カテゴリー: ルイス・ハミルトン

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1に苦言「Q3のエグゼキューションは悪かった」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1に苦言「Q3のエグゼキューションは悪かった」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1イタリアGPの予選でフェラーリがセッションを十分に組み立てられなかったことに不満を示した。ハミルトンは予選5番手に終わったものの、オスカー・ピアストリの3グリッド降格により、決勝は4番グリッドからスタートする。

    金曜日から土曜日のフリー走行では競争力を見せていたハミルトンだったが、予選ではQ2敗退をわずか0.001秒差で免れる苦しい展開となった。

    本人はマシンそのものよりも、タイヤの準備やコースへ送り出すタイミングなど、予選全体の「エグゼキューション」に課題があったと振り返った。

    「間違いなく、ものすごく厳しかった。プラクティスではマシンの感触が本当に良かったし、予選に向けて何も変えていなかったから、Q1に入る時点ではいい感触だった。Q1も悪くなかった」

    ハミルトンはSky Sportsにそう語った。

    「でもQ2の最初のランではピットレーンでかなり長い時間待っていて、なぜかペースがまったくなかった。タイヤの空気圧なのか、タイヤ温度なのか、それとも別の何かなのかは分からない。そこは調べる必要がある」

    Q2では当初、プッシュラップのあとに2周クールダウンし、再びアタックするプランが組まれていた。しかし、シャルル・ルクレールがコースインを遅らせた影響もあり、ハミルトンは実質的に1回しか本格的なアタックの機会を得られなかったと説明した。

    「最初のラップはQ1ですごく良かったから、タイヤを温存するために止めた。それからQ2に入って、プッシュ、クール、クール、プッシュという予定だった」

    「でもシャルルが出たがらなかったから、ずっと遅らせることになって、結局僕は1回しかプッシュできなかった。それがほぼセッションのすべてだった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    Q3ではスリップストリームを生かせず「リズムを完全に崩した」
    さらにQ3では、モンツァで重要となるスリップストリームを十分に活用できず、ハミルトンは単独に近い状態でアタックすることになった。

    「Q3のエグゼキューションはかなり悪かった。僕は結局、周りに誰もいない中途半端なところに出ることになった」

    「他のマシンを追っていると、コーナーへの進入速度が数km/hも高くなるから、ブレーキングポイントも変わる。すべてはリズムに乗ることが重要だけど、Q3最初のランでは完全にリズムを崩してしまった」

    「2回目のランはひどいラップではなかった。でも言ったように、基準になるものが全部違っていた。結局、僕たちは最大限に引き出すことができなかった」

    ハミルトンはこれまでも、フェラーリが改善すべき大きな領域としてレース週末の運営やセッションの組み立てを挙げてきた。今回のモンツァでも、マシンに一定の速さがありながら、その力を結果へ結びつけ切れなかったという認識を示している。

    予選では5番手だったハミルトンだが、3番手タイムを記録したピアストリがQ2でリアム・ローソンを妨害したとして3グリッド降格処分を受けたため、決勝では4番グリッドに繰り上がる。3番グリッドのルクレールとともに、フェラーリは地元モンツァでセカンドローを占めることになった。

  • ルイス・ハミルトン F1イタリアGP初日に手応え「モンツァでポールは究極の夢」

    ルイス・ハミルトン F1イタリアGP初日に手応え「モンツァでポールは究極の夢」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1イタリアGP初日の走行を終え、フェラーリで初となるポールポジションをモンツァで獲得することは「究極の夢」だと語った。一方で、金曜の走行ではメルセデスに対するストレートスピードの不足が浮き彫りになり、予選に向けて改善が必要だと認めている。

    フェラーリはホームレースに向けてアップグレード版パワーユニットを投入。

    FP1ではシャルル・ルクレールがトップ、ハミルトンが2番手と1-2を飾ったが、FP2ではジョージ・ラッセルが最速タイムを記録し、ルクレールは2番手、ハミルトンは約0.5秒差の5番手となった。

    FP2では「ストレートだけでラッセルに0.6秒」
    FP2を終えたハミルトンは、フェラーリの最大の課題としてストレートスピードを挙げた。

    「ストレートスピードの差はかなり大きい。さっきデルタを見ていたんだけど、ストレートだけでジョージに0.6秒くらい失っていた。それは調べる必要がある」

    モンツァは長い全開区間が続くため、最高速とエネルギーの使い方がラップタイムを大きく左右する。ハミルトンはマシンバランスにも苦戦したと説明した。

    「それとバランスだね。マシンから1周のタイムを引き出すのが本当に難しかった。なぜかFP2ではすごく運転しづらかった。いくつか変更を加えたけど、あそこまで悪くなるはずではなかったと思う。元に戻す可能性もあるけど、もっといいフィーリングを得られるか確認してみる」

    ただし、ストレートでの差が単純にパワーユニットの性能だけによるものなのかについては慎重な見方を示した。

    「そこを調べないといけない。それが原因なのか、それともデプロイメントなのか。エンジン自体は改善しているし、ファクトリーのみんなが取り組んでくれたことには本当に感謝している」

