カテゴリー: ビザ・キャッシュアップRB

  • アービッド・リンドブラッド F1ルーキーとして攻めの姿勢「ミスは許されている」

    アービッド・リンドブラッド F1ルーキーとして攻めの姿勢「ミスは許されている」

    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは、F1スペインGPのフリー走行で喫したクラッシュについて、「ミスをすることは許されている」と語り、ルーキーとして限界を追求する過程では避けられないものだと強調した。

    リンドブラッドはマドリンクで行われたFP2で4番手タイムを記録したものの、ターン13でクラッシュ。マシン右側にダメージを負い、その影響でFP3のほぼすべてを失った。それでも予選では10番手に入り、今季14戦で10度目となるQ3進出を果たした。

    FP2クラッシュで失った自信
    リンドブラッドは、ストリートサーキットで重要となる自信をクラッシュによって大きく失ったと振り返った。

    「かなり自信を失った。ストリートサーキットでは自信がすごく重要だし、FP3もほぼ全部走れなかった。予選でも満足できる状態ではなかったけど、なんとか1周をまとめてQ3に入ることができた」

    「クラッシュがなければ、予選までの流れはまったく違っていたと思うし、もっと満足できる状態で臨めていたはずだ」

    一方で、自身のミスを必要以上に引きずるつもりはないという。

    「これは学ばなければならないことだ。でも結局のところ、クラッシュしたからといって自分を責め続けるつもりはない。こういうことは避けられないからね」

    「今年はずっと限界まで攻めてきたし、速さもあった。今季10回目のQ3進出だった」

    「僕にはミスをすることも許されている。そして、そこから学んでいく」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    逆境から立て直す力に自信
    スペインGP決勝では9位に入り、ルーキーシーズン9度目のポイント獲得を果たした。カナダGPでDNSとなって以降では、直近9戦のうち8戦で入賞している。今季最高位はF1モナコGPで記録した6位だ。

    リンドブラッドは、今回の週末でもトラブルのあとに立て直す力を示せたことを前向きに捉えている。

    「良かったと思う。今年ずっと示してきたことだけど、状況が難しくなっても僕は立て直すことができる。それを今回も示せたと思う」

    「日本でもそうだったし、ブダペストでも問題があった。今回も同じだった。ただ、今回はもう少し僕自身のミスだったけどね」

    「それでも、そこから立て直せたことには満足している。簡単ではなかった」

    リンドブラッドはF1参戦初年度ながら、14戦で10度のQ3進出と9度の入賞を記録している。マドリンクでのクラッシュは週末の流れを大きく損なったものの、その後に予選10番手、決勝9位まで挽回したことを、自身の成長を示す経験として受け止めている。

  • レーシングブルズF1 2027年ドライバー選考でツォロフも候補「うれしい悩み」

    レーシングブルズF1 2027年ドライバー選考でツォロフも候補「うれしい悩み」

    レーシングブルズF1のチーム代表アラン・パーメインは、2027年のドライバー候補としてニコラ・ツォロフが「我々の検討対象に入っている」と認めた。一方で、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドについても「素晴らしいドライバー」と高く評価しており、決定を急ぐ必要はないとの考えを示している。

    F2参戦1年目のツォロフは2026年のタイトル争いをリードしており、すでに6勝を記録。レッドブル・ジュニアの有力株としてF1昇格への期待が高まっている。

    ローソンとリンドブラッドもレーシングブルズで結果を残しており、2027年のシート争いは激しくなりそうだ。ただし、最新の情報では2027年にF1へ直接昇格せず、レッドブルのリザーブドライバーを務めながらスーパーフォーミュラに参戦する育成プランも浮上している。

    ツォロフも2027年の候補 パーメイン「検討対象に入っている」
    F1スペインGPで2027年のドライバーラインアップについて質問されたパーメインは、PlanetF1.comなどに対し、まだ判断を下す段階ではないと説明した。

    「正直なところ、我々にとってはまだ少し早い。我々は伝統的にもう少し待つ。来年どうするのかを今発表しなければならないようなプレッシャーはない」

    そのうえで、F2で好成績を残しているツォロフが候補であることを認めた。

    「もちろん、ニコラは我々の検討対象に入っている。彼は信じられないようなシーズンを送っている。F2参戦1年目で選手権をリードしている。すべてが彼にとって良い方向に進んでいる」

    「とはいえ、私にはリアムとアービッドという2人の素晴らしいドライバーもいる。だから、これはうれしい悩みだ」

    レーシングブルズは2026年、ローソンとリンドブラッドを起用。ルーキーのリンドブラッドが印象的なパフォーマンスを見せる一方、ローソンもシーズンを通じて評価を高めてきた。

    ただし、ローソンは現在、夏休み中のトレーニングで左手首を負傷したアイザック・ハジャーの代役としてレッドブル・レーシングに乗っている。オランダGPからイタリアGP、スペインGPまで3戦にわたってRB22をドライブしており、レーシングブルズ復帰のタイミングはハジャーの回復状況に左右されている。

