カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • アイザック・ハジャー 手首負傷でマルク・マルケスから助言「復帰を急ぐな」

    アイザック・ハジャー 手首負傷でマルク・マルケスから助言「復帰を急ぐな」

    アイザック・ハジャーは、手首の負傷によってF1オランダGPを欠場することになったが、その決断の裏ではレッドブルだけでなく、MotoGPで7度の最高峰クラス王者に輝いたマルク・マルケスからも「復帰を急がないように」と助言を受けていた。

    ハジャーは先週、トレーニング中に手首を負傷。本人はザントフォールトでのレース出場を望んでいたものの、レッドブルは将来への影響を考慮してリスクを冒さない方針を選択した。さらに、負傷後にハジャーが相談したマルケスも同じ考えを伝えたという。

    レッドブル「リスクを冒す理由はない」
    ハジャーの欠場に伴い、レッドブルではリアム・ローソンが代役を務め、レーシングブルズでは角田裕毅がF1復帰を果たした。

    レーシングブルズCEOのピーター・バイエルによれば、姉妹チームには金曜日の時点でドライバー変更の可能性が伝えられ、その後、火曜日に状況が大きく動いた。角田裕毅はギリシャで休暇を過ごしていたところに急きょ連絡を受け、ローソンは2025年中国GP後の降格以来となるレッドブルでの出場機会を得た。

    一方、ハジャーにとってザントフォールトは思い入れのある場所でもある。2025年のオランダGPでは自身初のF1表彰台を獲得しており、今年はその出来事をユーモラスに振り返るスペシャルヘルメットを用意していた。

    それだけに本人は出場への意欲を示していたが、レッドブルのチーム代表ローラン・メキースは、無理をさせる必要はないとの判断を強調した。

    「アイザックは大丈夫だ。彼についてリスクを冒す理由はまったくない」

    「彼は素晴らしいシーズンのスタートを切った。このマシンでガレージを出るたびに、セッションを重ねるたびに、そして週末を重ねるたびに、どんどん強くなっている」

    「我々は一切リスクを冒さない。今週末は回復に専念してもらい、できれば本当に早くマシンに戻ってきてもらいたい」

    マルク・マルケスも「復帰を急がない方がいい」
    ハジャーに同様の助言を送ったのが、MotoGP王者のマルク・マルケスだった。

    一見するとF1ドライバーとMotoGPライダーという異なる世界の2人だが、ハジャーとマルケスは理学療法士のカルロス・J・ガルシアを共通して起用している。このつながりから、ハジャーは手首を負傷した後にマルケスへ連絡を取った。

    そこでマルケスは、焦って復帰しないようハジャーに助言したという。また、特定の医療処置についても性急に決断すべきではないとの考えを伝えた。

    ハジャーはまだ若く、今後長いF1キャリアを築いていく可能性がある。そのためマルケスは、目の前の1レースへの復帰を優先するよりも、時間をかけて手首を適切に治すことが重要だと考えた。

    これは結果的に、レッドブルがハジャーに伝えた方針とも一致していた。

    マルク・マルケス

    自身も度重なる負傷を経験したマルケス
    マルケスの助言には、自身の長い負傷経験という背景がある。

    MotoGPで数々の大事故を経験してきたマルケスは、右上腕骨や右手親指の骨折、両肩の脱臼、さらには複視など、キャリアを通じてさまざまな負傷に苦しんできた。

    特に右上腕骨の負傷では復帰まで長期間を要しており、早期復帰を目指すことのリスクを身をもって経験している。それだけに、若いハジャーに対して短期的な復帰よりも完全な回復を優先するよう促したことには重みがある。

    F1イタリアGPでの復帰が目標
    次の焦点は、ハジャーがいつレッドブルのRB22に復帰できるかだ。

    レッドブルは現時点で復帰時期について正式な判断を下すには早すぎるとしているが、9月4~6日に開催されるF1イタリアGPでの復帰を目標としている。

    メキースは「まだ確実にそう言うには早すぎるが、モンツァで復帰させることが我々の目標だ」と説明した。

    高速コースのモンツァはカレンダーの中では身体的負担が比較的小さいサーキットだが、その翌週には新設のマドリンクでマドリードGPが控えている。連戦を考えても、中途半端な状態で復帰させないことが重要になる。

    オランダGPへの出場を望んでいたハジャーにとって欠場は悔しい決断となったが、レッドブルと、数々の負傷から復帰してきたマルケスの意見は一致した。目先の1戦ではなく今後のキャリアを優先し、まずは手首を完全に回復させることが最優先となる。

  • レッドブルF1 ハジャー代役にローソンを選択「リンドブラッド昇格も候補だった」

    レッドブルF1 ハジャー代役にローソンを選択「リンドブラッド昇格も候補だった」

    レッドブル・レーシングが2026年F1オランダGPで負傷したアイザック・ハジャーの代役にリアム・ローソンを起用した舞台裏について、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが明かした。アービッド・リンドブラッドをレッドブルに昇格させる案も候補に挙がっていたという。

    ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することになり、レッドブルはレーシングブルズからローソンを招集。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーの角田裕毅が入り、F1復帰を果たした。

    リンドブラッドのレッドブル昇格も選択肢
    オランダGPのFP1終了後、Sky Sports F1のインタビューに応じたパーメインは、ローソンではなくリンドブラッドをレッドブルに昇格させる可能性もあったのかと質問され、「あったと思う」と認めた。

    そのうえで、最終的にローソンが選ばれた最大の理由として経験を挙げた。

    「そういう可能性はあったと思う。ただ、現実的に考えればリアムを選ぶことになる。リアムはレッドブルのドライバーだし、今年はアービッドよりわずかに先を行っている。より経験のあるドライバーを選ぶことが、彼らにとって正しい判断だったと思う」

    ローソンは2025年シーズン序盤にレッドブル・レーシングから2戦に出場した経験があり、その後レーシングブルズへ戻った。今回のオランダGPでは、ハジャーの負傷によって再びレッドブルのマシンをドライブする機会を得ることになった。

    パーメインは、同じ陣営の別チームでレースをしているドライバーを代役として起用すること自体は、F1では特別に珍しい判断ではないと説明。2020年のサヒールGPで、メルセデスが新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役として、当時ウィリアムズに所属していたジョージ・ラッセルを起用したケースを例に挙げた。

