カテゴリー: アービッド・リンドブラッド

  • アービッド・リンドブラッド F1で続く不運「重要な走行距離を失った」

    アービッド・リンドブラッド F1で続く不運「重要な走行距離を失った」

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、2026年F1シーズン序盤で相次ぐ技術トラブルによって十分な走行距離を確保できず、自身の成長にも影響が出ていることを認めた。

    18歳のリンドブラッドは、開幕戦オーストラリアGPで8位入賞を果たし鮮烈なF1デビューを飾った。しかし、その後の中国GP、日本GP、マイアミGPではマシントラブルに苦しみ、特にスプリント週末で重要な走行機会を失う場面が続いている。

    「重要な走行距離を失っている」
    マイアミGPでは、今季2度目となるスプリントレース欠場を経験したリンドブラッド。週末を振り返り、走行不足がレース内容にも影響したと語った。

    「スプリントを逃したことで、走行距離が不足した状態で週末に入ることになるのは分かっていた。簡単ではなかった」

    「正直に言うと、最初のスティントはあまり良くなかった。ミディアムタイヤでかなり苦労したし、運転も簡単ではなかった」

    一方で、ハードタイヤへ交換後は状況が改善したという。

    「ハードに替えてからはかなり感触が良くなったし、ずっと運転しやすかった。全体的なペースもかなり改善していたと思う」

    「自分がもっと良くできたこと、チームとして改善できたことをしっかり分析する必要がある」

    そしてリンドブラッドは、走行距離不足が依然として大きな課題だと認めた。

    「結局のところ、僕自身まだ学ぶべきことがたくさんある。今回も重要な走行距離を失った週末になってしまったのは残念だった。でも、そういうものだ」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    “20周”で得た大きな学び
    スプリントレースを走れなかった影響は、決勝レース序盤にも現れた。ライバルたちがロングランデータを蓄積していた一方で、リンドブラッドは実戦の中で学習を重ねるしかなかった。

    それでも本人は、レース中に大きな収穫があったと明かしている。

    「最初の20周で本当に多くのことを学んだ」

    「もし今日のレースを20周目からスタートできていたら、大きな違いになっていたと思う」

    「でも最終的には、みんなベストを尽くしている。カナダでは同じことが起きないことを願っている」

    不運でも前向きな姿勢は崩さず
    開幕から数戦で相次ぐ技術トラブルに見舞われながらも、リンドブラッドは苛立ちを表に出さなかった。

    「フラストレーションだとは思っていない。僕が文句を言ったところで何か変わるわけじゃないからね」

    「現実を受け入れるしかないし、それも挑戦の一部だと思っている。僕はその挑戦を楽しんでいる」

    さらに、F1マシンそのものへの手応えについても前向きな言葉を残した。

    「最初の数レースは本当に楽しかったし、今もこのマシンを運転することを楽しめている」

    2026年型F1マシンは、電動比率がさらに高まった新世代パワーユニットへの適応が求められる難しいマシンとなっている。ルーキーであるリンドブラッドにとって、走行距離不足は経験値の蓄積を妨げる大きな痛手となっているが、その冷静な姿勢と学習能力は、パドック内でも高く評価され始めている。

  • レーシングブルズF1 異例の手続き違反 リンドブラッドはピットレーンスタート

    レーシングブルズF1 異例の手続き違反 リンドブラッドはピットレーンスタート

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、2026年F1マイアミGPのスプリントをピットレーンからスタートすることになった。スプリント予選後にマシンをカバーしていなかったことがFIAに確認され、通常ではあまり見られない手続き上の違反として処分を受けた。

    リンドブラッドは当初16番手でスプリント予選を終え、アレクサンダー・アルボンの降格により15番手へ繰り上がっていた。しかし今回の裁定により、そのグリッド位置を失い、後方のドライバーはそれぞれ1つずつ順位を上げる。

    スプリント予選後の車両カバー未実施が違反に
    FIAは、スプリント予選後にマシンをカバーしなかったことが、2026年F1スポーティングレギュレーションの条項に違反すると判断した。

    「スプリント予選セッション後にマシンをカバーしなかったことは、B3.4.2 a)の違反である」

    「したがって、2026年F1スポーティングレギュレーションのB3.5.3 b)に従い、41号車はスプリントをピットレーンからスタートする必要がある」

    リンドブラッドにとっては、アルボンのペナルティによって得た15番手スタートを失う形となった。レーシングブルズにとっても、マイアミでのスプリントを前に痛い手続きミスとなる。