    ローソンは2台を同時に準備「理想的ではない」
    ローソンにとって難しいのは、自身の2027年の去就だけではない。各グランプリを前に、レッドブルとレーシングブルズのどちらで出場する可能性にも備えなければならない状況が続いている。

    ローソンはイタリアGPで、どちらのマシンをドライブすることになるのか直前まで不透明な状況について「理想的ではない」と認めていた。

    レッドブルRB22とレーシングブルズVCARB 03についても、「ドライブの仕方がまったく違う。だから理想的ではない」と説明している。

    それでも、ローソンに対するレーシングブルズの評価は変わっていない。ツォロフの台頭によって2027年のシートをめぐる憶測が強まっているものの、パーメインは今回もローソンを高く評価していることを強調した。

    ニコラ・ツォロフ(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    F2首位ツォロフ イモラでF1マシン690kmを走行
    一方、ツォロフは2025年からレッドブル・ジュニアチームに所属し、2026年はF2にステップアップ。ルーキーイヤーながら選手権をリードし、ここまで6勝を挙げている。レッドブルリンクからシルバーストンにかけては3レース連続優勝も達成した。

    さらに8月にはイモラでレーシングブルズの2025年型マシン「VCARB 02」を使ったTPC(Testing of Previous Cars)に参加。690kmを走り込み、初めてF1マシンを本格的に経験した。

    そのテストについてツォロフは、さまざまな感情が入り交じっていたと振り返った。

    「正確にどんな感覚だったのかは、ちょっと思い出すのが難しいくらいだった。いろいろなことが同時に起きていたからね」

    「もちろん良いパフォーマンスを見せたい。でも同時にクラッシュしたくないし、楽しみたいとも思う。いろいろな感情が混ざっていた」

    「最初の走行で数周すると、どんどんリラックスできるようになった。その瞬間に自分の夢を実現できたことに、ほっとしたという感じだった」

    事前のシミュレーター作業も実車への適応に大きく役立ったという。

    「最初からかなり自信があった。シミュレーターが実際に経験したものと本当に近かったからだ。そのコースでは事前にシミュレーターで3回か4回セッションをやっていたので、かなり走り込んでいた」

    2027年はリザーブ+スーパーフォーミュラ案も浮上
    もっとも、レーシングブルズの候補に入っていることが、そのまま2027年のF1昇格を意味するわけではない。

    9月16日には、ツォロフを2027年にF1へ直接昇格させるのではなく、レッドブルのリザーブドライバーを務めながら日本のスーパーフォーミュラに参戦させる案が検討されていると報じられた。

    レッドブルは過去にも、F1昇格を控えた若手の育成にスーパーフォーミュラを活用している。ピエール・ガスリーは2017年、ローソンは2023年に日本でフル参戦し、ともにランキング2位を獲得。その後F1でレギュラーシートを手にした。

    ツォロフについても、スーパーフォーミュラで実戦経験を積ませながら、F1ではリザーブ業務、TPC、シミュレーター、FP1などを組み合わせ、2028年以降の昇格に備えるプランが考えられる。

    この育成策が実現すれば、レーシングブルズはローソンとリンドブラッドを2027年も継続起用しながら、ツォロフを将来のF1候補として育てる余地が生まれる。ローソンにとっても、ツォロフの即時昇格によってシートを失う可能性が低下することになる。

    ツォロフ「F1に行く準備はできている」
    注目が集まる2027年について、ツォロフ自身は具体的な話し合いが進んでいるわけではないと明かしている。

    「僕はまだF2に完全に集中している。まずシーズンを終えなければならないから、レースごと、1日ごとに取り組んでいる。それが自分にとっても一番いいことだと思う」

    「それ以上のことについて話し合いはない。良い結果を出し続ければ、チームが僕にとってベストなことをしてくれると思っている。だから、正しい決断をしてくれるとレッドブルを完全に信頼している」

    そして、F1昇格のチャンスが訪れた場合には「準備はできている」と自信を示した。

    レーシングブルズにとって2027年の選択肢は豊富だ。現在のラインアップを構成するローソンとリンドブラッドに加え、F2で急速に評価を高めているツォロフも候補に入っている。一方でツォロフにはリザーブとスーパーフォーミュラを組み合わせた育成案も浮上しており、レッドブルがF1昇格を急がない可能性も出てきた。パーメインが「うれしい悩み」と表現するドライバー選考は、ローソンの将来も含めて今後さらに注目を集めそうだ。

  • フェラーリとレーシングブルズ 2027年F1タイヤ開発テストでイモラ走行

    フェラーリとレーシングブルズ 2027年F1タイヤ開発テストでイモラ走行

    ピレリはイモラ・サーキットで2027年F1シーズンに向けたタイヤ開発テストを2日間にわたって実施し、フェラーリとレーシングブルズが走行を担当した。

    初日はルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレール、2日目はアントニオ・ジョビナッツィ、リアム・ローソン、アービッド・リンドブラッドが参加。2日間で合計400周、1963kmに及ぶデータが収集された。