    「チームが自分たちのドライバーを起用するのは、たとえそのドライバーが別のチームで走っていたとしても、かなり普通のことだと思う」

    「以前バーレーンでルイスが新型コロナウイルスに感染したときも、メルセデスはジョージをウィリアムズから連れてきて乗せた。だから今回レッドブルが行ったことも、自然な判断だと思う」

    アービッド・リンドブラッド

    パーメインとメキースが協議「正しい判断」
    ハジャーの代役を誰にするかについては、レッドブル・レーシングとレーシングブルズの間でも話し合いが行われた。

    59歳のパーメインは、自身やローソンに大きな決定権があったわけではないとしながらも、ローソンを起用するという結論を支持している。

    「我々もこの件について話し合った。私に非常に大きな影響力があったとは言わないし、リアム自身にもそれほど大きな影響力があったとは思わない。ただ、間違いなく正しい判断だったと思う」

    また、ローソンが選ばれたことでレッドブル昇格の機会を逃す形となったリンドブラッドについても、決定を受け入れていると説明した。

    「アービッドもまったく問題にしていない。彼は状況を完全に理解しているし、今いる場所で満足していると思う」

    インタビューでは、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースがローソン起用を決定したのかとも質問された。

    これに対してパーメインは、メキース単独の判断だったという見方を否定。両チームで協議した結果だったことを明かした。

    「ローランの決定だったとは言いたくない。我々で話し合って、これが正しい判断だということで双方が合意した」

    ハジャーの負傷によって急きょ必要となったレッドブルの代役選びでは、リンドブラッドの昇格も選択肢に入っていた。しかし、レッドブルでの実戦経験を持ち、今季もリンドブラッドよりわずかに先行しているローソンを起用することが、両チームにとって最も現実的な結論となった。

  • マックス・フェルスタッペン F1オランダGP初日「グリップとバランスが難しい」

    マックス・フェルスタッペン F1オランダGP初日「グリップとバランスが難しい」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1オランダGPのスプリント予選を6番手で終え、レッドブル・レーシングがRB22のグリップとバランスに苦戦した原因を理解する必要があると語った。

    母国ザントフォールトで注目を集めるフェルスタッペンだが、土曜日の24周のスプリントは3列目からスタートする。

    スプリント予選ではポールポジションを獲得したジョージ・ラッセルから0.5秒以上の差をつけられ、上位争いに加わることができなかった。

    フェルスタッペン「グリップを見つけるのが難しかった」
    2026年シーズンは新レギュレーションへの対応に苦しんだレッドブル・レーシングだが、直近4戦ではフェルスタッペンが3度の表彰台を獲得するなど、パフォーマンスには改善の兆しが見えていた。

    しかし、夏休み明け最初の週末となるザントフォールトでは、金曜日からRB22のバランスに課題を抱えた。

    「まあ、1台(7番手のルイス・ハミルトンのフェラーリ)は上回れたと思う。でも、グリップとバランスを見つけるのが少し難しかった」

    フェルスタッペンはスプリント予選を振り返った。

    ザントフォールトではスプリントフォーマットが採用されているため、通常のグランプリ週末とは異なり、マシンをコース上で確認できるフリー走行はFP1の1時間だけだった。その限られた時間のなかでセットアップをまとめなければならず、レッドブルは最適なバランスを見つけ切れなかった。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    わずか1時間のFP1がセットアップを難しく
    スプリント週末ではFP1終了後にマシンがパルクフェルメ状態となるため、スプリント予選を前に大幅なセットアップ変更を行うことはできない。

    特にザントフォールトは高速コーナーとバンク角の大きなコーナーが連続し、マシンの前後バランスへの要求が高い。わずかなセットアップのずれでもドライバーの自信やタイヤから引き出せるグリップに影響しやすい。

    フェルスタッペンが指摘した「グリップ」と「バランス」の不足は、単純なストレートスピードではなく、RB22を狙ったウインドウに入れられていなかったことを示している。

    レッドブルに必要なのは原因の理解
    フェルスタッペンにとって重要なのは、6番手という結果そのものよりも、なぜ期待したバランスを得られなかったのかを把握することだ。

    2026年のレッドブルはシーズン序盤こそ新レギュレーションへの適応に苦戦したものの、直近では競争力を高めてきた。だからこそ、母国戦で再びトップとの差が0.5秒以上に広がったことは、チームにとって分析すべきポイントとなる。

    一方で、スプリントは24周と短く、スタートやタイヤの状態によって順位が動く可能性はある。フェルスタッペンは3列目6番グリッドから、まずは上位勢との差をどこまで縮められるかを探ることになる。

    ザントフォールトでは過去3勝を挙げているフェルスタッペンだが、2026年はまだグランプリでの勝利がない。母国ファンの前で流れを変えるためにも、スプリントで得られるデータを生かし、決勝に向けてRB22のバランス問題をどこまで改善できるかが重要になりそうだ。

  • アイザック・ハジャー 手首骨折は「軽いひび」 F1イタリアGPで復帰見込み

    アイザック・ハジャー 手首骨折は「軽いひび」 F1イタリアGPで復帰見込み

    レッドブルのアイザック・ハジャーがF1オランダGPを欠場する原因となった手首の負傷について、より詳しい状況が明らかになった。負傷は軽度の骨折とみられ、順調に回復すれば9月6日のF1イタリアGPで復帰できる見通しだという。

    ハジャーはF1のサマーブレイク中、トレーニングの一環として行っていたボクシングで手首を負傷。ザントフォールトでのオランダGPを欠場することになり、レッドブルではリアム・ローソンが代役を務めている。

    ハジャーの負傷は「軽いひび」 悪化を避けるため欠場
    Sky Sports F1のクレイグ・スレーターによると、ハジャーの負傷は当初懸念されたほど深刻なものではなく、手首に生じた軽度の骨折だという。

    「ハジャー陣営からもう少し詳しい話を聞くことができた」とスレーターはオランダGPの中継で説明した。

    「負傷したのは先週後半で、通常のトレーニングセッション中だったと考えられている。彼は週に3日ジムで行っているものと違うことをしていたわけではない」

    ハジャーは普段からトレーニングの一環としてミット打ちやボクシングを取り入れている。ただし、パンチを打った瞬間に負傷したわけではなかったという。

    「彼は普段からミット打ちやボクシング、バッグを叩くトレーニングをしている。ただ、バッグを叩いたときに痛みを感じたわけではない。翌朝になって違和感に気づき、医師の診察を受けた」

