目の週末となる。

    マドリンク
    FORMULA 1 TAG HEUER GRAN PREMIO DE ESPAÑA 2026
    2026年 F1 スペイングランプリ
    サーキット名: マドリンク
    コース全長: 5.416km
    周回数:57
    レースディスタンス:308.524km
    ラップレコード:–

  • 角田裕毅 2027年F1レギュラー復帰へ強い決意「リザーブ継続は望んでいない」

    角田裕毅 2027年F1レギュラー復帰へ強い決意「リザーブ継続は望んでいない」

    角田裕毅が、2027年にF1のレギュラーシートへ復帰したいという強い意思を示した。2026年はレッドブルのリザーブドライバーを務めているが、ザントフォールトとモンツァ、そして今週末のマドリードでレーシングブルズから実戦に復帰したことで、再びフルタイムでレースを戦いたいという思いを強めている。

    26歳の角田裕毅は、負傷したアイザック・ハジャーの代役としてリアム・ローソンがレッドブル・レーシングから出場していることに伴い、レーシングブルズでローソンの代役を担当。

    F1初開催となるマドリンクでのスペインGPが今季3度目の出場となる。

    モンツァで入賞「ポジティブな印象を残せた」
    2025年末にF1のレギュラーシートを失った角田裕毅は、2026年をレッドブルのリザーブドライバーとして迎えた。

    しかし、夏休み中にハジャーが左手首を負傷したことで状況が変化した。ローソンがレッドブル・レーシングでハジャーの代役を務める一方、角田裕毅にはレーシングブルズからグランプリに復帰する機会が巡ってきた。

    ザントフォールトでは予選12番手から決勝11位とポイント獲得まであと一歩に迫った。そして、続くモンツァでは予選17番手だったものの、複数のペナルティによって15番グリッドからスタートし、決勝では10位まで順位を上げて今季初ポイントを獲得した。

    マドリードで2027年に向けてすでに他チームとの接触があるのかと質問された角田裕毅は、交渉についてはマネージャーに任せ、自分自身は走りに集中していると説明した。

    「モンツァでは、特にポイントを獲得できたことで、ポジティブな印象を残せたと思います。そういったことはマネージャーに任せています」

    「僕自身は自分のパフォーマンスにより集中していますし、それがそういったすべてのことにも役立つと思います」

    「僕の最優先はF1」
    角田裕毅は、2027年に向けた自身の最優先事項がF1であることも明言した。

    「僕の最優先はF1です。もちろん、レッドブルは4つのシートのうちのひとつを通じて、僕にもう一度走る機会を与えてくれました。それは素晴らしいことです」

    レッドブルはレッドブル・レーシングとレーシングブルズの2チーム、計4つのF1シートを持つ。今季はリザーブという立場になった角田裕毅だが、ハジャーの負傷をきっかけに、そのひとつで再びレースを戦う機会を得た。

    ザントフォールトとモンツァで実戦を経験し、さらにマドリードで3戦目を迎えるなかで、角田裕毅はフルタイムでF1を戦いたいという気持ちをあらためて確認した。

    角田裕毅

    2027年のリザーブ継続「望んでいません」
    2027年もリザーブドライバーとして過ごす可能性を受け入れるかと質問されると、角田裕毅は明確に否定した。

    「それは望んでいません。レースがしたいです。特にこの3レースを経験して、やっぱり僕はこのマシンを走らせたいんだと分かりました」

    2026年開幕時にはレギュラーシートを持たず、レッドブルのリザーブとしてF1を外から見ていた角田裕毅。しかし、実際にグランプリへ戻ったことで、自身が求めているものはより明確になった。

    目標は単発の代役参戦を重ねることではなく、2027年にフルタイムのF1シートを手にしてレギュラードライバーとしてグリッドへ戻ることにある。

    マドリンクで3戦連続のアピール機会
    その意味でも、今週末のF1スペインGPは角田裕毅にとって重要な一戦となる。

    ローソンは引き続き、左手首を負傷しているハジャーに代わってレッドブル・レーシングから参戦。そのため、角田裕毅はレーシングブルズでアービッド・リンドブラッドとコンビを組む。

    舞台となるマドリンクはF1初開催のサーキットであり、全ドライバーがほぼ同じ条件から週末をスタートする。モンツァに続いて結果を残すことができれば、2027年のレギュラーシート獲得に向けたさらなるアピールとなる。