    ハミルトンとルクレールが初日を担当
    初日はフェラーリが2027年用プロトタイプタイヤのテストを担当。午前はルイス・ハミルトン、午後はシャルル・ルクレールがステアリングを握った。

    テストされたコンパウンドは、レンジの中で最もソフトな3種類となるC3、C4、C5。両ドライバーは各コンパウンドについて複数の仕様を試しながら5周のパフォーマンスランを行い、その後、より適切な仕様を絞り込むためにロングランを実施した。

    ハミルトンは64周、314kmを走行し、ベストタイムは1分19秒485。ルクレールは63周、309kmを走り、1分18秒832を記録した。

    初日のコンディションは厳しい暑さとなり、路面温度は最高50度、気温は32度まで上昇した。

    タイヤ F1 ピレリ

    2日目はローソンとリンドブラッドがレーシングブルズを担当
    2日目はレーシングブルズが加わり、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドがマシンをシェア。フェラーリからはアントニオ・ジョビナッツィが参加した。

    直近3戦でレッドブル・レーシングからF1に出場しているローソンは、午前中にC3とC4で複数のパフォーマンスランを実施。その後はC4を使用したロングランに重点を移した。

    リンドブラッドも基本的に同様のプログラムをこなし、午後にはC3とC5をテストした。

    一方、ジョビナッツィはC3だけを使用し、予選シミュレーションとロングランの両方を担当した。

    ローソンは65周、319kmを走行して1分18秒471を記録。リンドブラッドは73周、358kmを走り、今回の2日間で最速となる1分18秒454をマークした。

    ジョビナッツィは3人の中で最も多い135周を走行。走行距離は663kmに達し、ベストタイムは1分19秒894だった。2日目も路面温度は最高49度、気温は31度まで上昇した。

    アントニオ・ジョビナッツィ

    イモラで2日間合計1963kmを走破
    今回のイモラテストでは、2日間を通じて5人のドライバーが合計400周、1963kmを走行した。

    各ドライバーの走行結果は以下の通り。

    ルイス・ハミルトン:64周/314km/1分19秒485
    シャルル・ルクレール:63周/309km/1分18秒832
    リアム・ローソン:65周/319km/1分18秒471
    アービッド・リンドブラッド:73周/358km/1分18秒454
    アントニオ・ジョビナッツィ:135周/663km/1分19秒894

    なお、タイムはそれぞれ異なるタイヤ仕様やテストプログラムで記録されたものであり、ドライバーやマシンの純粋なパフォーマンス比較を目的としたものではない。

    ピレリの次回のタイヤ開発テストは10月中旬、フランスのマニクール・サーキットで予定されている。同地ではコースに備えられた人工散水システムを使用し、ウェットコンディション向けの新たなタイヤソリューションが評価される。

    イモラでの2日間は、2027年F1タイヤの候補を絞り込むための重要な走行となり、フェラーリとレーシングブルズの協力によって幅広いコンパウンドと走行条件のデータが蓄積された。

  • レーシングブルズF1 角田裕毅巡るアウディの上訴に反応「チームと裕毅を守る」

    レーシングブルズF1 角田裕毅巡るアウディの上訴に反応「チームと裕毅を守る」

    F1イタリアGPで角田裕毅にペナルティを科さなかったスチュワードの裁定をめぐり、アウディが上訴する意向を示した。これを受け、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが反応している。

    上訴が正式に進めば、レーシングブルズはFIA国際控訴裁判所で角田とチームの立場を守ることになる。

    パーメインは、最近にも別の案件でパリで行われた審理に出席したばかり。それだけに、再びパリへ向かう可能性について冗談交じりに語った。

    「まず、パリで一晩過ごすのはいつだっていいものだ。短期間で2回目になるのもね」

    「もちろん、我々はそこへ行って、チームと裕毅を守るつもりだ」

    一方で、現時点ではFIAから正式な通知は届いていないという。

    「まだ進行中の案件なので、それ以上のことについてはあまり話せない。実際のところ、まだ正式な案件にすらなっていないと思う。我々はFIAから通知さえ受け取っていないからね」

    「ただ、手続きは進むだろうし、おそらく10月下旬のどこかで我々はパリへ向かうことになると思う」

    角田裕毅のスタート手順をアウディが問題視
    今回の上訴の対象となっているのは、モンツァで行われたF1イタリアGP決勝の再スタート前に起きた出来事だ。

    シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後、14番グリッドから再スタートする予定だった角田は、グリッドへ向かう際にいったん本来とは異なる側へ進入。その後、進路を修正して自身のグリッドボックスに停止したが、マシンはピットウォール側を向くように斜めになっていた。

    これを受け、レースディレクターのルイ・マルケスは再スタートを中止し、追加のフォーメーションラップを指示した。

    F1スポーティングレギュレーション第B5.9.4条では、追加フォーメーションラップを引き起こしたと判断されたドライバーは通常、ピットレーンへ入り、そこからレースを再開しなければならない。

