カテゴリー: アービッド・リンドブラッド

  • リンドブラッド レッドブルF1起用見送りに納得「ローソン継続の方が理にかなう」

    リンドブラッド レッドブルF1起用見送りに納得「ローソン継続の方が理にかなう」

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1イタリアGPでレッドブル・レーシングが自身ではなくリアム・ローソンを継続起用した判断について、「パフォーマンスを最大化することにはならない」として、ドライバーを入れ替えない決定に理解を示した。

    負傷したアイザック・ハジャーの欠場に伴い、レッドブルはオランダGPに続いてローソンをマックス・フェルスタッペンのチームメイトに起用。レーシングブルズでは角田裕毅がリンドブラッドとコンビを組む。

    リンドブラッドにもレッドブルをドライブする機会を与える案が考えられたが、本人は2戦で異なるドライバーを起用することは最適ではないとの考えを示している。

    リンドブラッド「2人を別々の週末に乗せても最適化できない」
    ハジャーの欠場が決まった際、レッドブルは2026年ルーキーのリンドブラッドではなく、F1で50戦近い経験を持つローソンを代役に選んだ。

    イタリアGPのメディアデーでは、Sky Sports F1のクレイグ・スレーターがリンドブラッドに対し、ローソンとリンドブラッドを1戦ずつレッドブルに乗せ、フェルスタッペンを基準に両者を比較するという考え方について質問した。

    スレーターは『Paddock Uncut』で、そのやり取りを次のように説明している。

    「レーシングブルズの2人について、アービッド・リンドブラッドに聞いた。2人をそれぞれ1回ずつレッドブルに乗せるという考えはなかったのか、とね。少しナイーブな質問だとは思った」

    「彼は『そうだね。別々の週末に2人の異なるドライバーをマシンに乗せても、パフォーマンスを最大化することにはならない。だから今回の方が理にかなっている』と答えた」

    オランダGPでローソンを起用した以上、モンツァでも同じドライバーを継続する方が、マシンへの習熟やエンジニアとの連携という点で合理的だというのがリンドブラッドの見方だ。

    一方でスレーターは、リンドブラッドにもレッドブルをドライブする資格があることを本人も意識しているようだったと付け加えた。

    「ただ、あのマシンで週末を走る権利という意味では、自分もリアム・ローソンとほぼ同じくらい強い立場にいるという指摘を、彼は評価していたと思う」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2027年のレーシングブルズを巡る競争
    今回ローソンがレッドブルに抜擢された一方、2027年のドライバー争いではローソン自身も安泰とは限らないとの見方がある。

    F2選手権をリードするニコラ・ツォロフが2027年のレーシングブルズ昇格候補として浮上しており、スレーターはローソンがシート争いで最も厳しい立場に置かれる可能性を指摘した。

    「ローソンは昇格したにもかかわらず、それでも我々は考えている。ドライバープログラムにはツォロフが控えているわけで、最も危険な立場にいるのは彼なのではないか、と」

    「それが公平には見えないかもしれない。でも、そういう状況なのかもしれない」

    ローソンにとって今回のレッドブルでの代役参戦は、単なるハジャーの穴埋めだけではない。2027年に向けて自身の評価を高める重要な機会にもなっている。

    ハジャーはマドリードGPも欠場の可能性
    ハジャーについては、次戦スペイン・マドリードGPで復帰できるかどうかもまだ確定していない。

    Sky Sports F1のナオミ・シフによれば、ハジャーはイタリアGPに出場できる可能性もあったものの、さらなる負傷のリスクを避けるため欠場という判断が下されたという。

    「彼らは今回には間に合うとほぼ確信していた。おそらく痛みを抱えながらでも走ることはできたと言っていたけど、もしさらにダメージを負えば、負傷が長引くことになる」

    「だから予防的な意味で、もう1戦休ませることにしたのだと思う」

    スレーターも、ハジャーがシミュレーターで作業を行い、医学的な検査も受けたことを明かしている。

    「彼はシミュレーター作業も行い、医学的な評価も受けた。結論としては、回復がモンツァまでに完了しなかったということだ。マドリードの前にもう一度評価される」

    さらにテッド・クラビッツは、マドリードの新コースがモンツァよりも手首への負担が大きくなる可能性を指摘した。

    「マドリードにはここよりはるかに多くのコーナーがあり、その中には負荷がずっと大きいものもある。彼が3戦を欠場する可能性もある」

    ハジャーの復帰時期が流動的ななか、レッドブルは少なくともイタリアGPではドライバーを再び入れ替えることなく、ローソンを継続起用する道を選んだ。

    リンドブラッド自身もその判断を合理的と受け止めている。レッドブル昇格の機会を逃した形ではあるものの、モンツァでは角田裕毅とともにレーシングブルズを走り、自身の評価を高める週末に臨む。

  • レーシングブルズF1 ローソン&リンドブラッド続投が最有力 ツォロフはリザーブか

    レーシングブルズF1 ローソン&リンドブラッド続投が最有力 ツォロフはリザーブか

    レーシングブルズは、2027年F1シーズンもリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドのコンビを継続する方向に傾いている。GPblogが独自情報として報じた。

    F2選手権をリードするニコラ・ツォロフも2027年のレーシングブルズ昇格候補として注目されているが、現時点ではレースシートではなく、テスト兼リザーブドライバーに起用される可能性が最も高いという。

    レーシングブルズに「3人で2席」の選択肢
    レーシングブルズは2027年に向けて、恵まれた状況にある。現在レギュラードライバーを務めるリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドに加え、レッドブル育成のツォロフがF2で好成績を残し、F1昇格を強くアピールしているからだ。

    つまり、レーシングブルズには事実上「3人の有力候補に対して2つのF1シート」という状況が生まれている。

    しかし、レーシングブルズCEOのピーター・バイエルは、それを問題とは捉えていない。

    「いいえ。アービッドもリアムも素晴らしい仕事をしているからだ。リアムは現在ドライバーズ選手権9位だったと思うし、予選でもレースでも非常に速いことを示している」

    「実際、ニコラについても同じことが言える。彼はF2で非常にいい仕事をしている」

    バイエルはGPblogを含むメディアにそう語った。

    ツォロフはイモラでF1初テスト
    ツォロフは今週、レーシングブルズの旧型F1マシンを使用したTPC(Testing of Previous Cars)に参加し、イモラで初めてF1マシンをドライブした。