    モンツァで「ポジティブな印象を残せた」と手応えを得た角田裕毅は、将来を巡る交渉をマネージャーに任せ、自身はパフォーマンスに集中する姿勢を貫く。「僕の最優先はF1」としたうえで、2027年のリザーブ継続については「望んでいません。レースがしたいです」と明言。3戦の実戦復帰を経て、F1レギュラー復帰への意思をこれまで以上に鮮明にしている。

  • ホンダF1 初開催マドリンクに期待「我々のパッケージにより適したサーキット」

    ホンダF1 初開催マドリンクに期待「我々のパッケージにより適したサーキット」

    ホンダF1は、2026年F1第14戦スペインGPの舞台となる初開催のマドリンクについて、「我々のパッケージにより適したサーキットになる」と期待を示した。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、オランダGPで投入したスペック2のパワーユニット(PU)で得た学びを生かし、マドリードではドライバビリティとエネルギーマネジメントをさらに最適化していくと説明した。

    初開催マドリンクは「様々な特性を併せ持つ」
    2026年シーズン第14戦となるF1スペインGPは、新設されたマドリンクを舞台に9月11日(金)に開幕する。初日はFP1とFP2、12日(土)にFP3と公式予選、13日(日)に決勝が行われる。

    マドリンクは、市街地セクションと常設セクションを組み合わせた新しいサーキットであり、全チームにとって未知の要素が多い週末となる。

    折原伸太郎は、初開催となるマドリンクについて次のようにコメントした。

    「F1初開催となるマドリンクは、市街地コースと常設コースを組み合わせた、様々な特性を併せ持つ新設サーキットです。我々にとってはこれまでと同様にドライバビリティが重要なポイントとなります」

    スペック2で得た学びをマドリードへ
    ホンダはオランダGPでスペック2のパワーユニットを投入。その後、特性の異なるザントフォールトとモンツァで2レースを戦い、新仕様についてデータを蓄積してきた。

    マドリンクでは、その経験を生かしながらPUのさらなる最適化を進める。特に重要になるのがドライバビリティとエネルギーマネジメントだという。

    「オランダGPでスペック2のパワーユニットを投入し、それぞれ特性の異なるサーキットで2レースを終えました。そこで得た学びを今週のマドリードでのレースに活かし、特にドライバビリティとエネルギーマネジメントの面で、さらなる最適化を進めていきます」

    ホンダF1 スペインGP

    「我々のパッケージにより適したサーキット」
    そして折原伸太郎は、マドリンクのコース特性について、ホンダの現在のパッケージとの相性に期待を寄せている。

    「総合的に見ると、マドリードは我々のパッケージにより適したサーキットになると考えています。週末を通して今ある中で最大限のパフォーマンスを引き出し、可能な限り良いポジションで戦えるよう取り組んでいきます」

    初開催のサーキットだけに、各チームが実走データを持たない状態からセットアップを構築することになる。ホンダF1にとっても、スペック2投入後に蓄積してきた知見を生かしながら、マドリンクでどこまでパフォーマンスを引き出せるかが注目される。

  • シャルル・ルクレール F1スペインGP出場にゴーサイン「100%大丈夫」

    シャルル・ルクレール F1スペインGP出場にゴーサイン「100%大丈夫」

    シャルル・ルクレールは、F1イタリアGPで喫した激しいクラッシュから順調に回復し、今週末にマドリードのマドリンクで開催されるF1スペインGPに出場できる状態であることを明らかにした。

    ルクレールはモンツァでの事故直後に目の見え方に異常を感じ、首にも痛みが残っていたことから、F1スペインGPへの出場可否を判断するため追加のメディカルチェックを受けていた。しかし、木曜日に「100%大丈夫」と宣言し、レース出場に問題がないことを強調した。

    モンツァのパラボリカで激しくクラッシュ
    ルクレールは前週のF1イタリアGP決勝で、2周目の最終コーナー、パラボリカでフェラーリのコントロールを失い、大クラッシュを喫した。