    しかし、スチュワードは角田のマシンが自身のグリッドボックス内に収まっていたと判断した。

    さらに、レーシングブルズには角田が追加フォーメーションラップの原因とみなされているとの通知がなかった。そのため、チーム側には角田をピットレーンへ入れるよう指示する理由がなかったとしている。

    スチュワードは、追加フォーメーションラップについても角田が直接引き起こしたものではなく、レースディレクターの判断によって実施されたものと解釈。角田に対して「追加措置なし」と裁定した。

    これに異議を唱えたのがアウディだ。

    「我々は、追加フォーメーションラップを引き起こしたドライバーにピットレーンへ入り、そこからレースを再開することを義務づけている第B5.9.4条の適用について懸念を提起した」

    「スチュワードは追加措置なしとの決定を下したため、我々は上訴する意向を通知した」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    角田裕毅の1ポイントにも影響する可能性
    アウディが上訴に動いた背景には、選手権ポイントもある。

    角田はイタリアGPを10位でフィニッシュして1ポイントを獲得。一方、アウディのガブリエル・ボルトレトは角田から約7秒遅れの11位だった。

    そのため、上訴によって裁定が覆り、角田にレース結果へ影響するペナルティが科された場合、ボルトレトが10位へ繰り上がって1ポイントを手にする可能性がある。

    パーメインが「短期間で2回目」と語ったのは、レーシングブルズが最近、F1モナコGPでピエール・ガスリーに科されたペナルティをめぐるFIA国際控訴裁判所の審理にも関わっていたためだ。

    その審理は8月下旬にパリで行われ、判断はイタリアGP週末の9月3日に公表された。

    それから間もなく、今度は角田をめぐる案件で再びパリへ向かう可能性が浮上したことになる。

    アウディの上訴が正式に進めば、争点となるのは、追加フォーメーションラップが角田によって「引き起こされた」とみなされるのか、それとも当初のスチュワードの裁定通り、レースディレクターの判断によって実施されたものと解釈されるのかという点だ。

    レーシングブルズは角田を擁護する構えを明確にしており、パーメインが見込む10月下旬の審理に向けて、両者の主張が改めて争われることになりそうだ。

  • レッドブルF1育成ニコラ・ツォロフ 2027年はスーパーフォーミュラで武者修行案

    レッドブルF1育成ニコラ・ツォロフ 2027年はスーパーフォーミュラで武者修行案

    F2ランキング首位に立つレッドブル育成のニコラ・ツォロフについて、2027年はF1へ昇格せず、日本のスーパーフォーミュラに参戦する可能性が浮上している。レッドブルのリザーブドライバーを兼任するプランが検討されているという。

    ツォロフはレーシングブルズの2027年F1シート候補として名前が挙がってきたが、この育成プランが実現すれば、現在のドライバーであるリアム・ローソンにとって残留への大きな追い風となる。

    レッドブルはツォロフのF1昇格を急がず、2028年に向けて経験を積ませる選択肢を持つことになる。

    ツォロフは2027年にリザーブ+スーパーフォーミュラか
    ニュージーランド・ヘラルドの情報として伝えられたところによると、ツォロフは2027年にF1のレギュラーシートを得るのではなく、リザーブドライバーを務める可能性が高まっているという。

    さらに、その役割と並行して日本のスーパーフォーミュラに参戦する案もあるとされる。

    ツォロフは2026年のF2でタイトル争いをリードしており、レーシングブルズのアラン・パーメイン代表も以前、レッドブルの若手ドライバーの中で「次の候補」であることを認めている。

    ただし、それが直ちに2027年のF1昇格を意味するわけではない。

    レーシングブルズではローソンとアービッド・リンドブラッドが現在のシートを保持しており、両者とも2026年に評価を高めている。特にローソンは14戦で59ポイントを獲得し、アイザック・ハジャーの負傷に伴ってレッドブル・レーシングから出場した3戦でもチームから一定の評価を得た。

    そのため、レッドブルにとってはツォロフを急いでF1へ昇格させる必要性が以前より小さくなっている。

    レッドブルにはガスリーとローソンの前例
    スーパーフォーミュラは、レッドブルがF1昇格を待つ若手に経験を積ませる場として過去にも活用してきた。

    ピエール・ガスリーはGP2王者となった翌年の2017年に日本へ渡り、スーパーフォーミュラに参戦。タイトル争いを演じてランキング2位となった後、同年終盤にトロロッソからF1デビューを果たした。

    ローソンもF2参戦後の2023年にスーパーフォーミュラへ送り込まれ、ランキング2位を獲得。そのシーズン途中には負傷したダニエル・リカルドの代役として当時のアルファタウリからF1に出場し、その後レギュラーシートを獲得した。