    レーシングブルズにとっては、現在F2選手権首位に立つブルガリア人ドライバーが、現段階でF1にどこまで適応できるのかを直接評価する重要な機会となった。

    ただし、バイエルはテストを前に、ツォロフが2027年のレーシングブルズのシートを獲得するかどうかについて明言を避けていた。

    「最終的に来年のドライバーラインアップを決めるのは、チーム代表のアラン・パーメインだ。だから彼がチームにとって最善の判断をすることになる」

    ツォロフはTPCでクラッシュすることなく最低300kmを走行すれば、F1のフリー走行に出走するための条件を満たすことになる。レーシングブルズが今季終盤にFP1の機会を与える可能性も高いとみられている。

    ニコラ・ツォロフ(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ローソン&リンドブラッド残留が現時点の本命
    一方、GPblogが関係者から得た情報によると、現時点でレーシングブルズが最も有力視している2027年の布陣は、ローソンとリンドブラッドの続投だという。

    ローソンは予選、決勝の双方で速さを示し、ポイントを積み重ねている。リンドブラッドもF1ルーキーとして経験を重ねながら評価を高めており、チーム側は現在のコンビを変更する必要性を強く感じていないようだ。

    そのため、F2でタイトル争いをリードするツォロフが好成績を残していても、即座にレギュラーシートへ昇格させることが既定路線になっているわけではない。

    ツォロフは2027年テスト兼リザーブが有力
    GPblogによれば、現時点で最も可能性が高いシナリオは、ツォロフを2027年のレーシングブルズのテスト兼リザーブドライバーに据えるというものだ。

    この形であれば、レーシングブルズはローソンとリンドブラッドという現在のラインアップを維持しながら、ツォロフにF1での経験を積ませ、将来的なレギュラー昇格に備えることができる。

    もちろん、2027年のドライバーラインアップが正式決定したわけではない。ツォロフのTPCでの評価や今後のF2での成績、ローソンとリンドブラッドのシーズン終盤のパフォーマンスも判断材料となる。

    それでも、現段階ではレーシングブルズが2027年もローソンとリンドブラッドをレースドライバーとして残し、ツォロフをテスト兼リザーブとしてF1プロジェクトに組み込む構想が最有力となっている。

  • アービッド・リンドブラッド F1オランダGPのペナルティに不満「なければ8位」

    アービッド・リンドブラッド F1オランダGPのペナルティに不満「なければ8位」

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1オランダGP決勝で科されたドライブスルーペナルティについて「少し厳しすぎる」と不満を示した。レーシングブルズのルーキーは12位でフィニッシュしたものの、「ペナルティがなければ8位だったことにまったく疑いはない」と自身のレースペースに手応えを示している。

    リンドブラッドはスタート直後からポイント圏内を争っていたが、マックス・フェルスタッペンのクラッシュ時に黄旗区間でピエール・ガスリーをオーバーテイクしたとしてドライブスルーペナルティを科された。

    大きく順位を落とした後は追い上げを見せ、ガスリーやニコ・ヒュルケンベルグらと激しいバトルを展開したが、最終的には12位に終わった。

    「ペナルティは少し厳しすぎる」
    問題の場面について、リンドブラッドはフェルスタッペンのクラッシュによってコース上にデブリが散乱し、周囲の状況を確認することが難しかったと説明した。

    「結局、マックスがコントロールを失って、それからコースを横切ってきて、あちこちにデブリが散らばっていた。僕にはほとんど何も見えなかった」

    「とにかく接触しないようにしていた。たしか彼のタイヤのひとつにぶつかりそうになったと思う。それで、自分のラインをキープして、何も起こさないようにまっすぐ走ることだけを考えていた」

    その後、ターン1でガスリーを抜いたことが黄旗中の追い越しと判断された。

    「それからターン1でピエールを抜いたけど、僕には旗も何も見えなかった。だから、ちょっと残念だった」

    「ペナルティも少し厳しすぎると思う。そこはみんな正直にそう言えると思う」

    「それで僕のレースは事実上終わってしまった。あのインシデントに対してはかなり重いペナルティだったと思うけど、仕方ない。決まったことだからね」

    ペナルティ後の走りは「F1でベストのひとつ」
    ドライブスルーペナルティによってポイント争いから大きく後退した一方、リンドブラッドはその後の自身のパフォーマンスを高く評価した。

    「残念なのは、ペースが本当に良かったことだ。正直、そこから先のレースについてはかなり誇りに思っている」

    「ペースという点では、おそらく今年のF1で僕が走ったレースの中でもベストのひとつだったと思う」

    「オーバーテイクへのコミットメントも良かったし、できるところではチームを助けようとした。それもかなり意味のあることだった」

    実際、リンドブラッドは後方から順位を取り戻し、ガスリーを抑えることで、先にガスリーを攻略した角田裕毅がギャップを築くことにも貢献した。

    「だから少し残念だ。僕自身もチームも、本当にいい仕事をしたと思っているし、そのことにはかなり満足している。もちろん、もっと良くできる部分はいくつかあるけど、僕たちは3周目の時点で事実上レースから外されてしまった」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) オランダグランプリ

    「ペナルティがなければ8位だった」
    それでも、リンドブラッドにとってザントフォールトでの走りは、次戦F1イタリアGPに向けて自信につながる内容となった。

    週末序盤はレーシングブルズの競争力が十分ではなかったと認めながらも、自身がサーキットへの理解を深め、チームもマシンを改善したことで、決勝に向けて大きく前進できたと振り返った。

    「僕の側からすると、簡単な週末ではなかった。週末のスタート時点では、これまでほど競争力がなかったと思う」

    「でも、僕自身がコースに慣れていって、チームもいくつか変更を加えてくれたことで、通常フォーマットの部分では本当に競争力のあるマシンになった。スプリントの部分ではなくてね」

    「ポイントを持ち帰れなかったのは本当に残念だ。ペナルティがなければ、今日は8位だったことにまったく疑いはない」

    チーム代表のアラン・パーメインも、ペナルティ後のリンドブラッドのレースについて評価している。

    「今日は我々にとって厳しいレースだった。あのペナルティを受けた後、アービッドが挽回するのは非常に難しく、ほとんど不可能だった」

    「それでも彼はガスリーを後ろに抑える素晴らしい仕事をしてくれた。それによって、オーバーテイクを決めた角田裕毅が前でギャップを広げることができた」

    リンドブラッドにとって結果は12位とノーポイントに終わったが、ペナルティ後に見せたペースと積極的なオーバーテイクは大きな収穫となった。本人が「8位」を確信するだけの速さを示したザントフォールトを経て、レーシングブルズは2週間後のモンツァでポイント獲得を目指す。

