ニコ・ロズベルグは、アンドレア・キミ・アントネッリについて、カート史上でもトップ3に入るドライバーだったと評価し、将来的には世代を代表するF1ドライバーになる可能性があると語った。
2016年のF1ワールドチャンピオンであるロズベルグは、メルセデスで2年目のシーズンを戦うアントネッリのパフォーマンスに強い印象を受けている。
20歳のアントネッリは現在、ジョージ・ラッセルに81ポイント、ルイス・ハミルトンに101ポイントのリードを築いており、史上最年少F1ワールドチャンピオンとなる可能性を残している。
ロズベルグ「カート史上トップ3のひとり」
アントネッリはフォーミュラカーへ進む前、長年にわたってカートでレースを続け、2019年にはロズベルグのチームでも走っていた。
2021年にフォーミュラカーへ転向したアントネッリだが、ロズベルグによれば、カート時代に残した実績と才能は歴代でも最高レベルに位置するという。
「当時、彼は私のカートチームに所属していた。そして、カート界でこれまで見てきたなかでも最高のドライバーのひとりだった」とロズベルグはSky F1に語った。
「歴代の偉大なドライバーはみんなカートをやってきた。セナ、ハミルトン、フェルスタッペンもそうだ」
「キミはカート史上トップ3に入るドライバーのひとりだった。だから、彼の才能は世代を代表するレベルなんだ。今年、それを目の当たりにしている」
「彼のドライビング、そして毎日のように見せるスピードは本当に信じられない。とにかく、いつでも速いんだ」
2026年F1マシンもアントネッリを後押し
一方でロズベルグは、アントネッリが今季これほど圧倒的な速さを発揮できている背景には、2026年の新世代F1マシンも多少影響していると分析する。
アントネッリはルーキーイヤーだった2025年、グラウンドエフェクト世代のマシンへの対応に苦戦する場面もあった。
「今年はマシンが少しドライブしやすくなったとも思う。それによって、彼は世代を代表する才能をより早く発揮できるようになった」
「もしマシンが昨年と同じままだったら、おそらくもう少し難しかっただろう。昨年のマシンはより極端で、少しドライブするのが難しかったからね」
それでもロズベルグは、現在の成功の中心にあるのはマシンではなく、アントネッリ自身の能力だと強調した。
「いずれにしても、遅かれ早かれ彼はそこに到達していただろう。基本的には彼自身の世代を代表する才能によるものだと思う」
「ただ、レギュレーションが少し助けになって、これほど圧倒的な強さを見せるチャンスを与えた面はあると思う」

初タイトルへのプレッシャーをロズベルグが警戒
ただし、アントネッリのタイトル獲得に向けて状況を大きく変える可能性がある要素も残っている。それが、初めてF1ワールドチャンピオンを争うなかで受けるプレッシャーだ。
ロズベルグは、マクラーレンやフェラーリのアップデートによってアントネッリが集団のなかで戦う機会が増えれば、「徐々にパニックが大きくなる」可能性があると指摘した。
マクラーレンはランド・ノリスによって直近3戦のうち2戦で勝利。F1スペインGPでも、バーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングが悪くなければ勝利する可能性があった。
「マクラーレンは調子がいい。最悪のシナリオは、マクラーレンが突然さらに抜け出し始め、そこにフェラーリの改善も加わって、キミが少しずつ集団のなかへ戻ってしまうことだ」
ロズベルグは、自身が2016年にF1ワールドチャンピオンを獲得した際にも似た経験をしたと振り返った。
「これは私がタイトルを獲得した年に経験した状況と似ている。私は少しずつ勢いを失い始め、ドライビングも以前ほどうまくいかなくなった。最後の4レースでは、徐々に集団のなかへ戻っていった」
「メキシコでもそうだった。予選では最後の瞬間まで苦しんでいた。Q3では最後の最後まで6番手だった」
「それらのレースでは、どこかの時点で毎回2番手ではなく3番手になっていたし、そこにはマックス・フェルスタッペンがいて、毎レースのように私に襲いかかってきた」
「だから、もし彼がほんの少しでも集団のなかへ戻るようになれば、リスクは高まる。そうなると、その状況に対して徐々にパニックが大きくなっていくんだ」
アントネッリは2026年シーズン、圧倒的なスピードを武器にF1タイトル争いをリードしている。ロズベルグはその才能をカート時代から高く評価する一方、初のワールドチャンピオン獲得に向けた終盤戦では、ライバルの追い上げとプレッシャーへの対応が重要になるとみている。


