    ツォロフについても同様の育成ルートを採用する構想は以前から存在していた。

    イタリアのAutosprintは7月、ツォロフが2026年のF2タイトルを獲得して翌年同シリーズに参戦できなくなった場合、レッドブルが2027年にスーパーフォーミュラへ送り込む可能性があると報道。日本でのレース活動に加え、旧型F1マシンを使ったTPC、シミュレーター作業、FP1出走などを組み合わせるプランが考えられるとしていた。

    ニコラ・ツォロフ

    初のF1テストでは690kmを走破
    レッドブルはすでにツォロフのF1での能力を確認する作業も開始している。

    ツォロフは8月、イモラでレーシングブルズの2025年型マシン「VCARB 02」を使用したTPCに参加。自身初となるF1マシンでのテストで690kmを走破した。

    パーメインはテスト後、ツォロフがマシンに素早く適応し、初めてF1マシンをドライブする若手に求められる落ち着きを示したと評価している。

    つまり、2027年にスーパーフォーミュラへ参戦する場合も、単純にF1から1年間離れるという意味ではない。日本で実戦経験を積みながら、リザーブ、TPC、シミュレーター、FP1などを通じてF1への準備を進める育成シーズンにできる。

    ローソンとツォロフの決着を1年先送り
    このプランが採用されれば、最大の恩恵を受ける可能性があるのがローソンだ。

    レーシングブルズはローソン、リンドブラッド、ツォロフという3人の候補に対して2つのF1シートしか持たない。ツォロフを2027年から昇格させる場合、現在のドライバーのどちらかを外す必要が生じる。

    一方、ツォロフをスーパーフォーミュラへ送れば、ローソンとリンドブラッドを2027年も継続させながら、ツォロフを2028年のF1昇格候補として準備することができる。

    レッドブルにとってはローソンとツォロフのどちらを将来的に選ぶのか、その判断を事実上1年間先送りできる形だ。

    ローソンにとっても、その1年間は重要になる。レーシングブルズでさらに結果を残してレッドブル陣営での立場を固めるだけでなく、2028年を見据えて他チームとの選択肢を探る時間にもなる。

    F2で結果を残し、初のF1テストも終えたツォロフをどのように育成するのか。レッドブルが再びスーパーフォーミュラというルートを選択するかどうかは、ツォロフ本人だけでなく、ローソンのF1での将来にも大きく関わる決断となりそうだ。

  • アービッド・リンドブラッド F1参戦中に英国運転免許取得へ 学科試験に合格

    アービッド・リンドブラッド F1参戦中に英国運転免許取得へ 学科試験に合格

    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドが、英国の運転免許取得に向けた学科試験に合格した。19歳のF1ドライバーは現在、英国の運転免許を持っておらず、今後は実技試験合格を目指す。

    F1では時速300kmを超えるスピードでマシンを操り、ルーキーシーズンからポイントを重ねているリンドブラッドだが、公道を走るための運転免許はまだ取得していない。

    サーキットでは世界最高峰のマシンを走らせながら、一般道ではまだ単独でクルマを運転できないという珍しい状況にある。

    英国の学科試験をクリア
    リンドブラッドは自身のInstagramで、英国の運転免許取得に必要なTheory Test(学科試験)に合格したことを明らかにした。公開された結果では、多肢選択式の試験で50点満点中46点を獲得している。合格ラインは43点だった。

    さらに、映像を見ながら道路上の危険を認識するハザード・パーセプション・テストでは75点満点中52点を記録。こちらも合格に必要な44点を上回った。

    英国の学科試験では、この2つの試験を同じ日に受け、それぞれで合格点に達する必要がある。リンドブラッドは両方をクリアしたことで、次の段階となる実技試験を予約できるようになった。

    実技試験では、視力検査や車両の安全に関する質問に加え、一般的な運転能力、後退を伴う操作、一定時間の単独運転などが審査される。

    また、学科試験の合格資格は2年間有効で、その期間内に実技試験に合格する必要がある。期限内に取得できなかった場合は、再び学科試験から受験することになる。

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    スペインGPではターン13でクラッシュ
    今回の学科試験合格が明らかになったのは、リンドブラッドがF1スペインGPで大きなクラッシュを喫した直後だった。

    初開催となったマドリンクでのプラクティスでは、ターン13でコントロールを失ってバリアにクラッシュ。マシンは横向きになってバリアに衝突し、フロントとリアのサスペンションに加え、フロントウイングにもダメージを負った。

    それでもリンドブラッドはセッションを4番手で終え、トップのアントネッリからわずか0.228秒差につけた。

    リンドブラッドはクラッシュについて、新しいコースで限界を探っているなかでプッシュしすぎたと説明した。

    「簡単なコースではない。みんな限界を見つけるためにプッシュしているし、僕たち全員にとって新しいコースだ。ちょっとミスをして、ターン13で少しやりすぎてしまった」

    さらに、マシンの修復作業を増やしてしまったことについて「少し残念だった。メカニックとチームには謝った。彼らの仕事を少し増やしてしまったからね」と語った。

    F1ではすでに31ポイントを獲得
    リンドブラッドは2026年にレーシングブルズからF1デビュー。ジュニアカテゴリーから急速にステップアップを果たし、19歳で世界最高峰カテゴリーのレギュラードライバーとなった。