    「でも僕たちのデプロイメントのやり方はライバルとは違う。それに、彼らはストレートでドラッグが少ないようにも見える。だから今夜、そこは間違いなく調べる必要がある」

    新パワーユニットには好感触
    フェラーリは今回、ADUO(追加開発・アップグレード機会)を利用してアップグレード版パワーユニットを投入した。ストレートでメルセデスとの差を感じたハミルトンだが、新仕様そのものについては前進を実感している。

    「低速ではエンジンはすごく扱いやすい。ここには低速コーナーが数カ所しかないけど、そこは問題になっていない。みんなが本当にいい仕事をしてくれた」

    フェラーリF1代表のフレデリック・バスールも、ストレートでのパフォーマンスはエンジンだけで決まるものではないと強調した。

    「ストレートでのパフォーマンスには、ドラッグ、マシン重量、その他すべてが関係していることを念頭に置かなければならない。エンジンだけの問題ではない」

    「確実に一歩前進している。理由もなくPU2を投入したわけではない。ただ、メルセデスとの間にはまだそれなりの差があると思う」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    ロングランではスリップストリーム不足も影響
    一方、ハミルトンはFP2でのタイム差について、自身がモンツァの長いストレートで十分なスリップストリームを得られなかったことも影響したと分析している。

    「ロングランは悪くなかった。ただ、少しペースが足りなかった。かなりの部分がストレートスピードによるもので、トウなんかも大きく関係している。僕はかなり単独で走っていたからね」

    「でもメルセデスはいつものようにストレートですごく速い。だから今夜やるべきことがある。そこを改善できるか、そしてバランスをもう少し良くできるか確認したい」

    予選ではスリップストリームの使い方が重要になると考えており、「ここではトウがすべてだから、おそらくトウを狙うことになる」と語った。

    「モンツァでポールは究極の夢」
    ハミルトンは2026年にフェラーリでF1初優勝を飾っているが、赤いレーシングスーツをまとってからポールポジションはまだ獲得していない。ティフォシが埋め尽くすモンツァでそれを実現できれば、特別な瞬間になる。

    「それが夢だよ。究極の夢だ。実現できるかどうか、それが本当に大きな問題だけどね」

    「今夜かなり作業をしなければならない。どこか間違っているところがないか、改善できる場所がないかを見つける必要がある」

    「改善できるところはたくさんある。でも言ったように、このコースでは適切なタイミングで適切な場所にいることも大きな助けになる」

    ライバル勢の速さについても警戒を隠さない。

    「かなり接戦になると思う。本当に僅差だ。僕たちはマクラーレンとメルセデスを相手にしていて、どちらもすごく競争力が高そうだ」

    「メルセデスは毎週末、本当に速い。間違いなく厳しい戦いになるけど、今夜しっかり取り組んで、何かを引き出せるか確認しないといけない」

    FP1ではフェラーリが1-2とホームの観客を沸かせた一方、FP2ではメルセデスのストレートスピードが際立った。ハミルトンにとって、予選までにマシンバランスとストレートでのタイムロスをどこまで改善できるかが、フェラーリで初のポール、そして「究極の夢」を実現するための鍵となる。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1の勝利を確信「必要なものは揃っている」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1の勝利を確信「必要なものは揃っている」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1イタリアGPを前に、フェラーリがモンツァへ投入するパワーユニットのアップデートに期待を示し、「僕たちには勝つために必要なものがあると強く信じている」と語った。

    昨年はフェラーリ加入初年度としてモンツァを迎えたハミルトンだが、今年はチームの開発方針がより明確になったと実感している。

    新たなエンジンアップデートだけでライバルとの差がすべて埋まるわけではないと認めながらも、マラネロで進む取り組みに確かな手応えを感じている。

    フェラーリドライバーとして迎える特別なモンツァ
    ハミルトンは木曜日、最近手に入れたクラシックなフェラーリF40を自ら運転してモンツァのパドックに登場。黒のスーツにブラウン系のオーバーコートを合わせ、多くのカメラマンの注目を集めた。

    その後に出席したF1の記者会見では、フェラーリのドライバーとしてイタリアGPを戦うことへの思いを語った。

    「フェラーリのドライバーでいることは最高の気分だよ。この象徴的なレースに、世界で最も象徴的で最高のチームとともにイタリアへ来られることは、本当に名誉であり特別なことだ」

    「2年連続でこれを経験できるのは本当に素晴らしいし、今でも新鮮に感じている。だから、慣れてしまうようなものではないよ」

    モンツァ投入の新エンジン「少しの改善でも助けになる」
    フェラーリは今週末のF1イタリアGPで、パワーユニットに新たなアップデートを投入する予定だ。高速区間の比率が高く、エンジン性能が重要になるモンツァだけに、その効果には大きな注目が集まる。