  • アービッド・リンドブラッド F1オランダGP予選10番手「雨は助けにならなかった」

    アービッド・リンドブラッド F1オランダGP予選10番手「雨は助けにならなかった」

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1第12戦オランダGPの予選で10番手となり、スプリント予選に続いてQ3進出を果たした。レーシングブルズのルーキーは、最後のアタックで雨の影響を受けたことに「少し残念」としながらも、決勝に向けて好位置を確保できたことを前向きに捉えている。

    リンドブラッドはQ1、Q2を突破し、Q3では1分12秒185を記録して10番手。セッションを通じてガブリエル・ボルトレトと接近した争いを繰り広げていた。

    しかし、最後のアタックでは雨が降り始め、タイヤの準備方法についても狙っていたアプローチを採ることができなかったという。

    「少し残念だ。中古タイヤを使ったときに、ビルドアップラップでかなりうまく機能するものを見つけていたんだ」

    リンドブラッドによれば、最初のアタックで試したタイヤの準備方法に手応えを得ていたものの、雨が強まる可能性を考慮し、チームは最後のアタックでそれを採用しない判断を下した。

    「雨のことがあって、チームとしてはリスクを取りたくなかった。雨が降ってラップがウエットになってしまう可能性があったから、ビルドアップはやめて、そのままアウトラップからプッシュすることにした。でも、それは僕たちにはあまり機能していなかった」

    さらに、コース上では雨脚が徐々に強まっており、先にアタックしたボルトレトよりも条件が厳しくなったと感じている。

    「ギャビー(ガブリエル・ボルトレト)が最初だったと思う。雨のせいだったとは言わないけど、彼のラップのほうが間違いなく雨は少なかった。そこを言い訳にするつもりはないけど、助けにならなかったのは確かだ」

    「その2つが重なったのは少し残念だった。セッションを通して僕たちは彼とかなり近かったと思う。Q2では彼のほうがほんの少し上だったと思うけど、僕たちはビルドアップでかなりうまく機能する方法を見つけていて、それなら前に出られるだけのものがあったと思う」

    しかし、最後のアタックでは狙ったグリップを得ることができず、10番手で予選を終えることになった。

    「最後のラップではグリップがなかったから残念だけど、それでも明日に向けて本当にいいスタート位置だ」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) オランダグランプリ

    Q3で思い通りのアタックができなかった悔しさは残るものの、リンドブラッドは週末全体を見れば結果をポジティブに評価している。

    「もちろんだ。どんなドライバーでもそうだと思うけど、僕も少し残念に感じている。でも、大きな視点で見れば本当にいい結果だ。またQ3に進めたし、チームにとってもまたいい一日になった」

    また、予選に向けてレーシングブルズが施したセットアップ変更は、リンドブラッドが予想していた以上に大きな効果をもたらしたという。

    「セットアップ変更は僕が予想していたよりもはるかに大きな効果があった。予選仕様のマシンにとっては、ほとんど効きすぎたくらいだった。でも、明日に向けては本当にいいところにいると思う」

    10番グリッドから迎える決勝ではポイント獲得が現実的な目標となる。リンドブラッドはレーシングブルズのスタートの良さにも期待を寄せている。

    「全体としては間違いなく、またいい結果だった。明日は戦える位置にいるし、僕たちはスタートがいいことも分かっている。何ができるか見てみよう」

  • アービッド・リンドブラッド F1オランダGPスプリント10位「ペースは予想以上」

    アービッド・リンドブラッド F1オランダGPスプリント10位「ペースは予想以上」

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1第12戦オランダGPのスプリントを10位で終えた。ポイント獲得には届かなかったものの、初めて走るザントフォールトで24周のレースを経験し、「ペースは正直、予想以上だった」と手応えを語った。

    レーシングブルズのリンドブラッドは、金曜日のスプリント予選でSQ3に進出して10番グリッドを獲得。土曜日のスプリントでもそのポジションを守って10位でチェッカーを受けた。

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1第12戦オランダGPのスプリントを10位で終えた。ポイント獲得には届かなかったものの、初めて走るザントフォールトで24周のレースを経験し、「ペースは正直、予想以上だった」と手応えを語った。

    レーシングブルズのリンドブラッドは、金曜日のスプリント予選でSQ3に進出して10番グリッドを獲得。土曜日のスプリントでもそのポジションを守って10位でチェッカーを受けた。

    10位フィニッシュも「かなりポジティブ」
    オーバーテイクが難しいザントフォールトということもあり、リンドブラッドにとってスプリントは大きな順位変動のないレースとなった。

    レース後、「あまりエキサイティングなスプリントには見えなかった」と問われたリンドブラッドも、その点を認めた。

    「そうだね。でも最近のスプリントレースやザントフォールトのことを考えれば、おそらく最もエキサイティングなレースにはならないだろう。だから正直、僕から話すことはそれほど多くない」

    それでも、週末全体を考えれば今回の24周には大きな意味があったとリンドブラッドは強調する。

    「実際、かなりポジティブに捉えている。僕にとって新しいサーキットで、さらに20~25周を経験できた。週末の残りに向けて、とても役に立つと思う」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) オランダブランプリ

    「ペースは正直、予想以上だった」
    リンドブラッドが特に前向きに評価したのは、レーシングブルズのレースペースだった。

    「ペースは正直、予想していたよりよかったと思う」

    レーシングブルズは予選に比べて決勝で苦戦する傾向があるとしながらも、今回は前を走るマシンについていくことができたという。

    「僕たちは通常、予選よりもレースの方で少し苦戦する。それに、予選ですでにそれほどよかったわけではなかったことを考えると、かなり競争力があって、前の2台についていくこともかなり楽にできた。悪くなかったと思う」

    リンドブラッドの前では、8位のピエール・ガスリー(アルピーヌ)と9位のガブリエル・ボルトレト(アウディ)が最後のポイントを争っており、リンドブラッドもその後方で大きく離されることなくレースを進めた。

    「僕自身からもまだ引き出せる」
    初めてのザントフォールトで金曜日から走行を重ね、スプリント予選ではSQ3進出、スプリントでは10位。リンドブラッドはまだ改善できる部分が残されていると考えている。

    「週末の残りがどうなるか見てみよう。でも、僕たちはさらに一歩前進できることが分かっているし、僕自身からもまだ引き出せるものがある」

    「だから正直、かなりポジティブな感触だ」

    ポイントこそ獲得できなかったものの、初めてのザントフォールトで貴重なレース距離を経験し、予想以上のペースも確認できたリンドブラッド。午後の予選に向けて、マシンと自身の双方にさらなる伸びしろがあるとの手応えを得てスプリントを終えた。