    突然リアがスナップしたことでマシンはコントロール不能となり、激しい衝撃を受けたルクレールはその場でレースを終えることになった。

    事故直後には衝撃で息を詰まらせたような様子も見られたものの、自力でマシンを降り、その後サーキット内のメディカルセンターで予防的な検査を受けた。

    当初の検査では大きな負傷は確認されなかったが、事故後には一時的に視界がぼやける症状があり、首にも痛みが残った。そのため、F1スペインGPを前に追加の検査と治療を受けていた。

    「100%大丈夫。月曜午後には良くなった」
    木曜日、ルクレールは現在の体調について問題はないと説明した。

    「100%大丈夫だよ。少し変な感じがして、少しめまいがしたのはクラッシュ直後だけだった。でも、月曜日の午後にはかなり早く良くなった」

    大きな衝撃を受けたことで、特に首には負担がかかっていたという。

    「首についてはかなり治療を受けた。衝撃の大部分を受けたのがそこだったからね。でも、今は調子がいいし、今週末に向けて準備はできている」

    事故直後は「片目が正常に機能していなかった」
    ルクレールは、F1スペインGPへの出場そのものを心配するほどの状態だったのかと尋ねられると、その可能性は考えていなかったと説明した。

    「いや、そこまでではなかった。月曜日には首の張りを感じていたし、おそらく少し痛みもあった」

    一方で、事故直後に起きた視覚の異常についても詳しく明かした。

    「視界については本当に短い時間だけだった。マシンに乗り込んだ直後、片方の目がちゃんと機能していなかったのかもしれない。でも、数秒後には完全に正常に戻った。だから、それほど心配はしていなかった」

    「大きな衝撃だったことは分かっていたし、もちろん身体にとってそういうことは決して良いことではない。でも、すぐにかなり普通に見えるようになった」

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    追加チェックを経てF1スペインGPへ
    ルクレールを巡っては、モンツァでのクラッシュ後、F1スペインGPに出場できるかどうかについて慎重な判断が求められていた。

    サーキットのメディカルセンターでの検査に加え、その後も状態を確認するための追加チェックが行われたが、ルクレール自身は体調が回復したことを強調。今週末の走行に向けて準備が整っているとした。

    フェラーリにとってF1イタリアGPは厳しい週末となった。ルクレールは決勝スタート直後にチームメイトのルイス・ハミルトンと接触し、その後2周目にクラッシュしてリタイア。母国レースで期待された結果を残すことができなかった。

    ルクレールによれば、ハミルトンとはレース後に話し合いを行い、オープニングラップで起きた一件についてはすでにわだかまりを解消しているという。

    モンツァでの大クラッシュによる身体への影響についても「100%大丈夫」と明言したルクレール。追加のメディカルチェックと首の治療を経て、今週末は新設されたマドリンクで初開催されるF1スペインGPに臨む。

  • F1スペインGP:タイヤ戦略とマドリンクの注目ポイント「今季最大の垂直荷重」

    F1スペインGP:タイヤ戦略とマドリンクの注目ポイント「今季最大の垂直荷重」

    2026年F1第14戦スペインGPで、マドリードの新サーキット「マドリンク」がF1世界選手権デビューを迎える。ピレリは、全長550mのバンク付きコーナー「モニュメンタル」が、今季のF1カレンダーで最も大きな垂直荷重をタイヤに与えるコーナーになると分析している。

    マドリンクは市街地と常設区間を組み合わせた全長5.416km、22コーナーのコースだ。

    タイヤにかかるエネルギーという観点ではF1カレンダーで上位5サーキットに入る厳しさとされ、初開催だけに金曜フリー走行で得られる実走データが週末の戦略を大きく左右することになる。

    全長550mの「モニュメンタル」が最大の難所
    マドリンク最大の特徴となるのが「モニュメンタル」と呼ばれる全長550mのターンだ。最大24%のバンクを備え、その長さと傾斜によって非常に大きな負荷がタイヤにかかる。

    ピレリによれば、マドリンクはタイヤに入力されるエネルギーの面でF1カレンダーのなかでも上位5コースに位置し、横方向の負荷はバルセロナやシルバーストンに匹敵する。

    なかでもモニュメンタルは、バンク角だけでなくコーナーそのものが長いことから、今季のF1カレンダーで最も高い垂直荷重を発生させるコーナーになるという。

    さらに、この特殊なレイアウトはタイヤのグリップという面でも大きな課題をもたらす。モニュメンタルをどのようなラインで攻略するかについては、その次のコーナーへの進入でどれだけ攻めることを優先するかによって、ドライバーごとに異なるアプローチが見られる可能性がある。

