エステバン・オコン ハースF1と2027年の将来を協議「今まさに話している」

エステバン・オコン ハースF1と2027年の将来を協議「今まさに話している」

エステバン・オコンは、2027年のF1シートを巡ってハースF1チームとの話し合いを開始したことを明らかにした。一方で、チームが他のドライバーをテストしていることについては問題視せず、「ドライバーが問題ではない」と強調している。

ハースF1では2027年のドライバーラインアップを巡る動きが注目されているが、オコンは自身の将来よりも、まずVF-26で続いている2台間のパフォーマンスのばらつきを解消することが最優先だと説明。

初開催となるマドリンクで行われるF1スペインGPでも、その問題への対応が重要になると語った。

2027年についてハースF1と交渉開始
オコンは、2027年の去就についてハースF1との話し合いがすでに始まっていることを認めた。

「もちろん、ここ数週間は将来について話し合っている。僕は2025年から小松さんとこのプロジェクトに加わることを決めた。当然、最初に話をするべきなのはこのチームだし、今まさにその話し合いをしている」

一方、ハースF1がTPC(旧型車テスト)プログラムを通じて他のドライバーを走らせていることについて、オコンは自身のシートに対する直接的な脅威とは捉えていない。

「でも、チームは望むのであれば、どんなドライバーでもテストすることができる。僕たちにはTPCプログラムがあり、それはチームにとって非常に重要だ。ある意味では収入源にもなっている」

そして、現在ハースが抱えている問題はドライバーラインアップではないとの考えを明確にした。

「ただ、チームの中ではドライバーが問題ではないことは明らかだ。僕たちは全員で同じ方向に向かって、マシンからもっと引き出そうとしている。僕もオリーも、パフォーマンスを発揮できるマシンがあれば、それを結果につなげている」

そのため、現段階では2027年のシートを巡る憶測に意識を向けるつもりはないという。

「今の僕が考えているのは、自分たちにできることから最大限を引き出すこと、マシンの問題を解決すること、この新しいサーキットを学ぶこと、そして、いい結果を出すことだけだ」

ハースVF-26のアップデートには好感触
ハースF1は前戦イタリアGPでVF-26にアップデートを投入した。オコンは、モンツァが新パーツを評価するには理想的なコースではなかったとしながらも、最初の感触はポジティブだったと振り返った。

「ポジティブだったと思う。アップデートを投入できたことは、明らかにチーム全体にとってプラスだった。もちろん、モンツァはそれをテストするにはベストなサーキットではなかったけど、あそこで投入できたことはとてもよかった」

しかし、アップデートとは別に、ハースにはシーズン序盤から続いている課題があるという。それが2台のマシン間でパフォーマンスを安定させられていないことだ。

「僕たちはまだ2台のマシン間の一貫性について取り組んでいる。それが今、僕たちを苦しめている部分だ。今週末に解決しなければならないことだと思う。でも、アップデート自体は非常にポジティブだったし、ここでどれだけのゲインをもたらしてくれるのか楽しみにしている」

「シーズン開幕から抱えている問題」
オコンによれば、同じ仕様のマシンでありながら、2台が同じようなパフォーマンスを発揮できない状況は今季を通して発生している。

「これは今シーズンの最初から僕たちが直面していることだ。僕も小松さんもオリーも、そのことは十分に理解している。マシンを健全な状態、つまり本来のパフォーマンスを発揮できる状態に持っていくことができれば、僕たちドライバーもそれぞれのガレージでパフォーマンスを発揮できる」

イタリアGPではベアマンのVF-26が期待どおりに機能した一方、オコン側では同じ状態を再現できなかったという。

「先週はオリーのマシンが僕たちの期待していたものを出していた。一方で僕の側ではそうではなかったけど、状況はかなり違っていた」

「例えばブダペストでは、その問題を抱えていたのはオリーの方だった」

こうした問題によって、通常のセットアップ作業ではなく、失われたパフォーマンスを取り戻すところから週末を始めなければならないケースが生じている。

「僕たちはそうしたことを把握しているし、現時点ではそれを解決することが最優先だ。こうした問題を抱えず、普通に週末をスタートして、単純にマシンのセットアップに取り組めるようにしたい」

「パフォーマンス面で最初から不足を抱えて、それを追いかけなければならなくなると難しくなる」

エステバン・オコン(ハースF1チーム)

3戦連続Q2も「望んでいる結果ではない」
それでもオコンは、直近のレースでハースF1が行ってきた仕事については一定の手応えを感じている。

「この状況だからといって、ここ数戦でチームがやってきたいい仕事が否定されるわけではない。僕たちは3戦連続でQ2に進んでいる。もちろんQ3ではないけど、僕自身はマシンから引き出せる最大限のものを引き出したと感じている」

「何も残していなかったと思う」

ただし、ハースF1が目指しているのはQ2進出ではなく、コンスタントにポイントを争える位置だ。

「もちろん、これは僕たちが望んでいる結果ではない。ポイントを争うためには、明らかにもっとパフォーマンスが必要だ」

「それでも『これが自分たちにあったマシンだった。そのマシンから最大限を引き出せたかもしれない』と言えることには満足できる」

「そこから、ここを改善しなければいけない、あそこに取り組まなければいけないと考えることができる。それが僕たちがやっていることだ。最近は僕たちの側でとてもいい仕事ができていると思う。だから、それを続けなければならない」

F1初開催マドリンク「リスクを取るほど報われる」
今週末のスペインGPは、マドリードに新設されたマドリンクで初めて開催される。オコンにとっても、全ドライバーがほぼ同じ条件からスタートする新しい挑戦となる。

「素晴らしいと思う。マドリードに来られたことも素晴らしいし、新しいサーキットを経験できることも素晴らしい。F1でまったく新しいコース、新しい場所に来るのは久しぶりだ」

市街地要素を持つマドリンクでは、壁との距離を詰めながら限界を探ることが重要になると予想している。

「もちろん、完全にクレイジーなサーキットだ。リスクとリターンが大きいし、速く走ろうとすれば壁に近づかなければならない。よりリスクを取ったドライバーが報われることになると思う」

さらに、過去のデータが存在しないことが、中団チームにとってチャンスにつながる可能性があると期待する。

「フェルナンドが言っていたように、分からないことがたくさんある。それはとてもいいことだと思う。中団のマシンにチャンスを与えてくれることを期待している」

「戦略にも未知の部分があるし、レース中に赤旗が出るかもしれない。それ以外にも何が起こるか分からない。そういう状況を僕たちが生かせればと思っている」

2027年のシートを巡ってハースF1との交渉が始まったオコンだが、本人が最優先に掲げるのはVF-26の問題解決だ。2台が本来の性能を安定して発揮できる状態を作り出し、ポイント争いへ戻ることが、自身の将来を切り開くうえでも重要な課題となる。