    F1スペインGPでも9位でフィニッシュしてポイントを獲得。 今季の獲得ポイントは31点となり、レーシングブルズもスペインGP終了時点で77ポイントを獲得してコンストラクターズランキング5位につけている。

    F1ではすでに31ポイントを獲得する一方、公道を走るためにはこれから実技試験を突破しなければならないリンドブラッド。学科試験をクリアしたことで、サーキットだけでなく英国の一般道を自ら運転するための最後のステップへと進むことになった。

    次戦は9月24日に開幕するF1アゼルバイジャンGP。リンドブラッドにとってはF1でのルーキーシーズンを戦いながら、英国の運転免許取得にも挑む日々が続く。

  • リアム・ローソン レッドブルF1代役の裏で2台を同時準備「精神的に難しい」

    リアム・ローソン レッドブルF1代役の裏で2台を同時準備「精神的に難しい」

    リアム・ローソンは、レッドブル・レーシングで代役を務める一方、レーシングブルズへの復帰にも備えなければならない現在の状況について、「精神的に準備するのがかなり難しい」と明かした。

    アイザック・ハジャーが夏休み中のトレーニングで左手首を負傷して以降、ローソンはF1オランダGP、イタリアGP、スペインGPの3戦でレッドブルから出場している。しかし、ハジャーの復帰時期が確定していないため、ローソンは毎戦、RB22だけでなくレーシングブルズのVCARB 03をドライブする可能性も想定して準備を続けている。

    2チーム分の準備を続けるローソン
    ローソンにとって負担となっているのは、レース週末そのものだけではない。グランプリを迎えるまでに、性格が大きく異なる2台のF1マシンを想定したシミュレーター作業をこなす必要がある。

    「そうだね。ファクトリーで過ごす時間がかなり長くなっているし、追加の準備もたくさんしている」とローソンはF1スペインGP後、RacingNews365を含むメディアに語った。

    「今週はレースがないけど、あまり休みにはならないと思う」

    ハジャーはオランダGPを欠場した後、イタリアGPとスペインGPも欠場。レッドブルは回復状況を見ながら復帰時期を判断しており、次戦アゼルバイジャンGPで復帰する可能性があるものの、最終判断は可能な限り遅いタイミングまで待つとみられている。

    そのためローソンは、バクーに向けてもレッドブルとレーシングブルズの両方を想定した準備を続けることになる。

    「どのマシンに乗るのか分からない」のが難しさ
    ローソンは、単純に作業量が増えること以上に、どちらのマシンをドライブするのか直前まで決まらないことが精神的な難しさにつながっていると説明する。

    「一番大変なのは準備だと思う。両方に向けて準備するのは少し難しいし、それぞれ違うマシンに慣れなければならない」

    「週末の終わりになると、このマシンにはかなり慣れている。でも今後を考えると、レース週末の直前まで何に乗るのか分からない状態が続く」

    「バクーについても、おそらく水曜日か木曜日くらいになって決まる可能性がある。どのマシンをドライブするのか分からない状態で精神的に準備するのは、かなり難しい」

    現代のF1では、同じパワーユニット系統や技術的なつながりを持つマシンであっても、ドライビング特性は大きく異なる。ローソンの場合、レッドブルのRB22に適応しながら、いつレーシングブルズのVCARB 03に戻っても対応できる状態を維持する必要がある。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    RB22に慣れるほどレーシングブルズ復帰も難しく
    一方で、3戦を重ねたことでローソン自身のRB22への理解は深まっている。だが、それは同時に、レーシングブルズへ戻った際に再び適応作業が必要になることも意味している。

    「でも同時に、前にも言ったように、このマシンを走らせる時間が増えるほど快適に感じられるようになっている」

    「だから今レーシングブルズに戻ることになれば、かなり大変だと思う。ドライブの仕方が完全に違うからね」

    ローソンにとって今回の代役起用は、レッドブルで再びレースを戦う貴重な機会となっている。しかし、その裏側では、毎戦のシートが直前まで確定しないという特殊な状況への対応を迫られている。

    ハジャーがアゼルバイジャンGPで復帰できれば、ローソンはレーシングブルズに戻ることになる。一方、欠場が続けば、4戦連続でレッドブルのRB22をドライブする可能性がある。いずれの場合も、最終判断が下されるまでローソンは2台のまったく異なるF1マシンを想定し、バクーへの準備を進めることになる。

  • レーシングブルズF1はローソン帰還を待望? クロフト「角田裕毅より高く評価」

    レーシングブルズF1はローソン帰還を待望? クロフト「角田裕毅より高く評価」

    レーシングブルズは、アイザック・ハジャーの代役としてレッドブル・レーシングに昇格しているリアム・ローソンの復帰を望んでいるようだ。Sky Sports F1の実況を務めるデビッド・クロフトがF1スペインGPの中継で、チーム内では角田裕毅よりもローソンを高く評価しているとの見方を明かした。