    アップデートによって優勝争いに加われるかと問われたハミルトンは、まず今季これまで抱えてきた性能差を説明した。

    「少しでも改善されれば助けになる。どんな小さなものでもね」

    「今年はここまでずっと失ってきた。前回のレースでさえ、あれだけ短いサーキットなのに、決勝では1周につきコンマ4秒を失っていた。それはものすごく大きな差だし、今年はここまでずっとその差を抱えてきた」

    一方で、ハミルトンが強調したのは、マラネロで開発を続けるスタッフたちの姿勢だった。

    「僕が言えるのは、ファクトリーへ戻って、みんながどれだけ懸命に働いているかを見ると、本当に誇らしく思うということだ。みんな黙々と仕事に取り組んでいるし、すごく熱意がある」

    昨年との最大の違い「今はノーススターがある」
    ハミルトンによれば、2026年のフェラーリには昨年には感じられなかった明確な開発目標が存在する。

    「今年は昨年とは違う集中力を感じている。昨年は本当の意味での『ノーススター』がなかったように感じていた。僕たちはできる限りのことをしていたと思うけど、正確にどこを目指しているのかが、はっきりしていなかった」

    ここでハミルトンが使った「ノーススター」は、チーム全体が共有する明確な目標や進むべき方向を意味する。

    「今はノーススターがある。どこに向かって取り組む必要があるのか分かっているし、ファクトリーのみんなは本当に素晴らしい仕事をして、一丸となって成果を届けてくれたと思う」

    今回のエンジンアップデートについても、ハミルトンは現状を一変させるものではなく、継続的な改善の一部として捉えている。

    「これは一歩前進だ。僕たちが埋めなければならない差のすべてではないけど、それは最初から分かっていた」

    「でも、毎週末少しずつ新しいものが投入されて、マシンに加わっていくのを見るのはワクワクする。僕たちがプッシュしていることが分かるからね。僕は今でも、僕たちには勝つために必要なものがあると強く信じている」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリでモンツァ初勝利なら歴史的な6勝目
    ハミルトンにとって今週末は、自身のF1キャリアに新たな記録を加える可能性もある。

    ハミルトンはこれまでモンツァで5勝を挙げており、ミハエル・シューマッハと並んでいる。フェラーリのドライバーとしてイタリアGPを制すれば、モンツァ通算6勝目となり、シューマッハを上回ることになる。

    難しいフェラーリ加入初年度を経て迎えた2度目のホームグランプリだけに、ハミルトン自身も「初めてのことが待っているかもしれない」と意識している。

    ただし、勝利への自信について改めて問われると、それは単純にエンジンアップデートだけを根拠にした発言ではないと説明した。

    「僕が言いたかったのは、このチームには勝つために必要なものがあると強く信じているということだ」

    「このレベルでは上位の差は本当に小さい。僕たちが今週末に勝つためにも、どの週末に勝つためにも、チーム全体がひとつにならなければならない」

    「ひとつの要素だけじゃない。最初からすべてがうまく流れていかなければならないんだ」

    ティフォシの期待と母親の応援を力に
    フェラーリにとってモンツァは単なる1戦ではない。チームの母国であり、ティフォシから結果を求められる特別なグランプリだ。

    ハミルトンも、その期待が大きなプレッシャーになることを認めている。

    「プレッシャーは大きい。チームのために結果を出したいと思う。ファクトリーにはたくさんの人たちがいて、その多くがこのレースにも来る」

    「ティフォシも本当に大勢来てくれるし、その情熱は他とは比べものにならない。彼らのためにも結果を届けたい」

    さらに今週末は、ハミルトンの母親もモンツァを訪れているという。

    「今週末は母も来ている。モンツァに来たことはなかったと思うし、特にフェラーリの週末を経験したことはない。だから、この雰囲気を体験してほしかったんだ。それに、母が持っている幸運を少しでも持ってきてもらえたらと思っているよ」

    2026年のフェラーリは、ハミルトンが語る「ノーススター」のもとで開発の方向性を明確にし、段階的な改善を続けている。モンツァで投入されるエンジンアップデートもその一環であり、単独で大きな性能差を消し去るものではない。

    それでもハミルトンは、ファクトリーの取り組みとチーム全体の進歩を根拠に勝利の可能性を信じている。フェラーリのホームで自身通算6度目のモンツァ制覇を達成できれば、ティフォシにとってもハミルトンにとっても特別なF1イタリアGPとなる。

  • ルイス・ハミルトン 愛車フェラーリF40でF1イタリアGPに登場「夢が叶った」

    ルイス・ハミルトン 愛車フェラーリF40でF1イタリアGPに登場「夢が叶った」

    ルイス・ハミルトンが、2026年F1第13戦イタリアGPを前にモンツァのパドックへ希少なフェラーリF40を自ら運転して登場し、大きな注目を集めた。

    フェラーリ加入2年目を迎えているハミルトンにとって、F40は幼いころから憧れ続けてきた「夢のクルマ」だという。今回モンツァに持ち込んだ車両は、30年以上ガレージに眠っていた個体を入手し、マラネロのフェラーリでレストアした特別な一台だ。