    診察の結果、手首にわずかな骨折が確認された。

    「軽い負傷で、ヘアラインクラック(ごく細いひび)だ。チームドクターに相談し、手の専門医にも診てもらった。今週末レースに出ないのは、状態を悪化させるリスクを避けるための予防措置だ」

    つまり、オランダGP欠場は長期離脱を余儀なくされるほど深刻な負傷によるものではなく、今後の悪化を防ぐことを優先した判断ということになる。

    負傷に気づいたのは翌朝 ボクシング中の直接的な事故ではない
    今回の負傷については、ハジャーがボクシングのトレーニング中にパンチを打って手首を骨折したとの見方もあった。しかし、スレーターが得た情報では、明確な負傷の瞬間は確認されていない。

    「少し奇妙なケースだった。ただ、バッグを叩いて手を痛めたということではない。翌朝になって症状が出てきたものだ」

    ハジャー自身も金曜日にはザントフォールトのF1パドックを訪れており、現地で姿を見せている。その際には左手を袖で覆っていた。

    こうした状況からも、完全な安静や長期療養を必要とする重傷ではないとみられる。一方、F1マシンのステアリングから手首にかかる負荷は大きく、わずかな骨折でも悪化すればその後のレース出場に影響する可能性がある。そのためレッドブルはザントフォールトで無理をさせない判断を下したと考えられる。

    9月6日のF1イタリアGPで復帰する見込み
    現時点で最も重要なのは、ハジャーの復帰時期だ。スレーターによれば、順調に回復すれば次戦イタリアGPには出場できると考えられている。

    「彼はレースウイークエンド中もここにいる予定だ。すべて順調にいけば、モンツァには戻ってこられるはずだと聞いている」

    オランダGPの次戦となるF1イタリアGPは9月6日にモンツァで決勝が行われる。ザントフォールトを欠場することで約2週間の回復期間を確保できるため、現時点ではモンツァでの復帰が有力視されている。

    ただし、これは正式な出場決定ではない。手首の回復状態を確認したうえで最終的な判断が下されることになる。

    マルク・マルケスも「復帰を急がないように」と助言
    フランスのCanal+によると、MotoGPで数々の負傷を経験してきたマルク・マルケスもハジャーに対し、手首の回復を急がないよう助言したという。

    モータースポーツでは手や手首への負傷がドライビングに直接影響する。特にF1では高速コーナーで大きなステアリング荷重がかかるほか、縁石からの衝撃も手首を通じて伝わる。軽度の骨折であっても、十分に治癒しない状態で復帰すれば悪化するリスクがある。

    レッドブルがオランダGPでハジャーを休ませた背景にも、1戦の出場を優先して負傷を長引かせるより、完全な回復を待つ方が得策との判断がある。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    ローソンがレッドブル 角田裕毅がレーシングブルズで代役
    ハジャーの欠場によって、レッドブルのドライバーラインアップも急きょ変更された。

    リアム・ローソンは、英国に戻った直後にレーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインから連絡を受けたという。

    「文字どおり着陸したばかりで、まだ飛行機から降りてもいなかった」とローソンは振り返った。

    「休暇を終えて英国に戻り、当然レーシングブルズでの準備をするつもりだった。アランから電話がかかってきて、何が起きているのかを説明された。それで僕の1週間の予定は一気に変わった」

    ローソンがレッドブルへ移ったことで空いたレーシングブルズのシートには角田裕毅が起用された。結果としてハジャーの負傷は、ローソンのレッドブル復帰と角田裕毅のF1復帰という2つのドライバー変更につながった。

    ハジャーの負傷は「軽いひび」とされ、オランダGP欠場はあくまで悪化を防ぐための予防措置とみられている。現時点ではモンツァでのF1イタリアGP復帰が期待されているが、焦って復帰することなく、手首がF1マシンの負荷に耐えられる状態まで回復しているかが最終判断のポイントとなる。

  • リアム・ローソン レッドブルF1復帰初日は11番手「マシンの感触はかなりいい」

    リアム・ローソン レッドブルF1復帰初日は11番手「マシンの感触はかなりいい」

    リアム・ローソンは、2026年F1第12戦オランダGPでレッドブル・レーシング復帰初日を終え、マシンへの適応に手応えを示した。スプリント予選はSQ2敗退の11番手に終わったものの、「上位に行けるポテンシャルがあった」と振り返っている。

    アイザック・ハジャーの負傷を受けて急きょレッドブルから出場することになったローソンにとって、2025年シーズン序盤以来となる同チームでの実戦だった。

    限られた準備時間のなかでも早い段階からペースを示し、SQ1ではチームメイトのマックス・フェルスタッペンを上回った。

    SQ1ではフェルスタッペンを上回る
    ローソンのレッドブル復帰が決まったのはオランダGP開幕直前だった。ハジャーがサマーブレイク中のトレーニングで手首を負傷して欠場することになり、レーシングブルズからローソンが昇格。空いたレーシングブルズのシートには角田裕毅が起用された。

    2025年開幕から2戦のみレッドブルをドライブしたローソンにとって、今回は約1年半ぶりのレッドブルでのF1レース出場となった。

    それでもスプリント予選では序盤から競争力を発揮。SQ1を突破し、タイムではフェルスタッペンを上回った。しかしSQ2では周囲のドライバーほどタイムを伸ばすことができず、11番手で敗退。SQ3進出まであと一歩という結果になった。

    「そうだね。正直、自分でもまだよく分からない。もちろん、興味深い一日だった」

    SQ3に進めなかったことへのフラストレーションを問われたローソンはそう語った。

    「普通なら予選が進むにつれて改善していくものだけど、僕たちはSQ1をかなり強い形でスタートして、その後、ほかのみんなと同じようなステップを踏むことができなかった。そこは調べる必要がある」

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    「マシンの感触はかなりいい」
    一方で、急きょ乗ることになったレッドブルのマシンそのものについては好感触を得ているという。