  • レッドブルF1 ハジャー代役にローソンを選択「リンドブラッド昇格も候補だった」

    レッドブルF1 ハジャー代役にローソンを選択「リンドブラッド昇格も候補だった」

    レッドブル・レーシングが2026年F1オランダGPで負傷したアイザック・ハジャーの代役にリアム・ローソンを起用した舞台裏について、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが明かした。アービッド・リンドブラッドをレッドブルに昇格させる案も候補に挙がっていたという。

    ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することになり、レッドブルはレーシングブルズからローソンを招集。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーの角田裕毅が入り、F1復帰を果たした。

    リンドブラッドのレッドブル昇格も選択肢
    オランダGPのFP1終了後、Sky Sports F1のインタビューに応じたパーメインは、ローソンではなくリンドブラッドをレッドブルに昇格させる可能性もあったのかと質問され、「あったと思う」と認めた。

    そのうえで、最終的にローソンが選ばれた最大の理由として経験を挙げた。

    「そういう可能性はあったと思う。ただ、現実的に考えればリアムを選ぶことになる。リアムはレッドブルのドライバーだし、今年はアービッドよりわずかに先を行っている。より経験のあるドライバーを選ぶことが、彼らにとって正しい判断だったと思う」

    ローソンは2025年シーズン序盤にレッドブル・レーシングから2戦に出場した経験があり、その後レーシングブルズへ戻った。今回のオランダGPでは、ハジャーの負傷によって再びレッドブルのマシンをドライブする機会を得ることになった。

    パーメインは、同じ陣営の別チームでレースをしているドライバーを代役として起用すること自体は、F1では特別に珍しい判断ではないと説明。2020年のサヒールGPで、メルセデスが新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役として、当時ウィリアムズに所属していたジョージ・ラッセルを起用したケースを例に挙げた。

    「チームが自分たちのドライバーを起用するのは、たとえそのドライバーが別のチームで走っていたとしても、かなり普通のことだと思う」

    「以前バーレーンでルイスが新型コロナウイルスに感染したときも、メルセデスはジョージをウィリアムズから連れてきて乗せた。だから今回レッドブルが行ったことも、自然な判断だと思う」

    アービッド・リンドブラッド

    パーメインとメキースが協議「正しい判断」
    ハジャーの代役を誰にするかについては、レッドブル・レーシングとレーシングブルズの間でも話し合いが行われた。

    59歳のパーメインは、自身やローソンに大きな決定権があったわけではないとしながらも、ローソンを起用するという結論を支持している。

    「我々もこの件について話し合った。私に非常に大きな影響力があったとは言わないし、リアム自身にもそれほど大きな影響力があったとは思わない。ただ、間違いなく正しい判断だったと思う」

    また、ローソンが選ばれたことでレッドブル昇格の機会を逃す形となったリンドブラッドについても、決定を受け入れていると説明した。

    「アービッドもまったく問題にしていない。彼は状況を完全に理解しているし、今いる場所で満足していると思う」

    インタビューでは、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースがローソン起用を決定したのかとも質問された。

    これに対してパーメインは、メキース単独の判断だったという見方を否定。両チームで協議した結果だったことを明かした。

    「ローランの決定だったとは言いたくない。我々で話し合って、これが正しい判断だということで双方が合意した」

    ハジャーの負傷によって急きょ必要となったレッドブルの代役選びでは、リンドブラッドの昇格も選択肢に入っていた。しかし、レッドブルでの実戦経験を持ち、今季もリンドブラッドよりわずかに先行しているローソンを起用することが、両チームにとって最も現実的な結論となった。

  • アービッド・リンドブラッド F1オランダGPでSQ3「マシンからすべてを引き出せた」

    アービッド・リンドブラッド F1オランダGPでSQ3「マシンからすべてを引き出せた」

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、2026年F1第12戦オランダGPのスプリント予選で10番手を獲得した。ザントフォールト初走行、さらにスプリントフォーマットという限られた準備時間のなかでSQ3進出を果たし、初日を「ポジティブ」と振り返った。

    レーシングブルズにとっても難しい条件だった。リンドブラッドは初めてのザントフォールトを学びながら走り、チームメイトの角田裕毅は8カ月ぶりのF1実戦で、2026年世代のマシンを実走するのはこの日が初めて。

    それでもリンドブラッドはSQ2で1分12秒785を記録して9番手で突破し、SQ3では1分12秒737で10番手となった。

    ザントフォールト初走行でSQ3進出
    リンドブラッドにとって、バンクを備えた独特のザントフォールトを実際に走るのは今回が初めてだった。通常のグランプリ週末とは異なり、スプリントフォーマットではFP1の1セッションを終えると、すぐにスプリント予選を迎える。

    経験を積む時間が限られるなか、リンドブラッドはFP1からスプリント予選にかけて前進を実感したという。

    「ポジティブな金曜日だった。ザントフォールトを走るのは初めてだから、簡単ではなかった。特にスプリント週末だからね。チームがいい仕事をしてくれて、今朝と比べてすでにいくつか前進できた」

    SQ1を突破すると、SQ2では1分12秒785を記録。SQ3進出ラインとなった10番手ガブリエル・ボルトレト(アウディ)をわずか0.001秒上回る9番手で、最終セッションへの切符をつかんだ。

    「SQ2は本当に良かった。マシンからすべてを引き出せた。ラップには本当に満足している。SQ3に進めたのはすごく良かった」

    リンドブラッドは、この週末のレーシングブルズがサマーブレイク前までと比べてやや競争力を欠いていると感じていたこともあり、そのなかでSQ3へ進めたことをポジティブに受け止めた。

    「なぜか今週末は少し競争力が低いから、そのなかでSQ3に進めたのは本当に良かった」

    SQ3には不満「確認することがいくつかある」
    一方、リンドブラッドは最終的な10番手という結果に全面的に満足しているわけではない。

    SQ3では1分12秒737を記録したが、8番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)、9番手のボルトレトには届かなかった。スプリントではポイント圏内となるトップ8のひとつ後ろの列からスタートする。

    「SQ3については、それほど満足していない。明日に向けて確認しなければならないことがいくつかある」

    リンドブラッドは、ドライバー側だけでなくチーム側にも改善できる部分が残されていると説明した。

    「正直に言えば、今週はなぜか全体的に少し後れを取っていると思う。でも、一晩かけて確認して、明日に向けて前進する」

    レーシングブルズはサマーブレイク前まで中団で高い競争力を発揮し、7戦連続で少なくとも1台がポイントを獲得していた。リンドブラッドは今回もSQ3まで進んだものの、これまでの週末ほどライバルに対するアドバンテージは感じていない。

