リアム・ローソン レッドブルF1でマシンの違いに驚き「身体的にかなりキツい」

リアム・ローソン レッドブルF1でマシンの違いに驚き「身体的にかなりキツい」

リアム・ローソンは、2026年F1オランダGPでレッドブル・レーシングのRB22をドライブするなか、レーシングブルズのVCARB 03では今季一度も経験していなかった身体的な厳しさに直面していると明かした。

アイザック・ハジャーの負傷により、今週末限定でレッドブルに復帰したローソン。スプリント予選では11番手にとどまったものの、土曜日の予選ではQ3進出を果たして8番手を獲得。

7番手のマックス・フェルスタッペンとはわずか0.115秒差まで迫った。一方で、RB22特有のステアリングフィールやコーナーへの入り方に適応するだけでなく、身体面でも想定以上の負担を強いられているという。

予選Q3のオンボード映像では、高速の右コーナーであるターン8に進入する際、ローソンが頭を左側のヘッドレストに預けるような場面も確認された。ローソンによれば、これはRB22をドライブする際の首への負担に対応するためだった。

「正直、エルゴノミクス的に違うポジション、違うシートに座っていることが大きいと思う。クルマに乗っているだけでも、身体的にはかなり苦労している」

「クレイジーだよ。自分のクルマでは今年ずっと、こんなことで苦労したことはなかったからね」

レーシングブルズでシーズンを戦ってきたローソンにとって、RB22は同じパワーユニットを搭載していても、ドライバーが受ける感覚は大きく異なるという。ダウンフォース量の違いも身体的な負担を増している可能性がある。

「もちろん、こっちの方が少しダウンフォースが大きいから、それも助けにはなっていないのかもしれない。すべてが違う。同じなのは基本的にパワーユニットくらいで、コーナーへの入り方も違う」

最大の違いはステアリングフィール
なかでも、ローソンがRB22への適応で最も大きな違いとして挙げたのがステアリングだった。

「正直、一番違うのはステアリングだ。ステアリングの感触がかなり違う。どれくらいステアリングを切り込むかというところも含めてね」

「僕にとっては、それを理解することが今週末で一番大きな課題だった」

その難しさは、金曜日のスプリント予選でも表れていた。ローソンはSQ1で6番手につけ、フェルスタッペンを上回る滑り出しを見せたものの、SQ2では11番手に後退。「Q2で何が起きたのかまったく分からない」と無線で訴えていた。

当時、Sky Sports F1でオンボード映像を分析していた元F1ドライバーのアンソニー・デビッドソンは、ローソンがRB22のアンダーステアと格闘していることを指摘していた。

「彼にはかなりのアンダーステアがあった。オンボードを見るたびに、それが確認できた。クルマを曲げるために、本当に格闘しなければならなかった」

デビッドソンは、RB22を熟知するフェルスタッペンとの比較についても、ローソンにとって極めて難しい条件だったと評価した。

「フェルスタッペンは当然ながらクルマを限界まで絞り上げ、さらに多くを引き出して魔法を使うことができる」

「でも、自分が一度も走らせたことのないクルマに突然乗って、このサーキットでフェルスタッペンから0.4秒差だったとしたら、僕ならかなり満足すると思う」

スプリント予選の段階ではフェルスタッペンとの差が約0.4秒あったローソンだが、その後の予選では差を0.115秒まで縮めた。限られた走行時間のなかで、RB22への理解を着実に深めていることがうかがえる。

リアム・ローソン(レッドブル・レーシング) オランダグランプリ

予選ではフェルスタッペンに0.115秒差
今回のオランダGPでローソンがRB22を実車で走らせる機会を得たのは、金曜日のフリー走行が初めてだった。事前のシミュレーター走行もわずか1セッション。スプリントフォーマットのためフリー走行は1回しかなく、その直後から競争力を求められる厳しい状況だった。

それでも予選ではQ3まで進出し、1分11秒733で8番手。フェルスタッペンは1分11秒618で7番手となり、両者の差は0.115秒だった。

ローソンはレーシングブルズのVCARB 03を開幕前テストから約7カ月にわたって走らせており、その感覚が身体にも染み付いている。そこからシートポジション、ステアリングフィール、ダウンフォース特性、コーナー進入時の挙動まで異なるRB22へ突然乗り換えることは、単純に速さだけでは測れない適応を要求する。

金曜日には強いアンダーステアに苦しみ、土曜日には首への身体的な負担も明らかになった。それでもローソンはセッションを重ねるごとにRB22への適応を進め、最終的にはフェルスタッペンのすぐ後ろとなる8番グリッドを確保した。

決勝では、身体的な負担を抱えながらRB22をレースディスタンスで走らせることになる。予選で急速に縮めたフェルスタッペンとの差とともに、慣れないマシンで長距離をどう乗り切るかもローソンにとって大きな試金石となる。