    門限違反は処分対象外
    レーシングブルズは同時に、夜間作業に関する門限違反も確認された。ただし、これはシーズン中に認められる4回の例外のうち最初の1回にあたるため、この件については処分は科されなかった。

    FIAは、レーシングブルズのチーム関係者が、5月1日20時14分から5月2日9時00分までの12時間46分の制限時間内に、サーキット敷地内にいたと説明した。

    「これは、2026年F1世界選手権シーズン中にVISAキャッシュアップ・レーシングブルズ・フォーミュラワン・チームに認められている4回の個別例外のうち最初のものであり、したがって措置は取られない」

    今回の裁定で焦点となったのは、夜間作業そのものではなく、スプリント予選後の車両管理手続きだった。レーシングブルズは処分対象となる門限違反こそ回避したが、リンドブラッドはグリッドからではなくピットレーンからスプリントを迎えることになった。

  • F1マイアミGP 雨予報もアービッド・リンドブラッドは冷静「結局は全員同じ条件」

    F1マイアミGP 雨予報もアービッド・リンドブラッドは冷静「結局は全員同じ条件」

    2026年シーズン序盤を終え、レーシングブルズのルーキーであるアービッド・リンドブラッドは、マイアミGPを前にしたインタビューでここまでの戦いを振り返った。天候悪化が予想される週末にもかかわらず、18歳のドライバーは冷静な姿勢を崩していない。

    短いインターバルを経て迎えるマイアミでは、エネルギーマネジメントや新レギュレーションへの適応が引き続き重要なテーマとなる。リンドブラッドは休養と準備の両面で手応えを感じつつも、まだ学ぶべきことが多い段階にあると強調した。

    短い休養期間でのリセットと準備
    アービッド・リンドブラッドはシーズン序盤からマイアミまでの期間について次のように語った。

    「良かった。正直に言って、シーズンのスタートがかなり早かった。ほとんどオフシーズンがなかったから、少し自由な時間があったのは良かった」

    「同時に、こんなに早い時期に休みを取るのは少し不思議な感じもあった。でも友人や家族と過ごしてリフレッシュできたし、シミュレーターでエンジニアと作業して、最初の数戦を振り返ることもできた。何が良くて何が悪かったのかを整理できた」

    鍵となるエネルギーマネジメント
    今季の重要課題であるエネルギー管理について、リンドブラッドはその難しさを強調する。

    「結局、みんなが改善しようとしているのは新しいパワーユニットとエネルギーの使い方だと思う。予選でどう最大化するか、ドライビングの工夫も含めてね」

    「レースではブーストや攻撃・防御のためのツールがあって、状況によって使い方がまったく違う。追い抜く側ならエネルギーを使えるし、前にいれば防御になる。だからどう使うかを理解することが重要だ」

    さらに予選における違いについても言及した。

    「速いマシンほどコーナーで速くて全開区間が長いから、エネルギーを回収する時間が少ない。だからメルセデスやフェラーリ、マクラーレンのようなトップチームは予選でより多くのエネルギー管理が必要になる」

    「一方で僕たちはそこまで速くないから、ほぼ常に全開で走っている。理想的には常に全開で走れればいいけど、今のところ大きな問題ではない」

    アービッド・リンドブラッド マイアミグランプリ

    雨予報にも動じない冷静さ
    週末に向けては雷雨の可能性も指摘されているが、リンドブラッドは意に介していない。

    「結局は全員同じ条件だし、どうなるか見てみよう。ここは天候がすごく変わりやすい」

    「去年のスプリントでは大きな嵐が来てレースが遅れたけど、最終的にはドライタイヤになった。だから4日後に起きることを気にしても意味はないし、自分でコントロールできることでもない」

    開発競争の中での現在地
    今後のアップデートについては、極めてシンプルな方向性を示している。

    「基本的にはダウンフォースの追加だと思う。今は完全に開発レースの段階にある。この新しいマシンのサイクルはまだ始まったばかりだから、どのチームもできるだけ多くのダウンフォースを追加しようとしている」