    ハミルトンがF40でモンツァ入り
    木曜日のメディアデー、ハミルトンは黒のスーツにタンカラーのオーバーコートという装いで、自身のフェラーリF40を運転してモンツァに姿を現した。

    F40は、フェラーリが1987年から1992年にかけてわずか1,311台を生産したスーパーカーで、現在では状態によって300万ドル(約4億円)前後の価格が付くこともある希少なモデルだ。

    ハミルトンのF40には、自身がF1で使用するカーナンバー「44」を取り入れたパーソナライズされたナンバープレートも装着されている。

    ハミルトンは2025年に、それまで所有していた自動車コレクションをすべて売却したことを明らかにしていた。しかし、フェラーリF40だけは別だった。41歳のハミルトンにとって、このクルマを所有することは長年抱き続けてきた夢だったという。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    「これが僕の夢のクルマ」
    ハミルトンは自身のSNSで、F40を手に入れるまでの経緯と、この一台に対する特別な思いを明かした。

    「僕自身のF40。これは僕の夢のクルマで、物心ついたころからずっとそうだった」

    「子どものころ、自分のF40を持つことを夢見ていた。昨年フェラーリに加入したときも、マラネロでの初日にF40を用意してもらった。それくらい僕にとって大きな意味を持つクルマなんだ」

    今回ハミルトンが手に入れたF40は、長期間にわたって走らせることなく保管されていた個体だった。

    「こうしたクルマは芸術作品で、本当に希少なものだ。だから、30年以上ガレージに置かれたまま埃をかぶっていたこの一台を見つけたとき、絶対に連れて帰らなければと思った」

    購入後、F40はフェラーリの本拠地マラネロへ運ばれ、ファクトリーのエンジニアとメカニックによって復活作業が行われた。

    「まずマラネロに運び、ファクトリーの素晴らしいエンジニアとメカニックたちが何週間もかけて、このクルマを生き返らせてくれた。このプロジェクトに携わってくれた全員に心から感謝している。本当に夢が叶ったよ」

    昨年はドゥカティ 今年はフェラーリF40
    ハミルトンがモンツァへの登場方法で注目を集めるのは今回が初めてではない。2025年のF1イタリアGPでは、イタリア国旗のトリコローレをまとったドゥカティのバイクでサーキットに姿を現して話題となった。

    そして2026年は、フェラーリを象徴する歴史的なロードカーのひとつであるF40を選んだ。

    フェラーリにとってイタリアGPはティフォシの前で戦う最重要レースのひとつだ。チームが最後にモンツァで勝利したのは2024年で、シャルル・ルクレールが地元ファンの前で優勝を飾っている。

    ハミルトンは現在、F1ドライバーズ選手権3位。ジョージ・ラッセルと同ポイントにつけ、首位アンドレア・キミ・アントネッリとは59ポイント差となっている。

    幼いころから憧れてきたF40を自ら走らせてモンツァ入りしたハミルトン。フェラーリのホームレースでは、今度はF1マシンのステアリングを握り、ティフォシの前で結果を残すことを目指す。

  • ルイス・ハミルトン 納屋で発見した「夢のフェラーリF40」をマラネロで再生

    ルイス・ハミルトン 納屋で発見した「夢のフェラーリF40」をマラネロで再生

    ルイス・ハミルトンが、フェラーリとともに密かに進めてきた特別なプロジェクトを明らかにした。納屋で放置されていたフェラーリF40を発見し、マラネロのエンジニアたちとともに本来の姿へと蘇らせたという。

    7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンにとって、F40は単なる希少なクラシックカーではない。自身が「夢のクルマ」と位置づける一台であり、その再生過程をSNSで公開した。

    納屋で眠っていたフェラーリF40を発見
    ハミルトンが手に入れたのは、長期間にわたって納屋に放置されていたフェラーリF40だった。

    公開された車両は、本来の輝きを失った状態からレストアが進められ、フェラーリの本拠地マラネロのエンジニアたちも作業に携わったという。

    ハミルトンは2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍。F1でスクーデリアのドライバーを務める一方、ロードカーを通じてもフェラーリとの関係を深めている。

    今回のF40再生は、そうしたハミルトンとフェラーリの関係を象徴するプロジェクトのひとつとなった。

    エンツォ・フェラーリが認めた最後のロードカー
    フェラーリF40は1987年に発表され、現在もフェラーリを代表するロードカーのひとつとして高く評価されている。

    創業者エンツォ・フェラーリが生前に承認した最後のロードカーとしても知られ、フェラーリの歴史において特別な意味を持つモデルだ。

    ミッドシップに搭載された2.9リッターV8ツインターボエンジンや徹底した軽量化、巨大なリアウイングを備えたF40は、当時のフェラーリが持つレーシングカーの思想を公道用モデルへ色濃く反映した存在だった。