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ガスリーとボルトレトを追う「スタートで1台は狙える」
    10番グリッドからスタートするスプリントでは、ポイント獲得には少なくとも2台を抜いて8番手以内へ入る必要がある。

    リンドブラッドの前方には、8番手ガスリーと9番手ボルトレトが並ぶ。ともに今週末は速さを見せているが、リンドブラッドはレーシングブルズのスタートの良さを生かして、まず発進直後にポジションを奪うことを狙っている。

    「僕たちはスタートがいいことは分かっているから、明日はスタートで間違いなくどちらか1台を抜けるように狙えると思う。その後どうなるかだね」

    ただし、オーバーテイクが難しいザントフォールトだけに、簡単なレースになるとは考えていない。

    「現実として、このコースはかなりオーバーテイクが難しいし、2人とも今週は速い。これまでの週末ほど僕たちにアドバンテージがあるとは思わない。それでも、得られるチャンスはすべて生かしていく」

    スプリントでポイントが与えられるのは8位まで。10番手スタートのリンドブラッドにとっては、序盤でガスリーやボルトレトとの差を詰められるかがポイント獲得への鍵となる。

    土曜朝は雨の可能性「ウエットのスプリントもあり得る」
    もうひとつの不確定要素が天候だ。金曜朝のザントフォールトも路面が濡れた状態から始まっており、リンドブラッドは土曜朝にも雨が降る可能性を認識している。

    「朝が一番微妙そうだね。今朝も到着したときはかなり濡れていたし、明日の朝も少し雨が降る予報だと思う。だから、スプリントがウエットになる可能性はある」

    雨になれば、オーバーテイクが難しいザントフォールトでの勢力図やレース展開が大きく変化する可能性もある。

    一方、スプリント後に行われるグランプリ予選と日曜日の決勝については、ドライコンディションになるとの見通しを示した。

    「予選とレースはドライになると思う。でも、いずれにしても今日はいい一日だった。僕自身にもチームにも取り組むべきことはいくつかあるけど、明日に向けてもう一歩前進できると思う」

    初めて走るザントフォールトで、FP1の1セッションしかコースを学ぶ時間がないなかSQ3進出を果たしたリンドブラッド。SQ2のラップには手応えを得た一方、SQ3とマシンの競争力には改善の余地があるとみている。10番手から迎えるスプリントでは、持ち味とするスタートと変わりやすい天候をチャンスにつなげ、ポイント圏内の8番手を狙う。

  • 角田裕毅とのF1初コンビにリンドブラッド「できる限り手助けしたい」

    角田裕毅とのF1初コンビにリンドブラッド「できる限り手助けしたい」

    角田裕毅が2026年F1第12戦オランダGPでレーシングブルズから急遽F1復帰を果たすことについて、チームメイトを務めるアービッド・リンドブラッドが語った。「できる限り手助けしたい」と話し、限られた準備時間でマシンに適応しなければならない角田裕毅をサポートする姿勢を示している。

    アイザック・ハジャーがサマーブレイク中に手首を負傷してオランダGPを欠場することになり、レーシングブルズのリアム・ローソンがレッドブル・レーシングの代役に起用された。

    その結果、空いたレーシングブルズのシートには、レッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅が起用されることになった。

    角田裕毅との初コンビ「興味深い週末になる」
    オランダGP開幕を前に行われたFIAの木曜記者会見に出席したリンドブラッドは、ローソンがレッドブル・レーシングに移ったことで、今週末は角田裕毅とコンビを組むことについて質問された。

    「裕毅にとっては、間違いなく興味深い週末になると思う」

    リンドブラッドはそう語り、角田裕毅が今回のF1復帰で直面する難しさについて言及した。

    「今のマシンはかなり違うし、スプリント週末でもある。それに、決して簡単なサーキットではない。だから、できる限り彼が早くマシンに慣れられるよう手助けしたい」

    今回のオランダGPは通常のグランプリとは異なるスプリントフォーマットで開催される。走行時間が限られるなか、角田裕毅は現在のレーシングブルズのマシンへの適応を急がなければならない。

    リンドブラッドも「マシンはかなり違う」と、その難しさを認識しており、可能な範囲で角田裕毅をサポートする考えを明らかにした。

    角田裕毅とは「いつも友好的だった」
    リンドブラッドと角田裕毅がF1でチームメイトを務めるのは今回が初めてとなる。これまで2人が深く関わる機会は多くなかったという。

    「彼のことをものすごくよく知っているわけではない。これまで僕たちはあまり接点がなかったからね」

    それでも、これまでの関係は良好だったとリンドブラッドは続けた。

    「でも、いつも友好的な関係だった。だから、一緒にいい週末を過ごせると思う」

    急遽結成されたコンビではあるものの、リンドブラッドは角田裕毅を歓迎しており、協力して週末を戦うことに前向きな姿勢を示している。

    角田裕毅とアービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    リンドブラッド自身もザントフォールト初挑戦
    もっとも、角田裕毅をサポートすると語るリンドブラッド自身にとっても、今回のオランダGPは簡単な週末ではない。

    リンドブラッドにとってザントフォールトでのレースは初めて。さらにスプリントフォーマットという条件も重なり、自身も限られた時間のなかでサーキットを学ばなければならない。

    会見では、なぜハジャーの代役として自身がレッドブル・レーシングに起用されなかったのかという質問を受けた際、その点にも触れている。

    「正直に言えば、僕にとってザントフォールトは初めてなんだ。スプリント週末でもあるし、僕はまだルーキーシーズンの半分を終えたところにすぎない」

    「だから、リアムを選ぶ方が、より論理的な判断だったと思う。僕を選ぶ方が少しリスクは大きかっただろうね」

    「もちろんドライバーとしては乗りたかった。そういうチャンスは欲しかったよ。でも同時に、彼らがなぜあの判断をしたのかは完全に理解している。今は自分自身の週末に完全に集中して、できる限りいい仕事をしようとしている」

    リンドブラッドは自身も経験の少ない状況にあることを認めながら、レーシングブルズでの仕事に集中する考えを示した。

    好調レーシングブルズ「マシンはいい」
    角田裕毅が急遽ドライブすることになったレーシングブルズのマシンについて、リンドブラッドは現在の競争力を高く評価している。

    サマーブレイク前のレースで好調な流れを築いていたリンドブラッドは、休暇を迎えたかったのか、それともそのままレースを続けたかったのかと質問され、「そのまま続けてもよかった」と振り返った。