    シーズン序盤の評価についても前向きだ。

    「最初のレースについても少し話したけど、全体としてはかなりポジティブだった。満足している部分もあるし、自信につながる瞬間も多かった」

    「もちろん改善できた場面もあって、そこから学ぶこともできた。ルーキーとしては、自信をつけながらも失敗でそれを失わないことが重要だと思う」

    マイアミでは天候、エネルギー管理、そして開発競争という複数の要素が交錯する。その中でリンドブラッドは、状況に左右されすぎることなく、自身の成長にフォーカスする姿勢を貫いている。

  • アービッド・リンドブラッド F1唯一のルーキー「夢を生きている」

    アービッド・リンドブラッド F1唯一のルーキー「夢を生きている」

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1シーズン唯一のルーキーとして注目を集めているが、そのスタンスは極めてシンプルだ。「夢を生きている」と語る18歳は、過度なプレッシャーを感じることなく、自身の成長に集中している。

    レーシングブルズの一員としてF1にデビューしたリンドブラッドは、開幕戦メルボルンでいきなり8位入賞を果たすなど上々の滑り出しを見せた。

    だがその裏では、急激に変化した環境と複雑化した2026年型マシンへの適応という大きな課題にも直面している。

    “唯一のルーキー”が直面する現実
    2025年にキミ・アントネッリやアイザック・ハジャー、オリバー・ベアマンらがデビューしたのとは対照的に、2026年はリンドブラッドただ一人がルーキーとしてグリッドに立つシーズンとなった。

    それでも、彼の走りや振る舞いからは新人らしい硬さはほとんど見られない。開幕当初こそメディア対応に慎重な姿勢も見せていたが、わずか数戦で自信を深め、徐々に自らの言葉で状況を語るようになっている。

    開幕までの準備期間は非常にタイトだった。バルセロナとバーレーンでのテスト、ファクトリーでの作業を経て、オーストラリアと中国での連戦へ。その後、日本GPまでのわずかなインターバルが、ようやく一息つける時間となった。

    成長と休息の“バランス”を模索
    「自分にとっては初めてのF1シーズンだから、どう対応すべきか正確に分かるわけではない」とリンドブラッドは語った。

    「できるだけ多くを学び、自分自身を高めることと、しっかりとオフにすること、そのバランスを見つける必要がある。もし全力でやり続ければ、10戦目あたりでエネルギーが尽きてしまう。それではうまくいかない」

    「レース後は1日休みを取ったが、その後すぐにシミュレーターに戻って中国GPの振り返りと日本GPへの準備を始めた。今年のマシンやパワーユニットの特性を考えると、これはとても重要なことだ」

    「ただ、東京では数日休みも取ってリラックスすることができた。ここ数カ月は家に帰れていなかったが、この週末の後にはようやく戻れる予定だ」

    アービッド・リンドブラッド ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    結果と課題が共存する序盤戦
    中国ではスプリントフォーマットとトラブルが重なり苦戦したが、決勝予選ではチームメイトのリアム・ローソンに肉薄。日本GPでは初のQ3進出も果たすなど、着実にステップを踏んでいる。

    一方で、レースではセーフティカーのタイミングにより入賞のチャンスを逃すなど、経験不足ゆえの難しさも露呈した。

    「最初の数レースは自信を大きく高めてくれた。自分に才能があること、速さがあることは証明できたと思う」とリンドブラッドは振り返る。

    「同時に、改善すべき点も多くある。それは当然のことで、このクルマはこれまで経験してきたものとはまったく違う。ブレイクの間にしっかり取り組んで、もっと良い状態で戻ってきたい」

    “夢を生きている”というメンタリティ
    レッドブルの育成環境はしばしば“プレッシャーの温床”とも言われるが、リンドブラッドにとってはそれすら重荷にはなっていない。

    「考え方は変わらない。むしろ聞きたいくらいだ、なぜプレッシャーを感じる必要があるのかと」と彼は語る。

    「5歳の頃からF1に乗るのが夢だった。そのために人生をかけて努力してきた。そして今、そのチャンスを得られたことに感謝している」

    「僕は今、夢を生きている。世界中を回りながら最速のマシンを走らせているんだ。18歳で東京に来るなんて想像もしていなかった。同世代は大学に通っているけど、自分の人生はかなり特別だと思う」

    「だからこそ、ただ楽しんで、自分のベストを尽くすことに集中している」

    18歳のルーキーが見せる冷静さと自己認識は、単なるポジティブ思考ではなく、長いキャリアを見据えたマネジメント能力の表れでもある。急激に変化した2026年F1において、こうした“余裕”こそが安定した成長を支える鍵となる可能性がある。