    その希少性と歴史的価値から、現在では世界のコレクターが追い求めるモデルとなっている。

    フェラーリとともに「夢のクルマ」を再生
    ハミルトンは以前からフェラーリのロードカーへの強い関心を示してきた。今回選んだのは完成された極上車を購入するという方法ではなく、眠っていたF40を救い出し、マラネロの専門家とともに再生するというものだった。

    長い年月を経た一台を本来の姿へ戻す作業には、単なる外観の修復だけでなく、F40という歴史的モデルの価値を守るための専門的な知識と技術が求められる。


    F1ではフェラーリの勝利を目指して戦うハミルトン。その舞台裏では、エンツォ・フェラーリの時代を象徴するF40を蘇らせるという、もうひとつのフェラーリ・プロジェクトを進めていた。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1と2028年まで契約か 2029年延長オプションも

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1と2028年まで契約か 2029年延長オプションも

    ルイス・ハミルトンが、少なくとも2028年末までフェラーリのF1ドライバーとして残留する契約を結んでいるとGPblogが報じた。さらに2029年まで契約を延長できる可能性もあり、実現すれば43歳までフェラーリでF1を戦うことになる。

    フェラーリはこれまでハミルトンとの契約について「複数年契約」とだけ発表しており、具体的な契約期間は明らかにしていない。しかし、フェラーリのホームレースとなるF1イタリアGPを前に、その契約内容の詳細が浮上した。

    ハミルトンは2028年までフェラーリと契約か
    GPblogが得た情報によると、7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは2028年までフェラーリと契約しており、さらに1シーズン延長する可能性もあるという。

    フェラーリはハミルトンの2028年のレースシートを公式には確定させていない。しかし、F1ドライバー市場ではすでに大きな動きが起きている。

    マックス・フェルスタッペンはレッドブル・レーシングとの契約を2030年まで延長し、ランド・ノリスも少なくとも2030年までマクラーレンに残留する契約を結んでいる。

    F1を代表する2人のドライバーが市場から外れたことで、フェラーリの現ラインアップの長期的な計画にも注目が集まっている。

    シャルル・ルクレールはすでにフェラーリと新たな複数年契約を結んでおり、その契約は2028年以降まで続くとみられている。一方、ハミルトンについては、公にされている契約内容がこれまで比較的不透明だった。

    ハミルトンの2028年残留が確認されれば、フェラーリは新レギュレーション下でプロジェクトを進める重要な時期に、F1史上最も成功したドライバーのひとりを引き続き擁することになる。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    8度目のF1ワールドチャンピオンを目指すハミルトン
    ルイス・ハミルトンは、史上最多となる8度目のF1ワールドチャンピオン獲得を目標に掲げ、メルセデスからフェラーリへ移籍した。そして、F1で最も象徴的なチームのひとつであるフェラーリでタイトルを獲得した最新のチャンピオンになることを目指している。

    フェラーリでの最初のシーズンは決して順調なものではなかったが、ハミルトンとフェラーリのパートナーシップは、コース上だけでなく商業面でも大きな意味を持ち続けている。

    2028年まで残留するのであれば、ハミルトンのマラネロ移籍がキャリア最後の短期間の挑戦として計画されたものではなかったことを示すことになる。

    フェラーリにとっても、ドライバーラインアップの継続性は大きな価値を持つ。チームは新たな技術規則のサイクルに合わせてマシンと組織の両面で開発を進めており、フレデリック・バスール代表も、ハミルトンの経験がフェラーリの発展にとって重要だと評価している。

    過去のレギュレーション変更を経験してきたハミルトンの知識と、ルクレールの長期的なコミットメントを組み合わせることで、フェラーリは今後数シーズンにわたって安定したドライバーラインアップを維持できる。

    フェラーリにとって一年で最も特別な週末のひとつとなるモンツァでのF1イタリアGPを前に、ハミルトンの将来も大きな注目点として浮上した。

    現時点でフェラーリから2028年のハミルトン残留に関する正式発表はなく、決定が間近に迫っているとも限らない。それでも今回の報道によれば、ハミルトンが少なくとも2028年までフェラーリでF1を戦い、さらに2029年までキャリアを続ける可能性への扉は開かれている。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1に奮起要求「王座を狙うならもっと攻めないと」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1に奮起要求「王座を狙うならもっと攻めないと」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1タイトル争いでメルセデスを打ち破る可能性を残すためには、フェラーリがシーズン後半戦でさらにパフォーマンスを引き上げる必要があると訴えた。

    第12戦オランダGPを終え、ハミルトンはドライバーズランキング首位のキミ・アントネッリから59ポイント差。ジョージ・ラッセルとは同点でランキング2位につけている。

    コンストラクターズランキングでもフェラーリは2位を維持しており、タイトル争いから脱落したわけではない。

    全戦入賞の安定感でタイトル争いに踏みとどまるハミルトン
    ハミルトンは今季ここまで1勝にとどまっているものの、12戦すべてでポイントを獲得している唯一のドライバーであり、その安定感によってタイトル争いに踏みとどまっている。