    ハジャーが左手首の負傷によって欠場したことで、ローソンはザントフォールト、モンツァ、マドリードの3戦でレッドブルから参戦。

    その穴を埋める形でリザーブドライバーだった角田裕毅がレーシングブルズに復帰している。

    クロフト「レーシングブルズはローソンをファエンツァに戻したがっている」
    F1スペインGP決勝のSky Sports F1中継で、クロフトはローソンの今後について言及。ハジャーが次戦F1アゼルバイジャンGPで復帰すれば、ローソンもレーシングブルズに戻るとの見通しを示した。

    「これは当面のところ、リアム・ローソンにとってレッドブルでの3戦目にして最後のレースになると思う」

    「彼はレッドブルで素晴らしい仕事をしている。ただ、レーシングブルズとしては間違いなく、彼に一刻も早くファエンツァへ戻ってきてもらいたいと思っている」

    そしてクロフトは、その背景にあるレーシングブルズ側のドライバー評価にも踏み込んだ。

    「角田裕毅には最大限の敬意を払うが、彼らはリアムの方が優れたドライバーだと感じている」

    クロフトの発言は、ローソン不在となったレーシングブルズが、コンストラクターズ選手権5位を争ううえで早期復帰を望んでいるという文脈で語られたものだ。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ブランドルはレーシングブルズのマシン特性を指摘
    一方、解説を務めるマーティン・ブランドルは、ドライバーだけでなくレッドブルとレーシングブルズのマシン特性の違いにも目を向けた。

    「レーシングブルズの方が、より素直なマシンなのではないかと思うことがある」

    「レッドブルほど速いとは思わないが、ドライブするうえでは少し寛容なマシンに見える。見たり、聞いたり、観察したりしていて受ける印象にすぎないけどね」

    ローソンは2026年シーズンをレーシングブルズでスタートし、アービッド・リンドブラッドとともにチームのポイント獲得を担ってきた。その後、ハジャーの負傷によって一時的にレッドブルへ移り、マックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めている。

    一方の角田は、2026年にレッドブルのリザーブドライバーとなった後、ローソンの昇格を受けてF1オランダGPからレーシングブルズのレースシートに復帰。F1イタリアGPでは10位に入り、復帰後初ポイントを獲得した。

    マドリードではスタート直後にカルロス・サインツJr.と接触。VCARB 03のフロアにダメージを負い、角田によれば1周あたり少なくとも0.5秒を失う状態となったことも響き、ポイント圏外でレースを終えた。

    クロフトの発言がレーシングブルズ内部から直接得た情報に基づくものかまでは明らかにされていない。それでも、ローソンの復帰をチームが強く望んでいるとの見方とともに、角田との評価の違いにまで言及したことは注目される。

    ハジャーが予定通りアゼルバイジャンGPで復帰すれば、レッドブルとレーシングブルズのラインアップも本来の形に戻る可能性がある。角田にとってマドリードまでの3戦は突然巡ってきたF1復帰の機会だったが、その間のパフォーマンスが2027年のシート争いでどのように評価されるのかも焦点となる。

  • 角田裕毅 F1スペインGPでのサインツとの接触ダメージで「少なくとも0.5秒失った」

    角田裕毅 F1スペインGPでのサインツとの接触ダメージで「少なくとも0.5秒失った」

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、2026年F1スペインGP決勝で14位に終わった角田裕毅について、1周目のカルロス・サインツJr.との接触によるマシンダメージで「少なくとも0.5秒」を失っていたと明かした。

    角田裕毅はスタート直後のターン1でサインツJr.のウィリアムズと接触。マシンに大きなダメージを負った状態でレースを続けることになり、オーバーテイクが難しいマドリンクで挽回することができなかった。

    パーメイン「少なくとも0.5秒を失っていた」
    アラン・パーメインは、角田裕毅のレースについて、結果を大きく左右したのは1周目の接触だったと説明した。

    「裕毅のレースは1周目にカルロス・サインツJr.と接触したことで損なわれた。マシンにダメージを負い、それによって少なくとも0.5秒を失っていた」

    「その結果、全体として厳しいレースになった」

    角田裕毅自身も、ターン1での接触によってレースがほぼ決まってしまったとの認識を示している。

    「今日はまったく簡単ではありませんでした。ターン1でサインツと接触してかなりのダメージを負ってしまい、僕のレースはそこでほぼ終わってしまいました。ペースへの影響もかなり大きかったです」

    「ダメージを考えれば、ペース自体はそれほど悪くなかったと思います。ただ、スタートでいくつかポジションを失いましたし、ここはオーバーテイクがとても難しいので、それを取り戻すチャンスはあまりありませんでした」