    「今日はもちろん学ぶことがたくさんあった。でも今のところ、正直に言えばマシンの感触はかなりいい」

    「予選中も問題なく感じていたし、SQ3には進めると思っていた。だから残念だね」

    わずか1日の走行ながらマシンへの適応を進められたことは、残りの週末に向けても前向きな材料だとローソンは考えている。

    「間違いなくそうだ。予選に向けて問題を修正して、すべてをまとめられるようにしたい」

    「今日は間違いなく上位に行けるだけのポテンシャルがあった。だからこそフラストレーションがある」

    レーシングブルズ勢に挟まれて11番手
    土曜日のスプリントでローソンは11番グリッドからスタートする。興味深いことに、その前後を自身が普段所属するレーシングブルズの2台が固める形となった。

    10番手にはアービッド・リンドブラッド、12番手には角田裕毅が並び、ローソンはレーシングブルズ勢に挟まれて6列目からスタートする。

    急なレッドブル復帰となった初日からSQ1でフェルスタッペンを上回り、マシンにも好感触を得たローソン。結果こそ11番手にとどまったが、本人が語る「上位に行けるポテンシャル」を土曜日のスプリントと決勝予選で結果につなげられるかが注目される。

  • アイザック・ハジャー 手首骨折からF1イタリアGP復帰目指す 全治期間は不明

    アイザック・ハジャー 手首骨折からF1イタリアGP復帰目指す 全治期間は不明

    アイザック・ハジャーは、手首の負傷によって2026年F1オランダGPを欠場することになったが、2週間後にモンツァで開催されるイタリアGPでの復帰を目指していると報じられている。ただし、負傷の全治期間やイタリアGPへの出場が可能かどうかについて、レッドブル・レーシングから具体的な発表はない。

    ハジャーの負傷については、Sky F1のクレイグ・スレーターが、トレーニング中にジムで砂の入った重いサンドバッグを殴った際に手首を骨折したと報道。

    レッドブルは「手首の負傷」とだけ発表しており、骨折の程度や治療方法、復帰までに必要な期間については明らかにしていない。

    次戦モンツァでの復帰を目指すと報道
    talkSPORTは、ハジャーがイタリアGPでの復帰を目指していると伝えている。オランダGPは8月21~23日に開催され、次戦イタリアGPは9月4~6日にモンツァで行われるため、ハジャーには約2週間の回復期間がある。

    Sky Sportsも、オランダGPを欠場したハジャーについて「次戦イタリアGPまでさらに2週間の回復期間がある」と伝えている。ただし、モンツァで実際にレースへ復帰できるとの確定情報はなく、現時点では回復状況を見ながら判断されることになる。

    レッドブルはハジャーの欠場を発表した際、負傷について次のように説明した。

    「オラクル・レッドブル・レーシングのドライバー、アイザック・ハジャーは夏休み中に手首を負傷し、2026年オランダGPに出場できなくなった」

    「今週末はリアム・ローソンを迎え、RB22で代役を務めてもらう。チームはアイザックの一日も早い回復を願うとともに、急な要請に応じてくれたリアムに感謝している」

    この声明ではオランダGP以降について触れられておらず、ハジャーがいつレッドブルのコックピットに戻れるのかは明らかにされていない。

    アイザック・ハジャー ボクシング

    骨折の程度や全治期間は明らかにされず
    今回の負傷について新たな情報を伝えたSky F1のスレーターによれば、ハジャーは普段からフィジカルトレーニングにボクシングを取り入れており、ジムで重いサンドバッグを打った際に手首を骨折したという。

    「彼はボクシングが好きだ。少なくともトレーニングの一部としてボクシングを取り入れている。子どものころにもボクシングをやっていた」

    「ジムで重いサンドバッグを殴った際に手首を骨折した。私が把握しているところでは、そのバッグには砂が入っていた」

    しかし、どの骨をどの程度損傷したのかについては報じられていない。手術を受けたかどうかも不明であり、現段階で具体的な全治期間を判断できる情報はない。

    F1ドライバーの場合、手首はステアリング操作だけでなく、縁石を通過した際の衝撃やマシンから伝わる振動を受ける部位でもある。そのため、日常生活で支障がなくなるだけではなく、F1マシンを安全にドライブできる状態まで回復しているかどうかが復帰判断では重要になる。

    ローソンと角田裕毅が代役参戦
    ハジャーのオランダGP欠場を受け、レッドブル・レーシングはレーシングブルズからリアム・ローソンを昇格させ、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして起用した。

    さらにローソンが離れたレーシングブルズには、レッドブルのリザーブドライバーを務めていた角田裕毅が入り、アービッド・リンドブラッドとコンビを組む。

    現時点では、このドライバー変更はオランダGPについて発表されたものにとどまっている。ハジャーがモンツァで復帰できなければ、レッドブル陣営がイタリアGPでも同じ布陣を継続するのかが次の焦点となる。

    ハジャーはイタリアGPでの復帰を目指していると報じられているものの、全治期間は公表されておらず、モンツァへの出場はまだ確定していない。今後は手首の回復状況とともに、レッドブルがイタリアGPに向けてどの段階で出場可否を判断するかが注目される。

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1残留の舞台裏「移籍より引退に近かった」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1残留の舞台裏「移籍より引退に近かった」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・レーシングとの契約を2030年末まで延長する以前、自身の将来について迷っていた最大の理由が他チームへの移籍ではなく、F1そのものを続けるかどうかだったことを明かした。

    2026年F1第12戦オランダGPを前に、レッドブルはフェルスタッペンとの新たな4年契約を発表。長く続いてきた将来を巡る憶測に終止符が打たれたが、ザントフォールトで行われたFIA木曜記者会見では、その決断に至るまでのフェルスタッペンの考えが語られた。

    将来への迷いは「F1を続けるかどうか」
    フェルスタッペンはまず、レッドブルと新たな契約を結ぶことが難しい決断だったのかと質問された。

    「いや、それほどストレスのあることではなかった。正しい決断だったと思っている」

    「チームのなかでは本当に居心地がいいし、今後数年で再びトップに戻れるという強い信念を僕たちは持っている」

    フェルスタッペンは2016年途中に当時のトロロッソからレッドブルへ昇格して以来、長年にわたって同チームの中心的存在として戦ってきた。今回の契約延長によって、その関係は少なくとも2030年末まで続くことになった。