    ハードC2 ミディアムC3 ソフトC4を選択
    ピレリはF1スペインGPにC2をハード、C3をミディアム、C4をソフトとして持ち込む。

    スタート/フィニッシュラインからターン1まではわずか約200m。第1セクターは非常に高速で、その後はバンクの付いたターン12を含め、中低速コーナーが連続するセクションへと入っていく。

    ラップ終盤には、バクー市街地サーキットで見られるような90度コーナーが複数配置されており、ひとつのコースのなかに異なる性格を持つ区間が組み合わされている。

    スペインGP F1 マドリンク

    ピレリは3年前からシミュレーションを開始
    ピレリがマドリンクでタイヤにかかる負荷を分析する作業を開始したのは3年前だった。

    サーキット設計者から最終レイアウトに関する最初の情報が提供されると、ピレリはシミュレーションツールを使用してF1マシンが走行すると予想されるラインを特定。そこからタイヤに加わる負荷を算出した。

    サーキット完成後にはピレリのエンジニアが現地を訪れ、路面のマクロおよびミクロの粗さを測定。そのデータを用いてシミュレーションをさらに精密化し、各チームが初開催のF1スペインGPに備えるための技術資料を作成して共有した。

    新舗装は非常に滑らか グリップは低め
    マドリンクのアスファルトは非常に滑らかで、路面が生み出すグリップは比較的低いと予想されている。

    そのため、新しく舗装された路面に残りやすいほこりや油分を除去する目的で、高圧のウォータージェットによる処理が施された。これはシンガポールなど、ほかのF1開催地でも採用されている方法だ。

    新しい路面という不確定要素に加えて、実際のF1マシンによる事前テストが行われていないことも、チームにとって大きな課題となる。

    各チームは金曜のFP1で初めて実際のタイヤ挙動やデグラデーションを確認し、その結果をもとに残りの週末の走行プログラムを組み立てることになる。

    ソフト側のコンパウンドでデグラデーションが大きいことが判明した場合、決勝に向けてハードタイヤを温存する戦略を採用する可能性もある。

    高低差26m 標高約700mまで上昇
    マドリンクには高低差も存在する。コース最高地点はターン7で、標高は約700mに達する。

    ターン6からターン7へ向かう区間には最大8%の勾配があり、約10mの高低差を一気に上っていく。一方、コース最低地点はターン2で、ターン7との標高差は26mとなっている。

    気温については、前年の同じ週にマドリードで最高気温29度を記録している。ただし、サーキット自体が比較的標高の高い場所に位置していることから、ピレリは極端な高温になる可能性は低いとみている。

    マドリードでのF1開催は45年ぶり
    マドリンクでF1世界選手権が開催されるのは今回が初めてだが、マドリード地域でF1スペインGPが行われるのは初めてではない。

    1968年から1981年にかけて、マドリード中心部から約30kmに位置するハラマ・サーキットでスペインGPが9回開催された。

    ハラマで最多勝を記録しているドライバーは2勝のマリオ・アンドレッティで、コンストラクターではロータスが4勝で最多となっている。

    スペインGP全体ではこれまで5つのサーキットで計55回開催されており、ドライバーの最多勝はミハエル・シューマッハとルイス・ハミルトンの各6勝。コンストラクターではフェラーリが12勝で最多を記録している。

    スペインGP

    マドリード限定の表彰台キャップも登場
    ピレリはF1スペインGPに合わせて、マドリード限定デザインの「Podium Cap」も用意した。

    デザイナーのデニス・デコビッチがピレリ・デザインのために手掛けたもので、クラウン部分は全面ホワイト。つばの裏側には、スペインの首都マドリードを象徴するモチーフのひとつである北斗七星の7つの星があしらわれている。

    初開催となるマドリンクでは、チームもピレリも実走データを持たない状態で週末を迎える。滑らかな新舗装、カレンダー屈指のタイヤ負荷、そして今季最大の垂直荷重を生み出す「モニュメンタル」。FP1からどれだけ早く路面とタイヤを理解できるかが、F1スペインGPの勝負を左右する重要なポイントとなりそうだ。