フェラーリF1 ルクレールのスペインGP欠場に備えジョビナッツィを待機

フェラーリF1 ルクレールのスペインGP欠場に備えジョビナッツィを待機

フェラーリが、2026年F1スペインGPに向けてアントニオ・ジョビナッツィを代役候補として待機させていると報じられた。イタリアGPで大クラッシュを喫したシャルル・ルクレールはマドリンクでFP1に出走する予定だが、その後の週末を最後まで戦えるかどうかは完全には確定していないという。

ルクレールはモンツァで約60Gの衝撃を受け、一時的に右目の視界に問題が生じたことを明かしていた。

ルクレールはFP1出走予定も最終判断はその後
ルクレールの事故はF1イタリアGP決勝の序盤に発生した。オスカー・ピアストリと争っていたルクレールは、2周目のパラボリカ出口でマシンのコントロールを失い、高速でグラベルを横切ってバリアに激突。レースは赤旗中断となった。

ルクレールは自力でSF-26から降り、サーキットのメディカルセンターで診察を受けた。重大な負傷は確認されず、その後は通常通りサーキットを離れることを許可された。

ただし、ルクレール自身が事故直後に右目の視界に一時的な問題があったことを明かしている。症状はほどなく解消したものの、スペインGPへの出場許可を得る前に追加の検査が必要になると説明していた。

その後に行われた検査では、ルクレールの状態について安心できる結果が得られたとRMC Motoriは伝えている。それでもフェラーリはリスクを冒すつもりはなく、最終的な確認を実際のF1マシンのコックピットで行う方針だという。

現時点では、ルクレールはマドリンクで行われる金曜日のFP1に通常通り出走する予定となっている。フェラーリはそこで身体の状態やドライビング中の感覚を確認し、予選と決勝を含めた残りの週末を問題なく戦える状態にあるかを判断するとされている。

ジョビナッツィを代役として事前待機
そこでフェラーリが“プランB”として準備しているのがアントニオ・ジョビナッツィだ。

RMC Motoriによると、フェラーリはルクレールがスペインGPへの出場を継続できない場合に備え、ジョビナッツィに事前に待機するよう連絡したという。現段階で交代が決まったわけではなく、あくまで万一に備えた予防的な措置とされている。

ジョビナッツィは現在、フェラーリのWEC(FIA世界耐久選手権)プログラムで499Pをドライブする一方、F1チームでもリザーブドライバーを務めている。

スペインGPの直前には米国で行われたWEC第6戦ローンスター・ル・マンに出場。アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラドとともに51号車フェラーリ499Pをドライブした。

ハイパーポールではキャデラックのジャック・エイトケンとまったく同じタイムを記録し、先にタイムを出していたことでポールポジションを獲得。決勝でも序盤をリードしたが、複数の不運と最後のセーフティカーのタイミングに翻弄され、51号車は11位に終わった。一方、50号車のアントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン組が優勝している。

シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

実現すれば2021年以来のF1復帰
ジョビナッツィは2017年にザウバーからF1デビューし、2019年から2021年までアルファロメオのレギュラードライバーを務めた。

最後にF1決勝を戦ったのは2021年アブダビGPであり、仮にスペインGPでルクレールの代役を務めることになれば、約5年ぶりのF1レース復帰となる。また、フェラーリのワークスF1マシンでグランプリに出場するのは初めてとなる。

ジョビナッツィはF1のレギュラーシートを失った後も復帰への希望を隠してこなかった。2022年に将来について質問された際には、F1に戻りたいという意思を明確にしていた。

「分からないよ。それは僕に聞く質問じゃない」

「もちろん来年はここにいたい。それは秘密でも何でもない。でも、僕の手の中にあることではない」

「だから、何ができるか見てみよう。今はこの2回のセッションでいい仕事をすることに集中している。ひとつは終わった。もうひとつ残っている」

その後、ジョビナッツィはフェラーリのスポーツカープログラムで重要な役割を担いながら、F1でもリザーブとしてチームとの関係を維持してきた。

現時点でフェラーリが想定している基本シナリオは、ルクレールがスペインGPの全セッションに通常通り出場することに変わりはない。ただし、FP1を走った後にルクレールの身体に問題が確認された場合には、無理をさせずジョビナッツィへ交代できる態勢を整えている。

モンツァでの激しいクラッシュから数日しか経っていないだけに、フェラーリにとって最優先事項はルクレールの安全だ。スペインGPでの出場継続については、マドリンクでSF-26を実際に走らせた際のルクレールの状態が最終的な判断材料となりそうだ。