    一方、今季序盤には自身の将来について迷いがあることも示唆していた。そこで「シーズン序盤には将来について確信が持てていなかった。何が変わったのか」と質問されると、フェルスタッペンは重要な事実を明かした。

    「主に、実際にF1を続けるかどうかということだった」

    つまり、フェルスタッペンが検討していたのは単純にレッドブルを離れて別のF1チームへ移籍することではなく、F1でのキャリアそのものを今後も続けるのかという、より根本的な問題だったということだ。

    F1のルール改善も継続決断の要因
    フェルスタッペンはこれまで、F1のレギュレーションやスポーツの方向性について率直な意見を口にしてきた。

    今回の会見でも、F1を続ける決断に至った背景として、ルールの方向性に変化が見えてきたことを挙げた。

    「でも、ルールは少しずつ良くなってきている。そういう意味では、僕もそれを受け入れてやっていこうと思えるようになった」

    F1で走ることそのものへの情熱を失ったわけではない。一方で、自身が望むレースのあり方とF1が進む方向との間にどの程度折り合いをつけられるかは、フェルスタッペンにとって重要な判断材料となっていたことがうかがえる。

    そして、その先にある大きな節目としてフェルスタッペンが挙げたのが2030年だ。

    「できれば2030年になったとき、V8エンジンが導入される可能性も含めて、もう一度考える機会が出てくると思う」

    今回の新契約が2030年末までとなったなか、フェルスタッペンはその先のF1について、将来のエンジン規則を含めたスポーツの方向性を見ながら判断する考えを示した。

    他チームからのオファーには「重要ではない」
    近年、フェルスタッペンを巡っては他チームへの移籍が繰り返し取り沙汰されてきた。

    しかし、今回の会見でフェルスタッペンが語った内容からは、本人にとって最大のテーマが「どのF1チームで走るか」ではなかったことが見えてくる。

    フロアからは、マネジメント側が他チームから具体的なオファーをフェルスタッペンに提示する段階まで話が進んでいたのかという質問も出た。

    これに対してフェルスタッペンは、レッドブル側との話し合いについて説明した。

    「とてもオープンで、透明性のある話し合いだった」

    「ローランやオリバー、株主のみんなとも非常にいい関係にある。僕にとっては大きなひとつの家族のように感じているし、その一員でいられることをとても幸せに思っている」

    ここでフェルスタッペンが挙げたのは、レッドブル・レーシングCEO兼チーム代表のローラン・メキースや、レッドブルの経営陣らとの関係だ。

    「もちろん、この数カ月はチームがこれからどう進んでいくのか、今後数年間の計画やアイデアについて話をしてきた。僕には常にとてもオープンな形で伝えられてきたし、僕はそういうところが好きなんだ」

    「彼らが達成しようとしていることも気に入っている。だから僕も、その将来の一部でいたいと思った」

    それでも「他チームについては?」と追及されると、フェルスタッペンは「それは重要ではない」と回答。「あなたにとっては重要ではない?」と重ねて聞かれても、「僕にとってはね」と答えた。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    「レッドブルで永遠に走る」が以前からの目標
    フェルスタッペンとレッドブルの関係は、単なる長期契約だけでは説明できないものになっている。

    2030年まで走れば、レッドブルのドライバープログラム時代も含めて非常に長い関係になることを指摘され、その「秘訣」を尋ねられたフェルスタッペンは、故ディートリッヒ・マテシッツとの過去の会話を明かした。

    「ディートリッヒがまだ生きていたころから、僕は彼に『僕の目標は、もちろんレッドブルで永遠にレースをすることだ』と言っていた」

    「だから、いい方向に進んでいると思う」

    フェルスタッペンにとって、ひとつのチームでF1キャリアを全うするという考えは、今回の契約交渉で突然生まれたものではない。レッドブル創業者のマテシッツが存命だった時代から抱いていた目標だったという。

    F1キャリア最後のチームもレッドブルか
    その言葉を裏付けるように、フェルスタッペンはレッドブルが自身にとって最後のF1チームになる可能性についても明確な答えを示している。

    2030年以降に期待するV8エンジンが実現しなかった場合でも、レッドブルがF1キャリアを終えるチームになるのかと質問されると、フェルスタッペンは答えた。

    「そうだね」

    ただし、2030年の契約満了時点で引退すると決めているわけではない。

    「2031年に何が起きるのかはまったく分からない。でも、そうだね。おそらく重要なのは、その時点でこのスポーツがどこへ向かっているかということだと思う」

    2030年以降について判断する際にも、別のF1チームへの移籍が中心的なテーマになるのではなく、F1自体が自分にとって走り続けたいカテゴリーであるかどうかが重要になるという姿勢を示している。

    F1以外のレースへの挑戦も継続
    一方で、フェルスタッペンはF1だけに活動を限定するつもりもない。

    新契約でもF1以外のカテゴリーに挑戦する自由を維持したかったのかと問われると、「そうだ。それは間違いなく、これからも続けたいことだった」と答えた。

    ただし、実際にどのレースへ出場できるかについてはF1カレンダー次第になると説明している。

    具体的に出場したいレースを尋ねられると、「大きな耐久レースは全部だね。24時間レース全般。そういうレースを走れたらクールだと思う」と語った。

    フェルスタッペンはF1を続けながら、耐久レースをはじめとする別カテゴリーへの挑戦にも強い意欲を持ち続けている。

    2030年までレッドブルと歩むことを決めたフェルスタッペンだが、その決断の裏側にあったのは他チームとの比較ではなく、「F1を続けるかどうか」という選択だった。レッドブルへの信頼とチームの将来計画、そしてF1の今後の方向性を見極めたうえで継続を選んだ一方、2030年以降については依然として白紙だ。少なくとも現時点で、別のF1チームへ移ることよりも、レッドブルで走り続けるか、F1そのものから離れるかという考えの方がフェルスタッペンの将来像に近いようだ。

  • リアム・ローソン レッドブルF1再昇格に「厳しい週末になる」 RB22初挑戦へ

    リアム・ローソン レッドブルF1再昇格に「厳しい週末になる」 RB22初挑戦へ

    リアム・ローソンは、2026年F1オランダGPでレッドブル・レーシングに復帰することについて「厳しい週末になる」と覚悟を示す一方、「とてもエキサイティングでもある」と語った。