  • アービッド・リンドブラッド F1でハミルトン級と評価 元コーチが比較

    アービッド・リンドブラッド F1でハミルトン級と評価 元コーチが比較

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)が2026年シーズンのF1で印象的なスタートを切り、かつて両者を指導したディーノ・キエーザからルイス・ハミルトンに近い存在だと評価された。

    F2をわずか1年で通過し3勝を挙げてF1昇格を果たしたリンドブラッドは、開幕戦オーストラリアGPでいきなりポイントを獲得。その後の中国、日本でも恐れを感じさせないアグレッシブな走りを見せ、早くも存在感を示している。

    ハミルトンと共通する“速さと適応力”
    カート時代にリンドブラッドを指導し、ルイス・ハミルトンやニコ・ロズベルグも育てたディーノ・キエーザは、そのドライビング特性を高く評価する。

    「彼はとてもスムーズで賢いドライバーだ。それは非常にポジティブな点だ。必要に応じてドライビングスタイルを変えられる」

    「学習が速く、テクニカルなドライバーでもある。タイヤやシャシーに合わせてブレーキングやスタイルを適応させることができる」

    「雨でも非常に速い」

    そのうえでキエーザは、リンドブラッドの性質がハミルトンに近いと明言した。

    「彼はルイスにより近いと思う。ニコは非常に礼儀正しく、ルイスやアービッドほど2位を受け入れないタイプではなかった」

    攻撃性とリスク管理のバランス
    リンドブラッドの特徴として強調されたのは、攻撃性と判断力の両立だ。

    「アービッドはレースで非常にアグレッシブだ。待ったり計算しすぎたりはしない。前にドライバーがいればすぐにオーバーテイクする」

    「ただし賢いので、大きなクラッシュやインシデントにはあまり関与しない」

    この“即断即決型”のレーススタイルは、現代F1においても武器となる一方で、経験不足の段階ではリスクにもなり得る。

    若さゆえの課題とF1で求められる振る舞い
    一方でキエーザは、リンドブラッドのメンタリティについても率直に言及している。

    「彼は14歳のとき、チームメイトに負けた後で『なぜ彼にベストエンジンを渡したんだ』と言ってきた」

    「そういう考え方をしているとキャリアはうまくいかない。与えられたものでベストを尽くす必要がある」

    さらに、F1という舞台における振る舞いの重要性も指摘した。

    「彼はレッドブルにとって良い存在になるだろう。ただ時には発言する前に一呼吸置く必要がある。情熱的すぎて間違ったことを言うこともある」

    「F1に来たばかりの段階では、もっと政治的である必要がある。フェルスタッペンやハミルトンのようになれば好きに言えるが、それまでは違う。アービッドは政治家タイプではない」

    若さゆえの率直さと攻撃性、そして高い適応力とスピード。その両面を併せ持つリンドブラッドは、すでに“ハミルトン型”と評される資質を示し始めている。

  • アービッド・リンドブラッド 鈴鹿F1タイヤテストでクラッシュも無事復帰

    アービッド・リンドブラッド 鈴鹿F1タイヤテストでクラッシュも無事復帰

    アービッド・リンドブラッドは、鈴鹿で行われたF1タイヤテスト中、ウェットコンディション下でアクアプレーニングを起こしてクラッシュを喫したが、幸い本人にケガはなく、その後コースへ復帰した。

    F1ルーキーのアービッド・リンドブラッドは、水曜日に鈴鹿で行われたピレリのタイヤテストに参加中、第2デグナーでスタンディングウォーターに乗り、コントロールを失ってコースオフした。

    鈴鹿で撮影された写真では、フロントウイングを失ったレーシングブルズのマシンからリンドブラッドが歩いて離れる様子が確認された。事故の詳細は明らかになっていないが、画像から判断する限り軽微なクラッシュにとどまっており、ドライバーにケガはなかったとみられる。

    その後、リンドブラッドはテスト最終日の午後に再びコースへ復帰し、走行を続けることができた。

    このテストは先週末の日本グランプリ後に実施されており、レッドブルとレーシングブルズの両チームが参加している。アイザック・ハジャーがRB22をドライブし、リンドブラッドとリアム・ローソンがレーシングブルズのマシンを交代で担当した。


