ルイス・ハミルトン フェラーリF1の勝利を確信「必要なものは揃っている」

ルイス・ハミルトン フェラーリF1の勝利を確信「必要なものは揃っている」

ルイス・ハミルトンは、2026年F1イタリアGPを前に、フェラーリがモンツァへ投入するパワーユニットのアップデートに期待を示し、「僕たちには勝つために必要なものがあると強く信じている」と語った。

昨年はフェラーリ加入初年度としてモンツァを迎えたハミルトンだが、今年はチームの開発方針がより明確になったと実感している。

新たなエンジンアップデートだけでライバルとの差がすべて埋まるわけではないと認めながらも、マラネロで進む取り組みに確かな手応えを感じている。

フェラーリドライバーとして迎える特別なモンツァ
ハミルトンは木曜日、最近手に入れたクラシックなフェラーリF40を自ら運転してモンツァのパドックに登場。黒のスーツにブラウン系のオーバーコートを合わせ、多くのカメラマンの注目を集めた。

その後に出席したF1の記者会見では、フェラーリのドライバーとしてイタリアGPを戦うことへの思いを語った。

「フェラーリのドライバーでいることは最高の気分だよ。この象徴的なレースに、世界で最も象徴的で最高のチームとともにイタリアへ来られることは、本当に名誉であり特別なことだ」

「2年連続でこれを経験できるのは本当に素晴らしいし、今でも新鮮に感じている。だから、慣れてしまうようなものではないよ」

モンツァ投入の新エンジン「少しの改善でも助けになる」
フェラーリは今週末のF1イタリアGPで、パワーユニットに新たなアップデートを投入する予定だ。高速区間の比率が高く、エンジン性能が重要になるモンツァだけに、その効果には大きな注目が集まる。

アップデートによって優勝争いに加われるかと問われたハミルトンは、まず今季これまで抱えてきた性能差を説明した。

「少しでも改善されれば助けになる。どんな小さなものでもね」

「今年はここまでずっと失ってきた。前回のレースでさえ、あれだけ短いサーキットなのに、決勝では1周につきコンマ4秒を失っていた。それはものすごく大きな差だし、今年はここまでずっとその差を抱えてきた」

一方で、ハミルトンが強調したのは、マラネロで開発を続けるスタッフたちの姿勢だった。

「僕が言えるのは、ファクトリーへ戻って、みんながどれだけ懸命に働いているかを見ると、本当に誇らしく思うということだ。みんな黙々と仕事に取り組んでいるし、すごく熱意がある」

昨年との最大の違い「今はノーススターがある」
ハミルトンによれば、2026年のフェラーリには昨年には感じられなかった明確な開発目標が存在する。

「今年は昨年とは違う集中力を感じている。昨年は本当の意味での『ノーススター』がなかったように感じていた。僕たちはできる限りのことをしていたと思うけど、正確にどこを目指しているのかが、はっきりしていなかった」

ここでハミルトンが使った「ノーススター」は、チーム全体が共有する明確な目標や進むべき方向を意味する。

「今はノーススターがある。どこに向かって取り組む必要があるのか分かっているし、ファクトリーのみんなは本当に素晴らしい仕事をして、一丸となって成果を届けてくれたと思う」

今回のエンジンアップデートについても、ハミルトンは現状を一変させるものではなく、継続的な改善の一部として捉えている。

「これは一歩前進だ。僕たちが埋めなければならない差のすべてではないけど、それは最初から分かっていた」

「でも、毎週末少しずつ新しいものが投入されて、マシンに加わっていくのを見るのはワクワクする。僕たちがプッシュしていることが分かるからね。僕は今でも、僕たちには勝つために必要なものがあると強く信じている」

ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

フェラーリでモンツァ初勝利なら歴史的な6勝目
ハミルトンにとって今週末は、自身のF1キャリアに新たな記録を加える可能性もある。

ハミルトンはこれまでモンツァで5勝を挙げており、ミハエル・シューマッハと並んでいる。フェラーリのドライバーとしてイタリアGPを制すれば、モンツァ通算6勝目となり、シューマッハを上回ることになる。

難しいフェラーリ加入初年度を経て迎えた2度目のホームグランプリだけに、ハミルトン自身も「初めてのことが待っているかもしれない」と意識している。

ただし、勝利への自信について改めて問われると、それは単純にエンジンアップデートだけを根拠にした発言ではないと説明した。

「僕が言いたかったのは、このチームには勝つために必要なものがあると強く信じているということだ」

「このレベルでは上位の差は本当に小さい。僕たちが今週末に勝つためにも、どの週末に勝つためにも、チーム全体がひとつにならなければならない」

「ひとつの要素だけじゃない。最初からすべてがうまく流れていかなければならないんだ」

ティフォシの期待と母親の応援を力に
フェラーリにとってモンツァは単なる1戦ではない。チームの母国であり、ティフォシから結果を求められる特別なグランプリだ。

ハミルトンも、その期待が大きなプレッシャーになることを認めている。

「プレッシャーは大きい。チームのために結果を出したいと思う。ファクトリーにはたくさんの人たちがいて、その多くがこのレースにも来る」

「ティフォシも本当に大勢来てくれるし、その情熱は他とは比べものにならない。彼らのためにも結果を届けたい」

さらに今週末は、ハミルトンの母親もモンツァを訪れているという。

「今週末は母も来ている。モンツァに来たことはなかったと思うし、特にフェラーリの週末を経験したことはない。だから、この雰囲気を体験してほしかったんだ。それに、母が持っている幸運を少しでも持ってきてもらえたらと思っているよ」

2026年のフェラーリは、ハミルトンが語る「ノーススター」のもとで開発の方向性を明確にし、段階的な改善を続けている。モンツァで投入されるエンジンアップデートもその一環であり、単独で大きな性能差を消し去るものではない。

それでもハミルトンは、ファクトリーの取り組みとチーム全体の進歩を根拠に勝利の可能性を信じている。フェラーリのホームで自身通算6度目のモンツァ制覇を達成できれば、ティフォシにとってもハミルトンにとっても特別なF1イタリアGPとなる。