    手首を負傷したアイザック・ハジャーの代役として急遽RB22をドライブするローソンにとって、レッドブルでのF1参戦は2025年以来となる。昨年はわずか2戦でレーシングブルズへ降格したが、今回は24歳となり、より多くのレース経験を積んだ状態で再びトップチームのマシンに乗る。

    ハジャー負傷で突然巡ってきたレッドブル復帰
    アイザック・ハジャーはサマーブレイク中に手首を負傷し、オランダGPを欠場することが決定。レッドブル・レーシングはレーシングブルズでレースを続けていたローソンを代役として起用し、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーの角田裕毅が入ることになった。

    ローソンにとって今回の起用は、2025年序盤以来となるレッドブル・レーシングへの復帰だ。

    2025年、ローソンはセルジオ・ペレスの後任としてレッドブルのレギュラーシートを獲得したものの、わずか2戦で降格。角田裕毅との直接的な入れ替えでレーシングブルズへ戻された。

    それから約1年半。2026年シーズン前半にレーシングブルズで好調な走りを見せてきたローソンに、思わぬ形で再びレッドブルのマシンをドライブする機会が巡ってきた。

    「もちろん、この週末を迎えるにあたって予想していたことではない。でも、いい機会だ」

    ローソンはザントフォールトで行われた木曜日のメディアデーでそう語った。

    「今年はここまでかなりいいシーズンを送れている。僕としては、違うマシンではあるけど、この週末もそれを続けることだけに集中している。それが今の僕のフォーカスだ」

    2025年より「F1でずっと快適に感じている」
    昨年レッドブルをドライブしたときと比較して自信が増しているかと聞かれると、ローソンはF1で積み重ねてきた経験の大きさを強調した。

    「全体的に見れば、間違いなくそうだ。単純にF1にいるという意味でもね」

    「それからさらに多くのレースを経験してきた。このスポーツでレースをすることに、以前よりずっと快適さを感じている。でも、間違いなく非常に厳しい週末になると思う」

    最大の問題は、準備時間が極めて限られていることだ。

    2026年のオランダGPはスプリントフォーマットで開催されるため、ローソンがRB22に慣れるために使えるフリー走行は金曜日の1セッションしかない。その後、すぐにスプリント予選へ臨むことになる。

    「スプリントの週末だから、明日はかなり速いペースで学んでいかなければならない」

    「でも、そこに集中しているし、昨日シミュレーターでやろうとしていたのもそれだ。学習のプロセスをできる限り速めることができれば、それだけ週末の助けになる」

    休暇から帰国した飛行機の中で突然の連絡
    レッドブル復帰を知らされたのも突然だった。

    ローソンはサマーブレイクの休暇を終えて月曜日に戻ってきたばかりだったという。飛行機が到着した直後、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインから電話が入った。

    「休暇から戻って月曜日に着陸したばかりだった。電話がかかってきて、本当にまだ飛行機から降りてもいない状態でアラン(パーメイン)と話していた。そして基本的に、そこで知らされた」

    その瞬間から、ローソンの1週間の予定は完全に変わった。

    「その週に予定していたことが、一気にレッドブルの準備へ変わった」

    「厳しくなると思う。もちろんマシンには違いがある。でも明日はできるだけ早く、できるだけ多くのことを学ぼうと思っている」

    限られた時間の中でも、できる準備はすべて済ませたという。

    「僕としては、自分にできる準備をすべてやったと思えることが大事で、実際にそう感じている。厳しいものになるという事実を受け入れたうえで、それ以外では楽しもうとも思っている」

    「過去に走って楽しめたサーキットだし、もちろんここでレースをするのも今回が最後になる。だから週末を楽しみたい。でも、間違いなくいくつものチャレンジに直面すると思う」

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    最大の課題は初めて乗るRB22への適応
    ローソンが最大のチャレンジとして挙げたのは、やはりRB22への適応だ。

    「おそらく新しいマシンだと思う。それに伴う他のすべてのこともある。かなり厳しいものになる一方で、とてもエキサイティングでもある」

    レーシングブルズのマシンとは特性の異なるRB22に乗り込み、わずか1時間のフリー走行で感覚をつかまなければならない。

    「明日を最大限に活用したい。フリー走行の最初にマシンへ乗ったときは、かなり馴染みのない感覚になるだろうし、慣れるまで少し時間が必要だと思う」

    そのためローソンは、スプリント予選やスプリントそのものもRB22を理解するための学習機会として利用する考えだ。

    「スプリント予選やスプリントを通してもできるだけ多くのことを学んで、土曜日の予選に向けて可能な限り準備を整える。それがおそらく目標になる」

    昨年の降格への「勝利」とは考えず
    今回のレッドブル復帰は、2025年にわずか2戦でシートを失ったローソンにとって、自身の実力を証明する絶好の機会でもある。

    しかし、ローソン自身は今回の起用を昨年の決定に対する「勝利」とは捉えていない。

    「正直に言えば、あれはもうかなり昔のことのように感じる。それに今回は状況もまったく違う。今回は1週間だけだからね」

    「そういうふうにはあまり考えていない。僕たちは今年ここまで本当にいいシーズンを送れているし、こういう機会で僕を選んでもらえたことにはもちろん感謝している」

    ローソンが重視しているのは、過去への雪辱ではなく、この週末から具体的な結果を持ち帰ることだ。

    「でも僕は、この週末から何かを得ることに本当に集中している。それができて、いい週末になれば素晴らしい。でも、厳しいものになることは間違いないと思う」

    2025年にはレッドブルで十分な結果を残す時間を与えられないままレーシングブルズへ戻されたローソン。しかし、その後もF1でレース経験を積み、2026年はレーシングブルズで好調なシーズンを送ってきた。

    突然巡ってきたレッドブル再昇格はわずか1戦の代役参戦だが、RB22への適応力とこれまでの成長を示す大きな機会となる。スプリント開催によって準備時間が限られるザントフォールトで、ローソンがどこまで早くマシンを理解し、結果につなげられるかが注目される。