    「正直、僕はそのまま続けてもかなり満足だったと思う。休みに入る前の数レースは楽しめていたし、いい勢いもあったから、あと何レースかやってもよかった」

    一方で、シーズン序盤から多忙だったこともあり、休暇でリフレッシュできたとも説明。「充電できたような気分だし、この週末に挑むのを本当に楽しみにしている」と語った。

    そして、ザントフォールトで期待するパフォーマンスについては、直近のレースと同様の競争力を発揮できるとの見通しを示している。

    「最近のレースでやってきたことと同じようなものになると思う。マシンはいい。チームはパフォーマンスをもたらすために本当に、本当にいい仕事をしてきた」

    「いろいろなタイプのサーキットでもかなり安定しているように見えるし、僕たちは競争力がある。だから、今回もこれまでと同じようにできればと思っている」

    角田裕毅にとっては短期間で適応しなければならないマシンだが、そのパッケージ自体には十分な競争力があるというのがリンドブラッドの評価だ。

    異例の状況で組む角田裕毅とリンドブラッド
    角田裕毅とリンドブラッドは、それぞれ異なる難しさを抱えてオランダGPに臨むことになる。

    角田裕毅は急遽決まったF1復帰で、現在のレーシングブルズのマシンへの適応が必要となる。一方のリンドブラッドもザントフォールト初挑戦であり、まだF1ルーキーシーズンの途中にいる。

    さらに今回はスプリント週末のため、準備に使える走行時間も限られている。そうした条件のなかで初めてコンビを組むことになった2人だが、リンドブラッドは角田裕毅とのこれまでの関係について「いつも友好的だった」と説明し、「一緒にいい週末を過ごせると思う」と期待を示した。

    突然決まったF1復帰、異なるマシン、スプリントフォーマット、そして難易度の高いザントフォールト。角田裕毅にとって決して簡単な復帰戦ではないが、新たなチームメイトとなるリンドブラッドは「できる限り手助けしたい」と、その挑戦を支える構えだ。

  • レーシングブルズF1 ローソンとリンドブラッドに唯一のルール「接触禁止」

    レーシングブルズF1 ローソンとリンドブラッドに唯一のルール「接触禁止」

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドによる激しいチーム内バトルを歓迎しながらも、2人にひとつだけ明確なルールを課している。「互いに接触するな」というものだ。

    2026年のF1でレーシングブルズはコンストラクターズ選手権5位を争っており、現在66ポイントを獲得。アルピーヌに5ポイント差をつけ、チーム史上最高となるランキング5位を目指している。

    その一方で、ローソンとリンドブラッドの間では将来のレッドブル昇格やF1シートを巡る競争も激しさを増している。

    激しさを増すローソンとリンドブラッドのチーム内対決
    レーシングブルズは現在、F1のトップ4チームに続く「ベスト・オブ・ザ・レスト」の座を巡り、アルピーヌと接戦を繰り広げている。

    その争いと同時進行で注目されているのが、ローソンとリンドブラッドによるチーム内対決だ。

    2人は単純にチームメイト同士として競っているだけではない。将来的にレッドブル・レーシングのシートが空いた場合、その候補となる立場を争っている。さらにF2選手権をリードするレッドブル育成のニコラ・ツォロフもF1昇格候補として控えており、両者にとって現在のパフォーマンスは今後のキャリアを左右する重要な意味を持つ。

    今季はすでに両者がコース上で接近する場面が何度もあった。

    中国GPでは、ローソンがチームメイトのリンドブラッドから攻撃を受ける展開となったが、セーフティカーのタイミングがローソンに味方した。

    オーストリアGPではさらに緊張が高まった。ローソンはリンドブラッドが攻撃してこないとチームから伝えられていたにもかかわらず、実際にはリンドブラッドが仕掛けてきたことで、「チームの言うことを聞くのはこれが最後だ」と無線で不満を爆発させた。

    その後もシルバーストン、ベルギーGP、ハンガリーGPで2人は接近戦を演じている。

    興味深いことに、2人がそろってポイントを獲得した5戦のうち4戦では、ローソンとリンドブラッドが連続した順位でチェッカーを受けている。そして、その4戦はいずれもローソンが前でフィニッシュした。

    現在ローソンは43ポイントでドライバーズランキング9位につけ、23ポイントで11位のリンドブラッドを20ポイント上回っている。

    パーメイン代表が課す唯一のルール「互いに接触するな」
    チーム内での競争が激しくなっているものの、パーメインは両ドライバーのバトルを制限する考えはない。

    その代わり、レース前には必ず守るべきひとつのルールを伝えているという。

    「彼らを信頼するしかない」

    パーメインはRacerにそう語った。

    「もちろんレース前には話をする。僕は彼らに『いいか、レースをしていい。ただし互いに接触するな』と言っている」

    「それが僕からの唯一の要求だ。互いに接触するな」

    チームメイト同士がコース上で争うこと自体については、むしろ現在のレーシングブルズの競争力を示す好ましい状況だと考えている。

    「これはうれしい悩みだ。正直に言えば、彼らがコースに出れば、僕にとってはドライバーAとドライバーBだ。彼らにもそう伝えている」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    「どちらが前でも構わない」最優先はコンストラクターズ選手権
    パーメインにとって重要なのは、ローソンとリンドブラッドのどちらがチーム内で上位になるかではない。

    「どちらの順番でフィニッシュしても構わない。僕たちにとってコンストラクターズ選手権がすべてだ」

    レーシングブルズにとって、今季のランキング5位争いには特別な意味がある。

    チームは前身時代を含め、コンストラクターズ選手権で6位を上回ったことがない。現在の5位をシーズン終了まで守ることができれば、チーム史上最高成績となる。

    パーメインは、今季の躍進が特定のひとつの要因によるものではなく、チーム全体が機能している結果だと説明する。

    「素晴らしいシーズンになっている。もちろん、この素晴らしいチームで働く一人ひとりの努力によるものだ。ファエンツァのみんな、ミルトンキーンズのみんなの力だ」

    特に大きいのが、マシンに投入したアップグレードが期待通り機能していることだという。

    「違いを生み出しているのは、マシンに投入したものがすべて機能していることだ。かなり大きなアップグレードを持ち込んでも、コースに出ればきちんと機能している」

    「ドライバーたちも結果を出している。本当にあらゆる部分がうまく機能している」

    F1での将来も懸かる2人の競争
    ローソンは今季43ポイントを獲得し、ランキング9位と中団勢の中で存在感を示している。一方、リンドブラッドもルーキーながら23ポイントを挙げ、チームのコンストラクターズ選手権5位争いに貢献している。