    リンドブラッドは先週日曜日の鈴鹿での決勝を14位で終えたが、セーフティカーのタイミングによって順位を落とす不運に見舞われた。それでも、このサーキットを走った経験がない中で予選Q3に進出するなど、18歳のルーキーとして印象的なパフォーマンスを示していた。

    「最初の1〜2周で8番手を走っていたと思うが、最初のスティントでマックス(フェルスタッペン)とエステバン(オコン)とのバトルにおいて、エネルギーやバッテリーの使い方でもっと上手くやれた部分があったと思う」

    「それで2ポジションを失って、その後はピットストップ前にいいリズムに乗っていた。ピットストップは少し遅くて、そこでアイザック(ハジャー)に1つポジションを奪われた。その後セーフティカーが出て、さらに3〜4ポジションを失った」

    「少し残念だが、それでも学ぶべきことはたくさんあるし、自分が改善すべき点も多い。そこに集中していくつもりだ」

    リンドブラッドはF1初年度の開幕3戦で4ポイントを獲得し、ドライバーズ選手権で11位につけている。

  • アービッド・リンドブラッド F1日本GP予選10番手「頭を空にして全開でいった」

    アービッド・リンドブラッド F1日本GP予選10番手「頭を空にして全開でいった」

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は2026年F1日本GP予選で10番手に入り、鈴鹿でQ3進出を果たした。週末序盤はギアボックスの問題でフリー走行2回目の大半を走れず、フリー走行3回目でも十分な周回を重ねられなかったが、予選ではその不利をはね返した。

    ジュニア時代に鈴鹿を走った経験がないルーキーにとって、走行不足は大きな痛手だった。

    それでもリンドブラッドはQ2最後のアタックでマックス・フェルスタッペンを上回り、トップ10入りを実現。予選後には、自身の思い切ったアプローチとチームへの感謝を率直に語った。

    リンドブラッド「何も考えずに全開でいった」
    アービッド・リンドブラッドは、予選で10番手を獲得したあと、ここまでの週末は決して簡単ではなかったと振り返った。

    「正直に言うと、ここまでは簡単な週末じゃなかった。FP2はほとんど全部を逃したし、FP3もトラブルでかなりの時間を失った。だから、このセッションに入る時点ではかなり期待は低かった。Q1を突破できればという話をしていたくらいだった」とリンドブラッドはスカイスポーツF1に語った。

    「すごくうれしいし、僕が自信を持てるマシンを用意してくれたチームには本当に感謝している。走行距離を失った状態で、ルーキーがこういうコースに来るのは簡単じゃない」

    「ここは自信が求められるコースだから、たくさんの周回を逃しながら、それでもすぐ限界まで持っていけたのは、彼らのおかげという部分が大きい」

    「それに正直に言って、自分自身のこともすごく誇りに思っている。Q2で僕がやった仕事はかなり印象的だったと思う。あのラップは本当に楽しかった。1回目のランを終えたあと、完璧な仕事ができれば、ぎりぎりで通過できるかもしれないと分かっていた」

    「自分に言い聞かせたんだ。何も考えずに、うまくいくことを願って、全開でいこうって。こういうコースでマシンと一体になって走るのは、本当に高揚感があったし、すごく楽しかった」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) F1 日本GP

    走行不足の週末でつかんだQ3進出
    今回の結果は、リンドブラッドにとって流れを取り戻す意味でも大きかった。デビュー戦のオーストラリアGPでは印象的な走りでポイントを獲得した一方、中国GPでは苦戦し、スピンもあって12位以上を狙えなかった。

    それだけに、鈴鹿でフェルスタッペンを11番手に押し下げる形でQ3進出を決めたことは、さらに価値のある内容となった。フェルスタッペンはその後、レッドブルが依然としてバランスの問題を解決できていないと認めており、そのなかでリンドブラッドは0.153秒差で上回った。

    「こういうセッションをテレビでたくさん見てきた。恐れずにただ1周をまとめて、すべてを懸けるチャンスを得ることを夢見ていた」とリンドブラッドはF1のメディアに語った。

    「ウォールに当たるなら当たるでいい。でも、すべてを完璧にできれば、Q3の可能性はあると分かっていた」

    Q3には課題も残した
    一方で、リンドブラッドはQ3の内容についてはまだ改善の余地があったことも認めた。トップ10に入れた満足感はありつつも、最後の走りを完璧にまとめられた感覚ではなかったという。