  • 角田裕毅 F1復帰の舞台裏「ビーチにいたら突然電話が」待ち望んだ実戦へ

    角田裕毅 F1復帰の舞台裏「ビーチにいたら突然電話が」待ち望んだ実戦へ

    角田裕毅が、2026年F1第12戦オランダGPで実現した突然のF1復帰について、その舞台裏を明かした。レーシングブルズから出場することになった角田裕毅は、ギリシャのビーチで休暇を過ごしていたところ、マネージャーから英国へ向かうよう突然連絡を受けたという。

    アイザック・ハジャーが夏休み中に手首を負傷してオランダGPを欠場することになり、レッドブル・レーシングはレーシングブルズのリアム・ローソンを代役として昇格させた。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートに、レッドブルのリザーブドライバーを務めていた角田裕毅が起用された。

    2025年最終戦アブダビGP以来となるF1での実戦。角田裕毅にとって、それは長く待ち続けてきたチャンスだった。

    ギリシャ到着から24時間で突然の電話
    角田裕毅がオランダGP出場の可能性を知らされたのは火曜日だった。当時はマネージャーや友人たちとギリシャを訪れ、ビーチで過ごしていたという。

    「マネージャーとほかの友人たちと一緒にギリシャにいました。みんなで過ごしていて、僕はビーチにいました」

    ただし、角田裕毅は笑顔を見せながら、休暇中ずっと遊んでいたわけではないと強調した。

    「ずっとビーチで遊んでいたみたいな話にはしたくないです(笑)。ちゃんとトレーニングもしていました」

    「でも、そのときはビーチでリラックスして、きれいな海を眺めていたんです。そうしたら突然、マネージャーから『英国に行かないといけない』と言われました」

    ギリシャに到着してから、まだ24時間ほどしか経っていなかった。

    「『ギリシャに来てまだ24時間なのに、もう英国に行けっていうの?』と思って、『なぜ?』と聞きました。そうしたら『今週、レースに出ることになるかもしれない』と言われました」

    その後、ハジャーの欠場とローソンのレッドブル昇格が正式に決まり、角田裕毅のレーシングブルズからのオランダGP参戦も決定した。

    角田裕毅 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    「ずっと待っていた瞬間」
    角田裕毅は2025年限りでレッドブル・レーシングのレギュラーシートを失い、2026年はリザーブおよび開発ドライバーとしてチームを支えてきた。

    F1の実戦からは離れていたものの、復帰の機会に備えて準備を続けてきたという。

    「フィジカル面でもメンタル面でも、十分にシャープな状態だと思います。ほぼ毎日、長い時間トレーニングしてきました」

    「トレーニングする時間はたくさんありました。ほかにやることもあまりなかったですから(笑)」

    実車での走行機会も確保してきた。角田裕毅によれば、旧型車を使用するTPC(Testing of Previous Cars)を4回経験し、合計でおよそ5レース分の距離を走り込んでいる。

    「TPCでは4回走って、レース距離にすると5レース分くらい走っています。なので、感覚としてはかなりシャープですし、TPCでも多くの周回を経験できました」

    そして今回の復帰について、角田裕毅は率直な思いを口にした。

    「これは僕がずっと待っていた瞬間です。こういう瞬間が本当に欲しくて仕方がなかったです」

    最大の課題は2026年型マシンへの適応
    一方で、実戦復帰には大きなハードルもある。

    角田裕毅が最後にF1決勝を戦ったのは2025年アブダビGPであり、その後F1は2026年から新しい技術レギュレーションへ移行した。今回ドライブするレーシングブルズのマシンについても、事前準備の時間は限られている。

    角田裕毅がレーシングブルズのシミュレーターに乗ったのは水曜日が初めてだった。

    「僕がやらなければならないのは、このクルマに慣れることです。これまでとはかなり違う感覚になると思いますし、手順やスタートの方法なども覚える必要があります」

    さらに、オランダGPで実際のマシンに慣れるために使えるフリー走行は限られており、短時間で適応する必要がある。

    「フリー走行が1回しかないのは少し難しいと思います。でも、だからこそ今のところ期待値は設定していません」

    それでも、突然巡ってきたチャンスを前にした角田裕毅に気負いはない。

    「今はただ楽しみたいです。レースを楽しんで、思い切り走りたいです。それは僕が長い間やりたかったことです」

    ギリシャのビーチで受けた一本の電話から、わずか数日でF1のグリッドへ戻ることになった角田裕毅。結果への具体的な目標は掲げず、まずは待ち望んでいたF1での実戦そのものを楽しむ姿勢でザントフォールトでの週末に臨む。

  • 角田裕毅のF1復帰に海外識者注目「キャリアを左右する重要な一戦」

    角田裕毅のF1復帰に海外識者注目「キャリアを左右する重要な一戦」

    角田裕毅が2026年F1オランダGPでレーシングブルズからグランプリ復帰を果たす。海外メディア『The Race』は、今回の参戦について「キャリアを左右する重要な一戦」になる可能性があると指摘。将来のF1レギュラーシート獲得に向けて、自らの価値を改めて証明する大きなチャンスになると分析している。

    角田裕毅のF1復帰は、レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することから実現した。

    ハジャーの代役にはレーシングブルズのリアム・ローソンが起用され、その空いたシートにレッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅が入る。

    レッドブル・レーシングの正式なリザーブドライバーである角田裕毅ではなく、今季レーシングブルズでレースを続けているローソンをハジャーの代役に選んだ判断には、おおむね理解を示す声がある。一方で、19歳のアービッド・リンドブラッドを抜擢すべきだったとの意見もあり、『The Race』の識者たちは、今回の人事がローソンだけでなく、角田裕毅の今後のキャリアにとっても重要な意味を持つと分析している。

    角田裕毅にはレーシングブルズ参戦がむしろ好機
    エド・ストローは、ハジャーの代役として角田裕毅ではなくローソンをレッドブル・レーシングに起用した判断を妥当だと評価した。

    代役ドライバーが必要になった場合、チームとしては短期間でマシンに適応し、確実に仕事をこなせる人物を選ぶのが現実的だ。現在のレッドブル陣営では、ローソンがその条件を最も満たしているという。

    特に2026年のF1パワーユニットでは、エネルギー回生とデプロイメントへの対応が重要となっている。ローソンはレーシングブルズで今季のレースを戦い続けており、タイヤへの習熟度やレース勘に加え、新世代パワーユニットを実戦で扱ってきた経験がある。