    それでも角田裕毅は、復帰後のレースを最後まで走り切ったことを前向きに捉えている。

    「自分にできることはすべてやりましたし、またマシンに戻ってレースできたことを本当に楽しめました。今週末もチャンスを与えてくれたチームに心から感謝しています」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    一方、チームメイトのアービッド・リンドブラッドは9位でフィニッシュし、レーシングブルズに2ポイントを持ち帰った。パーメインはチーム全体のパフォーマンスについては手応えを示している。

    「今日はアービッドがポイントを獲得して、かなり良い一日になった。ペースがあることには自信を持てる」

    初開催となったマドリンクについても「マドリードは素晴らしいサーキットだ。今後何年にもわたって、さらに人気が高まっていくと思う」と評価した。

    角田裕毅にとっては結果だけを見れば14位という厳しいF1スペインGPとなったが、パーメインが明かした「少なくとも0.5秒」という損失は、本来のペースを評価するうえで重要な要素となる。接触によるダメージを抱えながら走り切っただけに、次戦アゼルバイジャンGPではクリーンな状態でどこまでパフォーマンスを発揮できるかが焦点となる。

  • アービッド・リンドブラッド F1スペインGPで9位「達成できた最大限」

    アービッド・リンドブラッド F1スペインGPで9位「達成できた最大限」

    アービッド・リンドブラッドは、2026年F1スペインGPの決勝を9位でフィニッシュし、レーシングブルズに2ポイントをもたらした。レースの大半でフランコ・コラピントを追い続けたものの、オーバーテイクが難しいマドリンクでは攻略できず、「これが達成できた最大限だった」と振り返った。

    リンドブラッドは序盤からポイント圏内を走行。1周目にはオスカー・ピアストリをかわしてポジションを上げ、前を走るコラピントをターゲットにレースを進めた。

    「9位が可能だった最大限」
    「まずまずのレースだった。正直、可能だった最大限の結果だったと思う。1周目をうまく走ることが重要だと分かっていた。目標はフランコを捕まえることだったし、チャンスを生かしてオスカーを抜けた。正直、それはレース前には予想していなかった」

    レーシングブルズは、追い抜きが難しいマドリンクでは戦略が大きな意味を持つと考えていた。しかし、バーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されると、ほぼ全車が同じタイミングでピットイン。リンドブラッドもハードタイヤに交換したことで、戦略によって順位を動かす余地はほとんどなくなった。

    「ここでは戦略がすごく重要になると分かっていた。でも残念ながらVSCのタイミングでみんなピットに入ったから、実際にはそれほど戦略でできることはなかった」

    その後、リンドブラッドはハードタイヤでほぼ全開のペースを維持。ペース自体には手応えがあり、レースの大部分でコラピントの直後につけた。

    エネルギーの使い方を変えてコラピント攻略を狙う
    前に出るため、リンドブラッドはエネルギーマネジメントにも工夫を凝らした。通常とは異なる場所でエネルギーを使い、コラピントの意表を突くことも試みたという。

    「ハードでのペースは良かったと思う。長い間、フランコのギアボックスのすぐ後ろを走っていた。エネルギーを賢く使って、違う場所で使うことで彼を驚かせようとしたけど、残念ながらこのコースでは予想していた通り、本当に抜くのが難しかった」

    コラピントの背後を長時間走ったことでタイヤにも負担がかかり、終盤にはその代償を払うことになった。最終的にはピアストリに先行を許したものの、ニコ・ヒュルケンベルグを抑えて9位でチェッカーを受けた。

    「これが僕たちに達成できた最大限だったと思う。あれだけ長い間、彼のすぐ後ろを走ったことで、終盤には少し代償を払うことになった」

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    金曜のクラッシュで「かなり自信を失った」
    9位という結果は、リンドブラッドにとって簡単に手にしたものではなかった。金曜日は速さを示していた一方、クラッシュを喫したことで自信を失い、その後の週末にも影響が残った。

    「振り返れば、金曜日は良かった。僕たちは本当に速かった。でもクラッシュによって、かなり自信を失った」

    初開催のマドリンクでは走行するたびに多くを学べる状況だったが、レーシングブルズはリンドブラッドが感覚を取り戻すことを優先し、FP1からマシンのセットアップをほとんど変更しなかった。

    さらにFP3でも十分な走行ができず、そのまま予選を迎えることになった。それでも予選ではQ3進出を果たし、決勝でもポイント獲得につなげた。

    「昨日は快適には感じられていなかったけど、なんとか1周をまとめてQ3に進むことができた。これだけチャレンジングな週末にポイントを獲得できたんだから、みんな自分たちを褒めていいと思う」

    「難しい週末だったけど、僕たちはうまく対処したし、最大限のことをやった」

    金曜日のクラッシュで自信を失い、十分な準備ができないまま予選を迎えながらも、Q3進出から決勝9位へとつなげたリンドブラッド。VSCによって戦略の選択肢が限られ、コース上でも追い抜きが困難なF1スペインGPで、レーシングブルズに貴重な2ポイントを持ち帰った。