    さらに背後にはF2首位のツォロフという次のレッドブル育成ドライバーも控える。レーシングブルズの2人にとって、チームメイトとの勝負は単なる2026年シーズンの順位争いだけではなく、今後のF1キャリアにも直結する。

    それでもパーメインが求めるのは、チームオーダーによって競争を封じることではない。自由に戦わせながら「接触しない」という最低限の一線だけを設定する方針だ。

    コンストラクターズ選手権5位というチーム史上最高成績を目指すレーシングブルズにとって、ローソンとリンドブラッドの激しい競争をポイント獲得につなげ続けられるかが、シーズン後半戦の重要な鍵となる。

  • アービッド・リンドブラッド F1で叶えた幼少期の夢「5歳の自分のために走っている」

    アービッド・リンドブラッド F1で叶えた幼少期の夢「5歳の自分のために走っている」

    アービッド・リンドブラッドは、F1デビューからわずか半年ながら、すでにその存在感を示している。

    18歳の英国人ドライバーは、王者経験者たちとコース上で渡り合い、たびたびQ3へ進出。着実にポイントを積み重ね、レーシングブルズをコンストラクターズランキング5位へ押し上げる原動力のひとつとなっている。

    F1.comのインタビューで、リンドブラッドはルーキーシーズン前半を振り返り、F1という夢の舞台で走る喜び、プレッシャーとの向き合い方、チームとの関係構築、そして後半戦への思いを語った。その根底にあるのは「5歳の自分のために走っている」というシンプルな気持ちだ。

    「夢」が現実になったF1デビュー
    2021年、イタリアで行われたカートイベントで、当時のリンドブラッドはランド・ノリスのもとへ駆け寄り、こう宣言していた。

    「僕のことを覚えておいて。5年後に会おう」

    それから5年。リンドブラッドはF4、F3、F2で勝利を重ね、フォーミュラ・リージョナルではタイトルを獲得。そして2026年、ノリスと同じF1グリッドに並ぶという言葉を現実のものにした。

    レッドブルのジュニアプログラムからレーシングブルズへ昇格したリンドブラッドは、開幕戦オーストラリアGPから強烈な印象を残した。予選でQ3に進出すると、決勝ではスタート直後に一時表彰台圏内まで浮上し、最終的に8位でチェッカーを受けた。

    その後も7回のQ3進出を果たし、モナコGPからハンガリーGPまでは6戦連続でポイントを獲得。F1マシンへの適応力と安定感を示している。

    「間違いなく、想像していた以上だよ」とリンドブラッドはシーズン前半について語る。

    「こんな短い期間なのに、すでに素晴らしい瞬間がたくさんあった。チームは本当に素晴らしくて、すごく温かく迎えてくれたし、僕が早く慣れるために本当に助けてくれた」

    「これまでも何度も言っているけど、今年は自分の夢を生きているんだ。ずっと実現してほしいと願っていたことだから、本当に楽しいし、特別だよ」

    なかでも忘れられないのが、F1デビュー戦となったメルボルンだ。

    「やっぱりメルボルンが一番特別だった。初めてのグランプリだったし、週末全体の流れも含めてね。レース前には少し感情的になった」

    上海や鈴鹿でも、子どものころにゲームで走ったコースを本物のF1マシンで走っているという事実に感動したという。

    「上海や鈴鹿みたいに、僕にとって新しいサーキットでは、走りながら『これは本当にすごい。F1ゲームで何度も走った場所を、今は本物で走っているんだ』と思った。実際のコースはF1ゲームよりずっと狭いけどね!」

    そして母国イギリスGPも特別な瞬間になった。

    「次に本当に感傷的になったのはシルバーストンだった。家であのレースを何度もテレビで見てきたからね。グリッドに立って、自分がそのレースの一部になっていると気づいて、『うわ、本当に起きているんだ』と思った」

    憧れのハミルトンとF1で直接対決
    オーストラリアGPでは、リンドブラッドは序盤からノリスやルイス・ハミルトンらトップドライバーと争った。

    特にハミルトンは、幼少期のリンドブラッドが応援していた存在だった。

    「去年、シルバーストンでレッドブルから初めてFP1に出たときのことを覚えている。クールダウンラップを走っていたら、エンジニアから『後ろからハミルトンがプッシュしている』と言われたんだ」

    「初めてその言葉を聞いたとき、『これはかなりすごいな』と思った」

    そして2026年のメルボルンでは、憧れのドライバーと同じ舞台で競うところまでたどり着いた。

    「メルボルンでルイスと同じコースを走って、サイド・バイ・サイドでレースをした。週末前の記者会見でも隣に座って、話をすることができた」

    「彼は僕が子どものころに憧れていた人で、一番応援していたドライバーだった。だから、5歳の自分にとって本当に特別なことなんだ」

    「誰かのためではない。5歳の自分のため」
    F1では、ドライバーの一挙手一投足が世界中から注目される。特にレッドブルの育成プログラムを経てF1へ進んだ若手には、大きな期待がつきまとう。

    しかし、リンドブラッドはそれを「プレッシャー」とは捉えていない。

    「正直に言えば、うまく対処できていると思う。もちろん緊張するよ。みんな緊張するものだと思う。うまくやりたいと思っていて、それが自分の大好きなことなら、始まる前に少し緊張することはある」

    「でも、それをプレッシャーとは呼ばないかな。そういう緊張の多くは自分の内側から来るものだと思っている」

    特別なメンタルトレーニングを積んできたわけでもないという。

    「僕はこれまで、どのカテゴリーでも外からのプレッシャーをあまり感じたことがない。今年もそれは変わっていない」

    その理由を説明する際、再び「5歳の自分」という言葉が登場する。

    「僕は5歳のころからF1に出ることを夢見ていた。カートからカテゴリーを上がっていくなかで、そのとき、そのときに集中して学んできたけど、頭の中心にはずっとF1があった」

    「今年は、最初にその夢を持った5歳の自分のためにやっている。ソファで初めてF1を見ていたときや、シルバーストンのマゴッツとベケッツでF1を見ていたころの自分だ。それを覚えている」

    「ここまで助けてくれたすべての人には本当に感謝している。でも、誰かに借りを返すためにやっているわけじゃない。誰かのためにやっているわけでもない。5歳の自分のためにやっている。だから、あまりプレッシャーを感じないんだ」