    そのため、正式なレッドブル・レーシングのリザーブドライバーである角田裕毅ではなく、ローソンを昇格させる判断は理にかなっているとストローは分析する。

    一方、角田裕毅にとっても、レーシングブルズから参戦することはむしろプラスになる可能性があるという。

    レーシングブルズはオランダGPを迎える時点でミッドフィールド屈指の競争力を持っており、角田裕毅にとっても過去にF1で自身の力を最も発揮してきた環境だ。今後のF1レギュラーシートを求めて他チームにも目を向けなければならない状況を考えれば、レッドブルで厳しい戦いを強いられるよりも、レーシングブルズでミッドフィールド上位を争って存在感を示す方が、自身の将来にとって有利になる可能性がある。

    角田裕毅にとって「キャリアを左右する重要な一戦」
    ジャック・ベニオンはさらに踏み込み、今回のF1復帰が角田裕毅のキャリアにおける極めて重要な局面になると指摘した。

    角田裕毅は2025年にレッドブルのレギュラーシートを失った後、2026年のインディカー参戦候補として名前が挙がったものの、実現には至らなかった。しかし現在も、将来的なインディカー転向の可能性が取り沙汰されている。

    インディ500ウイナーのフェリックス・ローゼンクヴィストがマクラーレンへ移籍することで、メイヤー・シャンク・レーシングには空席が生まれることになり、その候補として角田裕毅が浮上しているという。

    メイヤー・シャンク・レーシングはホンダエンジンを使用しており、幅広いバックグラウンドからドライバーを起用してきたチームでもある。ベニオンは角田裕毅のドライビングスタイルもインディカーに適していると評価する。

    ただし、今回のオランダGPで角田裕毅が強いパフォーマンスを披露すれば、状況が変わる可能性がある。

    現時点でハジャーがオランダGP以降も欠場することを示す材料はない。それでも、たとえ今回限りのF1復帰だったとしても、角田裕毅が十分なインパクトを残せれば、将来のF1レギュラーシート獲得への道を再び開くことも考えられる。

    ベニオンは、角田裕毅がインディカーへ転向した場合、その後F1で再びレースをする可能性は極めて低くなると指摘。今回のオランダGPは、角田裕毅の今後のキャリアを左右しかねない重要な一戦だと位置づけている。

    角田裕毅 F1 オランダGP

    ローソンにはレッドブルで「2度目のチャンス」
    元F1テクニカルディレクターのゲイリー・アンダーソンも、今回のローソン起用を支持している。

    ローソンは以前レッドブル・レーシングに昇格した際、十分な時間を与えられないままシートを失った。そのため今回のオランダGPは、自身の本当の実力を示す2度目のチャンスになる。

    こうした機会を再び得られるドライバーは多くないだけに、ローソンにとっては結果につなげる必要のある重要な週末となる。

    一方、レーシングブルズでローソンとコンビを組む19歳のリンドブラッドをレッドブルに昇格させる案について、アンダーソンは時期尚早との見方を示した。

    ルーキーイヤーに好パフォーマンスを見せているリンドブラッドには、まだ細かなミスを修正しながら経験を積む時間を与えるべきであり、チャンスはいずれ訪れるという考えだ。

    「リンドブラッドを起用すべきだった」との異論
    これに対し、ジョシュ・サティルは今回こそリンドブラッドをレッドブルで試すべきだったと主張している。

    リンドブラッドはF1ルーキーながら開幕から速さを示しており、予選では平均してローソンから約0.1秒遅れる程度のパフォーマンスを発揮。スパのようにローソンを明確に上回った週末もあった。

    サティルは、ローソンが将来的にレッドブル・レーシングのレギュラーシートへ戻る可能性について懐疑的だ。最初の昇格がうまくいかなかったことが大きく、角田裕毅についても同様にレッドブルへの恒久的な復帰は難しいと見ている。

    それならば、将来的なレッドブル候補とみられるリンドブラッドをフェルスタッペンの隣で走らせ、その適性を早い段階で確認する方法もあったというわけだ。

    過去にはフェラーリが2024年サウジアラビアGPで、当時F1未経験だったオリバー・ベアマンをカルロス・サインツJr.の代役として抜擢した。また、メルセデスも2020年サヒールGPでルイス・ハミルトンの代役としてジョージ・ラッセルを起用し、レギュラー昇格より1年以上前にトップチームでその実力を試す機会を与えた。

    大胆なドライバー起用を特徴としてきたレッドブルだけに、経験を優先した今回の判断について、サティルは新体制のレッドブルが従来の方針から変化し始めた最初の兆候なのではないかとの疑問も投げかけている。

    ローソンも過去の評価を覆す絶好の機会
    マット・ビアーは、ローソンにとって今回のレッドブル復帰が過去の評価を覆す重要な機会になると分析した。

    ローソンの最初のレッドブル・レーシング在籍は短期間で終わり、その内容も厳しいものだった。その経験が、その後のローソンのF1キャリアを評価するうえでも大きな影を落としてきた。

    今季レーシングブルズに戻ってからは安定したパフォーマンスを披露しており、ドライバーズランキングでは9位。トップ4チーム以外のドライバーとして最上位につけ、レッドブルで自身の後任となったハジャーにも迫る位置にいる。チーム側も今季のローソンの成長を高く評価している。

    しかし、リンドブラッドがF1参戦直後から存在感を示し、さらにレッドブル育成のニコラ・ツォロフが初のFIA F2フルシーズンで選手権をリードしている状況を考えれば、ローソンの将来が安泰とは言えない。

    だからこそ、今回のレッドブル復帰には大きな意味がある。フェルスタッペンとの差を一定範囲に抑える、あるいは慣れていないマシンながらハジャーがこれまで見せてきた水準に近いパフォーマンスを披露できれば、ローソンは自身を取り巻く評価を大きく変える可能性がある。

    ハジャーの負傷によって突然巡ってきたF1オランダGPは、角田裕毅とローソンの双方にとって今後のキャリアを左右する可能性を秘めた週末となる。ローソンにはレッドブルで失った評価を取り戻す機会が与えられ、角田裕毅には慣れ親しんだレーシングブルズで自らの速さと存在価値を改めて示し、F1での未来を切り開くチャンスが巡ってきた。