    一方、メルセデスはシーズン序盤に信頼性トラブルによってポイントを失ったものの、W17は当初、ライバル勢に対して明確なペース面での優位性を示していた。その後、フェラーリを含む追撃勢が徐々に差を縮めている。

    フェラーリのホームレースとなる次戦イタリアGPを前に、ハミルトンはチームにさらなる奮起を求めた。

    「僕たちは過去とはかなり違う状況にいる」

    「コンストラクターズ選手権ではまだ2位だし、シーズン前半から持ち帰れるポジティブな材料はたくさんある。でも、これからのレースでは本当にもっと攻めていかなければならない。彼らを倒すチャンスを得たいなら、もっと熱を上げていく必要がある」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    オランダGPでは2位争いに届く可能性も
    オランダGPでハミルトンは4位でフィニッシュした。異なる戦略を採っていたシャルル・ルクレールを前に出す判断がフェラーリからもっと早く下されていれば、2位に届いた可能性もあった。

    レース終盤にはラッセルの背後まで迫ったものの、バーチャルセーフティカー(VSC)の導入もハミルトンにとって不利に働いた。

    ハミルトンはレース中、チームがルクレールとの順位を入れ替える判断に時間を要したことに対し、無線で皮肉を込めた発言をしていた。その後、その言葉遣いについて謝罪している。

    ただし、本人は感情的な状況の中でも一線を越えた発言ではなかったと振り返った。

    「汚い言葉を使ったわけじゃないよ! 悪態をついたり、そういうことは何も言っていなかったと思う」

    「心拍数は170まで上がっていて、僕は勝とうとしているんだ。分かるだろう!」

    フェラーリのアップデートを評価も「もっとパワーが必要」
    その一方で、ハミルトンはフェラーリがオランダGPにアップデートを持ち込んだことを高く評価している。シーズン序盤と比較すればメルセデスとの差は縮まりつつあり、その進歩自体には手応えを感じている。

    「僕がチームについて本当に誇りに思っていることのひとつは、この週末にアップデートを持ち込んでくれたことだ。僕たちは彼ら(メルセデス)に近づいている」

    しかし、ハミルトンがタイトル争いを続けるうえで最大の課題として挙げたのが、パワーユニットの出力だ。

    「この半年間、僕たちはパワーで劣っていた。だから彼らと戦えるところまで近づき、差を縮めようとするなら、本当にもっとパワーを引き出す必要がある」

    2026年シーズンは残り10戦から12戦となる見通しで、中東情勢によって最終的な開催数には依然として不透明な部分が残る。それでも59ポイント差であれば、タイトル獲得の可能性は数字上残されている。

    フェラーリにとって次戦モンツァはホームレースであると同時に、メルセデスとの差をどこまで縮められたのかを測る重要な一戦となる。ハミルトンが求める「もっと攻める」姿勢を結果につなげられるか。タイトル争いを継続するためにも、フェラーリにはパワーとレース運営の両面でさらなる前進が求められる。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1残留へ「2027年まで契約延長」との報道

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1残留へ「2027年まで契約延長」との報道

    ルイス・ハミルトンがフェラーリとの契約を2027年まで延長する見通しだと報じられた。7度のF1ワールドチャンピオンとフェラーリの将来について、イタリアGP前にも正式発表される可能性があるという。

    2025年にフェラーリへ加入したハミルトンの契約は、当初から「2年+1年」の構成になっていると広く伝えられてきた。今回の報道では、その追加1年のオプションが行使され、少なくとも2027年までマラネロに残る方向で事実上固まったとされている。

    ハミルトンの2027年残留「間違いなく契約を延長する」
    スペインのF1ジャーナリスト、カルロス・ミケルは『El Partidazo de COPE』で、ハミルトンの去就について強い表現で見通しを語った。

    「現在のチームとの契約を間違いなく延長する人物として、ひとり名前を覚えておいてほしい。フェラーリのルイス・ハミルトンだ」

    「今日のうちに覚えておいてほしい。おそらくモンツァの直前に発表されることになるだろう」

    『Eurosport Italia』も同様に、ハミルトンが少なくとも2027年までフェラーリに残留すると報道。正式発表は9月のイタリアGP前後になる可能性があるとしている。

    現時点でフェラーリから正式な契約延長の発表はなく、報道段階ではある。ただし、ハミルトン自身もオランダGPを迎えるにあたり、フェラーリの現在の方向性について前向きな発言をしている。

    「パズルのピースが組み合わさった」フェラーリの変化を評価
    41歳のハミルトンはザントフォールトで、肉体的な状態に自信を示すとともに、チーム内で進められてきた改革が成果につながり始めているとの認識を示した。

    「パズルのピースが組み合わさってきた」

    「エンジニアリングやその他のプロセス、マシンの設計など、多くのことが変わった。全体として正しい方向に進んできたと思う」

    「僕が求めていたことを彼らはやってくれたし、結果を見ても、それが機能していることが分かる。昨年、僕がずっと言っていたことのひとつは、フェラーリはもっと革新的になるべきだということだった」

