レッドブル・レーシングが2026年F1オランダGPで負傷したアイザック・ハジャーの代役にリアム・ローソンを起用した舞台裏について、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが明かした。アービッド・リンドブラッドをレッドブルに昇格させる案も候補に挙がっていたという。
ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場することになり、レッドブルはレーシングブルズからローソンを招集。
その結果、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーの角田裕毅が入り、F1復帰を果たした。
リンドブラッドのレッドブル昇格も選択肢
オランダGPのFP1終了後、Sky Sports F1のインタビューに応じたパーメインは、ローソンではなくリンドブラッドをレッドブルに昇格させる可能性もあったのかと質問され、「あったと思う」と認めた。
そのうえで、最終的にローソンが選ばれた最大の理由として経験を挙げた。
「そういう可能性はあったと思う。ただ、現実的に考えればリアムを選ぶことになる。リアムはレッドブルのドライバーだし、今年はアービッドよりわずかに先を行っている。より経験のあるドライバーを選ぶことが、彼らにとって正しい判断だったと思う」
ローソンは2025年シーズン序盤にレッドブル・レーシングから2戦に出場した経験があり、その後レーシングブルズへ戻った。今回のオランダGPでは、ハジャーの負傷によって再びレッドブルのマシンをドライブする機会を得ることになった。
パーメインは、同じ陣営の別チームでレースをしているドライバーを代役として起用すること自体は、F1では特別に珍しい判断ではないと説明。2020年のサヒールGPで、メルセデスが新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役として、当時ウィリアムズに所属していたジョージ・ラッセルを起用したケースを例に挙げた。
「チームが自分たちのドライバーを起用するのは、たとえそのドライバーが別のチームで走っていたとしても、かなり普通のことだと思う」
「以前バーレーンでルイスが新型コロナウイルスに感染したときも、メルセデスはジョージをウィリアムズから連れてきて乗せた。だから今回レッドブルが行ったことも、自然な判断だと思う」

パーメインとメキースが協議「正しい判断」
ハジャーの代役を誰にするかについては、レッドブル・レーシングとレーシングブルズの間でも話し合いが行われた。
59歳のパーメインは、自身やローソンに大きな決定権があったわけではないとしながらも、ローソンを起用するという結論を支持している。
「我々もこの件について話し合った。私に非常に大きな影響力があったとは言わないし、リアム自身にもそれほど大きな影響力があったとは思わない。ただ、間違いなく正しい判断だったと思う」
また、ローソンが選ばれたことでレッドブル昇格の機会を逃す形となったリンドブラッドについても、決定を受け入れていると説明した。
「アービッドもまったく問題にしていない。彼は状況を完全に理解しているし、今いる場所で満足していると思う」
インタビューでは、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースがローソン起用を決定したのかとも質問された。
これに対してパーメインは、メキース単独の判断だったという見方を否定。両チームで協議した結果だったことを明かした。
「ローランの決定だったとは言いたくない。我々で話し合って、これが正しい判断だということで双方が合意した」
ハジャーの負傷によって急きょ必要となったレッドブルの代役選びでは、リンドブラッドの昇格も選択肢に入っていた。しかし、レッドブルでの実戦経験を持ち、今季もリンドブラッドよりわずかに先行しているローソンを起用することが、両チームにとって最も現実的な結論となった。