    F1で直面した「ドライビング以外」の難しさ
    もちろん、F1参戦初年度だけに学ぶべきことは多い。

    ドライビング面では、2026年から導入された新世代パワーユニット、とりわけバッテリーを含めたエネルギーマネジメントが課題のひとつだという。

    「純粋なドライビングという意味では、理解はしているけど、まだ完全には習得できていないのがエンジンだと思う。バッテリーを含めて最大限に引き出す方法だね。少し違ったテクニックが必要になる」

    一方、それ以上に大きな変化だったのがチーム規模だ。

    「マシンの外では、チームとの仕事の仕方がまったく違う。F2やF3では部屋にエンジニアが4人か5人くらいだったけど、今はサーキットに30人いて、さらにオフィスには500人いる。まったく違うダイナミクスなんだ」

    少人数のチームなら率直に要求できたことでも、F1では言葉ひとつが多くのスタッフへ伝わる。

    「悪いセッションのあとにエンジニアへ『ここを改善してほしい、あそこも改善してほしい』と言うとする。部屋に数人しかいなければ問題ないけど、大勢が聞いているとなれば、また違うスキルが必要になる」

    「どうすれば人から最大限を引き出せるか、人間関係をどう理解するかということだ。それは簡単じゃなかった」

    「単に仕事だから僕のために働くのではなく、僕のために働きたいと思ってもらえるようにする。それが一番大きく学ばなければならなかったスキルだと思う」

    ローソンとの健全なライバル関係
    チームメイトのリアム・ローソンとの関係も、ルーキーイヤーを支える重要な要素になっている。

    両者は予選でも決勝でも接近したパフォーマンスを見せ、お互いを押し上げながらレーシングブルズの競争力向上につなげてきた。

    「正直、僕たちはいい関係だと思う。オンとオフをうまく切り替えられるような関係を、一緒に築けていると思う」

    「コース上ではお互いに相手を倒したい。それがスポーツだからね。でもマシンを降りれば、本当にいい関係だし、チームのなかにもいい雰囲気がある。それが楽しくしてくれている」

    「僕たちはお互いをかなりプッシュしているし、それは2人にとっていいことだと思う。チームにとってもそうだ。お互いにプッシュすればするほどパフォーマンスを引き出せるし、それが結果にも表れている」

    マシン開発を進めてきたチームの働きも評価している。

    「チームはマシンにパフォーマンスをもたらし続けるために素晴らしい仕事をしてくれた。それが最近の数戦で僕たちが競争力を発揮できている理由だ。でも、僕とリアムが毎週末お互いをプッシュしていることも、その助けになっていると思う」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    F1を忘れる時間はファッションとスケートボード
    ハンガリーGPではレーシングブルズが今季5度目のダブル入賞を果たし、アルピーヌを抜いてコンストラクターズランキング5位へ浮上した。

    夏休みに入ったリンドブラッドにとって、F1から離れる時間も重要だ。

    「僕にとってスイッチを切るということには、サーキットにいるときと、サーキットから離れているときの2種類がある」

    F1の週末は朝から夜まで長時間に及ぶ。実際にマシンを運転する時間は限られていても、ミーティングやメディア対応などが続くため、意識的に休む時間を作っている。

    「朝9時30分に来て、夜7時に帰る。1日に運転するのは2時間だけだけど、サーキットにいる時間は長い。普通の仕事なら9時から5時だからね。ちゃんとスイッチを切れるようにしないと、本当に消耗してしまう」

    サーキットを離れたときに楽しんでいるのが、ファッションとスケートボードだ。

    「ファッションとスケートボードは結構好きだね。スケートボードは本当に別物で、まったく違う世界なんだ」

    「レッドブルではスケートボードがカルチャーの大きな一部になっているから、僕はすごく恵まれている。住んでいるところからそれほど遠くない場所にいるレッドブルのアスリートとも何人か知り合った。友達と呼べる人も何人かできて、それが楽しくしてくれている」

    「完全にレースのことを忘れられる。そういう時間が必要なときもあるんだ」

    ただし腕前について聞かれると、笑いながらこう答えた。

    「全然うまくないよ! オーリーはできるけど、キックフリップを覚えたい。今年の終わりにパドックでキックフリップができたら最高だと思う」

    後半戦も「一戦ずつ」
    夏休み明けのオランダGPから、リンドブラッドのF1ルーキーシーズン後半戦が始まる。

    シンガポールや、バーレーンGPの代替開催地となるマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットなど、初めて経験する舞台も待っている。

    「まずはすごく楽しみだね。子どものころにF1ゲームでこういうコースを全部走っていたから、実際に経験できるのが楽しみだ」

    「F1で使われるサーキットの大半は毎年同じで、新しく加わるとしても1つか2つくらいだ。新しいコースを初めて走れる機会は一度しかない。だから、その瞬間をしっかり味わって、初めて走る経験を楽しみたい」

    特にシンガポールは完全な未知の世界だ。

    「シンガポールは走ったことがない。そもそもシンガポールに行ったことすらないんだ! 暑さと湿度でかなり厳しいレースになるのは分かっているから、レースが近づいたら暑さに特化したトレーニングを増やしていくつもりだ」

    2026年からスペインGPの舞台となるマドリードの新市街地コース「MADRING」についても期待を寄せる。

    「カルロス(サインツJr.)のラップは見たけど、まだ全部をちゃんと見たわけじゃない。近いうちにシミュレーターに入ると思うから、そこで何周か走ってみる」

    「素晴らしいイベントになると思う。マドリードの大学に通っている友達がいて、すごく楽しい街で、雰囲気もすごくいいと言っている。最初のレースだから、大きなイベントになるはずだ」

    では、好調な前半戦を終えた今、後半戦に具体的な目標を設定しているのか。

    リンドブラッドの答えは、これまでと変わらない。

    「今のところ、まだ一戦ずつということに集中している。これまでやってきたように、それぞれの週末を個別に考えて、自分自身に集中して、できる限り最高の仕事をすることだけを考えている」

    「僕はもともと、あまり先を見るタイプじゃない。今この瞬間に集中しているときが、一番いいパフォーマンスを発揮できるといつも感じている。マシンに乗るたびに最大限を引き出すことだけを考えているんだ」

    「今年、その考え方を変えるつもりはない」

    F1という夢を実現した18歳は、その先にあるものを急いで見ようとはしていない。幼いころに憧れた舞台で一戦、一戦を最大限に楽しみながら結果を積み重ねる。それが「5歳の自分」のために走るリンドブラッドが、F1ルーキーイヤー後半戦でも貫こうとしているスタンスだ。