    ハミルトンは2025年に長年在籍したメルセデスを離れてフェラーリへ移籍。新たな環境への適応だけでなく、チームの技術面や開発プロセスについても改善を求めてきた。その要求が実際の変化につながっているという手応えは、契約を延長するとの報道とも整合する。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェルスタッペンのレッドブル残留にも理解
    一方、ハミルトンはマックス・フェルスタッペンがレッドブルとの契約を2030年まで延長したことについても言及した。

    「彼は素晴らしいチームにいる」

    「長い間そこにいて、彼らは成功を重ね続けている。自分が快適に感じている場所に残ると言うのは、いつだって自然なことだ」

    「それは彼自身の選択だし、悪い選択ではない」

    フェルスタッペンの将来が固まったことで、F1のトップチームを巡るドライバー市場の大きな不確定要素のひとつは解消された。ミケルは、ハミルトンの契約延長も正式に決まれば、主要チームのラインアップはさらに固定化されるとの見方を示している。

    フェラーリとハミルトンの契約についてはまだ公式確認を待つ必要があるものの、本人はチームの技術的な方向性と内部改革を高く評価している。母国レースとなるモンツァを前に、フェラーリが2027年までのハミルトン残留を正式に打ち出すのかが注目される。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1への無線発言を謝罪「最高の自分ではなかった」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1への無線発言を謝罪「最高の自分ではなかった」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1オランダGPでフェラーリの戦略をめぐって口にしたチーム無線やテレビインタビューでの発言について公に謝罪した。「あれは最高の自分ではなかった」と振り返り、自らの言動に責任を取る姿勢を示している。

    ザントフォールトで4位に終わったハミルトンは、レース中にフェラーリの判断の遅さに苛立ちをあらわにしていた。

    しかし、レース後に自身の発言を聞き返したことで考えを改め、「次はもっといい自分でいるよ」と誓った。

    フェラーリの戦略判断に無線で苛立ち
    オランダGPでハミルトンの不満が表面化したのは、前を走るチームメイトのシャルル・ルクレールとのポジションをめぐる判断だった。

    ハミルトンは異なる戦略を採っており、その前方にはメルセデスのジョージ・ラッセルがいた。ハミルトンはルクレールの前に出てラッセルを追うことを望んだが、フェラーリはすぐには決断しなかった。

    その際、ハミルトンは無線で皮肉を込めて「時間を無駄にする素晴らしい方法だね。みんな、よくやったよ」と発言した。

    最終的に4位でフィニッシュした後も不満は収まらず、無線で「僕たちは不運だったわけじゃない」と語り、フェラーリの決断の遅れについて「それで3位を失った」と主張した。

    レース後にはF1公式サイトに対し、勝利への強い思いを口にしていた。

    「僕は勝ちたい。勝つためにここにいる」

    「前を見ていて、メルセデスの2人が指示を受けたら、それがすぐに実行されるのを見るのは難しいよ」

    「彼らはキミを前に出して、そのままレースをさせた。僕は違う戦略だったし、ここでは同じようにはいかなかった」

    メルセデスはレース終盤、ラッセルにキミ・アントネッリを先行させるよう指示し、ポジションを速やかに入れ替えていた。ハミルトンは、それとフェラーリの対応を対比させていた。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    「あれは最高の自分ではなかった」
    しかし、レースを終えて時間が経ったことで、ハミルトンは自身の言動を改めて振り返った。

    ハミルトンはInstagramを更新し、厳しい週末だったと認めながらも、まずはフェラーリのスタッフへの感謝を記した。

    「厳しい週末だったけど、チームにとって貴重なポイントを持ち帰ることができたし、僕たちが正しい方向に進んでいる手応えもあった」

    「ファクトリーでアップデートを投入し続け、パフォーマンスを引き出し、僕たちを前進させるために努力してくれているみんなを心から誇りに思っている」

    「サーキットにいるチームのみんなにも感謝している。その献身と努力を当たり前だと思ったことはない。特に1周のパフォーマンスではまだやるべきことがあるけど、これからも取り組み続け、学び、一緒に改善していく」

    そのうえで、オランダGPでの自身の無線やテレビでの発言について触れた。

    「自分の無線やテレビでのコメントをいくつか聞き返した。ああいう瞬間はフラストレーションが出てしまうこともある。特に僕はそれだけ強い思いを持っているからね」

    「でも、あれは最高の自分ではなかった。その責任は僕にある。次はもっといい自分でいるよ」

    フェラーリへの信頼を強調「僕たちはこれからだ」
    ハミルトンは、自身がそこまで感情をあらわにした背景には、フェラーリへの強い信頼があることも強調した。

    「それだけ熱くなるのは、このチームと、ここにいるみんな、そして僕たちが一緒に築いているものを信じているからだ」

    「進むべき方向は明確だ。信じる気持ちもある。そして戦いは間違いなくまだ続いている」

    「僕たちを、そして僕を支え続けてくれてありがとう。これからも築き続け、プッシュし続け、戦い続ける」

    「僕たちはこれからだ」

    ハミルトンはオランダGPを4位で終え、ドライバーズランキングでは3位に後退。ランキング首位のキミ・アントネッリとの差は59ポイントとなった。

    フェラーリの戦略判断に対してレース直後は厳しい言葉を並べたハミルトンだが、冷静になった後には自らの発言を聞き返し、その責任を認めた。一方で勝利への強い意欲とフェラーリへの信頼は変わっておらず、今回の謝罪でもチームとともに巻き返す意思を明確にしている。