    「Q3ではもう少しうまくやれたと思う」とリンドブラッドはスカイスポーツF1に語った。

    「完璧には決めきれなかったと思う。少しうれしくなりすぎてしまって、もう少し集中している必要があった。でも結局のところ、まだ僕は3戦目なんだ。こういうことから学ぶことはたくさんある。ただ、Q3に入れたことがうれしかった。正直なところ、僕たちは完全にそこにいるべき位置ではないかもしれないから」

  • アービッド・リンドブラッド F1日本GP鈴鹿デビューへ「勇気が必要なコース」

    アービッド・リンドブラッド F1日本GP鈴鹿デビューへ「勇気が必要なコース」

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、鈴鹿でのデビューに向けて準備を進めている。「特定のポイントでは勇気が必要なサーキットのひとつだ」と語った。

    2025年の鈴鹿では、レーシングブルズのラインアップはシーズン開幕からわずか2戦で変更された。リアム・ローソンは2025年にセルジオ・ペレスの後任としてレッドブルに昇格した後、ファエンツァのチームへと戻され、そこでF1デビューを果たしていたアイザック・ハジャーのチームメイトとなった。

    一方、鈴鹿の観客は、2人のドライバーによる事実上の“交換”の形で、角田裕毅がレッドブルのステアリングを握る姿を見ることになった。

    現在、レッドブルとレーシングブルズはシーズン開幕時からの変更は行っていないが、2025年の日本GP時点のラインアップとは一致していない。ミルトンキーンズではアイザック・ハジャーが角田裕毅の後任として加入し、ファエンツァではローソンが新たなチームメイトとしてアービッド・リンドブラッドとコンビを組んでいる。2007年生まれのイギリス人であるリンドブラッドは、今季唯一のルーキーであり、オーストラリアでのデビュー戦では8位入賞を果たして周囲を驚かせた。そして今、これまで一度も走ったことのない鈴鹿での週末に臨もうとしている。

    リンドブラッドは、日本GP週末に向けて特別リバリーが施されたVCARB-03をドライブする予定であり、他に類を見ないレースを前にして次のように語った。

    「日本GPに向けて、すでにとても良いスタートを切ることができている。先週は東京に行って、レッドブル・スプリングエディションの缶にインスパイアされた特別リバリーを公開したし、レッドブル・トーキョードリフトのイベントにも参加した。本当にユニークなイベントで、日本の自動車文化を祝うもので、まるで映画の中にいるようだった」

    「ドリフトでは同乗する機会があって、本当に信じられない体験だったし、思っていた以上に怖かった。あれほどのスピードでタイトなコーナーを走るのは、自分なら慣れていると思っていたけど、実際はそうではなかった」

    「僕たちVCARBがクリエイターを支援していることのさらなる証でもあって、書道アーティストともコラボレーションした。今回のリバリーはこれまでで最も美しいもののひとつだと思うし、特にクロームレッドが気に入っている。数日後にトラック上でそれを見せるのが待ちきれない」

    「オーストラリアと中国はどちらもまったく異なるレースで、すべてが自分にとって新しい経験だった。だからこそ、今週の鈴鹿に向けて持ち込める多くの学びがある」

    「この象徴的なサーキットを初めて走るのがとても楽しみだ。とても速くて流れるようなトラックだし、きっと素晴らしいドライブになると思う」

    「特定のポイントでは勇気が必要になるサーキットのひとつだと思うし、それがとてもエキサイティングなんだ。僕たちが愛している、純粋なレーシングの感覚を与えてくれる」

    アービッド・リンドブラッド ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム F1 日本GP

  • アービッド・リンドブラッド F1中国GPスプリント「あんなスピンは経験がない」

    アービッド・リンドブラッド F1中国GPスプリント「あんなスピンは経験がない」

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は2026年F1中国GPスプリントの序盤でスピンを喫し、厳しいレースとなった。ターン11でマシンをスピンさせ、その後はデータ収集を続けたものの、最終的にはレース終盤にピットへ戻りリタイアとなった。

    リンドブラッドはフリー走行で十分な周回をこなせていなかったこともあり、スプリントはタイヤの挙動を確認するテストのような走行になったと振り返った。

    序盤にスピンがあったが、あの場面について説明してもらえる? その後のレース展開はどうだった?

