ジョージ・ラッセルは、F1スペインGPの舞台となる新設マドリンクでの初日走行を終え、日曜日の決勝ではタイヤデグラデーションが大きな焦点になると予想した。特に高速バンクのラ・モニュメンタル(La Monumental)がタイヤに大きな負荷を与えているという。
メルセデスは金曜日に好調なスタートを切り、FP1ではラッセルがトップ、FP2ではキミ・アントネッリが最速タイムを記録した。一方、ロングランではタイヤの消耗と温度管理という新たな課題が浮かび上がっている。
ラッセル「6ストップが最速かと思った」
マドリンクは高速コーナーが連続する一方、タイヤを十分に休ませられる長いストレートが少ない。ラッセルはFP1で確認されたデグラデーションの大きさについて、冗談交じりに驚きを表現した。
「タイヤデグラデーションについては大きな疑問符がある。FP1で僕たち全員が経験したデグラデーションを見たときは、6ストップが一番速いレースになるんじゃないかと思ったくらいだよ!」
「もちろん、日曜日にはタイヤデグラデーションも改善していると思う。でも、長いラ・モニュメンタルでは本当にタイヤが厳しくなる。そこは全員にとって大きなチャレンジになるだろう」
特にターン12のラ・モニュメンタルは、高速で長時間にわたって横方向の荷重がかかり続けるため、タイヤへのエネルギー入力が大きい。路面そのものは比較的スムーズだが、摩耗だけでなく熱による性能低下が決勝を左右する可能性がある。
メルセデスもタイヤの熱影響を警戒
メルセデスの副チーム代表ブラッドリー・ロードも、マドリンク特有のレイアウトが通常とは異なるタイヤ挙動を引き起こす可能性を指摘した。
「タイヤが非常に高温で走り続け、しかもコーナーが連続してタイヤを休ませる機会がほとんどないため、通常とは異なるタイヤの影響が出る可能性がある」
「コーナー、コーナー、またコーナーというレイアウトだ。タイヤがそれにどう対処するかが決定的になる。路面はスムーズなので摩耗自体は予想ほど大きくないかもしれないが、事前のシミュレーションとは異なる熱的な影響が出る可能性もある」

フェラーリは予選重視へ方針修正
金曜日にメルセデスへ最も迫ったのはフェラーリだった。FP2ではシャルル・ルクレールが2番手、ルイス・ハミルトンが3番手につけ、いずれもアントネッリから0.2秒以内に入った。
ルクレールは新コースでの初日について「とても興味深い一日だった。全員にとって完全に新しいコースで、かなりチャレンジングだ。予選はエキサイティングになると思う」と振り返った。
「明日に向けてマシンを改善するために、まだかなり作業が必要だ。でも今日はうまくいった。予定していたプログラムをこなし、できるだけ多くの周回を走るという大きな目標のひとつも達成できた」
一方、フレデリック・バスール代表は、追い抜きの難しさを踏まえてフェラーリが金曜日から重点を修正する必要があると認めた。
「ロングスティントは予想通りだった。オーバーテイクは非常に難しい。つまり、スタート時のトラックポジションが極めて重要になる」
「だから、少し重点を変える必要もある。もちろんレースペースが良いに越したことはないが、予選順位が重要になる。全体としてはまずまずの金曜日だった」
マドリンクではタイヤを守るレースペースと、追い抜きの難しさを考慮した予選でのトラックポジションという二つの要素が絡み合う。初日のデータを見る限り、土曜日の予選だけでなく、日曜日に各チームがタイヤの熱とデグラデーションをどこまで管理できるかが、初開催のF1スペインGPを左右する重要なポイントになりそうだ。