  • フェラーリF1代表バスール ハミルトンへの戦略非開示は「意図的だった」

    フェラーリF1代表バスール ハミルトンへの戦略非開示は「意図的だった」

    フェラーリF1のチーム代表フレデリック・バスールが、2026年F1オランダGPでルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールから疑問の声が上がったレース戦略について説明した。ハミルトンに戦略の全容を伝えなかったのは、ライバルに意図を悟られないための意図的な判断だったという。

    フェラーリはザントフォールトでハミルトンが4位、ルクレールが5位に終わり、表彰台を逃した。

    レース中には戦略を巡って両ドライバーが無線で不満を示す場面があり、特にハミルトンは「タイムを無駄にした」「僕をモルモットにしているの?」とチームの判断に疑問を投げかけていた。

    ハミルトンをステイアウトさせた本来の狙い
    ハミルトンはルクレールより新しいタイヤを履き、異なる戦略を採っていたものの、前を走るチームメイトに抑えられる形となった。

    本来はルクレールを先にピットインさせる予定だったが、そのタイミングが1周延長されたことでハミルトンが後方でタイムを失った。ようやく前が開いた際、ハミルトンは無線で皮肉を込めて「素晴らしいタイムロスだったね、みんな」と口にした。

    その後、フェラーリはハミルトンを古くなったタイヤのままコース上に残した。ハミルトンはランド・ノリスとキミ・アントネッリに抜かれ、終盤のバーチャル・セーフティカー(VSC)でようやく最後のピットストップを行った。

    バスールによれば、フェラーリの狙いはVSCが出る前の段階から、ハミルトンを可能な限り最後までステイアウトさせることにあった。

    「その段階では戦略を彼に伝えたくなかった。ライバルにこちらの戦略を明かしたくなかったからだ。終盤まで彼をコース上に残したかった。VSCが出る前の状況を考えれば、それが正しい判断だったと思う」

    つまり、ハミルトンが無線で状況を把握できずに苛立っていた背景には、フェラーリが無線を通じてライバルに戦略を察知されることを避ける狙いがあった。

    ルクレールのピットインを1周延長「混乱があった」
    一方、ハミルトンがルクレールの後方でタイムを失った場面について、バスールは予定していたピットストップが1周ずれたことで混乱が生じたことを認めた。

    「シャルルはピットインする予定だったが、我々はそれを1周延ばした。そこで少し混乱があった。ただ、このことについて心配はしていない。彼らにはレースについて明確な全体像を説明することになる」

    ルクレール自身も戦略に不満を示しており、特にタイヤコンパウンドの選択について疑問を抱いていた。

    バスールは、今回のレースではフェラーリだけでなく、各チームがソフトとミディアムの性能差を正確に読み切ることが難しかったと説明する。

    スクーデリア・フェラーリ オランダグランプリ

    ソフトとミディアムの差は「非常に小さかった」
    「シャルルもある段階ではタイヤコンパウンドについて少しフラストレーションを感じていた。ただ、コンパウンドについては全員が多少混乱していたと思う」

    「ノリスは最初のスタートではミディアムを履き、その後ソフトに替えた。この日の2つのコンパウンドの差は非常に小さく、戦略について明確な全体像をつかむのは難しかった」

    オランダGPではマックス・フェルスタッペンのクラッシュによる赤旗もあり、レース序盤から各チームの当初の戦略が崩れる展開となった。さらにタイヤ間の性能差が小さかったことで、他車の動きを確認しながら戦略を修正する必要があった。

    「他のチームから学びながら戦っているので、時には戦略を変更したり、状況に合わせて適応したりしなければならない。ドライバーにとっては、それが少しフラストレーションになることもある」

    結果は4位と5位 表彰台には届かず
    フェラーリは最終的にハミルトンが4位、ルクレールが5位。終盤にはハミルトンが3位ジョージ・ラッセルにプレッシャーをかけたものの、メルセデスを攻略することはできず、表彰台には届かなかった。

    ハミルトンとルクレールの無線だけを見れば、フェラーリの戦略には混乱があったようにも映った。しかしバスールの説明では、ハミルトンを長くステイアウトさせたこと自体は意図した戦略であり、その狙いをあえてドライバーに詳しく伝えない判断も含まれていた。一方で、ルクレールのピットインを1周延長した場面については「混乱」があったことを認めており、戦略そのものとその遂行、そしてドライバーとの情報共有という別々の要素が絡み合ったレースとなった。