    正直あまり言うことはない。残念ながら僕にとってはとても短いレースになってしまった。

    1周目は悪くなくて、いくつかポジションを上げて戦っていた。でもターン11でスピンしてしまった。ちょっと奇妙だった。人生であんなスピンをしたことはほとんどない。

    何が起きたのか、何が間違っていたのかを調べる必要がある。その後はP1で十分に走れていなかったし、ロングランもしていなかったから、僕にとってはほとんどテストセッションのような感じだった。

    明日のためにタイヤの感触を理解しようとしていた。そして最後は少し早めにピットへ戻ることになった。

  • アービッド・リンドブラッド 読字障害とセリアック病を乗り越えF1デビューで8位

    アービッド・リンドブラッド 読字障害とセリアック病を乗り越えF1デビューで8位

    アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は2026年F1開幕戦オーストラリアGPで8位入賞を果たし、デビュー戦でポイントを獲得した。今季のF1で唯一のルーキーである18歳は、アルバートパークでのレースで安定した走りを見せ、史上3番目の若さでのポイント獲得を記録した。

    このパフォーマンスはAuto Motor und Sportの評価でも高く評価され、レース優勝者ジョージ・ラッセルと並ぶ評価が与えられた。若きルーキーのデビュー戦は、F1関係者の間でも大きな注目を集めている。

    18歳ルーキーがF1デビューでポイント
    リンドブラッドはアルバートパークで8位でフィニッシュし、F1史上3番目に若いポイント獲得者となった。これより若い年齢でポイントを獲得したのは、17歳でレッドブルのジュニアチームで結果を残したマックス・フェルスタッペンなど限られたドライバーだけである。

    「テレビで見ていたドライバーと戦えた」

    「彼らとレースができて本当にワクワクした」とリンドブラッドは語った。

    「僕はテレビでルイス・ハミルトンを見て育った。彼は僕がこのスポーツを好きになった大きな理由のひとつだ」

    「信じられない瞬間もあって、自分の頬をつねりたくなることもあった」

    一方、そのハミルトンは若きドライバーに助言を送っている。

    「彼はこの瞬間を楽しむべきだ」とハミルトンは語った。

    「ここではいきなり深い世界に放り込まれる。慣れるまでには時間がかかる。悪い日もあるだろうが、あまり気にしすぎないことだ」

    セリアック病で成長が止まった過去
    リンドブラッドがF1までたどり着いた経歴は異色だ。13歳のとき、グルテンを摂取すると小腸に炎症を引き起こす慢性自己免疫疾患「セリアック病」と診断された。

    この影響で回復のために約2年間、成長が止まる時期があったという。現在の身長は1.73メートルだが、シングルシーターでは不利になるサイズではない。

    「すべての出来事には理由があるんだと思う」とリンドブラッドは笑顔を見せた。

    ディスレクシアを抱えながら歩んだキャリア
    リンドブラッドはディスレクシア(読字障害)も抱えている。そのため学生時代は読解量の多い科目ではなく、数学と化学をAレベルの科目として選択した。

    ロンドン西部で生まれたリンドブラッドのヘルメットの後ろには3つの国旗が描かれている。父ステファンはスウェーデン出身で熱心なモトクロスファンであり、3歳のときに息子をモータースポーツへ導いた。母アニタはインド系のルーツを持つ。

    アービッド・リンドブラッド ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    レッドブル育成入りは13歳
    リンドブラッドは13歳のとき、ヘルムート・マルコの目に留まりレッドブル育成プログラムに加入した。この年はちょうどセリアック病と診断された年でもあった。

    さらに7歳のころから、現在フォーミュラE王者となっているオリバー・ローランドの指導を受けていた。ローランドはメルボルンのレーシングブルズのガレージにも姿を見せていたという。

    「彼がいなければ、僕は今ここにいません」とリンドブラッドは語った。

    その後のジュニアキャリアは驚異的だった。

    ■2023年
    イタリアF4、ヨーロッパF4、UAE F4を制覇
    マカオのレースでも勝利

    ■2024年
    F3史上最年少優勝

    ■2025年
    F2史上最年少優勝

    こうした実績を経て、18歳のリンドブラッドは2026年F1シーズンでグランプリデビューを果たした。開幕戦での8位入賞は、そのキャリアの次の章の始まりを強く印象づける結果となった。